JP2016144993A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このようなカメラシステムとして、例えば、特許文献1には、複数のカメラをデイジーチェーン接続し、夫々のカメラで取得された監視情報を他のカメラを経由してサーバに伝送するカメラシステムが開示されている。
特に、プラットホーム全域に亘り監視を行うためには多数のカメラを設置する必要があり、夫々のカメラにおいて固有の調整が必要なため膨大な時間が必要になる上に、乗客の利便性を損なうことのないよう調整作業は夜間に行う必要があるので、調整作業を軽減する技術が求められていた。
図1は、本実施形態に係る撮影システム10の全体構成を示す図であり、図2は、撮影装置101の駅のプラットホームPにおける設置例を示す図である。なお、図2Aは、鉄道車両の進行方向から駅のプラットホームPを見た図であり、図2Bは、鉄道車両の進行方向に対して直交する方向から駅のプラットホームPを見た図である。
なお、撮影システム10は、データ管理装置200と撮影装置群100との間にハブ300を備えてもよく、また、ハブ300に接続される撮影装置群100を複数備えてもよい。この場合、例えば、夫々の撮影装置群100を、駅にある複数のプラットホームPの夫々に設置することとしてもよい。また、撮影システム10は、撮影装置群100で撮影された画像を表示するモニタ400を備えてもよい。
図3Aの第1画像51に示すように、撮影装置101は、プラットホームP及び線路Rを撮影する。本実施形態では、線路Rは、レールRaと複数の枕木Rtと砂利Rbとから構成されるバラスト軌道である。
ここで、視差の算出方法は既に公知であり、基準画像(第1画像51)の基準点と対応する対応点を比較画像(第2画像52)の中から探索することで視差を算出する。具体的には、基準となる画素を中心に基準画像から画素ブロックを抽出し、比較画像の視差探索領域内の画素ブロックのうち基準画像から抽出した画素ブロックと輝度パターンが類似している画素ブロックをSAD(Sum of Absolute Differences)法等の公知の手法により特定する。そして、基準画像の画素ブロックの座標と比較画像の画素ブロックの座標との相違から、視差を算出する。
続いて、本実施形態に係る撮影システム10の概要について説明する。撮影装置101は、プラットホームPの端からセットバックして設置されるため、撮影装置101は、プラットホームPの端部や線路Rを斜めに見下ろすことになる。ここで、図2Aに示すように、乗客がプラットホームPの端に立っている場合、撮影装置101により撮影された距離画像53では、図3Bに示すように、乗客の上半身が線路内に存在するかのように映ってしまい、線路落下を誤検知してしまうおそれがある。
以下、このような制御を可能にするデータ管理装置200の詳細について説明する。
図5は、データ管理装置200の機能構成を示すブロック図である。データ管理装置200は、制御部201と、記憶部202と、を含んで構成される。
以下、具体的に説明する。
具体的には、距離画像53は、第1画像51と第2画像52との視差に基づいて生成されるため、距離画像53内の物体にはXYZ座標の3次元データ(ローカル座標)が与えられる。回転制御部205は、この3次元データ(ローカル座標)を、X方向に延びる回転軸を基準とするワールド座標系に配置し、当該回転軸を中心に回転することで、回転後の物体の3次元データを算出する。
そこで、回転制御部205は、距離画像53の中から回転軸としてのプラットホームPの端部を特定するための特定部209、及びプラットホームPの端を真上から撮影するために必要な回転量を取得するための検出部210及び取得部211と、を含むこととしてもよい。
具体的には、図6(A)に示すように、特定部209は、距離画像53をY方向に走査し、Y座標毎に視差ゼロである画素数を計数する。そして、特定部209は、視差ゼロである画素数に基づいて、プラットホームP及びレールRaの位置(Y座標)を検出する。
そして、特定部209は、プラットホームPと砂利Rbとの境界部分のY座標「R3」を、プラットホームPの端部と特定する。また、特定部209は、上部レールRauの位置(Y座標)を座標R1とし、下部レールRadの位置(Y座標)を座標R2とする。
具体的には、検出部210は、距離画像53のうち上部レールRau及び下部レールRadが存在する領域(Y座標)のうちの任意の位置をX方向に走査し、枕木Rtの位置(X座標)を検出する。図7に示す例では、上部レールRau及び下部レールRad間を3分割し、上部レールRau及び下部レールRad間を3分割にする位置に、夫々、座標M1,座標M2をセットする。また、枕木Rtは、レールRaよりも手前側及び奥側に延びて設置されるため、検出部210は、下部レールRadよりも手前側の位置に座標M3をセットし、上部レールRauよりも奥側の位置に座標M4をセットする。
