JP7064865B2 - 温調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、温調装置、特にシート周辺領域において荷物の温度調節が可能で、かつ運転席に着座する乗員が簡便に使用可能な温調装置に関する。
従来、乗員に対して冷風又は温風を吹き付けることで快適な乗車空間を形成するための温調装置が様々提案されてきた。例えば、乗員の上半身側又は下半身側だけを集中的に冷房又は暖房でき、車室内における空調効率を向上するために、展開することでシートに着座している乗員の上体の前方側のスペースを上下に仕切る仕切部材を設けることで、吹出口からの送風を乗員の上半身又は下半身に集中的に当てることができる車室内送風調節構造などがある(特許文献1参照)。
特開2010-013063号公報
上述したように、乗員の快適性の向上を図るための温調装置はあった。
なお、適宜の荷物も車室内に積載することがある。この場合、温かい状態又は冷たい状態を維持する必要のある荷物を積載することもあった。上述したような乗員に特化した温調装置では、人体とは異なるものである荷物に適した温度調節が困難な場合があった。
また、荷物が大きな容量を有していない場合、荷物を車室の後方側に設けられる荷室に積載するのではなく、車室内の運転席に近い領域に積載したいとの要求もあった。
これに鑑みて、本発明が解決しようとする課題は、シート周辺領域において荷物の温度調節が可能で、かつ運転席に着座する乗員が簡便に使用可能な温調装置を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る温調装置は、乗員が着座可能な着座位置と前記着座位置から上方へ離間させた離間位置との間でシートクッションを移動自在に支持する可動部を有するシートに設けられて成る温調装置であって、前記シートクッションの下方に設けられ、底部及び側部を有し、前記底部と前記側部と前記着座位置に位置する前記シートクッションとにより閉鎖領域が形成される収容部と、前記シートクッション又は前記収容部に設けられ、前記シートクッションが前記離間位置に位置しているときに前記収容部を覆蓋可能なカバー部材と、前記収容部の温度調節を行う温調部と、を備える。
本発明に係る温調装置において、前記可動部は、前記シートクッションを回動可能に軸支する軸部を有することが好ましい。
本発明に係る温調装置において、前記収容部は、前記温調部により温度調節された空気の流入口を、前記底部又は前記側部に有することが好ましい。
本発明に係る温調装置において、前記温調部は、前記収容部の温度調節の制御を行う制御部を有し、前記制御部は、前記シートクッションが上方に移動したとき、又は、前記カバー部材が前記収容部を覆蓋したときに、前記温度調節の制御を行うことが好ましい。
本発明に係る温調装置において、前記温調部による前記収容部の温度調節は、乗員用の温度調節とは独立して行われることが好ましい。
本発明によると、シートクッションを離間位置まで上方に移動して適宜の荷物を収容部に収容し、カバー部材により荷物の収容された収容部を覆蓋した上で、温調部による収容部の温度調節を行うことで、収容部内の荷物の温度調節が可能となる。更に、助手席に設けることで運転席に着座する乗員が簡便に使用可能な温調装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態である温調装置を備えたシートを示す概略図である。 図2は、図1に示したシートに荷物を収容した状態を示す概略図である。 図3(a)~(c)は、本発明に係る温調装置において、温調部から吹き出す温度調節された空気の収容部内への導入形態を示す概略図である。 図4(a)~(b)は、本発明に係る温調装置において、カバー部材の別形態を示す概略図である。 図5は、図1及び2に示した温調装置を用いて収容部の温度調節を行う際の制御フローについて示すフローチャート図である。
本発明に係る温調装置の一実施形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
なお、図1は、本発明の一実施形態である温調装置1を備えたシート100を示す概略図である。図2は、図1に示したシート100に荷物Bを収容した状態を示す概略図である。
