JP7058694B2 - 基地局装置および端末無線装置 - Google Patents

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本発明は無線通信システムに関し、特に、本部局装置と、本部局装置に対してツリー状に接続され、端末無線装置と通信を行う複数の基地局装置と、を備え、本部局装置、複数の基地局装置および端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムに関する。
複数の基地局装置が本部局装置に対してツリー状に接続され、本部局装置、複数の基地局装置および端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムが知られている。
従来の技術(例えば特許文献1、2を参照)では、本部局装置と基地局装置間が接続されている状態で、下り方向と上り方向のタイミング調整を行うために本部局装置と複数の基地局装置間で遅延時間を測定し、最遠端の基地局装置の遅延時間に相当する最大遅延時間から自局の遅延時間を減じた時間を各基地局に設定することにより、端末無線装置に対して複局同時送信を行っていた。
特開2002-27534号公報 特開2007-166278号公報
従来の技術では、本部局装置と複数の基地局装置が接続されている状態で、本部局装置と各基地局装置間の回線遅延時間を測定して、各回線の遅延時間分だけ各基地局装置で送信を保留することにより複局同時送信を実現していた。
そのため、本部局装置との回線が切断された基地局装置が基地局折り返し通信を行う場合、下り信号の送信のタイミングが他の基地局装置とずれてしまうため、この基地局装置において他の基地局装置との複局同時送信を維持することができなかった。
本部装置と接続されている基地局装置(正常な基地局装置)と、本部装置との回線が切断された基地局装置(折り返し基地局装置)の両方の電波を受信できるエリアに所在する端末無線装置は、異なる2つのルート(第1、第2のルート)から下り信号を受信する。これらのルートを経由する下り信号のタイミングがずれると音声信号の干渉が生じて、端末無線装置30は正常に信号を受信することができない。ここで、第1のルートは、正常な基地局装置、本部局装置、正常な基地局装置の順で中継するルートである。第2のルートは、折り返し基地局装置で折り返されるルートである。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、本部局装置との間の回線が切断された基地局装置が、他の正常な基地局装置とともに複局同時送信が可能な無線通信システムの提供を目的とする。
本発明に係る基地局装置は、本部局装置と、前記本部局装置に対してツリー状に接続され複数の基地局装置と、前記基地局装置と無線通信可能な端末無線装置と、を備え、前記本部局装置、前記複数の基地局装置および前記端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムの前記基地局装置であって、送信保留時間を記憶する送信保留時間記憶部と、折り返し遅延時間を記憶する折り返し遅延時間記憶部と、を備え、前記送信保留時間は、前記基地局装置が、前記本部局装置から下り信号を受信してから前記端末無線装置に対する下り信号の送信を保留する時間であり、前記折り返し遅延時間は、前記基地局装置から前記本部局装置に対して送信された上り信号が前記本部局装置で折り返されて下り信号として当該基地局装置で受信されるのに要する時間であり、通常は、上り信号を前記本部局装置に送信し、前記本部局装置で折り返された下り信号を受信してから、前記送信保留時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の送信を行い、基地局折り返し通信の場合は、上り信号を受信してから、前記折り返し遅延時間に前記送信保留時間を加算した時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の折り返し送信を行う
本発明に係る基地局装置を用いて構成された無線通信システムにおいては、通常、基地局装置は、送信保留時間だけ信号の送信を保留して下り信号の送信を行う。また、基地局折り返し通信を行う基地局装置は、折り返し遅延時間に送信保留時間を加算した時間だけ信号の送信を保留して端末無線装置からの信号を折り返す。これにより、本部局装置との回線が切断された基地局装置が基地局折り返し通信に切り替わった場合であっても、他の正常な基地局装置との間で複局同時送信を維持することが可能である。従って、下り信号において信号の干渉を抑制可能であり、端末無線装置は干渉の抑制された信号を受信することが可能となる。
実施の形態1に係る無線通信システムの構成および正常時の通信状態を示す模式図である。 実施の形態1に係る本部局装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る本部局装置のハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1に係る基地局装置のハードウェア構成を示す図である。 実施の形態1に係る正常時の無線通信システムの下り信号の送信タイミングを示す図である。 実施の形態1に係る無線通信システムの構成および回線切断時の通信状態を示す模式図である。 実施の形態1に係る無線通信システムにおける折り返し遅延時間測定のシーケンスを示す図である。 実施の形態1に係る回線切断時の無線通信システムの下り信号の送信タイミングを示す図である。 実施の形態1に係る無線通信システムの動作を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る正常な基地局装置が無通話時に送信するフレームフォーマットを示す図である。 実施の形態2に係る本部局装置との間の回線が切断している基地局装置が無通話時に送信するフレームフォーマットを示す図である。 実施の形態3に係る基地局装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態3に係る無線通信システムの報知情報の送信タイミングを示す図である。 実施の形態4に係る無線通信システムの報知情報の世代番号の送信タイミングを示す図である。
