JP4915299B2 - 成形方法 - Google Patents

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本発明は、金型を用いて光学部品等を射出成形するための成形方法に関する。
射出成形装置として、固定プラテンと可動プラテンとの間に固定金型と可動金型とを挟持して型締めを行うものが存在する(例えば特許文献1参照)。この射出成形装置は、可動プラテンを進退させるための型開閉機構を備える。
特開平9−262884号公報
上記のような射出成形装置では、リニアガイドなどによって案内される可動プラテンを型開閉機構の動作により進退動作させ、金型の型閉じ、型締め及び型開きを行うことができる。リニアガイドとは、複数の転動体(例えばボール)が軌道溝を転がることで直線運動を案内するガイド機構であるが、可動プラテンを進退させる際に転動体と軌道溝の間に負荷がかかるため磨耗を防止する目的で定期的に潤滑剤が給脂される。このとき、リニアガイドの転動体と軌道溝の隙間に存在する潤滑剤の量が一時的に増加して転動体の位置が微小移動することから、リニアガイドにより案内されている可動プラテンが僅かに移動する。その量は約0.1μmから10μm程度であるが、これによって可動プラテンと固定プラテンとの間に軸ずれが生じ、その結果、可動金型と固定金型との間にも同様に軸ずれが生じて、成形品の精度が低下する。
そこで、本発明は、給脂後の射出成形に際して、例えば高精度な成形品を検査等によって選別することなく分別することができる成形方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の成形方法は、(a)固定金型を取り付ける固定プラテンと、可動金型を取り付ける可動プラテンとを有し、成形時に固定プラテンと可動プラテンとの間に固定金型と可動金型とを挟持して型締めを行う成形方法であって、(b)可動プラテンの移動の案内を行うガイド機構に給脂する給脂工程と、(c)給脂工程により給脂された後の所定回数までの型締めにより形成された成形品と、前記所定回数後の型締めにより形成された成形品とを分別する工程とを備えることを特徴とする。
上記成形方法では、給脂された後の所定回数までの型締めにより、給脂当初一時的に増加した潤滑剤がリニアガイド等のガイド機構の外部に排出されて適正量になることにより、給脂後に一時的に生じた可動プラテンの相対的軸ずれが所定範囲内となった通常の定常的動作に戻すことができる。また、所定回数までの型締めにより形成された成形品と、所定回数後の型締めにより形成された成形品とを分別して管理することができる。つまり、給脂後の型締め回数を利用することで、所定回数後の型締めにより形成された成形品(一般的には比較的高精度な成形品)のみを選択的に確保するなど、成形品の簡易・確実な品質管理が可能になる。
本発明に係る第2の成形方法は、(a)固定金型を取り付ける固定プラテンと、可動金型を取り付ける可動プラテンとを有し、成形時に固定プラテンと可動プラテンとの間に固定金型と可動金型とを挟持して型締めを行う成形方法であって、(b)可動プラテンの移動の案内を行うガイド機構に給脂する給脂工程と、(c)給脂工程により給脂された後の固定プラテンと可動部プラテンとの間の軸ずれ量が所定範囲内になるまでの型締めにより成形された成形品と、軸ずれ量が所定範囲内になった後の型締めにより成形された成形品とを分別する工程とを備えることを特徴とする。なお、以上において、軸ずれ量が所定範囲内になるとは、軸ずれの絶対量が所定範囲内かどうかをみる場合に限らず、給脂前の軸ずれ量と給脂後の軸ずれ量との差が所定範囲内かどうかをみる場合を含む。
上記成形方法では、軸ずれ量が所定範囲内になるまでの型締めにより形成された成形品と、軸ずれ量が所定範囲内になった後の型締めにより形成された成形品とを分別して管理することができる。つまり、軸ずれ量を利用することで、所定範囲内の軸ずれ量である場合に形成された成形品(一般的には比較的高精度な成形品)のみを選択的に確保するなど、成形品の簡易・確実な品質管理が可能になる。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態である成形方法について、図面を参照しつつ説明する。なお、図1は、本実施形態の成形方法を実施するための射出成形装置を含む成形機システムを説明する正面図であり、図2は、図1の射出成形装置のAA矢視図である。