図1に示すように、温調装置1はシート100下部に設けられる。シート100は、乗員が着座可能なシートクッション101と、乗員が背面をもたれさせることのできるシートバック102とを有する。シートクッション101及びシートバック102はそれぞれ独立して回動可能なように軸状部材を有しており、シートクッション101には第1軸部103が後方側に左右方向に沿って設けられ、シートバック102には第2軸部104が下方側に左右方向に沿って設けられている。第1軸部103によりシートクッション101は前方側が上下に回動可能に軸支され、第2軸部104によりシートバック102は上方側が前後に回動可能に軸支されている。
なお、第1軸部103は、本発明に係る温調装置が設けられるシートにおいて、シートクッションに配置されて成る可動部の一形態である。
第1軸部103は、シートクッション101を回動により上方移動可能にする。第1軸部103は、シートクッション101を上方移動させる際に、所定の位置又は任意の位置でシートクッション101を固定可能なようにロック機構を有する。
シートクッション101の回動角度は、例えば運転席に着座する乗員が後述の収容部2に荷物を収容し易くなる程度に収容部2を露出させることのできる角度、又は、回動したシートクッション101とシートバック102とが干渉しにくい角度などを考慮して適宜に設定することができる。
温調装置1は、収容部2と、カバー部材と、温調部3とを備える。
なお、本実施形態におけるカバー部材は、シートクッション101の座面の裏側における回動端部側に配置された巻取部4に巻き取られて成り、図1には図示していない。また、本実施形態では温調部3の駆動及び停止のために検知部5が設けられている。
カバー部材及び検知部5については、図2を参照しつつ後述する。
収容部2は、上方に移動したシートクッション101の下部において荷物を収容する。収容部2は、シートクッション101の下方に設けられ、共に平板状部位である底部21及び側部22を有し、上方が開放されて成る断面角形状の器型部材である。底部21は車両床面であるフロア部200と略平行に配置され、側部22は底部21の前後左右の各端部に立設される。図1に示すように、収容部2は、シートクッション101とフロア部200との間に配置され、底部21と側部22と図1に示す初期位置(着座位置)に位置するシートクッション101とによって閉鎖領域が形成されるようになっている。
温調部3は、収容部2内部の温度調節を行う。温調部3による温度調節は、冷風又は温風を収容部2内に導入して、収容部2に収容される荷物の温度を維持又は昇降させることで実現される。
温調部3は、制御部31及び送出部32を有する。
制御部31は、収容部2の温度調節の制御を行うものであり、具体的には送出部32の駆動制御を行う。制御部31としては、例えば様々な車室内の機器の駆動制御を行うための車載用演算装置などを用いることができる。
送出部32は、空気の温度調節を行い、温度調節された空気を収容部2に向けて送出する。送出部32としては、例えば車載用の暖房、換気及び空調(HVAC)システムなどを用いることができる。
制御部31及び送出部32の制御及び動作については後述する。
図2には、シートクッション101を回動させ、カバー部材6を展開した状態の温調装置1を示している。図2に示すように、シートクッション101は、乗員が着座可能な着座位置(一点鎖線で示す初期位置)から、第1軸部103を中心にして回動することで離間位置(実線)まで上方に離間する。シートクッション101は、離間位置に移動する際に、着座位置と共に収容部2の上部からも離間することになる。これにより、移動前のシートクッション101によって閉鎖されていた収容部2の上方が開放状態となるので、収容部2に荷物Bが収容可能となる。
なお、収容部2に収容するのが好ましい荷物Bは、温度管理が望ましいものであり、具体的には常温より低温が必要なものとして冷蔵食品、冷凍食品、生鮮食品、及び腐敗しやすいものなどが挙げられ、常温より高温が必要なものとして温かい食品などが挙げられる。冷風及び温風のいずれが必要であるかは、乗員が手動で設定しても良く、自動で設定されても良い。この自動設定形態としては、例えば収容部2に温度センサを付設して、荷物Bが常温より低温であると検知されれば温度設定を低温にすると共に、常温より高温であると検知されれば温度設定を高温に設定する形態などが採用可能である。