<実施の形態1>
<構成>
図1は、本実施の形態1における無線通信システムの構成を示す図である。図1に示すように、本実施の形態1における無線通信システムは、本部局装置10と、第1から第3の基地局装置201,202,203を備える。第1から第3の基地局装置201,202,203は、本部局装置10に対してツリー状に接続されている。第1から第3の基地局装置201,202,203は端末無線装置30と通信を行う。なお、以降では、第1から第3の基地局装置201,202,203を区別しない場合は、単に基地局装置20と記載する。
本実施の形態1における無線通信システムにおいて、本部局装置10、複数の基地局装置20および端末無線装置30は一定周期のフレーム単位で通信を行う。本実施の形態1における無線通信システムは、プレストーク方式の音声通信を行うシステムである。
本部局装置10は、複数の基地局装置20を収容し無線通信システムを制御する装置である。各基地局装置20は、端末無線装置30と無線回線で接続して本部局装置10との間で音声信号の中継、無線回線制御を行っている。
図1に示すエリアR1は、第1の基地局装置201と通信可能なエリアで、かつ第2の基地局装置202からの電波干渉を受けないエリアである。図1に示すエリアR2は、第2の基地局装置202と通信可能なエリアで、かつ第1の基地局装置201からの電波干渉を受けないエリアである。図1に示すエリアR3は、第1、第2の基地局装置201,202の両方と通信可能なエリアである。
端末無線装置30から送信された上り信号は、本部局装置10で折り返され、全ての基地局装置20に下り信号で送信される。ここで、上り信号とは、端末無線装置30、基地局装置20、本部局装置10の順に送信される信号をいう。また、下り信号とは、本部局装置10、基地局装置20、端末無線装置30の順に送信される信号をいう。
各基地局装置20からの下り信号は、同一周波数を使用して送信されるとする。また、端末無線装置30から各基地局装置20への上り通信も同一周波数を使用して送信されるとする。
図2は、本実施の形態1における本部局装置10の構成を示すブロック図である。図2に示すように、本部局装置10は、折り返し処理部11、制御部12、下り送信タイミング調整部13、基地局通信部14を備える。
折り返し処理部11は、基地局装置20からの上り信号を基地局通信部14経由で受信し、信号を折り返して基地局通信部14経由で複数の基地局装置20へ送信する機能を有する。
制御部12は、端末無線装置30が通信を行うために必要な情報を生成し、基地局装置20経由で端末無線装置へ通知する。また、制御部12は本部局装置10内の各部の制御を行う。
下り送信タイミング調整部13は、一斉送信可能時間決定部131と送信保留時間決定部132を備える。一斉送信可能時間決定部131は、複局同時送信を実現するために複数の基地局装置20が同時に送信可能な時間を決定する。送信保留時間決定部132は、複数の基地局装置20のそれぞれに対して送信保留時間を決定する基地局通信部14は、基地局装置20への信号の送信、基地局装置20からの信号の受信を行う。
図3は、本実施の形態1における基地局装置20の構成を示すブロック図である。図3に示すように、基地局装置20は、上位局通信部21、上り通信処理部22、折り返し処理部23、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25、制御部26、下位局通信部27、端末無線装置通信部28を備える。
上位局通信部21は、本部局装置10からの信号を直接、又は上位の基地局装置20を経由して受信する。また、上位局通信部21は、本部局装置10又は上位の基地局装置20へ信号を送信する。
上り通信処理部22は、通常時に端末無線装置30又は下位の基地局装置20から受信した信号を、本部局装置10又は上位の基地局装置20へ中継する。また、上り通信処理部22は、上位の回線が切断された場合には、端末無線装置30又は下位の基地局装置20から受信した信号を折り返し処理部23へ送信する。
上位の回線が切断された場合に、折り返し処理部23は、上り通信処理部22から受信した信号を、折り返し遅延時間と送信保留時間を加算した時間が経過した時に、下り通信処理部24へ送信する。
下り通信処理部24は、通常時には、本部局装置10又は上位の基地局装置20から受信した信号を、端末無線装置30または下位の基地局装置20へ送信する。また、下り通信処理部24は、上位の回線が切断された場合に、折り返し処理部23から受信した信号を端末無線装置30又は下位の基地局装置20へ送信する。
下り送信タイミング調整部25は、回線遅延時間測定部251、折り返し遅延時間測定部252、送信保留時間記憶部253、折り返し遅延時間記憶部254を備える。
回線遅延時間測定部251は、複局同時送信を実現するために本部局装置10と基地局装置20間の回線遅延時間を測定する。折り返し遅延時間測定部252は、基地局装置20からの信号が本部局装置10で折り返されて基地局装置20で受信する回線遅延時間を測定する。
送信保留時間記憶部253は、本部局装置10から通知された送信保留時間を記憶する。
折り返し遅延時間記憶部254は折り返し遅延時間を記憶する。制御部26は、本部局装置10から受信した報知情報を処理して記憶する。また、制御部26は、基地局装置20内の各処理部を制御する。
