JP6370646B2 - Mtf測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像系の空間周波数特性を表すMTF(Modulation Transfer Function)を測定するMTF測定装置に関する。
従来、デジタルカメラ等の撮像系の品質評価を行うために、空間周波数特性を表すMTFをその指標として用いる手法が知られている。MTFは、撮像対象である被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現できるかを空間周波数特性として表した数値である。
MTFの測定法としては、MTF測定用のチャートに記載された傾きを有するエッジ画像を用いる方法(Slanted-edge法)、正弦波を円周状に配置したMTF測定用のチャート(Modulated Siemens Starチャート)を用いる方法(Modulated Siemens Star法)等が知られている。
MTF測定法として前者のSlanted-edge法を用いた場合には、斜め方向等の任意の方向のMTFを測定することができないという課題がある。また、後者のModulated Siemens Star法を用いた場合には、水平方向及び垂直方向以外に斜め方向等の任意のMTFを測定することができるが、複雑なチャートを利用するため、チャートの製作精度、チャートのサイズ及び照明の不均一性の影響を受けやすい等の課題がある。
これらの課題を解決するためMTF測定手法が知られている(例えば特許文献1を参照)。このMTF測定法は、ジーメンススターのような所定の中心位置から等分割角で放射状に放射したパターンであって、放射状に区分した放射領域毎にコントラストが異なる色のパターンを含むチャートを用いて、任意の方向のMTFを測定するものである。具体的には、撮影したチャート画像に含まれるチャートの中心位置(中心座標)を基準として、方位を定めてから方位毎にMTFを測定する。これにより、チャートによる制約をさほど受けることなく、チャート画像の等分割角に応じた方位のMTFを測定することができる。
特開2010−237177号公報
前述の特許文献1によるMTF測定法では、MTFを測定する際に、チャート画像に含まれるチャートの中心位置を基準とする必要があり、MTFの測定を実施するオペレータの操作指示に従って、その基準となる中心位置を手動にて入力する。具体的には、オペレータは、撮影されたチャート画像の画面表示を見て、図形の対称性等を考慮して自らの感覚で、その基準となるチャートの中心位置を目視にて決定し、操作指示を行う。
しかしながら、オペレータによる操作指示では、実際の中心位置から外れて誤差が生じてしまうという問題があった。また、MTFを測定するためにはオペレータによる操作指示が必要になることから、手間がかかるという問題があった。
このような問題を解決するために、MTFを測定する際に、基準となるチャートの中心位置の検出を自動化し、正確な中心位置情報を取得することが所望されていた。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、チャート画像に含まれるチャートの中心位置を正確に検出し、かつオペレータによる操作指示の手間を省くことが可能なMTF測定装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明によるMTF測定装置は、所定の中心位置から等分割角で放射状に放射したパターンであって、前記放射状に区分した放射領域毎にコントラストが異なる色のパターンを含むチャートが撮影されたチャート画像を用いて、撮像系の空間周波数特性を表すMTF(Modulation Transfer