成形機システムは、射出成形装置10と、取出し装置70とを備える。このうち、射出成形装置10は、支持フレーム20と、固定プラテン31と、可動プラテン33と、後部プラテン35と、型開閉・型締装置40と、射出装置50と、給脂装置111とを備え、固定プラテン31と可動プラテン33との間に固定金型61と可動金型63とを挟持して金型61、63を型締めすることにより成形を可能にする。また、取出し装置70は、射出成形装置10に付随して成形に関連する動作を行う付帯装置すなわち周辺機器となっている。
射出成形装置10において、支持フレーム20は、射出成形装置10の各部を支持するための台座となっており、その上部には、固定プラテン31や後部プラテン35が、不図示の固定装置によって精密に位置決めされ、かつ、振動を抑えた状態で支持・固定されている。
固定プラテン31は、支持フレーム20の中央付近の上面に固定されており、取出し装置70をその上部に支持する。固定プラテン31の内側31aは、固定金型61を着脱可能に支持しており、可動プラテン33の内側33aに対向している。
可動プラテン33は、後述するリニアガイド41によって±X方向に往復移動可能に支持されている。可動プラテン33の内側33aは、可動金型63を着脱可能に支持しており、固定プラテン31の内側31aに対向している。可動プラテン33の背面には、エジェクタ駆動装置91が取り付けられている。なお、エジェクタ駆動装置91は、可動金型63に組み込んだエジェクタピンを駆動して、可動金型63に残っている成形品MPの突出しを行う。
後部プラテン35は、支持フレーム20の端部側上面に固定されているが、±X方向に関して位置調整が可能になっており、固定プラテン31と可動プラテン33との間隔調整を可能にしている。後部プラテン35は、型締めに際して、型開閉・型締装置40の型開閉機構45を介して可動プラテン33をその背後から支持する。なお、後部プラテン35と固定プラテン31とは、タイバー43a、43bを介して相互に固定されており、成形時の型締め(すなわちロックアップ)の圧力に耐え得るようになっている。
型開閉・型締装置40は、リニアガイド41と、タイバー43a、43bと、型開閉機構45と、アクチュエータ47とを備える。このうち、リニアガイド41は、可動プラテン33を摺動可能に支持し、案内を行うガイド機構として機能する。また、型開閉機構45とアクチュエータ47とは、可動プラテン33を進退移動させるための駆動装置として機能する。
上記型開閉・型締装置40において、リニアガイド41は、支持フレーム20上であって可動プラテン33の直下に設けられており、可動プラテン33を支持するとともに可動プラテン33の±X方向に関する滑らかな往復移動を可能にしている。リニアガイド41は、支持フレーム20上に固定されるレール部41aと、レール部41aに沿って移動可能であり可動プラテン33を支持するスライダ41bとを有する。リニアガイド41のレール部41aに設けた溝中にはボール(不図示)が内蔵されており、このボールは、レール部41aの溝に挟まれて2点若しくは4点で保持されている。ボールは、レール部41aの溝中を転動し、スライダ41bを滑らかに直線移動させることができる。
上側タイバー43aと下側タイバー43bとは、それぞれ固定プラテン31と後部プラテン35との間に架設されている。上側タイバー43aと下側タイバー43bとは、実際には2本ずつあり、固定プラテン31及び後部プラテン35の四隅に支持されて、互いに平行にX方向に延びている。可動プラテン33の四隅には、タイバー43a、43bを通すための貫通孔が形成されている。
型開閉機構45は、それぞれトグルリンク45d等の部材からなる第1及び第2トグル部45a、45bで構成され、可動プラテン33と後部プラテン35との間に掛け渡されている。第1及び第2トグル部45a、45bは、アクチュエータ47からの駆動力を受けて伸縮する。つまり、後部プラテン35に対して可動プラテン33が近接したり離間したり自在に変位し、結果的に、可動プラテン33を固定プラテン31の方向に所望の圧力で押圧することができる。これにより、可動プラテン33の型締め位置において、可動プラテン33と固定プラテン31とを互いに近接するように締め付けることができ、これらに挟まれた固定金型61と可動金型63とを型閉じすることができる。或いは、可動プラテン33と固定プラテン31とを互いに離間させて可動プラテン33を退避位置まで移動させることができ、これらに挟まれた固定金型61と可動金型63とを型開きすることができる。さらに、型閉じに際しては、アクチュエータ47の駆動によって可動プラテン33を固定プラテン31側に極めて大きな圧力で押し付けることができ、固定金型61と可動金型63とを十分な力で型締めすることができる。なお、アクチュエータ47は、モータやボールネジ等からなる機械機構型の駆動装置、若しくは油圧シリンダ等からなる流体利用型の駆動装置で構成され、不図示の制御部からの制御信号に応じて所望のタイミングで動作する。以上の説明では、型開閉・型締装置40に型開閉機構45を設けて型開閉を行うものとしたが、例えば型開閉機構45を省略してアクチュエータ47で直接可動プラテン33を動作させることもできる。