下位局通信部27は、各処理部から受信した信号を下位の基地局装置20へ送信する機能を有し、下位の基地局装置20から受信した信号を各処理部へ送信する機能を有する。端末無線装置通信部28は、各処理部から受信した信号を端末無線装置30へ送信する機能を有し、端末無線装置30から受信した信号を各処理部へ送信する機能を有する。
図4は、本部局装置10のハードウェア構成を示す図である。基地局通信部14は基地局通信回路HW11により実現される。折り返し処理部11、制御部12および下り送信タイミング調整部13は、処理回路HW12およびメモリHW13により実現される。処理回路HW12は、専用のハードウェアであっても、メモリHW13に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、プロセッサ、DSPともいう)であってもよい。
処理回路HW12が専用のハードウェアである場合、処理回路HW12は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路HW12がCPUの場合、折り返し処理部11、制御部12および下り送信タイミング調整部13の機能はソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリHW13に格納される。処理回路HW12は、メモリHW13に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、折り返し処理部11、制御部12および下り送信タイミング調整部13の機能を実現する。また、このプログラムは、折り返し処理部11、制御部12および下り送信タイミング調整部13の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリHW13とは、例えば、RAM、SDRAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
なお、折り返し処理部11、制御部12および下り送信タイミング調整部13の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
図5は、基地局装置20のハードウェア構成を示す図である。上位局通信部21は上位局通信回路HW21により実現される。下位局通信部27は下位局通信回路HW22により実現される。端末無線装置通信部28は端末無線装置通信回路HW23により実現される。上り通信処理部22、折り返し処理部22、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25および制御部26は、処理回路HW24およびメモリHW25により実現される。処理回路HW24は、専用のハードウェアであっても、メモリHW25に格納されるプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、マイクロコントローラ、プロセッサ、DSPともいう)であってもよい。
処理回路HW24が専用のハードウェアである場合、処理回路HW24は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
処理回路HW24がCPUの場合、上り通信処理部22、折り返し処理部22、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25および制御部26の機能はソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアやファームウェアはプログラムとして記述され、メモリHW25に格納される。処理回路HW24は、メモリHW25に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、上り通信処理部22、折り返し処理部22、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25および制御部26の機能を実現する。また、このプログラムは、上り通信処理部22、折り返し処理部22、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25および制御部26の手順や方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリHW25とは、例えば、RAM、SDRAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性または揮発性の半導体メモリや、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等が該当する。
なお、上り通信処理部22、折り返し処理部22、下り通信処理部24、下り送信タイミング調整部25および制御部26の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。
<正常時の動作>
まず、正常時の無線通信システムの動作について説明する。ここで、「正常時」とは本部局装置10と傘下の基地局装置20との間で回線の切断が生じていないことを意味する。
図6は、正常時の無線通信システムの下り信号の送信タイミングを示す図である。図6の上段にあるタイミングは、GPS(Global Positioning System)衛星から受信する1PPS(1秒パルス)である。本部局装置10および全ての基地局装置20は、同期信号としてGPS衛星から受信する1PPSを基準にして信号処理を行う。本部局装置10および全ての基地局装置20のそれぞれは、図示しない同期信号受信部を備え、同期信号受信部が同期信号を受信する。
