JP7061945B2 - 吹付け面状態監視方法及び吹付け面状態監視装置 - Google Patents

吹付け面状態監視方法及び吹付け面状態監視装置 Download PDF

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Description

本発明は、吹付けコンクリートを吹き付けた後でも、吹付けコンクリートによって隠れた吹付け面の状態をリアルタイムで視認できる吹付け面状態監視方法及び吹付け面状態監視装置に関する。
山岳トンネルでは、地山の掘削を行う際、切羽の肌落ちが生じることがある。肌落ち災害は、一旦発生すると重篤な災害となりやすいことが明らかになっている。この切羽の肌落ちの対策として、掘削ズリの搬出直後に、切羽に吹付けコンクリートを吹き付ける鏡吹付けという作業を行う場合がある。
この鏡吹付けは、切羽の緩みを抑えること、切羽の変形に伴い新たに発生した亀裂や切羽の変状を視認しやすくなること、膨張性地山の場合、地山と坑内の空気または水分との接触を妨げ、地山の膨張を防ぐこと、などの効果を有する。
一方、鏡吹付けでは、吹付けコンクリートで地山が隠れてしまい、切羽の地質の状態を確認することができなくなり、鏡吹付け後の作業、例えば鋼製支保工の建込み、二次吹付け、ロックボルトの施工等で、どの部分が脆弱で肌落ちしやすいかという情報を確認しにくくなり、作業員が誤って肌落ちしやすい個所に立ち入る可能性があり、肌落ち災害に巻き込まれる可能性がある。また、ひび割れが複数生じた場合、生じた箇所と生じたタイミングの把握は目視では困難であり、作業員が誤って肌落ちしやすい個所に立ち入る可能性があり、肌落ち災害に巻き込まれる可能性がある。
なお、特許文献1には、3Dスキャナを用いてトンネルの形状を計測し、演算装置を用いて計測結果から掘削の必要性の判定を行い、掘削の必要な箇所と不要な箇所の色とが異なる画像を生成し、プロジェクタを用いてその画像を照射し、掘削の必要な箇所の指示を行う方法が記載されている。
また、非特許文献1には、3Dスキャナとカメラとが一体型となった機器が記載されており、3Dスキャナの計測結果である点群データとカメラで撮像した画像データとを組み合わせて、点群に色情報を付与することが可能である。
特開2017-58312号公報
島川 学、村上 聡一郎、清田 公保:RGB-Depth画像を用いた階段検出に関する研究、31st Fuzzy System Symposium,pp.699-702,2015
したがって、地山等に吹付けコンクリートを吹き付けた後でも、吹付けコンクリートによって隠れた地山等の吹付け面の状態をリアルタイムで視認できることが要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、吹付けコンクリートを吹き付けた後でも、吹付けコンクリートによって隠れた吹付け面の状態をリアルタイムで視認できる吹付け面状態監視方法及び吹付け面状態監視装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる吹付け面状態監視方法は、吹付けコンクリートが吹き付けられる計測対象面を含む領域のカラー画像を取得するカラー画像取得工程と、前記計測対象面を含む領域をスキャンして得られた吹付け前点群データを取得する吹付け前点群データ取得工程と、前記計測対象面に前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域をスキャンして得られた吹付け後の点群データである吹付け後点群データを取得する吹付け後点群データ取得工程と、前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データを抽出する抽出工程と、抽出された前記吹付け前点群データと前記吹付け後点群データとを対応付け、抽出された前記吹付け後点群データに対し、対応する前記吹付け前点群データの位置に対応する前記カラー画像の色情報を付与し、色情報が付与された吹付け後点群データの画像を生成する画像生成工程と、前記色情報が付与された吹付け後点群データの画像を前記吹付け面に投影する画像投影工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視方法は、上記の発明において、前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域の吹付け後カラー画像を取得する吹付け後カラー画像取得工程をさらに含み、前記画像生成工程は、抽出された前記吹付け後点群データの位置に対応する吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報である場合、該吹付け後点群データに対し、前記カラー画像の色情報とは異なる色情報を付与することを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視方法は、上記の発明において、前記吹付け後カラー画像取