射出装置50は、シリンダ、スクリュ、ヒータ等を含む加熱筒部51と、加熱筒部51に樹脂を供給するホッパ52と、加熱筒部51の進退動作や加熱筒部51中のスクリュに回転等の動作を行わせる駆動部53とを備え、射出端55から成形用の溶融樹脂を吐出させることができる。射出装置50は、射出端55を固定プラテン31に対して分離可能に接続することができ、固定プラテン31を介して、固定金型61と可動金型63とを型締めした状態で両者の間に形成されるキャビティ中に、加熱筒部51中に形成された溶融樹脂を適当な圧力にして所望のタイミングで供給することができる。
給脂装置111は、潤滑剤を吐出する電動ポンプ(不図示)と、電動ポンプから吐出された潤滑剤を分配する分配弁(不図示)と、分配された潤滑剤を要給脂部に供給するラインL1とから構成される。給脂装置111は、ラインL1を介してリニアガイド41に接続されており、所定のタイミングでリニアガイド41の要給脂部に潤滑剤を自動的に給脂する。
取出し装置70は、基部71と、Y移動部73と、X移動部74と、ハンド75とを備える。このうち、Y移動部73、X移動部74、ハンド75等は、取出し装置70の可動部を構成する。
上記取出し装置70において、基部71は、固定部71aとガイドレール71bとを有しており、取出し装置70を固定プラテン31に固定し支持するための部分となっている。具体的には、固定部71aが固定プラテン31の上面31cに固定され、ガイドレール71bが固定部71a上でY方向すなわち水平方向に延在する状態で支持される。
Y移動部73は、基部71のガイドレール71bに支持され、ガイドレール71bに沿って±Y方向に滑らかにスライド移動可能になっており、X方向に延びるガイドレール73bを支持する。X移動部74は、Y移動部73から延びるガイドレール73bに支持されて、±X方向に進退可能になっており、結果的にXY面内で2次元的に任意の位置に移動可能になっている。また、X移動部74は、ハンド75から延びる支持棒75aを昇降移動させることができる。ハンド75は、X移動部74の支持棒75aの下端に支持されて、3次元的に任意の位置に移動可能になっている。また、ハンド75は、必要なタイミングで開閉する一対のチャック部材75b、75b間に成形品MPを把持することができる。なお、成形品MPが光学素子である場合、光学面を傷つけないように、成形に付随して形成される不要部分であるスプル部分等がハンド75に把持される。
図3は、ショット数と軸ずれ量との関係を示したグラフである。ここで、軸ずれ量とは、固定プラテン31と可動プラテン33との間の軸ずれ量、すなわち固定プラテン31と可動プラテン33とのアライメントずれを意味し、ショット数(ショットの回数)とは、型締めされた金型61、63間に樹脂を射出させる射出回数と、金型61、63の型締め回数との少なくとも一方を検出したものである。また、ショット数の設定値(所定回数)は、例えばリニアガイド41の要給脂部への給脂後、可動プラテン33と固定プラテン31との軸ずれ量が、0.3μm以上となった時点から、一定の周期で可動プラテン33を進退させる往復回数になっており、軸ずれ量が0.3μm以下となる時点までのショット回数を設定値(すなわち軸ずれ量が所定範囲内になるまでの調整動作に要すると予想されるショット回数)としている。可動プラテン33を設定値(所定回数)だけ進退させることによって、リニアガイド41の要給脂部に給脂された潤滑剤によって作られる被膜の膜厚が、軸ずれ量の所定範囲内、すなわち定常状態における膜厚へと戻る。つまり、給脂当初一時的に増加した潤滑剤がリニアガイド41の外部に排出されて適正量になることにより、給脂後に一時的に生じた両プラテン31、33間の軸ずれ量が所定の許容範囲内に抑えられ、射出成形装置10を通常の定常的動作に戻すことができる。
給脂後における軸ずれ量の変化について説明すると、軸ずれ量は、スライダ41bの移動、すなわち可動プラテン33の微小な移動に相当するものであり、給脂後、給脂前の定常状態と比較して増加する。生じた軸ずれ量は、制御部89の制御下で可動プラテン33を進退させる調整動作によって徐々に減少する。可動プラテン33を設定値だけ進退させる調整動作終了後、潤滑剤の膜厚は定常状態に戻り、制御部89は、通常の射出成形を行う本動作へと移行する。なお、ショット数のカウント開始については、軸ずれ量を直接検出する必要はなく、給脂後とすればよい。
