JPH117998A - 電線接続部の被覆チューブ及び電線接続装置 - Google Patents

電線接続部の被覆チューブ及び電線接続装置

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JPH117998A
JPH117998A JP15402597A JP15402597A JPH117998A JP H117998 A JPH117998 A JP H117998A JP 15402597 A JP15402597 A JP 15402597A JP 15402597 A JP15402597 A JP 15402597A JP H117998 A JPH117998 A JP H117998A
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JP
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tubular member
wire connection
connector
tube
electric wire
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JP15402597A
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Inventor
Shinji Ishikawa
信治 石川
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電線接続部に対し所望の被覆効果を奏し得る
所定位置に正確に取付けることができる高い信頼性を有
した被覆チューブを提供する。 【解決手段】 被覆チューブ10は、管状部材14の両
シール部12を弾性的拡径状態に保持する2個のコア部
材16を備える。管状部材14は、両シール部12の間
のスリーブ部26の軸方向略中央に、スリーブ部26の
内面周方向に沿って内面から突設される環状リブ状の係
合部28を備える。係合部28は、被覆施工時に、コネ
クタ22に設けた相補係合部30に固定的に係合して、
被覆チューブ10を電線接続部に対し所望の被覆効果を
奏し得る所定位置に正確に位置決めする。コア部材16
を除去する際には、管状部材14の係合部28とコネク
タ22の相補係合部30との固定的係合により、電線接
続部に対する被覆チューブ10の位置ずれが防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線の接続部に防
水・防湿、電気的絶縁、及び機械的保護処理を施すため
の、電線接続部の被覆チューブに関する。本発明はさら
に、そのような被覆チューブを備えた電線接続装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電線同士の接続部や電線と他の導
電端末部材との接続部(一般にコネクタ及び露出電線を
含む)を、防水・防湿、電気的絶縁、及び機械的保護の
目的で被覆処理するために、接続部の外径寸法を上回る
内径寸法と接続部の全長を超える長さとを有した管状部
材を、接続部を囲繞して配置した後に何らかの手段を用
いて収縮させ、その収縮力によって接続部を密接被覆す
る被覆チューブを使用する施工方法が知られている。こ
の種の収縮式被覆チューブは、慣例的な防水性粘着テー
プを使用する場合に比べて、作業時間の短縮及び仕上が
り状態の安定化が可能であり、また、管状部材がそれ自
体の収縮力によって電線導体及び電線外被に密着するの
で、防水性粘着テープを使用せずとも充分な防水・防湿
性、電気絶縁性、及び機械的保護特性を接続部に付与で
きる利点を有する。
【0003】特に、永久伸びの小さなエラストマーから
なる管状部材の全長部分を、硬質プラスチック等からな
る筒状のコア部材によって予め弾性的に拡径(すなわち
径方向へ拡張)し、接続部への装着時にコア部材を除去
することによって弾性収縮させるコア付被覆チューブ
(一般にPST(プレストレッチドチューブ)と称す
る)は、熟練を要しない容易な作業により所望の被覆作
用を迅速かつ確実に接続部に付与できるものとして、近
年有効に利用されている(例えば特開平3−14321
