JP2001021241A - 冷却システム - Google Patents

冷却システム

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JP2001021241A
JP2001021241A JP11192100A JP19210099A JP2001021241A JP 2001021241 A JP2001021241 A JP 2001021241A JP 11192100 A JP11192100 A JP 11192100A JP 19210099 A JP19210099 A JP 19210099A JP 2001021241 A JP2001021241 A JP 2001021241A
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大成 野口
Yoshihisa Kimura
能久 木村
Tomohiko Katou
具彦 加藤
Hiroyuki Kawada
弘幸 川田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発器の除霜運転時間を短くでき、コストを
上昇させることなく、除霜運転後、蒸発器を再度冷却す
る際の無駄な運転を避けることができ、適切な除霜手段
による除霜運転を実行できる冷却システムを提供するこ
とにある。 【解決手段】 冷凍機ユニット7に蒸発器21を接続し
た冷却システム1である。蒸発器21に除霜用ホットガ
スを供給するホットガス除霜手段と、除霜運転時に蒸発
器への冷媒の供給を停止するオフサイクル除霜手段と、
所定条件下で前記2つの手段のうちのいずれか一方を選
択して実行する手段とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍機ユニット
に、例えば、使用温度の異なる複数の蒸発器を接続し、
除霜手段を備えた冷却システムに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷凍機ユニットに蒸発器を接続
した冷却システムが知られている。この種のものでは、
蒸発器に付着した霜を取り除く除霜手段を備えている。
この除霜手段は、冷凍機ユニットの圧縮機を一定時間停
止させるオフサイクル除霜手段や除霜ヒータを用いるヒ
ータ除霜手段や冷凍機ユニットからホットガス回路を設
けて蒸発器にホットガスを循環させるホットガス除霜手
段等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、オフサイクル除霜手段は、使用温度の高い蒸
発器、例えば冷蔵用の蒸発器の除霜手段として用いら
れ、このオフサイクル除霜手段では、除霜時間が長時間
になるという問題がある。除霜ヒータを用いるヒータ除
霜手段では、除霜ヒータと除霜ヒータ用電源とを用意す
る必要があるので、電力コストが上昇するという問題が
ある。ホットガス除霜手段では、急速除霜を行うことが
できる反面、蒸発器のコイル温度が急上昇し、この蒸発
器を用いて庫内を再冷却する際に、庫内温度を所定温度
にまで下げるに要する時間がかかり、無駄な運転が避け
られないという問題がある。
【0004】また、従来のホットガス除霜手段では、蒸
発器のコイル温度を検出し、この温度が所定温度以下に
なった場合、ホットガスを蒸発器へ一定時間流す手段が
取られている。この除霜手段では、例えば、庫内温度が
低い場合、蒸発器のコイル温度が低くなるので、除霜運
転の間隔が短くなり、冷凍機ユニットの圧縮機の発停回
数が増加すると共に、庫内が冷却されにくいという問題
がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述した従来技
術が有する課題を解消し、蒸発器の除霜運転時間を短く
でき、コストを上昇させることなく、除霜運転後、蒸発
器を再度冷却する際の無駄な運転を避けることができ、
適切な除霜手段による除霜運転を実行できる冷却システ
ムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
冷凍機ユニットに蒸発器を接続した冷却システムにおい
て、蒸発器に除霜用ホットガスを供給するホットガス除
