JP7059046B2 - 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置、および物品の製造方法 - Google Patents

型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置、および物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置、および物品の製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上のインプリント材を型で成形し、インプリント材の組成物を基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板上のインプリント領域であるショット領域に光硬化性のインプリント材を塗布する。次に、型(原版)のパターン部とショット領域の位置合せを行いながら、型のパターン部とインプリント材とを接触(押印)させ、インプリント材をパターン部に充填させる。そして、光を照射して前記インプリント材を硬化させたうえで型のパターン部とインプリント材とを引き離すことにより、インプリント材の組成物が基板上のショット領域に形成される。
インプリント装置では、押印の際に型と基板の間に異物が挟み込まれると、型が破損する可能性がある。
特許文献1では、インプリント装置において基板上に存在する異物を静電力により捕捉して除去する技術が開示されている。
特許第6171412号公報
特許文献1では、基板上に存在する異物が帯電している場合は、静電気力により異物を捕捉して除去することができるが、異物が帯電していない場合は異物を捕捉して除去することが困難である。
そこで本発明は、基板上に付着した異物を効果的に除去することができる成形装置、および物品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一側面としての成形装置は、型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、基板を保持して移動するステージと、供給部によって供給された液体を前記基板上に導く供給口と、前記基板上に供給された前記液体を回収部に向かって導く回収口とが設けられ、前記基板と対向する対向面を有する対向部と、前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加する振動発生部と、を備えており、前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面の面積よりも小さく、前記供給部は前記基板上に供給される前記液体が流れる流路を有し、前記振動発生部は前記流路内に配置され、前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面に平行な、前記流路の断面積よりも小さい
本発明によれば、基板上に付着した異物を効果的に除去することができる成形装置、および物品の製造方法を提供することができる。
インプリント装置を示した図である。 異物検出部を示した図である。 クリーニング部を示した図である。 基板上の異物の位置を示した図である。 インプリント処理を示したフローチャートである。 クリーニング処理を示したフローチャートである。 変形例1に係るクリーニング部を示した図である。 変形例2に係るクリーニング部の拡大図である。 変形例3に係るクリーニング部を示した図である。 変形例4に係るクリーニング部を示した図である。 変形例5に係るクリーニング部を示した図である。 変形例5に係るクリーニング部を示した図である。 基板チャックの断面を示した図である。 実施例2に係る計測処理とクリーニング処理を示したフローチャートである。 実施例2に係るクリーニング処理を示したフローチャートである。 物品の製造方法を説明するための図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下の実施例では、型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置としてインプリント装置を用いた例について説明する。各図において、同一の部材については、同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1はインプリント装置を示した図である。インプリント装置1(成形装置)は、基板101上に供給されたインプリント材と型100(原版、テンプレート)とを接触させる。そして、インプリント材に硬化用のエネルギーを与えることにより、型100の凹凸パターンが転写された硬化物の組成物を成形する。
ここで、インプリント材には、硬化用のエネルギーが与えられることにより硬化する硬化性組成物(未硬化状態の樹脂と呼ぶこともある)が用いられる。硬化用のエネルギーとしては、電磁波、熱等が用いられる。電磁波としては、例えば、その波長が150nm以上1mm以下の範囲から選択される、赤外線、可視光線、紫外線などの光である。
硬化性組成物は、光の照射により、あるいは、加熱により硬化する組成物である。このうち、光により硬化する光硬化性組成物は、重合性化合物と光重合開始剤とを少なくとも含有し、必要に応じて非重合性化合物または溶剤を含有してもよい。非重合性化合物は、増感剤、水素供与体、内添型離型剤、界面活性剤、酸化防止剤、ポリマー成分などの群から選択される少なくとも一種である。
インプリント材は、スピンコーターやスリットコーターにより基板上に膜状に付与される。或いは液体噴射ヘッドにより、液滴状、或いは複数の液滴が繋がってできた島状又は膜状となって基板上に付与されてもよい。インプリント材の粘度(25℃における粘度)は、例えば、1mPa・s以上100mPa・s以下である。
基板は、ガラス、セラミックス、金属、樹脂等が用いられ、必要に応じて、その表面に基板とは別の材料からなる部材が形成されていてもよい。基板としては、具体的に、シリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、石英を材料に含むガラスウエハなどである。また、基板は、インプリント処理によりマスターマスクからレプリカマスクを製造するためのガラス基板であっても良い。
型は、矩形の外周形状を有し、基板に対向する面(パターン面)に3次元状に形成されたパターン(回路パターンなどの基板101に転写すべき凹凸パターン)を備えたパターン部を有する。型は、光を透過させることが可能な材料、例えば、石英で構成される。