7号公報、特開平7−298473号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したPST構造の
被覆チューブは、所望の被覆効果をあげるために、被覆
対象の電線接続部に要求されるシール距離(確実なシー
ルを得るに必要とされる長さ)に基づいて接続部に対し
予め定められた所定位置に正確に取付ける必要がある。
しかし、一般に管状部材が不透明であるので、被覆チュ
ーブを拡径状態で電線接続部の周囲に配置したときに、
目視により被覆チューブと接続部との相対位置を確認す
ることはできない。しかもコア部材の存在により、管状
部材の筒状壁を指で圧搾して触感により管状部材内での
電線接続部の位置を確認することもできない。したがっ
て従来、被覆チューブを電線接続部に対し所定位置に正
確に位置決めするために、施工時に接続部の中央(一般
にコネクタの中央)から、所望の被覆効果を奏するに必
要な所定距離の位置で、相互接続された一方の電線の外
被表面に粘着テープ等によるマーキングを施し、管状部
材の軸方向一端面をこのマーキングに整合させる方法が
採用されていた。この場合、被覆チューブは接続部中央
からマーキングまでの上記所定距離の少なくとも2倍の
長さを有しなければならない。
【0005】上記した従来の位置決め作業は、距離測定
作業及びマーキング形成作業を高精度に実施しなければ
ならないので、煩雑で時間を浪費する作業であった。し
かも、位置決め後にコア部材を除去する際に、コア部材
に加わる引張力の影響を受けて管状部材が所定位置から
ずれる危惧があるので、少なくともコア部材の除去開始
時には、管状部材を電線接続部に対して動かないように
保持する必要があった。この場合、施工作業者は通常、
一方の手でコア部材を除去すると同時に、他方の手で管
状部材を電線に対して固定的に保持することになるが、
このような片手での保持は信頼性に欠け、最終的に正確
な位置に管状部材を取付けることが困難となる課題があ
った。
【0006】こうした課題は、チューブ開口端の近傍領
域のみにPST構造のシール部を備えて構成される被覆
チューブ(例えば特開平7−57798号公報参照)に
おいても同様に生じている。この被覆チューブは、複数
の開口端を備えた管状のスリーブ部と、スリーブ部の各
開口端に設けられる管状のシール部とを具備し、各シー
ル部が、スリーブ部に一体に連結される管状部材と、管
状部材の径方向内側に配置されて管状部材を弾性的拡径
状態に保持する除去可能なコア部材とから形成されるも
のである。このような開口端領域のみにPST構造を有
する被覆チューブは、予めコア部材により弾性的に拡径
されない(つまり施工完了時に収縮しない)スリーブ部
が、施工完了時に電線接続部との間に隙間を介して配置
される構造となっている。したがって、電線接続部にて
コネクタを電線にかしめる際に生じがちなバリが、被覆
チューブに接触して被覆チューブを損傷したり漏電を生
じたりする危惧を排除できる。
【0007】この形式の被覆チューブでは、電線接続部
を被覆するスリーブ部にコア部材が配置されないので、
被覆作業時にスリーブ部内の電線接続部の位置を手の触
感で確認できる利点がある。しかし、被覆チューブを電
線接続部に対し正確に位置決めするためには、上記工法
と同様にして一方の電線の外被表面にマーキングを施
し、一方のシール部の軸方向一端面をこのマーキングに
整合させる方法が採用されていた。コア部材を除去する
ときには、スリーブ部を片手で圧搾してスリーブ部ごと
電線接続部を握持することができるので、前述した全長
にコア部材を有する被覆チューブよりは施工が容易であ
るが、距離測定作業及びマーキング形成作業の煩雑さは
排除できない。
【0008】したがって本発明の目的は、PST構造を
有する電線接続部の被覆チューブにおいて、電線接続部
に対し所望の被覆効果を奏し得る所定位置に正確に位置
決めでき、かつコア部材除去時に位置ずれを生じること
なく正確に取付けることができる高い信頼性を有した被
覆チューブを提供することにある。本発明の他の目的
は、そのような被覆チューブを備えて、電線接続部に所
望の防水・防湿、電気的絶縁、及び機械的保護処理を施
すことができる優れた性能を有する電線接続装置を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電気絶縁性のエラストマーからなり、軸
