JP2021056742A - 紙葉類処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙幣処理装置において、不必要な制限が生じることを抑制する。【解決手段】紙葉類処理装置(紙幣処理装置1)は、第1収納部と、第1収納部とは収納態様が異なる第2収納部と、紙葉類を搬送する搬送部4と、紙葉類を管理する制御部15と、を備える。制御部は、紙葉類処理装置が第1条件を満たしたと判断した場合に、第1モードから第2モードへ移行して第1収納部に係る紙葉類の管理を行い、紙葉類処理装置が第2条件を満たしたと判断した場合に、第1モードから第2モードへ移行して第2収納部に係る紙葉類の管理を行う。【選択図】図7
Description
ここに開示する技術は、紙葉類処理装置に関する。
特許文献1には、紙幣処理装置が記載されている。この紙幣処理装置は、複数の収納部を備えている。複数の収納部は、金種毎に紙幣を収納する。紙幣処理装置1は、装置に入った紙幣の枚数と、装置から出た紙幣の枚数とに基づいて、装置内に収納している紙幣の枚数を管理している。収納部に収納している紙幣の枚数が不確定になった場合、この紙幣処理装置は、全ての収納部を対象として、精査処理を実行する。
特許文献2に記載されている紙幣処理装置は、枚数の不確定が発生した収納部を特定すると共に、当該収納部についてのみ、精査処理を実行する。
収納部に収納している紙幣の枚数が不確定になった場合、全ての収納部を対象として精査処理を実行すると、精査処理に要する時間が長くなる。紙幣処理装置の使用が、不必要に制限されてしまう。
また、精査処理の実行の要否に限らず、例えば複数の収納部を備えている紙幣処理装置において、全ての収納部の管理モードを、特定の条件に基づいて一律に変えてしまうと、紙幣処理装置の機能が、不必要に制限される場合がある。
具体例に沿って説明をする。紙幣処理装置が、収納部に収納している紙幣を、紙幣から読み取った記番号に基づいて管理することを考える。記番号に基づき、紙幣の一枚一枚を特定して管理することにより、紙幣処理装置は、収納部に収納している紙幣の順番を管理することができる。そのことにより、紙幣処理装置は、様々な機能を有することができる。
これとは異なり、紙幣処理装置は、収納部に入った紙幣の枚数と、収納部から出た紙幣の枚数とを数えることによって、収納部に収納している紙幣を管理することもできる。しかし、紙幣の一枚一枚を特定しないため、紙幣処理装置は、収納部に収納している紙幣の順番を管理することができない。この場合、紙幣処理装置の機能は、制限される。
収納部に収納している紙幣の順番を保証できない事態が生じた場合、例えば紙幣処理装置から収納部が取り外された場合に、紙幣処理装置は、記番号に基づく紙幣の管理を中止しなければならない。この場合に、全ての収納部について、記番号に基づく紙幣の管理を中止してしまうと、紙幣処理装置の機能が、不必要に制限されてしまう場合がある。
ここに開示する技術は、紙幣処理装置において、不必要な制限が生じることを抑制する。
ここに開示する技術は、紙葉類を処理する紙葉類処理装置に係る。紙葉類処理装置は、
前記紙葉類を収納する第1収納部と、前記第1収納部とは異なる収納態様によって前記紙葉類を収納する第2収納部とを含む収納部と、
前記紙葉類処理装置において前記紙葉類を搬送する搬送部と、
前記第1収納部及び前記第2収納部が収納している紙葉類を管理する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記紙葉類処理装置が第1条件を満たしたと判断した場合に、第1モードから第2モードへ移行して前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行い、
前記紙葉類処理装置が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたと判断した場合に、前記第1モードから前記第2モードへ移行して前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行う。
前記紙葉類を収納する第1収納部と、前記第1収納部とは異なる収納態様によって前記紙葉類を収納する第2収納部とを含む収納部と、
前記紙葉類処理装置において前記紙葉類を搬送する搬送部と、
前記第1収納部及び前記第2収納部が収納している紙葉類を管理する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記紙葉類処理装置が第1条件を満たしたと判断した場合に、第1モードから第2モードへ移行して前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行い、
前記紙葉類処理装置が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたと判断した場合に、前記第1モードから前記第2モードへ移行して前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行う。
制御部は、第1収納部がモードを移行する条件と、第2収納部がモードを移行する条件とを、収納態様に応じて変える。モードの移行条件が一律の条件でないため、紙葉類処理装置の使用又は機能は、不必要に制限されにくい。
前記紙葉類処理装置は、前記搬送部によって搬送される前記紙葉類の記番号を取得する識別部を備え、
前記第1モードは、前記識別部によって取得された前記記番号に基づいて前記収納部に収納されている紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードであり、
前記第2モードは、前記収納部へ入った前記紙葉類の枚数と、前記収納部から出た前記紙葉類の枚数とに基づいて前記収納部に収納されている前記紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードである、としてもよい。
前記第1モードは、前記識別部によって取得された前記記番号に基づいて前記収納部に収納されている紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードであり、
前記第2モードは、前記収納部へ入った前記紙葉類の枚数と、前記収納部から出た前記紙葉類の枚数とに基づいて前記収納部に収納されている前記紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードである、としてもよい。
制御部は、記番号に基づいて紙葉類の枚数を管理する第1モードから、収納部に出入りする紙葉類の枚数に基づいて紙葉類を管理する第2モードへの移行条件を、収納部の収納態様に応じて変える。紙葉類処理装置の機能が不必要に制限されることが抑制される。
前記紙葉類処理装置は、前記搬送部に設けられかつ、搬送中の前記紙葉類を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記検知部による、前記収納部が繰り出した前記紙葉類の検知結果に基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の枚数を確認する確認処理を実行し、
前記第1モードは、前記確認処理の実行が不要なモードであり、前記第2モードは、前記確認処理の実行が必要なモードであり、
前記制御部は、前記第2モードの場合は、前記確認処理を実行した後に前記収納部の使用を可能にする処理を行う、としてもよい。
前記制御部は、前記検知部による、前記収納部が繰り出した前記紙葉類の検知結果に基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の枚数を確認する確認処理を実行し、
前記第1モードは、前記確認処理の実行が不要なモードであり、前記第2モードは、前記確認処理の実行が必要なモードであり、
前記制御部は、前記第2モードの場合は、前記確認処理を実行した後に前記収納部の使用を可能にする処理を行う、としてもよい。
第2モードの場合、制御部が確認処理を実行しなければ、収納部の使用ができない。確認処理の実行の要否は、収納部の収納態様に応じて変わる。第2モードへ不必要に移行することが抑制できる。
前記紙葉類は紙幣であり、
前記検知部は、前記紙幣の画像と前記紙幣の記番号とを検知する、としてもよい。
前記検知部は、前記紙幣の画像と前記紙幣の記番号とを検知する、としてもよい。
検知部が記番号を検知すれば、制御部は、記番号に基づいて収納部が収納している紙幣の枚数を管理できる。
前記検知部は、前記紙幣の画像と前記紙幣の金種とを検知する、としてもよい。
検知部が金種を検知すれば、制御部は、収納部が収納している紙幣を、より適切に管理できる。
前記第1収納部は、前記紙葉類を鉛直方向に重ねる又は水平方向に並べることによって収納するスタック式収納部であり、
前記第2収納部は、前記紙葉類をテープと共にドラムに巻き取ることによって収納するテープ式収納部である、としてもよい。
前記第2収納部は、前記紙葉類をテープと共にドラムに巻き取ることによって収納するテープ式収納部である、としてもよい。
スタック式収納部のモードの移行条件と、テープ式収納部のモードの移行条件とを変えることによって、紙葉類処理装置の使用又は機能が不必要に制限されることが、抑制される。
前記第1収納部は、一つの、前記紙葉類の収納領域を有し、
前記第2収納部は、互いに独立した複数の、前記紙葉類の収納領域を有している、としてもよい。
前記第2収納部は、互いに独立した複数の、前記紙葉類の収納領域を有している、としてもよい。
第1収納部と第2収納部とは構造が異なる。第1収納部と第2収納部とで、モードの移行条件を変えることで、紙葉類処理装置の使用又は機能が不必要に制限されることが、抑制される。
前記第1収納部は、前記紙葉類の収納領域を覆うためのカバーを有し、