Function)を測定するMTF測定装置において、前記チャート画像に基づいて、前記チャートの中心位置を検出する中心位置検出部と、前記中心位置検出部により検出された前記チャートの中心位置を基準として、前記チャート画像の等分割角に応じた方位のMTFを測定するMTF測定部と、を備え、前記中心位置検出部が、前記チャート画像から、前記チャートの中心位置を含む所定範囲の画像を切り出し、切り出し画像を生成する切り出し画像生成部と、前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像を構成する各画素を、前記切り出し画像の中央を基準に回転させ、回転画像を生成する回転画像生成部と、前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像及び前記回転画像生成部により生成された回転画像のうちの一方の画像を基準とし、他方の画像を画素毎に移動させた際の前記一方の画像と前記他方の画像との間の類似度合いを求め、前記類似度合いが最も高くなる前記他方の画像の移動位置に基づいて、前記チャートの中心位置を検出する相関計算・中心位置検出部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明によるMTF測定装置は、前記相関計算・中心位置検出部が、前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像に所定の窓関数を乗算して切り出し窓画像を生成すると共に、前記回転画像生成部により生成された回転画像に前記所定の窓関数を乗算して回転窓画像を生成し、前記切り出し窓画像及び前記回転窓画像を離散フーリエ変換し、前記切り出し窓画像及び前記回転窓画像の振幅成分が除かれ位相成分で表された行列を逆離散フーリエ変換して相関行列を計算し、前記相関行列の要素の値が最も大きい座標点を検索して方向ベクトルを求め、前記方向ベクトルに基づいて、前記チャートの中心位置を検出する、ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、MTFを測定する際に、基準となるチャートの中心位置の検出を自動化するようにしたから、チャートの中心位置を正確に検出することができ、かつオペレータによる操作指示の手間を省くことができる。
本発明の実施形態による多方向MTF測定装置の構成を示すブロック図である。 入力補助部の構成を示すブロック図である。 入力補助部の処理を示すフローチャートである。 チャート画像及び切り出し画像Pを説明する図である。 切り出し画像P及び回転画像Pを説明する図である。 相関計算・中心位置検出部の処理を示すフローチャートである。 相関計算・中心位置検出部の処理を説明する図である。 相関計算・中心位置検出部の処理を説明する図である(図7の続き)。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、撮影されたチャート画像に含まれるチャートの対称性に着目したものであり、チャート画像から切り出した切り出し画像と、切り出し画像を回転させた回転画像との間の相関解析により、チャート画像に含まれるチャートの中心位置を自動的に検出することを特徴とする。
〔MTF測定装置〕
まず、本発明の実施形態によるMTF測定装置について説明する。図1は、本発明の実施形態によるMTF測定装置の構成を示すブロック図である。このMTF測定装置1は、入力補助部(中心位置検出部)2及び多方向MTF測定部3を備えている。MTF測定装置1は、撮影対象のチャートを撮影するカメラ4からチャート画像を入力し、チャート画像に含まれるチャートの中心位置を検出し、検出した中心位置を基準として、チャート画像に基づいて多方向のMTFを測定し、測定したMTFを出力する。
カメラ4により撮影される撮影対象のチャートは、図1の左側に示すように、ジーメンススターのような所定の中心位置から等分割角で放射状に放射したパターンであって、放射状に区分した放射領域毎にコントラストが異なる色のパターンを含むチャートである。
入力補助部2は、カメラ4からチャート画像を入力し、チャート画像から切り出した切り出し画像と、切り出し画像を回転させた回転画像との間で相関解析を行い、チャート画像に含まれるチャートの中心位置を検出する。そして、入力補助部2は、検出した中心位置の情報を中心位置情報として多方向MTF測定部3に出力する。入力補助部2の詳細については後述する。
多方向MTF測定部3は、カメラ4からチャート画像を入力すると共に、入力補助部2から中心位置情報を入力し、中心位置情報が示すチャートの中心位置を基準として、チャート画像に含まれるチャートの等分割角に応じた方位のMTFを測定し、測定したMTFを出力する。多方向MTF測定部3の処理は既知であり、その詳細については、例えば前述の特許文献1を参照されたい。
