JP7056837B2 - Maldi質量分析を利用した高分子の相対的定量分析方法 - Google Patents

Maldi質量分析を利用した高分子の相対的定量分析方法 Download PDF

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Description

本願は、2018年8月30日付の大韓民国特許出願第10-2018-0102447号及び2019年4月5日付の大韓民国特許出願第10-2019-0040021に基づいた優先権の利益を主張し、当該大韓民国特許出願の文献に開示されたあらゆる内容は、本明細書の一部として含まれる。
本発明は、MALDI質量分析を利用した高分子の相対的定量分析方法に係り、より詳細には、厚さが均一な濃度別の高分子試片に対してMALDIスペクトルを得て、そのピークシグナルを用いて定量検定線を作成することにより、高分子の相対的定量分析を行う方法に関する。
MALDI(matrix-assisted laser desorption ionization)は、マトリックスを通じて試片を間接的にイオン化させて分析する技術であって、高分子物質の質量分析には容易であるが、スペクトルの再現性が欠けて定量分析には使用しにくい。
それにも拘らず、MALDI質量分析を利用した試片の定量分析のための技術が開発されている。例えば、MALDIにおいて、レーザパルスによって試片から生成された蒸気であるプルーム(plume)の温度を一定に保持してスペクトルを得るようになれば、スペクトルの再現性を確保することができ、定量検定線の作成を通じて定量分析が可能であると報告された。
一方、本発明者らは、高分子試片の厚さがMALDIスペクトルのパターンに影響を及ぼす因子であることを見つけ、マスクを適用した電気噴霧(electrospray)を通じて試片の厚さを一定に調節して均一な厚さを有する試片を製造した(大韓民国特許出願第10-2017-0130010号、出願日:2017.10.11、出願人:株式会社LG化学)。前記特許文献に開示されたあらゆる内容は、本明細書の一部として含まれる。
さらに、本発明者らは、前記均一な厚さを有する高分子試片を通じて高分子の定量分析を効率的に行うための技術を研究し続け、これにより、前記均一な厚さの高分子試片で再現性のあるMALDI質量スペクトルを得た後、前記スペクトルに表われる物質のピークを用いる場合、線形の定量検定線が得られることを明らかにし、本発明を完成した。
本発明の目的は、多様な濃度の高分子試料で製造された厚さが均一な高分子試片を製造して、これにより再現性のあるMALDI質量スペクトルを得た後、前記スペクトルに表われる高分子試料のピークと共にマトリックスまたは内部標準物質のピークを用いて定量検定線を作成する高分子の相対的定量分析方法を提供することである。
本発明の一側面によれば、(ステップS1)高分子試料及びマトリックスを含む溶液をマスクを通じて電気噴霧して、厚さ偏差が30%以下である高分子試片を前記高分子試料の濃度別に複数個製造する段階;(ステップS2)前記複数個の高分子試片のそれぞれにレーザを照射して、MALDI質量スペクトルを得る段階;及び(ステップS3)前記MALDI質量スペクトルのピークの結果から高分子試料のシグナルを用いて、定量検定線を作成する段階;を含むMALDI質量分析を利用した高分子の相対的定量分析方法が提供される。
前記高分子試料は、ポリ(N-b-ヒドロキシエチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジルスクシネート)(Tinuvin(登録商標) 622)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸-ポリ(プロピレングリコール)(BHB-PPG)、アリルフェノール-ポリジメチルシロキサン(AP-PDMS)、H-ポリジメチルシロキサン(H-PDMS)またはこれらの混合物を含みうる。
前記定量検定線の作成は、MALDI質量スペクトルのピークの結果から高分子試料とマトリックスとのシグナル強度比率を算出し、それを高分子試料の濃度別に図示して行われる。
前記(ステップS1)段階で、前記高分子試料及びマトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して高分子試片を製造することができる。この場合、定量検定線の作成は、高分子試料及びマトリックスと共に内部標準物質がさらに添加された高分子試片から得たMALDI質量スペクトルから高分子試料と内部標準物質とのシグナル強度比率を算出し、それを高分子試料と内部標準物質との濃度比率で図示して行われる。
前記内部標準物質は、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリスチレン(PS)及びこれらのうち2以上の混合物から選択される高分子化合物である。
前記マスクを通じた電気噴霧による高分子試片の製造は、(i)サンプルプレート及び噴霧用メインノズルを含む電気噴霧装置を準備し、前記サンプルプレート上にマスクを装着する段階;及び(ii)前記マスクが装着されたサンプルプレートに高分子試料及びマトリックスを含む溶液を前記メインノズルで電気噴霧する段階;を含み、前記マスクは、前記サンプルプレート上に厚さ偏差の小さい高分子試片が得られるように、前記メインノズルから電気噴霧される前記高分子試料溶液が、前記サンプルプレートに通過されるホール(hole)を含みうる。
前記(ii)段階で、前記高分子試料及びマトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して電気噴霧を行うことができる。
前記マスクに含まれたホールの直径は、1~2mmである。また、前記マスクの材質は、ステンレススチール(stainless steel)またはアルミニウム(aluminium)である。
前記サンプルプレート上にマスクを装着する段階は、前記マスクの位置をx軸、y軸及びz軸のうち少なくとも何れか1つの方向に調節する段階をさらに含みうる。