本実施例では、インプリント装置1は、光の照射によりインプリント材を硬化させる光硬化法を採用するものとして説明する。また、以下では、基板上のインプリント材に対して光を照射する、後述の照射光学系の光軸に平行な方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な平面内で互いに直交する2方向をX軸方向及びY軸方向とする。
図1を用いて、インプリント装置1の各部について説明する。型保持装置110は、真空吸着力や静電力によって型100を引き付けて保持する型チャック(不図示)と、型チャックを保持して型100(型チャック)を移動させる型移動機構(不図示)とを含む。型チャック及び型移動機構は、照射部104からの光が基板101の上のインプリント材に照射されるように、中心部(内側)に開口を有する。型移動機構は、基板101の上のインプリント材への型100の押し付け(押印)、又は、基板101の上のインプリント材からの型100の引き離し(離型)を選択的に行うように、型100をZ軸方向に移動させる。型移動機構に適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータやエアシリンダを含む。型移動機構は、型100を高精度に位置決めするために、粗動駆動系や微動駆動系などの複数の駆動系から構成されていても良い。また、型移動機構は、Z軸方向だけではなく、X軸方向やY軸方向に型100を移動可能に構成されていても良い。更に、型移動機構は、型100のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や型100の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていても良い。型保持装置110は、第1制御部120により制御される。
照射部104は、光源(不図示)と照射光学系(不図示)を有し、照射光学系は後述の光学素子を組み合わせたものを備える。照射部104は、インプリント処理(成形処理)において、型100を介して、基板101の上のインプリント材に光(例えば、紫外線)を照射する。照射部104は、光源と、光源からの光をインプリント処理に適切な光の状態(光の強度分布、照明領域など)に調整するための光学素子(レンズ、ミラー、遮光板など)とを含む。本実施例では、光硬化法を採用しているため、インプリント装置1が照射部104を有している。但し、熱硬化法を採用する場合には、インプリント装置1は、照射部104に代えて、インプリント材(熱硬化性インプリント材)を硬化させるための熱源を有することになる。照射部104は、第2制御部121により制御される。
アライメントスコープ107a、107bは、基板101に形成されたアライメントマークと、型100に形成されたアライメントマークとのX軸及びY軸の各方向への位置ずれを計測する。アライメントスコープ107a、107bは、インプリントヘッド部106に構成されている。アライメントスコープ107a、107bは第3制御部122により制御される。また、第3制御部122は、アライメントスコープ107a、107bによって計測された位置ずれを取得する。また、アライメントスコープ107a、107bは、型100のパターン部の形状や基板101に形成されたショット領域の形状を計測することも可能である。従って、アライメントスコープ107a、107bは、インプリント処理の対象となる基板101の領域と型100のパターン部との間の整合状態を計測する計測部としても機能する。アライメントスコープ107a、107bは、本実施形態では、型100のパターン部と基板101に形成されたショット領域との形状差を計測する。また、第2アライメントスコープ112は、オフアクシスのアライメントスコープであり、必要に応じてグル―バルなアライメントを行う。第2アライメントスコープ112も第3制御部122により制御される。
吐出装置111は、予め設定されている供給量情報に基づいて、インプリント材を吐出して、基板101の上にインプリント材を供給する。また、吐出装置111から供給されるインプリント材の供給量は、例えば、基板101に形成されるインプリント材のパターンの厚さやインプリント材のパターンの密度などに応じて設定される。吐出装置111は、第4制御部123により制御されている。
気体供給機構118a、118bは、インプリント装置1の内部で発生したパーティクルを型100、及び基板101の周辺に進入させないために、気体を供給する機能を有する。気体供給機構118a、118bは、第5制御部124により制御されている。
基板チャック102(保持部)は、真空吸着力や静電力によって基板101を引き付けて保持する。板部材113a、113bは、基板101を取り囲むようにして、基板101と同じ高さになるように基板チャック102の周囲に配置されている。基板チャック102は微動ステージ114a上に搭載され、微動ステージ114aは、粗動ステージ114b上に搭載される。ここで、微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bを合わせてステージ114とする。また、以下の説明では、ステージ114が移動することは、微動ステージ114aのみが移動すること、粗動ステージ114bのみが移動すること、又は微動ステージ114a及び粗動ステージ114bが移動することを意味する。
ステージ114は、XY面内で移動可能である。型100のパターン部を基板101の上のインプリント材に押し付ける際に微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bの位置を調整することで型100の位置と基板101の位置とを互いに整合させる。微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bに適用可能なアクチュエータは、例えば、リニアモータやエアシリンダを含む。また、微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bは、X軸方向やY軸方向だけではなく、Z軸方向に基板101を移動可能に構成されていても良い。なお、インプリント装置1における型100の押印及び離型は、型100をZ軸方向に移動させることで実現する。ただし、基板101をZ軸方向に移動させることで実現させても良い。また、型100と基板101の双方を相対的にZ軸方向に移動させることで、型100の押印及び離型を実現しても良い。更に、微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bは、基板101のθ(Z軸周りの回転)方向の位置や基板101の傾きを調整するためのチルト機能を有するように構成されていても良い。また、微動ステージ114a、及び粗動ステージ114bの位置はステージ干渉計117でモニタされている。微動ステージ114a、粗動ステージ114b、及びステージ干渉計117は、第6制御部125により制御されている。