方向両端で開口する管状部材と、管状部材の径方向内側
に配置され、管状部材の少なくとも開口端に隣接する部
分を弾性的拡径状態に保持する破壊可能な2個のコア部
材とを具備した電線接続部の被覆チューブにおいて、2
個のコア部材は、管状部材の内側で互いに離隔して配置
され、管状部材は、2個のコア部材の間に位置する部分
の内面に、被覆対象の電線接続部に固定的に係合可能な
係合部を備えること、を特徴とする電線接続部の被覆チ
ューブを提供する。
【0010】このような構成によれば、被覆施工時に管
状部材の係合部とコネクタの相補係合部とを相互に固定
的に係合させることにより、被覆チューブが電線接続部
に対し所定位置に位置決めされる。この状態で、2個の
コア部材を順次破壊除去することにより、被覆チューブ
が位置ずれを生じることなく電線接続部に対し所定位置
に取付けられる。
【0011】さらに本発明は、上記した電線接続部の被
覆チューブと、電線接続部で電線同士を接続するコネク
タであって、管状部材の係合部に相補的に係合する相補
係合部を外面に備えたコネクタ、とを具備して構成され
る電線接続装置を提供する。このような構成によれば、
被覆チューブが電線接続部に対し所定位置に容易かつ正
確に取付けられ、電線接続装置の性能が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明をその好適な実施の形態に基づき詳細に説明する。図
1は、本発明の一実施形態による電線接続部の被覆チュ
ーブ10を示す。被覆チューブ10は、両開口端にシー
ル部12を有した直線円筒状の管状部材14と、管状部
材14の両シール部12の径方向内側に配置され、両シ
ール部12を弾性的拡径状態に保持する2個の筒状のコ
ア部材16とを備える(図1(a)参照)。被覆チュー
ブ10は、主として電線同士の直線接続部を防水・防
湿、電気的絶縁、及び機械的保護の目的で被覆できる。
【0013】被覆チューブ10の管状部材14は、図1
(c)に示すように、2本の被覆電線18の端部で露出
された導体20と、それら導体20を相互に連結するコ
ネクタ22と、各電線18のそれら導体20に隣接する
外被24の末端所定長部分とを囲繞可能な長さを有する
(この実施形態では、導体20とコネクタ22と外被2
4の末端所定長部分とを合わせて「電線接続部」と称す
る)。また管状部材14は、両シール部12の間に、コ
ア部材16による弾性的拡径作用を受けないスリーブ部
26を備える。スリーブ部26は、被覆施工完了時に、
コネクタ22の特にかしめ部分を隙間を介して包囲し、
かしめ部分に生じたバリによる管状部材の損傷や漏電の
危惧を排除できる構造になっている。
【0014】管状部材14のシール部12は、図1
(b)及び(c)に示すように、コア部材16を配置し
ない非拡径状態(つまり応力が加わらない状態)では、
電線接続部のコネクタ22及び外被24の外径より小さ
な内径を呈し、被覆施工完了時に、所望の被覆効果を奏
するに十分な収縮圧力のもとでコネクタ22及び外被2
4の一部外面に弾性的に密着するようになっている。シ
ール部12は、各電線18に印加される電圧によって決
まるシール距離に対応した軸方向長さを有することが、
所望の被覆効果を奏する上で肝要である。
【0015】本発明の実施形態による被覆チューブ10
では、管状部材14のスリーブ部26の内面の所定位置
に、被覆対象の電線接続部のコネクタ22に係合可能な
係合部28が設けられる。図示実施形態では係合部28
は、スリーブ部26の軸方向略中央で、スリーブ部26
の内面周方向に沿って内面から突設される環状リブの形
状を有する。係合部28は、被覆施工時に、コネクタ2
2に設けた相補係合部30(図1(c)参照)に相補的
かつ固定的に係合して、被覆チューブ10を電線接続部
に対し所望の被覆効果を奏し得る所定位置に正確に位置
決めする。さらに、コア部材16を除去する際には、管
状部材14の係合部28とコネクタ22の相補係合部3
0との固定的係合により、電線接続部に対する被覆チュ
ーブ10の位置ずれが防止される。
【0016】図示実施形態では、コネクタ22の相補係
合部30は、コネクタ22のかしめ部分から離れた軸方
向略中央で、コネクタ22の外面周方向に沿って外面か