前記電気噴霧装置は、前記メインノズルを取り囲み、前記メインノズルと同軸である補助ノズルをさらに含み、前記メインノズルで高分子試料溶液をサンプルプレートに電気噴霧する段階は、前記メインノズル付近へのマトリックスの析出を防止するように、前記補助ノズルで溶媒を噴霧する段階をさらに含みうる。
また、前記電気噴霧装置は、前記補助ノズルを取り囲み、前記補助ノズルと同軸であるシースガス(sheath gas)供給管をさらに含み、前記メインノズルで高分子試料溶液を前記サンプルプレートに電気噴霧する段階は、前記溶液が前記サンプルプレートの一定の位置に噴霧されるように、前記シースガス供給管にシースガスを噴射して、前記溶液をガイドする段階をさらに含みうる。
前記サンプルプレート上で高分子試料溶液が電気噴霧される領域は、40~180mm、詳細には、40~80mmである。
前記高分子試片の厚さは、500nm~10μmの範囲である。
前記高分子試片の厚さ偏差は、同じ試片に対して3ヶ所以上の地点に対して測定(spot-to-spot)した時、30%以下である。
前記高分子試片から測定されたMALDI質量スペクトルの結果の誤差を示すRSD(相対標準偏差、relative standard deviation)範囲が同じ試片で3ヶ所以上の地点を測定(spot-to-spot)した時、±15%以下である。
本発明によれば、マスクを利用した電気噴霧方式で厚さ偏差が30%以下に小さい均質な高分子試片を製造して、これにより再現性のあるMALDI質量スペクトルを得た後、前記スペクトルに表われる高分子試料のピークと共にマトリックスまたは内部標準物質のピークを用いて定量検定線を作成することにより、多様な濃度の高分子試料に対する相対的定量分析が可能である。
従来の技術で製造された試片に対して試片の分析位置によるMALDI質量スペクトルの差を示した図面である。 試片の厚さによるMALDI質量スペクトルの変化及びプルームの温度によるイオン化効率の差を示した図面である。 従来技術の電気噴霧を利用した噴射工程でノズルの端部からマトリックスが析出される現象を示した図面である。 本発明の一実施形態で高分子試片の製造のためのマスクが適用された電気噴霧装置及びその適用過程を概略的に示した図面である。 同上の電気噴霧装置及びその適用過程を概略的に示した図面である。 同上の電気噴霧装置及びその適用過程を概略的に示した図面である。 同上の電気噴霧装置及びその適用過程を概略的に示した図面である 本発明の一実施形態によってマスクを用いて広く噴射される領域のうち、試片の中心部分を選択して厚さが1μmである試片を製造する過程を例示したのである。 本発明の一実施形態によって製造された試片に対して収得されたMALDI質量スペクトルからデータ獲得過程(data acquisition process)を示した図面である。 実施例1によって製造された高分子試片に対して収得されたMALDI質量スペクトルの結果から、高分子試料とマトリックスとのシグナル強度比率を高分子試料の濃度別に図示して作成した定量検定線を示した図面である。 実施例2によって製造された高分子試片に対して収得されたMALDI質量スペクトルの結果から、高分子試料と内部標準物質とのシグナル強度比率を高分子試料と内部標準物質との濃度比率で図示して作成した定量検定線を示した図面である(nは、モノマーの繰り返し単位を示す)。 同上の定量検定線を示した図面である。 同上の定量検定線を示した図面である。 実施例2によってマスクを通じた電気噴霧で製造された試片、及び比較例1によって自然乾燥方式で製造された試片に対するMALDI質量スペクトルの再現性の評価を示す結果である。
本発明は、多様な変換を加え、さまざまな実施形態を有することができるので、特定の実施形態を図面に例示し、詳細な説明で詳細に説明する。しかし、これは、本発明を特定の実施形態に対して限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる、あらゆる変換、均等物または代替物を含むものと理解しなければならない。
本発明の一実施形態は、MALDI質量分析を利用した高分子の相対的定量分析方法に関するものであって、前記方法は、高分子試片の製造段階(ステップS1);前記高分子試片に対するMALDI質量スペクトルを収得する段階(ステップS2);及び前記MALDI質量スペクトルのピークの結果から高分子試料のシグナルを用いて、定量検定線を作成する段階(ステップS3);を含む。以下、前記方法の具体的な段階について図面を参照してより詳しく説明する。
<高分子試片の製造>
本発明では、MALDI質量分析を行うための高分子試片を製造するために、高分子試料及びマトリックスを含む溶液をマスクを通じて電気噴霧する。この際、高分子試片は、前記高分子試料の濃度別に準備して複数個製造し、それぞれの高分子試片でマトリックスの濃度は一定にする。
本発明の一実施形態において、前記高分子試料は、分子量1000Da以上、例えば、3000~4000Daである高分子化合物である。また、前記高分子試料は、多分散性(polydispersity)を有する。本明細書において、高分子化合物は、繰り返し単位は同一であるが、分子量などにおいて、同一ではなく、異なる分子種の混合物であり、このように、多様な分子量分布を示すことを多分散性と定義する。また、高分子試料の多分散性が同一であるという意味は、多分散性を有する2種以上の高分子試料において、その分子量分布態様が互いに同一であることを意味する。
本発明で適用可能な高分子試料は、ポリ(N-b-ヒドロキシエチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジルスクシネート)(Tinuvin(登録商標) 622)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸-ポリ(プロピレングリコール)(BHB-PPG)、アリルフェノール-ポリジメチルシロキサン(AP-PDMS)、H-ポリジメチルシロキサン(H-PDMS)またはこれらの混合物を含みうる。
前記高分子試片の製造時に使われるマトリックスは、レーザのようなエネルギー源からエネルギーを吸収して、そのエネルギーを分析対象である高分子試料に伝達することにより、前記高分子試料を加熱し、イオン化させる物質を意味する。
