JP7060319B2 - 端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法 - Google Patents

端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法 Download PDF

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本発明は、電線と、電線の端末部に電気的に接続された端子と、電線と端子との接続部を覆う防水カバーとを備えた端子付き電線、及び、そのような端子付き電線の製造方法、に関する。
従来から、端子付き電線の端子と電線(具体的には、絶縁被覆内の導体芯線)との接続部を防水するべく、接続部を覆うように筒状の防水カバーを設けた端子付き電線が提案されている。例えば、この種の端子付き電線として、熱収縮可能な樹脂等によって形成された筒状体(熱収縮チューブ)を上述した接続部を覆うように配置した後、その筒状体を熱収縮させて接続部およびその周辺に密着させた端子付き電線が挙げられる。
上述した防水カバー(熱収縮チューブ)による防水法は、筒状体が収縮時に防水対象を密封できることを前提としている。ところが、例えば、電線および端子の径が大きいとき(いわゆる太物電線を用いるとき)、収縮後の筒状体と端子等との間に隙間が残り、接続部を十分に密封できない場合がある。このような隙間は、特に、端子のバレル部(加締め部)の周辺のように、防水対象に大きな凹凸が存在する箇所に生じ得る。このような隙間が生じた場合、その隙間から接続部に水分が侵入し得るため、十分な防水性が得られない可能性がある。
そこで、例えば、従来の端子付き電線の一つ(以下「従来電線」という。)は、太物電線に防水カバー(熱収縮チューブ)を取り付けるにあたり、端子のバレル部の近傍に止水用の壁体を取り付け、この壁体に防水カバーを密着させるようになっている。換言すると、止水用の壁体により、筒状の防水カバーの開口端を塞ぐ(隙間に栓をする)ようになっている。これにより、防水カバーと端子等との間に隙間が生じることを防がれ、端子付き電線(太物電線)の防水性が向上することになる(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2012-169123号公報
ところで、実際に従来電線を用いる場合、従来電線の使用環境によっては、防水カバーに衝撃および押圧などの外力が及ぶ可能性がある。このとき、従来電線の防水カバーは止水用の壁体(隙間を塞ぐ栓)の外周面に面接触して密着しているに過ぎないため、外力が密着力を上回ると、防水カバーが壁体から分離(剥離)し、防水カバーと壁体との間に隙間が生じる場合がある。更に、従来電線の防水カバー(熱収縮チューブ)の収縮量にはある程度のばらつき(製造ばらつき・加工ばらつき)が生じ得るため、収縮量が小さく密着力が小さい場合、たとえ小さな外力であっても、上述した隙間の原因となり得る。
このような隙間が生じると、端子付き電線の防水性が損なわれる。そこで、端子付き電線に防水カバーを取り付ける際、このような隙間の発生を出来る限り防止することが望ましい。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、端子と電線との接続部を防水カバーによって出来る限り確実に防水することが可能な端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法、を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る「端子付き電線」は、下記(1)を特徴としている。
(1)
電線と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバーと、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材と、を備えた、端子付き電線であって、
前記シール部材は、
前記端子を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部を有し、
前記防水カバーは、
一方の開口端が前記凸条部よりも前記端子の先端側にあり且つ前記凸条部と該防水カバーとが密着し、他方の開口端が前記端子よりも前記電線側にあり且つ前記電線と該防水カバーとが密着し、
前記端子が、前記接続部よりも該端子の先端側に係止部を有し、
前記シール部材が、前記係止部に対応する被係止部を有すると共に、前記係止部に前記被係止部が係止されることによって前記端子に取り付けられ、
