JP7061366B2 - 給湯器 - Google Patents
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Description
このような給湯器では、屋内で換気扇を使用すると屋内が負圧となり、排気筒から外気が逆流して吸い込まれるため、冬季には器具内で凍結が生じるおそれがある。よって、排気筒内には外気の逆流を防止するための工夫が施されている。例えば特許文献1には、排気筒に内接させた取付部材に、回動軸を介して羽根板を回転可能に保持させると共に、取付部材に、羽根板の排出方向への回転位置を規制する順風ストッパと、羽根板の逆流方向への回転を阻止する逆風ストッパとを設けてなる逆流(逆風)防止機構の発明が開示されている。
また、逆風ストッパを取付部材の左右方向の中央で排気筒の中心に向けて突設しているため、取付部材の加工が複雑になる上、取付部材の組み付け時には取付部材から飛び出す逆風ストッパに作業者の手や工具が引っ掛かるおそれが生じ、組み付け作業がやりにくくなっている。
ストッパは、取付部材の上端に設けられ、フラップは、閉塞位置でストッパよりも上方となる高さで取付部材に支持されてストッパに上方から当接することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、取付部材は、排気筒の内周面から離間する離間部分を有し、離間部分にストッパが設けられると共に、内周面側へ折曲されて平面視で離間部分と内周面との隙間を埋める張り出し部が形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成において、ストッパは、取付部材の上端から上方へ突出する凸形状であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の構成において、凸形状は、曲線状に形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1の効果に加えて、取付部材の離間部分にストッパが設けられると共に、平面視で排気筒の内周面との隙間を埋める張り出し部が形成されているので、離間部分でフラップを下方から安定して支持できると共に、離間部分を設けても内周面との隙間をなくすことができ、外気の逆流をより効果的に阻止可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、ストッパは、取付部材の上端から上方へ突出する凸形状となっているので、フラップとの接触面積が小さくて済む。よって、燃焼排気に含まれる水分がフラップとストッパとの間で結露・凍結してフラップが閉塞位置で固着するおそれが低減される。
請求項4に記載の発明によれば、請求項3の効果に加えて、ストッパの凸形状は、曲線状に形成されることで、フラップとの接触面積がより小さくなると共に、取付作業の際に作業者の手等が引っ掛かったりするおそれがなくなる。
図1は、給湯器の一例を示す正面図、図2は平面図である。この給湯器1は、前面を除く5面を閉塞した箱本体3と、箱本体3の前面を閉塞するフロントカバー4とからなる筐体2を有する。筐体2内には、フロントカバー4を外した状態の図3に示すように、下方からバーナユニット6、熱交換器7、排気フード8を備えた燃焼装置5が設置されて、排気フード8の上端に設けた排気筒9が、箱本体3の上板を貫通して上方へ突出している。箱本体3の背面上下には、屋内の壁等に設置するための取付金具10,10が設けられ、箱本体3の背板には、複数の給気口11,11・・が形成されている。
箱本体3の底面には、外部のガス配管が接続されるガス接続口12と、外部の給水配管が接続される給水接続口13と、複数の給湯栓を備えた外部の給湯配管が接続される給湯接続口14及び戻り接続口15とが設けられている。
熱交換器7は、図示しない複数のフィンを蛇行状に貫通する伝熱管18を有し、伝熱管18の入側端部には、給水接続口13と接続される給水管19が接続され、伝熱管18の出側端部には、給湯接続口14と接続される出湯管20が接続されている。戻り接続口15と給水管19との間には、ポンプ22を備えた循環用配管21が接続されている。
すなわち、この給湯器1は、給水管19から供給される水を熱交換器7で加熱して出湯管20から出湯すると共に、ポンプ22の運転により、出湯した湯を外部の給湯配管から循環用配管21を介して給水管19に戻して熱交換器7で再加熱する循環式となっている。
