JPH1153549A - 画像処理装置、画像処理方法、および、伝送媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および、伝送媒体

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JPH1153549A
JPH1153549A JP9207951A JP20795197A JPH1153549A JP H1153549 A JPH1153549 A JP H1153549A JP 9207951 A JP9207951 A JP 9207951A JP 20795197 A JP20795197 A JP 20795197A JP H1153549 A JPH1153549 A JP H1153549A
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JP
Japan
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input
reference image
points
calculating
image
Prior art date
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Pending
Application number
JP9207951A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Ashigahara
隆之 芦ヶ原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP9207951A priority Critical patent/JPH1153549A/ja
Publication of JPH1153549A publication Critical patent/JPH1153549A/ja
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  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステレオ法において、対象点までの距離を正
確に測定する。 【解決手段】 基準カメラの画像面上の点nbの視線L
上の点A,B,Dに対応する対応点nr0,nr2,nr1
射影変換によって求める。そして、これらの対応点を結
ぶことにより形成されるエピポーララインL’上を検索
することにより、対象点Cに対応する対応点nrsを求め
る。更に、基準点から点A,B,Dまでの距離Z0
2,Z1と対応点nr0,nr2,nr1の位置とから複比を
用いて、基準点から対象点Cまでの距離Zsを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像処理装置、画
像処理方法、および、伝送媒体に関し、特に、ステレオ
法に基づいて距離測定を行う画像処理装置、画像処理方
法、および、伝送媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】複数のカメラを用いて、対象までの距離
を測定する方法としては、ステレオ法が知られている。
ステレオ法は、複数の視点から撮影した画像を用いて、
シーン内の各点までの距離を三角測量の原理により測定
する方法である。
【0003】図12は、ステレオ法の概略を説明する図
である。この図に示すように、ステレオ法では、基準カ
メラと参照カメラの2台のカメラによって3次元シーン
を観察し、測定しようとする対象の3次元空間における
位置(基準点からの距離)を求める。
【0004】即ち、図12に示す例では、3次元シーン
中の対象点Pが基準カメラによって観察される観察点n
bと、参照カメラによって観察される観察点nrとを求め
る。そして、これらの観察点nb,nrから対象点Pの三
次元空間内の位置を求めることができる。
【0005】観察点nbに対応する観察点nrを検出する
方法としては、エピポーラライン(Epipolar line)を
用いた方法がある。即ち、図12に示すように、参照カ
メラの観察点nrは、両カメラの光学中心(光軸)と基
準カメラの観察点nbによって決まる平面と、参照カメ
ラの画像面が交わる直線上に存在する。この直線をエピ
ポーララインと呼ぶ。基準カメラと参照カメラの位置関
係が既知であれば、基準カメラの各観察点毎に参照カメ
ラの画像面上のエピポーララインを求めることができる
ので、このエピポーラライン上で対応点検索を行うこと
により、所望の対応点を検出することができる。
【0006】一般的には、内部パラメータが等しい2台
のカメラを、お互いの光軸が平行でかつ画像面が同一面
上に存在するように配置すると、各カメラがラスタ走査
する際の走査線とエピポーララインとを一致させること
ができるので、結果として、アドレス変換などに必要な
