JP7047355B2 - イリジウム錯体化合物、該化合物及び溶剤を含有する組成物、該化合物を含有する有機電界発光素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Description
一方で、有機材料が発光材料である場合、有機EL素子の色度や色純度をより向上させるために多くの場合置換基が導入される。置換基の導入は、有機発光材料の発光波長を短波長化あるいは長波長化させること、あるいは、スペクトル幅を狭くしてディスプレイ用途として好ましい色純度の向上を図ること、逆にスペクトル幅を広げて照明用途として好ましい色再現率を向上させること、などの効果を奏する。
しかし、置換基の導入は必然的に分子量の増大を伴う。そのため蒸着材料として不利な化学変換を伴わざるを得ないことが多い。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
Lは二座配位子を表し、複数ある場合は同一であっても異なっていてもよく、
X1~X7は、それぞれ独立に、=C(-R1)-基または窒素原子を表し、
環Cy2は炭素原子C3および窒素原子N1を含む複素芳香環を表し、
R10、R11、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、
bは環Cy2に置換しうる最大の整数であり、
mは1~3の整数、nは0~2の整数であり、m+nは3である。]
Y1~Y22は、それぞれ独立に、=C(-R3)-基または窒素原子を表し、
R3は、水素原子または置換基を表す。]
本発明のイリジウム錯体化合物は高い溶剤溶解性を有するため、湿式成膜法によって有機電界発光素子の作製が可能であり、発光特性に優れた有機電界発光素子を提供し得る。本発明のイリジウム錯体化合物を用いた有機電界発光素子は、有機EL表示装置及び照明装置用として有用である。
なお、本明細書において、「芳香環」とは「芳香族炭化水素環」をさし、環構成原子としてヘテロ原子を含む「複素芳香環」とは区別される。同様に、「芳香族基」とは「芳香族炭化水素環基」をさし、「複素芳香族基」とは「複素芳香族環基」をさす。
本発明のイリジウム錯体化合物は、下記式(1)で表される化合物である。
Lは二座配位子を表し、複数ある場合は同一であっても異なっていてもよく、
X1~X7は、それぞれ独立に、=C(-R1)-基または窒素原子を表し、
環Cy2は炭素原子C3および窒素原子N1を含む複素芳香環を表し、
R10、R11、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、
bは環Cy2に置換しうる最大の整数であり、
mは1~3の整数、nは0~2の整数であり、m+nは3である。]
環Cy2に結合するベンゼン環は、そのオルト位でもう一つのベンゼン環と結合し、さらにメチレン基を介して環Cy2と結合し全体として7員環を形成している。ここにさらにイリジウム原子がシクロメタル化により式(1)の構造を形作ると、7員環が有する環歪みに加えて、イリジウム原子の配位による大きな歪みが誘起される。R10およびR11を有するメチレン基が存在しなければ、ビフェニル部位のC-C結合が回転して歪みを緩和することができるが、本発明の構造ではそれが阻止されている。したがって、X5を含むベンゼン環は大きく歪んでいることが考えられる。環の歪みはベンゼン環の共役安定化を低め、C=C共役二重結合性を増加させる、すなわち、-C=X5-X6=X7-という共役二重結合により共役が伸びた共鳴限界式の寄与が大きくなるため、HOMO-LUMOのギャップが狭められ、長波長化するものと考えられる。さらには、当該ベンゼン環は、隣のX1を含むベンゼン環と捻じれてはいるものの共役を保っている。このことも、π電子の共役が延長されることによるHOMO-LUMOギャップの低減、すなわち発光波長の長波長化に寄与していると推定する。
X1~X7は、それぞれ独立に、=C(-R1)-基または窒素原子を表す。また、R1は水素原子または置換基を表し、その好ましい種類は後述する。
環Cy2は、炭素原子C3および、イリジウム原子に配位する窒素原子N1を含む複素芳香環を表す。
Y1~Y22は、それぞれ独立に、=C(-R3)-基または窒素原子を表し、
R3は、水素原子または置換基を表し、その好ましい種類は後述する。]
R10、R11、R1、R2およびR3は、水素原子または置換基を表し、それぞれ独立であり、同じでも異なっていてもよい。2つ以上の隣接するR10、R11R1、R2およびR3がさらに互いに結合して、脂肪族または芳香族もしくはヘテロ芳香族の、単環もしくは縮合環を形成してもよい。
該芳香族基、該複素芳香族基、該アリールオキシ基、該アリールチオ基、該アラルキル基、該ヘテロアラルキル基、該ジアリールアミノ基、該アリールヘテロアリールアミノ基および該ジヘテロアリールアミノ基は、それぞれ独立に、さらに1つ以上のR’で置換されていてもよい。
