JP7062503B2 - 型締装置、成形装置及び型締装置の制御方法 - Google Patents

型締装置、成形装置及び型締装置の制御方法 Download PDF

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Description

本実施の形態は、型締装置、成形装置及び型締装置の制御方法に関する。
射出成形機やダイカストマシンなどの成形装置では、従来からトグルリンク式の型締装置が用いられている。トグルリンク式の型締装置では、トグルリンク機構の伸びに伴って、固定盤に取り付けられている固定金型に可動盤に取り付けた可動金型がタッチした時点で型閉じが完了する。その後、トグルリンク機構はさらに伸びることでタイバを伸ばし、これにより大きな型締力を発生させることができる。型閉じ後、トグルリンク機構が伸びて型締力を発生させるまでの動作は、型締動作という。
このように型締力が発生した際、タイバがわずかに(1~5mm程度)伸びることから、型締装置の受圧盤は、滑り板やリニアガイドによって支持されている(特許文献1参照)。受圧盤がリニアガイドによって支持されている型締装置においては、型締力が発生した際に受圧盤の変形荷重がリニアガイドに負荷される。
従来、受圧盤を支持するリニアガイドにおいて、リニアガイドのレール、ボール又はコロ等に摩耗が発生する場合がある。このような摩耗が発生する原因としては、以下のようなことが考えられる。すなわち受圧盤は、成形装置を用いた通常の生産時に型締動作によるタイバの伸び分(1~5mm程度)しか往復運動しない。このため、ボールやコロが一回転しないことでリニアガイド内の潤滑剤が行きわたらず、油膜切れが発生し、リニアガイドのレール、ボール又はコロ等が摩耗していると考えられる。
特開平09-262884号公報
本開示は、リニアガイドのレール、ボール又はコロ等の摩耗を抑制することが可能な、型締装置、成形装置及び型締装置の制御方法を提供する。
一実施の形態による型締装置は、一方の金型が取り付けられる固定盤と、前記固定盤と対向するように配置され、他方の金型が取り付けられる可動盤と、タイバを介して前記固定盤に連結されている受圧盤と、前記可動盤を前後進させ前記一方の金型及び前記他方の金型の開閉と型締めとを行う型開閉機構と、前記受圧盤を案内するガイド機構と、前記受圧盤を前記ガイド機構に沿って前後進させる型厚調整機構と、前記型厚調整機構を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記型厚調整機構を制御して、前記ガイド機構の保護動作を行い、前記ガイド機構の保護動作は、前記受圧盤を初期位置から後退位置を経由して、再度同一の前記初期位置に戻るように動かす往復動作である
一実施の形態による型締装置において、前記ガイド機構は、ガイドレールと、前記ガイドレールに沿って移動可能なブロックと、前記ブロックと前記ガイドレールとの間に収容された転動体とを有し、前記制御装置は、前記ガイド機構の保護動作を行う際、前記受圧盤を前記転動体の一回転分以上の距離だけ移動させても良い。
一実施の形態による型締装置において、前記ガイド機構の保護動作は、所定の成形サイクルの回数毎又は所定の時間間隔毎に実施されても良い。
一実施の形態による型締装置において、前記ガイド機構の保護動作を行っている間、前記一方の金型と前記他方の金型との間隔が一定になるように前記型開閉機構が制御されても良い。
一実施の形態による成形装置は、前記型締装置を備えている。
一実施の形態による制御方法は、前記型締装置の制御方法であって、前記型厚調整機構により前記ガイド機構の保護動作を行う。
本開示によれば、リニアガイドのレール、ボール又はコロ等の摩耗を抑制することができる。
図1は、一実施の形態による型締装置を備えた射出成形機を示す図である。 図2は、一実施の形態による型締装置を示す正面図である。 図3は、一実施の形態による型締装置を示す側面図である(図2のIII方向矢視図)。 図4は、一実施の形態による型締装置の第2リニアガイドを示す断面図である(図2のIV-IV線断面図)。 図5は、射出成形サイクルの説明図である。 図6(a)-(c)は、型締工程における型締装置を示す正面図である。 図7(a)(b)は、第2リニアガイドの保護動作を行う際の型締装置を示す正面図である。 図8(a)(b)は、変形例による第2リニアガイドの保護動作を行う際の型締装置を示す正面図である。