前記第1条件は、前記カバーが移動することによって、前記収納領域が露出したことである、としてもよい。
前記第1条件は、前記カバーが移動することによって、前記収納領域が露出したことである、としてもよい。
カバーが移動して収納領域が露出すると、ユーザーは収納領域に収納されている紙葉類に触れることができる。第1収納部の構造に適合する第1条件を定めることによって、紙葉類処理装置は、モードの移行を適正に行うことができる。
前記紙葉類処理装置は、前記第1収納部及び前記第2収納部を収容する筐体を有し、
前記紙葉類処理装置は、前記筐体の内部を露出するための開閉部を有し、
前記第2条件は、前記開閉部が移動することによって、前記筐体の内部が露出したことである、としてもよい。
前記紙葉類処理装置は、前記筐体の内部を露出するための開閉部を有し、
前記第2条件は、前記開閉部が移動することによって、前記筐体の内部が露出したことである、としてもよい。
第2条件を適切に定めることによって、紙葉類処理装置の機能が、不必要に制限されることが、抑制される。
前記第1収納部及び前記第2収納部は、それぞれ、前記紙葉類処理装置に対して着脱可能であり、
前記第2条件は、前記第2収納部が前記紙葉類処理装置から取り外されたことである、としてもよい。
前記第2条件は、前記第2収納部が前記紙葉類処理装置から取り外されたことである、としてもよい。
第2条件を適切に定めることによって、紙葉類処理装置の機能が、不必要な制限されることが、抑制される。
前記第2モードである場合において、
前記制御部は、前記収納部に繰り出させた前記紙葉類の記番号を前記識別部に取得させたことに基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の記番号及び枚数を確認する確認処理を実行した後で、前記第2モードから前記第1モードへ移行する、としてもよい。
前記制御部は、前記収納部に繰り出させた前記紙葉類の記番号を前記識別部に取得させたことに基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の記番号及び枚数を確認する確認処理を実行した後で、前記第2モードから前記第1モードへ移行する、としてもよい。
第2モードから第1モードへの移行が、適切に行われる。
前記紙葉類処理装置は、ユーザーに対する報知を行う報知部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2モードである場合に、前記第2モードであることを前記ユーザーに報知するよう、前記報知部を制御する、としてもよい。
前記制御部は、前記第2モードである場合に、前記第2モードであることを前記ユーザーに報知するよう、前記報知部を制御する、としてもよい。
報知部が報知することによって、ユーザーは、紙葉類処理装置が、第2モードであることを認識できる。
前記制御部は、前記確認処理の実行を促すように前記ユーザーに報知を行うよう前記報知部を制御する、としてもよい。
ユーザーへの報知によって、第2モードから第1モードへの移行が促される。
前記収納部は、複数の前記第1収納部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、全ての前記第1収納部の確認処理を実行した後に、複数の前記第1収納部の使用を可能にする処理を行う、としてもよい。
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、全ての前記第1収納部の確認処理を実行した後に、複数の前記第1収納部の使用を可能にする処理を行う、としてもよい。
複数の第1収納部に収納している紙葉類が、第1収納部の収納態様に応じて、適正に管理される。
前記収納部は、複数の前記第2収納部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、前記第2条件が成立した前記第2収納部は、確認処理を実行した後に、当該第2収納部の使用を可能にする処理を行うと共に、その他の前記第2収納部は、使用を許可する、としてもよい。
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、前記第2条件が成立した前記第2収納部は、確認処理を実行した後に、当該第2収納部の使用を可能にする処理を行うと共に、その他の前記第2収納部は、使用を許可する、としてもよい。
第2収納部に収納している紙葉類が、第2収納部の収納態様に応じて、適正に管理される。
以上説明したように、前記の紙葉類処理装置は、その機能が不必要な制限されることが、抑制される。
以下、紙葉類処理装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ここで説明する紙葉類処理装置は例示である。図1は、紙葉類処理装置としての紙幣処理装置1を示している。紙幣処理装置1は、例えば銀行といった金融機関に設置される。紙幣処理装置1は、例えば小売店舗のバックオフィスに設置することもできる。紙幣処理装置1は、紙幣に関する処理を実行する。
(紙幣処理装置の全体構成)
図1は、紙幣処理装置1の内部の構造を例示している。以下の説明では、図1において、後述する第1扉131がある側を前、第1扉131がある側と反対側を後と呼ぶ場合がある。
図1は、紙幣処理装置1の内部の構造を例示している。以下の説明では、図1において、後述する第1扉131がある側を前、第1扉131がある側と反対側を後と呼ぶ場合がある。
紙幣処理装置1は、バラ紙幣の処理を行う。紙幣処理装置1は、上部の処理部11と、下部の金庫部12とを有している。金庫部12は、第1金庫部121及び第2金庫部122を有している。
処理部11は上部筐体111を有している。上部筐体111の中には、入金部21、出金部22、識別部23、及び、搬送路の一部が配設されている。
金庫部12は金庫筐体13を有している。金庫筐体13の中は、二つに分かれている。金庫筐体13の中には、収納部と、搬送路の一部とが配設されている。金庫筐体13は、所定以上のセキュリティレベルによって収納部を防護する。金庫筐体13のセキュリティレベルは上部筐体111より高い。
金庫筐体13は、第1扉131及び第2扉132を有している。第1扉131には、電子錠133が設けられている。ユーザーが電子錠133を解錠することにより、第1扉131は開く。第1扉131が開くと、図1に二点鎖線で示すように、ユーザーは、第1金庫部121の収納部を、紙幣処理装置1の前方に引き出すことができる。
ユーザーは、後述する各収納部31、32、34を、支持部30に支持された状態で、紙幣処理装置1の前方に引き出せる。ユーザーは、引き出した各収納部31、32、34を、支持部30から取り外すことができる。
第2扉132にも、電子錠134が設けられている。ユーザーが電子錠134を解錠することにより、第2扉132は開く。第2扉132が開くと、図示は省略するが、ユーザーは、第2金庫部122の収納部を、紙幣処理装置1の前方に引き出すことができる。
尚、電子錠133を解錠できる人は、特別な権限を有している。電子錠134を解錠できる人も、特別な権限を有している。電子錠133を解錠できる人と、電子錠134を解錠できる人とは、同じとは限らない。
入金部21は、例えば入金処理の際に、入金対象の紙幣が投入される部分である。ユーザーは、入金部21に、紙幣を手で投入する。入金部21は、複数枚の紙幣を、重ねた状態で保持する。入金部21は、紙幣を一枚ずつ装置内に取り込む機構を有している。
出金部22は、例えば出金処理の際に、出金された紙幣を保持する部分である。出金部22は、様々な用途に使用可能である。出金部22は、複数枚の紙幣を、重ねた状態で保持する。ユーザーは、出金部22から紙幣を手で取り出すことができる。
識別部23は、後述するループ搬送路41に配設されている。識別部23は、ループ搬送路41に沿って搬送される紙幣を検知すると共に、紙幣の一枚一枚について画像を取得することにより、少なくとも、真偽、金種及び正損を識別する。識別部23はまた、紙幣の記番号を取得する。
識別部23はさらに、紙幣の搬送異常を識別する。搬送異常とは、紙幣の搬送状態が予め定められた正常な搬送状態ではないことを意味する。紙幣の搬送方向に対する傾き角が、所定の許容角度よりも大きい斜行状態は、搬送異常の一例である。また、紙幣間の距離が許容距離よりも小さくなっている連鎖状態も、搬送異常の一例である。
収納部は、合計7つ設けられている(つまり、収納部31、32、33、34)。第1種のスタック式収納部31は、紙幣を鉛直方向に重ねることによって紙幣を収納する。紙幣処理装置1は、第1、第2及び第3スタック式収納部31を有している。スタック式収納部31は、紙幣処理装置1に対して着脱可能な収納カセットである。スタック式収納部31は、収納部内に収納している紙幣を繰り出せる。第1、第2及び第3スタック式収納部31は、第1金庫部121の中の後方位置において、前後に並んで配設されている。第1、第2及び第3スタック式収納部31は、例えば金種別に紙幣を収納する。
図3は、第1種のスタック式収納部31の構成を概略的に描いている。第1種のスタック式収納部31は、縦に長い箱状である。第1種のスタック式収納部31は、本体の内部に、紙幣を収納する収納領域311を有している。第1種のスタック式収納部31は、カバー312を有している。カバー312は収納領域311を覆う。カバー312が閉じていると、ユーザーは、収納領域311に収容されている紙幣に触れることができない。図3に示すようにカバー312が外れると、収納領域311が開放される。ユーザーは、収納領域311に収納されている紙幣を、手で取り出せる。
