JP2001109879A - 画像処理装置および方法、並びに媒体 - Google Patents
画像処理装置および方法、並びに媒体Info
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Abstract
する。 【解決手段】 テンプレート変形部55は、テンプレー
ト設定部53より入力されたテンプレートから、線形補
間により複数個の変形テンプレートを生成し、マッチン
グ演算部54−1乃至54−nに入力する。マッチング
演算部54−1乃至54−nは、画像メモリ52−1乃
至52−nに記憶されている参照画像のうちのエピポー
ララインの画像と、変形テンプレートを用いて、エピポ
ーラライン上のテンプレートマッチングを行なう。選択
部56−1乃至56−nは、テンプレートマッチングの
結果から、類似度が最も高くなる変形テンプレートを決
定し、そのときの座標値を視差とする。
Description
び方法、並びに媒体に関し、特に、ステレオ法に基づい
て距離測定を行なう場合、複数の変形テンプレートを用
いるようにすることで、より高精度に画像間の対応付け
を行なうようにした画像処理装置および方法、並びに媒
体に関する。
を感知する原理と同様に、対象となる物体までの距離を
測定する方法として、一般的に、ステレオ法が知られて
いる。ステレオ法によれば、視点の異なる複数台のカメ
ラで観測された画像を用いて、三角測量の原理により、
対象となる物体の形状またはその物体までの距離を計測
することができる。
ある。基準カメラ1と参照カメラ2の2台のカメラは、
互いに異なる視点に配置されており、それぞれのカメラ
から測定しようとする対象点Qの3次元空間における位
置が求められる。すなわち、対象点Qが基準カメラ1の
画像面1Aにより観察される観察点nbと、参照カメラ
2の画像面2Aにより観察される観察点nrとが求めら
れる。そして、これらの観察点nb,nrから対象点Qの
3次元空間内の位置を求めることができる。
手法としては、エピポーラライン(Epipolar Line)上
で対応点を探索する方法が提案されている。例えば、基
準カメラ1で観察された画像面1A(以下、そこにおけ
る画像を、図2に示すように、基準画像1aと略記す
る)上にある観察点nbに対して、その対応点である参
照カメラ2の観察点nrは、両カメラの光学中心(光
軸)と基準カメラ1の観察点nbにより決まる平面(画
像面)と、参照カメラ2で観察された画像面2A(以
下、そこにおける画像を、図2に示すように、参照画像
2aと略記する)が交わる直線LP上に存在する。この直
線LPは、エピポーララインと称される。そして、基準カ
メラ1と参照カメラ2の位置関係が既知であれば、異な
る投影位置にある同一の対象を見つけることができるの
で、基準カメラ1の各観察点毎に参照画像2a上のエピ
ポーラライン(直線LP)上で対応点を検索することに
より、所望の対応点を検出することができる。
asedマッチング」、「Feature−Basedマッチング」、ま
たは、「Area−Basedマッチング」などが知られてお
り、次のような特徴がある。
の濃淡値を用いて対応点を探索するため、演算速度が速
いが、対応付け精度が低い。
淡エッジなどの特徴を抽出し、画像間の特徴だけを用い
て対応点を探索するため、得られた距離画像の情報は疎
である。
算を行なうため、演算コストがかかるが、対象の対応点
を高精度に探索し、全ての画素の距離値を算出すること
ができるため、一般的によく使われる。
表わしている。基準カメラ1で観察された画像(基準画
像1a)のうち、任意に設定された注目点(注目画素)
11の周りに局所的なウィンドウ(領域)Wを設定し、
それをテンプレート12とする。図2(A)では、例え
ば、テンプレート12は、縦5個×横5個の画素で構成
されている。
メラ2で観察された画像(参照画像2a)のエピポーラ
ライン13上に、テンプレート12がテンプレート12
Aとして配置され、設定された探索範囲内でマッチング
が行なわれ、次式(1)に従って、一致度R(x,y)
が演算される。次に、テンプレート12がエピポーララ