前記係止部は、前記端子の平板状の部分に形成された、板厚方向に延びる孔、又は、前記板厚方向に突出する突起であり、前記被係止部は、前記係止部である前記孔に対応する突起、又は、前記係止部である前記突起に対応する凹部であり、
前記シール部材の前記外周面における軸線方向の中央部に、単一の前記凸条部が設けられ、前記シール部材の前記内周面における前記軸線方向の中央部に、単一の前記被係止部が設けられている、
端子付き電線であること
上記(1)の構成の端子付き電線によれば、環形状のシール部材がその外周面に凸条部(換言すると、外周面を周回する凸形状のリブ)を有しており、このシール部材(具体的には、凸条部)に防水カバーが密着するようになっている。別の言い方をすると、防水カバーとシール部材とが密着したとき、凸条部が防水カバーに食い込んだ状態となっている。このようなリブの食い込みにより、従来電線に比べ、防水カバーに外力が及んだ場合であっても、防水カバーとシール部材とが相対移動し難い(分離し難い)ことになる。
更に、仮に防水カバーがシール部材から分離(剥離)しても、従来電線では隙間(水分の侵入経路)の形状が平面状であるのに対し、本構成の端子付き電線では、隙間の形状が凸条部に沿った曲面状となる。よって、防水カバーとシール部材との間に隙間が生じた場合であっても、従来電線に比べ、水分が接続部に侵入し難いことになる。
更に、端子とシール部材との係止により、シール部材が端子に対して所定の位置(例えば、係止部の位置)に位置決めされることになる。そのため、シール部材の取り付け位置のばらつきが小さくなり、シール部材の取り付け位置のズレ等に起因して防水性が低下することを防止できる。
したがって、本構成の端子付き電線は、端子と電線との接続部を防水カバーによって出来る限り確実に防水することが可能である。
更に、前述した目的を達成するために、本発明に係る「端子付き電線の製造方法」は、下記(2)を特徴としている。
(2)
電線と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバーと、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材と、を備えた端子付き電線の製造方法であって、
前記シール部材は、
前記端子を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部を有し、
該製造方法は、
前記電線の端末部に前記端子を電気的に接続する工程と、
前記接続部よりも前記端子の先端側において、前記端子に前記シール部材を取り付ける工程と、
前記防水カバーの一方の開口端が前記凸条部よりも前記端子の先端側にあり且つ他方の開口端が前記端子よりも前記電線側にあるように、前記防水カバーを配置する工程と、
配置された前記防水カバーを前記端子に向けて収縮させることにより、前記凸条部と前記防水カバーとを密着させ且つ前記電線と前記防水カバーとを密着させる工程と、を含み、
前記端子が、前記接続部よりも該端子の先端側に係止部を有し、
前記シール部材が、前記係止部に対応する被係止部を有すると共に、前記係止部に前記被係止部が係止されることによって前記端子に取り付けられ、
前記係止部は、前記端子の平板状の部分に形成された、板厚方向に延びる孔、又は、前記板厚方向に突出する突起であり、前記被係止部は、前記係止部である前記孔に対応する突起、又は、前記係止部である前記突起に対応する凹部であり、
前記シール部材の前記外周面における軸線方向の中央部に、単一の前記凸条部が設けられ、前記シール部材の前記内周面における前記軸線方向の中央部に、単一の前記被係止部が設けられている、
端子付き電線の製造方法であること。
上記()の構成の端子付き電線の製造方法によれば、上記(1)と同様、環形状のシール部材がその外周面に凸条部(換言すると、外周面を周回する凸形状のリブ)を有しており、このシール部材(具体的には、凸条部)に防水カバーを密着させることになる。別の言い方をすると、防水カバーとシール部材とを密着させたとき、凸条部が防水カバーに食い込むことになる。このようなリブの食い込みにより、従来電線に比べ、防水カバーに外力が及んだ場合であっても、防水カバーとシール部材とが相対移動し難い(分離し難い)ことになる。更に、仮に防水カバーがシール部材から分離(剥離)しても、従来電線では隙間(水分の侵入経路)の形状が平面状であるのに対し、本構成の製造方法では、隙間の形状が凸条部に沿った曲面状となる。よって、防水カバーとシール部材との間に隙間が生じた場合であっても、従来電線に比べ、水分が接続部に侵入し難いことになる。