カバー部材6は、収容部2に荷物Bを収容した後に設置される。カバー部材6は、本実施形態ではシートクッション101に設けられ、シートクッション101が離間位置に位置しているときに収容部2を覆蓋可能である。カバー部材6は、不使用時には巻取部4に巻き取られ、使用時に巻取部4から引き出して用いる可撓性のシート状部材である。本実施形態におけるカバー部材6及び巻取部4の左右幅は、シートクッション101の左右幅と略同一の大きさを有する。カバー部材6は一端部が巻取部4に固定され、他端部が車室内の適宜の部位に固定可能になっている。カバー部材6は、シート100近傍のサイドウィンドウ又はフロントウィンドウから入射し得る日光が荷物Bに当たるのを防止するために、遮光材料で形成されるのが好ましい。可撓性を有するシート状のカバー部材6は、巻取部4での巻取り収納に代えて、ジャバラ状に折り畳んでシートクッション101の座面の裏側に面ファスナーなどで留めて収納しておいても良い。
なお、本発明においては、図2に示す実施形態のようにカバー部材6が収容部2に被さるように収容部2の上方空間に展開した状態を、側方部分は開放状態であっても、カバー部材6が収容部2を覆蓋したこととする。
巻取部4から引き出されたカバー部材6は、収容部2の前方側の側部22に配置されて成る係止部7に対して係止されることで、略固定状態となる。係止部7の係止形態は特に制限されず、フック状部材を用いた引っ掛け形態であっても良く、ワンタッチで固定可能なバックル部材を用いた係合形態であっても良く、マグネットを用いた吸着形態であっても良く、面ファスナーを用いた貼着形態であっても良い。
なお、図2に示す実施形態では、カバー部材6はシートクッション101が離間位置に移動した後に巻取部4から略下方に引き出されていたが、本発明においてカバー部材は上記係止部7のような固定用部材に予め固定されていても良い。この場合、シートクッションが離間位置に移動する際に、シートクッションの移動にともなってカバー部材が引き出されるので、シートクッションの移動操作だけで収容部の覆蓋状態の実現も可能となる。収容部に荷物を収容するときには、予め固定されているカバー部材の固定状態を一旦解除しても良く、開放されている側方部分から収容部内に荷物を挿入しても良い。
図1に示した検知部5は、シートクッション101の移動、及び、カバー部材6の固定を検知するようになっている。シートクッション101の上方への移動の検知は、例えば第1軸部103に付設される回動角度を検出可能なセンサなどにより、所定の回動角度を超えたことを検出されたときに上方移動を検知したこととする。またカバー部材6の固定の検知は、例えばカバー部材6の他端部が係止部7に係止されたことを検出するセンサなどにより可能となる。
図1に示すように、検知部5は検知結果を温調部3に出力可能になっている。
収容部2の前方側の側部22には、流入口8が設けられている。流入口8は、収容部2に形成される貫通孔であり、温調部3により温度調節された空気を収容部2内に導入するための開口部である。流入口8は、温度調節された空気を導入可能である限り様々な形態を採用することができ、例えば常時開口している単なる開口部であっても良く、積極的に空気を導入するファンを取り付けても良く、開閉可能なシャッタを取付けても良い。
本発明において、流入口を介した収容部内への空気の導入形態として様々な形態を採り得る。ここで、図3を参照しつつ収容部内への空気の導入形態について説明する。
なお、図3(a)~(c)は、温調部から吹き出す温度調節された空気の収容部内への導入形態を示す概略図である。図3に示す実施形態の説明において、図1及び2に示した部材と同様の部材を用いる場合は、同一の参照符号を付すこととし、詳細な説明を省略する。
図3(a)に示す実施形態は、図1及び2に示した実施形態と同様であり、温調部3からの空気の導入を具体的に示したものである。図3(a)に示すように、インストルメントパネル300(以下、「インパネ」と称する)の内部に配置される温調部3で温度調節された空気は、シート100の足元領域に配置される吹出口301を介して流入口8に向けて車室内に吹き出される。吹出口301から吹き出された空気は、略直進して収容部2における前方側の側部22に設けられた流入口8を介して収容部2内に流入する。
図3(a)に示す実施形態では、温調部3はインパネ300の内部に設けられる車室内全体の空調用として用いる部材(暖房、換気、空調(HVAC)システムなど)を共用している。温調部3は、通常は車内空調用の温度調節を行うと共に、収容部2に向けて吹き出す場合のみ、車室内全体の空調用の設定とは温度設定を独立させることで荷物の性質に応じた任意の設定温度を実現可能となっている。
