JP7050710B2 - 魚釣用スピニングリール - Google Patents

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本発明は、魚釣用スピニングリールに関するものである。
一般的に、魚釣用スピニングリールは、釣糸が巻回されるスプールに釣糸繰り出し方向に制動力を付与するドラグ機構を備える。また、魚釣用スピニングリールには、ドラグ機構の動作状態、つまり、ドラグ機構で設定された制動力以上の荷重が作用してスプールが釣糸繰り出し方向に回動した状態を釣人にクリック音にて報知するための発音装置が搭載されている。
従来、魚釣用スピニングリールに搭載される発音装置として、特許文献1,2に記載されたものが知られている。特許文献1,2の発音装置は、スプールの巻回胴部の内側やスプールのスカート部の内側に設けられている。発音装置は、スプールと一体回転する部分、およびスプール軸と一体回転する部分の一方に発音部材を設け、他方に音出し部材を設けて、これらの相対回転で発音するように構成されている。
特開2005-73670号公報 実開昭57-31173号公報
特許文献1,2の発音装置は、スプールの巻回胴部の内側やスプールのスカート部の内側において、発音部材および音出し部材がスプール内に露出する状態に設けられている。このため、実釣時にスプールの後部の隙間等を通じて、海水、砂、埃等の異物がスプール内に侵入した場合に、これらが発音部材や音出し部材に付着して良好な発音性能が得られなくなるおそれがあった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、海水、砂、埃等の異物の付着を防止し、良好な発音性能を維持することができる魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明の魚釣用スピニングリールは、リール本体に設けられたスプール軸にドラグ機構を介して取り付けられるスプールを備えている。また、魚釣用スピニングリールは、前記ドラグ機構による制動力に抗して前記スプールが前記スプール軸に対して釣糸繰り出し方向に回動した際にクリック音を発生する発音装置と、前記スプールに設けられ、前記発音装置が取り付けられる壁部と、を備えている。前記発音装置は、前記壁部に取り付けられ前記スプールと一体に回転するとともに、前記スプールの軸方向に収容部を形成する第1部材と、前記収容部に少なくとも一部が収容され、前記スプール軸側に係合する第2部材と、前記収容部に収容され、前記第1部材および前記第2部材の一方に設けられる音出し部材と、を備えている。前記第1部材および前記第2部材の他方は、前記音出し部材が弾発係合して発音する発音部材を構成している。
この魚釣用スピニングリールでは、発音装置を構成する音出し部材および発音部材が第1部材により形成される収容部内に収容されているので、海水、砂、埃等の異物が音出し部材および発音部材に付着し難い。これにより、発音装置の良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記巻回胴部よりも大径に形成され、前記巻回胴部の糸巻量を規定する前フランジ部及び後フランジ部と、を備えていることが好ましい。この場合、前記発音装置は、前記前フランジ部を前記壁部として機能させ、前記前フランジ部の前面に取り付けられていることが好ましい。
このように構成することで、音響の障壁が少なく開放されるので、発音装置で発生するクリック音がスプール内にこもるおそれがなく、スプールの外部に直接的に響き易い。したがって、歯切れのよい音質で音感を刺激するクリック音が得られる。
また、前記音出し部材と前記発音部材とは、前記スプールの径方向に配置されていることが好ましい。
このように構成することで、発音装置のコンパクト化(軸方向のコンパクト化)を容易に図ることができる。また、発音装置のコンパクト化によって組付性も向上する。
また、前記第1部材は、円板状の底部と、前記底部の外周部から突出するリブと、を備えたケース部材であることが好ましい。この場合、前記ケース部材は、前記壁部に取り付けられて前記収容部の開口を閉じることが好ましい。
このように構成することで、収容部内に海水、砂、埃等の異物が侵入するのを好適に防止することができる。これによって、海水、砂、埃等の異物が音出し部材や発音部材に付着するのを防止でき、良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、ケース部材の開口を閉じるための部品を別途用意する必要がないので、部品点数の削減およびコストの低減を測ることができる。さらに、発音装置のコンパクト化(軸方向のコンパクト化)を図ることができる。