イン13に沿って移動され、テンプレート12Bとして
配置され、テンプレート12Aと同様に、式(1)に従
って、一致度R(x,y)が演算される。さらに、テン
プレート12がエピポーラライン13に沿って移動さ
れ、テンプレート12Cとして配置され、テンプレート
12A,12Bと同様に、式(1)に従って、一致度R
(x,y)が演算される。式(1)において、Im1
(x,y)は、基準画像1aの画素を表わし、Im2(x
+Δx,y+Δy)は、参照画像2aの画素を表わして
いる。また、Δx,Δyは、テンプレート12のエピポ
ーラライン13上での移動量を表わしている。
致度R(x,y)のうち、その値が最小となるとき、基
準画像1aと参照画像2aの間の一致度(類似度)が最
も高くなる。従って、一致度R(x,y)が最小になっ
たときのテンプレート12の移動量Δx,Δyを、その
注目点11の視差とし、三角測量の原理により、その注
目点11の3次元空間における形状または奥行きを算出
することができる。
各画素ごとにマッチング(対応付け)処理を繰り返すこ
とにより、全ての画素に対応する3次元形状データを得
ることができる。なお、図2では、3つのテンプレート
12A乃至12Cの一致度R(x,y)を上記式(1)
に従って演算したが、実際には、テンプレート12は、
エピポーラライン13上を、設定された探索範囲内で、
所定の値ずつ移動され、式(1)に従って、各位置の一
致度R(x,y)が演算される。
いずれの手法においても、画像間の対応付けに「曖昧
さ」が存在するため、画像上の全ての対応点を正確に求
めることが困難であった。
て、図3に示すように、3次元空間に斜めに配置されて
いる平面21上のテクスチャパターン22の対応付けを
行なう場合、基準カメラ1および参照カメラ2の2台の
カメラが観察したテクスチャパターン22は、図4に示
すようになる。図4(A)は、図3の平面21と、そこ
に配置されているテクスチャパターン22を示し、図4
(B)は、基準カメラ1から平面21を観察したときの
観察画像(基準画像1a)を示し、図4(C)は、参照
カメラ2から平面21を観察したときの観察画像(参照
画像2a)を示している。これらの図からも判るよう
に、左右のカメラ(基準カメラ1と参照カメラ2)は、
同一の対象パターン(テクスチャパターン22)を観察
しているにもかかわらず、そのテクスチャパターン22
の画像間に幾何学的な歪みが生じ、異なる対象として認
識されることがあり、対応付けが困難になる課題があっ
た。
に、「ローカルサポート」、「高次特徴を使ったマッチ
ング」、または、「マルチベースラインステレオ」など
の手法が提案されている。しかしながら、その正確性
は、まだ充分ではない。
ものであり、テンプレートを変形して、変形テンプレー
トを生成し、より正確に対応点を見つけることができる
ようにするものである。
理装置は、複数の撮像装置により撮像された画像のうち
少なくとも1つを基準画像として入力する第1の入力手
段と、撮像装置により撮像された画像のうち、基準画像
以外を参照画像として入力する第2の入力手段と、基準
画像の各画素に基づいて、対象画素とその周辺画素をテ
ンプレートとして設定する設定手段と、設定手段により
設定されたテンプレートから、複数の変形テンプレート
を生成する生成手段と、複数の変形テンプレートを用い
て、参照画像における対応点を求めることにより、基準
画像に対する参照画像の対応関係を算定する算定手段と
を備えることを特徴とする。
撮像装置により撮像された画像のうち少なくとも1つを
基準画像として入力する第1の入力ステップと、撮像装
置により撮像された画像のうち、基準画像以外を参照画
像として入力する第2の入力ステップと、基準画像の各
画素に基づいて、対象画素とその周辺画素をテンプレー
トとして設定する設定ステップと、設定ステップの処理
により設定されたテンプレートから、複数の変形テンプ
レートを生成する生成ステップと、複数の変形テンプレ
ートを用いて、参照画像における対応点を求めることに
より、基準画像に対する参照画像の対応関係を算定する
算定ステップとを含むことを特徴とする。
数の撮像装置により撮像された画像のうち少なくとも1
