JP2016086679A - 魚釣用リールの発音装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、魚釣用リールには、ドラグ装置の動作状態(ドラグ装置の制動力以上の荷重が作用してスプールが回動した状態)を釣人に報知する発音装置が搭載されている場合がある。
詳細に説明すると、凹陥部の底面に環状溝と係止孔とを形成し、環状溝内にクリック板バネを収容し、係止孔内にクリック板バネの切起片を係止させ、クリック板バネが駆動歯車とともに回動するように構成されている。
一方で、クリック歯車の外周側に、凸部と凹部とが周方向に交互に並ぶ弾発係合部が形成され、クリック歯車をハンドル軸に回り止め嵌合している。
そして、駆動歯車の回動に伴い、クリック板バネの係合片が凸部と対向した場合、係合片が凸部に押圧されてクリック板バネが縮む。
さらに駆動歯車が回動して係合片が凹部内と対向した場合、係合片は、凹部内に侵入するとともに、クリック板バネの弾発力(弾性力)により凹部の端縁を強く打撃し、クリック音(接触音)が発生する。
さらに、特許文献1では、ドラグワッシャがクリック歯車の弾発係合部に圧接しているため、ドラグワッシャがクリック板バネの動きを規制したり、弾発時にドラグワッシャが係合片及び弾発係合部に当接したりし、クリック音が籠り易く、ドラグ装置の動作状態を釣人が聴覚的に認識し難い。
この結果、打撃部材が発音体の弾発係合部を打撃した場合、弾発係合部がドラグワッシャ側に振動可能となり、クリック音の音色が高くなる。
また、弾発係合部とドラグワッシャとの間に形成された空間にクリック音(接触音)が響き、クリック音の音色が更に高くなる。
以上から、ドラグ装置の作動を聴覚的に感度良く感じ取ることができる。
また、弾発係合部と駆動歯車との間に空間が形成されるため、クリック音(接触音)が響く空間が増え、クリック音の音色が更に高くなる。
案内筒52の外周面には、軸方向に延びる長孔(不図示)が形成されており、内部に収容された螺軸51の螺旋溝51aが長孔から露出している。
釣糸案内体53は、案内筒52の長孔を介して螺旋溝51aに係合する摺動子(不図示)を有している。
そして、ハンドル6aの操作により螺軸51が回動すると、釣糸案内体53が左右フレーム2a,2bの間を往復し、スプール5aに巻回される釣糸が軸方向(左右方向)に振り分けられて均等になる。
また、駆動歯車11と一体回転する伝達ギヤ7と、ハンドル軸6に回り止め嵌合するラチェット8との間には、ライニングワッシャ7aが介在し、駆動歯車11の伝達ギヤ7にラチェット8が直接当接しないようになっている。このため、駆動歯車11(及び伝達ギヤ7)がハンドル軸6に対して相対回転する場合に、ラチェット8との摩擦力を受け難くなっている。
そして、ピニオン12は、ピニオン12内に挿通された押圧軸12aに沿って軸方向に移動可能になっている。このため、ピニオン12の移動により、係合ピンと嵌合凹部とが嵌合する動力伝達状態(クラッチON)と、係合ピンと嵌合凹部とが嵌合しない動力遮断状態(クラッチOFF)との切り換えが可能となっている。
そして、可動部材45が右側板3b側に移動すると、可動部材45が係合するピニオン12も右側板3b側に移動して係合ピンと嵌合凹部との嵌合が解除され、動力伝達機構10が動力遮断状態(クラッチOFF)に切り換わる。
また、特に図示しないが、クラッチ駆動部材44は、ハンドル6aの操作によりラチェット8の駆動力が伝達された場合、カム面44aによる押圧が解除される方向に回動するように構成されている。
そして、ハンドル6aの操作によりクラッチ駆動部材44が回動してカム面44aによる押圧が解除された場合、可動部材45はコイルバネにより右フレーム2b側に押圧される。すると、ピニオン12は、可動部材45にスプール軸5側に押圧されて嵌合凹部が係合ピンに嵌合し、動力伝達機構10が動力伝達状態(クラッチON)に切り換わる。
ここで、駆動歯車11は、ドラグ装置20を介して逆回転が防止されているハンドル軸6に摩擦結合しているため、駆動歯車11に伝達した力がドラグ装置20との摩擦係合よりも大きい場合、駆動歯車11はハンドル軸6を中心に回転する。このため、魚の引き込みなどの力が非常に大きい場合には、スプール5aが回転して釣糸が引き出されるようになり、釣糸の切断が防止される。なお、ハンドル軸6は、ローラー式一方クラッチK及びラチェット8により、釣糸繰出しに伴う逆回転が防止されている。
つぎに、駆動歯車11に所定の制動力を付与するドラグ装置20と、駆動歯車11とドラグ装置20との間に設けられた発音装置30と、について説明する。
図4(a)、(b)に示すように、弾発係合部36は、周方向に間隔を空けながら径方向外側に突出する複数の凸部36aと、周方向に隣り合う凸部36a、36a間の空間である複数の凹部36bと、を備えている。
第1小径部31の中央孔31aは、ハンドル軸6の断面形状(非円形状)に対応しており、ハンドル軸6に回り止め嵌合している。一方で、第2小径部33の中央孔33aは、円形を呈している。このため、駆動歯車11がハンドル軸回りに回転する際に、第2小径部33も回転できるようになっている。
また、第1小径部31の外径は、発音体32の弾発係合部36よりも小径に形成されている。言い換えると、第1小径部31の外周31bは、弾発係合部36の凹部36bの底辺36cよりも径方向内側に位置し、第1小径部31が弾発係合部36の凸部36aに当接しないようになっている。