図4は、第2種のスタック式収納部32の構成を概略的に描いている。第2種のスタック式収納部32も、紙幣を鉛直方向に重ねることによって紙幣を収納する。スタック式収納部32は、第1金庫部121の中の前方位置に配設されている。スタック式収納部32の内部は、上下に二つに分かれている。スタック式収納部32は、上収納部321と下収納部322とを有している。上収納部321及び下収納部322に収納されている紙幣は、上収納部321及び下収納部322から、それぞれ繰り出せる。上収納部321は、例えば出金処理時に発生したリジェクト紙幣を収納するリジェクト紙幣の収納領域とすることができる。下収納部322は、多目的収納部とすることができる。スタック式収納部32は、様々な用途に使用できる。
第2種のスタック式収納部32も、縦に長い箱状である。第2種のスタック式収納部32は、その内部に、二つの収納領域323、324を有している。二つの収納領域323、324は互いに独立している。上の収納領域323は、上収納部321を構成し、下の収納領域324は、下収納部322を構成する。第2種のスタック式収納部32も、カバー325を有している。カバー325は収納領域323、324を覆う。カバー325が閉じていると、ユーザーは、収納領域323、324に収容されている紙幣に触れることができない。
第2種のスタック式収納部32はまた、収納領域323、324毎に、内扉326、327を有している。図4に示すように、カバー325が外れると共に、内扉326が開くと、上収納部321の収納領域323が開放される。ユーザーは、上収納部321に収納されている紙幣を、手で取り出せる。内扉327が開くと、下収納部322の収納領域324が開放される。ユーザーは、下収納部322に収納されている紙幣を、手で取り出せる。
スタック式収納部33は、紙幣を水平方向に並べることによって紙幣を収納する。スタック式収納部33は、中に収納している紙幣を繰り出すことができない。スタック式収納部33は、第2金庫部122の中に配設されている。ユーザーは、スタック式収納部33を第2金庫部122から取り出せる。スタック式収納部33は、例えば回収カセットとして用いることができる。以下の説明において、スタック式収納部33を、回収カセット33と呼ぶ場合がある。
図5は、テープ式収納部34の構成を概略的に描いている。テープ式収納部34は、紙幣をテープと共にドラムに巻き付けることによって紙幣を収納する。テープ式収納部34は、スタック式収納部31、32、33とは、紙幣を収納する方式が異なる。紙幣処理装置1は、第1及び第2テープ式収納部34を有している。テープ式収納部34は、紙幣処理装置1に対して着脱可能な収納ユニットである。テープ式収納部34は、中に収納している紙幣を繰り出せる。第1及び第2テープ式収納部34は、第1金庫部121の中の中央位置において、上下に重なって配設されている。
テープ式収納部34は箱状である。テープ式収納部34は、ドラム341を収容するフレーム342を有している。フレーム342は、ドラム341を完全には覆わない。ドラム341は、少なくとも一部が露出している。テープ式収納部34は、カバー又は扉を有していない。ユーザーは、特定の操作をしなくても、ドラム341に巻かれている紙幣に触ることができる。
尚、スタック式収納部31、32、33の収納構造は、公知の構造を適宜採用できる。テープ式収納部34の収納構造も、公知の構造を適宜採用できる。また、紙幣処理装置1における、収納部の数、収納部の構成、及び、収納部の配置は、前記で説明した数、構成、及び、配置に限らない。
図示は省略するが、収納部31、32、33、34において、出入口には紙幣の通過を検知するセンサが取り付けられている。後述する制御部15は、当該センサの検知信号に基づいて、収納部へ入った紙幣の枚数と、収納部から出た紙幣の枚数とを数える。制御部15は、数えた枚数に基づいて、収納部が収納している紙幣の枚数を管理する(後述する枚数管理モード)。
搬送部4は、紙幣処理装置1内で紙幣を搬送する。搬送部4は搬送路を有している。搬送路は、図示は省略するが、多数のローラ、複数のベルト、これらを駆動するモータ、及び、複数のガイドの組み合わせによって構成されている。搬送部4は、例えば紙幣の長手の縁を前にして、紙幣と紙幣との間に間隔を空けて、紙幣を一枚ずつ、搬送路に沿って搬送する。搬送部4は、紙幣の短手の縁を前にして搬送してもよい。
搬送部4は、ループ搬送路41を有している。ループ搬送路41は、上部筐体111内に設けられている。搬送部4は、紙幣を、ループ搬送路41に沿って、図1における時計回り方向及び反時計回り方向に搬送する。
入金部21は、接続路42を介して、ループ搬送路41に接続されている。出金部22は、接続路43を介して、ループ搬送路41に接続されている。
第1、第2及び第3スタック式収納部31はそれぞれ、接続路44を介してループ搬送路41に接続されている。3つの接続路44はそれぞれ、処理部11と第1金庫部121とにまたがるように、上下方向に伸びている。搬送部4は、第1、第2及び第3スタック式収納部31のそれぞれへ紙幣を搬送する、又は、第1、第2及び第3スタック式収納部31のそれぞれから紙幣を搬送する。
第2種のスタック式収納部32の上収納部321は、接続路45を介してループ搬送路41に接続されている。搬送部4は、上収納部321へ紙幣を搬送する、又は、上収納部321から紙幣を搬送する。
下収納部322は、接続路46を介してループ搬送路41に接続されている。接続路46は、途中で分岐している。下収納部322は、その分岐路に接続されている。搬送部4は、下収納部322へ紙幣を搬送する、又は、下収納部322から紙幣を搬送する。接続路46は、処理部11と第1金庫部121と第2金庫部122とにまたがるように、上下方向に伸びている。
第1及び第2テープ式収納部34はそれぞれ、接続路46を介してループ搬送路41に接続されている。第1及び第2テープ式収納部34はそれぞれ、接続路46の分岐路に接続されている。搬送部4は、第1及び第2テープ式収納部34のそれぞれへ紙幣を搬送する、又は、第1及び第2テープ式収納部34のそれぞれから紙幣を搬送する。また、回収カセット33は、接続路46を介してループ搬送路41に接続されている。
尚、図示は省略するが、ループ搬送路41と、接続路42、43、44、45、46との接続箇所には、紙幣の行き先を切り替える分岐機構が設けられている。また、接続路46における各分岐箇所にも、分岐機構が設けられている。
ループ搬送路41、及び、接続路42、43、44、45、46における各所には、紙幣の通過を検知する通過センサ49(図6参照)が配設されている。搬送部4は、後述する制御部15からの指令を受けると共に、通過センサ49の検知信号に基づいて各分岐機構を制御することにより、紙幣を、所定の搬送先へ搬送する。
紙幣処理装置1は、上部筐体111の中に、一時保留部38を有している。一時保留部38は、例えば入金処理の際に、入金対象の紙幣を一時的に収納する。一時保留部38は、様々な用途に使用することが可能である。一時保留部38は、上部筐体111の中における、前方位置に配設されている。一時保留部38は、接続路47を介してループ搬送路41に接続されている。一時保留部38は、テープ式の収納ユニットである。一時保留部38は、公知の構成を適宜採用できる。一時保留部38は、テープ式収納部34と収納方式が同じ、又は、実質的に同じである。尚、一時保留部38として、テープ式収納部34と構成が同一のものを用いてもよい。
紙幣処理装置1には、図2に示すように、金庫外収納部39(Secure Transfer Cassette:STC)が取り付け可能である。金庫外収納部39は、紙幣処理装置1から取り外すことができる。金庫外収納部39は、着脱式の収納部である。金庫外収納部39は、スタック式収納部である。金庫外収納部39は、公知の構成を適宜採用できる。
紙幣処理装置1は、カバー135を有している。カバー135は、第1扉131を覆うように、金庫筐体13に取り付けられている。カバー135は、図1に示すような第1扉131を覆う位置と、図示は省略するが第1扉131を開放する位置とに移動可能である。
金庫外収納部39を紙幣処理装置1に取り付けるときに、ユーザーは、カバー135を開ける。第1扉131は開けない。図2は、開けたカバー135の図示を省略している。金庫外収納部39を紙幣処理装置1において使用する場合、金庫外収納部39は、第1扉131の前に取り付けられる。金庫外収納部39は、接続路48を介して、ループ搬送路41に接続される。
図6は、紙幣処理装置1の構成を示すブロック図である。紙幣処理装置1は、制御部15を備えている。制御部15には、前述した、入金部21、出金部22、識別部23、搬送部4、収納部31、32、33、34、一時保留部38が、それぞれ信号の授受可能に接続されている。
尚、金庫外収納部39が紙幣処理装置1に取り付けられれば、金庫外収納部39も、制御部15に信号の授受可能に接続される。
紙幣処理装置1は、ユーザーに対するインターフェースであるUI部16、サーバ19との間で通信を行うための通信部17、及び、各種のデータ等を記憶する記憶部18を有している。UI部16、通信部17、及び記憶部18も、制御部15に信号の授受可能に接続されている。UI部16は、例えばタッチパネル式の表示装置によって構成してもよい。UI部16はまた、様々な音を出力する出力部を含む。ここでいう音は、音声を含む。
制御部15は、例えばユーザーがUI部16を通じて処理の実行を指示した場合に、その指示に対応する処理を実行するよう、入金部21、出金部22、識別部23、搬送部4、収納部31、32、33、34、一時保留部38、及び、金庫外収納部39へ信号を出力する。
以下、紙幣処理装置1が処理を実行する際の動作について、簡単に説明する。以下の説明する各部の動作は、制御部15が紙幣処理装置1の各部を制御することによって行われる。
(入金処理)