霜手段と、除霜運転時に蒸発器への冷媒の供給を停止す
るオフサイクル除霜手段と、所定条件下で前記2つの手
段のうちのいずれか一方を選択して実行する手段とを備
えたことを特徴とする。
【0007】請求項1記載の発明では、ホットガス除霜
手段とオフサイクル除霜手段とを所定条件下で選択して
実行できるので、蒸発器の着霜状態に応じた適切な除霜
手段による除霜運転を実行できる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記蒸発器の位置する庫内の設定温度が所
定温度以上の場合、常にオフサイクル除霜手段を選択す
ることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明では、庫内の設定温度
が所定温度以上の場合、この庫内に設けられている蒸発
器には、着霜の度合いが少ないと判断され、常にオフサ
イクル除霜手段が選択され、最適な除霜手段による除霜
運転を実行することができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記蒸発器の位置する庫内の設定温度が所
定温度以下であり、蒸発器のコイル温度が氷点温度以上
の時、オフサイクル除霜手段を選択し、蒸発器のコイル
温度が氷点温度以下の時、ホットガス除霜手段を選択す
ることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明では、蒸発器のコイル
温度が氷点温度以上、すなわち着霜する温度以上の場合
に、オフサイクル除霜手段が選択され、蒸発器のコイル
温度が氷点温度以下、すなわち着霜する温度以下の場合
に、ホットガス除霜手段が選択されるので、急速除霜が
行われ、除霜運転後に無駄な運転をする必要が生じない
等のコイルの着霜状態に応じた適切な除霜手段による除
霜運転を実行することができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1又は3記
載の発明において、前記ホットガス除霜手段を選択し、
蒸発器へのホットガスの供給を開始した場合、冷凍機ユ
ニットの能力を減少すると共に、蒸発器のコイル温度を
検出し、このコイル温度の温度上昇率が基準温度上昇率
よりも高い場合、蒸発器へのホットガス供給管に設けた
流量調整弁の弁開度を減少し、このコイル温度の温度上
昇率が基準温度上昇率よりも低い場合、前記冷凍機ユニ
ットの能力を増大すると共に、前記流量調整弁の弁開度
を増大することを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明では、ホットガスの供
給流量をコイル温度の温度上昇率に応じて変化させるの
で、コイル温度が必要以上に上昇することがない。この
ため、除霜運転後に無駄な運転をする必要が生じること
がなく、更に必要以上に庫内の温度を上昇しにくくし、
適切な除霜手段による除霜運転を実行することができ
る。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1乃至4い
ずれか一項記載の発明において、前記除霜手段は前回の
除霜手段から所定時間が経過し、蒸発器のコイル温度が
所定温度以下に到達した場合に開始することを特徴とす
る。
【0015】請求項5記載の発明では、除霜運転の間隔
を計測し、除霜運転の運転間隔を安定させることがで
き、除霜運転を適度な間隔で実行することができ、冷凍
機ユニットの発停回数を抑えることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。
【0017】図1において、1は冷却システムを示して
いる。この冷却システム1は、室外機3(以下「冷凍機
ユニット7」という。)と3台(複数台)の室内機5と
によって構成されている。室外機3には、冷凍機ユニッ
ト7が設けられている。この実施の形態では、室内機5
は、いわゆるショーケースやクーリングコイルに相当す
る。
【0018】この冷凍機ユニット7には、圧縮機9が設
けられている。この圧縮機9の吐出管には、冷媒の流れ
を変え、冷却運転とホットガス除霜手段による除霜運転
とを切り替える四方弁11が接続されている。
【0019】冷却運転時の冷媒の流れ(実線で示す。)