まず、取付部材31は、金属製の帯板を折曲形成して、排気筒9の内周面9aの前側に沿って円弧状に形成される円弧状部34と、円弧状部34の両端から後方へ延びて内周面9aから離間する左右一対の直線部35,35とを有している。円弧状部34における周方向の中央には、排気筒9へネジ止めするための透孔36が形成されている。
また、各直線部35の後端は、排気筒9の内周面に沿って内側へ折曲される折曲片42,42となっており、各折曲片42の先端には、排気筒9へネジ止めするための半円状の切欠き43がそれぞれ形成されている。
そして、各直線部35の下端には、外側へ折曲されて円弧状の外周が排気筒9の内周面9aに当接し、取付部材31の取り付け状態で直線部35と内周面9aとの隙間を塞ぐ張り出し部44がそれぞれ形成されている。
後側部46の左右には、図4及び図6に示す閉塞位置での平面視で直線部35,35に上方からオーバーラップして開側ストッパ37,37の後方に位置する前翼部48,48がそれぞれ形成されている。また、後側部46の左右で前翼部48,48の後方には、同じく閉塞位置での平面視で直線部35,35の閉側ストッパ41,41に上方からオーバーラップする後翼部49,49がそれぞれ一体形成されている。
一方、給湯器1を運転しない状態で換気扇を使用する等して屋内が負圧となると、ダクトから外気が逆流して吸い込まれるが、燃焼排気が流れない排気筒9ではフラップ33が、後翼部49,49が閉側ストッパ41,41に当接する閉塞位置に維持されているため、逆風止め機構30を通過する外気の量が非常に少なくなる。よって、冬季であっても器具内に進入した外気によって凍結するおそれが低減される。
また、閉側ストッパ41は、取付部材31の上端から上方へ突出する凸形状となっているので、フラップ33との接触面積が小さくて済む。よって、燃焼排気に含まれる水分がフラップ33と閉側ストッパ41との間で結露・凍結してフラップ33が閉塞位置で固着するおそれが低減される。
さらに、閉側ストッパ41の凸形状は、曲線状に形成されることで、フラップ33との接触面積がより小さくなると共に、取付作業の際に作業者の手等が引っ掛かったりするおそれがなくなる。
フラップの支持形態も、1本の支持軸でなく左右に分割された2本の支持軸で支持させてもよいし、支持軸を用いずに取付部材とフラップとの一方に凸部を、他方に凹部を設けて凹凸同士の嵌合によってフラップを回転可能に支持させても差し支えない。
取付部材の形状も、直線部の端部同士を円弧状部で繋いでリング状に形成したり、直線部をなくしてストッパの形成部分のみを内側(排気筒中心側)へ折曲形成したり等、適宜変更可能である。
Claims (4)
- バーナ及び熱交換器を収容する筐体と、
前記筐体から上向きに突設され、前記熱交換器を通過したバーナの燃焼排気を屋外に排出する排気筒と、
前記排気筒内に設けられ、前記筐体側への気体の逆流を防止する逆風止め機構と、を有し、
前記逆風止め機構は、前記排気筒の内周面に取り付けられた取付部材と、その取付部材に回転可能に支持されて前記排気筒内の排気流路を開閉可能なフラップとを含み、前記フラップは、前記排気流路を閉塞する閉塞位置から燃焼排気の排出側への回転が許容される一方、前記取付部材に設けたストッパにより、前記閉塞位置から気体の逆流側への回転が規制される給湯器であって、
前記ストッパは、前記取付部材の上端に設けられ、前記フラップは、前記閉塞位置で前記ストッパよりも上方となる高さで前記取付部材に支持されて前記ストッパに上方から当接することを特徴とする給湯器。 - 前記取付部材は、前記排気筒の内周面から離間する離間部分を有し、前記離間部分に前記ストッパが設けられると共に、前記内周面側へ折曲されて平面視で前記離間部分と前記内周面との隙間を埋める張り出し部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の給湯器。
- 前記ストッパは、前記取付部材の上端から上方へ突出する凸形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の給湯器。
- 前記凸形状は、曲線状に形成されることを特徴とする請求項3に記載の給湯器。
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