JP7058102B2 - 解像度特性測定装置およびそのプログラム - Google Patents

解像度特性測定装置およびそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像系の解像度特性を測定する解像度特性測定装置およびそのプログラムに関する。
高解像度テレビジョンの最大の特徴は、高い空間解像度であり、カメラの解像度特性が重要となる。現行のHDTV(high-definition television)カメラの解像度測定として、複数の空間周波数を有する矩形波が空間的に配置されたテストチャートを用いる手法が知られている。このテストチャートには、一般に、一般社団法人映像情報メディア学会(ITE:The Institute of Image Information and Television Engineers)が提供しているテストチャート(ITE高精細度インメガサイクルチャート:図8参照)が用いられる。
図8に示すように、インメガサイクルチャートは、映像周波数1MHzから36MHzまでに相当する白黒の縦縞を並べ、チャート中央と4つのコーナー部分に800TVL/PH(27.5MHz)の縦縞を並べた矩形波パターンを有している。
インメガサイクルチャートを用いる測定法では、HDTVカメラでインメガサイクルチャートを撮像し、ターゲットとなる特定の空間周波数の矩形波パターンに対応した応答波形の変調度(%)を測定者が波形モニタにより目視で読み取ることで、解像度特性を測定する(非特許文献1参照)。この空間周波数に応じた変調度をコントラスト伝達関数(Contrast Transfer Function;以下、CTF)という。
なお、4Kカメラや8Kカメラでも、インメガサイクルチャートを撮像し、撮像画像から中央部分のHDサイズの画像を切り出して、HDTVカメラと同様の手法でCTFを測定する。
ここで、図9を参照して、インメガサイクルチャートを用いた従来の解像度特性測定法(以下、従来測定法)について説明する。図9は、図8のインメガサイクルチャートの中央(800TVL/PH)にある空間周波数の矩形波パターンを有するパターン領域FPと、その両サイドに位置する白領域FWおよび黒領域FBの縦縞を含んだ水平1ラインの波形(輝度波形)の中央部分を波形モニタで拡大表示した画面である。
従来測定法では、解像度特性測定時に、測定者は、黒領域FBのレベルを0%、白領域FWのレベルを100%になるようにペデスタルおよびゲインにより、黒レベルおよび白レベルを調整する。
そして、測定者は、パターン領域FPの波形応答に対応する振幅としてCTFを目視で読み取る。
このように、従来測定法は、測定者が手動でレベル調整を行い、目視によりCTFを読み取っていた。
「テレビジョンカメラシステムの解像度特性測定法 技術資料(ARIB TR-B41)」、1.0版、一般社団法人電波産業会、平成28年9月29日策定、p.3
従来測定法では、精度よく解像度特性を測定できないという問題がある。
具体的には、矩形波パターンに対応した応答波形にはカメラノイズが含まれている。また、応答波形における矩形波パターンのエッジの位置は、カメラの撮像素子の画素位置(サンプリング位置)に対して様々な位置(位相)に存在している。そのため、従来測定法において、波形モニタ上では、波形応答のピークが一定とはならない。
このように、従来測定法では、波形応答のピークが変動した状態で目視によりCTFを読み取っても、測定基準が曖昧となり、測定者による測定値のばらつき等、精度よく解像度特性を測定できないという問題がある。
そこで、本発明は、目視により変調度を直接読み取ることなく、応答波形の形状を特定して撮像系の解像度特性を測定することが可能な解像度特性測定装置およびそのプログラムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る解像度特性測定装置は、白黒の周期を有する矩形波パターン領域、白領域および黒領域を含んだ測定用チャートを撮像系で撮像したチャート画像から、撮像系の解像度特性を測定する解像度特性測定装置であって、正弦波近似手段と、解像度特性値算出手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、解像度特性測定装置は、正弦波近似手段によって、チャート画像の矩形波パターン領域におけるパターン方向のサンプリング位置の画素値であるラインデータの画素値の変化を正弦波で近似する。
そして、解像度特性測定装置は、解像度特性値算出手段によって、チャート画像の白領域で特定される白レベルの画素値と、チャート画像の黒領域で特定される黒レベルの画素値と、正弦波近似手段で正弦波に近似された応答波形の振幅とに基づいて、白レベルの画素値と黒レベルの画素値との差分に対する正弦波の振幅の2倍の割合を求めることで、矩形波パターン領域の解像度特性であるCTF値を算出する。
なお、解像度特性測定装置は、矩形波パターン領域の代わりに白黒の濃淡の周期を有する正弦波パターン領域を含んだ測定用チャートを用い、解像度特性値算出手段によって、チャート画像の白領域で特定される白レベルの画素値と、チャート画像の黒領域で特定される黒レベルの画素値と、正弦波近似手段で正弦波に近似された応答波形の振幅とに基づいてMTF値を算出し、MTF値を4/π倍(コルトマン補正)することで、矩形波パターン領域の解像度特性であるCTF値を算出することも可能である。
また、解像度特性測定装置は、正弦波近似手段において、ラインデータの画素値の変化を正弦波で近似するには、周波数、位相、振幅を順次求めればよい。