に沿って配管の接続関係を説明すると、四方弁11に
は、凝縮器13が接続され、この凝縮器13には、電動
膨張弁15が接続され、この電動膨張弁15には、レシ
ーバタンク17が接続されている。14は凝縮器用送風
機である。
【0020】このレシーバタンク17には、供給管18
aを介して、各室内機5の流量調整弁19が接続され、
この流量調整弁19には蒸発器21が接続されている。
22は蒸発器用送風機である。
【0021】蒸発器21には、供給管18bを介して、
前記四方弁11が接続され、この四方弁11には、アキ
ュムレータ23が接続され、このアキュムレータ23に
は、圧縮機9の吸込管が接続されている。
【0022】各室内機5には、蒸発器21のコイル温度
を計測する室内コイル温度検知センサ25が設けられ、
蒸発器用送風機22が室内空気を吸い込む吸込側には、
室内温度センサ27が設けられている。また、各室内機
5には室内機コントローラ29が設けられており、この
室内機コントローラ29には、前記蒸発器用送風機22
と室内コイル温度検知センサ25と室内温度センサ27
とが制御線を介して接続されている。
【0023】ホットガス除霜手段時の冷媒の流れ(点線
で示す。)に沿って配管の接続関係を説明すると、四方
弁11には、供給管18bを介して、室内機5の蒸発器
21が接続されている。この蒸発器21には、後述する
手順に従いホットガスの流量を調整する流量調整弁19
が接続されている。この流量調整弁19には、供給管1
8aを介して、レシーバタンク17が接続されている。
このレシーバタンク17には、電動膨張弁15が接続さ
れ、この電動膨張弁15には、凝縮器13が接続されて
いる。この凝縮器13には前記四方弁11が接続され、
この四方弁11には、アキュムレータ23が接続され、
このアキュムレータ23には、圧縮機9の吸込管が接続
されている。
【0024】四方弁11とアキュムレータ23とを結ぶ
管路の途中にはバイパス管路が設けられ、このバイパス
管路は、四方弁11と圧縮機9の吐出管とを結ぶ管路に
接続されている。このバイパス管路の途中には、バイパ
ス弁31が設けられている。このバイパス弁31の弁開
度を増減させることによって、圧縮機9から吐出された
冷媒の一部をアキュムレータ23へ戻すことにより、冷
却運転時には冷却能力を調整し、ホットガス除霜手段時
には、蒸発器21へのホットガス(冷媒)の供給量を調
整する。
【0025】室外機3の冷凍機ユニット7には、室外機
コントローラ33が設けられている。この室外機コント
ローラ33には、前記圧縮機9を駆動するための電動機
もしくはガスエンジン35と凝縮器用送風機14と室内
機コントローラ29とバイパス弁31とが制御線を介し
て接続されている。
【0026】次に、作用を説明する。
【0027】圧縮機9の吐出管から吐出された冷媒が、
四方弁11を経て、凝縮器13において凝縮する。凝縮
器13を経た冷媒は、電動膨張弁15、レシーバタンク
17を経て、蒸発器21において蒸発する。蒸発器21
を経た冷媒は、四方弁11、アキュムレータ23を経
て、圧縮機9の吸込管に流れる。
【0028】蒸発器21において冷媒が蒸発する際に、
蒸発器21に着霜する場合がある。この場合には、室内
機コントローラ29と室外機コントローラ33とが、制
御線を介して互いの着霜に関する情報を交換する。この
交換した情報に基づいて、図2に示すフローチャートの
手順によって、オフサイクル除霜手段かホットガス除霜
手段かが選択され、除霜手段が行われる。
【0029】このフローチャートを説明すると、前回の
除霜手段から3時間経過したかどうかが判断される(S
1)。3時間経過していない場合、庫内を冷却する冷却
運転が優先され、3時間経過するまで除霜運転には入ら
ず、冷却運転が続行される。
【0030】3時間経過したと判断された場合には、室
内機コントローラ29によって、庫内設定温度が3℃
(所定温度)を超えているか、或いは3℃(所定温度)
以下かが判断される(S2)。庫内設定温度が3℃を超
えている場合、室内機5は冷蔵温度帯で冷却され、3℃
以下の場合、室内機5は冷凍温度帯で冷却される。この
庫内設定温度は、低ければ低いほど蒸発器21の着霜の
機会が多く、高ければ高いほど蒸発器21の着霜の機会