ユーザーは、入金対象の紙幣を、入金部21に投入する。入金部21は、紙幣を一枚一枚、装置の中に取り込む。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣を識別する。搬送部4は、識別部23を通過した紙幣を、一時保留部38へ搬送する。一時保留部38は紙幣を収納する。
ユーザーは、入金対象の紙幣を、入金部21に投入する。入金部21は、紙幣を一枚一枚、装置の中に取り込む。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣を識別する。搬送部4は、識別部23を通過した紙幣を、一時保留部38へ搬送する。一時保留部38は紙幣を収納する。
搬送部4はまた、識別部23がリジェクト紙幣と識別した紙幣を、出金部22へ搬送する。搬送部4はまた、識別部23を通過した後にリジェクト紙幣と判断された紙幣も、出金部22へ搬送する。ユーザーは、出金部22に返却された紙幣を入金部21に再投入する。入金部21に再投入された紙幣は、もう一度、装置の中に取り込まれる。
入金部21に投入された紙幣が全て装置の中に取り込まれると、UI部16は、入金金額を表示する。ユーザーがUI部16を操作し、そのことによって入金処理が確定すれば、一時保留部38は、収納している紙幣を繰り出す。搬送部4は、繰り出された紙幣をいずれかの収納部31、32、33、34へ搬送する。収納部31、32、33、34は、紙幣を収納する。収納部31、32、33、34が紙幣を収納すれば、入金処理は終了する。記憶部18は、収納部31、32、33、34が収納している紙幣に関する情報を記憶する。
尚、入金処理時に、搬送部4は、紙幣を、入金部21から収納部31、32、33、34へ直接、搬送し、収納部31、32、33、34は、紙幣を収納してもよい。入金処理時に一時保留部38を使用しなくてもよい。
(出金処理)
収納部31、34は、出金処理時に、出金対象の紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別を行う。搬送部4は、識別後の紙幣を出金部22へ搬送する。
収納部31、34は、出金処理時に、出金対象の紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別を行う。搬送部4は、識別後の紙幣を出金部22へ搬送する。
搬送部4は、識別部23がリジェクト紙幣であると識別した紙幣を、第2種のスタック式収納部32の上収納部321へ搬送する。上収納部321は、出金処理時に発生したリジェクト紙幣を収納する。
出金対象の紙幣が全て、出金部22に集積されれば、出金処理は終了する。記憶部18は、出金部22へ出金した紙幣に関する情報を消去する。
(補充処理)
補充処理は、収納部31、34に紙幣を補充する処理である。補充処理は、入金処理に準じて行われる。ユーザーは、補充対象の紙幣を、入金部21に投入する。入金部21は、紙幣を一枚一枚、装置の中に取り込む。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣を識別する。搬送部4は、識別部23を通過した紙幣を収納部31、34へ搬送する。収納部31、34は紙幣を収納する。入金部21に投入された紙幣が全て、収納部31、34に収納されると、補充処理が終了する。記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関する情報を記憶する。記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関し、例えば、金種、記番号、枚数などの情報を記憶することができる。
補充処理は、収納部31、34に紙幣を補充する処理である。補充処理は、入金処理に準じて行われる。ユーザーは、補充対象の紙幣を、入金部21に投入する。入金部21は、紙幣を一枚一枚、装置の中に取り込む。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣を識別する。搬送部4は、識別部23を通過した紙幣を収納部31、34へ搬送する。収納部31、34は紙幣を収納する。入金部21に投入された紙幣が全て、収納部31、34に収納されると、補充処理が終了する。記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関する情報を記憶する。記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関し、例えば、金種、記番号、枚数などの情報を記憶することができる。
尚、ユーザーは、補充処理の際に金庫外収納部39を使用してもよい。つまり、ユーザーは、補充対象の紙幣が収納された金庫外収納部39を紙幣処理装置1に取り付ける。金庫外収納部39は、紙幣を一枚一枚、繰り出し、繰り出された紙幣は、搬送部4を介して、装置の中に取り込まれる。収納部31、34は、識別後の紙幣を収納する。金庫外収納部の中の紙幣が全て、収納部31、34に収納されると、補充処理が終了する。記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関する情報を記憶する。また、金庫外収納部39から識別部23を介して収納部31、34に紙幣を収納した場合は、記憶部18は、収納部31、34に収納した紙幣に関し、例えば、金種、記番号、枚数などの情報を記憶することができる。
(回収処理)
回収処理は、収納部31、32、34に収納している紙幣を回収する処理である。収納部31、32、34は、回収処理時に、回収対象の紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別を行う。搬送部4は、識別後の紙幣を、回収カセット33へ搬送する。回収カセット33は、紙幣を収納する。
回収処理は、収納部31、32、34に収納している紙幣を回収する処理である。収納部31、32、34は、回収処理時に、回収対象の紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別を行う。搬送部4は、識別後の紙幣を、回収カセット33へ搬送する。回収カセット33は、紙幣を収納する。
回収対象の紙幣が全て、回収カセット33に収納されれば、例えば現金輸送会社の担当者は、電子錠134を解錠しかつ、第2扉132を開ける。担当者は、回収カセット33を第2金庫部122から取り出す。担当者は、回収対象の紙幣を、回収カセット33と共に回収する。記憶部18は、回収された紙幣に関する情報を消去する。
尚、担当者は、回収処理の際に金庫外収納部39を使用してもよい。つまり、担当者は、空の金庫外収納部39を紙幣処理装置1に取り付ける。搬送部4は、識別後の紙幣を金庫外収納部39へ搬送する。金庫外収納部39は、紙幣を収納する。回収対象の紙幣が全て、金庫外収納部39に収納されれば、担当者は、金庫外収納部39を紙幣処理装置1から取り外す。担当者は、回収対象の紙幣を、金庫外収納部39と共に回収する。記憶部18は、回収された紙幣に関する情報を消去する。
(精査処理)
精査処理は、一度収納した紙幣を繰り出し可能な収納部31、32、34に収納している紙幣を確認する確認処理である。第1種のスタック式収納部31及び第2種のスタック式収納部32が精査対象である場合、精査処理は、金庫外収納部39を使用して行うことができる。テープ式収納部34が精査対象である場合、精査処理は、一時保留部38を使用して行うことができる。
精査処理は、一度収納した紙幣を繰り出し可能な収納部31、32、34に収納している紙幣を確認する確認処理である。第1種のスタック式収納部31及び第2種のスタック式収納部32が精査対象である場合、精査処理は、金庫外収納部39を使用して行うことができる。テープ式収納部34が精査対象である場合、精査処理は、一時保留部38を使用して行うことができる。
精査対象の収納部31、32、34は、収納している紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別を行う。搬送部4は、識別後の紙幣を、金庫外収納部39、又は、一時保留部38へ搬送する。金庫外収納部39、又は、一時保留部38は、紙幣を収納する。
精査対象の収納部31、32、34が紙幣の繰り出しを終了した後、金庫外収納部39、又は、一時保留部38は、収納している紙幣を繰り出す。搬送部4は、紙幣を識別部23へ搬送する。識別部23は、紙幣の識別をもう一度、行う。搬送部4は、識別後の紙幣を元の収納部31、32、34へ搬送する。収納部31、32、34は、紙幣を収納する。全ての紙幣が再収納されれば、精査処理が終了する。記憶部18は、精査結果に基づいて、収納部31、32、34に収納している紙幣に関する情報を記憶する。尚、精査処理において、識別部23は、紙幣の識別を1回だけ行ってもよい。
(管理モード切替の例:記番号管理モードと枚数管理モードとの切替)
次に、記番号管理モードと枚数管理モードとの切替、及び、各モードについて説明する。
次に、記番号管理モードと枚数管理モードとの切替、及び、各モードについて説明する。
制御部15は、記番号に基づいて、収納部31、32、33、34が収納している紙幣の枚数を管理する(記番号管理モード)。この記番号管理モードにおいて、制御部15は、紙幣の一枚一枚を特定するため、収納部31、32、33、34が収納している紙幣の順番を管理することができる。紙幣の順番を管理することによって、制御部15は、少なくとも一枚の紙幣を繰り出して、その記番号を確認すれば、収納部31、32、33、34に残っている紙幣の枚数を確定できる。制御部15は、収納部31、32、33、34に収納している紙幣を全て繰り出さなくても、収納部31、32、33、34の在高を確認できる。つまり、制御部15は、繰り出された少なくとも一枚の紙幣に基づいて、収納部31、32、33、34の精査処理を完了させることができる。この精査処理は、後述の通り、部分精査処理と呼ばれる。記番号管理モードは、第1モードの一例である。