このようなマトリックスとしては、高分子試料を検出することができる限り、特に制限されず、例えば、DCTB(trans-2-[3-(4-tert-Butylphenyl)-2-methyl-2-propenylidene]malononitrile)、DHB(2,5-dihydroxybenzoic acid)、CHCA(α-cyano-hydroxycinnamic acid)、SA(sinapic acid、3,5-dimethoxy-4-hydroxycinnamic acid)などが使われる。
また、前記高分子試料及びマトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して高分子試片を製造することができる。
前記内部標準物質は、高分子試料を相対的に定量分析するために使われるものである。ここで、「相対的な定量法」とは、高分子試片の製造時に高分子試料と共に特定の内部標準物質を添加し、試片のMALDI質量スペクトルで各試料のピークの結果を前記内部標準物質のピークの結果に対する相対的な値を測定することにより、試料を定量するものである。
このような内部標準物質としては、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリスチレン(PS)及びこれらのうち2以上の混合物から選択される高分子化合物が使われる。それ以外にも、高分子試料と主鎖が同一であり、末端が他の高分子を内部標準物質として使用することができる。
前記高分子試料、マトリックス及び内部標準物質は、それぞれテトラヒドロフラン(THF)、キシレンまたはクロロホルムのような有機溶媒に溶解された溶液の形態で使われ、その濃度は、適切に選択されうる。例えば、前記高分子試料の場合には、0.1~10mg/mlの範囲内で製造しようとする試片に濃度別に使用可能である。また、前記マトリックス及び内部標準物質は、それぞれ0.1mg/ml及び10mg/mlの一定の濃度で各試片に使われるが、これに特に限定されるものではない。
前記のような前記高分子試料及びマトリックス、そして、選択的に内部標準物質を含む溶液をサンプルプレート、例えば、ステンレススチールプレートに塗布してMALDI質量分析用の高分子試片を製造することができる。
一方、MALDI質量スペクトルで試料対マトリックスまたは内部標準物質のシグナル比率は、レーザ照射によるイオン生成反応時の温度によって左右され、したがって、前記イオン生成反応の温度を均一に調整することが必要である。もし、製造される高分子試片の厚さが不均一な場合、前記試片にレーザを照射してイオン生成反応を起こす時、温度が不均一であり、このような場合、再現性のあるMALDI質量スペクトルを得にくい。
例えば、図1は、従来の技術で製造された試片に対して試片の分析位置によるMALDIスペクトルの差を示したものであって、多様な位置でMALDIスペクトルを得た結果、試片の中心部から得たスペクトルと縁部から得たスペクトルとが異なることを確認することができる。すなわち、試片の中心部から縁部に行きながらスペクトルが傾向性のあるように変わり、類似している位置から測定されたスペクトルの場合には、比較的類似した傾向を示している。
MALDIにおいて、レーザパルスによって試片から生成された蒸気であるプルームの温度が同一である場合、スペクトルが一致する傾向を示すが、プルームの温度が異なる場合、スペクトルの傾向が変わりうる。したがって、図1の結果は、試片の位置によってプルームの温度が変わることを意味する。
また、プルームの温度は、試片の厚さと関連があり、厚さが厚くなるにつれて、プルームの温度が高くなる傾向を示す。したがって、このような一般的な事実から高分子MALDIスペクトルパターンに影響を与える因子は、試片の厚さであるという事実を予測することができる。
図2は、このような試片の厚さによる温度変化が高分子のイオン化効率に与える影響を示す結果である。図2の1)BHB-PPG+PPG試料の試片位置によるスペクトルの強度変化を見れば、PPGに対するBHB-PPGの信号強度の比率が試片の縁部に比べて、中央でさらに大きいことが分かる。これは、温度によるNa結合エネルギー(binding energy)の変化を示すグラフからその原因を予測することができる。図2は、温度によるNa結合エネルギーの変化を計算したグラフである。Na結合エネルギーが少ないほどNa親和度(affinity)が高いために、温度が高くなるほどBHB-PPGがPPGに比べて、生成されるイオンが相対的に多いということを予測することができる。2)AP-PDMS+H-PDMS試料の場合にも、温度によるNa結合エネルギーの変化グラフを用いて実験の結果をよく予測することができる。
このように、プルームの温度は、イオン化効率に影響を及ぼし、プルームの温度変化は、試片厚さの差から発生するので、再現性のあるMALDIスペクトル結果を得るためには、厚さが均一な試片を使用しなければならない。
したがって、本発明では、高分子試片の製造時に、多数地点で厚さ偏差を小さく制御するために、マスクを利用した電気噴霧方式を適用し、具体的に、下記の段階を含む:(i)サンプルプレート及び噴霧用メインノズルを含む電気噴霧装置を準備し、前記サンプルプレート上にマスクを装着する段階;及び(ii)前記マスクが装着されたサンプルプレートに高分子試料及びマトリックスを含む溶液(以下、「高分子試料溶液」または「試料溶液」と称する)を前記メインノズルで電気噴霧する段階。
また、本発明の一実施形態によれば、前記(ii)段階で、前記高分子試料及びマトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して電気噴霧を行うことができる。
前記マスクは、前記サンプルプレート上に厚さ偏差の小さい高分子試片が得られるように、前記メインノズルから電気噴霧される前記高分子試料溶液が、前記サンプルプレートに通過されるホールを含む。