すなわち、正弦波近似手段は、波数算出手段によって、ラインデータの平均値に対する画素値の変化に基づいて、応答波形を正弦波としたときの波数を算出する。そして、正弦波近似手段は、周波数候補選択手段によって、算出した波数に予め定めた数の増減幅を持たせた波数範囲とラインデータの画素数とで特定される応答波形の正弦波の周波数範囲から、予め定めた間隔で複数の周波数候補を選択する。
そして、正弦波近似手段は、周波数範囲限定手段によって、周波数候補ごとに、正規化した正弦波および余弦波を計算し、それぞれのデータ列とラインデータとの相関を求め、相関が最大となる周波数候補の前後の周波数候補を、下限周波数および上限周波数として限定する。
そして、正弦波近似手段は、周波数・位相算出手段によって、下限周波数および上限周波数の周波数範囲で、ラインデータと、正規化した正弦波および余弦波との相関が最大となる周波数を最適周波数として算出する。また、正弦波近似手段は、周波数・位相算出手段によって、最適周波数を有する正弦波およびラインデータの相関係数と、最適周波数を有する余弦波およびラインデータの相関係数との4象限逆正接により、応答波形の正弦波の位相を算出する。
そして、正弦波近似手段は、振幅算出手段によって、算出した位相および最適周波数を有する応答波形と、ラインデータとの誤差の2乗和が最小となる応答波形の正弦波の振幅を算出する。
これによって、解像度特性測定装置は、矩形波パターン領域の応答波形を正弦波で特定することができる。
なお、解像度特性測定装置は、コンピュータを前記した各手段として機能させるための解像度特性測定プログラムで動作させることができる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
本発明によれば、撮像した画素値の変化を正弦波で近似することで、目視により変調度を直接読み取ることなく、撮像系の解像度特性を測定することができる。
これによって、本発明は、測定者による測定結果のばらつきをなくし、精度よく、かつ、効率的に、撮像系の解像度特性を測定することができる。
本発明の実施形態に係る解像度特性測定装置の構成を示すブロック構成図である。 測定データ抽出手段で抽出する測定データの領域を説明するためのチャート画像を示す図である。 波数算出手段における波数を算出する手法を説明するための説明図であって、横軸のサンプリング位置(画素位置)に対してサンプリング値(画素値)が平均値に対して変動している様子を示す図である。 周波数範囲限定手段における周波数範囲を限定する手法を説明するための説明図であって、横軸に周波数候補、縦軸に相関係数の2乗和をとったグラフ図である。 解像度特性値算出手段における解像度特性を算出するためのデータを説明するための説明図であって、横軸に画素位置、縦軸に画素値をとった座標上に応答波形を描画した図である。 表示装置に表示される画面例を示す図である。 本発明の実施形態に係る解像度特性測定装置の動作を示すフローチャートである。 従来のチャートの例であるインメガサイクルチャートである。 従来の波形モニタを用いて解像度特性を測定する手法を説明するための説明図であって、波形モニタの画面例を示す。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[解像度特性測定装置の構成]
最初に、図1を参照して、本発明の実施形態に係る解像度特性測定装置1の構成について説明する。
解像度特性測定装置1は、撮像系2の解像度特性を測定するものである。この解像度特性測定装置1には、撮像系2と表示装置3とが接続される。
撮像系2は、被測定対象となるビデオカメラまたはスチールカメラ、被測定対象となるレンズを含んだカメラ等の撮像装置である。
この撮像系2は、チャートCHを撮像した画像を、解像度特性測定装置1に出力する。
チャート(測定用チャート)CHは、白黒の周期を有するパターンが空間的に配置されたチャートである。なお、ここでは、チャートCHとして、図8に示した白黒の縦縞を並べた矩形波パターンを有するインメガサイクルチャートを例として説明する。
表示装置3は、解像度特性測定装置1を操作するユーザインタフェースを提供するとともに、撮像系2が撮像したチャート画像、測定結果となるCTFの値等を表示するものである。例えば、表示装置3は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等である。
なお、表示装置3は、撮像系2が撮像したチャート画像を表示する表示装置と、測定結果となるCTFの値等を表示する表示装置とをそれぞれ別に設けてもよい。
以下、撮像系2で撮像された画像によって、撮像系2の解像度特性を測定する解像度特性測定装置1の構成について詳細に説明する。
図1に示すように、解像度特性測定装置1は、チャート画像記憶手段10と、測定データ抽出手段11と、正弦波近似手段12と、白黒レベル特定手段13と、解像度特性値算出手段14と、表示手段15と、を備える。
チャート画像記憶手段10は、撮像系2でチャートCHを撮像した画像(チャート画像)を記憶するものである。このチャート画像記憶手段10は、図示を省略した映像入力手段を介して、チャート画像が撮像系2から入力され、入力したチャート画像を記憶する。このチャート画像記憶手段10は、例えば、ハードディスク、メモリ等の一般的な記憶装置である。なお、チャート画像記憶手段10が記憶するチャート画像は、測定データ抽出手段11によって読み出される。
測定データ抽出手段11は、撮像系2で撮像したチャート画像内で、解像度特性を測定するための各種データを抽出するものである。ここでは、測定データ抽出手段11は、パターンラインデータ抽出手段110と、白データ抽出手段111と、黒データ抽出手段112と、を備える。