なお、検出部210は、「下部レールRadの座標R2+α1」を座標M3としてセットし、「上部レールRauの座標R1−α2」を、座標M4としてセットする。このとき、α1及びα2は、実験等により経験的に設定される値である。
枕木Rtでは視差が算出できないため、枕木Rtの位置(X座標)では、視差ゼロの画素数が多くなる。一方、砂利Rbでは、視差が算出されるため、砂利Rbの位置(X座標)では、視差ゼロの画素数が少なくなる。検出部210は、視差ゼロの画素数に基づいて、枕木Rtの位置(X座標)を検出する。
この点、プラットホームPや線路Rを斜めに見下ろして撮影した場合、枕木RtのプラットホームP側と線路Rの奥側とで撮影装置101からの距離が異なるため、図7(C)に示すように、夫々の枕木Rtは平行にならない。これに対して、プラットホームPの端を真上から撮影した場合、枕木RtのプラットホームP側と線路Rの奥側とで撮影装置101からの距離が等しくなる(より詳細には、斜めに見下ろした場合よりも近似する)。
そのため、枕木Rtの夫々がY方向に沿って平行となる状態とは、枕木Rtの夫々が完全に一致することまでを要求するものではなく、平行度が所定の閾値を満たせば足りる。なお、所定の閾値については、実験等により経験的に設定される。
この点、本実施形態では、監視設定部207は、図8に示すように、落下検知エリアのY座標を、座標Y1から座標Y2の範囲に設定する。座標Y1は、上部レールRauの座標R1よりも奥側50cmの位置であり、座標Y2は、プラットホーム端の座標R2である。なお、奥側50cmについては、画像素子1画素の大きさと、撮影装置101からの距離との関係に基づいて算出することができ、撮影装置101を線路面から4.3m上方に設置している場合には、50cmは47画素になる。
具体的には、監視設定部207は、図8に示すように、接近検知エリアのY座標を、座標Y2から座標Y3の範囲に設定する。座標Y3は、座標Y2よりも手前側90cmの位置であり、撮影装置101をプラットホーム面から2.2m上方に設置している場合には、座標Y2+163(画素)が座標Y3となる。
具体的には、探索部208は、撮影装置101が撮影した距離画像53において異物(異常視差)を検出すると、プラットホーム端を回転軸として当該異物の3次元データを、取得部211が取得した回転量だけ回転し、当該異物の回転後の3次元データを算出する。そして、探索部208は、算出した回転後の3次元データと、距離画像54に対して設定した落下検知エリア及び接近検知エリアとを比較して、異物が落下検知エリア及び接近検知エリアの何れに存在するか判定する。
プラットホーム端に異物が存在する場合、図9(B)に示すように、距離画像53において当該異物は、異常視差としてあらわれる。撮影装置101は、プラットホーム端や線路を斜めに見下ろすように設置されているため、異物がプラットホーム内に存在する場合であっても、距離画像53では、線路内の領域に異常視差が存在し、異物が線路内に存在するかのように判定されてしまう。
続いて、図10及び図11を参照して、本発明の撮影システム10の処理の流れについて説明する。図10は、プラットホームPに設置した撮影装置101に対して各種設定を行う設定処理の流れを示すフローチャートである。
図11に示すように、初めに、ステップS11において、撮影装置101は、線路Rを撮影し、第1画像51及び第2画像52を取得する。続いて、ステップS12において、データ管理装置200の第1生成部203は、撮影した第1画像51及び第2画像52の視差から距離画像53を生成する。
以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、撮影システム10における効果について説明する。
プラットホーム端や線路を斜めに撮影する場合、線路落下の誤検知を防止するために、通常であれば、撮影装置101を取り付ける角度や画角を高精度に調整する必要がある。この点、撮影システム10では、撮影装置101が撮影した距離画像53から被写体の3次元データ(XYZ座標)を算出できることに着目して、プラットホーム端を真上から撮影したかのような画像を得るために必要な回転量を撮影装置101に対して設定する。
この第1の効果は、プラットホーム全域に亘り監視を行う撮影システム10においてより顕著にあらわれる。即ち、撮影システム10では、多数の撮影装置101を用いてプラットホームを監視するものの、設置作業時間を撮影装置101の夫々において短縮することができるため、撮影システム10全体において設置時間を大幅に短縮することができる。