また、前記音出し部材が前記第1部材に設けられており、前記第2部材が前記発音部材を構成している場合には、前記音出し部材は、前記第2部材の径方向に対向して設けられた凹凸部に弾発係合することが好ましい。
このように構成することによって、発音装置の構造を簡単化することができる。また、構造が簡単になるので、メンテナンス性にも優れる。
本発明によれば、海水、砂、埃等の異物の付着を防止し、良好な発音性能を維持することができる魚釣用スピニングリールが得られる。
本発明の第1実施形態に係る魚釣用スピニングリールの全体構成を示しつつ要部を断面で表した側面図である。 スプールから発音装置およびドラグノブを取り外した分解斜視図である。 スプールの拡大断面図である。 発音装置の分解斜視図である。 リールとドラグノブと発音装置との関係を示す後面図である。 (a)は発音装置のケース部材を示す前面図、(b)は同じくケース部材の側面図、(c)は同じくケース部材の後面図である。 本発明の第2実施形態に係る魚釣用スピニングリールを示す図であり、(a)は発音装置の要部を示す拡大断面図、(b)は同じく図7(a)のVII-VII線に沿う断面図である。
以下、本発明に係る魚釣用スピニングリールの実施形態について図面を参照して説明する。以下の説明において、「前後」「上下」を言うときは、図1に示す方向を基準とし、「左右」を言うときは、図2に示す方向を基準とする。
(第1実施形態)
はじめに魚釣用スピニングリール1の基本構造について説明する。
図1に示すように、魚釣用スピニングリール1は、ハンドル5aを備えるリール本体10と、ハンドル5aの巻き取り操作により回転するロータ2と、ハンドル5aの巻き取り操作により前後方向に往復運動するスプール3と、を備えている。
リール本体10は、左側に向って開口する円形の側部開口部16が形成されたボディ11を備えている。また、リール本体10は、ボディ11から上方に延びて上端に竿取付部12aが形成された脚部12と、ボディ11の前側に設けられたボディ前部13と、側部開口部16を閉塞しつつハンドル軸(不図示)を支持する蓋部材14とを備えている。
ボディ前部13内には、駆動軸筒7とスプール軸8が挿入されている。駆動軸筒7は、ボディ前部13に回転自在に支持されている。
駆動軸筒7の前端及びスプール軸8の前端は、ボディ前部13よりも前方に突出している。そして、駆動軸筒7の前端にロータ2が取り付けられ、スプール軸8の前端にスプール3が取り付けられている。
一方、駆動軸筒7の後端及びスプール軸8の後端は、ボディ11内に配置されている。また、駆動軸筒7の後部には、ピニオンギャ(不図示)が一体に形成されている。蓋部材14は、円形の部材であり、螺合によって側部開口部16に固定され、側部開口部16を閉塞しつつハンドル軸(不図示)を軸支している。
ボディ11内には、ハンドル軸(不図示)に固定されるドライブギャ及び歯車(不図示)と、スプール往復動装置(不図示)と、が組み付けられている。ドライブギャにより、ピニオンギャを介して駆動軸筒7及びロータ2が回転駆動される。また、スプール往復動装置を介してスプール軸8が前後方向に往復運動する。
スプール3は、ドラグ機構20を介して制動力を受けた状態でスプール軸8に回転可能に取り付けられている。スプール3は、その後側がスプール軸8に固定された座板30に保持され、前側がスプール軸8に螺合されたドラグノブ40に保持されており、座板30とドラグノブ40とによってスプール軸8の前後方向に挟持されている。
スプール3の前部には、図2に示すように、前方に向けて開口する有底筒状の凹部55が形成されている。凹部55にはスプール3の構成部材としてドラグノブ40の基部側が配設される。そして、凹部55内には、クリック音を発生する発音装置50が取り付けられている(図3参照)。以下、各部について詳細に説明する。
スプール軸8は、図3に示すように、後側から前側に向けて大径部8aと、中径部8bと、小径部8cと、最小径部8dと、を備え、先端に向けて階段状に縮径する先細り形状とされている。
大径部8aは、断面円形状である。また、中径部8bおよび小径部8cは、径方向に対向する一対の平面を備えた断面小判形状である。最小径部8dは、断面円形状である。小径部8cの前部には、スプール軸8にドラグノブ40を螺合するための雄ねじが形成されている。