前記マスクの材質は、特に限定されず、例えば、ステンレススチール、アルミニウムなどを使用することができる。また、その形態も、四角形、円形などを含んで多様に適用可能であり、マスクの一辺の長さは、数cmのサイズである。例えば、マスクが四角形である時、一辺の長さは、1~4cmであり、円形である時は、直径が、1~4cmである。この際、マスクに備えられたホールは、直径が、例えば、1~2mmであるサイズを有しうる。
このようなマスクを通じて電気噴霧は、前記試料溶液がマスクのホール周辺に広く広がるように行われる。例えば、前記試料溶液の噴射直径は、4~15mmであり、前記試料溶液が噴射される領域は、40~180mm、詳細には、40~80mmの範囲である。すなわち、本発明の電気噴霧は、試料溶液の噴射領域がマスクのホールサイズに限定されるものではなく、マスクのホール周辺まで含むように広く広がるように行われる。
このような方式によれば、前記ホールを通過する高分子試料溶液は、サンプルプレート上に均一であり、薄肉で塗布され、前記ホールを通過することができない溶液は、マスク上にそのまま残される。もし、噴射領域をマスクのホールサイズに限定する場合、均一な厚さの試片を製造しにくい。
本発明の一実施形態において、前記のような噴射方式で製造された高分子試片の厚さは、500nm~10μm、例えば、0.5~5μmまたは1~2μmである。このような厚さ範囲を満足する時、高分子試料の分析が可能な厚さを確保しながら厚さ偏差を最小にする均一性を保持することができる。
このように、前記サンプルプレートに試料溶液が噴射される領域のうちから厚さの偏差の小さい部分のみを選択することにより、均質な高分子試片を製造することができる。
一方、電気噴霧方式は、一般的に広い面積に高分子試料をより均一に噴射及び蒸着させる点で多様な分野で適用されている。電気噴霧は、ノズルの形態と構造とが単純であるために、システムを製作しやすく、数百ナノサイズで数十マイクロサイズの液滴を生成させることが非常に簡単である。また、液滴が単分散分布を有するだけではなく、液滴表面が帯電されているために、液滴どうしで互いによく結合せず、液滴制御が容易であるという長所を有している。また、大面積化が可能であり、大気圧状態で噴射が可能であり、静電効果によってより安定した特性を有する試片の製作が可能である。
しかし、一般的な電気噴霧を利用した噴射工程で高分子試料及びマトリックス、そして、選択的に追加の内部標準物質を含む溶液を噴射すれば、ノズルの端部からマトリックスが析出される現象(図3参照)が発生して、このようなノズル端部に析出されたマトリックスによって試料の電気噴霧の再現性が落ちるという問題点があった。すなわち、ノズル端部に析出されたマトリックスによって、試料が一定の位置に噴霧されるのに難点があった。
このような点は、前記メインノズルと共に補助ノズルを用いる場合に克服される。例えば、図4Aから図4Dの本発明の一実施形態で使われた電気噴霧装置及びその適用過程から分かるように、前記電気噴霧装置のノズル部100は、高分子試料及びマトリックス、そして、選択的に追加の内部標準物質を含む溶液を噴射するメインノズル110、及びメインノズル110を取り囲み、メインノズル110に同軸である補助ノズル120を含み、補助ノズル120では、溶媒を噴射するようにした(図4A参照)。図4Aにおいて、メインノズル110での実線で表記された矢印は、メインノズル110から噴射される高分子試料の流れを示し、補助ノズル120での点線で表記された矢印は、補助ノズル120から噴射される溶媒の流れを示す。すなわち、メインノズル110には高分子試料溶液を噴射しながら、メインノズル110を取り囲んだ補助ノズル120では溶媒をさらに噴射することにより、従来の技術による電気噴霧を利用した噴射工程での問題点であるノズル端部にマトリックスが析出される現象を防止させて、高分子試料の電気噴霧の再現性を向上させた。前記補助ノズルを通じて噴射される溶媒としては、テトラヒドロフラン(THF)が使われる。
また、メインノズル110から電気噴霧される高分子試料溶液が一定の位置に噴霧されるようにした。メインノズル110の入口は、補助ノズル120の入口よりもサンプルプレート方向にさらに突出している。例えば、メインノズル110の入口が補助ノズル120の入口よりもサンプルプレート方向に約1~2mm突出している。補助ノズル120から噴射される溶媒の量は、例えば、メインノズル110から噴射される溶媒の量の30~60%である。
さらにまたは代案として、補助ノズル120を取り囲み、補助ノズル120に同軸であるシースガス供給管130を置いて、メインノズル110を通じて高分子試料が噴霧される時、噴霧される高分子試料周囲にシースガスも共に噴霧されるようにして、シースガスが高分子試料が一定の位置に噴霧されるようにガイドする。図4Aにおいて、シースガス供給管130での太い矢印は、シースガス供給管130から噴射されるシースガスを示す。それにより、高分子試料の電気噴霧の再現性を向上させうる。シースガスとしては、例えば、窒素ガス(N)が使われる。例えば、窒素ガスは、分当たり100~1000cc、一実施形態としては、分当たり1000ccで放出される。
このように、本発明では、メインノズル110には試料溶液を噴射しながら、メインノズル110を取り囲んだ補助ノズル120では、溶媒を噴射するか、補助ノズル120を取り囲んだ同軸であるシースガス供給管130には噴射される前記試料溶液の周囲にシースガスを噴射することにより、メインノズル110から電気噴霧される試料溶液をサンプルプレート上の一定の位置に噴霧することができる。
図4Bは、シースガスを使用する場合、試料溶液がサンプルが一定の位置にローディング(loading)されることを示すものであって、例えば、2cmの間隔で10回繰り返して電気噴霧することにより、再現性があることを確認したものである。
また、図4Cを参照する時、本発明の一実施形態では、高分子試片の製造時にマスク200と共にマスク位置調節部300を使用することができる。すなわち、サンプルステージ210上に置かれたサンプルプレートに高分子試料溶液が電気噴霧される時、サンプルステージ210上に置かれたサンプルプレートに高分子試料が噴射される領域のうちから厚さの偏差の小さい部分のみを試片として選択できるように、サンプルプレート上にマスク200を位置させて電気噴霧を行う。また、マスク200は、マスク位置調節部300に装着されているので、サンプルプレート上でマスク200の位置がマスク位置調節部300で調節される。