パターンラインデータ抽出手段110は、測定対象である矩形波パターンの領域から、1ライン分の画像データを抽出するものである。
このパターンラインデータ抽出手段110は、図示を省略したマウス等の入力装置を介して、表示装置3に表示されたチャート画像内で矩形波パターンの領域を設定する。例えば、パターンラインデータ抽出手段110は、図2に示すように、チャート画像IMGCH内の矩形波パターンの領域内で、矩形形状のパターン領域FPを選択する。
そして、パターンラインデータ抽出手段110は、選択したパターン領域FP内からパターン方向(水平方向)の1ライン分の画像データ(パターンラインデータ)を抽出する。例えば、パターンラインデータ抽出手段110は、パターン領域FP内の中央のラインを抽出する。なお、パターンラインデータ抽出手段110は、外部からの指示により、どのラインを抽出するのかを指定されることとしてもよい。
このパターンラインデータ抽出手段110は、領域を指定された段階で、チャート画像から、パターンラインデータを抽出する。また、パターンラインデータ抽出手段110は、外部からチャート画像の平均化を指定された場合、連続して入力されるチャート画像のパターンラインデータを平均化して抽出することとしてもよい。これによって、カメラノイズを抑えることができる。
パターンラインデータ抽出手段110は、抽出したパターンラインデータを正弦波近似手段12に出力する。
白データ抽出手段111は、チャート画像内で、白レベルの領域の画像データを抽出するものである。
この白データ抽出手段111は、図示を省略したマウス等の入力装置を介して、表示装置3に表示されたチャート画像内で白の領域を設定する。例えば、白データ抽出手段111は、図2に示すように、チャート画像IMGCH内の矩形波パターンの両サイドに配置された白の縦縞のいずれか一方で、矩形形状の白領域FWを選択する。
そして、白データ抽出手段111は、選択した白領域FWの画像データ(白データ)を抽出する。
この白データ抽出手段111が抽出する白データは、選択された白領域FW全体の画像データであってもよいし、パターンラインデータ抽出手段110と同様に、選択された白領域FW内の1ライン分の画像データであっても構わない。なお、白データ抽出手段111は、パターンラインデータ抽出手段110と同じラインを抽出する必要はなく、任意の白領域から白データを抽出しても構わない。
白データ抽出手段111は、抽出した白データを白黒レベル特定手段13に出力する。
黒データ抽出手段112は、チャート画像内で、黒レベルの領域の画像データを抽出するものである。
この黒データ抽出手段112は、図示を省略したマウス等の入力装置を介して、表示装置3に表示されたチャート画像内で黒の領域を設定する。例えば、黒データ抽出手段112は、図2に示すように、チャート画像IMGCH内の矩形波パターンの両サイドに配置された白の縦縞に隣接する黒の縦縞のいずれか一方で黒領域FBを設定する。
そして、黒データ抽出手段112は、選択した黒領域FBの画像データ(黒データ)を抽出する。
この黒データ抽出手段112が抽出する黒データは、選択された黒領域FB全体の画像データであってもよいし、パターンラインデータ抽出手段110と同様に、選択された黒領域FB内の1ライン分の画像データであっても構わない。なお、黒データ抽出手段112は、パターンラインデータ抽出手段110と同じラインを抽出する必要はなく、任意の黒領域から黒データを抽出しても構わない。
黒データ抽出手段112は、抽出した黒データを白黒レベル特定手段13に出力する。
正弦波近似手段12は、測定データ抽出手段11で抽出されたパターンラインデータの画素値の変化を正弦波で近似するものである。ここでは、正弦波近似手段12は、波数算出手段120、周波数候補選択手段121と、周波数範囲限定手段122と、周波数・位相算出手段123と、振幅算出手段124と、を備える。
波数算出手段120は、パターンラインデータの平均値に対するサンプリング位置における値(画素値)の変化により、応答波形を正弦波としたときの波数を算出するものである。
具体的には、波数算出手段120は、以下の演算を行うことで、波数を算出する。
まず、波数算出手段120は、パターンラインデータの各サンプリング値(画素値)の平均値を算出し、サンプリング値ごとに、平均値以上であれば“1”、平均値未満であれば“0”とした2つの値を要素とするベクトルを生成する。
そして、波数算出手段120は、“1”および“0”を要素とするベクトルを微分し(要素間の差分をとることで、“0”,“-1”,“1”の3つ値を要素とするベクトルを生成する。そして、波数算出手段120は、3つ値を要素とするベクトルの各要素の絶対値をとり、その総和を2で割ることで波数を算出する。
例えば、パターンラインデータが、図3に示すサンプリング値で構成されていた場合、波数算出手段120は、サンプリング位置(x1,x2,x3,x4,x5,x6,x7,x8,x9)におけるそれぞれのサンプリング値Pを平均値Mと比較し、2つの値を要素とするベクトル(1,1,0,0,1,1,0,0,1)を生成する。
そして、波数算出手段120は、このベクトルを微分し、3つの値を要素とするベクトル(0,-1,0,1,0,-1,0,1)を生成する。
そして、波数算出手段120は、このベクトルの各要素の絶対値をとったベクトル(0,1,0,1,0,1,0,1)において、各要素の総和(1の総数)を求め、その値を1/2にすることで波数(k)を求める。
なお、波数算出手段120が算出する波数は、サンプリング位置等により誤差を含んでいる。すなわち、波数算出手段120は、誤差を含んだ大まかな波数を算出する。
波数算出手段120は、算出した波数を、周波数候補選択手段121に出力する。