R’については後述する。
これらの例としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ベンゾアントラセニル基、フェナントレニル基、ベンゾフェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、ペリレニル基、ベンゾピレニル基、ベンゾフルオランテニル基、ナフタセニル基、ペンタセニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、フルオレニル基、スピロビフルオレニル基、ジヒドロフェナントレニル基、ジヒドロピレニル基、テトラヒドロピレニル基、インデノフルオレニル基、フリル基、ベンゾフリル基、イソベンゾフリル基、ジベンゾフラニル基、チオフェン基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピロリル基、インドリル基、イソインドリル基、カルバゾリル基、ベンゾカルバゾリル基、インドロカルバゾリル基、インデノカルバゾリル基、ピリジル基、シンノリル基、イソシンノリル基、アクリジル基、フェナンスリジル基、フェノチアジニル基、フェノキサジル基、ピラゾリル基、インダゾリル基、イミダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ナフトイミダゾリル基、フェナンスロイミダゾリル基、ピリジンイミダゾリル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ナフトオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ピリミジル基、ベンゾピリミジル基、ピリダジニル基、キノキサリニル基、ジアザアントラセニル基、ジアザピレニル基、ピラジニル基、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、ナフチリジニル基、アザカルバゾリル基、ベンゾカルボリニル基、フェナンスロリニル基、トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアジニル基、2,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-4-イル基、テトラゾリル基、プリニル基、ベンゾチアジアゾリル基などが挙げられる。
R’はそれぞれ独立に、水素原子、D、F、Cl、Br、I、-N(R'')2、-CN、-NO2、-Si(R'')3、-B(OR'')2、-C(=O)R''、-P(=O)(R'')2、-S(=O)2R''、-OSO2R''、炭素数1以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルキル基、炭素数1以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルコキシ基、炭素数1以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルキルチオ基、炭素数2以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルケニル基、炭素数2以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルキニル基、炭素数5以上60以下の芳香族基、炭素数5以上60以下の複素芳香族基、炭素数5以上40以下のアリールオキシ基、炭素数5以上40以下のアリールチオ基、炭素数5以上60以下のアラルキル基、炭素数5以上60以下のヘテロアラルキル基、炭素数10以上40以下のジアリールアミノ基、炭素数10以上40以下のアリールヘテロアリールアミノ基又は炭素数10以上40以下のジヘテロアリールアミノ基から選ばれる。
また、該芳香族基、該複素芳香族基、該アリールオキシ基、該アリールチオ基、該アラルキル基、該ヘテロアラルキル基、該ジアリールアミノ基、該アリールヘテロアリールアミノ基および該ジヘテロアリールアミノ基は、さらに1つ以上のR''で置換されていてもよい。R''については後述する。
また、2つ以上の隣接するR’が互いに結合して、脂肪族又は芳香族もしくはヘテロ芳香族の、単環もしくは縮合環を形成してもよい。
上述の基の例はいずれも、R10、R11、R1、R2およびR3の項の記載と同義である。
R''はそれぞれ独立に、水素原子、D、F、-CN、炭素数1以上20以下の脂肪族炭化水素基、炭素数1以上20以下の芳香族基又は炭素数1以上20以下の複素芳香族基から選ばれる。