得工程、前記吹付け後点群データ取得工程、前記抽出工程、前記画像生成工程、及び画像照射工程を繰り返し行い、前記画像生成工程は、新たに、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した場合、直前までに生成した色情報をもつ吹付け後点群データに対し、変化した色情報に対応する位置の吹付け後点群データを前記異なる色情報とは異なる色情報に変化した吹付け後点群データを生成することを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視方法は、上記の発明において、前記画像生成工程は、抽出された吹付け後点群データを、複数の吹付け後点群データを含む複数の所定分割領域に分割し、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した吹付け後点群データを除き、各吹付け後点群データに付与する各色情報は、各所定分割領域の代表色情報に変換されることを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視装置は、吹付けコンクリートが吹き付けられる計測対象面を含む領域のカラー画像を取得し、前記計測対象面を含む領域をスキャンして得られた吹付け前点群データを取得するとともに、前記計測対象面に吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域をスキャンして得られた吹付け後の点群データである吹付け後点群データを取得するカメラ一体型3Dスキャナと、前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データを抽出し、抽出された前記吹付け前点群データと前記吹付け後点群データとを対応付け、抽出された前記吹付け後点群データに対し、対応する前記点群データの位置に対応する前記カラー画像の色情報を付与し、色情報が付与された吹付け後点群データの画像を生成する演算装置と、前記カメラ一体型3Dスキャナに固定され、前記色情報が付与された吹付け後点群データの画像を前記吹付け面に投影する照射装置と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視装置は、上記の発明において、前記カメラ一体型3Dスキャナは、前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域の吹付け後カラー画像を取得し、前記演算装置は、抽出された前記吹付け後点群データの位置に対応する吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報である場合、該吹付け後点群データに対し、前記カラー画像の色情報とは異なる色情報を付与することを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視装置は、上記の発明において、前記カメラ一体型3Dスキャナは、前記吹付け後カラー画像の取得、前記吹付け後点群データの取得、前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データの抽出を繰り返し行い、前記演算装置は、新たに、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した場合、直前までに生成した色情報をもつ吹付け後点群データに対し、変化した色情報に対応する位置の吹付け後点群データを前記異なる色情報とは異なる色情報に変化した吹付け後点群データを生成することを特徴とする。
また、本発明にかかる吹付け面状態監視装置は、上記の発明において、前記演算装置は、抽出された吹付け後点群データを、複数の吹付け後点群データを含む複数の所定分割領域に分割し、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した吹付け後点群データを除き、各吹付け後点群データに付与する各色情報は、各所定分割領域の代表色情報に変換することを特徴とする。
本発明によれば、吹付けコンクリートを吹き付けた後でも、吹付けコンクリートによって隠れた吹付け面の状態をリアルタイムで視認できる。
図1は、本発明の実施の形態である吹付け面状態監視装置の構成を示す図である。 図2は、図1に示した吹付け面状態監視装置を構成する形状計測・照射装置10の詳細構成を示す図である。 図3は、トンネル内に配置された吹付け面状態監視装置の配置状況を示す斜視図である。 図4は、吹付け面状態監視装置による吹付け面状態監視処理手順を示すフローチャートである。 図5は、カメラ一体型3Dスキャナが撮像した切羽面の撮影とカメラ一体型3Dスキャナが計測した切羽面の吹付け前点群データとを示す図である。 図6は、演算装置による点群データの座標変換処理を説明する説明図である。 図7は、吹付け面を含む吹付け後点群データを示す図である。 図8は、抽出前の吹付け前点群データ及び吹付け後点群データを示す図である。 