周波数候補選択手段121は、波数算出手段120で算出された波数に予め定めた数の増減幅を持たせた波数範囲と、パターンラインデータのサンプル数(画素数)とで特定される周波数範囲から、正弦波の周波数(角周波数)の候補を選択するものである。
ここで、波数をk、パターンラインデータのサンプル数(画素数)をLとしたとき、周波数(角周波数)ωは、ω=2πk/(L-1)で表すことができる。
なお、波数算出手段120で算出した波数には、誤差が含まれている。そこで、周波数候補選択手段121は、kに所定範囲の幅を持たせて、周波数の候補を複数選択する。
ここでは、周波数候補選択手段121は、波数範囲を、波数算出手段120で算出した波数k±2とする。なお、この範囲は、k±2よりも広くとっても構わない。
具体的には、周波数候補選択手段121は、2π(k-2)/(L-1)から2π(k+2)/(L-1)の範囲で、所定角度(例えば0.01〔ラジアン〕)間隔となる複数の周波数(角周波数)候補ω,ω,…を選択する。
周波数候補選択手段121は、選択した複数の周波数(角周波数)候補ω,ω,…を周波数範囲限定手段122に出力する。
周波数範囲限定手段122は、周波数候補選択手段121で選択された複数の周波数候補を限定するものである。
この周波数範囲限定手段122は、複数の周波数候補ごとに、正規化した(振幅が同じで同位相の)正弦波および余弦波を計算し、それぞれのデータ列と、パターンラインデータとの相関を求め2乗和を算出する。そして、周波数範囲限定手段122は、相関の2乗和が最大となる周波数候補の前後の周波数候補を、下限周波数および上限周波数とする。
具体的には、周波数範囲限定手段122は、以下の処理で周波数の範囲を限定する。
ここで、複数の周波数候補をω(m=1,2,…,n)、サンプリング位置をx、パターンラインデータの画素値をT(x)、正弦波をsin(ωx)、余弦波をcos(ωx)とする。また、2つのデータ列A(x),B(x)の相関係数を求める相関関数(相互相関関数)をcorr(A(x),B(x))とする。
周波数範囲限定手段122は、以下の式(1)の計算を周波数(角周波数)候補ω,ω,…,ωごとに行い、相関係数の2乗和rを求める。
Figure 0007058102000001
そして、周波数範囲限定手段122は、相関係数の2乗和rが最大となる周波数候補の前後の周波数候補を、下限周波数および上限周波数とする。
なお、周波数範囲限定手段122は、相関係数の2乗和rが最大となる周波数候補が、周波数候補選択手段121で選択された周波数候補の最小周波数または最大周波数である場合、この周波数候補の近傍には、応答波形に対する正確な周波数が存在しないものと判定する。その場合、周波数範囲限定手段122は、測定データ抽出手段11に次のフレームにおいて、再度、パターン領域内のパターンラインデータを抽出する旨を指示する。あるいは、周波数範囲限定手段122は、外部からの指示より、測定データ抽出手段11に対して、複数のチャート画像のパターンラインデータを平均化して抽出する旨を指示する。
図4に、横軸に周波数候補、縦軸に相関係数の2乗和としたグラフの一例を示す。
図4の例では、周波数範囲限定手段122は、相関係数の2乗和rが最大となる周波数候補ωの前後の周波数候補を下限周波数ω、上限周波数ωとして特定する。
なお、波数算出手段120で算出された波数が、パターンラインデータの応答波形の波数に近ければ、図4の周波数候補の中に相関係数の2乗和の最大値(ピーク)が出現する。一方、図4のグラフで、周波数候補の最小周波数ωまたは最大周波数ωに相関係数の2乗和rが存在する場合、応答波形の周波数は、最小周波数ω以下、最大周波数ω以上の周波数であるため、正弦波近似手段12は、波形の特定を行わずに、新たなフレームで応答波形を特定する。
周波数範囲限定手段122は、限定した周波数範囲である下限周波数ωと上限周波数ωとを、周波数・位相算出手段123に出力する。
なお、ここで、周波数範囲を限定するのは、後記する周波数・位相算出手段123において、最適化アルゴリズムによって最適な周波数を求める際に、局所的最適解を求めることを防止するためである。
周波数・位相算出手段123は、周波数範囲限定手段122で限定された周波数範囲で、応答波形の最適な(より正確な)正弦波の周波数を算出するとともに、位相を算出するものである。
この周波数・位相算出手段123は、周波数範囲限定手段122で限定された周波数範囲(下限周波数ω、上限周波数ω)において、正規化した(振幅が同じで同位相の)正弦波および余弦波を計算し、それぞれのデータ列と、パターンラインデータとの相関の2乗和が最小となる周波数を最適な周波数として算出する。
具体的には、周波数・位相算出手段123は、サンプリング位置をx、パターンラインデータの画素値をT(x)、正弦波をsin(ωx)、余弦波をcos(ωx)、相関係数を求める相関関数(相互相関関数)をcorr(・,・)としたとき、下限周波数ω、上限周波数ωの範囲で、以下の式(2)の相関係数の2乗和rが最小となる周波数ωを最適な周波数ωfixとする。
Figure 0007058102000002
なお、式(2)の相関係数の2乗和rを最小化する周波数ωを求める手法は、例えば、以下の参考文献1,2に示すような一般的な最適化アルゴリズムを用いればよい。
(参考文献1)Forsythe, G. E., M. A. Malcolm, and C. B. Moler.“Computer Methods for Mathematical Computations.” Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hall, 1977.