したがって、本構成の端子付き電線の製造方法は、端子と電線との接続部を防水カバーによって出来る限り確実に防水することが可能である。
本発明によれば、端子と電線との接続部を防水カバーによって出来る限り確実に防水することが可能な端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法、を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造過程を示す第1の図であり、図1(a)は、電線の端末部から露出させた導体芯線に端子を電気的に接続させた状態を示し、図1(b)は、図1(a)の端子にシール部材を取り付けた状態を示す。 図2は、本発明の実施形態に係る端子付き電線の製造過程を示す第2の図であり、図2(a)は、図1(b)の端子付き電線に防水カバー(収縮前)を配置した状態を示し、図2(b)は、防水カバーを収縮させて端子等に密着させた状態を示す。 図3は、図2(b)のA-A断面図である。 図4は、図3に示すシール部材の周囲を拡大した拡大図である。 図5は、本発明の実施形態の変形例に係る端子付き電線における図4に対応する図である。 図6は、本発明の実施形態の他の変形例に係る端子付き電線における図4に対応する図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る端子付き電線について説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る端子付き電線1の製造過程を順に説明するための図である。特に、図2(b)は、最終的な(完成した状態の)端子付き電線1を示す。図3は、完成した端子付き電線1の主要部の断面図(図2(b)のA-A断面図)である。図4は、図3に示す後述するシール部材30の周囲を拡大して示す断面図である。
図1~図4から理解されるように、端子付き電線1は、電線10と、端子20と、シール部材30と、防水カバー40と、を備える。
図1(a)に示すように、電線10は、複数の金属細線を撚り合わせて形成された導体芯線11と、導体芯線11の周囲を被覆する合成樹脂製の絶縁被覆12と、から構成されている。導体芯線11は、必ずしも撚り線である必要はなく、金属製の単線であってもよい。なお、電線10の端末部では、導体芯線11と端子20との接続に際し、絶縁被覆12が除去(皮むき)されて導体芯線11が露出している。
図1(a)に示すように、端子20は、先端側から順に、アース固定部21、中間部22、及び、接続部23を備える。なお、端子20は、一枚の金属板に対して周知のプレス加工および折り曲げ加工などを施すことにより、アース固定部21、中間部22及び接続部23が一体的に形成されている。
アース固定部21は、本例では、直線状に(図1の紙面の奥行き方向に)延びる金属板の先端部を下方に向けてL字状に屈曲して形成された平板状の部分であり、端子20を接地(アース)するために接地部(図示省略)に固定される部分である。アース固定部21には、端子20を接地部にボルト締結するためのボルト孔21a(貫通孔)が形成されている。
中間部22は、アース固定部21の基部(屈曲部)から連続して端子20の後端側に直線状に延びる平板状の部分であり、後述するシール部材30を取り付けるための部分である。中間部22には、シール部材30を位置決めするための位置決め孔22a(貫通孔)が形成されている。
接続部23は、中間部22の後端部から連続して端子20の後端側に直線状に延びる部分であり、電線10と端子20とを接続・固定する部分である。接続部23の先端側および後端側には、中間部22の後端側の底板部22bから連続する底板部の幅方向両端部から上方に向けて延びる一対の第1バレル部23a、及び、一対の第2バレル部23bが、それぞれ形成されている。
図1(a)に示すように、一対の第1バレル部23aが電線10の端末部にて露出した導体芯線11に圧着固定され、一対の第2バレル部23bが電線10の絶縁被覆12に圧着固定されることにより、電線10と端子20とが端子20の接続部23にて接続・固定される。
電線10と端子20とが接続部23にて接続・固定された後、図1(b)に示すように、端子20の中間部22にシール部材30が取り付けられる。
図1(b)、図3及び図4から理解されるように、シール部材30は、矩形状の環状部材である。シール部材30は、端子20の温度変化による膨張・収縮に対応して変形可能であるように、弾性的性質を有するゴム及び合成樹脂などから形成されることが好ましい。シール部材30の内周面は、端子20の中間部22の外表面と全周に亘って密着し得るように、中間部22の断面形状と同じ断面形状、又は、中間部22の断面形状に対して僅かに小さい相似形の断面形状を有している。本例では、シール部材30は、端子20から独立した別部材として準備されており、図1(b)に示す工程において端子20に取り付けられる。なお、後述するように、シール部材30は端子20に一体的に成形されてもよい。