これにより、入力補助部2において、チャート画像に含まれるチャートの中心位置が相関解析により自動的に検出されるから、オペレータの操作指示によりチャートの中心位置が手動で入力される場合に比べ、正確な中心位置を検出することができる。したがって、オペレータの操作指示が不要となるから、その手間を省くことができる。
〔入力補助部2〕
次に、図1に示した入力補助部2について詳細に説明する。図2は、入力補助部2の構成を示すブロック図であり、図3は、入力補助部2の処理を示すフローチャートである。この入力補助部2は、切り出し画像生成部21、回転画像生成部22及び相関計算・中心位置検出部23を備えている。以下、図2及び図3を参照して、入力補助部2に備えた各構成部の処理について説明する。
(切り出し画像生成部21)
まず、入力補助部2の切り出し画像生成部21は、カメラ4からチャート画像を入力し(ステップS301)、チャート画像から所定範囲の画像を切り出し、切り出し画像Pを生成する(ステップS302)。そして、切り出し画像生成部21は、切り出し画像Pを回転画像生成部22及び相関計算・中心位置検出部23に出力する。
図4は、チャート画像及び切り出し画像Pを説明する図である。図4の左側に示すチャート画像は、切り出し画像生成部21により入力された画像である。切り出し画像生成部21は、チャート画像のうち、チャートの中心位置βを含む予め設定された範囲の画像(図4のチャート画像において、枠で囲んだ範囲の画像)を切り出す。図4の右側に示す切り出し画像Pは、切り出し画像生成部21により切り出された画像である。
ここで、チャート画像の中央αは、チャート画像の中央位置の座標を示し、チャートの中心位置βは、チャート画像に含まれるチャートにおいて、等分割角で放射状に放射したパターンの中心位置の座標を示す。したがって、図4に示すように、チャート画像の2次元の座標系において、チャート画像の中央αの座標位置とチャートの中心位置βの座標位置とは異なる。このチャートの中心位置βが、後述する相関計算・中心位置検出部23により検出される座標位置である。
また、画像の切り出し対象である予め設定された範囲は、前述のとおり、チャートの中心位置βを含む範囲である。しかし、MTFは、カメラ4等の撮像系におけるレンズの中心部分について測定されることが多いことから、チャート画像は、チャートの中心位置βが当該チャート画像の中央α付近に存在するように、カメラ4により撮影されるのが一般的である。
そこで、予め設定された範囲は、チャート画像の中央αを含む大まかな任意の範囲とすることができる。例えば、チャート画像の中央αを含む予め設定された範囲として、256×256画素または512×512画素の範囲が用いられる。このような範囲を用いることにより、当該範囲にチャートの中心位置βを含めることができる。
これにより、切り出し画像生成部21において、チャートの中心位置βを含む所定範囲の画像が切り出され、切り出し画像Pが生成される。
尚、切り出し画像Pを切り出すための予め設定された範囲は、チャート画像の中央αを含む範囲とすることができるが、MTFを測定する用途によっては、チャートの中心位置βがチャート画像の中央α付近に存在しない場合もあり得る。この場合、切り出し画像生成部21は、オペレータの指示操作により、オペレータが認識したチャートの中心位置βを基準とした範囲を、予め設定された範囲として用いる。以下、切り出し画像生成部21は、切り出し画像Pの中心がチャート画像の中央αと一致するように、チャート画像から切り出し画像Pを切り出したものとして説明する。
また、カメラ4により撮影されたチャート画像がグレイスケール画像の場合、切り出し画像Pは、各画素の輝度値により構成される。一方、チャート画像がカラー画像の場合、切り出し画像生成部21は、入力したカラーのチャート画像の信号を輝度信号に変換した後、切り出し画像Pを生成する。これにより、切り出し画像Pは、各画素の輝度値により構成される。
(回転画像生成部22)
図2及び図3に戻って、回転画像生成部22は、切り出し画像生成部21から切り出し画像Pを入力し、切り出し画像Pを構成する各画素を、切り出し画像Pの中央αを基準に180°回転させ、回転画像Pを生成する(ステップS303)。そして、回転画像生成部22は、回転画像Pを相関計算・中心位置検出部23に出力する。