本部局装置10から送信される下り信号は、1PPS基準を起点として本部局装置10内部の信号処理時間分だけ信号が遅れる。これをオフセット時間と定義する。図6の例では、オフセット時間が4msとなっている。また、本部局装置10から送信された下り信号が基地局装置20で受信されるまでの時間として回線遅延時間が生じる。
図6の例では、第1から第3の基地局装置201,202,203の回線遅延時間はそれぞれ41ms、66ms、86msとなっている。これから、第3の基地局装置203に対して最も信号の到達が遅れることがわかる。また、図6に示すように、第3の基地局装置203が下り信号を受信してから送信可能な次のフレームまでの時間は30msである。
一斉送信可能時間とは、本部局装置10が下り信号を送信してから、全ての基地局装置20から下り信号の一斉送信が可能となるまでの時間である。一斉送信可能時間は、最も信号の到達が遅れる第3の基地局装置203の回線遅延時間(86ms)を基準として決定される。つまり、一斉送信可能時間は、本部局装置10内部のオフセット時間(4ms)と、最も信号の到達が遅れる第3の基地局装置203の回線遅延時間(86ms)と、第3の基地局装置203が下り信号を受信してから送信可能な次のフレームまでの時間(30ms)とを合算することで算出される。図6の場合、一斉送信可能時間は120msとなる。
一斉送信可能時間の測定方法について説明する。本部局装置10は、傘下の全ての基地局装置20(第1から第3の基地局装置201,202,203)に対して回線遅延時間測定指示を送信する。この指示には、本部局装置10が指示を送信した時刻が含まれる。
回線遅延時間測定指示を受信した各基地局装置20の回線遅延時間測定部251は、指示を受信した時刻(下り信号受信タイミング)を本部局装置10へ応答する。あるいは、回線遅延時間測定部251は、指示を受信した時刻から本部局装置10が指示を送信した時刻を差し引いて回線遅延時間を算出し、回線遅延時間を応答しても良い。
傘下の基地局装置20のそれぞれから下り信号受信タイミングを受信した本部局装置10は、各基地局装置20に対して回線遅延時間を算出する。なお、傘下の基地局装置20が回線遅延時間を応答した場合は、本部局装置10は回線遅延時間を算出する必要はない。
そして、本部局装置10は、回線遅延時間が最も大きい基地局装置20(図6の例では第3の基地局装置203)を基準として、下り信号を送信可能なフレームのタイミングを一斉送信可能時間として決定する。図6の例では、一斉送信可能時間は120msとなる。
次に、本部局装置10送信保留時間決定部132は、各基地局装置20が下り信号を受信してから、下り信号の送信を保留する時間(送信保留時間)を算出する。各基地局装置20の送信保留時間は、一斉送信可能時間から回線遅延時間とオフセット時間を差し引いた時間として算出される。
図6の例では、第1の基地局装置201の送信保留時間は、120ms-4ms-41msの計算により75msとなる。第2の基地局装置202の送信保留時間は、120ms-4ms-66msの計算により50msとなる。第3の基地局装置203の送信保留時間は、120ms-4ms-86msの計算により30msとなる。
そして、本部局装置10は、各基地局装置20の送信保留時間を対応する基地局装置20へ通知する。各基地局装置20は送信保留時間を受信すると、送信保留時間記憶部253に送信保留時間を記憶させる。図6の例では、第1から第3の基地局装置201,202,203の送信保留時間記憶部253には、75ms、50ms、30msがそれぞれ記憶される。
また、本部局装置10が送信保留時間を算出する代わりに、各基地局装置20において送信保留時間を算出してもよい。この場合、本部局装置10は、一斉送信可能時間およびオフセット時間を各基地局装置20へ送信し、各基地局装置20が回線遅延時間を用いて送信保留時間を算出して記憶する。
本部局装置10の傘下の各基地局装置20は、下り信号を受信してから送信保留時間が経過したときに、下り信号を送信する。これにより、1PPSを起点として一斉送信可能時間(図6の例では120ms)が経過した時に、各基地局装置20から同時に下り信号が送信される。以上の動作によって、無線回線上で同期が維持されることにより複局同時送信が可能となる。
<回線切断時の動作>
次に、本部局装置10と基地局装置20の通信が切断された場合の無線通信システムの動作について説明する。図7は、回線切断時の無線通信システムの通信状態を示す模式図である。図7では、本部局装置10と第2の基地局装置202との間で回線が切断されている。第2の基地局装置202は、単独で信号(音声)を折り返す、基地局折り返し通信を行うことで、エリアR2の通信サービスを継続している。
従来の技術では、本部局装置10と接続されている第1の基地局装置201(正常な基地局装置)と、本部局装置10との回線が切断されている第2の基地局装置202(折り返し基地局装置)の両方の電波を受信するエリアR3において、下り信号の干渉が生じていた。
エリアR3に所在する端末無線装置30は異なる2つのルート(第1、第2のルート)から下り信号を受信する。これらのルートを経由する下り信号のタイミングがずれると音声信号の干渉が生じて、端末無線装置30は正常に信号を受信することができない。ここで、第1のルートは、第1の基地局装置201、本部局装置10、第1の基地局装置201の順で中継するルートである。第2のルートは、第2の基地局装置202で折り返されるルートである。本実施の形態1は、上記の問題を解決するものである。
本実施の形態1において、本部局装置10の傘下の全ての基地局装置20は、本部局装置10との回線が接続されている状態(即ち正常な状態)において、折り返し遅延時間を予め測定する。図8は、折り返し遅延時間測定のシーケンスを示す図である。図8においては図の見易さのために第1の基地局装置201に関するシーケンスのみを記載している。