制御部15はまた、収納部31、32、33、34へ入った紙幣の枚数と、収納部31、32、34から出た紙幣の枚数とに基づいて、収納部31、32、33、34が収納している紙幣の枚数を管理する(枚数管理モード)。この枚数管理モードでは、紙幣の枚数が認識されるが紙幣の記番号は認識されないため、紙幣の順番を管理することはできない。そのため、枚数管理モードにおいて、制御部15は、収納部31、32、34の精査処理を行うには、収納部31、32、34に収納している紙幣を全て繰り出さなければならない、枚数管理モードは、部分精査処理の実行ができないため、紙幣処理装置1の機能の一部が制限される。枚数管理モードは、第2モードの一例である。
記番号管理モードによって紙幣を管理できない場合、制御部15は、枚数管理モードによって紙幣を管理できる。紙幣処理装置1は、記番号管理モードと、枚数管理モードとの二つの管理モードを有するため、収納部31、32、33、34の在高が不確定となることに起因して紙幣処理装置1が停止してしまう事態を抑制できる。
記番号管理モードは、前述したように、収納部31、32、33、34が収納している紙幣の順番も管理している。そのため、収納部31、32、33、34が、紙幣の順番が変わり得る特定状況になれば、制御部15は、記番号管理モードによって紙幣を管理することができない。紙幣の順番が変わり得る特定状況とは、具体的には、ユーザーが、収納部31、32、33、34に収納されている紙幣に触れることができる状況である。
ここで、紙幣処理装置1は、第1種のスタック式収納部31と、第2種のスタック式収納部32と、テープ式収納部34とを備えている。スタック式収納部31、32は、収納量が、テープ式収納部34よりも多いという利点がある。また、スタック式収納部31、32は、テープ式収納部34よりも、紙幣を収納する際の、紙幣の搬送速度を速くできるという利点もある。これに対し、テープ式収納部34は、紙幣の順番が入れ替わることがないため、複数金種の紙幣を収納することができるという利点がある。テープ式収納部34を備えた紙幣処理装置は、取り扱い可能な金種の数を多くできる。紙幣処理装置1は、スタック式収納部31、32と、テープ式収納部34との両方を備えているため、スタック式収納部31、32と、テープ式収納部34との両方の利点が得られる。
第1種のスタック式収納部31は、図3に例示するように、カバー312が開かないと収納領域311が開放されない。つまり、第1種のスタック式収納部31は、カバー312が開いたことが、特定状況である。例えば、第1種のスタック式収納部31に、カバー312の着脱を検知するセンサ(図示せず)を設け、制御部15が当該センサの情報に基づいて第1種のスタック式収納部31のカバー312が開いたか否かを判断できるようにしてもよい。
第2種のスタック式収納部32は、図4に例示するように、内扉326、327を有している。そのため、カバー325が開いても、内扉326、327が開かないと収納領域323、324が開放されない。つまり、第2種のスタック式収納部32は、内扉326、327が開いたことが、特定状況である。例えば、第2種のスタック式収納部32に、少なくとも内扉326、327のそれぞれの開閉を検知するセンサ(図示せず)を設け、制御部15が当該センサの情報に基づいて第2種のスタック式収納部32の内扉326、327のそれぞれが開いたか否かを判断できるようにしてもよい。また、第2種のスタック式収納部32に、カバー325の開閉を検知するセンサ(図示せず)が設け、制御部15が当該センサの情報に基づいて第2種のスタック式収納部32のカバー325が開いたか否かを判断できるようにしてもよい。
テープ式収納部34は、図5に例示するように、ドラム341が露出している。紙幣処理装置1の第1扉131が開いて、収納部3が第1金庫部121から引き出されると、ユーザーは、ドラム341に巻かれている紙幣に触れることができる。つまり、テープ式収納部34は、第1扉131が開いたことが、特定状況である。例えば、紙幣処理装置1に、第1扉131の開閉を検知するセンサ(図示せず)を設け、制御部15が当該センサの情報に基づいて第1扉131が開いたか否かを判断できるように構成してもよい。
複数種類の収納部31、32、34を備えた紙幣処理装置1において、特定状況は、収納部31、32、34の収納態様に応じて異なる。ここでいう、「収納部の収納態様」は、スタック式及びテープ式といった紙幣を収納する方式を含む。また、内扉の有無といった収納部の構造を含む。さらに、例えば紙幣処理装置1に対して、着脱可能であるか、着脱不可であるかといった収納部の取り付け構造を含む。
紙幣処理装置1において、各収納部31、32、34の管理モードを、一律の条件に従って記番号管理モードから枚数管理モードへ移行すれば、紙幣処理装置1の機能を不必要に制限することになる。また、管理モードを、一律の条件に従って記番号管理モードから枚数管理モードへ移行すれば、管理処理に要する時間を不必要に長くする場合がある。
そこで、この紙幣処理装置1は、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する条件を、収納部31、32、34毎に設定している。すなわち、紙幣処理装置1においては、1収納部単位で、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行するか否かが判断される。
第1種のスタック式収納部31のモード移行について説明する。第1種のスタック式収納部31のモード移行条件は、前述したように、収納部のカバー312が開いたことである。つまり、第1種のスタック式収納部31のカバー312が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、第1種のスタック式収納部31の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。制御部15は、カバー312が開いた収納部31については、記番号管理モードから枚数管理モードへ管理モードを移行して当該収納部31を管理する。また、制御部15は、カバー312が開いていない収納部31については、記番号管理モードを維持して当該収納部31を管理する。こうすることで、制御部15は、機能が不必要に制限されることを回避し、また処理時間の増大を抑制することによって、第1、第2及び第3スタック式収納部31に収納されている紙幣を、適切に管理できる。
次に、第2種のスタック式収納部32のモード移行について説明する。第2種のスタック式収納部32のモード移行条件は、前述したように、内扉326、327が開いたことである。つまり、第2種のスタック式収納部32の内扉326、327が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、第2種のスタック式収納部32の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。尚、制御部15は、上収納部321及び下収納部322のうち、内扉326、327が開いた収納部321、322のみ、記番号管理モードから枚数管理モードへ管理モードを移行し、内扉326、327が開いていない収納部321,322は、記番号管理モードを維持する。こうすることで、制御部15は、不必要な制限を回避し、また処理時間の増大を抑制することによって、上収納部321及び下収納部322に収納されている紙幣を、適切に管理できる。
尚、制御部15は、内扉326、327の一方が開くと、上収納部321及び下収納部322の両方について、記番号管理モードから枚数管理モードへ管理モードを移行してもよい。こうすることで、第2種のスタック式収納部32における紙幣の管理を、より厳しく行うことができる。また、制御部15は、第2種のスタック式収納部32のカバー325が開いたことを、センサ信号に基づいて検知すれば、上収納部321及び下収納部322それぞれの管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行してもよい。こうすることで、第2種のスタック式収納部32における紙幣の管理を、より厳格に行うことができる。
テープ式収納部34のモード移行条件は、前述したように、第1扉131が開いたことである。つまり、第1扉131が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、第1及び第2テープ式収納部34それぞれの管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。
制御部15はまた、テープ式収納部34が支持部30から取り外されたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知した場合に、テープ式収納部34の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行してもよい。この場合、制御部15は、支持部30から取り外された収納部のみ、管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行し、取り外されなかった収納部は、管理モードを記番号管理モードに維持してもよい。こうすることで、制御部15は、紙幣処理装置1の機能が不必要に制限されることを回避しつつ、テープ式収納部34に収納されている紙幣を、適切に管理できる。尚、制御部15は、第1及び第2テープ式収納部34のいずれか一方の収納部が取り外されると、両方の収納部の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行してもよい。