2つ以上の隣接するR''が互いに結合して、脂肪族又は芳香族もしくはヘテロ芳香族の、単環もしくは縮合環を形成してもよい。
Lは二座配位子を表し、本発明の特性を損なわない限り特に制限は無い。同一分子内にLが複数ある場合は同一であっても異なっていてもよい。有機電界発光素子の発光材料として用いる観点から、Lの好ましい構造を以下の式(7A)~(7F)に例示するが、この限りではない。これらはその構造を保ち得る限りにおいて骨格の炭素原子が窒素原子など他の原子に置き換わっていてもよいし、さらに置換基を有していてもよい。二座配位子Lが置換基を有する場合、その置換基としては、R10、R11、R1、R2およびR3として例示したものが挙げられ、好ましくは炭素数1以上30以下の、直鎖、分岐もしくは環状アルキル基、炭素数5以上60以下のアラルキル基、炭素数5以上60以下のヘテロアラルキル基、炭素数5以上60以下の芳香族基、炭素数5以上60以下の複素芳香族基である。これらはさらにR’により置換されていても良い。
bは環Cy2に置換し得る最大の整数である。
mは1~3の整数、nは0~2の整数であり、m+nは3である。好ましくはm=2、n=1であるか、m=1、n=2である。
以下に、後掲の実施例2,3の化合物2,3以外の本発明のイリジウム錯体化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下において「Ph」はフェニル基を示す。
本発明のイリジウム錯体化合物は、発光波長をより長波長にすることができる。発光波長には特に制限は無いもが、特に赤色発光領域のイリジウム錯体化合物に本発明は好適である。
赤色発光において、発光波長の長さを示す指標としては、以下に示す手順で測定した最大発光波長が580nm以上であることが好ましく、590nm以上であることがより好ましく、600nm以上であることがさらに好ましい。また、660nm以下が好ましく、650nm以下がより好ましい。これらの範囲であることで、有機電界発光素子として好適な赤色発光材料の好ましい色を発現できる傾向にある。
常温下で、2-メチルテトラヒドロフランに、当該イリジウム錯体化合物を濃度1×10-4mol/L以下で溶解した溶液について、分光光度計(浜松ホトニクス社製 有機EL量子収率測定装置C9920-02)で燐光スペクトルを測定する。得られた燐光スペクトル強度の最大値を示す波長を、本発明における最大発光波長とみなす。
<配位子の合成方法>
本発明のイリジウム錯体化合物の配位子は、既知の方法の組み合わせなどにより合成され得る。7員環部分を構築するには、例えば、フェナントレンの酸化や、対応するオルト位に臭素またはジヒドロキシボリル基が置換するアリールカルボン酸類の鈴木-宮浦カップリング反応にて得られるビフェニルジカルボン酸中間体をジフェン酸無水物型の骨格へと導き、さらにChemistry of Heterocyclic Compound,2014,50(9),1270-1279記載の方法により、5H-ジベンゾ[a,c]シクロヘプテン-5,7(6H)-ジオン型の骨格へ変換する。これらの原料をさらに2-ホルミルまたはアシルアニリン類あるいは互いにオルト位にあるアシルーアミノピリジン類等とのFriedlaender環化反応(Chem.Rev.2009、109、2652、または、Organic Reactions,28(2),37-201)など既知の反応により、本発明のイリジウム錯体化合物の7員環骨格を構築することができる。残留するカルボニル基には、フルオレノンをフルオレンへ変換する多くの既知の反応を利用することにより、目的とする配位子を合成することができる。
本発明のイリジウム錯体化合物は、既知の方法の組み合わせなどにより合成され得る。以下に詳しく説明する。
イリジウム錯体化合物の合成方法については、判りやすさのためにフェニルピリジン配位子を例として用いた下記式[A]に示すような塩素架橋イリジウム二核錯体を経由する方法(M.G.Colombo,T.C.Brunold,T.Riedener,H.U.GudelInorg.Chem.,1994,33,545-550)、下記式[B]二核錯体からさらに塩素架橋をアセチルアセトナートと交換させ単核錯体へ変換したのち目的物を得る方法(S.Lamansky,P.Djurovich,D.Murphy,F.Abdel-Razzaq,R.Kwong,I.Tsyba,M.Borz,B.Mui,R.Bau,M.Thompson,Inorg.Chem.,2001,40,1704-1711)等が例示できるが、これらに限定されるものではない。
反応温度に特に制限はないが、通常は0℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。また、250℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましい。これらの範囲であることで副生物や分解反応を伴うことなく目的の反応のみが進行し、高い選択性が得られる傾向にある。