以下、一実施の形態による射出成形機のトグル式型締装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施の形態によるトグル式型締装置が適用される射出成形機(成形装置)10の構成の概要を示す図である。
図1において、射出成形機10は、固定されたフレーム11と、フレーム11上に設けられた射出装置12と、フレーム11上に設けられたトグル式型締装置(型締装置)14と、を備えている。
図1において、射出装置12のバレル15には、スクリュ16が回転自在でかつ軸方向に移動可能に挿入されている。樹脂(成形材料)は、ホッパ17からバレル15内に投入される。バレル15の周囲には、バレル15を加熱する図示しない加熱ヒータが配置されている。射出装置12では、図示しない計量用モータによりスクリュ16を回転させ、樹脂を溶融・混練しながら、樹脂をバレル15の前方に溜めることで、計量が行われる。バレル15の前方に溜められた樹脂は、図示しない射出用モータ、ボールねじ及びナットによってスクリュ16を前進させることで、ノズル18から固定金型21と移動金型23とによって形成されたキャビティに充填される。
次に、本実施の形態によるトグル式型締装置14について、図2を参照しながら説明する。なお、本明細書中、トグル式型締装置14の各要素が「前進」するとは、射出装置12の方向(図2の右方向)に移動することをいい、トグル式型締装置14の各要素が「後退」するとは、射出装置12とは反対の方向(図2の左方向)に移動することをいう。
図2に示すように、トグル式型締装置14は、例えば、フレーム11に固定された固定盤(固定ダイプレート)20と、固定盤20に対向するように配置され、固定盤20に対して接近又は離反することができる可動盤(移動ダイプレート)22と、フレーム11上に移動可能に配置された受圧盤(リンクハウジング)24と、を備えている。
固定盤20には固定金型(一方の金型)21が取り付けられ、可動盤22には固定金型21に対向するように移動金型(他方の金型)23が取り付けられる。固定金型21と移動金型23とにより、金型19が構成されている。
固定盤20と受圧盤24とは、複数(例えば、4本)のタイバ36を介して連結されている。タイバ36は、金型19を締め上げる(型締めをする)際に、後述する型開閉機構(トグル機構)28によって伸ばされて型締め力を発生している。
図2において、参照番号26はクロスヘッドを示している。このクロスヘッド26の中心部には、型開閉機構28を駆動する駆動装置37のナット25が設けられている。このナット25には、ボールねじ27が螺合するようになっている。クロスヘッド26の前後方向(図2のd方向)の移動を案内するガイド(図示せず)は、受圧盤24によって支持されている。
図3に示すように、ボールねじ27は、型開閉用モータ38によって第1プーリ35、タイミングベルト29及び第2プーリ39を順次介して駆動される。これにより、ナット25及びクロスヘッド26が、ボールねじ27の長手方向に沿って直線的に移動する。型開閉用モータ38は、例えばサーボモータであり、受圧盤24に取り付けられている。
本実施の形態において、駆動装置37は、例えば上述したナット25と、クロスヘッド26と、ボールねじ27と、タイミングベルト29と、型開閉用モータ38とによって構成されている。
図2に示すように、受圧盤24と可動盤22とは、型開閉機構28によって互いに連結されている。型開閉機構28は、上下にそれぞれトグルリンク30、31、32を有している。このうちトグルリンク30の一端は、クロスヘッド26に回動自在に連結され、トグルリンク31の一端は、受圧盤24に回動自在に連結されている。また、トグルリンク32の一端は、トグルリンク連結部34を介して可動盤22に回動自在に連結されている。さらに、トグルリンク30とトグルリンク31とは、回動自在に連結され、トグルリンク31とトグルリンク32とは、回動自在に連結されている。