図7のフローチャートは、制御部15が実行する管理モードの移行に関する制御手順を示している。管理モードの移行に関しては、制御部15が第1種のスタック式収納部31、第2種のスタック式収納部32、及びテープ式収納部34の状態をそれぞれ認識し、モード移行の要否を判断する。詳細には、制御部15は、これらの収納部を1つ単位で認識し、各収納部のモード移行の要否を判断する。
先ず、ステップS1において制御部15は、対象が第1種のスタック式収納部31であるか否かを判断する。ステップS1の判断がYESの場合、プロセスはステップS2へ進む。ステップS1の判断がNOの場合、プロセスはステップS4へ進む。
ステップS2において、制御部15は、第1種のスタック式収納部31のカバー312が開いたか否かを判断する。カバー312が開いた場合、プロセスはステップS3へ進む。制御部15は、第1種のスタック式収納部31の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。つまり、制御部15は、第1種のスタック式収納部31に収納されている紙幣の管理を、記番号に基づく管理から、収納部に出入りする紙幣の枚数に基づく管理へと移行する。尚、管理モードを移行する収納部は、カバー312が開いた収納部のみである。ステップS2においてカバー312が開いていない場合、プロセスは終了する。この場合、制御部15は、第1種のスタック式収納部31について、記番号管理モードを維持する。
ステップS4において、制御部15は、対象が第2種のスタック式収納部32であるか否かを判断する。ステップS4の判断がYESの場合、プロセスはステップS5へ進む。ステップS4の判断がNOの場合、プロセスはステップS10へ進む。
ステップS5において、制御部15は、紙幣処理装置1のセキュリティ設定が「強」に設定されているか否かを判断する。ステップS5の判断がYESの場合、プロセスはステップS6へ進む。ステップS5の判断がNOの場合、プロセスはステップS7へ進む。なお、ユーザーは、セキュリティ設定を「強」または「弱」に適宜選択することができる。
ステップS6において、制御部15は、第2種のスタック式収納部32のカバー325が開いたか否かを判断する。カバー325が開いた場合、プロセスはステップS8へ進む。制御部15は、第2種のスタック式収納部32の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。セキュリティが強に設定されている場合、第2種のスタック式収納部32のカバー325が開いただけでも、ユーザーが紙幣に触れることができるとみなして、制御部15は、管理モードを移行する。尚、管理モードを移行する収納部は、第2種のスタック式収納部32の上収納部321及び下収納部322の両方である。ステップS6においてカバー325が開いていない場合、プロセスは終了する。この場合、制御部15は、第2種のスタック式収納部32について、記番号管理モードを維持する。
ステップS7において、制御部15は、第2種のスタック式収納部32の内扉326、327が開いたか否かを判断する。内扉326、327が開いた場合、プロセスはステップS9へ進む。制御部15は、内扉326、327が開いた収納部321、322の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。ステップS7において内扉326、327が開いていない場合、プロセスは終了する。この場合、制御部15は、第2種のスタック式収納部32について、記番号管理モードを維持する。
すなわち、第2種のスタック式収納部32に関し、記番号管理モードから枚数管理モードへの移行制御は、セキュリティ設定が「強」である場合には、カバー325が開いたか否に基づいて行われ、セキュリティ設定が「弱」である場合には、内扉326、327が開いたか否に基づいて、行われる。
ステップS10において、制御部15は、対象がテープ式収納部34であるか否かを判断する。ステップS10の判断がYESの場合、プロセスはステップS11へ進む。ステップS10の判断がNOの場合、プロセスは終了する。
ステップS11において、制御部15は、紙幣処理装置1のセキュリティ設定が「強」に設定されているか否かを判断する。ステップS11の判断がYESの場合、プロセスはステップS12へ進む。ステップS11の判断がNOの場合、プロセスはステップS13へ進む。なお、ユーザーは、セキュリティ設定を「強」または「弱」に適宜選択することができる。
ステップS12において、制御部15は、金庫筐体13の第1扉131が開いたか否かを判断する。第1扉131が開いた場合、プロセスはステップS14へ進む。制御部15は、二つのテープ式収納部34それぞれの管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。セキュリティが強に設定されている場合、第1扉131が開いただけでも、ユーザーが紙幣に触れることができるとみなして、制御部15は、テープ式収納部34の管理モードを移行させる。ステップS12において第1扉131が開いていない場合、プロセスは終了する。この場合、制御部15は、二つのテープ式収納部34について、記番号管理モードを維持する。
ステップS13において、制御部15は、テープ式収納部34が、支持部30から取り外されたかを判断する。テープ式収納部34が取り外された場合、プロセスはステップS15へ進む。制御部15は、取り外されたテープ式収納部34の管理モードを、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する。ステップS13においてテープ式収納部34が取り外されてない場合、プロセスは終了する。この場合、制御部15は、テープ式収納部34の管理モードを、記番号管理モードに維持する。
すなわち、テープ式収納部34に関し、記番号管理モードから枚数管理モードへの移行制御は、セキュリティ設定が「強」である場合には、第1扉131が開いたか否に基づいて行われ、セキュリティ設定が「弱」である場合には、テープ式収納部34が支持部30から取り外されたか否かに基づいて、行われる。
紙幣処理装置1では、収納部毎に、記番号管理モードから枚数管理モードへ移行する条件が異なっている。これにより、紙幣処理装置1では、各収納部の管理モードを、できるだけ記番号管理モードに維持できる。このため、紙幣処理装置1の機能が不必要に制限されることを回避できる。その一方で、収納部31、32、33、34に収納している紙幣を、適切に管理することができる。
制御部15は、いずれかの収納部が枚数管理モードである場合に、その収納部を特定する情報と共に、当該収納部が枚数管理モードであることを、例えばUI部16を通じて、ユーザーに報知してもよい。こうすることでユーザーは、どの収納部が枚数管理モードであるかを、認識することができる。
収納部が枚数管理モードである場合、制御部15は、収納部が収納している紙幣の枚数を管理する。収納部が枚数管理モードである場合において、制御部15が、当該収納部が収納している紙幣の記番号を確認すれば、制御部15は、当該収納部の管理モードを、枚数管理モードから記番号管理モードへ移行する。紙幣の記番号は、制御部15が、収納部の精査処理を実行すれば確認できる。精査処理において、収納部が収納している紙幣は全て繰り出され、その枚数と記番号とが確認されるためである。制御部15は、収納部が枚数管理モードである場合、当該収納部の精査処理の実行を促すように、UI部16を通じて、ユーザーに報知を行ってもよい。こうすることで、ユーザーに、枚数管理モードから記番号管理モードへの移行を促すことができる。
尚、制御部15は、枚数管理モードにおいて、紙幣の枚数情報を取得する場合、紙幣処理装置1内に設けられたセンサの情報に基づいて紙幣の枚数情報を取得する。枚数管理モードにおいて紙幣の枚数情報を取得する場合のセンサとして、各収納部31、32、34に設けられたセンサ(図示せず)、搬送路に設けられたセンサ、または、識別部23などを利用できる。
(管理モード切替の他の例:精査必要モードと精査不要モードとの切替)
上記の例では、記番号に基づいて紙幣を管理する記番号管理モードから記番号を用いず、枚数に基づいて紙幣を管理する枚数管理モードへの切り替えを、例えば収納部の開閉状態に基づいて行う例を説明した。これに替えて、たとえば収納部の開閉状態に基づいて、精査処理を実行するか否かの判断を行ってもよい。この場合、第1モードは精査不要モード、第2モードは精査必要モードである。制御部15は、精査要か不要かの判断を、前述した記番号管理モード、及び、枚数管理モードのそれぞれにおいて行う。
上記の例では、記番号に基づいて紙幣を管理する記番号管理モードから記番号を用いず、枚数に基づいて紙幣を管理する枚数管理モードへの切り替えを、例えば収納部の開閉状態に基づいて行う例を説明した。これに替えて、たとえば収納部の開閉状態に基づいて、精査処理を実行するか否かの判断を行ってもよい。この場合、第1モードは精査不要モード、第2モードは精査必要モードである。制御部15は、精査要か不要かの判断を、前述した記番号管理モード、及び、枚数管理モードのそれぞれにおいて行う。
具体的には、第1種のスタック式収納部31の精査要の条件は、前述したように、カバー312が開いたことである。つまり、第1種のスタック式収納部31のカバー312が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、第1種のスタック式収納部31が精査要であると設定する。つまり、第1種のスタック式収納部31のカバー312が開いたことに基づいて、第1種のスタック式収納部31の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行する。尚、制御部15は、カバー312が開いた収納部のみ、精査必要モードに設定し、カバー312が開いていない収納部は、精査不要モードのままにしてもよい。精査必要モードになれば、精査処理を実行するまで、当該収納部を使用することができない。制御部15は、収納部の使用を不必要に制限することを回避しつつ、第1種のスタック式収納部31に収納されている紙幣を、適切に管理できる。