異物検出部109は、基板チャック102に保持された基板101上の異物を検出し、基板101上における異物の位置を特定する。異物検出部109は、例えば、基板101を移動させながら、基板101に対して所定の角度でレーザー光を入射させる。異物にレーザー光が照射された場合、レーザー光は異物によって散乱され、その散乱光を検出することで、異物の検出と、基板101上における異物の位置を特定する。また、異物検出部109は、第7制御部126により制御されている。
クリーニング部119は、基板チャック102に保持された基板101上の異物350を除去する。また、クリーニング部119は、第8制御部127により制御されている。また、クリーニング部119は、メンテナンス等のためにインプリント装置から着脱することが可能なカートリッジ式の構成としても良い。
主制御部128は、CPUやメモリなどを含むコンピュータで構成され、メモリに格納されたプログラムに従って、第1制御部120等の各制御部を制御する。つまり、主制御部128は、第1制御部120等の各制御部を介してインプリント装置1の各部の動作及び調整などを制御する。また、主制御部128は、第1制御部120等の各制御部が構成されたコンピュータと別のコンピュータからなる構成としても良いし、第1制御部120等の制御部のうちの少なくとも1つの制御部と共通のコンピュータからなる構成としても良い。また、主制御部128は、インプリント装置1の他の部分と一体で(共通の筐体内に)構成しても良いし、インプリント装置1の他の部分とは別対で(別の筐体内に)構成しても良い。
インプリント装置1は、ステージ114を載置するベース定盤116と、型保持装置110等を固定するブリッジ定盤108と、を有する。
図2は、実施例1に係る異物検出部109を示した図である。光源210はレーザー光を照射する光源である。照明光学系211は、レーザー光を基板101に照射するために、光源210から照射されたレーザー光を整形する。また、照明光学系211により成形されたレーザー光は基板101に対して所定の角度で入射する。基板101上に異物350が存在する場合、基板101に照射されたレーザー光が異物350に当たり、散乱光が周囲の空間に散乱する。異物350が存在しない場合、レーザー光は基板101で反射する。
集光光学系212は、レーザー光が異物350に当たり散乱した散乱光を集光する。集光光学系212は、レーザー光が基板101に反射した反射光は集光せず、レーザー光が異物350に当たり散乱した散乱光を集光する位置に配置される。
光検出器213は集光光学系212で集光された光を検出する。光検出器213により検出された光は電気信号に変換され、第7制御部126により電気信号の強度のピーク値が取得される。予め実験やシミュレーションなどにより電気信号の強度のピーク値と異物350の粒径の関係を取得しておくことにより、第7制御部126は電気信号の強度のピーク値は異物350の粒径に変換する。また、光源210から照射されるレーザー光を、紫外線の波長を有するレーザー光とすることにより、異物350の粒径がサブμm以下であっても異物350で散乱した散乱光を検出することができる。
また、ステージ114が移動することにより、基板チャック102に保持された基板101を移動させながら、レーザー光を基板101の全面に照射する。第7制御部126により電気信号の強度のピーク値が取得され、第6制御部125によりステージ114の位置が取得されることにより、主制御部128が基板101上の異物350の位置が特定する。または、第6制御部125により取得されたステージ114の位置を、主制御部128を介して第7制御部126が取得することにより、第7制御部126が基板101上の異物350の位置を特定しても良い。
図3は、クリーニング部119を示した図である。クリーニング部119は、液体を用いたクリーニングにより、基板101に付着した異物350を除去する。ここで、クリーニングに用いる液体は、中性の液体とすることができるが、基板101の材料、基板101に形成されたパターン、または基板101に成膜された膜などに影響を及ぼさない範囲でpHが調整されたアルカリ性、または酸性の液体としても良い。例えば、純水、水素水、酸素水、オゾン水、ナノバブル水などを液体として用いることができる。
タンク204は、クリーニング部119と基板101との間に供給する液体を貯蔵する。振動発生部203は、タンク204の内部において液体に接触する位置に配置される。また、振動発生部203は液体に接触した状態で振動を発生させて、液体に振動を印加する。これにより効率よく振動を液体に印加することができる。
プレート201(対向部)は基板101に対向する位置に配置され、プレート201と基板101の間に液体が保持された液浸領域200を形成するために、液体と接触したときの濡れ性が制御された、対向面(対向面)を有する。この対向面は、基板に対向し、且つ基板とほぼ平行な(角度の絶対値が1.5度以下、更に望ましくは0.5度以下)面のことであり、この対向面の面積とは、対向面に設けられた穴等も含めた面積のことである。但し、穴の面積は対向面の面積の10分の1以下、望ましくは50分の1以下であることが望ましい。プレート201は、後述の供給部205と液体が流れる流路で接続して液体を供給する供給口を有する。また、プレート201は、後述の回収部202と液体が流れる流路で接続して液体を回収する回収口を有する。また、供給口と回収口は、プレート201の対向面に配置される。また、供給口はプレート201の対向面の中央部に配置され、回収口は供給口の周囲に配置される。また、回収口は、供給口を取り囲むような環状の形状でも良いし、複数の回収口が供給口の周囲に配置されても良い。また、液浸領域200のXY平面における直径が5~15mm程度であるため、供給口と回収口の距離Rは2.5~7.5mm程度であればよい。