このような型開閉機構28によって、可動盤22は型開閉のための移動が行われ、また型締力が伝えられる。つまり、型開閉用モータ38は、駆動することにより、型開閉機構28を介して可動盤22を移動させることが可能である。
型開閉機構28によって固定金型21および移動金型23の型閉又は型締を行う際、型開閉用モータ38によってクロスヘッド26が前進し、型開閉機構28が伸展される。すなわち、型開閉用モータ38が駆動することにより、タイミングベルト29を介してボールねじ27が所定方向に回動し、これによりナット25及びクロスヘッド26が固定盤20の方向に前進する。このとき上側のトグルリンク31、32が上方向に開くとともに下側のトグルリンク31、32が下方向に開き、クロスヘッド26の移動が型開閉機構28を介して可動盤22に伝達されて、固定金型21および移動金型23の型閉又は型締がなされる。
また、固定金型21及び移動金型23を型開する際は、これとは逆に、型開閉用モータ38によってクロスヘッド26が後退して型開閉機構28が屈曲される。すなわち、型開閉用モータ38が駆動することにより、タイミングベルト29を介してボールねじ27が型閉時と反対方向に回動し、これによりナット25及びクロスヘッド26が受圧盤24の方向に後退する。ナット25を受圧盤24方向に後退させることで上側のトグルリンク31、32が下方向に閉じるとともに下側のトグルリンク31、32が上方向に閉じ、固定金型21及び移動金型23の型開きがなされる。
このように、本実施の形態において、型閉又は型締が完了した状態でトグルリンク31、32が略直線状となり、型開の際は、トグルリンク31、32がボールねじ27の軸線に向かって折れ曲がる、すなわち、内側に巻き込むように折れ曲がる構造となっている。
フレーム11上に、可動盤22を案内する第1リニアガイド(ガイド機構)40が設けられている。この第1リニアガイド40は、フレーム11上の、可動盤22の進行方向(図2のd方向)両側においてタイバ36と平行に敷設された第1ガイドレール41と、この第1ガイドレール41に沿って摺動(移動)可能な第1ブロック42とを有している。このうち第1ブロック42は、可動盤22の進行方向両側に取り付けられている。
また、タイバ36は、受圧盤24の四隅にそれぞれ固定されている。すなわちタイバ36の一端(固定盤20と反対側の端部)にタイバねじ部43が形成されている。タイバ36は、タイバねじ部43に螺合されたタイバナット44によって、受圧盤24に固定されている。
フレーム11上には、受圧盤24を案内する第2リニアガイド(ガイド機構)45が設けられている。この第2リニアガイド45は、フレーム11上の、可動盤22の金型取付面に対して左右両側においてタイバ36と平行に敷設された第2ガイドレール46と、この第2ガイドレール46に沿って摺動(移動)可能な第2ブロック47とを有している。このうち第2ブロック47は、受圧盤24に取り付けられている。なお、第1リニアガイド40の第1ガイドレール41と第2リニアガイド45の第2ガイドレール46とが、同一のガイドレールを構成していても良い。
次に、図4を参照して、第2リニアガイド45について更に説明する。図4は、図2のIV-IV線断面図である。
図4に示すように、第2リニアガイド45の第2ガイドレール46は、下面がフレーム11に固定され、その上方部分で第2ブロック47を長手方向に案内するようになっている。第2ガイドレール46の両側壁には、凹溝46aが長手方向に沿って形成されている。また、第2ブロック47の内側には、第2ガイドレール46の凹溝46aと共働する凹溝47aが長手方向に沿って形成されている。これら凹溝46a、47a内に複数個のボール(転動体)48が収容されている。このボール48により、第2ブロック47は小さな抵抗で第2ガイドレール46上を案内される。また、第2ブロック47と第2ガイドレール46は、ボール48を介して結合されているので、第2ブロック47の上下方向の移動が第2ガイドレール46により規制される。凹溝46a、47a内には、第2ブロック47に設けられた図示しないグリースニップル又は給脂穴から潤滑剤が供給されるようになっている。なお、転動体としては、ボール48に代えてコロを用いても良い。