計算を削減することが可能となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
に、基準カメラと参照カメラを高精度に位置決めして配
置することは極めて困難であるので、精度よく測定を行
うことが出来ないという課題があった。
【0008】また、基準カメラと参照カメラの撮影画像
の双方に含まれている範囲(どちらのカメラからでも観
察できる範囲)を広くするために輻輳をつけた場合(2
台のカメラの光軸が平行ではない場合)、エピポーララ
インと走査線とが一致しなくなるので、カメラの内部パ
ラメータと外部パラメータを正確に求めなければなら
ず、精度の高い測定が困難であるという課題があった。
【0009】更に、基準カメラと参照カメラの内部パラ
メータが相互に異なっている場合においても、エピポー
ララインと走査線が一致しなくなるため、上述の場合と
同様にカメラの内部パラメータと外部パラメータとを正
確に求めなければならないという課題があった。
【0010】なお、内部パラメータと外部パラメータに
は以下のようなものである。
【0011】内部パラメータ f(focal length)、Cx,Cy(center of image plan
e)、sx(digitalscale factor)
【0012】外部パラメータ Rx,Ry,Rz(rotational angle)、Tx,Ty,
Tz(translational components)
【0013】従って、内部パラメータは個々のカメラ固
有の特性を示しており、また、外部パラメータは、3次
元空間内における2台のカメラの位置を示しているとい
うことができる。
【0014】ところで、これらの内部パラメータを正確
に求める方法としては、Tsaiの方法(「R.Y.Tsai,A ver
satile camera calibration technique for high accur
acy3D machine vision metrology using off-the shelf
TV cameras and lenses, IEEE journal of Robotics a
nd Automation, Vol.RA-3, no.4,pp.323-344, Aug.198
7」参照)が有名である。
【0015】しかしながら、この方法を実際に実行する
ためには、参照点が正確な位置に描かれた校正パターン
や参照点を正確に位置決めするための機構が必要になる
ため、正確な測定を行うためには装置が煩雑となるとい
う課題があった。
【0016】本発明は、以上のような状況に鑑みてなさ
れたものであり、ステレオ法により対象点の位置を測定
する場合に、簡便な装置により正確な測定を行うことを
可能とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像処
理装置は、第1の画像処理装置から出力される基準画像
を入力する第1の入力手段と、第2の画像処理装置から
出力される参照画像を入力する第2の入力手段と、第1
の入力手段から入力された基準画像内の所定の点に対応
する視線上に存在する第1乃至第3のポイントまでのそ
れぞれの距離が入力される第3の入力手段と、第2の入
力手段から入力された参照画像上において、第1乃至第
3のポイントに対応する第1乃至第3の対応点を算出す
る第1の算出手段と、視線上に存在する、対象点に対応
する参照画像上の第4の対応点を算出する第2の算出手
段と、第1乃至第4の対応点と、第3の入力手段から入
力された第1乃至第3のポイントまでの距離を元にし
て、複比を演算することにより、対象点までの距離を算
出する第3の算出手段とを備えることを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の画像処理方法は、第1の
画像処理装置から出力される基準画像を入力する第1の
入力ステップと、第2の画像処理装置から出力される参
照画像を入力する第2の入力ステップと、第1の入力ス
テップから入力された基準画像内の所定の点に対応する
視線上に存在する第1乃至第3のポイントまでのそれぞ
れの距離が入力される第3の入力ステップと、第2の入
力ステップから入力された参照画像上において、第1乃
至第3のポイントに対応する第1乃至第3の対応点を算
出する第1の算出ステップと、視線上に存在する、対象
点に対応する参照画像上の第4の対応点を算出する第2
の算出ステップと、第1乃至第4の対応点と、第3の入
力ステップから入力された第1乃至第3のポイントまで
の距離を元にして、複比を演算することにより、対象点
までの距離を算出する第3の算出ステップとを備えるこ
とを特徴とする。
【0019】請求項4に記載の伝送媒体は、第1の画像
処理装置から出力される基準画像を入力する第1の入力
ステップと、第2の画像処理装置から出力される参照画
像を入力する第2の入力ステップと、第1の入力ステッ
プから入力された基準画像内の所定の点に対応する視線
上に存在する第1乃至第3のポイントまでのそれぞれの
距離が入力される第3の入力ステップと、第2の入力ス