図3(b)に示す実施形態は、図3(a)に示した実施形態の空気の導入経路を変更したものである。図3(b)に示すように、温調装置11にはダクト33が設けられている。インパネ300の内部に配置される温調部3で温度調節された空気は、フロア部200の下方に埋設されてシート100の下方まで延在して成るダクト33を介してシート100まで到達する。更に、ダクト33の端部が収容部2の底部21を貫通して挿入されることで形成された流入口81を介して、温調部3からの空気が収容部2内に流入する。
図3(b)に示す実施形態では、図3(a)に示した実施形態と同様に、温調部3は車室内全体の空調用として用いる部材(HVACシステムなど)を共用している。フロア部200の下方を介して収容部2まで延在するダクト33を用いることで、吹き出した空気の車室内への拡散などを考慮する必要が無く、収容部2内に確実に温度調節された空気を導入可能である。
なお、図3(b)に示す実施形態の更なる変形例として、温調装置11のダクト33をシート空調にも利用する形態を挙げることができる。具体的には、この変形例は、シート100のシートクッション101及びシートバック102から温度調節された空気が吹き出すシート空調のためにシートクッション101などの内部に配設されるダクトと、上記ダクト33の端部とを、シートクッション101が初期位置にあるときは接続可能なように、図3(b)に示すダクト33を上方に延在させて成る形態である。この形態によって、シートクッション101を上方移動させない状態では助手席に着座する乗員のためのシート空調を行うと共に、シートクッション101を上方移動させた状態では荷物Bの温度調節を行うことができ、様々な状況に無駄なく対応することができるようになる。
図3(c)に示す実施形態は、シート100に独立した温調部30を配置したものである。図3(c)に示すように、温調装置12では、フロア部200上に配置され、シート100の固定及び配置用のベース部材105の内部でかつ収容部2の後方に温調部30を設けている。温調部30で温度調節された空気は、収容部2における後方側の側部22に設けられた流入口82を介して収容部2内に流入する。
図3(c)に示す実施形態では、インパネ300の内部に設けられる車室内全体の空調用として用いる部材(HVACシステムなど)とは独立した別部材として温調部30を設けることとしている。温調部30は、シート100に付設されることで収容部2に近接しているので、温調部30から吹き出した後に収容部2内に導入されるまでの間で、空気の意図しない温度変化が生じにくい。
空気の導入形態と同様に、カバー部材についても図4に示すように様々な形態を採り得る。
なお、図4(a)~(b)は、本発明に係る温調装置において、図2に示したカバー部材6とは別形態のカバー部材を示す概略図である。
図4(a)に示す実施形態は、カバー部材を収容部に取付けたものである。図4(a)に示すように、温調装置13にはカバー部材61が設けられている。カバー部材61は、上記カバー部材6と同様に可撓性の遮光シート状部材である。カバー部材61における上記カバー部材6との相違点は、取付位置及び係止位置である。カバー部材61を不使用時に巻き取る巻取部41が、収容部210の前方側の側部211における上端部に設けられている。また、カバー部材61の使用時に収容部210を覆蓋状態とするために、カバー部材61の端部を係止しておく係止部71は、収容部210の後方側の側部211における上端部に設けられている。これにより、荷物Bを収容部210内に収容した後に、カバー部材61を巻取部41から後方に展開して係止部71で固定することで、収容部210が覆蓋状態となる。
図4(a)に示す実施形態では、収容部210を覆蓋したときに車室内空間と収容部210内との空間とが連通する隙間が生じにくいので、収容部210の温度調節効率の向上を図ることができる。
図4(b)に示す実施形態は、板状部材のカバー部材を設けたものである。図4(b)に示すように、温調装置14にはカバー部材62が設けられている。カバー部材62は、上記カバー部材6と同位置に配置されている。カバー部材62における上記カバー部材6との相違点は、カバー部材の材料と収容部220の覆蓋形態とを上げることができる。カバー部材62は、樹脂又は金属などで形成される硬質の板状部材であり、収容部220の覆蓋を行う前は一点鎖線で示すようにシートクッション101の収容部220に臨んでいた面、つまりシートクッション101の座面の裏側部に沿って配置される。シートクッション101が離間位置に位置するときに、カバー部材62は、シートクッション101の座面の裏側部に設けられるヒンジ部42を中心として、前方に回動可能となっている。カバー部材62は、シートクッション101に沿った初期位置から回動させた後に、図2に示した形態と略同位置に設けられる係止部72に固定される。なお、ヒンジ部42は、収容部240側に設けられていても良い。