マスク200の中央には、所望の厚さ偏差を有する部分に該当する試片のサイズにおよそ一致するホール200aを含む。電気噴霧される試料のうち、ホール200aを通過することができない試料は、マスク200上にそのまま残される。図4Aと関連して記述したように、高分子試料の電気噴霧の再現性が向上した状態で、図4Cによるマスク200をサンプルプレート上に装着すれば、電気噴霧される高分子試料は、マスク200のホール200aを通過してサンプルプレート上に置かれて所望の厚さ偏差を有する試片で製作することができる。
図5は、本発明の一実施形態によってマスクを用いて広く噴射される領域のうち、試片の中心部分を選択して厚さが1μmである試片を製造する過程を例示したのである。このような過程を通じて、最終的にサンプルステージ210上には、厚さ偏差が30%以下、例えば、25%である試片が残る。
前記マスク200は、前述したように、ステンレススチール、アルミニウムなどの材質であり、四角形、円形などであり、以外の多様な材質及び形態も可能である。マスク200が四角形である場合、一辺の長さは、例えば、1~4cmであり、マスク200が円形である場合、直径が、例えば、1~4cmである。この際、ホール200aの直径は、例えば、1~2mmである。
さらに、図4Dを参照する時、マスク位置調節部300は、マスク200が装着されるマスクホルダー310を含みうる。
本発明の一実施形態において、マスクホルダー310は、開口部310aをさらに含み、開口部310aには、マスク200が装着され、装着されたマスク200が一方向の軸(例えば、y軸)上で移動することができる。開口部310aは、例えば、長方形であり、開口部310aの長方形の一辺の幅は、マスク200の幅と一致することができる。開口部310aの他の一辺の幅は、マスク200の幅よりも大きくて、開口部310aに装着されたマスク200が移動して装着されるようにした。開口部310aの両縁部には、凸部310bを含み、それにより、開口部310aの凸部310b上にマスク200が置かれる。
マスク位置調節部300は、マスクホルダー310の長手方向に垂直に延びたリニアモーションレール(linear motion rail)320を含み、マスクホルダー310は、リニアモーションレール320の装着部320aに装着される。マスクホルダー310は、例えば、ボルトなどで装着部320aに固定されて、リニアモーションレール320のレール部320b上でx軸に移動することができる。レール部320bは、マスクホルダー310、すなわち、マスクホルダー310に装着されたマスク300がx軸にどれほど移動するかを表示できるようにスケール(図4D参照)をさらに含みうる。
マスクホルダー310は、リニアモーションレール320上でx軸に移動するならば、前述したように、マスク300は、マスクホルダー310の開口部310a内でy軸方向に移動することができる。また、マスク位置調節部300は、マスクホルダー310のz軸(サンプルステージ210の上面に垂直な方向)への高さ調節も可能である。試片が置かれるプレートとしては、例えば、ステンレススチールプレート(stainless steel plate)、ITOガラスなどが多様に使われるので、当該プレートの高さに合わせてマスクホルダー310、すなわち、マスクホルダー310に装着されたマスク300の高さ(z軸への高さ)も、それに合わせて調節する必要がある。マスクホルダー310をリニアモーションレール320の装着部320aに装着する時、マスクホルダー310と装着部320aとの間にマスクホルダー310の高さを調節することができるスぺーサ330を置くことができる。例えば、複数個のスぺーサを置いて当該高さに合わせてスぺーサを0(zero)個から個数を増やして調節することもでき、当該プレートに対応する高さを有するそれぞれのスぺーサを置くこともできるなど、本発明は、前述したものに限定されず、多様な変形、変更が可能である。
また、本発明の一実施形態において、マスク位置調節部300は、マスクホルダー310をリニアモーションレール320上に固定することができる固定部340をさらに含みうる。
前記のように、本発明の一実施形態による高分子試片の製造過程によれば、サンプルステージ210上のサンプルプレートに高分子試料を電気噴霧する時、試料が広く噴射される領域のうちから厚さの偏差が30%以下に小さい部分のみを試片として選択できるように、サンプルプレート上に図4Bから図4Cに示したようにマスク200を使用しながら、マスク200の位置調節のために、マスクホルダー310とリニアモーションレール320との間のスぺーサ330でマスク200が装着されたマスクホルダー310のz軸方向への移動を調節し、リニアモーションレール320でマスク200が装着されたマスクホルダー310のx軸方向への移動を調節し、マスク200をマスクホルダー310の開口部310a内でy軸方向に移動させることができる。一方、前述したマスクの位置を調節する方式は、本発明のマスクを使用して試片を製作する方法の一実施例であって、本発明は、前述したものに限定されず、マスクの位置を調節する方式に関して、多様な変形、変更が可能である。
さらに、本発明の一実施形態で使われる電気噴霧装置10は、試料注入量調節部(図示せず)をさらに含み、前記試料注入量調節部は、具体的にメインノズル110に供給される高分子試料の注入量を調節するポンプ30a及び補助ノズル120に供給される溶媒のそれぞれ試料の注入量を調節するポンプ30bを含みうる。また、シースガス供給管130に供給されるシースガスの量は、シースガス調節部(図示せず)によって調節することができる。
前記のように、本発明によれば、マスクを通じた電気噴霧によって収得された厚さ偏差30%以下、例えば、25%以下に均一な厚さを有する高分子試片を製造することができ、このような方法で製造された高分子試料試片は、商用MALDI-TOF MS装備に適用されて再現性のあるMALDIスペクトルを誤差±30%以下、例えば、±15%以下に得られて、高分子試料の定量分析が可能である。