この点、撮影システム10では、定期的又は管理者の手動で、撮影装置101に対する設定処理を行うことで、撮影装置101がずれてしまったとしても、適切な回転量を再度設定することができる。これにより、調整作業の工数を短縮できるとともに、継続的な監視を行うことができ、好適である。
プラットホーム端を斜めに撮影する場合、プラットホーム端に存在する乗客の上半身が線路上に写ってしまい、線路落下と誤検知してしまうおそれがある。この点、従来では、落下検知の高さ方向(Z方向)の探索範囲を狭くすることで誤検知を防止していたが、撮影システム10では、プラットホーム端を真上から撮影した状態でプラットホームPや線路Rを監視するため、高さ方向の探索範囲を調整することなく、線路落下の誤検知を防止することができる。
一方で、高さ方向の探索範囲を線路面から130cmまでとした場合、線路上の乗客Uaの胸部分までで距離探索が終わってしまう。胸部分で切ってしまうと、テクスチャが少なく乗客Uaをロストしてしまう場合があり、線路落下を見逃してしまう場合がある。
一方で、高さ方向の探索範囲を線路面から190cmまでとした場合、プラットホーム上の乗客Ubの胸部分まで距離探索が行われてしまう。プラットホーム上の乗客Ubの胸部分まで探索してしまうと、テクスチャが少なくロストする可能性があるものの、検知してしまう可能性もあり、検知してしまった場合に、線路落下の誤検知に繋がる。
撮影装置101の設置状態によっては、プラットホームPの長さ方向と距離画像53のX方向とが一致しない場合もあるが、この場合であっても、距離画像53を高さ方向(Z方向)に延びる軸を中心に回転することで、プラットホームPの長さ方向と距離画像53のX方向とを合わせることができる。そのため、設置作業に要する時間を短縮できるという効果を期待できる。
100・・・撮影装置群
101・・・撮影装置
200・・・データ管理装置(画像処理装置)
201・・・制御部
202・・・記憶部
203・・・第1生成部
204・・・算出部
205・・・回転制御部
206・・・第2生成部
207・・・監視設定部
208・・・探索部
209・・・特定部
210・・・検出部
211・・・取得部
300・・・ハブ
400・・・モニタ
Claims (6)
- 第1方向に延びるプラットホームの上部に設置されたステレオカメラにより撮影された撮影画像を処理する画像処理装置であって、
前記ステレオカメラの第1撮影部で撮影した第1画像と、第2撮影部で撮影した第2画像との視差に基づいて、第1距離画像を生成する第1生成部と、
前記視差に基づいて、当該第1距離画像内の物体の3次元データを算出する算出部と、
前記第1距離画像を前記3次元データに基づいて補正し、補正後の第2距離画像を生成する第2生成部と、
を備える画像処理装置。 - 前記第1方向に延びる任意の位置を軸として前記3次元データを回転することで、前記物体の回転後の3次元データを算出する回転制御部、を更に備え、
前記第2生成部は、算出した前記回転後の3次元データに基づいて第2距離画像を生成する、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第1距離画像から、前記プラットホームの側面に前記第1方向に沿って延びる線路の枕木を検出する検出部と、
前記回転に伴い前記線路を構成する複数の枕木の夫々が、前記第1方向と直交する第2方向に沿って平行となる回転量を取得する取得部と、
を更に備え、
前記回転制御部は、取得した回転量分だけ前記3次元データを回転する、
請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記取得部は、検出した一の枕木のうちの前記第2方向において異なる複数の監視点における前記第1方向の座標に基づいて、前記枕木の夫々が第2方向に沿って平行であることを判定する、
請求項3に記載の画像処理装置。 - 前記第2距離画像を前記軸を境に第1領域及び第2領域に分割し、前記第1領域のうちの任意の領域を第1監視領域と設定し、前記第2領域のうちの任意の領域を第2監視領域と設定する監視設定部と、
前記第2距離画像に存在する異物が、前記第1監視領域及び前記第2監視領域の何れに存在するか判定する探索部と、
を更に備える請求項2から4の何れか1項に記載の画像処理装置。 - 前記探索部は、前記第1距離画像において異物を検出すると、前記軸を中心に前記異物の3次元データを回転することで、当該異物の回転後の3次元データを算出するとともに、当該回転後の3次元データに基づいて、前記異物が、前記第1監視領域又は前記第2監視領域の何れに存在するか判定する、
請求項5に記載の画像処理装置。
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