このため、発音体32の凸部36aと第2ドラグワッシャ27との間には、第1空間S1が形成されている。
また、第2小径部33の厚みは、外周側に配置される規制プレート34よりも厚く形成されているため、発音体32と規制プレート34とも軸方向に離間している。
さらに、第2小径部33の外径は、発音体32の弾発係合部36よりも小径に形成されている。よって、第2小径部33の外周33bは、弾発係合部36の凹部36bの底辺36cよりも径方向内側に位置し、第2小径部33は、弾発係合部36の凸部36aに当接していない。
以上から、発音体32の凸部36aは、第2小径部33の外周側に配置される規制プレート34との間に第2空間S2が形成されている。
打撃部材35の両端部35a、35aは、駆動歯車11の凹陥部13の取り付け溝14に収容されており、駆動歯車11が回転すると打撃部材35もハンドル軸6を中心として周方向に移動するようになっている。
なお、取り付け溝14は、打撃部材35の両端部35a、35aよりも長さ方向に長く形成されており、両端部35a、35aとの間に隙間が生じている。
そして、ドラグ装置20の作動によりハンドル軸6回りに駆動歯車11が回転すると、打撃部材35も周方向へ移動する。このため、図4(b)に示すように、打撃部材35の中央部35bは、弾発係合部36の凸部36aに駆動歯車11側に押し潰されて、打撃部材35の両端部35a、35aが取り付け溝14に沿って両端側へスライドし、打撃部材35が変形する(図4(b)の矢印参照)。
切り欠き34aの幅は、取り付け溝14よりも短く、打撃部材35の中央部35bのみが切り欠き34aから突出するようになっている。
このため、取り付け溝14の両端側は、規制プレート34に閉塞され、打撃部材35がドラグ装置20側に移動しようとすると、打撃部材35の両端部35a、35aが規制プレート34に係止し、打撃部材35の移動が規制される。
このことから、弾発係合部36の凸部36aは、ハンドル軸6の軸方向に振動可能となり、打撃部材35に打撃された場合に発生するクリック音の音色が高くなる。
さらに、実施形態の発音装置30によれば、第1空間S1及び第2空間S2が形成されていることから、クリック音が響き易く、クリック音の音色が更に高くなる。
以上から、実施形態の発音装置30によれば、ドラグ装置20の作動を聴覚的に感度良く感じ取ることができる。
たとえば、実施形態では、第2ドラグワッシャ27と第1小径部31とが別体であったが、図5に示すように、第2ドラグワッシャ27に相当する大径部27Aと、第1小径部31に相当する小径部31Aと、が一体に形成されたワッシャ60を用いてもよく、これによれば、部品点数の削減を図れる。
例えば、図5に示すように、発音体32Aが略円盤状を呈し、弾発係合部36Aを構成する発音体32Aの外周近傍には、複数の穴部36dが周方向間隔を空けて設けられている。このような発音体32Aによれば、ピン部材63が発音体32Aの側面に当接した場合にコイルバネ62が収縮し、ピン部材63が穴部36dと対向した場合に、ピン部材63が穴部36dを打撃し、クリック音が生じる。
6 ハンドル軸
10 動力伝達機構
11 駆動歯車
12 ピニオン
13 凹陥部
20 ドラグ装置
23 第1ドラグワッシャ
24〜26 第1制動板〜第3制動板
27 第2ドラグワッシャ(ドラグワッシャ)
30 発音装置
31 第1小径部
32、32A 発音体
33 第2小径部
34 規制プレート
34A 大径部
35 打撃部材
36、36A 弾発係合部
40 クラッチ機構
50 レベルワインド機構
S1 第1空間
S2 第2空間
Claims (5)
- ハンドル軸に回転可能に摩擦結合する駆動歯車と、前記ハンドル軸に回り止め嵌合されたドラグワッシャと、の間に設けられた魚釣用リールの発音装置であって、
前記駆動歯車とともに回動する打撃部材と、
前記ハンドル軸に回り止め嵌合され、前記打撃部材と接触する弾発係合部が形成された発音体と、
前記ハンドル軸に挿通されて前記発音体とドラグワッシャとの間に介在し、前記発音体に当接する第1小径部と、
を備え、
前記第1小径部は、前記弾発係合部よりも小径に形成されていることを特徴とする魚釣用リールの発音装置。 - 前記ハンドル軸に挿通されて前記発音体と駆動歯車との間に介在し、前記発音体に当接する第2小径部を備え、
前記第2小径部は、前記弾発弾発係合部よりも小径に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の魚釣用リールのドラグ装置。 - 前記第2小径部の外周側を囲む環状の規制プレートを備え、
前記打撃部材は、前記駆動歯車の底部に配置されるとともに、前記規制プレートにより前記ドラグワッシャ側への位置ずれが規制されていることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用リールの発音装置。 - 前記打撃部材は、中央部が前記発音体側に向って突出し、両端が前記駆動歯車と前記規制プレートとに挟まれた凸状の板部材であることを特徴とする請求項3に記載の請求項2に記載の魚釣用リールの発音装置。
- 前記第1小径部は、スペーサであることを特徴とする請求項1から請求項4にいずれか1項に記載の魚釣用リールの発音装置。
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