ら突設される略平行な2つの環状リブから形成される。
被覆チューブ10の管状部材14に設けた係合部28
は、コネクタ22の相補係合部30の2つの環状リブ間
に形成される環状溝に弾性変形しつつ嵌入される。な
お、係合部28と相補係合部30とは、係合部28が僅
かに弾性拡径した状態で相互に係合することが好まし
い。この作用は例えば、係合部28の最小内径寸法が相
補係合部30の環状溝の最小外径寸法よりも小さくする
ことにより得られる。
【0017】なお管状部材14は、電気絶縁性、高い弾
性回復率、優れた永久伸び特性等の、PSTとして好ま
しい物性を有するエラストマーから、好ましくはシール
部12及びスリーブ部26が一体的に成形される。管状
部材14の材料の具体例としては、エチレンプロピレン
ゴム(特にEPDM)、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、シリコーンゴム、天然ゴム、フッ素系ゴム、シリコ
ーン変性EPDM等が挙げられる。これらのうちでEP
DMは、耐候性、電気絶縁性及び耐水性に優れ、しかも
安価である点で、特に好ましい材料である。
【0018】図1(a)に示すように、各コア部材16
は略円筒形状を有し、その円筒壁の全長に亙って螺旋状
に延びる溝又は弱め線32と、コア壁上で隣接する弱め
線32の間に画成されるストリップ状の壁部分の延長部
として、コア部材16の軸方向一端から延長される延長
片34とを備える。延長片34は、各コア部材16の内
側を通されて、その先端がコア部材16の軸方向他端か
ら延出される。各コア部材16は、延長片34を引っ張
って弱め線32に沿って壁を引き裂くことにより、比較
的容易に破壊され、シール部12から除去される。
【0019】各コア部材16は、延長片34の基端すな
わち破壊の起点となる軸方向一端16aを、管状部材1
4のシール部12とスリーブ部26との境界に配置し、
かつ軸方向他端16bをシール部12の開口端から外方
へ僅かに突出させて、シール部12の内側に配置され
る。各コア部材16は、1本の電線18の外被24の外
径寸法より充分に大きな内径寸法を有して、シール部1
2を弾性的に拡径するとともに、その弾性回復(収縮)
力に抗してコア部材自体の内径寸法を維持しつつシール
部12を弾性的拡径状態に保持する。
【0020】各コア部材16は、例えば硬質プラスチッ
クからなる円筒状部材であり、管状部材14のシール部
12をその弾性回復(収縮)力に抗して前述した弾性的
拡径状態に保持するに充分な剛性を有する。コア部材1
6の好適な材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ABS、ポリアミド等が挙げられる。
【0021】被覆チューブ10は、前述したように、管
状部材14の係合部28に係合可能な相補係合部30を
有するコネクタ22を用いた電線接続部に対し、正確な
位置決め機能及び位置ずれ防止機能を発揮することがで
きる。したがって被覆チューブ10とコネクタ22と
は、そのような位置決め機能及び位置ずれ防止機能を有
した高性能の電線接続装置を構成する。この場合、被覆
チューブ10の各コア部材16は、被覆チューブ10内
への電線18及びコネクタ22の挿入を妨げない内径を
有するように形成される。なお各コア部材16は、その
軸方向他端16bから延出する延長片34を、被覆施工
時に前述したように各シール部12の外側から引っ張る
ことにより弱め線32に沿って漸進的に破壊され、被覆
チューブ10から除去される。そのためにコア部材16
は、被覆チューブ10に電線18及びコネクタ22を収
容した状態で、外被24及びコネクタ22とコア部材1
6との隙間を利用して延長片34を容易に引っ張ること
ができるだけの内径寸法を有することが望ましい。
【0022】上記構成を有する被覆チューブ10を用い
た被覆施工手順を説明する。電線の直線接続部では、接
続される2本の電線18の、外被24及び絶縁体(図示
せず)の除去により露出された導体20が、コネクタ2
2によって相互に接続される。最初に被覆チューブ10
には、2本の電線18の相互接続に先立ち、一方のシー
ル部12のコア部材16を通して一方の電線18が挿入
され、その露出導体20が、他方のコア部材16を通し
て外側に引き出されて、コネクタ22により他方の電線