(参考文献2)Brent, Richard. P.“Algorithms for Minimization without Derivatives.” Englewood Cliffs, NJ: Prentice-Hall, 1973.
また、周波数・位相算出手段123は、最適な周波数ωfixを用いて、応答波形の正弦波の位相を算出する。
この周波数・位相算出手段123は、周波数ωfixである正規化した(振幅が同じで同位相の)正弦波および余弦波と、パターンラインデータとのそれぞれの相関とから、位相を算出する。
具体的には、周波数・位相算出手段123は、サンプリング位置をx、パターンラインデータの画素値をT(x)、周波数ωfixの正弦波をsin(ωfixx)、余弦波をcos(ωfixx)、相関係数を求める相関関数(相互相関関数)をcorr(・,・)としたとき、それぞれの相関係数r,rを以下の式(3)により算出する。
Figure 0007058102000003
そして、周波数・位相算出手段123は、相関係数rと相関係数rとから、逆正接(arctan)の偏角を4象限表現する関数であるarctan2関数を用いて、以下の式(4)により、4象限逆正接を位相θとして算出する。
Figure 0007058102000004
周波数・位相算出手段123は、算出した周波数ωfixと位相θとを振幅算出手段124に出力する。
振幅算出手段124は、周波数・位相算出手段123で算出された周波数ωfixと位相θとを用いて、応答波形の正弦波の振幅を算出するものである。
この振幅算出手段124は、周波数ωfixと位相θとが既知で、振幅および直流成分(振幅中心)が未知の正弦波と、パターンラインデータとが最も近似する振幅を算出する。
具体的には、振幅算出手段124は、サンプリング位置をx、パターンラインデータの画素値をT(x)、振幅A、直流成分D、周波数ωfix、位相θの正弦波をAsin(ωfixx+θ)+Dとしたとき、以下の式(5)により、パターンラインデータと正弦波との誤差(2乗和d)が最小となる振幅A、直流成分Dを算出する。
Figure 0007058102000005
なお、式(5)の誤差の2乗和dを最小とする振幅A、直流成分Dを算出する手法は、一般的な最適化アルゴリズムを用いることができる。
これによって、正弦波近似手段12は、パターンラインデータの画素の変化を正弦波で近似することができる。
正弦波近似手段12(振幅算出手段124)は、正弦波で近似した応答波形の振幅Aを解像度特性値算出手段14に出力する。
なお、ここでは、正弦波近似手段12は、表示装置3において、測定結果をグラフ化するため、パターンラインデータと、応答波形の正弦波を特定する周波数、位相、振幅、直流成分を、表示手段15に出力する。
白黒レベル特定手段13は、撮像画像における白レベルの画素値および黒レベルの画素値を特定するものである。ここでは、白黒レベル特定手段13は、白レベル算出手段130と、黒レベル算出手段131と、を備える。
白レベル算出手段130は、測定データ抽出手段11(白データ抽出手段111)で抽出された白データの画素値の平均を白レベルの画素値として算出するものである。
白レベル算出手段130は、算出した白レベルの画素値Wを、解像度特性値算出手段14に出力する。
黒レベル算出手段131は、測定データ抽出手段11(黒データ抽出手段112)で抽出された黒データの画素値の平均を黒レベルの画素値として算出するものである。
黒レベル算出手段131は、算出した黒レベルの画素値Bを、解像度特性値算出手段14に出力する。
なお、ここでは、白黒レベル特定手段13は、表示装置3において、測定結果をグラフ化するため、白レベルの画素値および黒レベルの画素値を、表示手段15に出力する。
解像度特性値算出手段14は、撮像系2の解像度特性を表すCTFの値を算出するものである。この解像度特性値算出手段14は、白レベルの画素値と黒レベルの画素値とを信号レベルの基準として、信号レベルに対するパターンラインデータの応答波形の振幅の2倍の割合をCTFの値として算出する。
具体的には、図5に示すように、応答波形Wsの振幅をA、白レベルの画素値をW、黒レベルの画素値をBとしたとき、解像度特性値算出手段14は、以下の式(6)により、CTFの値を算出する。
Figure 0007058102000006
解像度特性値算出手段14は、算出したCTFの値を、表示手段15に出力する。
表示手段15は、測定結果を表示装置3に表示するものである。ここでは、表示手段15は、解像度特性値算出手段14で算出されたCTFの値を表示装置3に表示する。
なお、表示手段15は、CTF以外にも、種々のデータを表示装置3に表示することができる。
ここでは、表示手段15は、正弦波近似手段12から入力されるパターンラインデータと、応答波形の正弦波を特定する周波数、位相、振幅、直流成分と、白黒レベル特定手段13から入力される白レベルの画素値、黒レベルの画素値とから、応答波形の正弦波をグラフ化して表示する。