つを基準画像として入力する第1の入力ステップと、撮
像装置により撮像された画像のうち、基準画像以外を参
照画像として入力する第2の入力ステップと、基準画像
の各画素に基づいて、対象画素とその周辺画素をテンプ
レートとして設定する設定ステップと、設定ステップの
処理により設定されたテンプレートから、複数の変形テ
ンプレートを生成する生成ステップと、複数の変形テン
プレートを用いて、参照画像における対応点を求めるこ
とにより、基準画像に対する参照画像の対応関係を算定
する算定ステップとを含むことを特徴とする。
に記載の画像処理方法、および請求項5に記載の媒体に
おいては、複数の変形テンプレートが生成され、変形テ
ンプレートに基づいて、基準画像に対する参照画像の対
応関係が算定される。
置の構成例について、図面を参照しながら説明する。な
お、従来の場合と対応する部分には同一の符号を付して
あり、その説明は適宜省略する。最初に、本発明の原理
について図5を参照して説明する。
照カメラ2)から対象パターンを観察したとき、基準画
像1aの所定の小領域(テンプレート12)に基づき、
複数の変形テンプレート31−1,31−2,31−3
・・・を生成し、カメラキャリブレーションにより求め
られたパラメータを用いて参照画像2aを射影変換し、
奥行き方向にs分割して得られた参照画像2a1乃至2
aSとのテンプレートマッチングを行う原理を表してい
る。基準カメラ1で観察された基準画像1aからテンプ
レート12が設定され、さらに、そのテンプレート12
が変形される。
画素(以下、9×9と適宜略記する)で構成されている
テンプレート12が、3×9,5×9,7×9,9×
9,11×9,13×9,15×9の7種類の変形テン
プレート31−1乃至31−7に変形される(簡単のた
め、変形テンプレート31−4乃至31−7の図示は省
略されている)。そして、参照画像2a1乃至2aSのエ
ピポーラライン13(図示せず)上で、それぞれの変形
テンプレート31−1乃至31−7を用いて、テンプレ
ートマッチングが行なわれる(その具体例については後
述する)。
の参照画像2aから、射影変換により、奥行き方向にs
枚の参照画像2a1乃至2aSを生成する原理の詳細は、
例えば、特開平11−53548号公報、特開平11−
53549号公報等に開示されている。
成について、図6を参照して説明する。基準カメラ1、
並びに基準カメラ1と異なる視点に設置されたn台の参
照カメラ2−1乃至2−n(以下、これらを個々に区別
する必要がない場合、単に参照カメラ2と称する。他の
装置においても同様とする)は、テクスチャパターン2
2をそれぞれ同時に撮像し、撮像された観察画像(基準
画像1a、または参照画像2a−1乃至2a−n)を電
気信号(画像信号)に変換する。
コンピュータにより構成されており、基準カメラ1と参
照カメラ2−1乃至2−nから入力された画像信号に対
して所定の処理を実行する。画像メモリ51は、基準カ
メラ1より入力された画像信号を記憶し、画像メモリ5
2−1乃至52−nは、参照カメラ2−1乃至2−nよ
り入力された画像信号をそれぞれ記憶する。
1に記憶されている基準画像1aのうち、任意の注目点
11を決定し、その注目点11の周りに局所的な領域
(テンプレート12)を設定し、テンプレート変形部5
5に入力する。テンプレート変形部55は、入力された
テンプレート12の形状に基づいて、例えば、線形補間
により複数個の変形テンプレート31−1乃至31−r
を生成し、マッチング演算部54−1乃至54−nに入
力する。
は、画像メモリ52−1乃至52−nに記憶されている
参照画像2a−1乃至2a−nのうちのエピポーラライ
ン13上の画像と、テンプレート変形部55より入力さ
れた変形テンプレート31−1乃至31−rを用いて、
エピポーラライン13上のテンプレートマッチングを行
なう。選択部56−1乃至56−nは、テンプレートマ
ッチングの結果に基づいて、変形テンプレート31−1
乃至31−rの中から、類似度が最も高くなるものを決
定し、図示せぬメモリに保存する。また、選択部56−
1乃至56−nは、類似度が最も高くなるときの座標位