18の露出導体20に接続される。次いで被覆チューブ
10を移動して、コネクタ22をスリーブ部26に挿入
し、スリーブ部26の内面に設けた係合部28をコネク
タ22の外面に設けた相補係合部30に弾性的に嵌入す
る(図1(c)参照)。
【0023】スリーブ部26の係合部28及びコネクタ
22の相補係合部30を、施工完了時に前述した所要の
シール距離を達成できる位置(図示実施形態ではスリー
ブ部26及びコネクタ22の軸方向略中央)に設けてお
けば、係合部28と相補係合部30とが係合した状態
で、被覆チューブ10が電線接続部に対し所定位置(所
望の被覆効果を奏し得る位置)に配置されたことにな
る。被覆チューブ10を所定位置に配置した後、各コア
部材16を、その延長片34の先端をシール部12の外
側から引っ張ることにより弱め線32に沿って螺旋状に
破壊しつつ、順次被覆チューブ10から除去する。その
結果、コア部材16により弾性的拡径状態に保持されて
いたシール部12が、その弾性収縮による締付力のもと
で、コネクタ22及び電線18の外被24の一部表面に
密着する。このとき、コア部材16の延長片34に加わ
る引張力は、スリーブ部26の係合部28とコネクタ2
2の相補係合部30との係合により受け止められるの
で、コア部材16の破壊の初期段階において、被覆チュ
ーブ10が電線接続部に対して位置ずれを生じることが
回避される。このようにして被覆チューブ10は、電線
接続部に対し所望の被覆効果を奏し得る所定位置に正確
に取付けられる。
【0024】本発明は、上記実施形態以外の様々な構成
を有することができる。以下、図3〜図8を参照して、
種々の変形実施形態を説明する。図3に示すように、本
発明に係る被覆チューブは、上記した環状リブ形状の係
合部28を有した管状部材14に限らず、スリーブ部2
6′の内面から突設される突起形状の係合部28′を有
した管状部材14′を備えることができる。この場合、
係合部28′は任意の個数及び位置を有することができ
るが、確実な位置決め機能及び位置ずれ防止機能を得る
ためには、図示のように管状部材14′の内面周方向へ
略等間隔配置された少なくとも3個の係合部28′を有
することが好ましい。
【0025】図4に示す被覆チューブ40は、管状部材
42のスリーブ部44に設けた係合部46の構成以外
は、図1の被覆チューブ10に類似したものであるの
で、その説明を省略する。係合部46は、管状部材42
のスリーブ部44の軸方向略中央に左右対称に形成され
た略平行な2個の環状リブからなる。他方、被覆チュー
ブ40を適用可能な電線接続部のコネクタ48は、かし
め部分から離れた軸方向略中央で、コネクタ48の外面
周方向に沿って外面から突設される1個の環状リブから
なる相補係合部50を備える。被覆施工時には、被覆チ
ューブ40の管状部材42に設けた係合部46の2つの
環状リブ間に形成される環状溝に、コネクタ48の相補
係合部50が係合部46を弾性変形させつつ嵌入され
る。このような構成によっても、被覆チューブ40を電
線接続部に対し所望の被覆効果を奏し得る所定位置に正
確に取付けることができる高性能の電線接続装置が提供
される。
【0026】図5に示す被覆チューブ60は、図4の被
覆チューブ40の係合部46に類似した2個の環状リブ
状の係合部62を備える。したがって、被覆チューブ6
0を適用可能な電線接続部のコネクタ64は、図4のコ
ネクタ48の1個の環状リブ状の相補係合部50に類似
した相補係合部66を備える。ただしこの実施形態で
は、被覆チューブ60の管状部材68のスリーブ部70
の内面と電線接続部のコネクタ64の外面との間に形成
される隙間が、図4の実施形態に比べて大きく、そのた
めにスリーブ部70の係合部46を設けた軸方向略中央
部分が他の部分よりもやや縮径された形状となってい
る。また、2個のコア部材72は、管状部材68の係合
部46以外の部分を略同一径まで拡径する寸法を有す
る。被覆施工時には、被覆チューブ60の管状部材68
に設けた係合部62の2つの環状リブ間に形成される環
状溝に、コネクタ64の相補係合部66が係合部62を
弾性変形させつつ嵌入される。このような構成によって
も、被覆チューブ60を電線接続部に対し所望の被覆効
果を奏し得る所定位置に正確に取付けることができる高