シール部材30の外周面における軸線方向の中央部には、径方向外向きに突出し且つ外周面を周回するように延びる凸条部31(リブ)が設けられている。更に、特に図3及び図4(断面図)に示すように、シール部材30の内周面の上面における軸線方向の中央部には、下向きに突出する突起32が設けられている。この突起32が端子20の位置決め孔22aに挿入されることにより、シール部材30が位置決めされている。
より詳細に述べると、図1(b)に示すように、シール部材30は、端子20のアース固定部21の先端部から挿入されて端子20の中間部22の所定位置(即ち、接続部23より端子20の先端側の位置)まで移動されることにより、中間部22に取り付けられる。その際、図3及び図4に示すように、シール部材30の突起32が中間部22の位置決め孔22aに挿入(係止)される。これにより、シール部材30が中間部22の所定位置に適切に位置決めされると共に、シール部材30の内周面が中間部22の外周面と全周に亘って密着する。なお、シール部材30の内周面と中間部22の外周面との密着性向上のため、密着部分にプライマー層(接着剤層など)を介在させてもよい。
シール部材30が取付けられた後、図2(a)に示すように、円筒状の防水カバー40が、端子20のアース固定部21の先端部から挿入され、電線10及び端子20の周囲に配置される。その際、防水カバー40は、防水カバー40の一方の開口端41がシール部材30の凸条部31より端子20の先端側に位置し、且つ、防水カバー40の他方の開口端42が端子20の後端より電線10側に位置するように配置される。
防水カバー40は、加熱処理によって収縮する合成樹脂材料などから形成されている。なお、防水カバー40の密着性向上のため、防水カバー40の内周面にホットメルト接着剤層(図示省略)が形成されていることが好ましい。
防水カバー40が配置されると、図2(b)に示すように、防水カバー40に加熱処理(例えば、約150℃での加熱処理)が施される。この加熱処理により、ホットメルト接着剤が溶融しながら防水カバー40が収縮する。その結果、防水カバー40の内周面が電線10及び端子20の外周に隙間なく密着すると共に、ホットメルト接着剤により接着固定され、端子付き電線1が完成する。
図3及び図4に示すように、完成した端子付き電線1では、防水カバー40の開口端41の近傍部分が、シール部材30の凸条部31と全周に亘って密着・固定され、且つ、防水カバー40の開口端42の近傍部分が、電線10の絶縁被覆12と全周に亘って密着・固定される。このとき、凸条部31は、防水カバー40に食い込んだ状態となっている。更に、上述したように、シール部材30の内周面が中間部22の外周面と全周に亘って密着している。その結果、防水カバー40の開口端41及び開口端42の双方からの水分の侵入が確実に防止されて、端子20と電線10との接続部23を確実に防水することができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る端子付き電線1によれば、シール部材30が外周面に凸条部31を有しており、この凸条部31に防水カバー40が密着するようになっている。別の言い方をすると、防水カバー40とシール部材30とが密着したとき、凸条部31が防水カバー40に食い込んだ状態となっている。そのため、防水カバー40に外力が及んでも、従来電線(背景技術の欄を参照)に比べ、防水カバー40がシール部材30に対して相対移動し難いことになる。更に、仮に防水カバー40とシール部材30とが剥離しても、従来電線では、水分の侵入経路が平面状となるのに対し、端子付き電線1では、水分の侵入経路が凸条部31の分だけ曲面状となる。よって、端子付き電線1では、従来電線と比べ、水分が接続部23に向けて侵入し難いことになる。したがって、端子付き電線1は、端子20と電線10との接続部23を出来る限り確実に防水することが可能である。
更に、端子付き電線1では、端子20の位置決め孔22aに対するシール部材30の突起32の挿入(係止)により、シール部材30が端子20に対して所定の位置に位置決めされることになる。そのため、シール部材30の取り付け位置のばらつきを小さくでき、シール部材30の位置ズレ等に起因して防水カバー40とシール部材30との密着性が低下することを防止できる。
<他の態様>
