JP7065569B2 - 冷却貯蔵庫 - Google Patents
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上記の冷却貯蔵庫によると、オフサイクルデフロスト方式による除霜を行っているときに庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度以上になってもオフサイクルデフロスト終了温度以上の状態が一定時間継続しなければ除霜を終了しないので、扉が開けられても直ぐに閉じられた場合はオフサイクルデフロスト方式による除霜が継続される。このため、庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度まで上昇すると直ぐに除霜を終了する場合に比べて除霜不良を抑制することができる。
実施形態1を図1ないし図4に基づいて説明する。以降の説明において上下方向及び左右方向とは図1に示す上下方向及び左右方向を基準とし、前後方向とは図2に示す前後方向を基準とする。
図1から図3を参照して、本実施形態に係る冷却貯蔵庫としての冷蔵庫1の全体構成について説明する。冷蔵庫1は主に業務に用いられる4ドア式の冷蔵庫である。
図1に示すように、冷蔵庫1は前面に開口11A(図2参照)を有する断熱箱体からなる貯蔵庫本体11を備えている。貯蔵庫本体11には開口11Aを開閉する左右一対の観音開き式の断熱扉12(12A~12D)が上下に二組取り付けられている。また、貯蔵庫本体11の下面には貯蔵庫本体11を支持する4つの脚部13が取り付けられている。
また、機械室14の前面には操作部16が設けられている。ユーザは操作部16を操作して庫内の目標温度の設定などの各種の操作を行うことができる。ここで、冷蔵庫1では目標温度をマイナス温度域まで設定することができる。以降の説明ではユーザによって設定された目標温度のことを設定温度という。
次に、図2を参照して、冷却ユニット15及びその周辺の構成について説明する。冷却ユニット15は冷媒を圧縮する圧縮機17、凝縮器18、凝縮器ファン19、蒸発器20、図示しないキャピラリチューブなどを断熱性のユニット台21に取り付けることによってユニット化したものである。圧縮機17、凝縮器18、凝縮器ファン19及びキャピラリチューブはユニット台21の上側に配されており、蒸発器20はユニット台21の下側に配されている。
蒸発器20は低温の冷媒と庫内空気との熱交換を行うものであり、平行に配された複数の板状の冷却フィンを貫通するように冷媒管が多重に折り返されている。蒸発器20はユニット台21の下側に配されているので機械室14には収容されておらず、天井(天井壁22及びユニット台21)とダクト部24とによって構成される空気循環路28に収容されている。
ダクト部24は天井との間に空気循環路28を形成するものであるとともに、蒸発器20に付着した霜が溶けた水である除霜水を受けるドレンパンとして機能する。ダクト部24の底壁の前側には吸込口が形成されており、吸込口に庫内ファン26が装着されている。また、ダクト部24の底壁は後端が貯蔵庫本体11の後側の壁まで達しておらず、ダクト部24の後端と貯蔵庫本体11の後側の壁との間に吹出口が形成されている。
庫内サーミスタ29(庫内温度センサの一例)は庫内温度を検出するものである。庫内サーミスタ29は空気循環路28内において庫内ファン26と蒸発器20との間に配されている。
次に、図3を参照して、冷蔵庫1の電気的構成について説明する。冷蔵庫1は制御部30を備えている。制御部30はCPU30A、ROM30B、RAM30Cなどを備えており、ROM30Bに記憶されている制御プログラムを実行することによって冷蔵庫1の各部を制御する。また、制御部30には操作部16、圧縮機17、庫内サーミスタ29、庫内ファン26、凝縮器ファン19、除霜ヒータ31などが接続されている。
次に、図4を参照して、制御部30によって実行される冷却運転及び除霜運転について説明する。
先ず、冷却運転について説明する。冷却運転は、圧縮機17及び凝縮器ファン19を運転し、庫内ファン26を回転させることによって庫内温度を予め設定されている冷却温度範囲内に維持するものである。冷却温度範囲の上限温度(図4では省略している)は例えば設定温度+2K[ケルビン]であり、下限温度は設定温度-2K[ケルビン]である。
冷却運転では、制御部30はプルダウン運転よりも回転数を下げて圧縮機17及び凝縮器ファン19を運転するとともに、庫内ファン26を回転させる。そして、制御部30は所定のサンプリング時間毎に庫内温度を検出し、庫内温度が冷却温度範囲の下限温度に達すると圧縮機17及び凝縮器ファン19を停止させる。圧縮機17及び凝縮器ファン19を停止させると庫内温度が徐々に上昇する。制御部30は庫内温度が冷却温度範囲の上限温度に達すると圧縮機17及び凝縮器ファン19の運転を再開する。これを繰り返すことによって庫内温度が冷却温度範囲内に維持される。
次に、除霜運転について説明する。制御部30は冷却運転中に除霜開始条件が成立すると蒸発器20に付着した霜を溶かすために除霜運転を行う。ここで、本実施形態では除霜方式としてヒータデフロスト方式とオフサイクルデフロスト方式とがある。制御部30は除霜開始条件が成立するといずれの除霜方式で除霜するかを判断し、いずれか判断した除霜方式によって除霜する。以下、具体的に説明する。
・除霜ヒータへの通電により消費電力が増大する。
・除霜ヒータへの通電により庫内温度が上昇するため、その後の冷却運転で冷蔵庫1の消費電力量が増大する。