性能の電線接続装置が提供される。
【0027】図6〜図8は、被覆施工完了時に被覆チュ
ーブの管状部材と電線接続部のコネクタとの間に隙間が
実質的に形成されない形式の実施形態を示す。図6に示
す被覆チューブ80は、直線円筒状の管状部材82と、
管状部材82の両開口端隣接部分の径方向内側に配置さ
れ、それら部分を弾性的拡径状態に保持する2個の筒状
のコア部材84とを備える(図6(a)参照)。管状部
材82は、図6(c)に示すように、コネクタ86を含
む電線接続部を囲繞可能な長さを有する。さらに管状部
材82は、図6(b)及び(c)に示すように、コア部
材84を配置しない非拡径状態では、電線接続部のコネ
クタ86及び電線外被88の外径より小さな内径を呈
し、被覆施工完了時に、所望の被覆効果を奏するに十分
な収縮圧力のもとでコネクタ86の外面全体及び電線外
被88の末端部分の外面に弾性的に密着するようになっ
ている。
【0028】被覆チューブ80では、管状部材82の軸
方向略中央で、管状部材82の内面周方向に沿って内面
から突設される環状リブ形状の係合部90が設けられ
る。他方、被覆チューブ80を適用可能な電線接続部の
コネクタ86は、かしめ部分から離れた軸方向略中央
で、コネクタ86の外面周方向に沿って外面に凹設され
る1個の環状溝からなる相補係合部92を備える。被覆
施工時には、被覆チューブ80の管状部材82に設けた
係合部90が、コネクタ86の相補係合部92に弾性変
形しつつ嵌入される。このような構成によっても、被覆
チューブ80を電線接続部に対し所望の被覆効果を奏し
得る所定位置に正確に取付けることができる高性能の電
線接続装置が提供される。
【0029】図7に示す被覆チューブ100は、図6に
示す被覆チューブ80と実質的同一の構造を有するもの
であり、管状部材102の軸方向略中央で、管状部材1
02の内面周方向に沿って内面から突設される環状リブ
形状の係合部104を備える。他方、被覆チューブ10
0を適用可能な電線接続部のコネクタ106は、かしめ
部分から離れた軸方向略中央で、コネクタ106の外面
周方向に沿って外面から突設される1個の環状リブから
なる相補係合部108を備える。被覆施工時には、被覆
チューブ100の管状部材102に設けた係合部104
と、コネクタ106の相補係合部108とが、両者の軸
方向一端面を互いに突き合わせることにより係合する。
【0030】このような構成によっても、被覆チューブ
80を電線接続部に対し所望の被覆効果を奏し得る所定
位置に正確に位置決めすることができる。また位置決め
後、相補係合部108に関して係合部104の反対側に
あるコア部材110(図示実施形態では右側のコア部材
110)を先に破壊除去すれば、コア部材110の破壊
に要する引張力は係合部104と相補係合部108との
係合を維持する方向に作用するので、被覆施工作業の初
期段階において、被覆チューブ100が電線接続部に対
し位置ずれを生じることが効果的に防止される。なおこ
の電線接続装置において、接続される2本の電線112
に対して同一のシール距離を得るためには、係合部10
4又は相補係合部108を管状部材102又はコネクタ
106の軸方向略中央からずれた位置に配置すればよ
い。
【0031】図8に示す被覆チューブ120は、管状部
材122に設けた係合部124の構成以外は、図6の被
覆チューブ80に類似したものである。係合部124
は、管状部材122の軸方向略中央に左右対称に形成さ
れた略平行な2個の環状リブからなる。他方、被覆チュ
ーブ120を適用可能な電線接続部のコネクタ126
は、かしめ部分から離れた軸方向略中央で、コネクタ1
26の外面周方向に沿って外面から突設される1個の環
状リブからなる相補係合部128を備える。被覆施工時
には、被覆チューブ120の管状部材122に設けた係
合部124の2つの環状リブ間に形成される環状溝に、
コネクタ126の相補係合部128が係合部124を弾
性変形させつつ嵌入される。このような構成によって
も、被覆チューブ120を電線接続部に対し所望の被覆
効果を奏し得る所定位置に正確に取付けることができる
高性能の電線接続装置が提供される。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、電線接続部に対し所望の被覆効果をあげ得る