図2及び図3を参照すると、受圧盤24には、第2リニアガイド45に沿って受圧盤24を前後進させる型厚調整機構60が設けられている。この型厚調整機構60は、型厚調整用モータ(サーボモータ)61と、駆動歯車62と、環状歯車63と、タイバ歯車64と、を有している。このうちタイバ歯車64は、4つのタイバ36にそれぞれ取り付けられたタイバナット44の外周に固定されている。また、環状歯車63は、4つのタイバ歯車64に噛み合うように設けられており、駆動歯車62は、環状歯車63を駆動するようになっている。さらに、型厚調整用モータ61は、受圧盤24に取り付けられており、駆動歯車62を駆動するものである。
型厚調整用モータ61が回転すると、駆動歯車62が回転する。駆動歯車62は、環状歯車63を介して4つのタイバ歯車64を回転させ、4つのタイバナット44を回転させる。これにより、型厚調整機構60は、タイバ36に対して長手方向に沿って相対的に前後方向(図2のd方向)に移動される。このとき、型厚調整機構60に連結されている受圧盤24及び型開閉機構28と、型開閉機構28に連結されている可動盤22も、一体となって同時に第2リニアガイド45に案内されて前後方向に移動する。これにより、例えば固定金型21と移動金型23とを有する金型19を交換した際に、金型19の厚み(d方向の長さ)に合わせて、受圧盤24および可動盤22の位置を適宜調整することが可能である。
ところで、少なくとも駆動装置37及び型厚調整機構60は、それぞれ射出成形機コントローラ(制御装置)50に接続されている。射出成形機コントローラ50は、例えば、CPU、ROM、RAM、外部記憶装置等を有するコンピュータを含んで構成されていても良い。この射出成形機コントローラ50は、入力された各種の情報に基づいて、射出装置12及びトグル式型締装置14等を制御する。この場合、射出成形機コントローラ50は、射出成形機10の全体を制御するが、本実施の形態では少なくとも型厚調整機構60を制御可能になっていれば良い。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。なお、以下において、トグル式型締装置14の駆動装置37及び型厚調整機構60の制御は、射出成形機コントローラ50によって行われる。
まず、射出成形工程全体について簡単に説明する。図5に示すように、本実施の形態による射出成形機10は、射出成形サイクル(成形工程)S100を行う。具体的には、射出成形サイクルS100は、型締工程S101、射出工程S102、計量及び冷却工程S103、型開き工程S104、製品取出工程S105を含み、これらの工程を順に繰り返すことで多数の成形品が作製される。
次に、型締工程S101におけるトグル式型締装置14の作用について説明する。図6(a)に示すように、はじめに、固定金型21及び移動金型23が型開きしている。
続いて、型閉及び型締が行われる。この際、トグル式型締装置14の型開閉用モータ38によってクロスヘッド26が前進し、型開閉機構28の各トグルリンク30、31、32が伸展される。すなわち、型開閉用モータ38が駆動することにより、タイミングベルト29を介してボールねじ27が所定方向に回動し、これによりナット25及びクロスヘッド26が固定盤20の方向に前進する。これにより上側のトグルリンク30、31、32が上方向に開くとともに下側のトグルリンク30、31、32が下方向に開く。このようにして、クロスヘッド26の移動がトグルリンク30、31、32を介して可動盤22に伝達され、可動盤22が固定盤20側に前進する。
このように可動盤22が前進し、移動金型23が固定金型21に当接することにより、固定金型21と移動金型23との型閉がなされる(図6(b))。
その後、型開閉用モータ38が駆動することにより、型開閉機構28を介してクロスヘッド26が更に前進する。これにより、移動金型23が固定金型21に押し付けられ、固定金型21および移動金型23の型締がなされる(図6(c))。タイバ36は、わずかに伸張して型締力を発生する。このタイバ36の伸び量δ1は、1~5mm程度である。このため、受圧盤24及び第2ブロック47は、第2ガイドレール46に沿ってタイバ36の伸び量δ1だけ、可動盤22から遠ざかる方向に後退する。