スプール3は、円筒形状を呈しており、前側軸受(ボールベアリング)22と後側軸受(ボールベアリング)24とを介してスプール軸8に回転可能に支持されている。スプール3は、釣糸が巻回される巻回胴部3aと、巻回胴部3aよりも大径に形成され、巻回胴部3aの糸巻量を規定する前フランジ部3b及び後フランジ部3cと、を備えている。巻回胴部3aの内側には、スプール軸8に向けて延出する円板状の支持部3a1が一体に形成されている。支持部3a1の内周部には、後側軸受24の外輪が装着されている。後側軸受24の内輪には、スプール軸8の中径部8bが挿通されている。
巻回胴部3aの内側において、支持部3a1の前側には、ドラグ機構20を構成する制動部材及びドラグ機構20を後方へ向けて押圧する押圧部材21が配置されている。ドラグ機構20及び押圧部材21は、スプール軸8の中径部8bに支持されている。押圧部材21の外周部は、前側軸受22を介して巻回胴部3aの内周面3hに支持されている。前側軸受22の前方において、巻回胴部3aの内周面3hには、抜け止め部材23が取り付けられている。抜け止め部材23は、巻回胴部3aの内側から前側軸受22、押圧部材21、ドラグ機構20及び後側軸受24が抜け出るのを防止している。
また、巻回胴部3aの内側において、支持部3a1の後側には、ワッシャ33を介して座板30が配置されている。座板30は、スプール軸8の中径部8bが挿通される断面小判形状の中央孔30bを有する円板状の基部30aを備えている。基部30aの外周部には、大径のシール部材31が装着されている。また、基部30aの後面には、環状の突起30cが設けられており、この突起30cに小径のシール部材32が装着されている。
座板30は、スプール軸8の中径部8bに支持され、中径部8bと大径部8aとの段差部となる大径部8aの前端面に当接する状態で、スプール軸8に位置決めされている。
大径のシール部材31は、巻回胴部3aの内周面3gに弾力性をもって液密に当接している。また、小径のシール部材32は、スプール軸8の大径部8aの外周面に弾力性をもって液密に当接している。このようなシール構造によって、支持部3a1の後側からの水分の浸入が好適に防止されている。
前フランジ部3bは、巻回胴部3aの前端に連続して径方向に延在する前フランジ本体3b1と、前フランジ本体3b1の前面外周部に取り付けられた前カバー3fとを備えている。前フランジ本体3b1は、発音装置50の後記するケース部材51が取り付けられる壁部として機能する。前フランジ本体3b1の前面3eは、前カバー3fで覆われる部分を除いて、図2に示すように、前方に露出している(前方に臨むように形成されている)。前面3eは、凹部55の底面として機能し、発音装置50の取付面となる。前面3eは、スプール軸8に直交する面である。前面3eには、図3に示すように、環状の突起部3b3が形成されている。突起部3b3は、後記する発音ギャ53の凹溝53fに係合している。
前カバー3fは、凹部55の内周面を形成する周壁部3f1を備えている。周壁部3f1は、前フランジ本体3b1から前方に突設された突設壁3b2に螺合により固定されている。周壁部3f1の内周面には、図2に示すように、周方向に90度の間隔を空けて径方向外側に凹む4つの係合凹部3jが形成されている。係合凹部3jは、発音装置50の外周部50bの取付部となる。
ドラグノブ40は、板状のベース部41と、ベース部41の前側にねじ42a,42aで固定されたツマミ部42と、ベース部41の後側に取り付けられた断面略凹形状の押圧部43と、を備えている。ベース部41の中央部の後面には、スプール軸8の小径部8cが螺合されるナット部材46が軸方向移動可能に回り止め配置されている。ナット部材46と押圧部43との間には、圧縮コイルばね45が配設されている。
押圧部43の外周面には、図2に示すように、ノブ側係止凸部47が設けられている。ノブ側係止凸部47は、半円柱状を呈している。押圧部43の後端部は、図3に示すように、巻回胴部3aの内側に延在しており、後端面が押圧部材21の前端面に当接している。押圧部43の後端外周部には、巻回胴部3aの内周面3hに液密に当接する押圧部用シール部材43aが設けられている。
このようなドラグノブ40は、ツマミ部42を捩じ込むことで、圧縮コイルばね45の押圧力を介して後部側の押圧部43が押圧部材21を押圧する。これによって、ドラグ機構20が押圧部材21で押圧され、ドラグ機構20に制動力が生じ、スプール3がスプール軸8に摩擦結合される。
次に、発音装置50について説明する。