図9は、抽出後の吹付け前点群データ及び吹付け後点群データを示す図である。 図10は、吹付け前点群データに対してグリッド領域内の色情報の付与を説明する説明図である。 図11は、吹付け後点群データに対してグリッド領域内の色情報の付与を説明する説明図である。 図12は、色情報が付与された吹付け後点群データを吹付け面に照射した状態を示す図である。 図13は、生成された照射画像の一例を示す図である。 図14は、図13で生成された照射画像を、ひび割れを有する吹付け面上に照射した状態を示す図である。 図15は、再度取得された吹付け後点群データ及び吹付け後カラー画像をもとに色情報が付与された吹付け後点群データを吹付け面に照射した状態を示す図である。 図16は、再度取得された吹付け後点群データ及び吹付け後カラー画像をもとに生成される照射画像の一例を示す図である。 図17は、図16で生成された照射画像を、ひび割れを有する吹付け面上に照射した状態を示す図である。 図18は、フレキシブル取付具を有した吹付け面状態監視装置の構成を示す平面図、正面図、及び、側面図である。 図19は、フレキシブル取付具を用いて吹付け面状態監視装置が鋼製支保工に取り付けられた状態を示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
[全体構成と配置]
図1は、本発明の実施の形態である吹付け面状態監視装置1の構成を示す図である。また、図2は、図1に示した吹付け面状態監視装置1を構成する形状計測・照射装置10の詳細構成を示す図である。本実施の形態では、掘削中の山岳トンネル内に吹付け面状態監視装置1を配置する例を挙げて説明する。
図1に示すように、吹付け面状態監視装置1は、三脚14によって支持された形状計測・照射装置10と演算装置15とを有する。形状計測・照射装置10は、カメラ一体型3Dスキャナ11とプロジェクタ12とを有する。カメラ一体型3Dスキャナ11とプロジェクタ12とは、それぞれ演算装置15に電気的に接続される。
図2に示すように、プロジェクタ12は、保護容器13内に配置され、照射画像の照射方向A2(ξ方向)側に開口部13aが形成されている。保護容器13の上部(ζ方向)には、カメラ一体型3Dスキャナ11が固定配置される。保護容器13の下部には、三脚14を取り付けるねじ穴13bが形成されている。
カメラ一体型3Dスキャナ11は、全周方向A1にレーザー光を照射してトンネル内の形状対称面である切羽面を含む領域の3次元形状を計測するとともに、撮像方向A3の切羽面のカラー画像を撮像する。演算装置15は、切羽面に吹付けコンクリートが吹き付けられる前の切羽面を含む領域をスキャンして得られた吹付け前点群データ、及び切羽面に吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域をスキャンして得られた吹付け後点群データのうち、吹付け面の点群データを抽出し、抽出された吹付け前点群データと吹付け後点群データとを対応付け、抽出された吹付け後点群データに対し、対応する吹付け前点群データの位置に対応するカラー画像の色情報を付与し、色情報が付与された吹付け後点群データからなる照射画像を生成する。プロジェクタ12は、生成された照射画像を吹付け面に照射する。なお、カメラ一体型3Dスキャナ11は、そのξ、η軸が水平方向に、ζ軸が鉛直方向になるように設置される。
図3は、トンネルT内に配置された吹付け面状態監視装置1の配置状況を示す斜視図である。トンネルT内の切羽面Eには、掘削後に地質Aと、地質Aと異なる地質Bとが現れている。トンネルTは、x、y、zの直交座標系であり、x軸及びy軸を水平方向とし、z軸を鉛直方向としている。トンネルT内に配置される吹付け面状態監視装置1は、ξ、η、ζの直交座標系であり、x、y、zの直交座標系とは一致していない。カメラ一体型3Dスキャナ11は、トンネルT内に配置された状態で、トンネルTの切羽面E及びその近傍のトンネル内周面であるスキャン領域をスキャンし、トンネルT内の切羽面Eを含むスキャン領域ESの3次元の形状計測を行い、点群データとして出力する。
[吹付け面状態監視処理]
ここで、図4に示したフローチャートを参照して、本発明の実施の形態である吹付け面状態監視処理手順について説明する。図4に示すように、まず、形状計測・照射装置10をトンネルT内に設置する(ステップS101)。この設置は、図3に示すようにカメラ一体型3Dスキャナ11の形状計測範囲及び撮影範囲、並びにプロジェクタ12の照射範囲に切羽面Eを含むように配置される。また、形状計測・照射装置10は、たとえば、水準器などを取り付けておき、η軸、ξ軸が水平方向となるようにすることが好ましい。この設置によって、x、y、zのトンネルT内の直交座標系に対して、ξ軸、η軸がそれぞれ、x軸、y軸に対して所定回転角θ分、ずれたξ、η、ζの直交座標系となる。ζ軸は、z軸と一致したものとなる。