一方、型開き工程S104において、固定金型21及び移動金型23を型開する際は、これとは逆に、型開閉機構28によってクロスヘッド26が後退し、トグルリンク30、31、32が屈曲される。すなわち、型開閉用モータ38が駆動することにより、タイミングベルト29を介してボールねじ27が型閉時と反対方向に回動し、これによりナット25及びクロスヘッド26が受圧盤24の方向に後退する。ナット25を受圧盤24方向に後退させることで、上側のトグルリンク30、31、32が下方向に閉じるとともに下側のトグルリンク30、31、32が上方向に閉じ、固定金型21及び移動金型23の型開きがなされる。
このように、本実施の形態において、型閉、型締が完了した状態でトグルリンク30、31、32が略直線状となる。型開の際は、トグルリンク30、31、32がボールねじ27の軸線に向かって折れ曲がる、すなわち、内側に巻き込むように折れ曲がる構造となっている。
次に、トグル式型締装置14の制御方法であって、第2リニアガイド45の保護動作(保護方法)を行う際の作用について説明する。この第2リニアガイド45の保護動作は、型厚調整機構60を用いて受圧盤24を移動させることにより、第2リニアガイド45を保護する動作である。より具体的には、第2リニアガイド45の保護動作は、第2ガイドレール46、第2ブロック47又はボール48等の摩耗を抑制する動作である。
まず、図7(a)に示すように、固定金型21及び移動金型23が型開きしている場合を想定する。このとき、受圧盤24及び第2ブロック47は、第2ガイドレール46に対して初期位置にある。
次に、図7(b)に示すように、型厚調整機構60により、受圧盤24が移動する。この際、図3に示すように、型厚調整機構60の型厚調整用モータ61が所定の回転量だけ回転し、これに伴い、駆動歯車62も回転する。さらに駆動歯車62が回転することにより、環状歯車63を介して4つのタイバ歯車64が回転し、4つのタイバナット44を回転させる。これにより、型厚調整機構60に連結されている受圧盤24は、固定盤20から遠ざかる方向に移動する。
このとき、受圧盤24及び第2ブロック47は、第2ガイドレール46に沿って予め指定された距離δ2だけ、固定盤20から遠ざかる方向に後退し、後退位置に到達する(図7(b)の実線参照)。同時に、受圧盤24に連結された型開閉機構28と、型開閉機構28に連結された可動盤22も、受圧盤24と一体となって固定盤20に対して後退し、後退位置に移動する。
その後、型厚調整用モータ61を逆方向に回転することにより、受圧盤24及び第2ブロック47は、距離δ2だけ固定盤20に近づく方向に移動する。これにより、受圧盤24及び第2ブロック47は、第2ガイドレール46に沿って距離δ2だけ、固定盤20に近づく方向に前進し、初期位置に戻る(図7(b)の二点鎖線参照)。同時に、型開閉機構28及び可動盤22も、受圧盤24と一体となって固定盤20に対して初期位置に移動する。
このようにして、受圧盤24及び第2ブロック47が初期位置から後退位置を経由して、再度初期位置に戻る往復動作を行うことにより、第2リニアガイド45の保護動作が完了する。
受圧盤24が初期位置から後退位置まで移動する距離δ2は、ボール48の一回転分以上の距離とすることが好ましく、上述したタイバ36の伸び量δ1(図6(c))よりも大きい(δ2>δ1)ことが好ましい。具体的には、距離δ2は、10mm~30mmとすることが好ましい。このように、距離δ2をボール48の一回転分以上の距離とすることにより、第2リニアガイド45内の潤滑剤がボール48の周囲に行きわたり、第2リニアガイド45内で油膜切れが発生することを抑えることができる。これにより、第2リニアガイド45の第2ガイドレール46、第2ブロック47又はボール48等の摩耗を抑えることができる。
なお、型厚調整用モータ61としてサーボモータを用いることにより、受圧盤24を高精度に位置制御することができる。この場合、受圧盤24を毎回同じ初期位置に戻すことが可能となり、この結果、型締力のばらつきを抑えることができる。
このような第2リニアガイド45の保護動作は、射出成形サイクルS100(図5)を停止している間に実施しても良い。あるいは、第2リニアガイド45の保護動作は、上記射出成形サイクルS100を行っている途中の任意のタイミングで実施しても良い。後者の場合、第2リニアガイド45の保護動作は、固定金型21および移動金型23の型閉または型締を行っていない間に実施することが好ましい。例えば、第2リニアガイド45の保護動作は、型開き工程S104又は製品取出工程S105の間に実施しても良い。