置を視差とし、距離画像演算部57にその座標値を入力
する。距離画像演算部57は、三角測量の原理に基づい
て、入力された座標値から距離値(奥行き)を演算し、
さらに、入力された座標値とメモリに保存されている変
形テンプレート31に基づいて、画像を生成する。
る前に、左右のカメラで観察された画像の形状が変形す
る一般的な原理を説明する。図7は、基準カメラ1と参
照カメラ2を水平方向に設置し、それぞれのカメラから
斜面上にある線分Lを観察した場合において、観察画像
の形状が視点により変化する原理を表わしている。左右
に配置された基準カメラ1と参照カメラ2は、3次元空
間に置かれた斜面上にある線分Lを観察する。このと
き、線分L上の4点a,b,c,dは、参照カメラ2か
ら観察した場合、それぞれ、基準カメラ1と参照カメラ
2を結んだ直線と平行な線分L´上の点a´,b´,c
´,d´に投影される。また、これらの線分L,L´を
観察する基準カメラ1の視点i、および参照カメラ2の
視点jは、線分L,L´と同一平面上に配置されてい
る。
観察された基準画像1a上の直線Lの長さP1と、参照
カメラ2で観察された参照画像2a上の直線Lの長さP
2とは、必ずしも同一とはならない。ここで、基準カメ
ラ1と参照カメラ2のレンズの焦点距離をFとし、基準
カメラ1と参照カメラ2の間の距離(ベースラインの距
離と称する)をgh(ij)=Bとし、左右のカメラの
視点i,jから線分Lまでの直線距離をZとする。ま
た、基準カメラ1が撮像した線分Lは、線分L´上に線
分b´c´=L1として投影されているものとし、さら
に参照カメラ2が撮像した線分Lは直線L´に線分a´
d´=L2として投影されているものとすると、次式
(2)に従って、基準カメラ1で観察された基準画像1
aと参照カメラ2で観察された参照画像2aの画像間の
差P1−P2を演算することができる。
c´f=ΔL3,fd´=ΔL4とおくと、上記式(2)
は、以下のように表わされる。
a´jh=β1,d´jh=β2とすると、ΔL1乃至Δ
L4は、以下の式(4)乃至式(7)のように表わされ
る。なお、これらの式において、Dは、点aと点dの奥
行き方向の距離を表わす。
下の式(8)と式(9)のように表わされる。ここで、
x11は、点iから基準画像1a上に垂らした垂線と基準
画像1aとの交点pから、点aと点iを結ぶ直線と基準
画像1aとの交点までの距離を表わす。また、x12は、
点pから、点dと点iを結ぶ直線と基準画像1aとの交
点までの距離を表わす。
に代入することにより、次式(10)を得ることがで
き、基準カメラ1で観察された基準画像1aと参照カメ
ラ2で観察された参照画像2aの画像間の差P2−P1を
求めることができる。
2−P1の単位は、例えば、mmである。ここで、基準画像
1aの横方向の画素数をm(pixel)とし、基準カメラ
1と参照カメラ2のCCDチップの横方向の長さをk(m
m)とすると、以下のように基準カメラ1で観察された
基準画像1aと参照カメラ2で観察された参照画像2a
の画像間の画素数の差(P2−P1)Pは、式(11)に
示すように求めることができる。
分Lの角度φなどと関連し、次式(12)により表わす
ことができる。
のエピポーラライン13上でテンプレートマッチングが
行なわれる場合、画素数の差(P2−P1)Pを、上記式
(11)に従って演算した例を示している。ここで、レ
ンズの焦点距離F=8(mm)、カメラ間の距離B=80
(mm)、カメラの視点i,jから線分Lまでの距離Z=
500(mm)、基準画像1aの画素数m=720(pixe
l)、CCDチップの横方向の長さk=4.8(mm)とされ
ている。また、テンプレート12のウィンドウサイズ
は、3×3,5×5,7×7,9×9,11×11,1
3×13,15×15,17×17,19×19とされ
る。
合、用いられるテンプレート12のサイズが3×3のと
き、画素数の差(P2−P1)Pは0.132(pixel)と
なり、また、用いられるテンプレート12のサイズが9
×9のとき、画素数の差(P2−P1)Pは0.395(p
ixel)となり、さらにまた、用いられるテンプレート1