第三段階は、第二の配位子を1当量以上反応させる。溶媒の種類と量は特に制限はなく、第二の配位子が反応温度で液状である場合には無溶媒でもよい。反応温度も特に制限はないが、反応性が若干乏しいため100℃~300℃の比較的高温下で反応させることが多い。そのため、グリセリンなど高沸点の溶媒が好ましく用いられる。
本発明のイリジウム錯体化合物は、有機電界発光素子に用いられる材料、すなわち有機電界発光素子の発光材料として好適に使用可能であり、有機電界発光素子やその他の発光素子等の発光材料としても好適に使用可能である。
本発明のイリジウム錯体化合物は、溶剤溶解性に優れることから、溶剤とともに使用されることが好ましい。以下、本発明のイリジウム錯体化合物と溶剤とを含有する本発明の組成物(以下、「イリジウム錯体化合物含有組成物」と称す場合がある。)について説明する。
該イリジウム錯体化合物含有組成物における本発明のイリジウム錯体化合物の含有量は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、通常99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。組成物中のイリジウム錯体化合物の含有量をこの範囲とすることにより、隣接する層(例えば、正孔輸送層や正孔阻止層)から発光層へ効率よく、正孔や電子の注入が行われ、駆動電圧を低減することができる。なお、本発明のイリジウム錯体化合物はイリジウム錯体化合物含有組成物中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上が組み合わされて含まれていてもよい。
該溶剤は、溶質である本発明のイリジウム錯体化合物が高い溶剤溶解性を有するために、むしろ後述の電荷輸送性化合物が良好に溶解する有機溶剤であれば特に限定されない。好ましい溶剤としては、例えば、n-デカン、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、デカリン、ビシクロヘキサン等のアルカン類;トルエン、キシレン、メシチレン、フェニルシクロヘキサン、テトラリン等の芳香族炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類;1,2-ジメトキシベンゼン、1,3-ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2-メトキシトルエン、3-メトキシトルエン、4-メトキシトルエン、2,3-ジメチルアニソール、2,4-ジメチルアニソール、ジフェニルエーテル等の芳香族エーテル類;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n-ブチル等の芳香族エステル類、シクロヘキサノン、シクロオクタノン、フェンコン等の脂環族ケトン類;シクロヘキサノール、シクロオクタノール等の脂環族アルコール類;メチルエチルケトン、ジブチルケトン等の脂肪族ケトン類;ブタノール、ヘキサノール等の脂肪族アルコール類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール-1-モノメチルエーテルアセタート(PGMEA)等の脂肪族エーテル類;等が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子は、本発明のイリジウム錯体化合物を含むものである。
基板1は、有機電界発光素子の支持体となるものであり、通常、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシート等が用いられる。これらのうち、ガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホン等の透明な合成樹脂の板が好ましい。基板1は、外気による有機電界発光素子の劣化が起こり難いことからガスバリア性の高い材質とするのが好ましい。このため、特に合成樹脂製の基板等のようにガスバリア性の低い材質を用いる場合は、基板1の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を上げるのが好ましい。
陽極2は、発光層側の層に正孔を注入する機能を担う。陽極2は、通常、アルミニウム、金、銀、ニッケル、パラジウム、白金等の金属;インジウム及び/又はスズの酸化物等の金属酸化物;ヨウ化銅等のハロゲン化金属;カーボンブラック或いはポリ(3-メチルチオフェン)、ポリピロール、ポリアニリン等の導電性高分子等により構成される。