供給部205はタンク204、及びプレート201と流路で接続する。タンク204に貯蔵された液体を、プレート201に接続した流路、プレート201に配置された供給口を介して、プレート201と基板101との間に供給する。振動発生部203により振動が印加された液体が供給されることにより、基板101に付着している異物は基板101から離脱して液体中に浮遊する。回収部202は、プレート201に配置された回収口を介して基板101上から離脱して液体中に浮遊している異物350を液体とともに回収する。
循環装置221は、回収部202、及びタンク204と接続して、液体を回収して、タンク204に液体を供給する。また、循環装置221は、液体が気化して減少した際に液体を補充するためのリザーバタンク(不図示)を有する。また、液体とともに回収した異物350を吸着するフィルター(不図示)を有する。フィルターで異物350を吸着することにより、異物350を含む液体がプレート201と基板101の間に供給されることを抑制できる。
プレート201の面の濡れ性と、供給部205から供給される液体の供給量、及び回収部202へ回収される液体の回収量とを制御することにより、液浸領域200はプレート201と基板101の間の一定の体積の空間内に形成される。液体を供給、回収する方法については、液体を供給させながら回収することにより液浸領域200を形成する方法でも良い。この場合、液浸領域200は一定の体積の空間内に形成されるが、液体は常に循環している。また、液体を一定の供給量だけ供給して液体の表面張力を利用して液浸領域200を形成した後に液体を回収する方法でも良い。また、液浸領域200のXY平面の大きさは異物350を覆うために必要な大きさであれば良く、例えばXY平面で5~15mm程度の直径を有する円形状を形成する領域であれば良い。そのために、実験やシミュレーションなどにより、基板101とプレート201の間の距離から液体の供給量、回収量を予め決定しておくと良い。
振動発生部203によって印加される振動によって、異物を基板から引き離すためには、異物に対して横向き(プレート201の対向面と平行な方向)の力を与えることが望ましい。従って、プレート201の対向面と平行な、振動発生部203の断面の面積(振動発生部203の断面積)は、対向面の面積よりも小さいことが望ましい。また、更に振動発生部203の断面積は対向面の面積の10分の1以下(更には99分の1以下)とすることが望ましい。実施例においては、対向面の面積は50mm以上250mm以下であり、振動発生部203の断面積は、0.5mm以上10.0mm以下であり、その中で適宜上記の範囲を満足するように構成している。具体的には、振動発生部203の断面積が1.0mm、2.0mm、9.0mmのそれぞれの場合に、対向面の面積は150mm、225mm、250mmである。
振動発生部203が印加する振動は、例えば、20kHz~数MHz以上の周波数の振動である超音波振動とすることができる。超音波振動のような高い周波数の振動を液体に印加することにより、粒径の小さい異物を効果的に基板101から離脱させることができる。また、検出された異物350の大きさ(粒径)や異物350が付着している位置により、振動発生部203が印加する振動の周波数、振幅を調整するようにしても良い。また、振動発生部203が印加する振動の周波数を高くするために、振動発生部203のXY平面と平行な断面積は小さくすることが望ましい。ここで、振動発生部203の断面積は、供給口と回収口との距離Rの2倍を1辺とする正方形の面積(距離Rの2倍の2乗)よりも小さく、更には距離Rの2倍の2乗の5分の1(さらには10分の1)よりも小さくすると良い。また、更に振動発生部203の断面積は、距離Rの2倍の2乗の1000分の1以上の面積であることが望ましい。このような構成を採ることによって、異物に対して基板と平行な向きに力を与えて異物を基板から離れ易くすることができる、という効果が得られる。尚、ここでは振動発生部203の断面積は、1.0mmであり、上記の条件は全て満足する。また、距離Rが7.5mmの場合は、断面積は9.0mm(或いは2.0mm以上10.0mm以下でも良い)であり、この場合も上記の条件は全て満足する。
振動発生部203により発生した振動は粗密波(縦波)であり。振動は液体を伝わり異物350に到達すると、振動により異物350が刺激される。また、振動により液体に発生するキャビテーション現象によっても異物350が刺激される。これにより、異物350が基板101から離脱して液体中に浮遊する。液体のpHを適切に制御することで、離脱した異物350の表面は電気二重層が形成され液体と異なる電位差(ゼータ電位)が生じる。また、液浸領域200と接触するプレート201と基板101の表面にも電気二重層が形成され液体と異なる電位差が生じる。よって、離脱した異物350は静電気力によりプレート201、及び基板101と反発するので、異物350はプレート201、及び基板101に付着することなく、液体中に浮遊している異物350は液体とともに回収される。
図4は、基板101上の異物350の位置を示した図である。異物350の位置を示す座標は、基板101の中心を(0,0)としたとき(X,Y)で表される。異物検査ユニット214によって異物350が検出され、基板101上の異物350の位置を示す座標に基づいて、ステージ114が移動することにより基板101上の異物350がクリーニング部119の下に位置するように位置合わせをする。そして、クリーニング部119は液浸領域200を異物350の周囲に形成する。形成される液浸領域200の大きさは異物350のサイズと比較して十分に大きいため、クリーニングユニットで形成される液浸領域200と異物350の位置は、例えば、±0.5mm程度の粗い精度で位置合わせを行えば良い。このように、ステージ114が移動することにより異物350が液浸領域200(基板101上に供給された液体)に接触して、液体と異物350を回収することにより、基板101上から異物350を除去することができる。
