JP7046710B2 - 有価媒体処理装置 - Google Patents
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図1および図2は、実施形態による有価媒体処理装置10の外観および構成を例示している。この例では、有価媒体処理装置10は、出納機を構成している。具体的には、有価媒体処理装置10は、有価媒体処理部11と、紙幣処理部12と、硬貨処理部13と、損貨記念貨処理部14と、操作表示部21と、カードリーダ22と、プリンタ23と、通信部24と、記憶部25と、制御部20とを備えている。有価媒体処理装置10(出納機)は、例えば、銀行などの金融機関に設置される。
有価媒体処理部11は、有価媒体を処理する。具体的には、有価媒体処理部11は、有価媒体を受け付ける受付処理や、有価媒体を払い出す払出処理や、有価媒体を装填する装填処理などの各種処理を行うように構成されている。有価媒体処理部11の構成については、後で詳しく説明する。
紙幣処理部12は、紙幣を処理する。具体的には、紙幣処理部12は、バラ紙幣(バラ状態の紙幣)を入金する紙幣入金処理や、バラ紙幣を出金する紙幣出金処理や、帯封紙幣を生成する帯封処理や、帯封紙幣を出金する帯封紙幣出金処理などの各種処理を行うように構成されている。帯封紙幣は、所定枚数(例えば100枚)のバラ紙幣が帯封されて構成されている。
硬貨処理部13は、硬貨を処理する。具体的には、硬貨処理部13は、バラ硬貨(バラ状態の硬貨)を入金する硬貨入金処理や、バラ硬貨を出金する硬貨出金処理や、包装硬貨を生成する包装処理や、包装硬貨を出金する包装硬貨出金処理などの各種処理を行うように構成されている。包装硬貨は、所定枚数(例えば50枚)のバラ硬貨が包装されて構成されている。
損貨記念貨処理部14は、損貨や記念貨などの硬貨(硬貨処理部13において処理することができない硬貨)を処理する。具体的には、損貨記念貨処理部14は、損貨や記念貨などを受け付ける損貨記念貨受付処理などの各種処理を行うように構成されている。
操作表示部21は、操作部211と表示部212とを有している。例えば、操作表示部21は、タッチパネルによって構成されている。操作部211は、操作者による操作が与えられ、その操作者による操作に応じて情報を入力する。これにより、操作者は、操作部211を操作して有価媒体処理装置10に各種処理を行わせることができる。すなわち、有価媒体処理装置10は、操作者による操作に応答して動作する。表示部212は、情報を表示する。
カードリーダ22は、操作者のIDカードから情報(例えば操作者を特定するための操作者情報である操作者ID)を読み取る。プリンタ23は、情報を印刷媒体(例えばジャーナル)に印刷する。通信部24は、制御部20が外部機器(図示を省略、例えば管理コンピュータやタブレット端末やスマートフォンなど)との間で有線通信または無線通信を行うために設けられている。
記憶部25は、情報を記憶する。記憶部25には、有価媒体処理装置10における有価媒体や貨幣の処理状況に関する情報や、有価媒体処理装置10における有価媒体や貨幣の在高に関する情報や、操作表示部21に表示される操作画面などの画像情報(画像データ)や、有価媒体処理装置10の動作を制御するための制御情報などが記憶されている。例えば、記憶部25は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリなどの汎用ストレージデバイスによって構成されている。
また、有価媒体処理装置10の各部には、有価媒体や紙幣や硬貨の通過を検知する通過センサなどの各種センサが設けられている。これらの各種センサによる検知結果(検知信号)は、制御部20に送信される。
制御部20は、有価媒体処理装置10の各部(具体的には有価媒体処理部11と紙幣処理部12と硬貨処理部13と損貨記念貨処理部14と操作表示部21とカードリーダ22とプリンタ23と通信部24と記憶部25)と電気的に接続されて有価媒体処理装置10の各部との間において信号や情報を伝送可能となっている。また、制御部20は、通信部24を経由して外部機器(図示を省略、例えば管理コンピュータやスマートフォンやタブレット端末など)と通信可能となっている。そして、制御部20は、操作部211に与えられた操作や有価媒体処理装置10の各部(各部に設けられた各種センサを含む)や外部機器から送られてきた信号や情報などに基づいて、有価媒体処理装置10の各部を制御して有価媒体処理装置10の動作を制御する。例えば、制御部20は、プロセッサや、プロセッサを動作させるためのプログラムや情報などを記憶するメモリなどによって構成されている。制御部20の動作については、後で詳しく説明する。