本部局装置10は、傘下の全ての基地局装置20(第1から第3の基地局装置201,202,203)に対して折り返し遅延時間測定指示を送信する。第1の基地局装置201は、折り返し遅延時間測定指示を受信すると、遅延時間測定信号を本部局装置10へ送信する。本部局装置10は、第1の基地局装置201からの遅延時間測定信号を受信すると、折り返し処理を実施し、遅延時間測定信号を第1の基地局装置201へ送信する。折り返し処理には、本部局装置10内部の信号処理時間分(オフセット時間)を要する。
遅延時間測定信号を受信した第1の基地局装置201の折り返し遅延時間測定部252は、第1の基地局装置201が本部局装置10へ遅延時間測定信号を送信した時刻を用いて折り返し遅延時間を測定する。具体的には、折り返し遅延時間決定部252は、遅延時間測定信号を受信した時刻から遅延時間測定信号を送信した時刻を差し引いて折り返し遅延時間を算出する。そして、折り返し遅延時間記憶部254に折り返し遅延時間が記憶される。
以上では第1の基地局装置201の折り返し遅延時間について説明したが、第2、第3の基地局装置202,203に関しても同様に折り返し遅延時間が決定され、折り返し遅延時間記憶部254に記憶される。
図9は、回線切断時の無線通信システムの下り信号の送信タイミングを示す図である。図9においても、図6と同様に、本部局装置10および全ての基地局装置20は、1PPSを基準にして信号処理を行う。図9に示すように、本部局装置10の傘下の第1、第3の基地局装置201,203は、本部局装置10で折り返された下り信号を受信してから送信保留時間が経過した時に、下り信号を送信する。
また、本部局装置10の傘下の第2の基地局装置202は、端末無線装置30からの上り信号を受信してから、折り返し遅延時間に送信保留時間を加算した時間が経過した時に、端末無線装置30に対して下り信号の折り返し送信を行う。これにより、回線が切断している第2の基地局装置202は、正常な基地局装置(第1、第3の基地局装置201,203)と同じタイミングで同期して信号を送信することが可能である。
図10は、基地局装置20の動作を示すフローチャートである。本部局装置10との回線が切断されていない状態(正常な状態)において、基地局装置20はステップS1からS4を予め実行しておく。つまり、基地局装置20は、本部局装置10から送信保留時間を受信して、送信保留時間記憶部253に記憶させる(ステップS1,S2)。また、基地局装置20は、折り返し遅延時間の測定を行い、折り返し遅延時間記憶部254に記憶させる(ステップS3,S4)。
次に、ステップS5において、基地局装置20は端末無線装置30又は下位の基地局装置から上り信号を受信する。そして、基地局装置20は上位の回線が正常か断線状態かの判定を行う。
以下では、ステップS6において上位の回線が正常と判定された場合の動作を説明する。ステップS6において上位の回線が正常と判定された場合、基地局装置20は上り信号を本部局装置10又は上位の基地局装置20へ送信する(ステップS7)。そして、基地局装置20は、本部局装置10又は上位の基地局装置20から折り返された下り信号を受信する(ステップS8)。
次に、基地局装置20は下り信号を下位の基地局装置20へ送信するか否かの判定を行う(ステップS10)。ステップS10において下位の基地局装置20へ送信すると判定された場合は、保留時間なしで下り信号を下位の基地局へ送信する(ステップS11)。一方、ステップS10において下位の基地局装置20ではなく端末無線装置30へ送信すると判定された場合は、送信保留時間が経過した時に下り信号を端末無線装置30へ送信する(ステップS12)。
ステップS6において上位の回線が正常でない(即ち回線が切断している)と判定された場合、基地局装置20は上り信号を折り返し遅延時間だけ保留する(ステップS9)。そして、ステップS10において上り信号を折り返した下り信号を下位の基地局装置20へ送信するか否かの判定を行い、下位の基地局装置20へ送信すると判定された場合は、さらなる保留時間なしで下り信号を下位の基地局へ送信する(ステップS11)。一方、ステップS10において下位の基地局装置20ではなく端末無線装置30へ送信すると判定された場合は、折り返し遅延時間に加えて送信保留時間が経過した時に下り信号を端末無線装置30へ送信する(ステップS12)。
<効果>
本実施の形態1における無線通信システムは、本部局装置10と、本部局装置10に対してツリー状に接続され、端末無線装置30と通信を行う複数の基地局装置20と、を備え、本部局装置10、複数の基地局装置20および端末無線装置30が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムであって、複数の基地局装置20のそれぞれは、送信保留時間を記憶する送信保留時間記憶部253と、折り返し遅延時間を記憶する折り返し遅延時間記憶部254と、を備え、送信保留時間は、複数の基地局装置20のそれぞれが、本部局装置10から下り信号を受信してから端末無線装置30に対して同時に送信するまでの保留時間であり、折り返し遅延時間は、複数の基地局装置20のそれぞれから本部局装置10に対して送信された上り信号が本部局装置10で折り返されて下り信号として基地局装置20で受信されるのに要する時間であり、本部局装置10との間の回線が切断した基地局装置20は、端末無線装置30から上り信号を受信してから、折り返し遅延時間に送信保留時間を加算した時間が経過した時に、端末無線装置30に対して下り信号の折り返し送信を行い、本部局装置10との間の回線が切断していない基地局装置20は、端末無線装置30から送信された上り信号を本部局装置10に送信し、本部局装置10で折り返された下り信号を受信してから、送信保留時間が経過した時に、端末無線装置30に対して下り信号の送信を行う。