その後、カメラ一体型3Dスキャナ11は、吹付けコンクリートによる吹付け(鏡吹付け)前の地山(切羽面)の撮影及び切羽面と周辺既設部の3次元形状計測を行う(ステップS102)。図5に示すように、切羽面の撮影では、地質Aと地質Bとがそれぞれ色情報をもった吹付け前カラー画像が得られる。また、図5に示すように、形状計測では、切羽面及び周辺既設部に対する吹付け前点群データD1が得られる。
その後、演算装置15は、得られた形状計測座標が、ξ、η、ζの直交座標系であるため、トンネルT内座標であるx、y、zの直交座標系に座標変換する(ステップS103)。すなわち、図6に示すように、まず、カメラ一体型3Dスキャナ11による3次元形状計測結果をηζ平面に投影し、η軸方向、ζ軸方向の最大値ηmax、最小値ηmin、最大値ζmax、最小値ζminを求める。そして、最大値ηmax、最小値ηmin、最大値ζmax、最小値ζminをもとに長方形の面積Aηζを求める。同じ処理をζ軸周りに所定回転角θごとに回転させて、面積Aηζが最小となる時、回転角θζを求める。そして、回転角θζを用いてζ軸回りに3次元形状計測結果を回転させる。これによって、y、z軸とη、ζ軸との方向が一致する。
その後、カメラ一体型3Dスキャナ11は、切羽面Eに対して吹付けコンクリート2が吹き付けられた吹付け面EC及び周辺既設部の撮影と3次元形状計測とを行う(ステップS104)。すなわち、図7に示すように、吹付け面ECを含む吹付け後点群データD2を得る。
その後、ステップS102,S104で得られた吹付け前点群データD1及び吹付け後点群データD2のうち、吹付け面EC上の吹付け前点群データD1E及び吹付け後点群データD2Eを抽出する(ステップS105)。
例えば、次式(1)~(3)をすべて満たす点群データを、切羽面E上の吹付け前点群データD1及び吹付け面EC上の吹付け後点群データD2であるとする抽出処理を行う。
xmax-ΔD<xi<xmax (1)
yi+zi<R (2)
zi>H (3)
ただし、xmaxは、得られた点群データのx座標値の最大値であり、ΔDは、トンネルTの支保工の1進行長であり、Rは、トンネル中央Cからトンネル外周部の吹付けコンクリート2の設計面2Cまでの距離であり、Hは、路盤の高さであり、xiは、点群データのx座標値であり、yiは、点群データのy座標値であり、ziは、点群データのz座標値である。
これにより、図8に示したすべての吹付け前点群データD1及び吹付け後点群データD2の中から、図9に示すように、切羽面E上の吹付け前点群データD1及び吹付け面EC上の吹付け後点群データD2が抽出されることになる。
その後、演算装置15は、抽出された切羽面E上の吹付け前点群データD1と吹付け面EC上の吹付け後点群データD2とを比較して対応付け、吹付け面EC上の吹付け後点群データD2に、ステップ102で撮影した切羽面Eの吹付け前カラー画像が示す色情報を付与する(ステップS106)。
さらに、抽出された吹付け面ECの吹付け後点群データD2とステップS104で撮像した吹付け後カラー画像とを対応付け、吹付け後カラー画像に所定範囲の色情報がある場合、この色情報に対応した吹付け後点群データD2にひび割れを示す色情報を付与する(ステップS107)。この所定範囲の色情報は、例えば黒色を示す色情報である。また、ひび割れを示す色情報は、切羽面Eの吹付け前カラー画像が示す色情報とは異なる色情報である。
そして、切羽面Eの色情報及びひび割れを示す色情報が付与された照射画像を生成し(ステップS108)、この照射画像を吹付け面ECに照射し、トンネルT内の作業者は、照射画像が示す切羽面Eの地質と、ひび割れCLなどの変状箇所を視認しながら施工を実施する(ステップS109)。
これらの色情報の付与及び照射画像の生成は、例えば、図10に示すように、吹付け前点群データD1をグリッドGDで分割し、各グリッド領域GDE内の複数の吹付け前点群データD1の位置に対応する吹付け前カラー画像の複数の色情報のうち、卓越している色情報、例えば平均の色情報を割り当てる。
その後、図11に示すように、吹付け後点群データD2も同じグリッドGDで分割し、各グリッド領域GDE内の吹付け後点群データD2に、割り当てられた色情報を付与する。ただし、吹付け後カラー画像内に所定範囲の色情報を示す場合、この色情報の位置に対応する吹付け後点群データD2´のみ、ひび割れCLを示す色情報を付与する。
そして、これらの色情報が付与された吹付け後点群データD2は、図12に示した照射画像として吹付け面ECに照射される。実際には、各吹付け後点群データD2は、密であるため、図13に示すような照射画像として生成される。図13では、地質Aの切羽面Eに対応する領域EAには、地質Aの色情報が付与され、地質Bの切羽面Eに対応する領域EBには、地質Bの色情報が付与されている。また、吹付け面EC上でひび割れCLに対応する位置の吹付け後点群データD2´には、ひび割れCLを示す色情報が付与される。そして、照射画像が吹付け面ECに照射されると、図14に示すように、実際のひび割れCL上に、ひび割れCLを示す色情報が付与された吹付け後点群データD2´が投影される。