また、表示手段15は、正弦波近似手段12から入力される応答波形の周波数から、空間周波数を算出して表示することとしてもよい。例えば、表示手段15は、正弦波近似手段12で特定された応答波形の角周波数をω、チャートCHを撮像した画像の垂直解像度(画素数)をHとしたとき、以下の式(7)により、空間周波数n(TVL/PH〔TV Line per Picture Height〕)を算出する。
Figure 0007058102000007
このとき、撮像系2でチャートCHを撮像するフレーミングが正確であれば、例えば、図8のインメガサイクルチャートの中央にある矩形波パターンで解像度特性を測定する場合、空間周波数として、800TVL/PHが表示されることになる。解像度特性測定装置1によって、表示装置3に表示される空間周波数が800TVL/PHに近い値で解像度特性を測定すれば、たとえ、フレーミングが正確でない(例えば、左右にずれている)場合でも、正確に解像度特性を測定することができ、フレーミング調整の手間を抑えることができる。
ここで、図6を参照して、表示手段15が表示装置3に表示する表示例について説明する。表示手段15は、図6の例に示すように、CTFの値Cと空間周波数の値Tとを画面G上に表示する。これによって、測定者は、解像度特性を数値として直接読み取ることができる。
また、表示手段15は、CTF等の数値以外にも、正弦波で近似した応答波形をグラフ化して表示する。図6は、横軸に画素の位置(サンプリング位置)、縦軸に画素値をとり、パターンラインデータの画素値(サンプリング値)Pと、正弦波で近似した応答波形Wsとを画面G上に表示した例を示している。また、表示手段15は、白レベルの画素値Lと黒レベルの画素値Lとを画面G上に表示する。このように、表示手段15は応答波形から予測される正弦波を表示し、測定者は、解像度特性となる振幅を視覚的により容易に認識することができる。もちろん、解像度特性測定装置1は、CTFを目視によらないで測定することが可能であるため、図6のようにデータをグラフ化する機能は必須ではない。
なお、図6中、平均ボタンAvは、複数のフレームのパターンラインデータを平均化することを指示するためのボタンで、平均ボタンAvを押下されることで、パターンラインデータ抽出手段110が、パターンラインデータを平均化して抽出する。これによって、カメラノイズを抑え、精度の高い解像度特性を測定することができる。
また、図6中、ライン指定欄Lnは、チャート画像のどのラインで解像度特性を測定するのかを指示するものである。ここで、ラインを指定されることで、パターンラインデータ抽出手段110は、指定されたラインで、パターンラインデータを抽出する。なお、白データ抽出手段111および黒データ抽出手段112は、指定されたラインの1ライン分の画像データを抽出することとしてもよい。また、表示手段15は、別ウインドウでチャート画像を表示し、指定されたラインをチャート画像上に描画して提示することとしてもよい。
また、表示手段15は、図6に示すように、Peak-to-peakボタンPPを表示し、Peak-to-peakボタンPPを押下されたときに、パターンラインデータの画素値(サンプリング値)Pの上限と下限とをグラフ上にライン表示することとしてもよい。その場合、表示手段15は、白レベルの画素値Lと黒レベルの画素値Lとの差に対する画素値Pの上限と下限との差の割合をCTFとして表示する。これによって、解像度特性測定装置1は、応答波形を正弦波で近似できない場合でも、従来と同様な方法でCTFを算出し、表示することができる。
以上説明したように解像度特性測定装置1を構成することで、解像度特性測定装置1は、目視により変調度を直接読み取ることなく、撮像系2の解像度特性(CTF)を測定することができる。
また、解像度特性測定装置1は、図示を省略したコンピュータを、前記した各手段として機能させるためのプログラム(解像度特性測定プログラム)で動作させることができる。
なお、本発明は、800TVL/PHのようなナイキスト周波数に近い高い周波数の矩形波パターンで、撮像系2の解像度特性の影響で高調波成分がなくなり、基本周波成分しか残らずに、正弦波近似手段12において、矩形波パターンが正弦波で近似(コルトマン補正)できることを前提としている。よって、高調波成分が残り、パターンラインデータを正弦波で近似できない場合、解像度特性測定装置1は、図6のPeak-to-peakボタンPPにより、CTFを算出し、表示すればよい。なお、パターンラインデータが正弦波で近似できない場合、算出されたCTFの値が異常値(例えば、100%超)であったり、算出されたCTFの値と図6の画面上でPeak-to-peakで測定されるCTFの値とが大きく異なったり等により、観測者が認識することが可能である。
[解像度特性測定装置の動作]
次に、図7を参照(構成については適宜図1参照)して、本発明の実施形態に係る解像度特性測定装置1の動作について説明する。
ステップS1において、解像度特性測定装置1は、図示を省略した映像入力手段を介して、撮像系2からチャート画像を入力し、チャート画像記憶手段10に記憶する。
ステップS2において、測定データ抽出手段11は、ステップS1で入力したチャート画像を、表示手段15を介して表示装置3に表示する。