従来は、本部局装置10との回線が切断された基地局装置20が基地局折り返し通信に切り替わった際に、他の正常な基地局装置20との間で複局同時送信を維持することができなかった。そのため、下り信号において信号の干渉が生じてしまい、端末無線装置30が正常に信号を受信することができない問題があった。
本実施の形態1においては、本部局装置10との回線が切断された基地局装置20は、折り返し遅延時間に送信保留時間を加算した時間だけ信号の送信を保留して端末無線装置30からの信号を折り返す。また、本部局装置10との回線が切断していない正常な基地局装置20は、送信保留時間だけ信号の送信を保留して下り信号の送信を行う。これにより、本部局装置10との回線が切断された基地局装置20が基地局折り返し通信に切り替わった場合であっても、他の正常な基地局装置20との間で複局同時送信を維持することが可能である。従って、下り信号において信号の干渉を抑制可能であり、端末無線装置30は干渉の抑制された信号を受信することが可能となる。
また、本実施の形態1における無線通信システムにおいて、複数の基地局装置20のそれぞれは、回線遅延時間を測定する回線遅延時間測定部251と、折り返し遅延時間を測定する折り返し遅延時間測定部252と、をさらに備え、回線遅延時間は、前記本部局装置から前記基地局装置への下り信号の伝送に要する時間であり、複数の基地局装置20の送信保留時間記憶部253のそれぞれに記憶される送信保留時間は、回線遅延時間が最も大きい基地局装置20が送信可能なフレームのタイミングを基準として決定される。
従って、複数の基地局装置20のそれぞれが、回線遅延時間測定部251と折り返し遅延時間測定部252を備えることにより、複数の基地局装置20の全てにおいて、回線遅延時間および折り返し遅延時間を得ることが可能となる。また、各基地局装置20の送信保留時間は、回線遅延時間が最も大きい基地局装置20が送信可能なフレームのタイミングを基準として決定されるため、これらの全ての基地局装置20において下り信号の複局同時送信が可能となる。
また、本実施の形態1における無線通信システムにおいて、本部局装置10は、送信保留時間決定部132を備え、送信保留時間決定部132は、複数の基地局装置20の回線遅延時間測定部251が測定した回線遅延時間に基づいて、複数の基地局装置20の送信保留時間記憶部253に記憶される送信保留時間を決定する。
従って、本部局装置10において各基地局装置20の送信保留時間を決定することにより、各基地局装置20に対してそれぞれの送信保留時間を通知することが可能である。
また、本実施の形態1における無線通信システムにおいて、端末無線装置30は、プレストーク方式で音声通信を行う。本実施の形態1においては、ある基地局装置20の本部局装置との接続が切断されて、折り返し通信に切り替わった場合であっても、他の正常な基地局装置20との下り信号の干渉を抑制することが可能である。従って、プレストーク方式で音声通信を行う場合において、端末無線装置30は干渉が抑制された高品質な音声信号を受信することが可能である。
また、本実施の形態1における無線通信システムにおいて、本部局装置10および複数の基地局装置20は、共通の同期信号を基準に動作し、同期信号は、GPS衛星から発信されるタイムパルスである。従って、GPS衛星から発信されるタイムパルスを同期信号として利用することにより、本部局装置10と複数の基地局装置20において高精度で同期をとることが可能である。
<実施の形態2>
実施の形態1では、端末無線装置30が音声通話を行っている状態について説明したが、無通話時において、エリアR3(干渉エリア)に所在する端末無線装置30の同期にずれが生じる場合がある。これは、正常な基地局装置20と、回線が切断されている基地局装置20とが送信する信号が異なることがあり、それぞれの基地局装置20から送信される信号同士が干渉するからである。
本実施の形態2は、無通話時における信号干渉を抑制するものである。本実施の形態2において、本部局装置10との間で回線が切断されている基地局装置20は、無通話時には、正常な基地局装置20の下り信号の内容に影響を与えるフレームフォーマットの領域(即ち、ユーザーチャネル)の送信を停止して、フレームフォーマットの同期に必要な領域のみを送信する。
図11は、正常な基地局装置20が送信する下り信号のフレームフォーマットを示す図である。図11に示すように、正常な基地局装置20が送信するフレームフォーマットは、ランプ(R)、ユーザーチャネル(USC)、同期ワード(SW)、ガード(G)から構成される。ここで、ランプ(R)は、TDMA(時分割多重無線方式)タイムスロットの始まりを示すパワーランプである。ユーザーチャネル(USC)は通信の内容が入る領域である。同期ワード(SW)は同期をとるためのビットパターンが入る領域である。ガード(G)は、信号衝突をさけるためのガードタイムが入る領域である。
図12は、本部局装置10との回線が切断している基地局装置20が無通話時に送信する下り信号のフレームフォーマットを示す図である。図12に示すように、回線が切断している基地局装置20は、無通話時において、同期に必要な情報を含み、かつ、ユーザーチャネル(USC)を含まない信号フレームフォーマットで下り信号を送信する。つまり、図12に示すように、ガード(G)、ランプ(R)、同期ワード(SW)を含み、ユーザーチャネル(USC)を含まないフレームフォーマットで下り信号を送信する。
<効果>
本実施の形態2における無線通信システムにおいて、本部局装置10との間の回線が切断している基地局装置20は、端末無線装置30が無通話時において、同期に必要な情報を含み、かつ、ユーザーチャネルを含まないフォーマットの信号を端末無線装置20に送信する。従って、無通話時において、本部局装置10との間の回線が切断している基地局装置20の下り信号と、他の正常な基地局装置20の下り信号との干渉を抑制することが可能であり、端末無線装置30の同期にずれが生じることを抑制可能である。