次にインプリント装置1を用いたインプリント処理について説明する。図5は、インプリント処理を示したフローチャートである。S501において、主制御部128は、不図示の基板搬送手段によりインプリント処理を行う基板101を基板チャック102に搬送させて、基板チャック102により基板101を保持させる。次にS502において、主制御部128は、異物検出部109により基板101上の異物350を検出させる。次にS503において、主制御部128は異物検出部109により基板101上に異物が検出されたか否かを判断する。S503において主制御部128が異物350は検出されたと判断した場合、S504に進み、主制御部128は、クリーニング部119により検出された異物350を除去させる。このとき、異物検出部109により検出された基板101上の異物350が複数ある場合は、主制御部128は、クリーニング部119により複数の異物350を除去させる。S503において異物350が検出されたと判断された場合、及びS504において異物350の除去が完了した場合、S505に進む。S505において、主制御部128は、インプリント装置1の各部を制御して、インプリント処理を行う。
ここでインプリント処理について説明する。インプリント処理においては、まず吐出装置111により基板101上の領域(インプリント領域)にインプリント材が供給される。次に、アライメントスコープ107a、107bの計測結果に基づき、型移動機構、又はステージ114をXY面内の方向に移動することにより、型100と基板101との位置合わせが行われる。次に、型移動機構、又はステージ114がZ軸方向に移動することにより、型100のパターン部が基板101上のインプリント材に押し付けられる。次に照射部104により基板101上のインプリント材に光が照射される。次に、型移動機構、又はステージ114がZ軸方向に移動することにより、型100のパターン部と基板101上のインプリント材とが引き離される。また、基板101上にインプリント領域が複数ある場合には、基板101において複数のインプリント領域に対してインプリント処理が行われる。
次にS506において、主制御部128は、所定の枚数の基板101に対してインプリント処理を行ったかを判断する。所定の枚数の基板101に対してインプリント処理を行っていないと判断した場合、S501に戻り、次に処理するべき基板101を搬送する。また、所定の枚数の基板101に対してインプリント処理を行ったと判断した場合には終了する。
ここで、図5におけるS504の異物350を除去するクリーニング処理について説明する。図6は、クリーニング処理を示したフローチャートである。S601において、主制御部128は、ステージ114を移動させて、基板101上の異物350がクリーニング部119の下に位置するように位置合わせを行う。S602において、主制御部128は、振動発生部203により液体に振動を印加して、S603において、供給部205により液体を供給し、回収部202により液体と異物350を回収する。これにより、基板101上の異物350が除去される。
また、クリーニング部119は、板部材113a、113b上に付着した異物350も除去することができる。この場合、異物350の位置、大きさは第2アライメントスコープ112により計測することができる。
以上により、インプリント処理を行う前に基板101に付着した異物350を効果的に除去することができる。
(変形例1)
次に本実施例における変形例1について説明する。なお、ここで言及しない事項は、本実施例の前述の説明に従い得る。図7は変形例1に係るクリーニング部119を示した図である。なお、図7において、タンク204、循環装置221は図示が省略されている。図7において、振動発生部203は供給部205における液体の流路内に配置されている。よって、XY平面(前記液体が流れる方向に垂直な面)と平行な振動発生部203の断面積は、XY平面と平行な、供給部205における液体の流路の断面積より小さい。また、振動発生部203は、供給部205の流路内においてタンク204よりプレート201の供給口に近い位置に配置される。これにより、振動発生部203が発生させた振動が液体中を伝搬する際に振動が減衰することが抑制され、基板101上の異物350に強い振動を伝え、異物350に作用する力を大きくすることで、効果的に異物350を除去することができる。
(変形例2)
次に本実施例における変形例2について説明する。なお、ここで言及しない事項は、本実施例の前述の説明に従い得る。変形例2においては、振動発生部203の形状を変更することにより、さらに基板101上の異物350に効果的に力を作用させることができる。図8は、変形例2に係るクリーニング部119を示した図である。なお、図8において、タンク204、循環装置221、回収部202は図示が省略されている。振動発生部203の基板101に近い側の形状を平面形状ではなく円錐形状にしている。一般に平面形状を有する振動発生部から発生した振動の粗密波は平面波となり定在波となりやすい。定在波となった振動は、振動発生部203と異物350との位置関係によっては異物350に力を作用させることができない可能性がある。そこで、振動発生部203の先端形状を円錐形状にすることにより、液体中を伝搬する振動の粗密波を平面波ではなく球面波とすることができる。球面波による振動は、異物350の振動発生部203と異物350との位置関係によらずに異物350に力を作用させることができ、効果的に異物350を除去することができる。
(変形例3)
次に本実施例における変形例3について説明する。なお、ここで言及しない事項は、本実施例の前述の説明に従い得る。図9は変形例3に係るクリーニング部119を示した図である。なお、図9において、タンク204、循環装置221は図示が省略されている。変形例3に係るクリーニング部119では、図9に示すように、振動発生部203がプレート201の対向面において、供給口と回収口との間に配置される。よって、振動発生部203のXY平面上の断面積は、距離Rの2乗した値よりも小さくすれば良い。例えば、振動発生部203のXY平面と平行な断面積は、距離Rを2.5mmとすると6.25mmより小さい面積とすることができ、距離Rを7.5mmとすると56.25mmより小さい面積とすることができる。
これにより、振動発生部203が発生させた振動が液体中を伝搬する際に振動が減衰することが抑制され、基板101上の異物350に強い振動を伝え、異物350に作用する力を大きくすることで、効果的に異物350を除去することができる。また、変形例2のように、振動発生部203の基板101に近い側の形状を平面形状ではなく円錐形状にしても良い。
以上により、基板101に付着した異物350を効果的に除去することができる。
(変形例4)