<MALDI質量スペクトルの収得>
前記製造された厚さ偏差の小さい複数個の高分子試片のそれぞれにレーザを照射して、MALDI質量スペクトルを得て、前記スペクトルのピークの結果から高分子試料及びマトリックスのシグナル強度比率または高分子試料及び内部標準物質のシグナル強度比率を算出する。
前記レーザは、高分子試片にエネルギーを加える手段であって、具体的に、窒素レーザまたはNd:YAGレーザである。
前記レーザを試片に照射するに当って、前記試片の一地点に多数回照射して、多数個のイオンスペクトルを得るか、前記試片の多数の地点に照射して、イオンスペクトルが得られる。例えば、良好なS/N比(signal-to-noise ratio)を有するスペクトルを得るために、試片で地点当たり50~2000ショット(shot)ずつ多様な地点で、例えば、20~80個の地点でMALDI質量スペクトルを得た後、平均値を求めうる。また、同じ条件の試片に対して3回以上の実験を行うことができる。
一方、本発明の一実施形態によれば、MALDI質量スペクトルを得るために、Imaging S/W(例えば、Fleximaging,Bruker Daltonics,Germany)を用いるデータ獲得過程を行うことができる。
図6は、本発明の一実施形態によって製造された試片に対して収得されたMALDI質量スペクトルからのデータ獲得過程を示したものである。図6を参照する時、マスクを通じて高分子試料溶液を電気噴霧して、厚さが均一な高分子試片を製作した後、同一試片の多数の地点でImaging S/Wを用いてスペクトルデータを収集し、平均値を求めた結果、あらゆる地点で再現性のあるスペクトルを確保することができるということが分かる。
前記のような過程で収得されたMALDI質量スペクトルのデータは、誤差を示すRSD(相対標準偏差)の値が±30%以下である。例えば、同じ試片で3ヶ所以上の地点を測定(spot-to-spot)した時の誤差は、±15%以下であり、同一条件で製造された3つ以上の試片で測定する場合(sample-to-sample)に対しても、±30%以下の誤差を示す再現性のあるMALDI質量スペクトルが得られる。
MALDI質量スペクトルに表われるイオンは、陽イオン化された高分子試料、陽性イオンされたマトリックス、陽イオン化された内部標準物質及びイオン源内部で生成された断片生成物である。したがって、MALDI質量スペクトルのピークパターンは、これらのイオン数、シグナル比率などによって決定される。
<定量検定線の作成>
本発明による高分子試片から収得したMALDI質量スペクトルを用いて高分子を定量するために、前記算出されたシグナル強度比率を図示して定量検定線を作成することができる。
例えば、高分子試料及びマトリックスを含む高分子試片の定量検定線は、前記試片から得たMALDI質量スペクトルから高分子試料及びマトリックスのシグナル強度比率を高分子試料の濃度別に図示して作成することができる。
一方、高分子試料及びマトリックスと共に内部標準物質がさらに含まれた高分子試片の定量検定線は、当該試片から得たMALDI質量スペクトルから高分子試料と内部標準物質とのシグナル強度比率を算出し、それを高分子試料と内部標準物質との濃度比率で図示して行われる。
本発明の一実施形態によって作成した検定線は、いずれも線形で示される(R≧0.98、図7及び図8参照)。
また、本発明による検定線で、各ポイントのRSD(相対標準偏差)は、±15%以下である。
以下、当業者が容易に実施できるように、本発明の実施例について詳しく説明する。しかし、本発明は、さまざまな異なる形態として具現可能であり、ここで説明する実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
段階1:高分子試片の製造
分析しようとする高分子化合物として、Tinuvin(登録商標) 622(BASF社)をキシレン(xylene)に溶かした溶液をそれぞれ0.1mg/ml、0.5mg/ml、1mg/ml及び3mg/mlの濃度別に準備し、前記溶液、マトリックス(DCTB、trans-2-[3-(4-tert-butylphenyl)-2-methyl-2-propenylidene]malononitrile)溶液(10mg/mL THF)及びNaTFA(sodium trifluoroacetate)溶液(THF中、0.02M)を9:1:1((v/v/v)の比率で混合して、高分子試料溶液を製造した。この際、前記高分子化合物溶液は、濃度別に使用して複数の高分子試料溶液を製造した。
Figure 0007056837000001
前記製造された複数の高分子試料溶液をそれぞれ図4Cの電気噴霧装置10と直径が2mmであるホールを備えたマスク200とを用いて電気噴霧を行って、複数の高分子試片を製造した。
具体的に、ステンレススチールプレートに高分子試料を0.5μL/minの流量(flow rate)(1st flow)で10分間電気噴霧し、電気噴霧された試片の厚さを測定した。一方、ステンレススチールプレートの場合、表面が粗くて試片の厚さを測定するには適しない。したがって、電気噴霧された試片の厚さを測定するために、ITOガラスに前記高分子試料溶液を再び0.5μL/minの流量(1st flow)で10分間電気噴霧した後、オプティカルプロファイラー(optical profiler)を用いて2μmの間隔で試片の厚さを測定した。測定された厚さプロファイルに対する平均厚さは、約1μmであった(図5参照)。
また、MALDIレーザのスポットサイズ(spot size)を50μmと仮定し、25個の測定値を平均した値の標準偏差を測定した結果、厚さ偏差は、約25%であった。
段階2:MALDI質量スペクトルの収得
MALDI-TOF質量分析器(UltrafleXtreme,Bruker Daltonics,Germany)を使用して、前記段階1から製造されたそれぞれの高分子試片に対して地点(spot)当たり2000ショットずつ20個の地点で337nmの窒素レーザ(MNL100,Lasertechnik Berlin、Berlin,Germany)で照射して、MALDI質量分析を行った。