図4は、図1等に示す成形機システムの制御系を説明するブロック図である。この制御系は、型開閉・型締装置駆動部81と、取出し装置駆動部83と、給脂装置駆動部84と、射出装置駆動部85と、エジェクタ駆動装置駆動部87と、制御部89とを備える。ここで、型開閉・型締装置駆動部81と、給脂装置駆動部84と、射出装置駆動部85と、エジェクタ駆動装置駆動部87と、制御部89とは、本体部分である射出成形装置10(図1参照)に内蔵され、取出し装置駆動部83は、取出し装置70に内蔵されている。
開閉駆動部である型開閉・型締装置駆動部81は、アクチュエータ47を介して型開閉機構45を動作させる。この際、型開閉・型締装置駆動部81は、型開閉・型締装置40に付随する位置センサ、圧力センサ等の検出出力を監視しつつ型開閉機構45を動作させる。これにより、可動プラテン33を支持するリニアガイド41が動作し、可動プラテン33の滑らかな進退を可能にする。給脂装置駆動部84は、給脂装置111を所定のタイミングで動作させ、リニアガイド41の要給脂部に潤滑剤を給脂する。取出し装置駆動部83は、取出し装置70を動作させてハンド75を3次元的に移動させるとともにハンド75に成形品MPを把持させる。この際、取出し装置駆動部83は、取出し装置70に付随する位置センサ等の検出出力を監視しつつ取出し装置70を動作させる。射出装置駆動部85は、射出装置50の動作を制御して、固定プラテン31への樹脂の供給タイミングや供給圧力を調整する。エジェクタ駆動装置駆動部87は、エジェクタ駆動装置91の動作を制御して、可動金型63側に残っている成形品MPを可動金型63からエジェクトするタイミング等を調整する。
制御部89は、成形機システムによる射出動作や成形動作を制御するための駆動制御装置であり、型開閉・型締装置駆動部81、取出し装置駆動部83、給脂装置駆動部84、射出装置駆動部85、及びエジェクタ駆動装置駆動部87の動作を統括的にプログラム制御している。すなわち、制御部89は、給脂装置駆動部84を介して給脂装置111を動作させ、所定のタイミングでリニアガイド41の要給脂部に給脂を行う。給脂後、制御部89は、給脂量に応じてショット数の設定値を調整する。そして、制御部89は、ショット数をカウントしつつ、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させることにより、リニアガイド41に案内されて移動する可動プラテン33と固定された固定プラテン31との間で型閉じ及び型締めを行わせるとともに、射出装置駆動部85を介して射出装置50を動作させることにより、必要なタイミングで金型61、63間に溶融樹脂を供給させる。各ショットにおいて、制御部89は、成形完了後、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させることにより、金型61、63の型開きを行わせるとともに、取出し装置駆動部83を介して取出し装置70を動作させることにより、成形品MPを両プラテン31、33間から取り出す。そして、制御部89は、給脂後、所定回数のショット中に成形された成形品MPを分別して別管理し、所定回数のショットが経過した後に成形された成形品MPを取出し装置70により、外部のゲート切断装置GCまで搬送させる。つまり、制御部89は、ショット数の設定値に基づいて成形品MPを識別しつつ、比較的高品位の製品として取り出し装置70及び取り出し装置駆動部83によってゲート切断装置GCまで送るものと、分別によって別管理すべきものすなわち比較的低品位の製品として別の処理が行われるものとに分別させる。なお、給脂が必要であるか否かは、成形品MPの成形回数等に基づいてあらかじめ設定されている。
図5は、図1等に示す成形機システムの動作を概念的に説明するフローチャートである。なお、図5は、射出成形装置10の動作を主に説明している。
まず、制御部89は、所定のタイミングにより給脂が必要である場合(ステップS11)、給脂装置駆動部84を介して給脂装置111を動作させ、リニアガイド41の要給脂部に潤滑剤を給脂する(ステップS12)。この際、可動プラテン33の調整動作のためのショット数の設定値は給脂量等に応じて更新される。
次に、制御部89は、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させ、可動プラテン33を+X側に移動させる本型閉じを開始させる(ステップS13)。この後、制御部89は、型開閉・型締装置40の動作を維持させて、固定金型61と可動金型63とが接触する型当たり位置まで可動プラテン33を固定プラテン31側に移動させる。