図3および図4は、有価媒体処理部11の構成を例示している。図3および図4に示すように、有価媒体処理部11は、筐体30と、投入部31と、払出部32と、複数(この例では4つ)の収納部33と、一時保留部34と、複数(この例では3つ)の小切手収納部35と、複数(この例では2つ)の損券収納部36と、搬送部37と、撮像部38と、識別部39とを有している。
筐体30には、有価媒体処理部11の構成部品(具体的には投入部31と払出部32と収納部33と一時保留部34と小切手収納部35と損券収納部36と搬送部37と撮像部38と識別部39)が収納されている。この例では、筐体30は、前方に開口する直方体型の箱状に形成され、筐体30の内部には、内部ユニット300が収納されている。内部ユニット300は、筐体30から前方に引き出し可能となっている。内部ユニット300には、有価媒体処理部11の構成部品が設けられている。
投入部31には、有価媒体が投入される。この例では、投入部31は、筐体30の前面(具体的には内部ユニット300の前面)に設けられ、複数枚の有価媒体を投入することができるように構成されている。また、投入部31には、投入部31に投入された有価媒体を搬送部37に一枚ずつ繰り出す繰出機構310が設けられている。
払出部32は、有価媒体を機外に払い出す。この例では、払出部32は、筐体30の前面(具体的には内部ユニット300の前面)に設けられ、複数枚の有価媒体を集積することができるように構成されている。また、払出部32には、搬送部37から払出部32に搬送されてきた有価媒体を払出部32に一枚ずつ繰り入れる羽根車320が設けられている。また、払出部32には、開閉可能なシャッタが設けられており、このシャッタが開状態となっている場合に、払出部32に集積された有価媒体を操作者が取り出すことができるようになっている。
複数の収納部33は、それぞれが有価媒体の収納と繰出を行う。この例では、複数の収納部33は、筐体30の前部(具体的には内部ユニット300の前部)に設けられて上下方向に並んで配置され、それぞれが複数枚の有価媒体を集積することができるように構成されている。また、収納部33には、収納部33に収納された有価媒体を搬送部37に一枚ずつ繰り出す繰出機構330が設けられている。
一時保留部34は、有価媒体を一時的に保留する。この例では、一時保留部34は、テープ巻き取り式の収納部によって構成されている。具体的には、一時保留部34は、正回転方向および逆回転方向の両方に回転可能なドラム340を有しており、このドラム340に一対のテープが巻き取られるようになっている。そして、搬送部37から一時保留部34に送られた有価媒体は、この一対のテープの間に挟まれた状態で1枚ずつ順番にドラム340(正回転方向に回転するドラム340)により巻き取られて収納される。また、ドラム340を逆回転方向に回転させると、巻き取られた有価媒体が搬送部37に1枚ずつ繰り出される。
複数の小切手収納部35は、それぞれが有価媒体の一例である小切手や手形などを収納する。この例では、小切手収納部35は、スタッカ式の収納部によって構成されている。具体的には、小切手収納部35は、複数枚の小切手や手形などを集積することができるように構成されている。
複数の損券収納部36は、それぞれが有価媒体の一例である損券を収納する。この例では、2つの損券収納部36のうち一方の損券収納部36の構成は、小切手収納部35の構成(スタッカ式の収納部)と同様となっており、他方の損券収納部36の構成は、一時保留部34の構成(テープ巻き取り式)と同様となっている。
搬送部37は、有価媒体を搬送する。この例では、搬送部37は、投入部31と払出部32と複数の収納部33と一時保留部34と複数の小切手収納部35と複数の損券収納部36との間において有価媒体を搬送するように構成されている。例えば、搬送部37は、有価媒体を搬送するための搬送ベルトおよび搬送ローラにより構成された搬送路や、搬送ベルトおよび搬送ローラを駆動するための駆動機構や、有価媒体の搬送を案内するためのガイド機構や、有価媒体の搬送方向を切り換えるための分岐爪などによって構成されている。
撮像部38は、搬送部37に設けられ、搬送部37により搬送される有価媒体を撮像して有価媒体の画像(具体的には有価媒体の表裏両面の画像)を取得する。撮像部38により取得された有価媒体の画像は、制御部20に送信される。この例では、撮像部38は、投入部31の下流側に配置されている。
識別部39は、搬送部37に設けられ、搬送部37により搬送される有価媒体の識別および計数を行う。具体的には、識別部39は、有価媒体に対して識別動作を計数動作を行う。識別動作では、識別部39は、有価媒体の券種(例えば金種)、真偽、正損、新旧、搬送状態などを識別する。計数動作では、識別部39は、有価媒体の枚数を券種別に計数する。また、識別部39は、有価媒体に付された識別番号(例えば記番号)を読み取る。識別部39による識別結果および計数結果は、制御部20に送信される。例えば、識別部39は、ラインセンサや磁気センサや画像センサなどの各種センサや、プロセッサや、プロセッサを動作させるためのプログラムや情報を記憶するメモリなどによって構成されている。