図4(b)に示す実施形態では、カバー部材62は可撓性を有するシート状のカバー部材6よりも剛性を有するので、上方に移動したシートクッション101を下方からカバー部材62がガタつき無く支持可能である。これにより、シートクッション101の固定状態が車両の走行中に生じる振動などによって意図せず解除されることが生じにくくなる。よって、温調部3による収容部220の温度調節が安定的に達成される。
ここで、上記温調装置1を用いる際の制御について、図5を参照しつつ説明する。
なお、図5は、図1、2及び3(a)に示した温調装置1を用いて収容部2の温度調節を行う際の制御フローについて示すフローチャート図である。
先ず、荷物Bを持って運転席に着座している乗員が、助手席であるシート100のシートクッション101を上方に移動させる(ステップS1)。本工程により、シートクッション101により覆蓋されていた収容部2上方が開放される。
本工程は、シート構造の簡素化のために基本的には手動で行われるが、必要であればシートクッション101の上下移動スイッチを車室内に設けると共に、第1軸部103にアクチュエータなどを設けることで自動化しても良い。
次いで、収容部2に乗員が持っていた荷物Bを収容する(ステップS2)。本工程において乗員は、隣接するシートクッション101上に荷物Bを置く動作と略同一動作で、荷物Bを収容部2内に置くことができるので簡素な動作で完了する。
なお、荷物Bの収容動作の前後で、温調部3における送出部32が収容部2に向かって吹き出す空気の温度設定を制御部31で行うことが好ましい。温度設定は手動で乗員が行っても良く、収容部2に温度センサを付設しておいて荷物Bの温度に応じてその温度を維持するための温度設定を自動で行っても良い。
更に、カバー部材6が係止部7に係止されて固定状態にあるか否かを、温調部3の制御部31が判別する(ステップS3)。本工程では、検知部5の検知結果に基づいて、カバー部材6が固定されていると判別された場合に、次工程に移る(ステップS3のYES)。カバー部材6が固定されていないと判別された場合、カバー部材6の固定まで本工程を繰り返すこととする(ステップS3のNO)。
本実施形態においては、検知部5はシート100の離間位置での固定の有無も検知可能となっているので、カバー部材6の固定の有無に代えて、又は、カバー部材6の固定の有無と共に、シート100が固定されているか否かを判別対象としても良い。
カバー部材6が固定されている場合は(ステップS3のYES)、続いてシート100の前方に設置される足元空調が駆動しているか否かを温調部3の制御部31が判別する(ステップS4)。本実施形態では車室内全体用の、つまり乗員用の空調に供される温調部3を収容部2の温度調節用としても共用しているので、既にシート100の足元、つまり収容部2付近に空調がなされているか否かで、温調部3の動作態様を分ける必要がある。
温調部3によるシート100の足元空調が駆動している場合は(ステップS4のYES)、送出部32における送出空気の温度設定で足元空調のみを荷物Bに合わせた設定に変更する(ステップS52)。温調部3による足元空調は駆動を維持したままで良い。
また、シート100の足元空調が駆動していない場合は(ステップS4のNO)、荷物Bのために送出部32を駆動する(ステップS51)。
前工程(ステップS4)の判別結果がいずれであっても、結果として、図3(a)に示したように、送出部32により温度調節された空気は、インパネ300の下部に設けられる吹出口301と収容部2の前部に設けられる流入口8とを介して、収容部2内に流入する。本実施形態におけるカバー部材6を固定した収容部2は、側方が開放状態であるものの、上方がカバー部材6で覆われているので、収容部2内に流入した冷気又は暖気が収容部2内で滞留し易い。これにより、荷物Bは、乗員が意図した温度である常温よりも低温又は高温に維持される。