また、第2リニアガイド45の保護動作は、所定の射出成形サイクルS100(図5)の回数毎に実施されても良い。すなわち、各射出成形サイクルS100につき1回ずつ第2リニアガイド45の保護動作を行っても良い。また、射出成形サイクルS100をN回行う毎に1回ずつ第2リニアガイド45の保護動作を行っても良い。ここで回数Nは、例えば1回~10,000回の間の任意の数とすることができる。すなわち、回数Nを小さくすることにより、ボール48の油膜切れをより確実に防止することができる。一方、回数Nを大きくすることにより、成形サイクルが伸びることを抑え、生産性への影響を軽減することができる。このため、ユーザーが回数Nを適宜変更できるようになっていることが好ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、射出成形機コントローラ50は、型厚調整機構60を制御して、第2リニアガイド45の保護動作を行うようになっている。これにより、受圧盤24を介して第2リニアガイド45の第2ブロック47が第2ガイドレール46に対して移動する。この結果、第2リニアガイド45内の潤滑剤がボール48の周囲に行きわたり、第2リニアガイド45内でボール48の油膜切れを抑えることができる。これにより、第2リニアガイド45の長寿命化を図ることができる。
また本実施の形態によれば、射出成形機コントローラ50は、第2リニアガイド45の保護動作を行う際、受圧盤24をボール48の一回転分以上の距離だけ移動させる。これにより、ボール48の油膜切れをより効果的に防止することができる。
また本実施の形態によれば、第2リニアガイド45の保護動作は、所定の射出成形サイクルS100の回数N毎に実施することができる。この場合、上記回数Nの値を適宜設定することにより、各射出成形サイクルS100に要する時間が必要以上に長くならないようにしつつ、ボール48の油膜切れを抑えることができる。
(変形例)
次に、上記実施の形態の各変形例について説明する。
上記実施の形態において、第2リニアガイド45の保護動作を行っている間、受圧盤24とともに、型開閉機構28及び可動盤22も固定盤20から遠ざかる方向に移動する場合を例にとって説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、可動盤22が、受圧盤24の動作と連動して、受圧盤24に対して相対的に移動しても良い。例えば、第2リニアガイド45の保護動作を行っている間、固定金型21と移動金型23との間隔が一定になるように可動盤22が制御されても良い。
この場合、図8(a)に示すように、まず固定金型21及び移動金型23が型開きしており、可動盤22が金型開限(可動盤後退限)の位置(初期位置)にある場合を想定する。このとき、固定金型21と移動金型23との間隔はDとなっている。
次に、図8(b)に示すように、型厚調整機構60により、受圧盤24が移動する。このとき、受圧盤24及び第2ブロック47は、第2ガイドレール46に沿って距離δ2だけ、固定盤20から遠ざかる方向に後退する(後退位置)。一方、受圧盤24が移動する間、射出成形機コントローラ50によって型開閉機構28が制御され、固定金型21と移動金型23との間隔をDに維持するように各トグルリンク30、31、32が伸展される。このため、受圧盤24が距離δ2だけ固定盤20から後退して後退位置となったときも、可動盤22の位置は、第2リニアガイド45の保護動作を開始する前(図8(a))と変化しない。
その後、受圧盤24は、距離δ2だけ固定盤20に近づく方向に移動し、後退位置から再び初期位置に戻る。この間も、型開閉機構28によって固定金型21と移動金型23との間隔Dが一定となるように制御され、可動盤22の位置は変化しない。
このように、第2リニアガイド45の保護動作中、受圧盤24が往復運動している間も、可動盤22の位置が所定位置に保持される。これにより、例えば、第2リニアガイド45の保護動作を製品取出工程S105中に実施する場合に、金型19の製品取出位置が変化せず、ロボット等による製品の取出作業を安定して行うことが可能となる。