第2種のスタック式収納部32の精査要の条件は、内扉326、327が開いたことである。つまり、第2種のスタック式収納部32の内扉326、327が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、第2種のスタック式収納部32が精査要であると設定する。制御部15は、第2種のスタック式収納部32の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行する。尚、制御部15は、上収納部321及び下収納部322のうち、内扉326、327が開いた収納部のみ精査必要モードとし、内扉326、327が開いていない収納部は精査不要モードを維持する。こうすることで、制御部15は、収納部の使用を不必要に制限することを回避しつつ、上収納部321及び下収納部322に収納されている紙幣を、適切に管理できる。また、制御部15は、内扉326、327の一方が開くと、上収納部321及び下収納部322の両方を精査必要モードに設定してもよい。こうすることで、第2種のスタック式収納部32についての紙幣の管理を、より厳しく行うことができる。
さらに、制御部15は、第2種のスタック式収納部32のカバー325が開いたことを、センサ信号に基づいて検知すれば、上収納部321及び下収納部322の両方の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行してもよい。こうすることで、第2種のスタック式収納部32についての紙幣の管理を、より厳しく行うことができる。
テープ式収納部34の精査要の条件は、第1扉131が開いたことである。つまり、第1扉131が開いたことを、センサ信号に基づいて制御部15が検知すれば、制御部15は、テープ式収納部34の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行する。
制御部15はまた、テープ式収納部34が支持部30から取り外されたことを、センサ信号に基づいて検知すれば、テープ式収納部34の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行してもよい。この場合、制御部15は、2つのテープ式収納部34のうち、支持部30から取り外された収納部のみ、その管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行してもよい。こうすることで、制御部15は、紙幣処理装置1の機能を不必要に制限することを回避できる。また、テープ式収納部34に収納されている紙幣を、適切に管理できる。尚、制御部15は、2つのテープ式収納部34のうち、いずれか一方の収納部が取り外されると、両方の収納部の管理モードを、精査不要モードから、精査必要モードへ移行してもよい。
また、前記の構成においては、収納部の収納方式に応じて管理モードを移行する条件を変えている。例えば紙幣処理装置1に対して固定されていて取り外すことができない第1収納部と、紙幣処理装置1に対して固定されていて取り外すことができる第2収納部と、を備えた紙幣処理装置において、収納部の取り付け構造に応じて、管理モードを移行する条件を変えてもよい。
(記番号に基づく紙幣管理)
次に、記番号管理モードについて、上記した以外の特徴を説明する。具体的には、記番号管理モードにおいて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を、条件に応じ所望の枚数に設定できる。たとえば、収納部の種類(スタック式収納部、テープ式収納部)に応じて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を設定できる。また、たとえば、紙幣処理機の動作不備(出金処理時のリジェクト発生、エラー(例えばジャムの発生))に応じて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を設定できる。
次に、記番号管理モードについて、上記した以外の特徴を説明する。具体的には、記番号管理モードにおいて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を、条件に応じ所望の枚数に設定できる。たとえば、収納部の種類(スタック式収納部、テープ式収納部)に応じて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を設定できる。また、たとえば、紙幣処理機の動作不備(出金処理時のリジェクト発生、エラー(例えばジャムの発生))に応じて、紙幣の枚数確定のために収納部から繰り出される紙幣の枚数を設定できる。
制御部15が記番号管理モードによって紙幣の管理を行っている場合、記憶部18は、収納部に収納している紙幣の順番に対応する記番号のリストを記憶している。当該リストは、各記番号と収納部の在高とを対応付けている。そのため、前述したように、収納部が少なくとも一枚の紙幣を繰り出し、識別部23がその記番号を読み取ってリストと照合すれば、収納部に残っている紙幣の枚数を確定できる。つまり、制御部15は、収納部に収納している紙幣を全て繰り出さなくても、収納部の在高を確認できる。
この機能を利用すれば、例えば出金処理時に、収納部から繰り出した紙幣が重なってしまって枚数不明のリジェクト紙幣が発生した場合でも、出金処理後に、収納部が改めて紙幣を繰り出すと共に、識別部23がその紙幣の記番号を読み取れば、収納部の在高を確定できる。この処理は、収納部内の一部の紙幣のみを繰り出すことによって収納部の在高を確認する処理であるため、部分精査処理と呼ばれる。部分精査処理は、スタック式収納部及びテープ式収納部のそれぞれについて、実行することが可能である。
しかしながら、スタック式収納部は、複数の紙幣を連続して収納する際に、紙幣の順番が入れ替わってしまう場合がある。紙幣の順番が入れ替わっていると、記憶部18が記憶しているリストの順番と、収納部の実際の収納順との間にずれが生じてしまう。そのため、部分精査処理時に、収納部が一枚の紙幣を繰り出し、識別部23がその記番号を読み取っても、当該紙幣の収納順がずれていれば、収納部の在高を正確に特定することができない。
そこで、制御部15は、部分精査処理時に、収納部から最後に繰り出した複数枚の紙幣を含むグループについて、記憶部18が記憶しているリストとの照合を行う。グループを構成する紙幣の枚数は、例えば5枚にしてもよい。これは、紙幣の収納順がずれるとしても、5枚分以上ずれることは、基本的には生じないためである。制御部15が実行する、記番号の照合について、図8を参照しながら説明をする。
図8の左図は、記憶部18が記憶している記番号リスト161を例示している。記番号リスト161における「12340」等は記番号である。記番号リスト161の上側が収納順の上位を示している。括弧内の数字は、通し番号であり、これは収納部が収納している紙幣の枚数、つまり在高に対応する。
図8の右図は、収納部から繰り出された各紙幣について、識別部23が読み取った記番号を示している。図の下側は、収納部から先に繰り出された紙幣の記番号であり、上側は後に繰り出された紙幣の記番号である。識別部23は、紙幣の記番号の全桁を読み取れなくてもよい。
ここで、識別部23が記番号を所定の桁数以上、読み取れなかった場合、収納部は代わりの紙幣を追加で繰り出す。例えば、収納部が繰り出した5枚の紙幣のうち、識別部23が3枚目の紙幣の記番号を読み取ることができなかった場合、収納部は、新たに3枚の紙幣を追加で繰り出す。識別部23は、4枚目及び5枚目の紙幣と、追加した3枚の紙幣とを含む連続する5枚の紙幣の記番号を読み取る。また、途中でリジェクト紙幣が発生した場合、収納部は、改めて5枚の紙幣を繰り出す。そうして、記番号リスト161との照合の対象となる、紙幣5枚分の記番号からなる対象グループが決定される。
制御部15は、対象グループを決定すれば、記番号リスト161との照合を行う。これにより制御部15は、記番号リスト161において、対象グループに対応するグループ、つまり、照合グループを特定する。ここで、対象グループにおける各記番号と、記番号リスト161とを照合するに当たり、記番号の順番は問わない。
対象グループは、収納部から繰り出した紙幣に対応するため、特定した照合グループは、記番号リスト161において、収納部から繰り出した紙幣と、収納部に残っている紙幣との境界を示す。制御部15は、記番号リスト161上において照合グループを特定すれば、収納部に残っている紙幣を確定できる。つまり、制御部15は、収納部の在高を確認できる。
搬送部4は、部分精査処理時に収納部から繰り出した紙幣を、前述した一時保留部38へ搬送してもよい。部分精査処理時は、収納部から繰り出される紙幣の枚数が少ないためである。
制御部15は、記番号管理モードでの出金処理時に、リジェクト紙幣が発生すると、前述した部分精査処理を実行する。制御部15は、リジェクト紙幣を繰り出した収納部に対してのみ、部分精査処理を行う。
ここで、部分精査処理の対象が、スタック式収納部31、32であれば、前述したように、制御部15は、5枚分の紙幣の記番号によって、対象グループを設定する。テープ式収納部34は、スタック式収納部31、32とは異なり、紙幣の収納時に、その順番が入れ替わることは、ほとんど発生しない。そこで、部分精査処理の対象が、テープ式収納部34であれば、制御部15は、2枚分の紙幣の記番号によって、対象グループを設定する。こうすることで、制御部15は、対象グループを容易に設定できると共に、テープ式収納部34の在高を正確に確認できる。