なお、収容部2における側方の隙間を低減するには、例えば側方にも追加のカバー部材を設ける形態、又は、荷物Bを収容した後にシートクッション101を荷物Bに近接する位置まで下方に移動させる形態などを採用するのが好ましい。
本実施形態では、温調部3による収容部2の温度調節は、特に送出部32の送出空気の温度設定が、乗員のための車室内全体の空調とは独立して行われる。通常、車室内全体の空調としては冷房であれば25℃前後、暖房であれば30℃前後であることが多いが、例えば冷蔵食品、冷凍食品に対しては15℃以下、温かい弁当などに対しては35℃以上であることが好ましい。温度調節に係る設定及び制御などを、車室内全体用と収容部2用とで独立させることで、乗員にとっても荷物Bにとっても適切な空調が可能となる。
本発明に係る温調装置は、運転席に着座している乗員が、隣接する助手席領域に荷物を置く際に片手で簡便に使用することのできるものである。なお、温調装置を片手で使用し易くするために、例えばシートクッションを運転席側から上方に移動させ易い構造であるのが好ましい。このためには、シートクッションの可動部の一形態として上述した第1軸部などを、シートクッションの前端側又は後端側に車両左右方向に沿って配置する形態、又はシートクッションの窓側の側部に車両前後方向に沿って配置する形態などが採用可能である。
なお、上述した実施形態ではシートクッションの上方への移動形態が軸状部材を中心とした回動形態であったが、軸状部材に代え上下方向に伸縮自在のバネ機構などをシートクッションに設けることでシートクッションを傾斜させずに上方に平行移動させる形態であっても良い。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述及び図面により、本発明は限定されることはない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれることは勿論であることを付け加えておく。
1、11、12、13及び14:温調装置、2、210及び220:収容部、21:底部、22、211及び221:側部、3及び30:温調部、31:制御部、32:送出部、33:ダクト、4及び41:巻取部、42:ヒンジ部、5:検知部、6、61及び62:カバー部材、7、71及び72:係止部、8、81及び82:流入口、100:シート、101:シートクッション、102:シートバック、103:第1軸部、104:第2軸部、105:ベース部材、200:フロア部、300:インパネ、301:吹出口、B:荷物

Claims (6)

  1. 乗員が着座可能な着座位置と前記着座位置から上方へ離間させた離間位置との間でシートクッションを移動自在に支持する可動部を有するシートに設けられて成る温調装置であって、
    前記シートクッションの下方に設けられ、底部及び側部を有し、前記底部と前記側部と前記着座位置に位置する前記シートクッションとにより閉鎖領域が形成される収容部と、
    前記シートクッション又は前記収容部に設けられ、前記シートクッションが前記離間位置に位置しているときに前記収容部を覆蓋可能なカバー部材と、
    前記収容部の温度調節を行う温調部と、
    前記シートクッションの移動、及び、前記カバー部材の固定を検知する検知部と、を備え、
    前記温調部は、前記収容部の温度調節の制御を行うと共に、前記検知部の検知結果に基づいて前記温調部の駆動又は停止を制御する制御部を有する、
    温調装置。
  2. 前記可動部は、前記シートクッションを回動可能に軸支する軸部を有する、
    請求項1に記載の温調装置。
  3. 前記収容部は、前記温調部により温度調節された空気の流入口を、前記底部又は前記側部に有する、
    請求項1又は2に記載の温調装置。
  4. 記制御部は、前記シートクッションが上方に移動したとき、又は、前記カバー部材が前記収容部を覆蓋したときに、前記温度調節の制御を行う、
    請求項1~3のいずれかに記載の温調装置。
  5. 前記温調部による前記収容部の温度調節は、乗員用の温度調節とは独立して行われる、
    請求項1~4のいずれかに記載の温調装置。
  6. 前記収容部に、前記収容部に収容される荷物の温度を検知する温度センサを設け、
    前記制御部は、前記温度センサの検知結果に応じて前記収容部の温度調節を行う、請求項1~5のいずれかに記載の温調装置。
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