次に本実施例における変形例4について説明する。なお、ここで言及しない事項は、本実施例の前述の説明に従い得る。図10は変形例4に係るクリーニング部119を示した図である。なお、図10において、タンク204、循環装置221は図示が省略されている。変形例3に係るクリーニング部119では、動発生部203がプレート201の対向面において、供給口と回収口との間に配置される。図10の例では、振動発生部203をプレート201の対向面の中央部に配置して、プレート201の対向面において、振動発生部203の両側に供給口と回収口を配置する。つまり、振動発生部203の位置に対して+X軸方向の位置に供給口を配置して、-X軸方向の位置に回収口を配置する。また、変形例3と同様に振動発生部203のXY平面上の断面積は、距離Rの2乗した値よりも小さくする。
そして、液浸領域200を形成するために、供給口から液体が供給され回収口から液体が回収されている状態で、ステージ114を-X軸方向に移動させる。これにより、供給口から供給された液体が回収口から回収される。つまり、回収口から供給口に向かう方向にステージ114を移動させながら異物350を除去する。このように、変形例4に係るクリーニング部119では、振動発生部203の両側に供給口と回収口を配置することにより、クリーニング部119の構成をより簡易な構成にすることができる。
(変形例5)
次に本実施例における変形例5について説明する。なお、ここで言及しない事項は、本実施例の前述の説明に従い得る。図11、及び図12は変形例5に係るクリーニング部119を示した図である。なお、図11、及び図12において、タンク204、循環装置221は図示が省略されている。変形例5においては、プレート201の対向面の中央部に回収口と供給口を兼用する供給回収口を配置する。また、供給回収口には液体を供給、及び回収するための流路251が接続される。また、流路251内に液体の流れる方向を変更するための三方弁254が配置され、三方弁254が配置された位置において、供給部205に接続する流路と回収部202に接続する流路とに分かれている。また、振動発生部203は変形例1と同様にプレート201の供給回収口に近い位置に配置される。
図11は、供給部205から液体を供給する場合を示している。図11においては、三方弁254が供給部205側の流路から流路251へ液体を流す位置に固定される。そして、供給部205からの液体は流路251を介してプレート201と基板101の間に供給され、プレート201と基板101の間に液浸領域200が形成される。このとき、振動発生部203が液体に振動を印加することにより、異物350が基板101から離脱して液浸領域200中に浮遊する。
次に図12は、回収部202に液体と異物350を回収する場合を示している。図12においては、三方弁254が流路251から回収部202側の流路へ液体を流す位置に固定される。そして、プレート201と基板101の間に供給され液浸領域200を形成した液体と液浸領域200に浮遊した異物350は、流路251を介して回収部202へ回収される。
また、変形例5における、液体の供給、回収する方法については、液体を一定の供給量だけ供給して液体の表面張力を利用して液浸領域200を形成した後に液体を回収する方法を採用する。
変形例5におけるクリーニング部119では、液体を供給、回収する流路を共通化して、液体を供給、回収する供給回収口を配置することで、クリーニング部119の構造を単純化することができ、クリーニング部119を小型化することができる。
以上により、本実施例に係るインプリト装置によれば、基板に付着した異物を効果的に除去することができる。
次に実施例2に係るインプリント装置について説明する。なお、ここで言及しない事項は、実施例1に従い得る。
実施例2では、異物検出部109によって基板チャック102に付着した異物350を検出して、クリーニング部119によって基板チャック上の異物350を除去する実施形態を説明する。
図13は基板チャック102の断面を示す図である。基板チャック102が基板101と接触する表面には、基板101と接触する面積を減らし異物350を挟み込む確率を小さくするために、複数のピン102aが構成されている。例えば、XY方向におけるピン102aの直径は約1mmであり、Z軸方向におけるピン102aの長さは約0.5mmであり、ピン102aの配置ピッチは約1~9mmである。
複数の基板101にインプリント処理を行う場合、基板101が基板チャック102に搬入されて、インプリント処理が行われ、基板101が基板チャック102から搬出されるという動作が複数回にわたり繰り返される。この間に基板101の裏面に付着して運ばれてきた異物350や、インプリント装置内で発生した異物350が、基板チャック102に付着することがある。また、図13に示すように、異物350はピン102aの間の底面、ピン102aの上面、及び側面に付着することがある。例えば、ピン102aの上面に異物350が付着している場合、基板チャック102に搬入された基板101とピン102aの上面の間に異物350が挟み込まれる。これにより、基板チャック102に保持された基板101において異物350が挟み込まれた位置の高さが局所的に高くなる。基板101に局所的に高い位置があると、インプリント処理を行った時のインプリント材の残膜を一定にすることが困難になる。また、異物350がピン102a間の底面やピン102aの側面に付着している場合、基板101が基板チャック102から剥離することで基板101が帯電して、異物350が静電気力により基板101の裏面に付着することがある。基板101の裏面に付着した異物350が離脱して、インプリント装置1の各部に付着することによりインプリント装置1の動作に影響が生じることがある。また、他の基板101の表面に付着することにより、インプリント処理により成形される組成物の不良や型100の破損が生じることがある。
このように、基板チャック102上の異物350を除去することが重要である。そこで、本実施例では、異物検出部109が基板チャック102に保持された計測基板の平坦度を計測することにより、基板チャック102上に付着した異物350を検出する。そして、計測結果に基づき、クリーニング部119によって基板チャック102上の異物350を除去する。実施例2に係る異物検出部109は、基板の高さを計測する計測部(不図示)を有する。計測部は、例えば、基板に光を斜入射させて、反射する光の位置の変位を計測することにより、基板のZ軸方向の高さを計測することができる。