例えば、切り出し画像Pのサイズを256×256画素とした場合、回転画像生成部22は、切り出し画像Pを構成する各画素の座標(x,y)における輝度値P(x,y)を、以下の式により、座標(256−x+1,256−y+1)における輝度値P(256−x+1,256−y+1)に座標変換し、回転画像Pを生成する。すなわち、切り出し画像Pにおける座標(x,y)の画素は、回転画像Pにおける座標(256−x+1,256−y+1)の画素位置へ投影される。
図5は、切り出し画像P及び回転画像Pを説明する図である。図5の左側に示す切り出し画像Pは、回転画像生成部22により入力された画像である。回転画像生成部22は、切り出し画像Pを構成する各画素を、切り出し画像Pの中央αを基準に180°回転させ、回転画像Pを生成する。図5の右側に示す回転画像Pは、回転画像生成部22により生成された画像である。切り出し画像Pの中央α及び回転画像Pの中央αは、対応した同じ位置を示し、図4に示したチャート画像の中央αも、対応した同じ位置を示す。
これにより、回転画像生成部22において、切り出し画像Pの中央αを基準にして、180°回転させた回転画像Pが生成される。切り出し画像Pの画素と回転画像Pの画素とは、両画像の中央αの点に対して点対称の座標に配置される。
(相関計算・中心位置検出部23)
図2及び図3に戻って、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像生成部21から切り出し画像Pを入力すると共に、回転画像生成部22から回転画像Pを入力する。そして、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像P及び回転画像Pに所定の窓関数を乗算し、位相限定相関法により相関行列Zを計算し、相関行列Zに基づいてチャートの中心位置βを検出する(ステップS304)。そして、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像Pにおけるチャートの中心位置βの座標を、チャート画像の座標に変換し、中心位置情報として多方向MTF測定部3に出力する(ステップS305)。
図6は、相関計算・中心位置検出部23の処理を示すフローチャートであり、図7及び図8は、相関計算・中心位置検出部23の処理を説明する図である。図6を参照して、まず、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像生成部21から入力した切り出し画像Pに所定の窓関数を乗算し、切り出し窓画像P’を生成する(ステップS601)。そして、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し窓画像P’に離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)を施し、離散フーリエ切り出し窓行列Fを生成する(ステップS602)。
また、相関計算・中心位置検出部23は、回転画像生成部22から入力した回転画像Pに、ステップS601と同じ所定の窓関数を乗算し、回転窓画像P’を生成する(ステップS603)。そして、相関計算・中心位置検出部23は、回転窓画像P’に離散フーリエ変換を施し、離散フーリエ回転窓行列Fを生成する(ステップS604)。
ここで、ステップS601及びステップS603において、窓関数として例えばハニング窓が用いられる。図7を参照して、具体的には、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像P及び回転画像Pに対し、当該切り出し画像P及び回転画像Pの全範囲を有限区間としたハニング窓の窓関数をそれぞれ乗算し、切り出し窓画像P’及び回転窓画像P’を生成する。
ハニング窓の窓関数は、有限区間において、切り出し画像P及び回転画像Pの中央αの値が1であり、切り出し画像P及び回転画像Pの中央αから外枠へ向けたサイドローブの値が比較的小さく変化する。また、有限区間以外(切り出し画像P及び回転画像Pの範囲外)の値は0である。尚、本発明は、窓関数をハニング窓に限定するものではなく、他の関数を用いるようにしてもよい。
図6に戻って、相関計算・中心位置検出部23は、ステップS602及びステップS604から移行して、離散フーリエ回転窓行列Fの共役行列F を計算し、離散フーリエ切り出し窓行列F、離散フーリエ回転窓行列F及びその共役行列F に基づいて、位相限定相関法により相関行列Zを計算する(ステップS605)。
