JP7058694B2 - 基地局装置および端末無線装置 - Google Patents
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Description
<構成>
図1は、本実施の形態1における無線通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態1における無線通信システムは、本部局装置10と、第1から第3の基地局装置201,202,203を備える。第1から第3の基地局装置201,202,203は、本部局装置10に対してツリー状に接続されている。第1から第3の基地局装置201,202,203は端末無線装置30と通信を行う。なお、以降では、第1から第3の基地局装置201,202,203を区別しない場合は、単に基地局装置20と記載する。
まず、正常時の無線通信システムの動作について説明する。ここで、「正常時」とは本部局装置10と傘下の基地局装置20との間で回線の切断が生じていないことを意味する。
次に、本部局装置10と基地局装置20の通信が切断された場合の無線通信システムの動作について説明する。図7は、回線切断時の無線通信システムの通信状態を示す模式図である。図7では、本部局装置10と第2の基地局装置202との間で回線が切断されている。第2の基地局装置202は、単独で信号(音声)を折り返す、基地局折り返し通信を行うことで、エリアR2の通信サービスを継続している。
本実施の形態1における無線通信システムは、本部局装置10と、本部局装置10に対してツリー状に接続され、端末無線装置30と通信を行う複数の基地局装置20と、を備え、本部局装置10、複数の基地局装置20および端末無線装置30が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムであって、複数の基地局装置20のそれぞれは、送信保留時間を記憶する送信保留時間記憶部253と、折り返し遅延時間を記憶する折り返し遅延時間記憶部254と、を備え、送信保留時間は、複数の基地局装置20のそれぞれが、本部局装置10から下り信号を受信してから端末無線装置30に対して同時に送信するまでの保留時間であり、折り返し遅延時間は、複数の基地局装置20のそれぞれから本部局装置10に対して送信された上り信号が本部局装置10で折り返されて下り信号として基地局装置20で受信されるのに要する時間であり、本部局装置10との間の回線が切断した基地局装置20は、端末無線装置30から上り信号を受信してから、折り返し遅延時間に送信保留時間を加算した時間が経過した時に、端末無線装置30に対して下り信号の折り返し送信を行い、本部局装置10との間の回線が切断していない基地局装置20は、端末無線装置30から送信された上り信号を本部局装置10に送信し、本部局装置10で折り返された下り信号を受信してから、送信保留時間が経過した時に、端末無線装置30に対して下り信号の送信を行う。
実施の形態1では、端末無線装置30が音声通話を行っている状態について説明したが、無通話時において、エリアR3(干渉エリア)に所在する端末無線装置30の同期にずれが生じる場合がある。これは、正常な基地局装置20と、回線が切断されている基地局装置20とが送信する信号が異なることがあり、それぞれの基地局装置20から送信される信号同士が干渉するからである。
本実施の形態2における無線通信システムにおいて、本部局装置10との間の回線が切断している基地局装置20は、端末無線装置30が無通話時において、同期に必要な情報を含み、かつ、ユーザーチャネルを含まないフォーマットの信号を端末無線装置20に送信する。従って、無通話時において、本部局装置10との間の回線が切断している基地局装置20の下り信号と、他の正常な基地局装置20の下り信号との干渉を抑制することが可能であり、端末無線装置30の同期にずれが生じることを抑制可能である。
実施の形態1では、複局同時送信において音声通信の例を示したが、音声通信だけでなく報知情報にも複局同時送信を適用することが可能である。報知情報とは、本部局装置10から端末無線装置30に対して報知する周波数、通信チャネル、通信サービスに関するシステムの制御情報等である。
本実施の形態3における無線通信システムにおいて、複数の基地局装置20のそれぞれは、報知情報記憶部29をさらに備え、本部局装置10は複数の基地局装置20に対して周期的に報知情報を送信し、複数の基地局装置20のそれぞれは、報知情報を受信すると、報知情報、報知情報の受信時刻および報知情報の受信周期を報知情報記憶部29に記憶するとともに、送信保留時間が経過した時に端末無線装置30に対して報知情報の送信を行い、本部局装置10との間の回線が切断した基地局装置20は、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報の受信時刻および受信周期を参照して、報知情報を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報を端末無線装置30に対して送信する。