有価媒体処理装置10では、2種類の装填処理(第1装填処理と第2装填処理)が行われる。第1装填処理では、有価媒体処理部11に設けられた複数の収納部33のうち開状態の収納部33に有価媒体が装填されて有価媒体の計数が行われる。第2装填処理では、有価媒体処理部11に設けられた複数の収納部33のうち開状態の収納部33に有価媒体が装填されるが有価媒体の計数が行われない。
制御部20は、第1装填処理において、複数の収納部33のうち有価媒体が装填された収納部33から有価媒体が繰り出されて識別部39に搬送されるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。そして、制御部20は、第1装填処理において、複数の収納部33のうち有価媒体が装填された収納部33から全ての有価媒体が識別部39に搬送されて有価媒体の計数が完了すると、有価媒体が収納部33に戻るように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。
次に、図9を参照して、有価媒体処理装置10の動作について説明する。
まず、有価媒体処理装置10の操作者に対して認証処理が行われる。具体的には、制御部20は、操作表示部21が操作されて入力された操作者ID(またはカードリーダ22により取得された操作者ID)に基づいて、その操作者IDにより特定される操作者を認証する。そして、認証処理により操作者が承認されると、ステップS102へ進む。
次に、制御部20は、操作者による操作に応答して、有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第1装填処理(計数装填)と第2装填処理(手動装填)のうち一方の装填処理を選択する。
次に、制御部20は、有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第1装填処理(計数装填)が選択されているか否かを判定する。有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第1装填処理(計数装填)が選択されている場合には、ステップS104へ進み、そうでない場合(すなわち有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第2装填処理(手動装填)が選択されている場合)には、ステップS105へ進む。
有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第1装填処理(計数装填)が選択されている場合、制御部20は、第1装填処理が行われるように有価媒体処理装置10(具体的には有価媒体処理部11)の動作を制御する。次に、ステップS106へ進む。なお、ステップS104において行われる第1計数処理については、後で詳しく説明する。
一方、有価媒体処理装置10において行われるべき装填処理として第2装填処理(手動装填)が選択されている場合、制御部20は、第2装填処理が行われるように有価媒体処理装置10(具体的には有価媒体処理部11)の動作を制御する。次に、ステップS106へ進む。なお、ステップS105において行われる第2計数処理については、後で詳しく説明する。
次に、有価媒体処理装置10における装填処理(第1装填処理または第2装填処理)が完了すると、制御部20は、有価媒体処理装置10における装填処理の結果に関する情報が印刷されたジャーナル(印刷媒体の一例)をプリンタ23に発行させる。このジャーナルには、有価媒体処理装置10の操作者を特定するための操作者情報(例えば操作者の名前)や、有価媒体処理装置10において第1装填処理および第2装填処理のどちらが行われたのかを示すモード判別情報(例えば「計数装填」という文字または「手動装填」という文字)や、有価媒体処理装置10において装填処理が行われた日時に関する実施日情報(例えば実施日の年月日)や、有価媒体処理装置10の装填処理において収納部33に装填された紙幣の金種および枚数に関する装填情報(例えば金種別の枚数)などが印刷されている。
次に、図13を参照して、有価媒体処理装置10において行われる第1装填処理について説明する。