その後、制御部89は、型開閉・型締装置駆動部81を更に動作させて固定金型61と可動金型63とを必要な圧力で締め付ける本型締めを行う(ステップS14)。このような本型締め状態により、可動プラテン33と固定プラテン31とによる本型閉じ工程が完了する。
本型締め工程の完了後、制御部89は、射出装置駆動部85を介して射出装置50を動作させ、型締めされた固定金型61と可動金型63との間のキャビティ中に、必要な圧力で樹脂を射出する(ステップS15)。そして、制御部89は、金型61、63の温度制御により、キャビティ中で樹脂を徐々に冷却させて成形完了を待つ(ステップS16)。
次に、制御部89は、成形完了や搬送完了を確認して、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させ、可動プラテン33を−X側に移動させる型開きを行わせる(ステップS17)。この際、可動金型63が固定金型61から最も離間し、固定金型61側でなく、可動金型63側に成形品MPが残る。また、制御部89は、エジェクタ駆動装置駆動部87を介してエジェクタ駆動装置91を動作させ、可動金型63側に残っている成形品MPを可動金型63から適度にエジェクトする。
エジェクトされた成形品MPは、取り出し装置駆動部83を介して取り出し装置70を動作させ、分別される(ステップS18)。具体的に説明すると、制御部89は、取出し装置駆動部83を介して取出し装置70を動作させる。ハンド75は、−Z方向に移動して可動金型63に残っている成形品MPのスプル部分やランナ部分等の適所を把持し、成形品MPを把持した状態で+Z方向に移動して基本位置への復帰を完了する。この際、制御部89は、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40の動作を制限する。つまり、制御部89は、成形品MP把持が完了するまでの間、型開閉・型締装置40の動作を停止させて可動プラテン33を型開きの状態に維持する。取出し装置70によって取り出された成形品MPは、分別によって別管理すべきものすなわち比較的低品位の製品として別の処理が行われるものとして、適当な場所にストックされる。
設定されたショット数の射出成形が終了するまで(調整動作が完了するまで)、すなわち固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量が所定範囲内になる(ステップS19)までは、ステップS13等に戻って、上記と同様の処理が行われる(ステップS13〜ステップS18)。つまり、取出し装置70を基本位置に保持して再び射出成形等が行われる。この間に成形された成形品MPは、上述のように別管理でストックされる。
設定されたショット数の射出成形終了(ステップS19)後、制御部89は、ステップS13からステップS17までの処理と同様に射出成形を行わせる、つまり、金型61、63の本型閉じ及び本型締めを行い(ステップS20、ステップS21)、キャビティ中に樹脂を射出し(ステップS22)、冷却(ステップS23)後、型開きし(ステップS24)、射出成形を行う。
射出成形後、制御部89は、取出し装置70の製品取出し動作を許容し、製品である成形品MPの取り出しを行わせ、その完了を待つ(ステップS25)。この際、制御部89は、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40の動作を制限する。取出し装置70によって、取り出された成形品MPは、比較的高品位の製品として次の工程(例えばゲートカット)に送り込まれる。
その後は、ステップS11等に戻って、上記と同様の処理が行われる。すなわち、給脂が必要であれば、ステップS12の処理が行われ、給脂が必要でなければ、ステップS20から本番の射出成形の処理が行われる。
以上の説明から明らかなように、本実施形態の射出成形装置10及び成形方法によれば、給脂(ステップS12)可動プラテン33を動作させて所定のショット数だけ射出成形することにより(ステップS13〜ステップS17)、給脂後に生じる可動プラテン33の軸ずれ量を所定範囲内することができる。そのため、軸ずれ量が所定範囲内になった(ステップS19)後に比較的高精度な成形品MPを分別して得ることができる。
また、可動プラテン33への給脂量に応じて調整動作ショット数の設定変更を行うことにより、高精度の成形品MPを効率よく分別することができる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る成形方法について説明する。なお、第2実施形態に係る成形方法は、第1実施形態の成形方法を変形したものであり、特に説明しない部分については、第1実施形態と同様であるものとする。