ステップS3において、測定データ抽出手段11は、測定データとして、パターン領域内の画像データ、白領域内の画像データ、黒領域内の画像データを抽出する。
すなわち、測定データ抽出手段11は、パターンラインデータ抽出手段110によって、測定対象である空間周波数の矩形波パターンの領域から、パターン方向の1ライン分の画像データをパターンラインデータとして抽出する。
また、測定データ抽出手段11は、白データ抽出手段111によって、白レベルの領域の画像データ(白データ)を抽出する。さらに、測定データ抽出手段11は、黒データ抽出手段112によって、黒レベルの領域の画像データ(黒データ)を抽出する。
ステップS4において、正弦波近似手段12の波数算出手段120は、ステップS3で抽出されたパターンラインデータの平均値に対する画素値の変化から、パターンラインデータの応答波形を正弦波としたときの波数を算出する。
ステップS5において、周波数候補選択手段121は、ステップS4で算出された波数を所定数(例えば、2)だけ増減させた波数で特定される周波数(角周波数)の範囲を細分化することで、応答波形の複数の周波数候補を選択する。
ステップS6において、周波数範囲限定手段122は、応答波形と正規化した正弦波および余弦波とのそれぞれの相関が最大となる周波数候補の前後の周波数候補により、周波数範囲(下限周波数および上限周波数)を限定する。
ステップS7において、周波数・位相算出手段123は、ステップS6で限定された周波数範囲(下限周波数および上限周波数)で、応答波形と正規化した正弦波および余弦波とのそれぞれの相関が最大となる周波数(最適化周波数)を、最適化アルゴリズムにより算出するとともに、パターンラインデータと、最適化周波数で特定される正弦波および余弦波とのそれぞれの相関係数の4象限逆正接により位相を算出する。これによって、正弦波近似手段12は、応答波形の周波数と位相とを特定する。
ステップS8において、振幅算出手段124は、パターンラインデータと、ステップS7で算出された周波数(最適周波数)と位相とを有する正弦波とが最も近似する(2乗誤差が最小となる)正弦波の振幅を、最適化アルゴリズムにより算出する。これによって、正弦波近似手段12は、応答波形の振幅を特定する。
ステップS9において、白黒レベル特定手段13の白レベル算出手段130は、ステップS3で抽出された白データを平均化して白レベルの画素値を算出する。また、黒レベル算出手段131は、ステップS3で抽出された黒データを平均化して黒レベルの画素値を算出する。
ステップS10において、解像度特性値算出手段14は、ステップS8で最適化された振幅と、ステップS9で算出された白レベルの画素値および黒レベルの画素値とから、CTFの値を算出する。すなわち、解像度特性値算出手段14は、白レベルの画素値と黒レベルの画素値との差に対する振幅の2倍の割合をCTFの値として算出する。
ステップS11において、表示手段15は、ステップS10で算出されたCTFの値を、表示装置3に表示する。なお、表示手段15は、CTF以外にも、図6で説明したようなグラフ等を表示してもよい。
以上の動作によって、解像度特性測定装置1は、測定者の目視によるCTFの割合測定を行うことなく、指定された矩形波パターンにおける撮像系2のCTFを直接数値として提示することができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、この実施形態に限定されものではない。
(変形例1)
例えば、ここでは、正弦波近似手段12で応答波形を正弦波で特定する際に、周波数として角周波数を用いた例で説明した。しかし、角周波数ωと周波数fとはω=2πfの関係があるため、正弦波近似手段12は、角周波数ωを算出する代わりに周波数fを算出することとしてもよい。
その場合、周波数候補選択手段121は、波数をk、パターンラインデータのサンプル数(画素数)をLとしたとき、(k-2)/(L-1)から(k+2)/(L-1)の範囲で、所定周波数(例えば0.01〔ヘルツ〕)間隔となる複数の周波数候補f,f,…を選択すればよい。また、周波数範囲限定手段122、周波数・位相算出手段123、振幅算出手段124において、角周波数ωを2πfとして演算を行えばよい。
(変形例2)
また、ここでは、解像度特性測定装置1は、白黒の周期を有する矩形波パターンを表したチャートCH(例えば、図8のインメガサイクルチャート)を撮像し、解像度特性を測定するものとして説明した。
しかし、解像度特性測定装置1は、白黒の濃淡を正弦波パターンとしたチャートを撮像し、解像度特性を測定してもよい。
この正弦波パターンを用いた場合、撮像される応答波形は矩形波のような高調波を持たないため、空間周波数が低くても正弦波による近似が可能である。その場合、解像度特性値算出手段14が算出する値はCTFではなく、MTF(Modulation Transfer Function;振幅伝達関数)となる。そこで、解像度特性値算出手段14は、MTFを補正することでCTFを算出する。