発音装置50は、クリック音を発生する装置であり、ドラグ機構20による制動力に抗してスプール3がスプール軸8に対して釣糸繰り出し方向に回動した際に発音する装置である。発音装置50は、スプール3の前フランジ本体3b1の前方側とドラグノブ40との間に配設されており、具体的には、スプール3の凹部55内に設けられている(図2,図3参照)。つまり、発音装置50は、ドラグノブ40が取り付けられる側のスプール3の前方の広いスペースを利用して設置されている。
凹部55は、スプール3の前端において、前フランジ部3bの前カバー3fの径方向内側に形成されている。凹部55は、図3に示すように、前フランジ本体3b1の前記した前面3eと、前カバー3fの前記した周壁部3f1の内周面とで区画されており、発音装置50及びドラグノブ40の一部を収容している。
凹部55の中央部には、図2に示すように、ドラグノブ40の押圧部43の後部側が挿入される挿入孔が開口している。挿入孔は、スプール3の巻回胴部3aの内周面3hによって形成される孔である(図3参照)。挿入孔内には、押圧部材21の前部が露出している。また、挿入孔を通じて凹部55内には、スプール軸8の小径部8c及び最小径部8dが延出している。
発音装置50は、図4に示すように、ケース部材51と、発音ギャ53と、音出し部材としての音出しピン54とを備えている。
ケース部材51は、円板状の底部51aと、底部51aの外周部から後方に向けて一体的に突出するリブ52と、を備えている。ケース部材51は、特許請求の範囲における第1部材に相当する。ケース部材51は、スプール3と一体に回転するとともにスプール3の軸方向に収容部58を形成している。収容部58は、後方へ向けて開口している。ケース部材51は、前フランジ本体3b1の前面3eに取り付けられて収容部58の開口を閉じる。これによって、ケース部材51の内側には、外部から閉塞された空間(収容部58)が形成されている。
底部51aの中央部には挿通孔51eが形成されている。挿通孔51eには、発音ギャ53に設けられた後記するフランジ部53cが内挿される。
底部51aの後面上部には、後方に向けて突出する支持ピン51cが一体的に形成されている。支持ピン51cには、音出しピン54の取付部54cが装着される。支持ピン51cの下方には、リブ52に備わる延在リブ52dを周方向に分断するようにして、音出しピン54の配置スペース52kが形成されている。
リブ52は、径方向に二重に設けられた周リブ52a1,52a1と、周リブ52a1,52a1の両端部に連続する上リブ52c,52cと、上リブ52c,52cに連続する延在リブ52d,52dと、を備えている。リブ52は、周リブ52a1,52a1と上リブ52c,52cとで囲われる後面視略U字形状(図6(c)参照)の空間部52aを備えている。空間部52aは、クリック音を共鳴させる共鳴室として機能させることができる。外側の周リブ52a1は、底部51aの外周部50bに対して径方向内側にオフセットしている。外側の周リブ52a1の外面には、周方向に90度の間隔を空けて3つの係合凸部52jが設けられている。係合凸部52jは、半円柱状を呈している。係合凸部52jは、スプール3側の凹部55の周壁部3f1の内周面に形成された係合凹部3j(図2参照)に係合可能である。この凹凸係合によって、ケース部材51は、スプール3側に回動が規制された状態で固定される。
発音ギャ53は、リング状を呈している、発音ギャ53は、リング状のギャ基部53aと、ギャ基部53aの周縁部に形成され凹凸部を構成する山部と谷部とを備えたギャ53bと、を備えている。発音ギャ53は、特許請求の範囲における第2部材に相当し、音出しピン54が弾発係合して発音する発音部材を構成している。発音ギャ53は、後記するように、スプール軸8側に係合している。
ギャ基部53aの内面53dには、周方向に90度の間隔を空けて4つのギャ側係止凸部53jが設けられている。ギャ側係止凸部53jは、半円柱状を呈している。ギャ側係止凸部53jは、図5に示すように、ドラグノブ40のノブ側係止凸部47の回動軌跡上に位置している。このギャ側係止凸部53jは、後記するように、スプール3がスプール軸8に対して釣糸繰り出し方向に回動した際に、周方向からノブ側係止凸部47に当接するように構成されている。
ギャ基部53aの前部には、前方に向けて突出するリング状のフランジ部53cが設けられている。発音ギャ53は、フランジ部53cを除いて、収容部58内に収容されている。
このような発音ギャ53は、フランジ部53cをケース部材51の挿通孔51eに内挿して、ケース部材51の底部51aの後面に回動可能に取り付けられる。ケース部材51に発音ギャ53が取り付けられた状態で、ギャ53bは、図5に示すように、ケース部材51の内側の周リブ52a1の内周面との間に隙間を形成して配置される。