テップから入力された参照画像上において、第1乃至第
3のポイントに対応する第1乃至第3の対応点を算出す
る第1の算出ステップと、視線上に存在する、対象点に
対応する参照画像上の第4の対応点を算出する第2の算
出ステップと、第1乃至第4の対応点と、第3の入力ス
テップから入力された第1乃至第3のポイントまでの距
離を元にして、複比を演算することにより、対象点まで
の距離を算出する第3の算出ステップとを備えるコンピ
ュータプログラムを伝送する。
【0020】請求項1に記載の画像処理装置、請求項3
に記載の画像処理方法、および、請求項4に記載の伝送
媒体においては、第1の画像処理装置から出力される基
準画像を入力し、第2の画像処理装置から出力される参
照画像を入力し、入力された基準画像内の所定の点に対
応する視線上に存在する第1乃至第3のポイントまでの
それぞれの距離が入力され、入力された参照画像上にお
いて、第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至第3
の対応点を算出し、視線上に存在する対象点に対応する
参照画像上の第4の対応点を算出し、第1乃至第4の対
応点と、第1乃至第3のポイントまでの距離を元にし
て、複比により対象点までの距離を算出する。例えば、
第1の画像処理装置から出力される基準画像を入力し、
第2の画像処理装置から出力される参照画像を入力し、
入力された基準画像内の所定の点に対応する視線上に存
在する第1乃至第3のポイントまでのそれぞれの距離が
キーボードなどから入力され、入力された参照画像上に
おいて、第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至第
3の対応点が射影変換により算出され、視線上に存在す
る対象点に対応する参照画像上の第4の対応点をエピポ
ーラライン上を検索することにより算出し、第1乃至第
4の対応点と、第1乃至第3のポイントまでの距離を元
にして、複比により対象点までの距離を算出する。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態の構
成例について説明する図である。この図において、ワー
クステーション10は、CPU10a(第1の算出手
段、第2の算出手段、第3の算出手段)、ROM10
b、RAM10c、および、IF10d(第1の入力手
段、第2の入力手段)により構成されており、基準カメ
ラ30および参照カメラ31から出力された画像信号に
対して所定の処理を施すようになされている。
【0022】CPU10aは、装置の各部を制御すると
ともに、プログラムに応じて所定の演算を行うようにな
されている。ROM10bは、CPU10aが実行する
プログラムや各種データなどを格納している。RAM1
0cは、CPU10aが各種処理を実行する際の演算途
中のデータやプログラムなどを格納するようになされて
いる。IF10dは、外部装置との間でデータを授受す
る場合において、データの表現形式を適宜変換するよう
になされている。
【0023】CRTモニタ20は、ワークステーション
10から出力された画像を表示出力するようになされて
いる。HDD21は、基準カメラ30および参照カメラ
31から出力された画像信号や各種プログラム等を記録
または再生するようになされている。
【0024】基準カメラ30と参照カメラ31は、被写
体の光画像を対応する電気信号(画像信号)に変換して
出力するようになされている。
【0025】なお、複数の参照カメラを設け、その中か
ら所望の画像のみを選択して用いるようにしてもよい。
【0026】以下では、以上の実施の形態の動作につい
て説明する前に、本実施の形態の動作原理について説明
する。
【0027】図2は、本発明の動作原理を説明する図で
ある。
【0028】本発明では、射影変換を用いて、参照画像
を基準画像に変換した後、双方の画像の対応する位置か
ら対象点までの距離を算出するようになされている。
【0029】即ち、3次元空間に置かれた平面を2台の
カメラ(ステレオペアカメラ)で観察した場合、対応点
のカメラ座標は射影変換により相互に変換可能である
(「金谷,“画像理解,”森北出版,1990」参
照)。つまり、図2に示すように、3次元空間に置かれ
た平面上の点Pが基準カメラ30の画像(以下、基準画
像と適宜略記する)でnbに観察され、参照カメラ31
の画像(以下、参照画像と適宜略記する)でnrに観察
されたとすると、nbからnrへの変換を3×3の射影変
換行列をHとすると、以下のように示すことができる。
【0030】
【数1】
【0031】ここでは、射影幾何における斉次座標系を
用いているので、画像平面上の2次元の点は(x,y,
w)と表され、画像面上の直交座標系では(x/w,y
/w)と表される。従って、式(1)は、以下のように
表すことができる。
【0032】
【数2】
【0033】また、画像座標では、射影変換は以下のよ
うに表すことができる。
【0034】
【数3】
【0035】
【数4】