まず、有価媒体処理部11に装填しようとする有価媒体の金種が指定される。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうちステップS201において指定された金種に対応する収納部33(すなわち有価媒体を装填しようとする収納部33)に有価媒体が既に収納されているか否かを判定する。有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が既に収納されている場合には、ステップS203へ進み、そうでない場合には、ステップS204へ進む。
有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が既に収納されている場合、制御部20は、退避動作を行う。これにより、収納部33に既に収納されている有価媒体が収納部33から繰り出されて一時保留部34に搬送される。退避処理が行われて収納部33(複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33)が空になると、ステップS204へ進む。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33(ステップS201において指定された金種に対応する収納部33)がアクセス禁止状態からアクセス許可状態に切り換わるように、有価媒体処理装置10(具体的には有価媒体処理部11)の動作を制御する。なお、複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33を除く収納部33は、アクセス禁止状態のまま維持される。そして、アクセス許可状態となっている収納部33が閉状態から開状態に切り換えられる。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうちステップS204において開状態にされた収納部33(有価媒体を装填しようとする収納部33)を監視し、その収納部33が開状態から閉状態に切り換えられたか否かを判定する。有価媒体を装填しようとする収納部が開状態から閉状態に切り換えられると、ステップS206へ進む。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうちステップS205において開状態から閉状態に切り換えられた収納部33(有価媒体を装填しようとする収納部33)に有価媒体が装填されているか否かを判定する。有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が装填されている場合には、ステップS207へ進み、そうでない場合には、ステップS204へ進む。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうち有価媒体が装填された収納部33から有価媒体が繰り出されて識別部39に搬送され識別部39における識別結果に応じて一時保留部34に搬送されるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。
次に、制御部20は、複数の収納部33のうち有価媒体が装填された収納部33から全ての有価媒体が識別部39に搬送されて有価媒体の計数が完了すると、その収納部33に対する有価媒体の装填が承認されたか否かを判定する。収納部33に対する有価媒体の装填が承認されると、ステップS209へ進む。
次に、制御部20は、一時保留部34に一時的に保留された有価媒体が一時保留部34から繰り出されて元の収納部33に搬送されるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。これにより、収納部33に装填された有価媒体が元の収納部33に戻される。また、退避動作が行われている場合、収納部33に装填された有価媒体の他に、収納部33から退避された有価媒体が元の収納部33に戻される。
次に、制御部20は、装填処理を継続するか否かを判定する。装填処理を継続する場合には、ステップS201へ進み、そうでない場合には、処理を終了する。
次に、図17を参照して、第2装填処理について説明する。
まず、制御部20は、二者承認が行われているか否かを判定する。なお、「二者承認」とは、有価媒体処理装置10の操作者と、その操作者とは別の操作者(例えば所定の権限を有する管理者)との両者に対して認証処理が行われ、その認証処理により両者が承認されている状態のことである。二者承認が行われていない場合には、ステップS302へ進み、二者承認が行われている場合には、ステップS303へ進む。このように、第2装填処理では二者承認が要求されており、第2装填処理における操作者の認証レベルは、第1装填処理における操作者の認証レベルよりも高くなっている。
二者承認が行われていない場合、制御部20は、二者承認が行われていないことを通知するための情報(警告通知情報)を出力する。例えば、制御部20は、警告通知情報を操作表示部21に出力して、二者承認が行われていないことを通知するための画像を操作表示部21に表示させる。次に、ステップS301へ進む。