陽極2の形成は、通常、スパッタリング法、真空蒸着法等の乾式法により行われることが多い。また、銀等の金属微粒子、ヨウ化銅等の微粒子、カーボンブラック、導電性の金属酸化物微粒子、導電性高分子微粉末等を用いて陽極2を形成する場合には、適当なバインダー樹脂溶液に分散させて、基板上に塗布することにより形成することもできる。また、導電性高分子の場合は、電解重合により直接基板上に薄膜を形成したり、基板上に導電性高分子を塗布して陽極2を形成することもできる(Appl.Phys.Lett.,60巻,2711頁,1992年)。
陽極2側から発光層5側に正孔を輸送する機能を担う層は、通常、正孔注入輸送層又は正孔輸送層と呼ばれる。そして、陽極2側から発光層5側に正孔を輸送する機能を担う層が2層以上ある場合に、より陽極2側に近い方の層を正孔注入層3と呼ぶことがある。正孔注入層3は、陽極2から発光層5側に正孔を輸送する機能を強化する点で、用いることが好ましい。正孔注入層3を用いる場合、通常、正孔注入層3は、陽極2上に形成される。
正孔注入層形成用組成物は、通常、正孔注入層3となる正孔輸送性化合物を含有する。また、湿式成膜法の場合は、通常、更に溶剤も含有する。正孔注入層形成用組成物は、正孔輸送性が高く、注入された正孔を効率よく輸送できるのが好ましい。このため、正孔移動度が大きく、トラップとなる不純物が製造時や使用時等に発生し難いのが好ましい。また、安定性に優れ、イオン化ポテンシャルが小さく、可視光に対する透明性が高いことが好ましい。特に、正孔注入層3が発光層5と接する場合は、発光層5からの発光を消光しないものや発光層5とエキサイプレックスを形成して、発光効率を低下させないものが好ましい。
芳香族三級アミン化合物の種類は、特に制限されないが、表面平滑化効果により均一な発光を得やすい点から、重量平均分子量が1000以上1000000以下の高分子化合物(繰り返し単位が連なる重合型化合物)を用いるのが好ましい。芳香族三級アミン高分子化合物の好ましい例としては、下記式(I)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物等が挙げられる。
正孔注入層3には、正孔輸送性化合物の酸化により、正孔注入層3の導電率を向上させることができるため、電子受容性化合物を含有していることが好ましい。
カチオンラジカル化合物としては、正孔輸送性化合物から一電子取り除いた化学種であるカチオンラジカルと、対アニオンとからなるイオン化合物が好ましい。但し、カチオンラジカルが正孔輸送性の高分子化合物由来である場合、カチオンラジカルは高分子化合物の繰り返し単位から一電子取り除いた構造となる。
ここで、カチオンラジカル化合物は、前述の正孔輸送性化合物と電子受容性化合物を混合することにより生成させることができる。即ち、前述の正孔輸送性化合物と電子受容性化合物とを混合することにより、正孔輸送性化合物から電子受容性化合物へと電子移動が起こり、正孔輸送性化合物のカチオンラジカルと対アニオンとからなるカチオンイオン化合物が生成する。
ここでいう酸化重合は、モノマーを酸性溶液中で、ペルオキソ二硫酸塩等を用いて化学的に、又は、電気化学的に酸化するものである。この酸化重合(脱水素重合)の場合、モノマーが酸化されることにより高分子化されるとともに、酸性溶液由来のアニオンを対アニオンとする、高分子の繰り返し単位から一電子取り除かれたカチオンラジカルが生成する。
湿式成膜法により正孔注入層3を形成する場合、通常、正孔注入層3となる材料を可溶な溶剤(正孔注入層用溶剤)と混合して成膜用の組成物(正孔注入層形成用組成物)を調製し、この正孔注入層形成用組成物を正孔注入層3の下層に該当する層(通常は、陽極2)上に湿式成膜法により成膜し、乾燥させることにより形成させる。成膜した膜の乾燥は、湿式成膜法による発光層5の形成における乾燥方法と同様に行うことができる。
芳香族炭化水素系溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、シクロヘキシルベンゼン、3-イソプロピルビフェニル、1,2,3,4-テトラメチルベンゼン、1,4-ジイソプロピルベンゼン、メチルナフタレン等が挙げられる。
アミド系溶剤としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等が挙げられる。
これらの他、ジメチルスルホキシド等も用いることができる。