所定位置に正確に位置決めでき、かつコア部材除去時に
位置ずれを生じることなく正確に取付けることができる
高い信頼性を有した被覆チューブが提供される。したが
って本発明によれば、電線接続部に所望の防水・防湿、
電気的絶縁、及び機械的保護処理を施すことができる高
性能の電線接続装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による被覆チューブを示す図
で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、(b)コア
部材を取外した状態の管状部材の断面正面図、及び
(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正面図、で
ある。
【図2】図1(a)の線II−IIに沿った断面図である。
【図3】本発明の変形実施形態による管状部材を示す図
で、図2に対応した断面図である。
【図4】本発明の他の変形実施形態による被覆チューブ
を示す図で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、
(b)コア部材を取外した状態の管状部材の断面正面
図、及び(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正
面図、である。
【図5】本発明の他の変形実施形態による被覆チューブ
を示す図で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、
(b)コア部材を取外した状態の管状部材の断面正面
図、及び(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正
面図、である。
【図6】本発明の他の変形実施形態による被覆チューブ
を示す図で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、
(b)コア部材を取外した状態の管状部材の断面正面
図、及び(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正
面図、である。
【図7】本発明の他の変形実施形態による被覆チューブ
を示す図で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、
(b)コア部材を取外した状態の管状部材の断面正面
図、及び(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正
面図、である。
【図8】本発明の他の変形実施形態による被覆チューブ
を示す図で、(a)被覆チューブの一部断面正面図、
(b)コア部材を取外した状態の管状部材の断面正面
図、及び(c)電線接続部に取付けた状態を示す断面正
面図、である。
【符号の説明】
10…被覆チューブ 12…シール部 14…管状部材 16…コア部材 18…電線 22…コネクタ 26…スリーブ部 28…係合部 30…相補係合部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性のエラストマーからなり、軸
    方向両端で開口する管状部材と、該管状部材の径方向内
    側に配置され、該管状部材の少なくとも開口端に隣接す
    る部分を弾性的拡径状態に保持する破壊可能な2個のコ
    ア部材とを具備した電線接続部の被覆チューブにおい
    て、 前記2個のコア部材は、前記管状部材の内側で互いに離
    隔して配置され、 前記管状部材は、前記2個のコア部材の間に位置する部
    分の内面に、被覆対象の電線接続部に固定的に係合可能
    な係合部を備えること、を特徴とする電線接続部の被覆
    チューブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電線接続部の被覆チュ
    ーブと、 前記電線接続部で電線同士を接続するコネクタであっ
    て、前記管状部材の前記係合部に相補的に係合する相補
    係合部を外面に備えたコネクタ、とを具備して構成され
    る電線接続装置。
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