図6は、本実施形態の成形方法を実施するための成形機システムを説明する正面図である。
本実施形態の成形機システムは、第1実施形態と同様に、射出成形装置10と、取出し装置70とを備える。このうち、射出成形装置10は、支持フレーム20と、固定プラテン31と、可動プラテン33と、後部プラテン35と、型開閉・型締装置40と、射出装置50と、給脂装置111と、センサ101とを備える。
センサ101は、図6に示すように、型閉・型締め時に可動プラテン33の上部に位置するように設けられおり、固定プラテン31に対する可動プラテン33の軸ずれ量を検出する。センサ101の検出結果に基づき、制御部89によって成形機システムの動作が制御される。具体的には、センサ101の検出結果により、可動プラテン33の調整動作のショット数が調整される。なお、センサ101には、光学センサや静電センサ等が用いられる。センサ101の出力は、固定プラテン31に対する可動プラテン33の軸ずれ量の絶対値を検出した結果として利用できるが、リニアガイド41に対する給脂前の軸ずれ量を基準とする給脂後の軸ずれ量の増加分、すなわち給脂前後の軸ずれ量の差として利用することもできる。
図7は、図6に示す成形機システムの制御系を説明するブロック図である。この制御系は、型開閉・型締装置駆動部81と、センサ駆動部82と、取出し装置駆動部83と、給脂装置駆動部84と、射出装置駆動部85と、エジェクタ駆動装置駆動部87と、制御部89とを備える。ここで、型開閉・型締装置駆動部81と、センサ駆動部82と、給脂装置駆動部84と、射出装置駆動部85と、エジェクタ駆動装置駆動部87と、制御部89とは、本体部分である射出成形装置10に内蔵されている。なお、センサ駆動部82は、センサ101を動作させ、固定プラテン31に対する可動プラテン33の軸ずれ、つまり固定プラテン31の水平基準軸と可動プラテン33の水平基準軸との例えば鉛直方向に関する位置ずれを検出する。
制御部89は、成形機システムによる射出動作や成形動作を制御するための駆動制御装置であり、型開閉・型締装置駆動部81、センサ駆動部82、取出し装置駆動部83、給脂装置駆動部84、射出装置駆動部85、及びエジェクタ駆動装置駆動部87の動作を統括的に制御している。すなわち、制御部89は、給脂装置駆動部84を介して給脂装置111を動作させ、所定のタイミングでリニアガイド41の要給脂部に給脂を行う。給脂後、センサ駆動部82を介して、型締めのタイミングでセンサ101を動作させ、固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量の検出を行う。具体的には、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させることにより、リニアガイド41に案内されて移動する可動プラテン33と固定された固定プラテン31との間で型閉じ及び型締めを行わせるとともに、射出装置駆動部85を介して射出装置50を動作させることにより、必要なタイミングで金型61、63間に溶融樹脂を供給させる。この際、センサ101を動作させ、固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量の検出を行う。そして、成形完了後、制御部89は、型開閉・型締装置駆動部81を介して型開閉・型締装置40を動作させることにより、金型61、63の型開きを行わせるとともに、取出し装置駆動部83を介して取出し装置70を動作させることにより、成形品MPを両プラテン31、33間から取り出す。制御部89は、以上の動作を繰り返ささせるとともに、給脂後、位置ずれセンサ101により軸ずれ量が所定範囲内になったとの検出結果を得る前に成形された成形品MPを分別によって別管理すべきもの(すなわち比較的低品位の製品)として別管理し、軸ずれ量が所定範囲内になったとの検出結果を得た後に成形された比較的高品位の成形品MPを取り出し装置70により、外部のゲート切断装置GCまで搬送させる。
本実施形態の具体的動作は、図5に示すものと同様である。ただし、本実施形態では、図5のステップS19において、制御部89が、センサ駆動部82を介してセンサ101を動作させ、固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量の検出結果が許容値以下か否か、すなわち軸ずれ量が所定範囲内か否かを検出する。