<実施の形態3>
実施の形態1では、複局同時送信において音声通信の例を示したが、音声通信だけでなく報知情報にも複局同時送信を適用することが可能である。報知情報とは、本部局装置10から端末無線装置30に対して報知する周波数、通信チャネル、通信サービスに関するシステムの制御情報等である。
図13は、本実施の形態3における基地局装置20Aの構成を示すブロック図である。基地局装置20Aは、実施の形態1の基地局装置20(図3)に対して報知情報記憶部29をさらに備える。その他の構成は基地局装置20と同じため説明を省略する。
全ての基地局装置20Aは、正常時において、本部局装置10から受信した一周期分の報知情報を報知情報記憶部29に記憶させる。また、報知情報記憶部29には、報知情報の受信時刻および報知情報の受信周期も併せて記憶される。
本実施の形態3においても、図7に示したように、第1、第3の基地局装置201,203は本部局装置10と正常に接続されており、第2の基地局装置202は本部局装置10との接続が切断されているとする。
図14は、回線切断時の無線通信システムの報知情報の送信タイミングを示す図である。図14においても、図6と同様に、本部局装置10および全ての基地局装置20Aは、1PPSを基準にして信号処理を行う。報知情報は本部局装置10から複数フレームを使って一定周期で送信されている信号である。
図14に示すように、本部局装置10と接続されている第1、第3の基地局装置201,203は、本部局装置10から送信された報知情報を受信してから送信保留時間が経過したときに、端末無線装置30に対して報知情報を送信する。
また、図14に示すように、本部局装置10との回線が切断している第2の基地局装置202は、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報の受信時刻および報知情報の受信周期を参照して、回線が正常であると仮定した場合の報知情報を受信するタイミングを予測する。そして、報知情報を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分(図14では66ms)だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報を端末無線装置30に送信する。
以上により、本部局装置10との間で回線が切断している第2の基地局装置202は、正常な基地局装置(第1、第3の基地局装置201,203)と同じタイミングで同期して報知情報を送信することが可能である。
<効果>
本実施の形態3における無線通信システムにおいて、複数の基地局装置20のそれぞれは、報知情報記憶部29をさらに備え、本部局装置10は複数の基地局装置20に対して周期的に報知情報を送信し、複数の基地局装置20のそれぞれは、報知情報を受信すると、報知情報、報知情報の受信時刻および報知情報の受信周期を報知情報記憶部29に記憶するとともに、送信保留時間が経過した時に端末無線装置30に対して報知情報の送信を行い、本部局装置10との間の回線が切断した基地局装置20は、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報の受信時刻および受信周期を参照して、報知情報を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報を端末無線装置30に対して送信する。
従って、基地局装置20は、本部局装置10との間で回線の切断が生じた場合であっても、他の正常な基地局装置20と同じタイミングで継続して報知情報を送信することが可能である。
<実施の形態4>
実施の形態3では、報知情報の複局同時送信について説明したが、報知情報の世代番号の送信にも適用することが可能である。端末無線装置30が常時報知情報を受信することを避けるための手法として、報知情報を世代管理し、世代番号を端末無線装置30に通知して報知情報の中身が変わった時だけ端末無線装置30に報知情報を受信させる方法がある。
本実施の形態4における基地局装置の構成は実施の形態3における基地局装置20Aと同じであるため、図13を参照して説明する。本実施の形態4において、全ての基地局装置20Aは、正常時において、本部局装置10から受信した報知情報の世代番号を報知情報記憶部29に記憶させる。また、報知情報記憶部29には、報知情報の世代番号の受信時刻および報知情報の世代番号の受信周期も併せて記憶される。
本実施の形態4においても、図7に示したように、第1、第3の基地局装置201,203は本部局装置10と正常に接続されており、第2の基地局装置202は本部局装置10との接続が切断されているとする。
図15は、回線切断時の無線通信システムの報知情報の世代番号の送信タイミングを示す図である。図15においても、図6と同様に、本部局装置10および全ての基地局装置20Aは、1PPSを基準にして信号処理を行う。報知情報の世代番号は、無通話時に、本部局装置10から一定周期で送信されている信号である。
図15に示すように、本部局装置10と接続されている第1、第3の基地局装置201,203は、本部局装置10から送信された報知情報の世代番号を受信してから送信保留時間が経過したときに、端末無線装置30に対して報知情報の世代番号を送信する。
また、図15に示すように、本部局装置10との回線が切断している第2の基地局装置202は、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報の世代番号の受信時刻および報知情報の世代願号の受信周期を参照して、回線が正常であると仮定した場合の報知情報の世代番号を受信するタイミングを予測する。そして、報知情報の世代番号を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分(図14では66ms)だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている報知情報の世代番号を端末無線装置30に送信する。