その後、吹付け面状態監視装置1は、次の掘削の作業までの施工が完了した旨の指示があったか否かを判定する(ステップS110)。次の掘削の作業までの施工が完了した旨の指示がない場合(ステップS110,No)には、さらに、吹付け面ECの吹付け後カラー画像を撮影するとともに、吹付け面ECの形状計測を行う(ステップS111)。さらに、ステップS111で得た吹付け後点群データD2のうち、吹付け面EC上の吹付け後点群データD2を抽出し(ステップS112)、ステップS107に移行し、上述した処理を繰り返す。
一方、次の掘削の作業までの施工が完了した旨の指示があった場合(ステップS110,Yes)には、本処理を終了する。
このステップS111,S112の処理は、新たなひび割れCL´を検出し、このひび割れCL´の位置の吹付け後点群データD2a´にひび割れCL´を示す色情報を付与する。このひび割れCL´を示す色情報は、これまでのひび割れCLを示す色情報とは異なる色上で、照射画像に上書きされる。これにより、ひび割れCL、CL´の進展状態を視認することができる。
例えば、ステップS111,S112を介した処理によって色情報が付与された吹付け後点群データD2は、図12に対応する図15に示した照射画像として吹付け面ECに照射される。この照射画像には、新たなひび割れCL´に対応する吹付け後点群データD2a´にひび割れCL´を示す色情報が付与される。この際、新たな吹付け後点群データD2a´に付与される色情報は、既に色情報が付与された吹付け後点群データD2´の色情報とは異なる色情報が付与される。
実際には、各吹付け後点群データD2は、密であるため、図13に対応する図16に示すような照射画像として生成される。図16に示した照射画像では、図13に示した照射画像に対して、新たに生成された吹付け後点群データD2a´の色情報が上書きされたものとなる。そして、照射画像が吹付け面ECに照射されると、図14に対応する図17に示すように、実際のひび割れCL上に、ひび割れCLを示す色情報が付与された吹付け後点群データD2´が投影され、実際の新たなひび割れCL´上に、ひび割れCL´を示す色情報が付与された吹付け後点群データD2a´が投影される。
このようなステップS111,S112の処理は、次の掘削の作業までの施工が完了した旨の指示があるまで繰り返し行われる。
なお、上述した実施の形態に示した吹付け面状態監視装置1では、三脚14を用いて形状計測・照射装置10をトンネルT内に配置していたが、これに限らず、図18に示すように、三脚14に替えてフレキシブル取付具40を用い、図19に示すように、坑壁の鋼製支保工50に取り付ける吹付け面状態監視装置101であってもよい。
図18及び図19に示すように、吹付け面状態監視装置101のフレキシブル取付具40は、4本のフレキシブルアーム41の一端がクランプ42によって保護容器13の四隅に取り付けられ、他端に磁石43が取り付けられている。したがって、フレキシブルアーム41を折り曲げ、磁石43を介して鋼製支保工50に取り付けることができる。この取付の際、水準器などを用いてξη平面が水平方向となるように設置することが好ましい。
なお、上記の実施の形態では、切羽面に吹付けコンクリートが吹き付けられた場合について説明したが、これに限らず、例えば、計測対象面を法面とし、法面に吹付けコンクリートを吹き付ける施工にも適用することができる。また、上記の実施の形態では、吹付け面のひび割れの変状を視認できるようにしていたが、これに限らず、湧水の発生箇所の変状を視認できるようにしてもよい。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1,101 吹付け面状態監視装置
2 吹付けコンクリート
2C 設計面
10 形状計測・照射装置
11 カメラ一体型3Dスキャナ
12 プロジェクタ
13 保護容器
13a 開口部
13b ねじ穴
14 三脚
15 演算装置
40 フレキシブル取付具
41 フレキシブルアーム
42 クランプ
43 磁石
50 鋼製支保工
A,B 地質
A1 全周方向
A2 照射方向
A3 撮像方向
C トンネル中央
CL,CL´ ひび割れ
D1,D1E 吹付け前点群データ
D2,D2´,D2a´,D2E 吹付け後点群データ
E 切羽面
EA,EB 領域
EC 吹付け面
GD グリッド
GDE グリッド領域
T トンネル

Claims (8)

  1. 吹付けコンクリートが吹き付けられる計測対象面を含む領域のカラー画像を取得するカラー画像取得工程と、
    前記計測対象面を含む領域をスキャンして得られた吹付け前点群データを取得する吹付け前点群データ取得工程と、
    前記計測対象面に前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域をスキャンして得られた吹付け後の点群データである吹付け後点群データを取得する吹付け後点群データ取得工程と、
    前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データを抽出する抽出工程と、