音出しピン54は、図4に示すように、金属製の音出し部54aと、音出し部54aの支持部54dに装着されたばね部材54bと、を備える。ばね部材54bの上端部には、ケース部材51の支持ピン51cに取り付けるための取付部54cが形成されている。音出し部54aは、図5に示すように、支持ピン51cに取付部54cを取り付けて配置スペース52kに音出しピン54を配置した状態で、ギャ53bの谷部に配置される。つまり、発音ギャ53と音出しピン54とは、スプール3の径方向に重なるように配置されている。
音出し部54a及びばね部材54bの一部は、収容部58内に収容されている。
次に、スプール3の凹部55に対する発音装置50の装着及びドラグノブ40の装着について説明する。
発音装置50は、図2に示すように、スプール3の軸に沿うようにして凹部55内に挿入され、凹部55の取付面となる前面3eに当接するようにして装着される。この場合、凹部55の周壁部3f1の係合凹部3jに係合凸部52jを位置合わせして、これらが相互に係合する状態で発音装置50を装着する。これによって、スプール3側に発音装置50のケース部材51が回り止めされた状態に取り付けられる。
なお、図5に示すように、音出しピン54の取付部54cも、対応する係合凹部3j内に収容される。
凹部55内に発音装置50を装着することで、ケース部材51の後部開口は、凹部55の前面3eによって閉じられる。つまり、ケース部材51の収容部58は、凹部55の前面3eによって閉塞されている。
発音装置50を装着した後、係止リング56を凹部55の周壁部3f1に係止して発音装置50の脱落を防止する。
その後、ドラグノブ40を装着する。この場合、ドラグノブ40の押圧部43を発音装置50の底部51aの挿通孔51eに近づけ、挿通孔51eに内挿されたフランジ部53c(発音ギャ53)の内側にこれを挿入する。ここで、発音ギャ53の内面53dには、ギャ側係止凸部53jが設けられているが、その形成間隔は90度の広い間隔となっている。このため、挿入にあたってドラグノブ40のノブ側係止凸部47がギャ側係止凸部53jに干渉するのを周方向に遊度をもって好適に回避することができる。したがって、ドラグノブ40の挿入が行い易い。また、煩雑な位置決め作業も不要である。
その後、ドラグノブ40のツマミ部42を捩じ込み、ドラグノブ40をスプール軸8(小径部8c)に螺合する。
そして、ツマミ部42をさらに捩じ込むことで、押圧部43が押圧部材21を介してドラグ機構20が押圧される。これによって、ドラグ機構20に制動力が生じる。
次に、発音装置50の作用について説明する。
実釣時等にドラグ機構20による制動力に抗してスプール3が釣糸繰り出し方向に回動すると、スプール3側に固定されたケース部材51も同方向に回動する。ケース部材51が回動すると、これに取り付けられた音出しピン54の係合力によって、発音ギャ53も図5の矢印X1方向に回動する。
その後、発音ギャ53の回動によってギャ側係止凸部53jがドラグノブ40側のノブ側係止凸部47に当接し、発音ギャ53の回動が停止される。この状態で、釣糸繰り出し方向にスプール3がさらに回動することで、スプール3と一体になってケース部材51が回動し、音出しピン54がギャ53bを順次乗り越えるようにしてギャ53bに弾発的に係合する。これによって、クリック音が発生する。
以上説明した魚釣用スピニングリール1では、発音装置50を構成する音出しピン54及びギャ53b(発音ギャ53)がケース部材51により形成される収容部58内に収容されている。したがって、海水、砂、埃等の異物が音出しピン54及びギャ53b(発音ギャ53)に付着し難い。これにより、発音装置50の良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、発音装置50は、前フランジ部3bの前面3eに取り付けられているので、音響の障壁が少なく開放されるので、発音装置50で発生するクリック音がスプール3内にこもるおそれがなく、スプール3の外部に直接的に響き易い。したがって、歯切れのよい音質で音感を刺激するクリック音が得られる。
また、発音ギャ53と音出しピン54とがスプール3の径方向に配置されているので、発音装置50のコンパクト化(軸方向のコンパクト化)を容易に図ることができる。また、発音装置50のコンパクト化によって組付性も向上する。