このような質量分析をそれぞれの高分子試片(すなわち、高分子試料の濃度別)に対して3回ずつ行って、MALDI質量スペクトルを得た。
引き続き、高分子であるTinuvin(登録商標) 622のシグナルとマトリックスであるDCTBダイマー(dimer)ピーク及びDCTBトライマー(trimer)ピークのシグナルとを用いてシグナル強度比率を算出し、平均値を求めた。
段階3:定量検定線の作成
前記段階2から算出されたTinuvin(登録商標) 622及びDCTBダイマーまたはDCTBトライマーピークのシグナル強度比率をTinuvin(登録商標) 622の濃度別に図示して検定線を作成し、その結果を図7に示した。
図7から分かるように、厚さ偏差が25%に小さな均質な高分子試片に対してMALDIを行って得たスペクトルからTinuvin(登録商標) 622シグナル、そして、マトリックスDCTBのダイマーピーク(図7のA)及びDCTBのトライマーピーク(図7のB)をそれぞれ利用した結果、各ポイントのRSD(相対標準偏差)は、15%以内である線形の検定線(R=0.98以上)が得られた。
<実施例2>
段階1:高分子試片の製造
分析しようとする高分子として、BHB-PPGをTHF(tetrahydrofuran)に溶かした溶液を0.1mg/ml、1mg/ml、2mg/ml、5mg/ml及び10mg/mlの濃度別に準備し、内部標準物質として、PPGをTHF中に溶かした溶液(0.5mg/ml)、マトリックスとしては、DCTB(trans-2-[3-(4-tert-Butylphenyl)-2-methyl-2-propenylidene]malononitrile)をTHF中に溶かした溶液(10mg/ml)、そして、NaTFA溶液(0.02M、THF中)を準備した。
前記マトリックス溶液、NaTFA溶液、高分子溶液及び内部標準物質溶液を9/1/0.5/0.5(v/v/v/v)に混合するが、この際、前記高分子化合物溶液は、濃度別に使用して複数の高分子試料溶液を製造した。
Figure 0007056837000002
前記製造された複数の高分子試料溶液をそれぞれ図4Cの電気噴霧装置10と直径が2mmであるホールを備えたマスク200とを用いて電気噴霧を行って、複数の高分子試片を製造した。
具体的に、ステンレススチールプレートに高分子試料を0.5μL/minの流量(1st flow)で10分間電気噴霧し、電気噴霧された試片の厚さを測定した。一方、ステンレススチールプレートの場合、表面が粗くて試片の厚さを測定するには適しない。したがって、電気噴霧された試片の厚さを測定するために、ITOガラスに前記高分子試料溶液を再び0.5μL/minの流量(1st flow)で10分間電気噴霧した後、オプティカルプロファイラーを用いて2μmの間隔で試片の厚さを測定した。測定された厚さプロファイルに対する平均厚さは、約1μmであった。MALDIレーザのスポットサイズを50μmと仮定し、25個の測定値を平均した値の標準偏差を測定した結果、厚さ偏差は、約25%であった。
段階2:MALDI質量スペクトルの収得
MALDI-TOF質量分析器(UltrafleXtreme,Bruker Daltonics,Germany)を使用して、前記段階1から製造されたそれぞれの高分子試片に対してImaging S/W(Fleximaging、Bruker Daltonics、Germany)を用いて地点当たり50ショットずつ40個の地点(全体ショット2000)で337nmの窒素レーザ(MNL100,Lasertechnik Berlin,Berlin,Germany)を照射することにより、スペクトルを収集する方式でMALDI質量分析を行った(図6参照)。
このような質量分析をそれぞれの高分子試片(すなわち、高分子試料の濃度別)に対して3回ずつ行って、MALDI質量スペクトルを得た。
引き続き、高分子試料(BHB-PPG)及び内部標準物質(PPG)のシグナル強度比率を算出し、平均値を求めた。
段階3:定量検定線の作成
前記段階2から算出されたBHB-PPG及びPPGのシグナル強度比率をBHB-PPG及びPPGの濃度比率で図示して検定線を作成し、その結果を図8に示した。
図8Aから図8Cは、それぞれBHB-PPG/PPG濃度別に得たMALDI質量スペクトルでモノマーの繰り返し単位個数がn=27、n=33及びn=38に同じ高分子ピークを用いて作成した線形の検定曲線であって、如何なる繰り返し単位個数を有するピークを選定しても、線形の検定曲線が得られることを確認することができる。また、BHB-PPG/PPGのMALDIスペクトル平均値のRSD(相対標準偏差)は、13%以内に非常に高い再現性を有するということも確認することができる。
<比較例1>
実施例2の段階1から製造された高分子試料溶液を用いて、自然乾燥方式(dried droplet)で試片2種を製造し、該製造された試片のそれぞれで6部分の地点に対してMALDI質量分析を行った。
図9は、実施例2及び比較例1から製造された試片及びそのMALDI質量スペクトルの再現性の評価結果であって、電気噴霧とマスクとを用いて製造された実施例2の試片でスペクトルの再現性がより高く表われることが分かる。

Claims (16)

  1. (ステップS1)濃度が既知の高分子試料及びマトリックスを含む高分子試料溶液をマスクを通じてサンプルプレートに電気噴霧して、厚さ偏差が30%以下である高分子試片を前記高分子試料の濃度別に複数個製造する段階と、
    (ステップS2)前記複数個の高分子試片のそれぞれにレーザを照射して、MALDI質量スペクトルを得る段階と、
    (ステップS3)前記MALDI質量スペクトルのピークの結果から濃度が既知の高分子試料のシグナルを用いて、定量検定線を作成する段階と、
    を含
    前記ステップS1は、
    (i)前記サンプルプレート及び噴霧用メインノズルを含む電気噴霧装置を準備し、前記サンプルプレート上に前記マスクを装着する段階と、