・除霜ヒータへの通電により庫内温度が上昇するため、庫内の収納物が温度変化によって劣化する虞がある。
オフサイクルデフロスト方式では除霜ヒータ31に通電しないのでヒータデフロスト方式のデメリットを抑制できる一方、除霜能力はヒータデフロスト方式に比べて劣る。
ここでは先ず、庫内温度と着霜量との関係について説明する。冷蔵庫1の断熱扉12を開閉すると庫外の空気(以下、外気という)が庫内に入り込む。通常、外気は庫内の空気に比べて湿気が高いので、外気が入り込むと蒸発器20に霜が付着し易くなる。扉開閉が多い等の理由で蒸発器20の着霜量が多くなる場合は冷蔵庫1の冷却性能が低下していくため、除霜開始前では庫内温度が高くなる。このため、除霜開始前に庫内温度が高い場合は大量の霜を溶かすためにヒータデフロスト方式によって除霜することが望ましい。
一方、5分以内に庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度未満である期間があった場合は、その5分以内に庫内温度が一時的にオフサイクルデフロスト終了温度以上である期間があっても制御部30は着霜量が少ないと判断し、オフサイクルデフロスト方式によって除霜する。「5分以内に庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度未満である期間があった場合」は所定の条件の一例である。
そして、図4に示す例では時点T3において庫内温度がヒータデフロスト終了温度に達している。このため、制御部30は時点T3で除霜ヒータ31への通電を停止する。
そして、図4に示す例ではオフサイクルデフロスト方式による除霜中に断熱扉12が開閉され、時点T7において庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度に達している。しかしながら、庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度以上である状態は時点T7から5分後の時点である時点T8まで継続していない。このため、制御部30は時点T8以降もオフサイクルデフロスト方式による除霜を継続する。
以上説明した実施形態1に係る冷蔵庫1によると、オフサイクルデフロスト方式による除霜を行っているときに庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度以上になってもオフサイクルデフロスト終了温度以上の状態が5分間継続しなければ除霜を終了しないので、断熱扉12が開けられても直ぐに閉じられた場合はオフサイクルデフロスト方式による除霜が継続される。このため、庫内温度がオフサイクルデフロスト終了温度まで上昇すると直ぐに除霜を終了する場合に比べて除霜不良を抑制することができる。
本明細書によって開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書によって開示される技術的範囲に含まれる。
Claims (4)
- 蒸発器と、
冷媒を圧縮して前記蒸発器に供給する圧縮機と、
開口を有する貯蔵庫本体と、
前記開口を開閉する扉と、
前記貯蔵庫本体内の空気温度であって、前記扉の開閉によって温度変化する庫内温度を検知する庫内温度センサと、
制御部と、
を備え、
前記庫内温度センサは、前記蒸発器の外部であって、前記蒸発器によって冷却された冷気を前記貯蔵庫本体内に循環させる庫内ファンと、前記蒸発器との間に設けられており、
前記制御部は、
所定の条件が成立するとオフサイクルデフロスト方式によって前記蒸発器の除霜を開始し、その後に所定の終了条件が成立すると当該除霜を終了する一方、前記終了条件が成立しない場合には当該除霜を継続するものとされ、
前記庫内温度センサによって検知された前記庫内温度が、オフサイクルデフロスト終了温度以上である状態が一定時間継続した場合には、前記終了条件が成立したと判定し、
前記庫内温度センサによって検知された前記庫内温度が、前記オフサイクルデフロスト終了温度以上である状態が一定時間継続しない場合には、前記扉の開閉による一時的な温度上昇が生じたものとして前記終了条件が成立しないと判定する、冷却貯蔵庫。 - 請求項1に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記一定時間は3分から7分の範囲内の時間である、冷却貯蔵庫。 - 請求項1または請求項2に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記蒸発器に付着した霜を溶かすための除霜ヒータを備え、
前記制御部は、前記庫内温度センサによって検知された前記庫内温度に応じて、前記オフサイクルデフロスト方式、または前記除霜ヒータを用いるヒータデフロスト方式を選択し、選択した方式によって前記蒸発器の除霜を実行する、冷却貯蔵庫。 - 請求項3に記載の冷却貯蔵庫であって、
前記制御部は、
所定の除霜開始条件が成立すると、その直前の所定時間内において前記庫内温度センサによって検知された前記庫内温度が前記オフサイクルデフロスト終了温度未満である期間があったか否かを判別し、
前記庫内温度が前記オフサイクルデフロスト終了温度未満である期間があった場合には、前記オフサイクルデフロスト方式によって前記蒸発器の除霜を開始し、
前記庫内温度が前記オフサイクルデフロスト終了温度未満である期間がなく、常に前記オフサイクルデフロスト終了温度以上であった場合には、前記ヒータデフロスト方式によって前記蒸発器の除霜を開始する、冷却貯蔵庫。
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