また、上述した実施の形態において、第2リニアガイド45の保護動作は、所定の射出成形サイクルS100の回数N毎に実施する場合を例にとって説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、第2リニアガイド45の保護動作は、所定の時間間隔毎に実施されても良い。あるいは、ユーザーによって必要な時期に手動で保護動作が行われても良い。この場合、保護動作がある一定の成形サイクル回数の間実施されてない場合、警告等のアラームを発生させても良い。また、警告後に手動で保護動作を行わないまま一定の成形サイクルを実施した場合、アラームと共に成形動作を停止しても良い。この場合、射出成形機コントローラ50が、保護動作を行った後の成形サイクル回数をカウントし、記憶するようにしても良い。なお、アラームを出す間隔は、ユーザーが適宜変更できるようになっていても良い。
また、ユーザーによって手動で保護動作が行われる場合、射出成形機コントローラ50の操作盤に、手動で保護動作を開始するボタンを設けても良い。あるいは、射出成形機コントローラ50の操作画面に、手動で保護動作を開始するメニューを設けても良い。また、保護動作を行った後の成形サイクル回数を射出成形機コントローラ50の操作画面に表示しても良い。
なお、本実施の形態における成形装置としては、射出成形機に限られるものではない。例えば、ダイカストマシン等の金属成形機であってもよいし、他のプラスチック成形機であってもよい。
上記実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 射出成形機
14 トグル式型締装置
20 固定盤
21 固定金型
22 可動盤
23 移動金型
24 受圧盤
28 型開閉機構
36 タイバ
37 駆動装置
38 型開閉用モータ
40 第1リニアガイド
41 第1ガイドレール
42 第1ブロック
45 第2リニアガイド
46 第2ガイドレール
47 第2ブロック
48 ボール
50 射出成形機コントローラ
60 型厚調整機構

Claims (6)

  1. 一方の金型が取り付けられる固定盤と、
    前記固定盤と対向するように配置され、他方の金型が取り付けられる可動盤と、
    タイバを介して前記固定盤に連結されている受圧盤と、
    前記可動盤を前後進させ前記一方の金型及び前記他方の金型の開閉と型締めとを行う型開閉機構と、
    前記受圧盤を案内するガイド機構と、
    前記受圧盤を前記ガイド機構に沿って前後進させる型厚調整機構と、
    前記型厚調整機構を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記型厚調整機構を制御して、前記ガイド機構の保護動作を行い、
    前記ガイド機構の保護動作は、前記受圧盤を初期位置から後退位置を経由して、再度同一の前記初期位置に戻るように動かす往復動作である、型締装置。
  2. 前記ガイド機構は、ガイドレールと、前記ガイドレールに沿って移動可能なブロックと、前記ブロックと前記ガイドレールとの間に収容された転動体とを有し、
    前記制御装置は、前記ガイド機構の保護動作を行う際、前記受圧盤を前記転動体の一回転分以上の距離だけ移動させる、請求項1記載の型締装置。
  3. 前記ガイド機構の保護動作は、所定の成形サイクルの回数毎又は所定の時間間隔毎に実施される、請求項1又は2記載の型締装置。
  4. 前記ガイド機構の保護動作を行っている間、前記一方の金型と前記他方の金型との間隔が一定になるように前記型開閉機構が制御される、請求項1乃至3のいずれか一項記載の型締装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項記載の型締装置を備えたことを特徴とする成形装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項記載の型締装置の制御方法であって、
    前記型厚調整機構により前記ガイド機構の保護動作を行う工程、を備えた、制御方法。
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