2のサイズが15×15のとき、画素数の差(P2−P
1)Pは0.659(pixel)となる。
(度)の場合、用いられるテンプレート12のサイズが
5×5のとき、画素数の差(P2−P1)Pは0.875
(pixel)となり、また、用いられるテンプレート12
のサイズが11×11のとき、画素数の差(P2−P1)
Pは1.93(pixel)となり、さらにまた、用いられる
テンプレート12のサイズが17×17のとき、画素数
の差(P2−P1)Pは2.99(pixel)となる。
5(度)の場合、用いられるテンプレート12のサイズ
が7×7のとき、画素数の差(P2−P1)Pは6.16
4(pixel)となり、また、用いられるテンプレート1
2のサイズが13×13のとき、画素数の差(P2−P
1)Pは11.607(pixel)となり、さらにまた、用
いられるテンプレート12のサイズが19×19のと
き、画素数の差(P2−P1)Pは17.204(pixel)
となる。
(線分L)を観察しているにもかかわらず、テンプレー
ト12のサイズにより、また、線分Lの角度φにより、
画像上の線分の長さが異なる。従って、基準カメラ1と
異なる視点にある参照カメラ2が観察した参照画像2a
に対して、縦横比が同じである1枚のテンプレート12
を用いてテンプレートマッチングを行なう場合、また、
角度φが大きい線分Lを観察してテンプレートマッチン
グを行なう場合(奥行きが大きくなる場合)、必ずしも
正しい距離値を得ることができない。
ために、基準カメラ1で観察された基準画像1aからテ
ンプレート12が設定され、さらに、複数個の変形テン
プレート31が生成され、複数個の変形テンプレート3
1を用いて、参照画像2aのうちのエピポーラライン1
3の画像とテンプレートマッチングが行なわれるように
するものである。
るカメラで観察された画像の距離画像計算処理を行なう
場合の動作について、図9のフローチャートを参照して
説明する。ステップS1において、基準カメラ1は、観
測した基準画像1aの画素をIm1(x,y)として画像
メモリ51に入力し、記憶させる。ステップS2におい
て、テンプレート設定部53は、画像メモリ51に記憶
されている基準画像1aの画素Im1(x,y)のうち、
任意の注目点11を決定し、その注目点11の周りにテ
ンプレートT(x,y)を設定する。
部55は、ステップS2で設定されたテンプレートT
(x,y)を、線形補間により変形し、変形テンプレー
トTj(j=1,2・・・J)を生成する。例えば、図
10に示すように、縦9個×横9個の画素(以下、9×
9と適宜略記する)で構成されているテンプレートT
(x,y)の大きさと形状が任意の方向に変形される。
図10(A)は、9×9で構成されているテンプレート
T(x,y)を、線形補間により水平方向(x方向)
に、9×3,9×5,9×7,9×9,9×11,9×
13,9×15の7種類に変形させた変形テンプレート
T1乃至T7を表わしている。同図において、J=7であ
る。
方向(y方向)に変形させてもよい。この場合、例え
ば、図10(B)に示すように、3×9,5×9,7×
9,9×9,11×9,13×9,15×9の7種類の
変形テンプレートY1乃至Y7が生成される。
の処理と平行して、ステップS4乃至S7の処理が行な
われる。ステップS4において、参照カメラ2−1は、
観測した参照画像2a−1の画素Im2(x,y)を画像
メモリ52−1に入力する。ステップS5において、マ
ッチング演算部54−1は、カメラキャリブレーション
により求められたパラメータを用いて参照画像2a−1
を射影変換し、奥行き方向にs分割した、参照画像2a
1乃至2aSを生成する。
設定される。ステップS7において、変数iが1だけイ
ンクリメントされ、いまの場合、i=1とされる。
54−1は、第i番目(いまの場合、i=1)の参照画
像2aiの画素Im2i(xi,yi)と、ステップS3で生
成された変形テンプレートTjを用いて、エピポーララ
イン13上のテンプレートマッチングを行ない、最大マ
ッチングスコアを算出する。
算部54−1の変形テンプレートTjを用いた最大マッ
チングスコア算出処理について説明する。ステップS2