ステップS602、ステップS604及びステップS605の処理を数式で表すと、以下のとおりとなる。相関計算・中心位置検出部23は、ステップS602、ステップS604及びステップS605において、以下の演算を行う。
前記式(2)において、DFTは離散フーリエ変換の関数を示し、IDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)は逆離散フーリエ変換の関数を示す。P’は切り出し画像Pに窓関数を乗算して得られた画像(切り出し窓画像)を示し、P’は回転画像Pに窓関数を乗算して得られた画像(回転窓画像)を示す。また、Fは切り出し窓画像P’に離散フーリエ変換を施して得られた行列(離散フーリエ切り出し窓行列)を示し、Fは回転窓画像P’に離散フーリエ変換を施して得られた行列(離散フーリエ回転窓行列)を示す。また、F は離散フーリエ回転窓行列Fの共役行列を示す。
相関行列Zは、離散フーリエ切り出し窓行列Fに離散フーリエ回転窓行列Fの共役行列F を乗算し、離散フーリエ切り出し窓行列Fの絶対値に離散フーリエ回転窓行列Fの共役行列F の絶対値を乗算し、前者の乗算結果を後者の乗算結果で除算し、除算結果の行列を逆フーリエ変換することにより得られる(位相限定相関法)。つまり、相関行列Zの要素の値は、切り出し窓画像P’及び回転窓画像P’の振幅成分が取り除かれ、位相成分のみで計算した相関値となる。
相関行列Zの座標(z,z)における要素の値は、切り出し窓画像P’を基準とし、回転窓画像P’を、x軸方向にzだけ移動させると共にy軸方向にzだけ移動させた場合の、切り出し窓画像P’と移動後の回転窓画像P’との間の相関値を示す。尚、相関行列Zは、回転窓画像P’を基準とし、切り出し窓画像P’を、x軸方向にzだけ移動させると共にy軸方向にzだけ移動させた場合の、回転窓画像P’と移動後の切り出し窓画像P’との間の相関行列としてもよい。ただし、後述する方向ベクトルMVについては、大きさは同じであるが、向きが逆になる。
尚、位相限定相関の計算手法は既知であり、詳細については以下の文献を参照されたい。
小林他、「位相限定相関法の原理とその応用」、テレビジョン学会技術報告、Vol.20、No.41、PP.1-6、1996-07-16
相関計算・中心位置検出部23は、ステップS605にて計算した相関行列Zにおいて、その相関行列Zの中で値が最大となる要素の座標点(相関行列Zを構成する要素の座標(z,z)のうち、要素の値(相関値)が最も大きい座標点)を検索し、方向ベクトルMVを求める(ステップS606)。
図7を参照して、相関計算・中心位置検出部23は、相関行列Zの中で値が最大となる要素の座標点γを検索する。座標点γは、切り出し窓画像P’を基準とし、回転窓画像P’をxy軸方向にそれぞれ移動させた場合に、切り出し窓画像P’と移動後の回転窓画像P’との間の相関値が最大となる座標点である。尚、図7において、相関行列Zは、便宜上z=0,z=0の点を中心位置に移動して表してある。
相関計算・中心位置検出部23は、座標点γにおける回転窓画像P’の移動方向及び移動量を示す方向ベクトルMV=(Cx,Cy)を求める。方向ベクトルMV=(Cx,Cy)は、回転窓画像P’を、x軸方向にCxだけ移動させると共にy軸方向にCyだけ移動させたときに、相関値が最大となる座標点γに対応するベクトルを示す。つまり、方向ベクトルMV=(Cx,Cy)は、回転窓画像P’におけるチャートの中心位置β’を始点とし、移動後の回転窓画像P’におけるチャートの中心位置(切り出し窓画像P’におけるチャートの中心位置β)を終点としたベクトルを示し、その中点は、画像の対称性から中央αの座標点となる。
図6に戻って、相関計算・中心位置検出部23は、ステップS606から移行して、切り出し窓画像P’の中央αから方向ベクトルMV/2=(Cx/2,Cy/2)の位置の座標点を、切り出し窓画像P’におけるチャートの中心位置β、すなわち切り出し画像Pにおけるチャートの中心位置βとして検出する(ステップS607)。