真空蒸着法により正孔注入層3を形成する場合には、通常、正孔注入層3の構成材料(前述の正孔輸送性化合物、電子受容性化合物等)の1種類又は2種類以上を真空容器内に設置された坩堝に入れ(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々を別々の坩堝に入れ)、真空容器内を真空ポンプで10-4Pa程度まで排気した後、坩堝を加熱して(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々の坩堝を加熱して)、坩堝内の材料の蒸発量を制御しながら蒸発させ(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々独立に蒸発量を制御しながら蒸発させ)、坩堝に向き合って置かれた基板上の陽極2上に正孔注入層3を形成させる。なお、2種類以上の材料を用いる場合は、それらの混合物を坩堝に入れ、加熱、蒸発させて正孔注入層3を形成することもできる。
正孔輸送層4は、陽極2側から発光層5側に正孔を輸送する機能を担う層である。正孔輸送層4は、本発明の有機電界発光素子では、必須の層では無いが、陽極2から発光層5に正孔を輸送する機能を強化する点では、この層を設けることが好ましい。正孔輸送層4を設ける場合、通常、正孔輸送層4は、陽極2と発光層5の間に形成される。また、上述の正孔注入層3がある場合は、正孔注入層3と発光層5の間に形成される。
湿式成膜法で正孔輸送層4を形成する場合は、通常、上述の正孔注入層3を湿式成膜法で形成する場合と同様にして、正孔注入層形成用組成物の代わりに正孔輸送層形成用組成物を用いて形成させる。
正孔輸送層形成用組成物中における正孔輸送性化合物の濃度は、正孔注入層形成用組成物中における正孔輸送性化合物の濃度と同様の範囲とすることができる。
正孔輸送層4の湿式成膜法による形成は、前述の正孔注入層3の成膜法と同様に行うことができる。
真空蒸着法で正孔輸送層4を形成する場合についても、通常、上述の正孔注入層3を真空蒸着法で形成する場合と同様にして、正孔注入層3の構成材料の代わりに正孔輸送層4の構成材料を用いて形成させることができる。蒸着時の真空度、蒸着速度及び温度などの成膜条件などは、前記正孔注入層3の真空蒸着時と同様の条件で成膜することができる。
発光層5は、一対の電極間に電界が与えられた時に、陽極2から注入される正孔と陰極9から注入される電子が再結合することにより励起され、発光する機能を担う層である。発光層5は、陽極2と陰極9の間に形成される層であり、発光層5は、陽極2の上に正孔注入層3がある場合は、正孔注入層3と陰極9の間に形成され、陽極2の上に正孔輸送層4がある場合は、正孔輸送層4と陰極9との間に形成される。
発光材料は、所望の発光波長で発光し、本発明の効果を損なわない限り特に制限はなく、公知の発光材料を適用可能である。発光材料は、蛍光発光材料でも、燐光発光材料でもよいが、発光効率が良好である材料が好ましく、内部量子効率の観点から燐光発光材料が好ましい。
青色発光を与える蛍光発光材料(青色蛍光発光材料)としては、例えば、ナフタレン、ペリレン、ピレン、アントラセン、クマリン、クリセン、p-ビス(2-フェニルエテニル)ベンゼン及びそれらの誘導体等が挙げられる。
緑色発光を与える蛍光発光材料(緑色蛍光発光材料)としては、例えば、キナクリドン誘導体、クマリン誘導体、Al(C9H6NO)3などのアルミニウム錯体等が挙げられる。
黄色発光を与える蛍光発光材料(黄色蛍光発光材料)としては、例えば、ルブレン、ペリミドン誘導体等が挙げられる。
赤色発光を与える蛍光発光材料(赤色蛍光発光材料)としては、例えば、DCM(4-(dicyanomethylene)-2-methyl-6-(p-dimethylaminostyryl)-4H-pyran)系化合物、ベンゾピラン誘導体、ローダミン誘導体、ベンゾチオキサンテン誘導体、アザベンゾチオキサンテン等が挙げられる。
電荷輸送性材料は、正電荷(正孔)又は負電荷(電子)輸送性を有する材料であり、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、公知の材料を適用可能である。
電荷輸送性材料は、従来、有機電界発光素子の発光層5に用いられている化合物等を用いることができ、特に、発光層5のホスト材料として使用されている化合物が好ましい。
発光層5の形成方法は、真空蒸着法でも、湿式成膜法でもよいが、成膜性に優れることから、湿式成膜法が好ましい。
加熱工程における加熱温度は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、乾燥時間を短くする点では温度が高いほうが好ましく、材料へのダメージが少ない点では低い方が好ましい。加温温度の上限は通常250℃以下であり、好ましくは200℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。加温温度の下限は通常30℃以上であり、好ましくは50℃以上であり、さらに好ましくは80℃以上である。上記上限以下の温度であることで、通常用いられる電荷輸送材料又は燐光発光材料の耐熱性より低くなり、分解や結晶化を抑制できる傾向にある。上記下限以上であることで、溶剤の除去に要する時間を短くすることができる。加熱工程における加熱時間は、発光層形成用組成物中の溶剤の沸点や蒸気圧、材料の耐熱性、および加熱条件によって適切に決定される。