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。例えば、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、上記実施形態では、図4に示すように、シール部材30の外周面に環状の凸条部31が軸線方向において1箇所だけ設けられている。しかし、図5に示すように、環状の凸条部31が軸線方向において複数箇所(図5では、2箇所)に設けられてもよい。
このように複数の凸条部31を設けることにより、凸条部31が1つである場合に比べ、防水カバー40とシール部材30との相対移動が更に困難となり、仮に防水カバー40とシール部材30とが剥離しても水分の侵入が更に困難となる。よって、端子20と電線10との接続部23を更に確実に防水することが可能となる。
更に、上記実施形態では、シール部材30は、端子20から独立した別部材として準備され、端子20の中間部22に挿入・固定されている。しかし、図6に示すように、シール部材30は、端子20の中間部22に一体的に成形(モールド成形)されてもよい。この場合、シール部材30には、中間部22の位置決め孔22aを貫通すると共にシール部材30の上方部分と下方部分とを連結する架橋部33が形成される。このように、架橋部33と位置決め孔22aとが係止することにより、シール部材30が端子20に対して所定の位置に位置決めされることになる。
このように、シール部材30が、端子20の中間部22に一体的に成形される場合、シール部材30の内周面と中間部22の外周面との密着性向上のため、端子20の表面にプライマー層(接着剤層など)を予め形成することが好ましい。
更に、上記実施形態では、本発明の「係止部」として端子20の中間部22の位置決め孔22aが採用され、本発明の「被係止部」としてシール部材30の突起32が採用されている。しかし、凹凸関係を逆にし、本発明の「係止部」として端子20の中間部22に形成された突起が採用され、本発明の「被係止部」としてシール部材30の内周面に設けられた凹部が採用されていてもよい。
更に、上記実施形態では、シール部材30の外周面が矩形状となっている。しかし、シール部材30の外周面の形状は、端子20を軸線周りに周回する環形状を有していればよく、特に制限されない。例えば、シール部材30の外周面の形状として、円形、楕円形などが採用され得る。加えて、上記実施形態では、端子20が接地部に接地するためのアース端子となっているが、端子はアース端子でなくてもよい。
ここで、上述した本発明に係る端子付き電線、及び、端子付き電線の製造方法の実施形態の特徴をそれぞれ以下(1)~(4)に簡潔に纏めて列記する。
(1)
電線(10)と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子(20)と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバー(40)と、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材(30)と、を備えた、端子付き電線(1)であって、
前記シール部材(30)は、
前記端子(20)を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部(31)を有し、
前記防水カバー(40)は、
一方の開口端が前記凸条部(31)よりも前記端子の先端側にあり且つ前記凸条部(31)と該防水カバー(40)とが密着し、他方の開口端が前記端子よりも前記電線側にあり且つ前記電線と該防水カバーとが密着する、
端子付き電線。
(2)
上記(1)に記載の端子付き電線において、
前記シール部材(30)が、複数の前記凸条部(31)を前記外周面に有する、
端子付き電線。
(3)
上記(1)又は上記(2)に記載の端子付き電線において、
前記端子(20)が、前記接続部よりも該端子の先端側に係止部(22a)を有し、
前記シール部材(30)が、前記係止部に対応する被係止部(32)を有すると共に、前記係止部に前記被係止部が係止されることによって前記端子に取り付けられている、
端子付き電線。
(4)
電線(10)と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子(20)と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバー(40)と、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材(30)と、を備えた端子付き電線の製造方法であって、
前記シール部材(30)は、