図14は、実施例2に係る計測処理とクリーニング処理を示したフローチャートである。S1401において、主制御部128は、不図示の基板搬送手段により基板の平坦度を計測するための計測基板を基板チャック102に搬送させて、基板チャック102により基板101を保持させる。次にS1402において、主制御部128は、計測部により計測基板のZ軸方向の高さを計測する。この時、主制御部128は、ステージ114を移動させて、計測基板の複数の位置における高さを計測して、計測基板上のXY方向の位置に対応したZ軸方向と高さを取得する。次にS1403において、主制御部128は、計測基板の複数の位置における高さと所定の閾値とを比較して、計測基板の複数の位置における高さが所定の閾値以下であるか否かを判断する。S1403において主制御部128が計測基板の複数の位置における高さが所定の閾値以下であると判断した場合、処理を終了する。S1403において主制御部128が計測基板の複数の位置における高さが所定の閾値以下でないと判断した場合、S1404に進み、基板チャック102のクリーニング処理を行う。ここで、計測基板の複数の位置における高さが所定の閾値以下でないと判断する場合として、計測基板の複数の位置における高さのうち少なくとも1つの高さが所定の閾値以下でない場合としても良い。また、計測基板の複数の位置における高さのうち所定の数以上の高さが所定の閾値以下でない場合としても良い。
次に図14におけるS1404のクリーニング処理について、図15を用いて説明する。図15は、実施例2に係るクリーニング処理を示したフローチャートである。S1501において、主制御部128は、不図示の基板搬送手段により計測基板を基板チャック102から搬出させる。S1502において、主制御部128は、ステージ114を移動させて、基板チャック102上の異物350がクリーニング部119の下に位置するように位置合わせを行う。この時、基板チャック102上の異物350の位置は、所定の閾値以下でないと判断された計測基板の高さの位置に対応する、基板チャック102上の位置である。S602において、主制御部128は、振動発生部203により液体に振動を印加して、S603において、供給部205により液体を供給し、回収部202により液体と異物350を回収する。これにより、基板チャック102上の異物350が除去される。
以上により、本実施例に係るインプリト装置によれば、基板チャックに付着した異物を効果的に除去することができる。
(物品の製造方法)
インプリント装置を用いて形成した硬化物のパターンは、各種物品の少なくとも一部に恒久的に、或いは各種物品を製造する際に一時的に、用いられる。物品とは、電気回路素子、光学素子、MEMS、記録素子、センサ、或いは、型等である。電気回路素子としては、DRAM、SRAM、フラッシュメモリ、MRAMのような、揮発性或いは不揮発性の半導体メモリや、LSI、CCD、イメージセンサ、FPGAのような半導体素子等が挙げられる。型としては、インプリント用のモールド等が挙げられる。
硬化物のパターンは、上記物品の少なくとも一部の構成部材として、そのまま用いられるか、或いは、レジストマスクとして一時的に用いられる。基板の加工工程においてエッチング又はイオン注入等が行われた後、レジストマスクは除去される。
次に、物品の具体的な製造方法について説明する。図16(a)に示すように、絶縁体等の被加工材2zが表面に形成されたシリコンウエハ等の基板1zを用意し、続いて、インクジェット法等により、被加工材2zの表面にインプリント材3zを付与する。ここでは、複数の液滴状になったインプリント材3zが基板上に付与された様子を示している。
図16(b)に示すように、インプリント用の型4zを、その凹凸パターンが形成された側を基板上のインプリント材3zに向け、対向させる。図16(c)に示すように、インプリント材3zが付与された基板1zと型4zとを接触させ、圧力を加える。インプリント材3zは型4zと被加工材2zとの隙間に充填される。この状態で硬化用のエネルギーとして光を型4zを透して照射すると、インプリント材3zは硬化する。
図16(d)に示すように、インプリント材3zを硬化させた後、型4zと基板1zを引き離すと、基板1z上にインプリント材3zの硬化物のパターンが形成される。この硬化物のパターンは、型の凹部が硬化物の凸部に、型の凹部が硬化物の凸部に対応した形状になっており、即ち、インプリント材3zに型4zの凹凸パターンが転写されたことになる。
図16(e)に示すように、硬化物のパターンを耐エッチングマスクとしてエッチングを行うと、被加工材2zの表面のうち、硬化物が無いか或いは薄く残存した部分が除去され、溝5zとなる。図16(f)に示すように、硬化物のパターンを除去すると、被加工材2zの表面に溝5zが形成された物品を得ることができる。ここでは硬化物のパターンを除去したが、加工後も除去せずに、例えば、半導体素子等に含まれる層間絶縁用の膜、つまり、物品の構成部材として利用してもよい。
なお、型4zとして、凹凸パターンを設けた回路パターン転写用の型を用いた例について述べたが、凹凸パターンがない平面部を有する型(ブランクテンプレート)であってもよい。ブランクテンプレートは、平面部によって基板上の組成物を平坦化するように成形する平坦化処理(成形処理)を行う平坦化装置(成形装置)に用いられる。平坦化処理は、基板上に供給された硬化性組成物にブランクテンプレートの平坦部を接触させた状態で、光の照射によって、或いは、加熱によって硬化性組成物を硬化させる工程を含む。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
成形装置の一例として、基板の上のインプリント材を型により成形(成型)して、基板にパターン形成を行うインプリント装置について説明したが、インプリント装置に限定されるものではない。成形装置の一例として、型として凹凸パターンがない平面部を有する型(ブランクテンプレート)を用いて、基板上の組成物を平坦化するように成形する平坦化処理(成形処理)を行う平坦化装置であっても良い。
また、実施例1及び実施例2は、単独で実施するだけでなく、実施例1及び実施例2を組合せて実施することができる。

Claims (17)

  1. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    基板を保持して移動するステージと、
    供給部によって供給された液体を前記基板上に導く供給口と、前記基板上に供給された前記液体を回収部に向かって導く回収口とが設けられ、前記基板と対向する対向面を有する対向部と、