【0036】ここで、iは、画像を構成する画素の番号
を示しており、例えば、1画面が640×480個の画
素から構成されている画像では、iは0乃至640×4
80の値を取る。
【0037】射影変換行列Hは、m0乃至m8の合計9個
のパラメータより構成されている。しかしながら、スケ
ール因子に自由度が残るので、自由度は8となる。ま
た、射影変換行列Hは、カメラの内部パラメータ、外部
パラメータ、および、平面の方程式を暗黙的に含んだ行
列である。
【0038】図3は、射影変換を施す対象となるテキス
チャとカメラとの関係を示す図である。この図において
は、基準点(所定の位置に選んでよい)からある距離Z
0だけ離れた位置に設置した1枚の平面を、相互に位置
関係が固定された複数のカメラにより撮像するようにな
されている。なお、平面のカメラ側の面には、所定のテ
キスチャが形成されている。
【0039】中央のカメラを基準カメラ、その他を参照
カメラとし、参照カメラのうちの何れか1つの画像と、
基準カメラの画像とを組み合わせてステレオペアを形成
する。
【0040】このとき、基準カメラの画像(基準画像)
と、例えば、右端の参照カメラの画像(参照画像)は、
図4(A)のようになる。
【0041】このとき、参照画像に対して所定の射影変
換を施し、これらの画像間の輝度の誤差が最初となるよ
うな射影変換行列Hを算出する。このような射影変換行
列Hを求めることにより、基準画像の任意の点に対応す
る対応点を参照画像上から検索することが可能となる。
なお、本実施の形態においては、変換後の参照画像と、
基準画像とが正確に一致する射影変換行列Hを求める方
法(画像合わせ込み方法)としては、Levenberg-Marqua
rdt最小化法(以下、L−M法と略記する)を用いてい
る。以下にその詳細について説明する。
【0042】基準画像をI、参照画像をI’とし、基準
画像I上の座標x,yにおける第i番目の画素をI(x
i,yi)、また、参照画像I’上の座標x’,y’にお
ける第i番目の画素をI’(x’i,y’i)とする。こ
のとき、第i番目の画素の輝度誤差をeiとすると、画
像全体の輝度誤差Eは、次の式(5)により表すことが
できる。
【0043】
【数5】
【0044】このEを最小化する射影変換行列を求めれ
ば、画像の合わせ込み、即ち、基準画像と参照画像との
関係式を導出することができる。
【0045】即ち、画像全体の輝度誤差Eは、未知パラ
メータ{m0,m1,・・・,m7}によるeiの偏微分を
用いて導出する。前述したように、射影行列Hの自由度
は8であるから、ここではm8=1とする。すると、第
k番目のパラメータmkによるeiの偏微分は、以下の式
により表すことができる。
【0046】
【数6】
【0047】この式を、それぞれの未知パラメータによ
り実際に偏微分を行ったものを以下の式(7)乃至(1
4)に示す。
【0048】
【数7】
【0049】
【数8】
【0050】
【数9】
【0051】
【数10】
【0052】
【数11】
【0053】
【数12】
【0054】
【数13】
【0055】
【数14】
【0056】但し、Di=m6・xi+m7・yi+1にお
いて、( I’/ x’, I’/y’)は、I’の
(x’i,y’i)における輝度値の勾配(Gradient)で
ある。これらの偏微分から、L−M法では近似Hessian
Matrix A(以下、行列Aと略記する)と、Weighted gra
dient vector b(以下、ベクトルbと略記する)を計算
する。なお、行列Aとベクトルbのそれぞれの構成要素
は、次のように表すことができる。
【0057】
【数15】
【0058】
【数16】
【0059】そして、画像全体の輝度誤差Eの値が減少
したか否かに応じて、行列Aとベクトルbを用いた次式
に示すΔmだけ未知パラメータmの値を更新する。
【0060】
【数17】
【0061】ここで、λは、time-varying stabilizati
on parameterである。
【0062】以上のような処理を誤差の変化がなくなる
(実際には、誤差の減少分が所定の閾値以下になる)ま
で繰り返すことにより、射影変換行列Hの未知のパラメ
ータm0乃至m7を求めることができる。
【0063】以上のようにして求めた射影変換行列Hを
用いて、次に、エピポーララインを求める。
【0064】図5は、エピポーララインを求める方法を
説明する図である。射影変換行列H0が決まると、距離
0における基準画像上の点nbに対応する参照画像上の
点nr 0が決定できる。点nbは任意であるので、その結
果、基準画像上の全ての点に対応する対応点を算出する
ことができる。
【0065】同様にして、観察する平面を距離Z1の位
置に、距離Z0の位置に置かれていた平面と平行になる
ように置いた場合の射影変換行列H1を求める。
【0066】求めた射影変換行列H0,H1により、基準
画像上の観察点nbは、対象が距離Z0または距離Z1
ある場合には、参照画像上のnr0,nr1にそれぞれ射影