真空蒸着法により発光層5を形成する場合には、通常、発光層5の構成材料(前述の発光材料、電荷輸送性化合物等)の1種類又は2種類以上を真空容器内に設置された坩堝に入れ(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々を別々の坩堝に入れ)、真空容器内を真空ポンプで10-4Pa程度まで排気した後、坩堝を加熱して(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々の坩堝を加熱して)、坩堝内の材料の蒸発量を制御しながら蒸発させ(2種類以上の材料を用いる場合は、通常各々独立に蒸発量を制御しながら蒸発させ)、坩堝に向き合って置かれた正孔注入層3又は正孔輸送層4の上に発光層5を形成させる。なお、2種類以上の材料を用いる場合は、それらの混合物を坩堝に入れ、加熱、蒸発させて発光層5を形成することもできる。
発光層5と後述の電子注入層8との間に、正孔阻止層6を設けてもよい。正孔阻止層6は、発光層5の上に、発光層5の陰極9側の界面に接するように積層される層である。
正孔阻止層6の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、通常0.3nm以上、好ましくは0.5nm以上であり、また、通常100nm以下、好ましくは50nm以下である。
電子輸送層7は素子の電流効率をさらに向上させることを目的として、発光層5又は正孔素子層6と電子注入層8との間に設けられる。
電子輸送層7は、電界を与えられた電極間において陰極9から注入された電子を効率よく発光層5の方向に輸送することができる化合物より形成される。電子輸送層7に用いられる電子輸送性化合物としては、陰極9又は電子注入層8からの電子注入効率が高く、かつ、高い電子移動度を有し注入された電子を効率よく輸送することができる化合物であることが必要である。
電子輸送層7は、発光層5と同様にして湿式成膜法、或いは真空蒸着法により発光層5又は正孔阻止層6上に積層することにより形成される。通常は、真空蒸着法が用いられる。
電子注入層8は、陰極9から注入された電子を効率よく、電子輸送層7又は発光層5へ注入する役割を果たす。
電子注入を効率よく行うには、電子注入層8を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましい。例としては、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属等が用いられる。
電子注入層8の膜厚は、0.1~5nmが好ましい。
さらに、バソフェナントロリン等の含窒素複素環化合物や8-ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体に代表される有機電子輸送材料に、ナトリウム、カリウム、セシウム、リチウム、ルビジウム等のアルカリ金属をドープする(特開平10-270171号公報、特開2002-100478号公報、特開2002-100482号公報などに記載)ことにより、電子注入・輸送性が向上し優れた膜質を両立させることが可能となるため好ましい。この場合の膜厚は通常5nm以上、好ましくは10nm以上で、通常200nm以下、好ましくは100nm以下である。
湿式成膜法の場合の詳細は、前述の発光層5の場合と同様である。
陰極9は、発光層5側の層(電子注入層8又は発光層5など)に電子を注入する役割を果たす。陰極9の材料としては、前記の陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行なう上では、仕事関数の低い金属を用いることが好ましく、例えば、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の金属又はそれらの合金などが用いられる。具体例としては、例えば、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、アルミニウム-リチウム合金等の低仕事関数の合金電極などが挙げられる。
陰極の膜厚は通常、陽極2と同様である。
以上、図1に示す層構成の素子を中心に説明してきたが、本発明の有機電界発光素子における陽極2及び陰極9と発光層5との間には、その性能を損なわない限り、上記説明にある層の他にも、任意の層を有していてもよく、また発光層5以外の任意の層を省略してもよい。
このため、電子阻止層も湿式成膜適合性を有することが好ましく、このような電子阻止層に用いられる材料としては、F8-TFBに代表されるジオクチルフルオレンとトリフェニルアミンの共重合体(国際公開第2004/084260号)等が挙げられる。