すなわち、解像度特性測定装置1は、撮像系2を介して、正弦波パターンチャート(不図示)を撮像する。そして、解像度特性値算出手段14は、算出したMTFの値をコルトマン補正することで、CTFの値を算出する。具体的には、解像度特性値算出手段14は、以下の式(8)により、MTFの値からCTFの値を算出する。
Figure 0007058102000008
なお、解像度特性値算出手段14は、正弦波パターンと同じ空間周波数の矩形波パターンを撮像したときに高調波成分が含まれない場合に限って、コルトマン補正でMTFをCTFに近似することができる。
(変形例3)
また、ここでは、解像度特性測定装置1は、1ライン分の解像度特性を測定することとした。
しかし、解像度特性測定装置1は、測定データ抽出手段11で選択された領域(図2のパターン領域FP、白領域FW、黒領域FB)のすべてのラインを測定対象として、ラインごとの解像度特性を表示することとしてもよい。
1 解像度特性測定装置
10 チャート画像記憶手段
11 測定データ抽出手段
110 パターンラインデータ抽出手段
111 白データ抽出手段
112 黒データ抽出手段
12 正弦波近似手段
120 波数算出手段
121 周波数候補選択手段
122 周波数範囲限定手段
123 周波数・位相算出手段
124 振幅算出手段
13 白黒レベル特定手段
130 白レベル算出手段
131 黒レベル算出手段
14 解像度特性値算出手段
15 表示手段
2 撮像系
3 表示装置
CH チャート(測定用チャート)

Claims (5)

  1. 白黒の周期を有する矩形波パターン領域、白領域および黒領域を含んだ測定用チャートを撮像系で撮像したチャート画像から、前記撮像系の解像度特性を測定する解像度特性測定装置であって、
    前記チャート画像の前記矩形波パターン領域におけるパターン方向のラインデータの画素値の変化を正弦波で近似する正弦波近似手段と、
    前記チャート画像の白領域で特定される白レベルの画素値と、前記チャート画像の黒領域で特定される黒レベルの画素値と、前記正弦波近似手段で正弦波に近似された応答波形の振幅とに基づいて、前記解像度特性であるCTF値を算出する解像度特性値算出手段と、
    を備えることを特徴とする解像度特性測定装置。
  2. 白黒の濃淡の周期を有する正弦波パターン領域、白領域および黒領域を含んだ測定用チャートを撮像系で撮像したチャート画像から、前記撮像系の解像度特性を測定する解像度特性測定装置であって、
    前記チャート画像の前記正弦波パターン領域におけるパターン方向のラインデータの画素値の変化を正弦波で近似する正弦波近似手段と、
    前記チャート画像の白領域で特定される白レベルの画素値と、前記チャート画像の黒領域で特定される黒レベルの画素値と、前記正弦波近似手段で正弦波に近似された応答波形の振幅とに基づいてMTF値を算出し、コルトマン補正を行うことで、前記解像度特性であるCTF値を算出する解像度特性値算出手段と、
    を備えることを特徴とする解像度特性測定装置。
  3. 前記正弦波近似手段は、
    前記ラインデータの平均値に対する画素値の変化に基づいて、応答波形を正弦波としたときの波数を算出する波数算出手段と、
    前記波数算出手段で算出された波数に予め定めた数の増減幅を持たせた波数範囲と前記ラインデータの画素数とで特定される前記応答波形の正弦波の周波数範囲から、予め定めた間隔で複数の周波数候補を選択する周波数候補選択手段と、
    前記周波数候補選択手段で選択された周波数候補ごとに、正規化した正弦波および余弦波を計算し、それぞれのデータ列と前記ラインデータとの相関を求め、前記相関が最大となる周波数候補の前後の周波数候補を、下限周波数および上限周波数として限定する周波数範囲限定手段と、
    前記下限周波数および前記上限周波数の周波数範囲で、前記ラインデータと正規化した正弦波および余弦波との相関が最大となる周波数を最適周波数として算出するとともに、前記最適周波数を有する正弦波および前記ラインデータの相関係数と、前記最適周波数を有する余弦波および前記ラインデータの相関係数とから、前記応答波形の正弦波の位相を算出する周波数・位相算出手段と、
    前記周波数・位相算出手段で算出された最適周波数および位相を有する前記応答波形と、前記ラインデータとの誤差が最小となる前記応答波形の正弦波の振幅を算出する振幅算出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の解像度特性測定装置。
  4. 前記正弦波近似手段は、複数のフレームで撮像した前記ラインデータの平均の画素値の変化を、正弦波の応答波形で近似することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の解像度特性測定装置。
  5. コンピュータを、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の解像度特性測定装置として機能させるための解像度特性測定プログラム。
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