    (ii)前記マスクが装着された前記サンプルプレートに前記高分子試料及び前記マトリックスを含む前記高分子試料溶液を前記噴霧用メインノズルで電気噴霧する段階と、を含み、
    前記マスクは、前記サンプルプレート上に厚さ偏差の小さい前記高分子試片が得られるように、前記噴霧用メインノズルから電気噴霧される前記高分子試料溶液が、前記サンプルプレートに通過されるホールを含み、
    前記マスクに含まれた前記ホールの直径は、1~2mmである、
    MALDI質量分析を利用した濃度が未知の高分子の相対的定量分析方法。
  2. 前記高分子試料は、
    ポリ(N-b-ヒドロキシエチル-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジルスクシネート)(Tinuvin(登録商標) 622)、2,2-ビス(ヒドロキシメチル)酪酸-ポリ(プロピレングリコール)(BHB-PPG)、アリルフェノール-ポリジメチルシロキサン(AP-PDMS)、H-ポリジメチルシロキサン(H-PDMS)またはこれらの混合物を含む、請求項1に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  3. 前記定量検定線の作成は、MALDI質量スペクトルのピークの結果から前記高分子試料と前記マトリックスとのシグナル強度比率を算出し、それを前記高分子試料の濃度別に図示して行われる、請求項1または2に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  4. 前記(ステップS1)段階で、前記高分子試料及び前記マトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して前記高分子試片を製造する、請求項1から3のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  5. 前記高分子試料及び前記マトリックスと共に前記内部標準物質がさらに添加された前記高分子試片の前記定量検定線の作成は、前記高分子試片から得たMALDI質量スペクトルから前記高分子試料と前記内部標準物質とのシグナル強度比率を算出し、それを前記高分子試料と前記内部標準物質との濃度比率で図示して行われる、請求項4に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  6. 前記内部標準物質は、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(プロピレングリコール)(PPG)、ポリスチレン(PS)及びこれらのうち2以上の混合物から選択される高分子化合物である、請求項4または5に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  7. 前記(ii)段階で、前記高分子試料及び前記マトリックスを含む溶液に内部標準物質をさらに添加して電気噴霧を行う、請求項1から6のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  8. 前記マスクの材質は、ステンレススチールまたはアルミニウムである、請求項からのいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  9. 前記サンプルプレート上に前記マスクを装着する段階は、前記マスクの位置をx軸、y軸及びz軸のうち少なくとも何れか1つの方向に調節する段階をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  10. 前記電気噴霧装置は、前記噴霧用メインノズルを取り囲み、前記噴霧用メインノズルと同軸である補助ノズルをさらに含み、
    前記噴霧用メインノズルで前記高分子試料溶液を前記サンプルプレートに電気噴霧する段階は、前記噴霧用メインノズル付近に前記マトリックスの析出を防止するように、前記補助ノズルで溶媒を噴霧する段階をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  11. 前記電気噴霧装置は、前記補助ノズルを取り囲み、前記補助ノズルと同軸であるシースガス供給管をさらに含み、
    前記噴霧用メインノズルで前記高分子試料溶液を前記サンプルプレートに電気噴霧する段階は、前記高分子試料溶液が前記サンプルプレートの一定の位置に噴霧されるように、前記シースガス供給管にシースガスを噴射して、前記高分子試料溶液をガイドする段階をさらに含む、請求項10に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  12. 前記サンプルプレート上で前記高分子試料溶液が電気噴霧される領域は、40~180mmである、請求項から11のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  13. 前記サンプルプレート上で前記高分子試料溶液が電気噴霧される領域は、40~80mmである、請求項から11のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  14. 前記高分子試片の厚さは、500nm~10μmの範囲である、請求項1から13のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  15. 前記高分子試片の厚さ偏差は、同じ試片に対して3ヶ所以上の地点に対して測定(spot-to-spot)した時、30%以下である、請求項1から14のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
  16. 前記高分子試片から測定されたMALDI質量スペクトルの結果の誤差を示すRSD(相対標準偏差)範囲が同じ試片で3ヶ所以上の地点を測定(spot-to-spot)した時、±15%以下である、請求項1から15のいずれか一項に記載の高分子の相対的定量分析方法。
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