が少なく、いわゆる着霜量の目安となる。
【0031】この実施の形態では、庫内設定温度が3℃
を超える場合、多くの着霜量が想定されないため、後述
するように常にオフサイクル除霜手段が選択される。
【0032】ただし、庫内設定温度が3℃を超える場
合、蒸発器21のコイル温度が5分間(一定時間)計測
され、連続して−5℃(一定温度)以下であるかどうか
が判断される(S3)。そして、コイル温度が5分間連
続して−5℃以上の場合、除霜運転の必要がないとさ
れ、更にコイル温度が計測され、コイル温度が5分間連
続して−5℃以下の場合に限って、選択されたオフサイ
クル除霜手段によって除霜運転が実行される(S4)。
【0033】このオフサイクル除霜手段は室外機コント
ローラ33を含み、前記した冷凍機ユニット7の圧縮機
9の運転を停止し、蒸発器用送風機22の運転を継続
し、蒸発器21に送風することによって実行される。
【0034】除霜運転が行われている最中に、蒸発器2
1のコイル温度が計測され、10分間連続して0℃(一
定温度)以上であるかどうかが判断される(S5)。コ
イル温度が10分間連続して0℃以上の場合には、着霜
が解除されたとして、オフサイクル除霜手段による除霜
運転が終了される(S7)。
【0035】コイル温度が0度以上10分間連続しない
場合には、除霜開始から30分経過したかどうかが判断
される(S6)。30分経過した場合には、オフサイク
ル除霜手段による除霜運転が終了され(S7)、30分
経過しない場合には、着霜が残存する可能性があるた
め、再度コイル温度が10分間連続して0℃以上になっ
たかどうかが判断される。
【0036】S2で、庫内設定温度が3℃以下の場合に
は、多くの着霜量が想定される。この場合、蒸発器21
のコイル温度が計測され、5分間連続して−10℃以下
であるかどうかが判断される(S8)。
【0037】コイル温度が5分間連続して−10℃以下
にならない場合、−10℃以下になるまで判断が継続さ
れる。コイル温度が5分間連続して−10℃以下になっ
た場合、着霜有りと判断され、取り敢えず、室外機3の
冷凍機ユニット7が停止される(S9)。
【0038】ついで、コイル温度が計測され、このコイ
ル温度が、0℃(氷点温度)以上であるかどうかが判断
される(S10)。
【0039】0℃以上である場合には、急速除霜の必要
がないため、オフサイクル除霜手段が選択され(S1
1)、0℃未満の場合には、急速除霜のためにホットガ
ス除霜手段が選択される(S12)。
【0040】このホットガス除霜手段は室外機コントロ
ーラ33を含み、蒸発器用送風機22の運転を停止し、
前記した冷凍機ユニット7の圧縮機9の運転をし、この
圧縮機9の運転能力と、前記流量調整弁19の弁開度
と、バイパス弁31の弁開度とを調整することによって
実行される。
【0041】この実施の形態では、上述したようにオフ
サイクル除霜手段又はホットガス除霜手段による除霜運
転は、S1で、前回の除霜運転から3時間(所定時間)
が経過し、オフサイクル除霜手段による除霜運転の場合
には、S3で、蒸発器21のコイル温度が、5分間連続
して−5℃以下、ホットガス除霜手段による除霜運転の
場合には、S8で、5分間連続して−10℃以下、に到
達した場合に開始される。
【0042】また、この実施の形態では、S10で、コ
イル温度が0℃以上、すなわち氷点温度以上であるかど
うかが判断され、氷点温度以上の時には、急速除霜の必
要がないと判断されるので、オフサイクル除霜手段によ
る除霜運転が選択される。氷点温度未満の時には、急速
除霜の必要があると判断されるので、ホットガス除霜手
段による除霜運転が選択される。
【0043】S11で、オフサイクル除霜手段による除
霜運転が選択された場合、S13〜S15を経て、その
除霜運転を終了する(S16)。すなわち、温度条件が
達すれば時間に関与せず除霜運転を終了する。この場
合、蒸発器21が冷凍温度帯で制御されているので、時
間的に可能な限り長く、オフサイクル除霜運転を継続さ
せるためである。
【0044】S13では、オフサイクル除霜運転を実行
している当該室内機5の他に、別の室内機5でホットガ
ス除霜運転を行っている室内機5があるかどうかが判断
される。S14では、そのホットガス除霜運転を行って