また、ケース部材51は、前フランジ部3bの前面3eに取り付けられて収容部58の開口を閉じるので、収容部58内に海水、砂、埃等の異物が侵入するのを好適に防止することができる。これによって、海水、砂、埃等の異物が発音ギャ53や音出しピン54に付着するのを防止でき、良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、ケース部材51の開口を閉じるための部品を別途用意する必要がないので、部品点数の削減およびコストの低減を測ることができる。さらに、発音装置50のコンパクト化(軸方向のコンパクト化)を図ることができる。
また、ケース部材51に取り付けた音出しピン54が発音ギャ53のギャ53bに弾発係合する構成であるので、発音装置50の構造を簡単化することができる。また、構造が簡単になるので、メンテナンス性にも優れる。
(第2実施形態)
図7(a)(b)を参照して第2実施形態に係る魚釣用スピニングリールについて説明する。本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、スプール3の後フランジ部3cを壁部として機能させ、後フランジ部3cの後面3e1に発音装置50Aを取り付けた点である。なお、第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付して重複する説明は省略する
はじめに、スプール軸8Aに対するスプール3の取付構造について説明する。スプール軸8は、大径部8a1とこれに連続する小径部8c1とを備えている。小径部8c1には、スプール3を支持するための取付部材3nがピン8gによって回り止め固定されている。スプール3は、この取付部材3nおよびドラグ機構20を介してスプール軸8に回転可能に支持されている。
取付部材3nの後端部には、図7(b)に示すように、円形状の取付部材フランジ部3n1が形成されている。取付部材フランジ部3n1の外面には、スプール軸側係止凸部3n2が形成されている。
発音装置50Aは、ケース部材51Aと、発音ギャ53Aと、音出しピン54とを備えている。
ケース部材51Aは、円板状の底部51aと、底部51aの外周部から前方に向けて一体的に突出するリブ52と、を備えている。ケース部材51Aは、特許請求の範囲における第1部材に相当する。ケース部材51Aは、スプール3と一体に回転するとともにスプール3の軸方向に収容部58を形成している。収容部58は、前方へ向けて開口している。ケース部材51は、後フランジ部3cの後面3e1に取り付けられて収容部58の開口を閉じている。これによって、ケース部材51Aの内側には、外部から閉塞された空間(収容部58)が形成されている。
底部51aの中央部には挿通孔51eが形成されている。挿通孔51eには、発音ギャ53Aに設けられたギャ基部53aが内挿される。
外側の周リブ52a1の外面に形成された4つの係合凸部52jは、後フランジ部3cの周壁部3c3の内周面に対応して形成された係合凹部3j3に係合可能である。この凹凸係合によって、ケース部材51Aは、スプール3側に回動が規制された状態で固定される。
発音ギャ53Aは、特許請求の範囲における第2部材に相当し、音出しピン54が弾発係合する発音部材として機能する。発音ギャ53Aは、スプール軸8側に係合している。
ギャ基部53aのギャ側係止凸部53jは、取付部材フランジ部3n1のスプール軸側係止凸部3n2の回動軌跡上に位置している。このギャ側係止凸部53jは、スプール3がスプール軸8Aに対して釣糸繰り出し方向に回動した際に、周方向からスプール軸側係止凸部3n2に当接するように構成されている。
発音ギャ53は、ギャ基部53aを除いて、収容部58内に収容されている。
このような発音ギャ53Aは、ギャ基部53aをケース部材51Aの挿通孔51eに内挿して、ケース部材51Aの底部51aの前面に回動可能に取り付けられる。ケース部材51Aに発音ギャ53Aが取り付けられた状態で、ギャ53bは、ケース部材51Aの内側の周リブ52a1の内周面との間に隙間を形成して配置される。発音ギャ53Aと音出しピン54とは、スプール3の径方向に重なるように配置されている。
発音装置50Aは、係合凹部3j3に係合凸部52jを位置合わせして、後フランジ部3cの後面3e1に取り付けられる。発音装置50Aを装着することで、ケース部材51Aの前部開口は、後フランジ部3cの後面3e1によって閉じられる。つまり、ケース部材51Aの収容部58は、後フランジ部3cの後面3e1によって閉塞されている。
また、発音装置50Aを装着する過程で、発音ギャ53Aの挿通孔53m内に取付部材3nの取付部材フランジ部3n1が挿入される。ここで、挿通孔53mの内面53dには、ギャ側係止凸部53jが設けられているが、その形成間隔は90度の広い間隔となっている。このため、挿入にあたって取付部材3nのスプール軸側係止凸部3n2がギャ側係止凸部53jに干渉するのを周方向に遊度をもって好適に回避することができる。したがって、煩雑な位置決め作業も不要であり、発音装置50Aの取り付けが行い易い。