されることが分かる。従って、参照画像上の2点nr0
r1を結んだ線分がエピポーララインとなる。
【0067】ところで、実際の対象物の距離を測定する
場合においては、基準画像上の所定の点に対応する点
(対応点)をエピポーラライン上で探索し、検出された
対応点の位置(視差)を、3次元空間における実際の距
離に変換する必要がある。しかし、本実施の形態におい
ては射影変換を用いているので、視差と実際の距離とは
正比例しない。従って、この視差を距離に変換する変換
式を求めるために、本実施の形態においては、距離
0,Z1とは異なる距離Z2に前述の平面を再度設置し
てnr2を求め、これらnr0,nr1,nr2から複比を用い
て視差と距離の変換を行うようにしている。
【0068】以下では、複比について説明する。
【0069】図6は、複比を説明するための図である。
この図に示すように、3次元空間内の線分Lが画像面上
の線分L’に投影されているとする。このとき、線分L
上の4点A,B,C,Dは、それぞれ、線分L’上の
A’,B’,C’,D’に投影されているものとする。
また、これらの線分L,L’を観察する視点Oと、線分
L,L’とは同一平面上に配置されている。換言する
と、点A,B,C,D,A’,B’,C’,D’と視点
Oとは、同一の平面上に配置されている。これらの平面
上における位置関係を書き直すと、図7のようになる。
【0070】この図において、OA=a,OB=b,O
C=c,OD=dとおき、更に AOC=α, BOC
=β, AOD=γ, BOD=δとおくと、これらの
間の関係は、以下の式により表すことができる。
【0071】
【数18】
【0072】
【数19】
【0073】
【数20】
【0074】従って、式(19)と式(20)を式(1
8)に代入すると、以下の式を得る。
【0075】
【数21】
【0076】同様の計算をADとBDに対して施すと、
以下の式を得る。
【0077】
【数22】
【0078】式(21)を式(22)により除算するこ
とにより、以下の式(23)を得る。
【0079】
【数23】
【0080】以上の式(18)乃至式(23)の計算と
同様の計算を、A’C’,B’C’,A’D’,B’
D’に対して行うことにより、以下の式を得る。
【0081】
【数24】
【0082】これら、式(23)と式(24)とから、
以下の式を得る。
【0083】
【数25】
【0084】以上の複比を用いて、以下のような手順に
より、所望の対象点の3次元空間内における基準点から
の距離を求める。
【0085】いま、図7において、線分Lを基準画像上
の点nbの視線に対応させ、また、線分L’をエピポー
ララインに対応させるとする。更に、点A,B,Dをそ
れぞれ距離Z0,Z2,Z1の3次元空間内の点に対応さ
せ、また、点A’,B’,D’を、射影変換行列H0
2,H1でそれぞれ求めることができる参照画像上の点
r0,nr2,nr1に対応させるとする。これらの関係を
改めて作図しなおしたのが図8である。
【0086】いま、距離Zsだけ離れた位置に、対象点
Cが配置されているとする。このとき、エピポーラライ
ンL’上を探索して得られた対応点がnrsであるとする
と、式(25)の各線分の値は、以下のようになる。
【0087】
【数26】
【0088】従って、式(26)を式(25)に代入す
ることにより、基準点から対象点Cまでの距離Z3を求
めることができる。ところで、実際の距離は線分Lに沿
ったものではないが、別の線分に正射影されているの
で、各距離の比は正比例の関係となるので大きな問題は
生じない。例えば、図8においては、ADは光軸に正射
影したAccの長さである。
【0089】また、以上の例では、AD間の内挿の場合
(対象点CがADの内側に存在する場合)について説明
したが、外挿の場合(対象点がADの外側に存在する場
合)においても可能であることはいうまでもない。
【0090】次に、以上の説明を踏まえたうえで、図1
に示す本発明の実施の形態の動作について図9に示すフ
ローチャートを参照して説明する。
【0091】この処理は、図1に示す実施の形態におい
て実行される処理の一例を説明するフローチャートであ
る。この処理が実行されると、ステップS1において、
CPU10aは、距離Z0における基準画像と参照画像
を基準カメラ30と参照カメラ31からそれぞれ入力す
る。即ち、CPU10aは、図8に示す距離Z0の位置
に、基準カメラ30の光軸と垂直となるように配置され
た平面を、基準カメラ30と参照カメラ31により撮影
させ、得られた画像をIF10dを介して読み込む。
【0092】ステップS2では、前述した式(5)乃至
(17)を用いて、得られた基準カメラ30の画像と、
参照カメラ31の画像を処理し、射影変換行列H0を求
める。なお、この処理の詳細については、図10を参照
して後述する。
【0093】ステップS3では、CPU10aは、図8
に示す距離Z1の位置に、基準カメラ30の光軸と垂直
となるように配置された平面を、基準カメラ30と参照
カメラ31により撮影させ、得られた画像をIF10d