二者承認が行われている場合、有価媒体処理部11に装填しようとする有価媒体の金種が指定される。例えば、制御部20は、有価媒体処理部11に装填しようとする有価媒体の金種を選択するためのチェックボックスを含む金種指定画面の画像を操作表示部21に表示させる。
次に、ステップS204と同様に、制御部20は、複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33(ステップS303において指定された金種に対応する収納部33)がアクセス禁止状態からアクセス許可状態に切り換わるように、有価媒体処理装置10(具体的には有価媒体処理部11)の動作を制御する。なお、複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33を除く収納部33は、アクセス禁止状態のまま維持される。そして、アクセス許可状態となっている収納部33が閉状態から開状態に切り換えられる。
次に、ステップS205と同様に、制御部20は、複数の収納部33のうちステップS304において開状態にされた収納部33(有価媒体を装填しようとする収納部33)を監視し、その収納部33が開状態から閉状態に切り換えられたか否かを判定する。有価媒体を装填しようとする収納部33が開状態から閉状態に切り換えられると、ステップS306へ進む。
次に、収納部33に装填された有価媒体に関する情報(装填情報)が入力される。
次に、制御部20は、装填処理を継続するか否かを判定する。装填処理を継続する場合には、ステップS301へ進み、そうでない場合には、処理を終了する。
以上のように、この実施形態による有価媒体処理装置10では、収納部33とは別に装填部(有価媒体を装填するための構成)を設ける必要がないので、有価媒体処理装置10に装填部が設けられている場合よりも、有価媒体処理装置10の内部空間を有効に利用することができる。これにより、有価媒体処理装置10の収納量の増加や有価媒体処理装置10の小型化が可能となる。
なお、制御部20は、第2装填処理において、複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が既に収納されている場合に、退避動作を行うように構成されていてもよい。
ステップS303が完了すると、制御部20は、複数の収納部33のうちステップS303において指定された金種に対応する収納部33(すなわち有価媒体を装填しようとする収納部33)に有価媒体が既に収納されているか否かを判定する。有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が既に収納されている場合には、ステップS402へ進み、そうでない場合には、ステップS304へ進む。
有価媒体を装填しようとする収納部33に有価媒体が既に収納されている場合、ステップS203と同様に、制御部20は、退避動作を行う。これにより、収納部33に既に収納されている有価媒体が収納部33から繰り出されて一時保留部34に搬送される。退避処理が行われて収納部33(複数の収納部33のうち有価媒体を装填しようとする収納部33)が空になると、ステップS304へ進む。
ステップS306が完了すると、制御部20は、退避動作(ステップS402)が行われたか否かを判定する。退避動作が行われている場合には、ステップS404へ進み、そうでない場合には、ステップS307へ進む。
退避動作が行われている場合、制御部20は、一時保留部34に一時的に保留された有価媒体が一時保留部34から繰り出されて元の収納部33に搬送されるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。これにより、収納部33から退避された有価媒体が元の収納部33に戻される。次に、ステップS307へ進む。
有価媒体処理装置10では、払出処理が行われる。払出処理は、有価媒体処理装置10の有価媒体処理部11から有価媒体を払い出す処理である。図20に示すように、払出処理では、制御部20は、収納部33から繰り出された有価媒体が識別部39に搬送されている識別部における識別結果に応じて払出部32または一時保留部34に搬送されるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。
なお、制御部20は、払出処理において次に動作例1を行うように構成されていてもよい。以下、払出処理における制御部20の動作例1について説明する。
そこで、制御部20は、払出処理において次の動作例2を行うように構成されていてもよい。以下、払出処理における制御部20の動作例2について説明する。