前記端子(20)を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部(31)を有し、
該製造方法は、
前記電線(10)の端末部に前記端子(20)を電気的に接続する工程と、
前記接続部よりも前記端子の先端側において、前記端子に前記シール部材(30)を取り付ける工程と、
前記防水カバー(40)の一方の開口端が前記凸条部(31)よりも前記端子の先端側にあり且つ他方の開口端が前記端子よりも前記電線(10)側にあるように、前記防水カバー(40)を配置する工程と、
配置された前記防水カバー(40)を前記端子(20)に向けて収縮させることにより、前記凸条部(31)と前記防水カバーとを密着させ且つ前記電線(10)と前記防水カバーとを密着させる工程と、を含む、
端子付き電線の製造方法。
1 端子付き電線
10 電線
11 導体芯線(電線)
12 絶縁被覆(電線)
20 端子
22a 位置決め孔(係止部)
23 接続部
30 シール部材
31 凸条部
32 突起(被係止部)
33 架橋部(被係止部)
40 防水カバー
41 一方の開口端
42 他方の開口端

Claims (2)

  1. 電線と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバーと、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材と、を備えた、端子付き電線であって、
    前記シール部材は、
    前記端子を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部を有し、
    前記防水カバーは、
    一方の開口端が前記凸条部よりも前記端子の先端側にあり且つ前記凸条部と該防水カバーとが密着し、他方の開口端が前記端子よりも前記電線側にあり且つ前記電線と該防水カバーとが密着し、
    前記端子が、前記接続部よりも該端子の先端側に係止部を有し、
    前記シール部材が、前記係止部に対応する被係止部を有すると共に、前記係止部に前記被係止部が係止されることによって前記端子に取り付けられ、
    前記係止部は、前記端子の平板状の部分に形成された、板厚方向に延びる孔、又は、前記板厚方向に突出する突起であり、前記被係止部は、前記係止部である前記孔に対応する突起、又は、前記係止部である前記突起に対応する凹部であり、
    前記シール部材の前記外周面における軸線方向の中央部に、単一の前記凸条部が設けられ、前記シール部材の前記内周面における前記軸線方向の中央部に、単一の前記被係止部が設けられている、
    端子付き電線。
  2. 電線と、前記電線の端末部に電気的に接続された端子と、前記電線と前記端子との接続部を覆う筒状の防水カバーと、前記接続部よりも前記端子の先端側に取り付けられ且つ前記端子と前記防水カバーとの間の空間を埋めるシール部材と、を備えた端子付き電線の製造方法であって、
    前記シール部材は、
    前記端子を軸線周りに周回する環形状を有し、該シール部材の内周面が前記端子に密着すると共に、該シール部材の外周面から径方向外向きに突出し且つ前記外周面を周回するように延びる凸条部を有し、
    該製造方法は、
    前記電線の端末部に前記端子を電気的に接続する工程と、
    前記接続部よりも前記端子の先端側において、前記端子に前記シール部材を取り付ける工程と、
    前記防水カバーの一方の開口端が前記凸条部よりも前記端子の先端側にあり且つ他方の開口端が前記端子よりも前記電線側にあるように、前記防水カバーを配置する工程と、
    配置された前記防水カバーを前記端子に向けて収縮させることにより、前記凸条部と前記防水カバーとを密着させ且つ前記電線と前記防水カバーとを密着させる工程と、を含み、
    前記端子が、前記接続部よりも該端子の先端側に係止部を有し、
    前記シール部材が、前記係止部に対応する被係止部を有すると共に、前記係止部に前記被係止部が係止されることによって前記端子に取り付けられ、
    前記係止部は、前記端子の平板状の部分に形成された、板厚方向に延びる孔、又は、前記板厚方向に突出する突起であり、前記被係止部は、前記係止部である前記孔に対応する突起、又は、前記係止部である前記突起に対応する凹部であり、
    前記シール部材の前記外周面における軸線方向の中央部に、単一の前記凸条部が設けられ、前記シール部材の前記内周面における前記軸線方向の中央部に、単一の前記被係止部が設けられている、
    端子付き電線の製造方法。
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