を介して読み込む。
【0094】ステップS4では、射影変換行列H1が算
出される。そして、ステップS5に進む。
【0095】ステップS5では、CPU10aは、図8
に示す距離Z2の位置に、基準カメラ30の光軸と垂直
となるように配置された平面を、基準カメラ30と参照
カメラ31により撮影させ、得られた画像をIF10d
を介して読み込む。
【0096】そして、ステップS6において、射影変換
行列H2を算出し、処理を終了する(エンド)。
【0097】次に、図10を参照して、ステップS2,
S4,S6に示す射影変換行列を求める処理の詳細につ
いて説明する。
【0098】この処理が実行(コール)されると、CP
U10aは、ステップS19において、変数tを値0に
初期設定する。そして、ステップS20において、変数
jと変数kを値0にそれぞれ初期設定し、また、変数λ
を値1に初期設定する。そして、ステップS21に進
む。
【0099】ステップS21では、CPU10aは、変
数iと変数Eを値0にそれぞれ初期設定する。そして、
ステップS22に進む。
【0100】ステップS22では、CPU10aは、第
i番目の画素の輝度誤差eiを算出する。即ち、式
(5)に示すように、参照画像I’の第i番目の画素の
値(画素値)から、基準画像Iの第i番目の画素値を減
算してeiを求める。
【0101】続くステップS23では、CPU10a
は、参照画像I’をxとyにより偏微分した結果である
( I’/ x)と( I’/ y)をそれぞれ求め
る。そして、ステップS24に進む。
【0102】ステップS24では、CPU10aは(
i/ mk)(k=0,1,・・・,7)を算出する。
即ち、CPU10aは、ステップS24において算出し
た(I’/ x)と( I’/ y)を、式(7)乃至
式(14)に代入することにより、 ei/ mkを算出
する。
【0103】続くステップS25では、CPU10a
は、マトリクスAとベクトルbとをそれぞれ計算する。
即ち、CPU10aは、式(15)と式(16)に応じ
て、式(7)乃至式(14)の結果を累積加算する。そ
して、ステップS26に進む。
【0104】ステップS26では、CPU10aは、変
数Eに対して、第i番目の画素の輝度誤差を2乗した値
を加算する。その結果、変数Eには各画素の輝度誤差を
2乗した値が累積加算されていくことになるので、最終
的には変数Eには全画素の輝度誤差の2乗和が格納され
ることになる。
【0105】ステップS27では、CPU10aは、変
数iの値を1だけインクリメントし、ステップS28に
進む。
【0106】ステップS28では、CPU10aは、変
数iの値が画素の総数である640×480と等しくな
ったか否かを判定する。その結果、変数iの値が640
×480と等しくない(NO)と判定した場合には、ス
テップS22に戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返
す。また、変数iの値が640×480と等しい(YE
S)と判定した場合にはステップS29に進む。
【0107】ステップS29では、CPU10aは、行
列Aとベクトルbを含む方程式(A+λI)Δm=bを
解き、Δmを求める。ここで、λはtime-varying stabi
lizing parameterである。そして、ステップS30に進
み、現在のm(t)の値に対して、Δmを加算して、新た
なm(t+1)を生成し、ステップS31に進む。
【0108】ステップS31では、CPU10aは、ス
テップS30において得られたm(t +1)を用いて、画像
全体の輝度誤差E’を算出する。そして、ステップS3
2に進み、E’がEよりも小さいか否かを判定する。即
ち、新たなm(t+1)により生成された画素全体の輝度誤
差E’が、前回の画素全体の輝度誤差Eよりも小さいか
否かを判定する。その結果、E’がEよりも小さい(Y
ES)と判定した場合には、ステップS36に進み、変
数tの値を1だけインクリメントし、ステップS20に
戻り、前述の場合と同様の処理を繰り返す。また、E’
がE以上である(NO)と判定した場合にはステップS
33に進む。
【0109】ステップS33では、CPU10aは、変
数jの値を1だけインクリメントし、ステップS34に
進む。ステップS34では、CPU10aは、変数jの
値が30であるか否かを判定する。その結果、変数jの
値が30である(YES)と判定した場合には元の処理
に復帰する。また、変数jの値が30ではない(NO)
と判定した場合には、ステップS35に進む。
【0110】ステップS35では、CPU10aは、変
数λの値を10倍して、ステップS29に戻り、前述の
場合と同様の処理を繰り返すことになる。
【0111】以上の処理により、射影変換行列Hを求め
ることができる。
【0112】なお、以上の実施の形態においては、画像
全体に対して処理を行う場合について説明したが、例え
ば、画像の一部の領域のみに対して前述の処理を行うこ
とも可能である。また、変換の結果、対象となるテキス