いる室内機5の除霜運転が終了しているか否かが判断さ
れ、S15では、別のオフサイクル除霜運転を実行して
いる室内機5の除霜運転が終了しているか否かが判断さ
れ、これらS13〜S15がすべて満たされた段階でそ
の除霜運転が終了される(S16)。
【0045】S10で、ホットガス除霜手段による除霜
運転が選択された場合には、蒸発器21のコイル温度が
計測され、1分間連続して15℃以上であるかどうかが
判断される(S18)。コイル温度が、1分間連続して
15℃以上の場合には、着霜が解除されたとして、ホッ
トガス除霜手段による除霜運転が終了される(S2
0)。
【0046】コイル温度が、1分間連続して15℃以上
にならない場合には、除霜開始から30分経過したかど
うかが判断される(S19)。30分経過した場合に
は、ホットガス除霜手段による除霜運転が終了され(S
20)、30分経過しない場合には、着霜が残存する可
能性があるため、再度コイル温度が1分間連続して15
℃以上になったかどうかが判断される。前述したS16
で、すべての室内機5における除霜運転(S7、S1
5、S20)が終了したと判断された後、冷却運転が再
開される(S17)。
【0047】図3は別の実施形態を示す。
【0048】この実施形態では、ホットガス除霜手段の
除霜手順S31〜S38に特徴を有している。
【0049】室内機コントローラ29から除霜信号が室
外機コントローラ33に送信されると(S21)、ま
ず、冷凍機ユニット7が停止され(S22)、ついで、
すべての室内機5の流量調整弁19が閉じられる(S2
3)。
【0050】管路中の冷媒が蒸発器21へ流入するのを
阻止し、蒸発器21の着霜に関する情報を確定させるた
めである。
【0051】次に、ホットガス除霜手段による除霜運転
の条件が満たされたかどうかが判断される(S24)。
【0052】ホットガス除霜手段による除霜運転の条件
が満たされない場合、オフサイクル除霜手段による除霜
運転が開始され(S25)、オフサイクル除霜手段によ
る除霜運転の終了条件(S26)が満たされた場合に
は、オフサイクル除霜手段による除霜運転は終了される
(S27)。
【0053】S24で、ホットガス除霜手段による除霜
運転の条件が満たされた場合、ホットガス除霜手段によ
る除霜運転が開始される(S28)。この場合、まず、
蒸発器用送風機22が停止され、流量調整弁19の弁開
度が最大にされる(S29)。蒸発器用送風機22を停
止させるのは、ホットガスの流入した蒸発器21を通過
した空気が庫内に送風されて、庫内温度が上昇するのを
防止するためであり、流量調整弁19の弁開度を最大に
するのは、蒸発器21へのホットガスの供給流量を増大
させるためである。その後、圧縮機9の運転が開始され
る(S30)。この場合、S21〜S29までの段階で
はバイパス弁31が全閉にされ、このS30の段階では
バイパス弁31が全開にされる。また、運転初期は最小
能力で運転が開始される。蒸発器21に少ないホットガ
スを供給することにより、急激な温度上昇を防ぐこと
と、蒸発器21のコイル温度の温度上昇率を監視するた
めである。
【0054】蒸発器21にホットガスが流れたときのコ
イル温度の温度上昇率を図4に示す。以下、図3、図4
に基づいて説明する。
【0055】蒸発器21のコイル温度上昇率が、基準温
度上昇率Bより高い場合、すなわち温度上昇率Aの場合
には、蒸発器21へのホットガスの供給流量が過度にな
らないように、流量調整弁19の弁開度が減少される
(S32)基準温度上昇率Bとほぼ等しい場合には、蒸
発器21へのホットガスの供給流量は適切であると判断
され、流量調整弁19の弁開度は可変しない(S3
3)。基準温度上昇率Bよりも低い場合、すなわち温度
上昇率Cの場合には、蒸発器21へのホットガスの供給
流量が不十分であるので、バイパス弁31の弁開度が減
少され(S34)、冷凍機ユニット7のホットガス供給
能力が増大される。
【0056】この実施の形態では、実験結果から、基準
温度上昇率Bは、10分間に15℃上昇した値を想定し
ているが、システムの形態により可変が可能である。
【0057】バイパス弁31の弁開度を減少させていっ
た後、バイパス弁31が完全に閉じられたかどうかが判
断される(S35)。S15では、バイパス弁31の弁