本実施形態の魚釣用スピニングリール1においても、発音装置50Aを構成する音出しピン54及びギャ53b(発音ギャ53A)がケース部材51Aにより形成される収容部58内に収容されている。したがって、海水、砂、埃等の異物が音出しピン54及びギャ53b(発音ギャ53A)に付着し難い。これにより、発音装置50Aの良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、ケース部材51Aは、後フランジ部3cの後面3e1に取り付けられて収容部58の開口を閉じるので、収容部58内に海水、砂、埃等の異物が侵入するのを好適に防止することができる。これによって、海水、砂、埃等の異物が発音ギャ53Aや音出しピン54に付着するのを防止でき、良好な発音性能を長期に亘って維持することができる。
また、ケース部材51Aの開口を閉じるための部品を別途用意する必要がないので、部品点数の削減およびコストの低減を測ることができる。さらに、発音装置50Aのコンパクト化(軸方向のコンパクト化)を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
前記第1実施形態では、前フランジ部3bの内側に発音装置50が配置される例を示したが、これに限られることはなく、前フランジ部3bの前方に配置されていてもよい。
前記第1,第2実施形態では、音出し部材として、音出しピン54を用いたものを示したが、これに限られることはなく、発音部材に対して弾発係合してクリック音を発生できるものであれば、板ばね等、種々のものを採用することができる。
1 魚釣用スピニングリール
3 スプール
3a 巻回胴部
3b 前フランジ部(壁部)
3c 後フランジ部(壁部)
3e 前面
8 スプール軸
10 リール本体
20 ドラグ機構
50 発音装置
50A 発音装置
51 ケース部材(第1部材)
51a 底部
52 リブ
53 発音ギャ(第2部材、発音部材)
53b ギャ(凹凸部)
54 音出しピン(音出し部材)
58 収容部

Claims (5)

  1. リール本体に設けられたスプール軸にドラグ機構を介して取り付けられるスプールと、
    前記ドラグ機構による制動力に抗して前記スプールが前記スプール軸に対して釣糸繰り出し方向に回動した際にクリック音を発生する発音装置と、前記スプールに設けられ、前記発音装置が取り付けられる壁部と、を備え、
    前記発音装置は、
    前記壁部に取り付けられ前記スプールと一体に回転するとともに、前記スプールの軸方向に収容部を形成する第1部材と、
    前記収容部に少なくとも一部が収容され、前記スプール軸側に係合する第2部材と、
    前記収容部に収容され、前記第1部材および前記第2部材の一方に設けられる音出し部材と、を備えており、
    前記第1部材および前記第2部材の他方は、前記音出し部材が弾発係合して発音する発音部材を構成していることを特徴とする魚釣用スピニングリール。
  2. 前記スプールは、釣糸が巻回される巻回胴部と、前記巻回胴部よりも大径に形成され、前記巻回胴部の糸巻量を規定する前フランジ部及び後フランジ部と、を備えており、
    前記発音装置は、前記前フランジ部を前記壁部として機能させ、前記前フランジ部の前面に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
  3. 前記音出し部材と前記発音部材とは、前記スプールの径方向に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
  4. 前記第1部材は、円板状の底部と、前記底部の外周部から突出するリブと、を備えたケース部材であり、
    前記ケース部材は、前記壁部に取り付けられて前記収容部の開口を閉じることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
  5. 前記音出し部材は前記第1部材に設けられており、
    前記第2部材が前記発音部材を構成しており、
    前記音出し部材は、前記第2部材の径方向に対向して設けられた凹凸部に弾発係合することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の魚釣用スピニングリール。
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