図8を参照して、切り出し窓画像P’(切り出し画像P)の座標軸において、切り出し窓画像P’の中央αの座標点を(αx,αy)とすると、切り出し窓画像P’におけるチャートの中心位置βの座標点は、(Cx/2+αx,Cy/2+αy)となる。これは、切り出し窓画像P’におけるチャートの中心位置βと回転窓画像P’におけるチャートの中心位置β’が、切り出し窓画像P’の中央αにおいて点対称となり、切り出し窓画像P’の中央αからベクトルMV/2の位置がチャートの中心位置βとなるからである。
図6に戻って、相関計算・中心位置検出部23は、ステップS607から移行して、切り出し画像Pの座標系をチャート画像の座標系に変換し、チャートの中心位置βの中心位置情報を生成する(ステップS608)。
図8を参照して、切り出し画像Pのxy軸におけるチャートの中心位置βの座標点(Cx/2+αx,Cy/2+αy)は、チャート画像のXY軸におけるチャートの中心位置βの座標点に変換され、チャート画像のXY軸におけるチャートの中心位置βの座標点の情報を含む中心位置情報が生成される。
これにより、相関計算・中心位置検出部23において、チャート画像におけるチャートの中心位置βの座標点の情報を含む中心位置情報が生成され、多方向MTF測定部3へ出力される。そして、多方向MTF測定部3により、中心位置情報が示すチャート画像におけるチャートの中心位置βを基準として、チャート画像の等分割角に応じた方位のMTFが測定される。
以上のように、本発明の実施形態によるMTF測定装置1によれば、入力補助部2の切り出し画像生成部21は、チャート画像からチャートの中心位置βを含む所定範囲の画像を切り出し、切り出し画像Pを生成し、回転画像生成部22は、切り出し画像Pを構成する各画素を、切り出し画像Pの中央αを基準に180°回転させ、回転画像Pを生成するようにした。
そして、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像P及び回転画像Pに所定の窓関数を乗算し、位相限定相関法により相関行列Zを計算し、相関行列Zの要素の値が最大となる座標点を検索し、方向ベクトルMV=(Cx,Cy)を求め、切り出し窓画像P’(切り出し画像P)の中央αから方向ベクトルMV/2=(Cx/2,Cy/2)の位置の座標点をチャートの中心位置βの座標点として検出する。また、相関計算・中心位置検出部23は、切り出し窓画像P’(切り出し画像P)におけるチャートの中心位置βをチャート画像の座標に変換し、中心位置情報して多方向MTF測定部3に出力するようにした。
これにより、多方向MTF測定部3は、入力補助部2により検出されたチャートの中心位置βを基準として、チャート画像の等分割角に応じた方位のMTFを測定することができる。したがって、MTFを測定する際に、基準となるチャートの中心位置βを、位相限定相関法を用いて自動的に検出するようにしたから、チャートの中心位置βを正確に検出することができる。また、オペレータによるチャートの中心位置βの操作指示が不要となるから、その手間を省くことができる。
また、入力補助部2の相関計算・中心位置検出部23は位相限定相関法を用いるようにしたから、他の相関法に比べ、簡易な処理にて方向ベクトルを求め、チャートの中心位置βを検出することができる。
尚、本発明の実施形態によるMTF測定装置1のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。MTF測定装置1は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。MTF測定装置1に備えた入力補助部2(切り出し画像生成部21、回転画像生成部22及び相関計算・中心位置検出部23)及び多方向MTF測定部3の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。これらのプログラムは、前記記憶媒体に格納されており、CPUに読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施形態では、入力補助部2の相関計算・中心位置検出部23は、切り出し画像P及び回転画像Pに対し、位相限定相関法を用いてチャートの中心位置βを検出するようにしたが、他の相関法を用いるようにしてもよい。