開度を減少させることによって、冷凍機ユニット7のホ
ットガスを供給する運転能力を増加させて、現時点での
冷凍機ユニット7のホットガスを供給する運転能力が十
分であるかが判断されている。
【0058】バイパス弁31が完全に閉じない場合、現
時点での冷凍機ユニット7のホットガスを供給する運転
能力のままで、除霜運転が続行される。バイパス弁31
が完全に閉じた場合、すなわち冷凍機ユニット7のホッ
トガスを供給する運転能力が十分でなく、さらに、ホッ
トガス供給流量を増加させて、除霜する必要があると判
断された場合には、ホットガスの供給流量を増加させる
ために、冷凍機ユニット7の運転能力すなわち圧縮機9
の運転能力を、圧縮機9に接続されたガスエンジン35
の回転数を増加させることによって増大させる(S3
6)。ホットガス除霜手段による除霜運転の終了条件が
満たされたかどうかが判断され(S37)、満たされな
い場合、蒸発器21のコイル温度上昇率によって前述し
た流量調整弁19とバイパス弁31との弁開度の調整
と、圧縮機9の運転能力の調整とによってホットガスの
供給流量を調整することが繰り返される。ホットガス除
霜手段による除霜運転の終了条件が満たされた場合、ホ
ットガス除霜手段による除霜運転が終了され(S3
8)、冷却運転が開始される(S39)。
【0059】ホットガスが流入した蒸発器21のコイル
温度は上昇しており、すぐに蒸発器用送風機22が運転
されると、温度の上昇したコイルを通過した空気が、庫
内に送風され、庫内温度を上昇させてしまうので、蒸発
器21のコイル温度が0℃以下になったかどうかが判断
され(S40)、0℃以下になった場合には、蒸発器用
送風機22が運転される。
【0060】この実施の形態では、以下の効果を奏す。
【0061】ホットガス除霜手段とオフサイクル除霜手
段とを所定条件下で選択して実行できるので、蒸発器2
1の着霜状態に応じた適切な除霜手段による除霜運転を
実行できる。
【0062】庫内の設定温度が所定温度以上の場合、こ
の庫内に設けられている蒸発器21には、着霜の度合い
が少ないと判断され、オフサイクル除霜手段が選択さ
れ、最適な除霜手段による除霜運転を実行することがで
きる。
【0063】蒸発器21のコイル温度が氷点温度以上、
すなわち着霜する温度以上の場合に、オフサイクル除霜
手段が選択され、蒸発器21のコイル温度が氷点温度以
下、すなわち着霜する温度以下の場合に、ホットガス除
霜手段が選択されるので、急速除霜が行われ、除霜手段
後に無駄な運転をする必要が生じない等のコイルの着霜
状態に応じた適切な除霜手段による除霜運転を実行する
ことができる。
【0064】ホットガスの供給流量をコイル温度の温度
上昇率に応じて変化させるので、コイル温度が必要以上
に上昇することがない。このため、除霜運転後に無駄な
運転をする必要が生じることがなく、過度の庫内温度上
昇が生じにくく、適切な除霜手段による除霜運転を実行
することができる。
【0065】除霜運転の間隔を計測し、除霜運転の運転
間隔を安定させることができ、除霜運転を適度な間隔で
実行することができ、冷凍機ユニット7の発停回数を抑
えることができる。
【0066】以上、3台(複数)のショーケース(室内
機)が接続された冷却システムに基づいて本発明を説明
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、空気
調和機や冷却庫等の冷却システムに利用できることは明
らかである。
【0067】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ホットガ
ス除霜手段とオフサイクル除霜手段とを所定条件下で選
択して実行できるので、蒸発器の着霜状態に応じた適切
な除霜手段による除霜運転を実行できる。
【0068】請求項2記載の発明によれば、庫内の設定
温度が所定温度以上の場合、この庫内に設けられている
蒸発器には、着霜の度合いが少ないと判断され、オフサ
イクル除霜手段が選択され、最適な除霜手段による除霜
運転を実行することができる。
【0069】請求項3記載の発明によれば、蒸発器のコ
イル温度が氷点温度以上、すなわち着霜する温度以上の
場合に、オフサイクル除霜手段が選択され、蒸発器のコ