さらには、図1に示す層構成を複数段重ねた構造(発光ユニットを複数積層させた構造)とすることも可能である。その際には段間(発光ユニット間)の界面層(陽極がITO、陰極がAlの場合はその2層)の代わりに、例えばV2O5等を電荷発生層として用いると段間の障壁が少なくなり、発光効率・駆動電圧の観点からより好ましい。
本発明の表示装置及び照明装置は、上述のような本発明の有機電界発光素子を用いたものである。本発明の表示装置及び照明装置の形式や構造については特に制限はなく、本発明の有機電界発光素子を用いて常法に従って組み立てることができる。
なお、以下の合成例において、反応はすべて窒素気流下で実施した。
本発明のイリジウム錯体化合物である化合物1について、以下の方法で最大発光波長の測定を行なった。
化合物1を、室温下、2-メチルテトラヒドロフラン(アルドリッチ社製、脱水、安定剤非添加)に溶解し、1×10-5mol/Lの溶液を調製した。この溶液をテフロン(登録商標)コック付きの石英セルに入れ、窒素バブリングを20分以上行い、室温で燐光スペクトルを測定した。表1に結果を示す。
装置:浜松ホトニクス社製 有機EL量子収率測定装置C9920-02
光源:モノクロ光源L9799-01
検出器:マルチチャンネル検出器PMA-11
励起光:380nm
実施例1において、化合物1に代えて化合物2、化合物3または以下に示す化合物D-1または化合物D-2を用いた他は同様に溶液を調製し、最大発光波長を測定した。結果を表1に示す。なお、化合物D-1及びD-2は特開2014-111613およびWO2015/087961A1の記載をもとに合成した。
化合物1をシクロヘキシルベンゼンに5質量%となるように混合した。室温で10分間手による振盪のみで溶解性を観察した。その後、100℃のホットプレートで10分加熱した後、室温で24時間静置してそれぞれ析出の有無等を観察した。
化合物1と同様に、化合物2、3、D-1及びD-2の溶解性の評価を行った。その結果を表2に示す。
化合物1~化合物3では溶解性付与基としてスピロフルオレン部分を、化合物D-1では溶解性付与基としてアラルキル基を、化合物D-2では溶解性付与基としてヘキシル基を導入している。これらの溶解性付与基を除いた発光に関与する主配位子の大きさを比較すると、化合物D-1は構成原子数が少ないが、最大発光波長は短い。また、化合物D-1に比べて化合物D-2は最大発光波長が長いが、構成原子数が非常に大きい。化合物D-2に対して、化合物1~3は構成原子数がかなり小さいが、最大発光波長は長くなっている。
これらの結果から、本発明のイリジウム錯体化合物では、構成原子数、つまり分子量の増大を抑えながら、最大発光波長を長波長側にシフトさせることができることが分かる。
また、溶剤溶解性の評価結果から、本発明の化合物1~3は有機溶剤に対する高い溶解性と、溶解した状態を長期間保持し析出などを起こさないという溶解安定性に優れる特性を併せ持つことが判る。
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 発光層
6 正孔阻止層
7 電子輸送層
8 電子注入層
9 陰極
10 有機電界発光素子
Claims (5)
- 下記式(1)で表されるイリジウム錯体化合物。
Lは二座配位子を表し、複数ある場合は同一であっても異なっていてもよく、
X1~X7は、それぞれ独立に、=C(-R1)-基または窒素原子を表し、
環Cy2は炭素原子C3および窒素原子N1を含む複素芳香環を表し、下記式(2)又は下記式(5)で表される構造である。
R10 とR11 は互いに結合した、下式(6A)に示すスピロ結合の置換基であり、置換基として炭素数3~30の長鎖アルキル基またはアラルキル基を有してもよい。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子または置換基を表し、
bは環Cy2に置換しうる最大の整数であり、
mは1~3の整数、nは0~2の整数であり、m+nは3である。]
Y 1 及びY 17 は、式(1)の炭素原子C 3 に隣接して7員環を構成する炭素原子であり、
Y 2 ~Y 4 、Y 18 ~Y 22 は、それぞれ独立に、=C(-R 3 )-基を表し、
R 3 は、水素原子または置換基を表す。]
- 請求項1に記載のイリジウム錯体化合物および溶剤を含有する組成物。
- 請求項1に記載のイリジウム錯体化合物を含む有機電界発光素子。
- 請求項3に記載の有機電界発光素子を有する表示装置。
- 請求項3に記載の有機電界発光素子を有する照明装置。
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