1において、変形テンプレートTjの変数jと、最大マ
ッチングスコア値Miに、それぞれ0が初期設定され
る。ステップS22において、変数jが1だけインクリ
メントされ、いまの場合、j=1とされる。
部54−1は、テンプレート変形部55で変形された変
形テンプレートTj(j=1)と、第i番目(i=1)
の参照画像2aiの画素Im2i(xi,yi)における同一
領域とのマッチングスコア値Mj(テンプレートと参照
画像の相関が高い程、大きくなる値であり、例えば、式
(1)で示す一致度R(x,y)の逆数として求められ
る)を計算する。
部54−1は、ステップS23で計算されたマッチング
スコア値Mjの値が、メモリに保存されている最大マッ
チングスコア値Miの値より大きいか否かを判定し、マ
ッチングスコア値Mjの値が、最大マッチングスコア値
Mi(いまの場合、Mi=0)の値より大きいと判定され
た場合、ステップS25に進み、マッチング演算部54
−1は、マッチングスコア値Mjの値を、最大マッチン
グスコア値Miに代入し、ステップS26に進む。ステ
ップS24において、マッチングスコア値Mjの値が、
最大マッチングスコア値Miの値より小さいと判定され
た場合、ステップS25の処理はスキップされ、処理は
ステップS26に進む。
部54−1は、全ての変形テンプレートTjを用いて、
第i番目の参照画像2aiの画素Im2i(xi,yi)との
マッチング処理が終了したか否かを判定し、処理が終了
していないと判定された場合、ステップS22に戻り、
変数jの値を1だけインクリメントし、いまの場合、j
=2とする。これにより、第2番目の変形テンプレート
が選択され、以下、同様の処理が繰り返される。
プレートTjを用いて、第i番目の参照画像2aiの画素
Im2i(xi,yi)とのマッチング処理が終了したと判
定されるまで上述した処理が繰り返される。
ッチング演算部54−1は、第i番目の参照画像2ai
における全ての画素Im2i(xi,yi)との最大マッチ
ングスコアの算出処理が終了したか否かを判定し、終了
していないと判定された場合、ステップS2に戻り、ス
テップS9において、第i番目の参照画像2aiにおけ
る全ての画素Im2i(xi,yi)との最大マッチングス
コアの算出処理が終了したと判定されるまで、上述した
処理を繰り返す。
場合、i=1)の参照画像2aiにおける全ての画素Im
2i(xi,yi)との最大マッチングスコアの算出処理
が終了したと判定されると、マッチング演算部54−1
は、さらに、ステップS10において、全ての参照画像
2a1乃至2aSとのマッチング処理が終了したか否かを
判定し、終了していないと判定された場合、ステップS
7に戻り、変数iの値を1だけインクリメントし、i=
2とする。その後、ステップS8に進み、同様の処理
が、ステップS10において、全ての参照画像2a1乃
至2aSとのマッチング処理が終了したと判定されるま
で繰り返される。
参照画像2a1乃至2aSとのマッチング処理が終了した
と判定されると、選択部56−1は、最大マッチングス
コア値Miから、類似度が最も高くなる(最大マッチン
グスコア値Miの値が最大となる)変形テンプレートTj
を決定し、図示せぬメモリに保存する。また、選択部5
6−1は、類似度が最も高くなるときの参照画像2a−
1の画素Im2(x,y)を選択し、距離画像演算部57
に入力する。
スコア算出処理により、各変形テンプレートTjを用い
て、最大マッチングスコア値Miが算出された結果を示
している。同図において、横軸は変形テンプレートTj
を表わし、縦軸は類似度を表わしている。例えば、図1
2では、変形テンプレートT6において、最も類似度が
高くなるため、変形テンプレートT6がメモリに保存さ
れ、そのときの参照画像2a−1の画素Im2(x,y)
が距離画像演算部57に入力される。
距離画像演算部57は、最大マッチングスコア値Miが
得られたときの変形テンプレートの移動量を、それぞれ
の注目画素点の視差とし、三角測量の原理により、距離
画像が生成され、処理を終了する。
長方形に変形させる方法を例として説明したが、例え