イル温度が氷点温度以下、すなわち着霜する温度以下の
場合に、ホットガス除霜手段が選択されるので、急速除
霜が行われ、除霜運転後に無駄な運転をする必要が生じ
ない等のコイルの着霜状態に応じた適切な除霜手段によ
る除霜運転を実行することができる。
【0070】請求項4記載の発明によれば、ホットガス
の供給流量をコイル温度の温度上昇率に応じて変化させ
るので、コイル温度が必要以上に上昇することがない。
このため、除霜運転後に無駄な運転をする必要が生じる
ことがなく、適切な除霜手段による除霜運転を実行する
ことができる。
【0071】請求項5記載の発明によれば、除霜運転の
間隔を計測し、除霜運転の運転間隔を安定させることが
でき、除霜運転を適度な間隔で実行することができ、冷
凍機ユニットの発停回数を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態を示す冷却システム
の回路図である。
【図2】図1に示す冷却システムの除霜手段のフローチ
ャートである。
【図3】別の実施の形態の除霜手段時のフローチャート
である。
【図4】図3に示す流量調整弁のコイル温度上昇率を示
す図である。
【符号の説明】
1 冷却システム 3 室外機 5 室内機 7 冷凍機ユニット 18a、18b 供給管(ホットガス供給管) 19 流量調整弁 21 蒸発器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F25D 21/06 F25D 21/06 D (72)発明者 加藤 具彦 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 川田 弘幸 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3L046 AA02 AA03 BA01 CA04 CA11 FB01 GA01 GA06 GB01 GB03 JA03 JA05 JA09 JA11 KA02 LA02 LA13 MA01 MA03 MA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷凍機ユニットに蒸発器を接続した冷却
    システムにおいて、 蒸発器に除霜用ホットガスを供給するホットガス除霜手
    段と、除霜運転時に蒸発器への冷媒の供給を停止するオ
    フサイクル除霜手段と、所定条件下で前記2つの手段の
    うちのいずれか一方を選択して実行する手段とを備えた
    ことを特徴とする冷却システム。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器の位置する庫内の設定温度が
    所定温度以上の場合、常にオフサイクル除霜手段を選択
    することを特徴とする請求項1記載の冷却システム。
  3. 【請求項3】 前記蒸発器の位置する庫内の設定温度が
    所定温度以下であり、蒸発器のコイル温度が氷点温度以
    上の時、オフサイクル除霜手段を選択し、蒸発器のコイ
    ル温度が氷点温度以下の時、ホットガス除霜手段を選択
    することを特徴とする請求項1記載の冷却システム。
  4. 【請求項4】 前記ホットガス除霜手段を選択し、蒸発
    器へのホットガスの供給を開始した場合、冷凍機ユニッ
    トの能力を減少すると共に、蒸発器のコイル温度を検出
    し、このコイル温度の温度上昇率が基準温度上昇率より
    も高い場合、蒸発器へのホットガス供給管に設けた流量
    調整弁の弁開度を減少し、このコイル温度の温度上昇率
    が基準温度上昇率よりも低い場合、前記冷凍機ユニット
    の能力を増大すると共に、前記流量調整弁の弁開度を増
    大することを特徴とする請求項1又は3記載の冷却シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記除霜手段は前回の除霜手段から所定
    時間が経過し、蒸発器のコイル温度が所定温度以下に到
    達した場合に開始することを特徴とする請求項1乃至4
    のいずれか一項記載の冷却システム。
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