実施の形態3では、報知情報の複局同時送信について説明したが、報知情報の世代番号の送信にも適用することが可能である。端末無線装置30が常時報知情報を受信することを避けるための手法として、報知情報を世代管理し、世代番号を端末無線装置30に通知して報知情報の中身が変わった時だけ端末無線装置30に報知情報を受信させる方法がある。
本実施の形態4における無線通信システムにおいて、報知情報には報知情報の世代を示す世代番号が対応付けられており、本部局装置10は複数の基地局装置20に対して周期的に世代番号を送信し、複数の基地局装置20のそれぞれは、世代番号を受信すると、世代番号、世代番号の受信時刻および世代番号の受信周期を報知情報記憶部29に記憶するとともに、送信保留時間が経過した時に端末無線装置30に対して世代番号の送信を行い、本部局装置との間の回線が切断した基地局装置20は、報知情報記憶部29に記憶されている世代番号の受信時刻および受信周期を参照して、世代番号を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている世代番号を端末無線装置30に対して送信する。
Claims (4)
- 本部局装置と、前記本部局装置に対してツリー状に接続された複数の基地局装置と、前記基地局装置と無線通信可能な端末無線装置と、を備え、前記本部局装置、前記複数の基地局装置および前記端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムの前記基地局装置であって、
送信保留時間を記憶する送信保留時間記憶部と、
折り返し遅延時間を記憶する折り返し遅延時間記憶部と、
を備え、
前記送信保留時間は、前記基地局装置が、前記本部局装置から下り信号を受信してから前記端末無線装置に対する下り信号の送信を保留する時間であり、
前記折り返し遅延時間は、前記基地局装置から前記本部局装置に対して送信された上り信号が前記本部局装置で折り返されて下り信号として当該基地局装置で受信されるのに要する時間であり、
通常は、上り信号を前記本部局装置に送信し、前記本部局装置で折り返された下り信号を受信してから、前記送信保留時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の送信を行い、
基地局折り返し通信の場合は、上り信号を受信してから、前記折り返し遅延時間に前記送信保留時間を加算した時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の折り返し送信を行う、
基地局装置。 - 回線遅延時間を測定する回線遅延時間測定部と、
前記折り返し遅延時間を測定する折り返し遅延時間測定部と、
をさらに備え、
前記回線遅延時間は、前記本部局装置から前記基地局装置への下り信号の伝送に要する時間であり、
前記送信保留時間記憶部に記憶される前記送信保留時間は、前記複数の基地局装置のうち前記回線遅延時間が最も大きい基地局装置が送信可能な前記フレームのタイミングを基準として決定される、
請求項1に記載の基地局装置。 - 本部局装置と、前記本部局装置に対してツリー状に接続された複数の基地局装置と、前記基地局装置と無線通信可能な端末無線装置と、を備え、前記本部局装置、前記複数の基地局装置および前記端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムの前記端末無線装置であって、
前記基地局装置が、前記本部局装置で折り返された下り信号を受信してから、送信保留時間が経過した時に送信した第1の下り信号、および、基地局折り返し通信を行う他の前記基地局装置が、上り信号を受信してから、折り返し遅延時間に前記送信保留時間を加算した時間が経過した時に送信した第2の下り信号を受信し、
前記送信保留時間は、前記基地局装置が、前記本部局装置から下り信号を受信してから前記端末無線装置に対する下り信号の送信を保留する時間であり、
前記折り返し遅延時間は、前記基地局装置から前記本部局装置に対して送信された上り信号が前記本部局装置で折り返されて下り信号として当該基地局装置で受信されるのに要する時間である、
端末無線装置。 - 前記送信保留時間は、前記複数の基地局装置のうち回線遅延時間が最も大きい基地局装置が送信可能な前記フレームのタイミングを基準として決定され、
前記回線遅延時間は、前記本部局装置から前記基地局装置への下り信号の伝送に要する時間である、
請求項3に記載の端末無線装置。
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