また、チャートの中心位置βを検出するための手法として、相関法の代わりにブロックマッチング法を用いるようにしてもよい。相関計算・中心位置検出部23に代わるマッチング計算・中心位置検出部は、例えば、切り出し画像Pから所定範囲のブロック画像を抽出し、回転画像Pにおける所定の探索範囲内で当該ブロック画像と同じサイズの画像を移動させながら、前記ブロック画像と前記所定の探索範囲内の画像とを比較し、両画像の二乗誤差が最小となる方向ベクトルMVを求める。すなわち、マッチング計算・中心位置検出部は、切り出し画像Pと回転画像Pとの間でマッチングする位置を、切り出し画像Pを基準として回転画像Pの移動方向及び移動量を示す方向ベクトルMVとして求める。そして、マッチング計算・中心位置検出部は、切り出し画像Pの中央αから方向ベクトルMV/2の位置を、チャートの中心位置βとして検出する。
本発明は、切り出し画像P及び回転画像Pに基づいてチャートの中心位置βを検出する手法を、相関法またはブロックマッチング法に限定するものはない。要するに、本発明は、切り出し画像P及び回転画像Pのいずれか一方の画像を基準とし、他方の画像を画素単位に移動させ、両画像の類似度合いの最も高い移動方向及び移動量を求め、これらの移動方向及び移動量に基づいてチャートの中心位置βを検出できればよい。
また、前記実施形態では、入力補助部2の切り出し画像生成部21は、切り出し画像Pの中心がチャート画像の中央αと一致するようにし、チャート画像から切り出し画像Pを切り出し、回転画像生成部22は、チャート画像の中央αと同じ切り出し画像Pの中央αを基準にして、切り出し画像Pを回転させ、回転画像Pを生成するようにした。本発明は、必ずしも切り出し画像Pの中心を、チャート画像の中央αに一致させる必要はない。この場合、回転画像生成部22は、チャート画像の中央αとは異なる切り出し画像Pの中央を基準にして、切り出し画像Pを回転させ、回転画像Pを生成する。
1 MTF測定装置
2 入力補助部
3 多方向MTF測定部
4 カメラ
21 切り出し画像生成部
22 回転画像生成部
23 相関計算・中心位置検出部

Claims (2)

  1. 所定の中心位置から等分割角で放射状に放射したパターンであって、前記放射状に区分した放射領域毎にコントラストが異なる色のパターンを含むチャートが撮影されたチャート画像を用いて、撮像系の空間周波数特性を表すMTF(Modulation Transfer Function)を測定するMTF測定装置において、
    前記チャート画像に基づいて、前記チャートの中心位置を検出する中心位置検出部と、
    前記中心位置検出部により検出された前記チャートの中心位置を基準として、前記チャート画像の等分割角に応じた方位のMTFを測定するMTF測定部と、を備え、
    前記中心位置検出部は、
    前記チャート画像から、前記チャートの中心位置を含む所定範囲の画像を切り出し、切り出し画像を生成する切り出し画像生成部と、
    前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像を構成する各画素を、前記切り出し画像の中央を基準に回転させ、回転画像を生成する回転画像生成部と、
    前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像及び前記回転画像生成部により生成された回転画像のうちの一方の画像を基準とし、他方の画像を画素毎に移動させた際の前記一方の画像と前記他方の画像との間の類似度合いを求め、前記類似度合いが最も高くなる前記他方の画像の移動位置に基づいて、前記チャートの中心位置を検出する相関計算・中心位置検出部と、を備えたことを特徴とするMTF測定装置。
  2. 請求項1に記載のMTF測定装置において、
    前記相関計算・中心位置検出部は、
    前記切り出し画像生成部により生成された切り出し画像に所定の窓関数を乗算して切り出し窓画像を生成すると共に、前記回転画像生成部により生成された回転画像に前記所定の窓関数を乗算して回転窓画像を生成し、前記切り出し窓画像及び前記回転窓画像を離散フーリエ変換し、前記切り出し窓画像及び前記回転窓画像の振幅成分が除かれ位相成分で表された行列を逆離散フーリエ変換して相関行列を計算し、前記相関行列の要素の値が最も大きい座標点を検索して方向ベクトルを求め、前記方向ベクトルに基づいて、前記チャートの中心位置を検出する、ことを特徴とするMTF測定装置。
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