また、有価媒体処理装置10において精査処理が行われてもよい。精査処理は、有価媒体処理部11に設けられた収納部33に収納されている有価媒体の種類や枚数を確認するための処理である。精査処理では、制御部20は、収納部33から繰り出された有価媒体が識別部39に搬送されて識別部39における識別結果に応じて一時保留部34に搬送される一次搬送と、一次搬送の完了後に一時保留部34から繰り出された有価媒体が元の収納部33に搬送される二次搬送とが行われるように、有価媒体処理装置10の動作を制御する。
以上の説明では、筐体30から引き出し可能な内部ユニット300に複数の収納部33が設けられている場合を例に挙げたが、これに限らず、例えば、複数の収納部33は、それぞれが筐体30から個別に引き出し可能となっていてもよい。
11 有価媒体処理部
12 紙幣処理部
13 硬貨処理部
14 損貨記念貨処理部
21 操作表示部
211 操作部
212 表示部
22 カードリーダ
23 プリンタ
24 通信部
25 記憶部
20 制御部
30 筐体
300 内部ユニット
31 投入部
32 払出部
33 収納部
34 一時保留部
35 小切手収納部
36 損券収納部
37 搬送部
38 撮像部
39 識別部
Claims (7)
- 第1装填処理と第2装填処理とが行われる有価媒体処理装置であって、
それぞれが開閉可能に構成されて有価媒体の収納と繰出を行う複数の収納部と、
前記有価媒体を搬送する搬送部と、
前記有価媒体の識別および計数を行う識別部と、
前記有価媒体処理装置の動作を制御する制御部とを備え、
前記第1装填処理では、前記複数の収納部のうち開状態の収納部に前記有価媒体が装填されて該有価媒体の計数が行われ、
前記第2装填処理では、前記複数の収納部のうち開状態の収納部に前記有価媒体が装填されるが該有価媒体の計数が行われず、
前記制御部は、前記第1装填処理において、前記複数の収納部のうち前記有価媒体が装填された収納部から該有価媒体が繰り出されて前記識別部に搬送されるように前記有価媒体処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項1において、
前記複数の収納部は、開状態とすることを許可するアクセス許可状態と開状態とすることを禁止するアクセス禁止状態とに個別に切り換え可能となっている
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項1または2において、
前記制御部は、前記第1装填処理において、前記複数の収納部のうち前記有価媒体が装填された収納部から全ての有価媒体が前記識別部に搬送されて該有価媒体の計数が完了すると該有価媒体が該収納部に戻るように前記有価媒体処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項3において、
前記有価媒体を一時的に保留する一時保留部を備え、
前記制御部は、前記第1装填処理において、前記複数の収納部のうち前記有価媒体が装填された収納部から該有価媒体が繰り出されて前記識別部に搬送され該識別部における識別結果に応じて前記一時保留部に搬送され、該収納部に装填された全ての有価媒体が前記識別部に搬送されて該有価媒体の計数が完了すると該一時保留部に一時的に保留された有価媒体が該収納部に戻るように前記有価媒体処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項1~3のいずれか1項において、
前記制御部は、前記第1装填処理において、前記複数の収納部のうち前記有価媒体を装填しようとする収納部に有価媒体が既に収納されている場合、該収納部に既に収納されている有価媒体が該収納部から繰り出されて該収納部が空になるように前記有価媒体処理装置の動作を制御する退避動作を行う
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項5において、
前記有価媒体を一時的に保留する一時保留部を備え、
前記制御部は、前記退避動作において、前記複数の収納部のうち前記有価媒体を装填しようとする収納部に既に収納されている有価媒体が該収納部から繰り出されて前記一時保留部に搬送されるように前記有価媒体処理装置の動作を制御する
ことを特徴とする有価媒体処理装置。 - 請求項1~6のいずれか1項において、
前記第1装填処理および前記第2装填処理は、前記有価媒体処理装置の操作者による前記有価媒体の装填が認証された場合に行われ、
前記第2装填処理における操作者の認証レベルは、前記第1装填処理における操作者の認証レベルよりも高くなっている
ことを特徴とする有価媒体処理装置。
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