以上により、本部局装置10との間で回線が切断している第2の基地局装置202は、正常な基地局装置(第1、第3の基地局装置201,203)と同じタイミングで同期して報知情報の世代番号を送信することが可能である。
<効果>
本実施の形態4における無線通信システムにおいて、報知情報には報知情報の世代を示す世代番号が対応付けられており、本部局装置10は複数の基地局装置20に対して周期的に世代番号を送信し、複数の基地局装置20のそれぞれは、世代番号を受信すると、世代番号、世代番号の受信時刻および世代番号の受信周期を報知情報記憶部29に記憶するとともに、送信保留時間が経過した時に端末無線装置30に対して世代番号の送信を行い、本部局装置との間の回線が切断した基地局装置20は、報知情報記憶部29に記憶されている世代番号の受信時刻および受信周期を参照して、世代番号を受信すると予測されるタイミングから送信保留時間分だけずらしたタイミングで、報知情報記憶部29に記憶されている世代番号を端末無線装置30に対して送信する。
従って、基地局装置20は、本部局装置10との間で回線の切断が生じた場合であっても、他の正常な基地局装置20と同じタイミングで継続して報知情報の世代番号を送信することが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 本部局装置、11 折り返し処理部、12 制御部、13 下り送信タイミング調整部、131 一斉送信可能時間決定部、132 送信保留時間決定部、14 基地局通信部、20,20A 基地局装置、21 上位局通信部、22 上り通信処理部、23 折り返し処理部、24 下り通信処理部、25 下り送信タイミング調整部、251 回線遅延時間測定部、252 折り返し遅延時間測定部、253 送信保留時間記憶部、254 折り返し遅延時間記憶部、26 制御部、27 下位局通信部、28 端末無線装置通信部、29 報知情報記憶部、201 第1の基地局装置、202 第2の基地局装置、203 第3の基地局装置、30 端末無線装置。

Claims (4)

  1. 本部局装置と、前記本部局装置に対してツリー状に接続され複数の基地局装置と、前記基地局装置と無線通信可能な端末無線装置と、を備え、前記本部局装置、前記複数の基地局装置および前記端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムの前記基地局装置であって、
    送信保留時間を記憶する送信保留時間記憶部と、
    折り返し遅延時間を記憶する折り返し遅延時間記憶部と、
    を備え、
    前記送信保留時間は、前記基地局装置が、前記本部局装置から下り信号を受信してから前記端末無線装置に対する下り信号の送信を保留する時間であり、
    前記折り返し遅延時間は、前記基地局装置から前記本部局装置に対して送信された上り信号が前記本部局装置で折り返されて下り信号として当該基地局装置で受信されるのに要する時間であり、
    通常は、上り信号を前記本部局装置に送信し、前記本部局装置で折り返された下り信号を受信してから、前記送信保留時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の送信を行
    基地局折り返し通信の場合は、上り信号を受信してから、前記折り返し遅延時間に前記送信保留時間を加算した時間が経過した時に、前記端末無線装置に対して下り信号の折り返し送信を行う、
    基地局装置。
  2. 回線遅延時間を測定する回線遅延時間測定部と、
    前記折り返し遅延時間を測定する折り返し遅延時間測定部と、
    をさらに備え、
    前記回線遅延時間は、前記本部局装置から前記基地局装置への下り信号の伝送に要する時間であり、
    前記送信保留時間記憶部に記憶される前記送信保留時間は、前記複数の基地局装置のうち前記回線遅延時間が最も大きい基地局装置が送信可能な前記フレームのタイミングを基準として決定される、
    請求項1に記載の基地局装置。
  3. 本部局装置と、前記本部局装置に対してツリー状に接続された複数の基地局装置と、前記基地局装置と無線通信可能な端末無線装置と、を備え、前記本部局装置、前記複数の基地局装置および前記端末無線装置が一定周期のフレーム単位で通信を行う無線通信システムの前記端末無線装置であって、
    前記基地局装置が、前記本部局装置で折り返された下り信号を受信してから、送信保留時間が経過した時に送信した第1の下り信号、および、基地局折り返し通信を行う他の前記基地局装置が、上り信号を受信してから、折り返し遅延時間に前記送信保留時間を加算した時間が経過した時に送信した第2の下り信号を受信し、
    前記送信保留時間は、前記基地局装置が、前記本部局装置から下り信号を受信してから前記端末無線装置に対する下り信号の送信を保留する時間であり、
    前記折り返し遅延時間は、前記基地局装置から前記本部局装置に対して送信された上り信号が前記本部局装置で折り返されて下り信号として当該基地局装置で受信されるのに要する時間である、
    端末無線装置。
  4. 前記送信保留時間は、前記複数の基地局装置のうち回線遅延時間が最も大きい基地局装置が送信可能な前記フレームのタイミングを基準として決定され、
    前記回線遅延時間は、前記本部局装置から前記基地局装置への下り信号の伝送に要する時間である、
    請求項3に記載の端末無線装置。
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