センサ101により、固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量が所定範囲内になったこと(ステップS19)の判定結果を得るまでは、ステップS13等に戻って、上記と同様の処理が行われる。つまり、取出し装置70を基本位置に保持して再び射出成形が行われる。軸ずれ量が所定範囲内になったこと(ステップS19)の判定結果を得た場合は、ステップS13からステップS17までの処理と同様に、金型61、63の本型閉じ及び本型締めを行い(ステップS20、ステップS21)、キャビティ中に樹脂を射出し(ステップS22)、冷却(ステップS23)後、型開きし(ステップS24)、射出成形を行う。
本実施形態の射出成形装置及び成形方法によれば、可動プラテン33を所定のショット数射出成形することにより(ステップS13〜ステップS17)、給脂(ステップS12)後に生じる可動プラテン33の軸ずれ量を所定範囲内にすることができる。そのため、軸ずれ量が所定範囲内になった(ステップS19)後において高精度な成形品MPを分別して得ることができる。
また、固定プラテン31と可動プラテン33との軸ずれ量を検出するセンサ101を用いて、センサ101の出力結果に応じて両金型61、63の相対的軸ずれ量が所定範囲内になったこと(ステップS19)を正確に検出できるので、良品の成形品MPを効率よく判別することができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、可動プラテン33のガイド機構をリニアガイド41としたが、ボールスプラインなどのその他のガイド機構としてもよい。
また、上記実施形態では、ショット数の調整を給脂量やセンサ101の検出結果によってそれぞれ単独で行う例を示したが、給脂量及びセンサ101を組み合わせてショット数を調整してもよい。
また、上記実施形態では、射出成形装置10は、横置き型のものを例示したが縦型または竪型の射出成形装置であってもよい。
また、可動プラテン33を駆動する型開閉機構としては、トグル機構による方式、油圧プレスによる方式、油圧によるシリンダー方式、電動モータによるシリンダー方式、その他いかなる方式のものも利用できる。
第1実施形態の射出成形装置等を説明する正面図である。 図1の射出成形装置のAA矢視図である。 図1及び図2に示す射出成型装置のショット数と軸ずれ量との関係を示すグラフである。 図1及び図2に示す射出成形装置の制御系を説明するブロック図である。 図1及び図2に示す成形機システムの動作を説明するフローチャートである。 第2実施形態の射出成形装置等を説明する正面図である。 図6に示す射出成形装置の制御系を説明するブロック図である。
符号の説明
10、11、12…射出成形装置、 31…固定プラテン、 33…可動プラテン、 35…後部プラテン、 40…型開閉・型締装置、 41…リニアガイド、 43a、43b…タイバー、 45…型開閉機構、 47…アクチュエータ、 50…射出装置、 51…加熱筒部、 52…ホッパ、 55…射出端、 61…固定金型、 63…可動金型、 70…取出し装置、 75…ハンド、 81…型開閉・型締装置駆動部、 82…センサ駆動部、 83…取出し装置駆動部、 84…給脂装置駆動部、 85…射出装置駆動部、 87…エジェクタ駆動装置駆動部、 89…制御部、 91…エジェクタ駆動装置、 101…センサ、 111…給脂装置、 GC…ゲート切断装置、 MP…成形品

Claims (2)

  1. 固定金型を取り付ける固定プラテンと、可動金型を取り付ける可動プラテンとを有し、成形時に前記固定プラテンと前記可動プラテンとの間に前記固定金型と前記可動金型とを挟持して型締めを行う成形方法であって、
    前記可動プラテンの移動の案内を行うガイド機構に給脂する給脂工程と、
    前記給脂工程により給脂された後の所定回数までの型締めにより形成された成形品と、前記所定回数後の型締めにより形成された成形品とを分別する工程と、
    を備えることを特徴とする成形方法。
  2. 固定金型を取り付ける固定プラテンと、可動金型を取り付ける可動プラテンとを有し、成形時に前記固定プラテンと前記可動プラテンとの間に前記固定金型と前記可動金型とを挟持して型締めを行う成形方法であって、
    前記可動プラテンの移動の案内を行うガイド機構に給脂する給脂工程と、
    前記給脂工程により給脂された後の前記固定プラテンと前記可動部プラテンとの間の軸ずれ量が所定範囲内になるまでの型締めにより成形された成形品と、前記軸ずれ量が前記所定範囲内になった後の型締めにより成形された成形品とを分別する工程と、
    を備えることを特徴とする成形方法。
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