ば、台形などのその他の形状に変形しても適用できる。
また、テンプレート12の縦横比を決める基準として、
式(11)を用いたが、次式(13)を用いることも可
能である。
1aと参照カメラ2で観察された参照画像2aの画像間
の差P1−P2を求めるだけでなく、次式(14)に従っ
て、画像間の比P1/P2を求めることにより、テンプレ
ート12の縦横比を決定することもできる。
数個の変形テンプレート31(元のテンプレート12を
含む)を生成し、その変形テンプレートを用いてテンプ
レートマッチングを行なうようにしたので、画像間の対
応付けの曖昧さを低減し、ミスマッチングの発生頻度が
大きく抑えられ、より信頼性の高い距離値を得ることが
できる。
行き方向の形状が複雑な対象に対しても、高精度に距離
値を測定することができる。
り実行させることもできるが、ソフトウエアにより実行
させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより
実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプロ
グラムが、専用のハードウエアとしての画像処理装置4
1に組み込まれているコンピュータ、または、各種のプ
ログラムをインストールすることで、各種の機能を実行
することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュー
タなどにインストールされる。
処理を実行するプログラムをコンピュータにインストー
ルし、コンピュータによって実行可能な状態とするため
に用いられる媒体について、そのコンピュータが汎用の
パーソナルコンピュータである場合を例として説明す
る。
に、パーソナルコンピュータ61に内蔵されている記録
媒体としてのハードディスク62や半導体メモリ63に
予めインストールした状態でユーザに提供することがで
きる。
(B)に示すように、フロッピー(登録商標)ディスク
71、CD-ROM(CD-Read Only Memory)72、MO(Magne
to-Optical)ディスク73、DVD(Digital Versatile D
isc)74、磁気ディスク75、または半導体メモリ7
6などの記録媒体に、一時的あるいは永続的に格納し、
パッケージソフトウエアとして提供することができる。
すように、ダウンロードサイト81から、デジタル衛星
放送用の人工衛星82を介して、パーソナルコンピュー
タ61に無線で転送したり、ローカルエリアネットワー
ク、インターネットといったネットワーク91を介し
て、パーソナルコンピュータ61に有線で転送し、パー
ソナルコンピュータ61おいて、内蔵するハードディス
ク62などに格納させることができる。
媒体を含む広義の概念を意味するものである。
図14に示すように、CPU102を内蔵している。CPU1
02にはバス101を介して入出力インタフェース10
5が接続されており、CPU102は、入出力インタフェ
ース105を介して、ユーザから、キーボード、マウス
などよりなる入力部107から指令が入力されると、そ
れに対応して、図13(A)の半導体メモリ63に対応
するROM103に格納されているプログラムを実行す
る。あるいはまた、CPU102は、ハードディスク62
に予め格納されているプログラム、人工衛星82もしく
はネットワーク91から転送され、通信部108により
受信され、さらにハードディスク62にインストールさ
れたプログラム、またはドライブ109に装着されたフ
ロッピーディスク71、CD-ROM72、MOディスク73、
DVD74、もしくは磁気ディスク75から読み出され、
ハードディスク62にインストールされたプログラム
を、RAM104にロードして実行する。さらに、CPU10
2は、その処理結果を、例えば、入出力インタフェース
105を介して、LCD(Liquid Crystal Display)など
よりなる表示部106に必要に応じて出力する。
されるプログラムを記述するステップは、記載された順
序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずし
も時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に
実行される処理をも含むものである。
理装置、請求項4に記載の画像処理方法、および請求項
5に記載の媒体によれば、複数の変形テンプレートに基
づいて、基準画像に対する参照画像の対応関係を算定
し、対象点までの距離を求めるようにしたので、より高
精度に画像の対応付けを行なうことができる。
ある。
2の対応付けを説明する図である。
ある。
ロック図である。
原理を説明する図である。
ャートである。
算出処理を説明するフローチャートである。
を示すブロック図である。
n 参照カメラ, 2a1乃至2aS 参照画像, 11
A乃至11C 注目点, 12A乃至12Cテンプレー
ト, 21 平面, 22 テクスチャパターン, 3
1−1乃至31−3 変形テンプレート, 41 画像
処理装置, 51,52−1乃至52−n 画像メモ
リ, 53 テンプレート設定部, 54−1乃至54
−n マッチング演算部, 55 テンプレート変形
部, 56−1乃至56−n 選択部, 57 距離画
像演算部
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の撮像装置により撮像された画像の
うち少なくとも1つを基準画像として入力する第1の入
力手段と、 前記撮像装置により撮像された画像のうち、前記基準画
像以外を参照画像として入力する第2の入力手段と、 前記基準画像の各画素に基づいて、対象画素とその周辺
画素をテンプレートとして設定する設定手段と、 前記設定手段により設定された前記テンプレートから、
複数の変形テンプレートを生成する生成手段と、 前記複数の変形テンプレートを用いて、前記参照画像に
おける対応点を求めることにより、前記基準画像に対す
る参照画像の対応関係を算定する算定手段とを備えるこ
とを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項2】 前記生成手段は、前記テンプレートの縦
横比を変えることにより、複数の変形テンプレートを生
成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装
置。 - 【請求項3】 前記算定手段は、前記複数の変形テンプ
レートに対して、前記参照画像の各画素における類似度
を算出し、算出された前記類似度のうち、最も相関が高
くなる座標を抽出して対応点とすることを特徴とする請
求項1に記載の画像処理装置。 - 【請求項4】 複数の撮像装置により撮像された画像の
うち少なくとも1つを基準画像として入力する第1の入
力ステップと、 前記撮像装置により撮像された画像のうち、前記基準画
像以外を参照画像として入力する第2の入力ステップ
と、 前記基準画像の各画素に基づいて、対象画素とその周辺
画素をテンプレートとして設定する設定ステップと、 前記設定ステップの処理により設定された前記テンプレ
ートから、複数の変形テンプレートを生成する生成ステ
ップと、 前記複数の変形テンプレートを用いて、前記参照画像に
おける対応点を求めることにより、前記基準画像に対す
る参照画像の対応関係を算定する算定ステップとを含む
ことを特徴とする画像処理方法。 - 【請求項5】 複数の撮像装置により撮像された画像の
うち少なくとも1つを基準画像として入力する第1の入
力ステップと、 前記撮像装置により撮像された画像のうち、前記基準画
像以外を参照画像として入力する第2の入力ステップ
と、 前記基準画像の各画素に基づいて、対象画素とその周辺
画素をテンプレートとして設定する設定ステップと、 前記設定ステップの処理により設定された前記テンプレ
ートから、複数の変形テンプレートを生成する生成ステ
ップと、 前記複数の変形テンプレートを用いて、前記参照画像に
おける対応点を求めることにより、前記基準画像に対す
る参照画像の対応関係を算定する算定ステップとを含む
ことを特徴とするプログラムをコンピュータに実行させ
る媒体。
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