    前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加する振動発生部と、を備えており、
    前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面の面積よりも小さ
    前記供給部は前記基板上に供給される前記液体が流れる流路を有し、前記振動発生部は前記流路内に配置され、
    前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面に平行な、前記流路の断面積よりも小さい、ことを特徴とする成形装置。
  2. 前記液体を貯蔵するタンクを有し、前記振動発生部は前記タンクの内部に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記振動発生部は前記対向面に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の成形装置。
  4. 前記対向部に設けられた1つの穴が、前記供給口と前記回収口とを兼ねるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の成形装置。
  5. 前記振動発生部は前記対向面において前記供給口と前記回収口の間に配置されることを特徴とする、請求項3に記載の成形装置。
  6. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    基板を保持して移動するステージと、
    供給部によって供給された液体を前記基板上に導く供給口と、前記基板上に供給された前記液体を回収部に向かって導く回収口とが設けられ、前記基板と対向する対向面を有する対向部と、
    前記供給口から前記基板上に供給され前記回収口から回収される前記液体の流路内に配置され、前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加する振動発生部と、を備えており、
    前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面と平行な面における前記流路の断面積よりも小さ
    前記対向部に設けられた1つの穴が、前記供給口と前記回収口とを兼ねるように構成されていることを特徴とする成形装置。
  7. 前記流路内に前記液体の流れる方向を変更する弁を有し、前記振動発生部は前記弁より前記供給部から遠い位置に配置されることを特徴とする、請求項に記載の成形装置。
  8. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    基板を保持して移動するステージと、
    供給部によって供給された液体を前記基板上に導く供給口と、前記基板上に供給された前記液体を回収部に向かって導く回収口とが設けられ、前記基板と対向する対向面を有する対向部と、
    前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加する振動発生部と、を備えており、
    前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面の面積よりも小さく、
    前記対向部に設けられた1つの穴が、前記供給口と前記回収口とを兼ねるように構成されていることを特徴とする成形装置
  9. 型を用いて基板上の組成物を成形する成形装置であって、
    基板を保持して移動するステージと、
    供給部によって供給された液体を前記基板上に導く供給口と、前記基板上に供給された前記液体を回収部に向かって導く回収口とが設けられ、前記基板と対向する対向面を有する対向部と、
    前記供給口から前記基板上に供給され前記回収口から回収される前記液体の流路内に配置され、前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加する振動発生部と、を備えており、
    前記対向面と平行な面における前記振動発生部の断面積は、前記対向面と平行な面における前記流路の断面積よりも小さく、
    前記流路内に前記液体の流れる方向を変更する弁を有し、前記振動発生部は前記弁より前記供給部から遠い位置に配置されることを特徴とする成形装置
  10. 前記ステージに保持された前記基板上の異物を検出する異物検出部を有し、前記異物検出部により検出された前記異物の位置に基づいて、前記ステージは検出された前記異物が前記基板上に供給された液体に接触するように前記基板を移動することを特徴とする、請求項1乃至のいずれか1項に記載の成形装置。
  11. 前記液体は前記異物の位置を中心とした領域に供給されることを特徴とする、請求項10に記載の成形装置。
  12. 前記振動発生部の形状は円錐形状を含むことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の成形装置。
  13. 前記供給部が供給する前記液体は、純水、水素水、酸素水、オゾン水、ナノバブル水のうちのいずれかを含むことを特徴とする、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の成形装置。
  14. 前記ステージは前記基板を保持する保持部を有し、前記保持部に付着した異物を除去することを特徴とする、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の成形装置。
  15. 前記成形装置は、型のパターンを組成物に接触させることにより組成物のパターンを形成することを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至14のうち何れか1項に記載の成形装置。
  16. 前記成形装置は、型の平面部を組成物に接触させることにより組成物を平坦にすることを特徴とすることを特徴とする請求項1乃至14のうち何れか1項に記載の成形装置。
  17. 請求項15又は16に記載の成形装置を用いて前記液体に接触した状態で前記液体に振動を印加することにより前記基板上の異物を除去した後に組成物を基板に形成する工程と、
    前記工程で前記組成物が形成された前記基板を処理する工程と、
    処理された前記基板から物品を製造する工程と、
    を有することを特徴とする物品の製造方法。
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