チャが画面からはみ出した場合には、処理の繰り返し回
数が全画素数よりも少ない回数に設定される。
【0113】次に、このようにして得られた射影変換行
列H0乃至H2を用いて、対象点までの距離を求める処理
について図11を参照して以下に説明する。
【0114】図11は、図8に示す対象点Cまでの距離
を測定するための処理の一例を説明するフローチャート
である。
【0115】この処理が実行されると、ステップS50
において、CPU10aは、基準画像上の対象点n
b(画像上の対象点C)を入力する。
【0116】続くステップS51では、CPU10a
は、図9の処理において求めた射影変換行列H0乃至H2
を用いて、参照画像上の対応点nr0乃至nr2を算出す
る。そして、ステップS52に進む。
【0117】ステップS52では、CPU10aは、ス
テップS51において求めたnr0とnr1とを直線で結ぶ
ことにより、エピポーララインを生成する。即ち、CP
U10aは、エピポーララインが通過する画素のアドレ
ス値を生成し、RAM10cに格納する。
【0118】ステップS53では、CPU10aは、基
準カメラ30から出力される画像をRAM10cに一旦
格納し、格納されている画像の点nbの近傍の画素群を
抽出する。
【0119】続くステップS54では、CPU10a
は、抽出した画素群をテンプレートとし、マッチ度の高
い点nrsをエピポーララインに沿って検索する。即ち、
CPU10aは、ステップS52において生成され、R
AM10cに格納されているエピポーララインに対応す
るアドレスに応じて、参照カメラ31から出力される画
像から画素群を読み出し、テンプレートと照合する。そ
して、最も近しい(誤差の少ない)画素群が存在する領
域の中心を点nrsとする。
【0120】ステップS55では、CPU10aは、ス
テップS54で求めたnrsと、nr0乃至nr2、および、
0乃至Z2から、複比を用いて、nrsに対応する距離Z
sを算出する。即ち、CPU10aは、式(25)およ
び式(26)に対して、以上の処理により得られたnrs
と、nr0乃至nr2、および、Z0乃至Z2を代入し、点n
rsに対応する距離Zsを算出する。そして、処理を終了
する(エンド)。
【0121】このような処理により、対象点Cまでの距
離Zsを算出することができる。
【0122】以上の実施の形態によれば、特殊な校正パ
ターンなどを必要としないため簡便な装置によりキャリ
ブレーションを行うことが可能となる。また、画像合わ
せ込みを行うため、各カメラの光軸が任意の方向を向い
ている場合や、各カメラの間に輻輳がある場合において
も、距離の計測が可能となる。
【0123】なお、明細書中において、伝送媒体は、F
D,CD−ROMなどの情報記録媒体の他、インターネ
ット、ディジタル衛星などのネットワーク伝送媒体も含
まれる。
【0124】
【発明の効果】請求項1に記載の画像処理装置、請求項
3に記載の画像処理方法、および、請求項4に記載の伝
送媒体によれば、第1の画像処理装置から出力される基
準画像を入力し、第2の画像処理装置から出力される参
照画像を入力し、入力された基準画像内の所定の点に対
応する視線上に存在する第1乃至第3のポイントまでの
それぞれの距離が入力され、入力された参照画像上にお
いて、第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至第3
の対応点を算出し、視線上に存在する対象点に対応する
参照画像上の第4の対応点を算出し、第1乃至第4の対
応点と、第1乃至第3のポイントまでの距離を元にし
て、複比により対象点までの距離を算出するようにした
ので、正確な測定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の構成例を示すブロック図であ
る。
【図2】基準カメラと参照カメラの画像面に平面上の対
象点Pが観察される様子を示す図である。
【図3】基準カメラ、参照カメラ、および、平面の配置
例を示す図である。
【図4】参照カメラの画像が射影変換され、基準カメラ
の画像と重ね合わされた様子を示す図である。
【図5】対象物が距離Z0とZ1に存在する場合に参照カ
メラの画像面に観察される観察点nr0とnr1を示す図で
ある。
【図6】線分Lが画像面に投影されている場合の様子を
説明する図である。
【図7】図6に示す線分L、線分L’、および、視点O
を1つの平面上に表した図である。
【図8】図7に示す図を本実施の形態に対応させて書き
直した場合の図である。
【図9】射影変換行列H0乃至H2を求める処理の一例を
説明するフローチャートである。
【図10】図8に示すステップS2,4,6の処理の詳
細を説明するフローチャートである。
【図11】対象点Cまでの距離を算出する処理の一例を
説明するフローチャートである。
【図12】基準カメラと参照カメラの画像、対象点P、
および、エピポーララインの関係を示す図である。
【符号の説明】
10a CPU(第1の算出手段、第2の算出手段、第