    抽出された前記吹付け前点群データと前記吹付け後点群データとを対応付け、抽出された前記吹付け後点群データに対し、対応する前記吹付け前点群データの位置に対応する前記カラー画像の色情報を付与し、色情報が付与された吹付け後点群データの画像を生成する画像生成工程と、
    前記色情報が付与された吹付け後点群データの画像を前記吹付け面に投影する画像投影工程と、
    を含むことを特徴とする吹付け面状態監視方法。
  2. 前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域の吹付け後カラー画像を取得する吹付け後カラー画像取得工程をさらに含み、
    前記画像生成工程は、抽出された前記吹付け後点群データの位置に対応する吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報である場合、該吹付け後点群データに対し、前記カラー画像の色情報とは異なる色情報を付与することを特徴とする請求項1に記載の吹付け面状態監視方法。
  3. 前記吹付け後カラー画像取得工程、前記吹付け後点群データ取得工程、前記抽出工程、前記画像生成工程、及び画像照射工程を繰り返し行い、
    前記画像生成工程は、新たに、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した場合、直前までに生成した色情報をもつ吹付け後点群データに対し、変化した色情報に対応する位置の吹付け後点群データを前記異なる色情報とは異なる色情報に変化した吹付け後点群データを生成することを特徴とする請求項2に記載の吹付け面状態監視方法。
  4. 前記画像生成工程は、抽出された吹付け後点群データを、複数の吹付け後点群データを含む複数の所定分割領域に分割し、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した吹付け後点群データを除き、各吹付け後点群データに付与する各色情報は、各所定分割領域の代表色情報に変換されることを特徴とする請求項2または3に記載の吹付け面状態監視方法。
  5. 吹付けコンクリートが吹き付けられる計測対象面を含む領域のカラー画像を取得し、前記計測対象面を含む領域をスキャンして得られた吹付け前点群データを取得するとともに、前記計測対象面に吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域をスキャンして得られた吹付け後の点群データである吹付け後点群データを取得するカメラ一体型3Dスキャナと、
    前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データを抽出し、抽出された前記吹付け前点群データと前記吹付け後点群データとを対応付け、抽出された前記吹付け後点群データに対し、対応する前記点群データの位置に対応する前記カラー画像の色情報を付与し、色情報が付与された吹付け後点群データの画像を生成する演算装置と、
    前記カメラ一体型3Dスキャナに固定され、前記色情報が付与された吹付け後点群データの画像を前記吹付け面に投影する照射装置と、
    を備えたことを特徴とする吹付け面状態監視装置。
  6. 前記カメラ一体型3Dスキャナは、前記吹付けコンクリートが吹き付けられた吹付け面を含む領域の吹付け後カラー画像を取得し、
    前記演算装置は、抽出された前記吹付け後点群データの位置に対応する吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報である場合、該吹付け後点群データに対し、前記カラー画像の色情報とは異なる色情報を付与することを特徴とする請求項5に記載の吹付け面状態監視装置。
  7. 前記カメラ一体型3Dスキャナは、前記吹付け後カラー画像の取得、前記吹付け後点群データの取得、前記吹付け前点群データ及び前記吹付け後点群データのうち、前記吹付け面の点群データの抽出を繰り返し行い、
    前記演算装置は、新たに、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した場合、直前までに生成した色情報をもつ吹付け後点群データに対し、変化した色情報に対応する位置の吹付け後点群データを前記異なる色情報とは異なる色情報に変化した吹付け後点群データを生成することを特徴とする請求項6に記載の吹付け面状態監視装置。
  8. 前記演算装置は、抽出された吹付け後点群データを、複数の吹付け後点群データを含む複数の所定分割領域に分割し、吹付け後カラー画像の色情報が所定範囲の色情報に変化した吹付け後点群データを除き、各吹付け後点群データに付与する各色情報は、各所定分割領域の代表色情報に変換することを特徴とする請求項6または7に記載の吹付け面状態監視装置。
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