3の算出手段), 10d IF(第1の入力手段、第
2の入力手段、第3の入力手段)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の撮像装置から入力される基準画像
    と、第2の撮像装置から入力される参照画像を元にし
    て、対象点までの距離を画像処理により算出する画像処
    理装置において、 前記第1の画像処理装置から出力される基準画像を入力
    する第1の入力手段と、 前記第2の画像処理装置から出力される参照画像を入力
    する第2の入力手段と、 前記第1の入力手段から入力された基準画像内の所定の
    点に対応する視線上に存在する第1乃至第3のポイント
    までのそれぞれの距離が入力される第3の入力手段と、 前記第2の入力手段から入力された参照画像上におい
    て、前記第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至第
    3の対応点を算出する第1の算出手段と、 前記視線上に存在する、前記対象点に対応する前記参照
    画像上の第4の対応点を算出する第2の算出手段と、 前記第1乃至第4の対応点と、前記第3の入力手段から
    入力された第1乃至第3のポイントまでの距離を元にし
    て、複比を演算することにより、前記対象点までの距離
    を算出する第3の算出手段とを備えることを特徴とする
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の算出手段は、前記第1乃至第
    3の対応点を結ぶことにより形成されるエピポーラライ
    ンのライン上を検索することにより、前記第4の対応点
    を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理
    装置。
  3. 【請求項3】 第1の撮像装置から入力される基準画像
    と、第2の撮像装置から入力される参照画像を元にし
    て、対象点までの距離を画像処理により算出する画像処
    理方法において、 前記第1の画像処理装置から出力される基準画像を入力
    する第1の入力ステップと、 前記第2の画像処理装置から出力される参照画像を入力
    する第2の入力ステップと、 前記第1の入力ステップから入力された基準画像内の所
    定の点に対応する視線上に存在する第1乃至第3のポイ
    ントまでのそれぞれの距離が入力される第3の入力ステ
    ップと、 前記第2の入力ステップから入力された参照画像上にお
    いて、前記第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至
    第3の対応点を算出する第1の算出ステップと、 前記視線上に存在する、前記対象点に対応する前記参照
    画像上の第4の対応点を算出する第2の算出ステップ
    と、 前記第1乃至第4の対応点と、前記第3の入力ステップ
    から入力された第1乃至第3のポイントまでの距離を元
    にして、複比を演算することにより、前記対象点までの
    距離を算出する第3の算出ステップとを備えることを特
    徴とする画像処理方法。
  4. 【請求項4】 第1の撮像装置から入力される基準画像
    と、第2の撮像装置から入力される参照画像を元にし
    て、対象点までの距離を画像処理により算出する画像処
    理装置で用いられるコンピュータプログラムを伝送する
    伝送媒体において、 前記第1の画像処理装置から出力される基準画像を入力
    する第1の入力ステップと、 前記第2の画像処理装置から出力される参照画像を入力
    する第2の入力ステップと、 前記第1の入力ステップから入力された基準画像内の所
    定の点に対応する視線上に存在する第1乃至第3のポイ
    ントまでのそれぞれの距離が入力される第3の入力ステ
    ップと、 前記第2の入力ステップから入力された参照画像上にお
    いて、前記第1乃至第3のポイントに対応する第1乃至
    第3の対応点を算出する第1の算出ステップと、 前記視線上に存在する、前記対象点に対応する前記参照
    画像上の第4の対応点を算出する第2の算出ステップ
    と、 前記第1乃至第4の対応点と、前記第3の入力ステップ
    から入力された第1乃至第3のポイントまでの距離を元
    にして、複比を演算することにより、前記対象点までの
    距離を算出する第3の算出ステップとを備えるコンピュ
    ータプログラムを伝送する伝送媒体。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の伝送媒体から伝送を受
    けたプログラムを記憶し、そのプログラムを用いて画像
    を処理する画像処理方法。
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