制御部15は、記番号管理モードでの、例えば入金処理時にエラー(例えばジャムの発生)が発生した場合も、そのエラーが解除された後に、前述した部分精査処理を実行する。制御部15は、エラーに関係する収納部に対してのみ、部分精査処理を行う。
エラー解除後の部分精査処理時に、制御部15は、対象の収納部がスタック式収納部31、32である場合は、前記と同様に、5枚分の紙幣の記番号によって、対象グループを設定する。また、制御部15は、対象の収納部がテープ式収納部34である場合は、前記とは異なり、5枚分の紙幣の記番号によって、対象グループを設定する。エラーの発生時には、正常時とは異なり、搬送路において紙幣同士が衝突したり、紙幣が他の紙幣を追い越したりする場合がある。そのため、テープ式収納部34であっても、紙幣の収納順が変わってしまう恐れがある。そこで、エラー解除後の部分精査処理時には、スタック式収納部31、32及びテープ式収納部34のそれぞれについて、制御部15は、5枚分の紙幣の記番号によって、対象グループを設定する。
(枚数管理モード時の精査処理)
次に、枚数管理モードについて、上記した以外の特徴を説明する。具体的には、枚数管理モードにおいて、紙幣の枚数確定のために、条件に応じ、いずれの収納部の紙幣収納枚数を確定させるか設定できる。スタック式収納部及びテープ式収納部の両方を備えた紙幣処理装置1において、たとえばスタック式収納部及びテープ式収納部の両方で枚数確定が必要となった場合、テープ式収納部の枚数確認をスタック式収納部の枚数確認を優先して行う処理を行える。また、同種の収納部が複数ある場合(たとえば、図9の例では、テープ式収納部が2つある)場合、枚数確定が必要な収納部のみの枚数確認を優先して行う処理を行える。
次に、枚数管理モードについて、上記した以外の特徴を説明する。具体的には、枚数管理モードにおいて、紙幣の枚数確定のために、条件に応じ、いずれの収納部の紙幣収納枚数を確定させるか設定できる。スタック式収納部及びテープ式収納部の両方を備えた紙幣処理装置1において、たとえばスタック式収納部及びテープ式収納部の両方で枚数確定が必要となった場合、テープ式収納部の枚数確認をスタック式収納部の枚数確認を優先して行う処理を行える。また、同種の収納部が複数ある場合(たとえば、図9の例では、テープ式収納部が2つある)場合、枚数確定が必要な収納部のみの枚数確認を優先して行う処理を行える。
紙幣処理装置1における処理中にエラーが発生すると、制御部15は、当該エラーに関係する収納部の精査処理を行う。エラーは、例えば収納部の出入口付近で紙幣の詰まりが生じることである。出入口付近で紙幣の詰まりが生じると、収納部が実際に収納している紙幣の枚数と、出入口において紙幣の通過を検知するセンサの検知信号に基づき管理する紙幣の枚数とが不一致になる恐れがある。
精査処理は、収納部の在高を確認する処理である。前述したように、記番号に基づく記番号管理モードでは、一部の紙幣を繰り出すだけで、収納部の在高が確定できる。しかしながら、枚数管理モードでは、全ての紙幣を繰り出さないと、収納部の在高は確定できない。精査処理の実行には長時間を要する。精査処理の実行中は、紙幣処理装置1を使用することができない。紙幣処理装置1の使用及び機能が制限される。
また、スタック式収納部31からの出金処理中に、例えば複数枚の紙幣が重なる重送が発生すると、当該重送に係るリジェクト紙幣は、リジェクト収納部、具体的には上収納部321へ収納され、スタック式収納部31は、紙幣を改めて繰り出す。そうして、出金部22には、出金予定枚数の紙幣が集積される。
制御部15は、枚数管理モードにおいては、収納部へ入った紙幣の枚数と、収納部から出た紙幣の枚数とに基づいて紙幣の枚数を管理する。しかし、重送が発生すると、収納部から出た紙幣の枚数が不明になってしまう。出金部22へ払い出された紙幣の枚数は確定するため、紙幣処理装置1の内部、具体的には、スタック式収納部31とリジェクト収納部321との収納量の合計は確定できる。そこで、制御部15は、枚数管理モードにおいてリジェクト紙幣が発生すると、一つ一つのスタック式収納部31が収納している紙幣の枚数を管理するのではなく、複数のスタック式収納部31それぞれが収納している紙幣の枚数と、リジェクト収納部321が収納している紙幣の枚数との合計を、管理する。
そのため、枚数管理モードにおいてエラーが発生することに起因して、前述したようなスタック式収納部31の精査処理が必要になれば、全てのスタック式収納部31とリジェクト収納部321との精査処理をしなければならない。スタック式収納部31の収納容量は大きいため、全てのスタック式収納部31とリジェクト収納部321との精査処理に要する時間は、大幅に長くなってしまう。前述したように精査処理の実行中は、紙幣処理装置1が使用できないため、業務が長時間、滞ってしまうという不都合がある。
スタック式収納部31とは異なり、テープ式収納部34は、その構造上、基本的には重送が発生しない。そのため、枚数管理モードにおいても、制御部15は、テープ式収納部34が収納している紙幣の枚数を、テープ式収納部34毎に管理できる。枚数管理モードにおいてエラーが発生することに起因して、テープ式収納部34の精査処理が必要になっても、エラーに関係するテープ式収納部34のみ精査処理を行えば、制御部15は、紙幣の枚数を管理できる。テープ式収納部34は、収納容量が小さいため、一つ、又は、二つのテープ式収納部34の精査処理に要する時間も短い。
紙幣処理装置1は、スタック式収納部31とテープ式収納部34との二種類の収納部を備えているため、制御部15は、これらの二種類の収納部を使い分けることにより、紙幣処理装置1の利便性を向上させることができる。
前述した制御例を、図9を参照しながら具体的に説明する。図9は、紙幣処理装置1の第1及び第2テープ式収納部34、第1及び第2スタック式収納部31、並びに、リジェクト収納部321が収納している紙幣の枚数の遷移を例示している。図9における「カウンタ」は、各収納部の出入口に取り付けられたセンサの検知信号に基づき、制御部15が管理をしている紙幣の枚数である。「現物」は、各収納部が実際に収納している紙幣の枚数である。
図9のP91は、初期状態における各収納部の収納量を示している。第1及び第2テープ式収納部34は、それぞれ100枚の紙幣を収納している。制御部15が管理している紙幣の枚数と、実際の紙幣の枚数とは一致している。第1及び第2スタック式収納部31は、それぞれ、199枚、202枚の紙幣を収納している。これに対し、制御部15が管理している紙幣の枚数は、第1スタック式収納部31が200枚、第2スタック式収納部31が200枚である。また、リジェクト収納部321は、49枚の紙幣を収納しているが、制御部15は、リジェクト収納部321が50枚の紙幣を収納していると管理している。第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の合計枚数は、制御部15の管理上の枚数も、実際の枚数も450枚で同じである。
P92は、入金処理の最中にエラーが発生することによって、紙幣処理装置1が停止した状態における各収納部の収納量を示している。入金処理中には、第1テープ式収納部34及び第1スタック式収納部31のそれぞれに紙幣が収納されている。しかしながら、エラーの発生によって、第1スタック式収納部31について、制御部15が管理している紙幣の枚数(210枚)と、第1スタック式収納部31が実際に収納している紙幣の枚数(211枚)とがずれている。また、第1テープ式収納部34について、制御部15が管理している紙幣の枚数(110枚)と、第1テープ式収納部34が実際に収納している紙幣の枚数(109枚)とがずれている。実際に入金された紙幣の枚数は21枚であるが、制御部15の管理上は、20枚である。
エラーが発生したため、エラーに関係する第1テープ式収納部34及び第1スタック式収納部31の精査処理が必要である。第1スタック式収納部31の精査処理を行う際に、制御部15は、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の精査処理も実行しなければならない。
前述したように、第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321、全ての精査処理を実行すると長時間が要する。そこで、紙幣処理装置1は、比較的短時間が終了する第1テープ式収納部34の精査処理のみを実行する。詳細には、たとえば2つのテープ式収納部(第1テープ式収納部34、第2テープ式収納部34)がある場合に、入金処理中に第2テープ式収納部34に紙幣が収納されなかったため、制御部15が管理している第2テープ式収納部34の紙幣の枚数と、第2テープ式収納部34が実際に収納している紙幣の枚数とがずれておらず、入金処理中に第1テープ式収納部34に紙幣が収納されたため、制御部15が管理している第1テープ式収納部34紙幣の枚数と、第1テープ式収納部34が実際に収納している紙幣の枚数とがずれている可能性がある場合に、制御部15は、第2テープ式収納部34の精査処理は実行せず、第1テープ式収納部34の精査処理のみを実行する。第1テープ式収納部34の精査処理は、一時保留部38を用いて行うことができる。制御部15は、第1テープ式収納部34の精査処理を実行した後に、当該第1テープ式収納部34の使用を可能にする。精査処理の対象でない第2テープ式収納部34は、そのまま使用を許可する。制御部15は、第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の精査処理はスキップする。
P93は、第1テープ式収納部34の精査処理が完了した状態における各収納部の収納量を示している。精査処理の実行によって、制御部15が管理している第1テープ式収納部34の収納枚数と、実際の収納枚数とは、共に109枚で一致している。
制御部15は、第1テープ式収納部34の精査処理の完了後、第1及び第2テープ式収納部34のみを用いて、紙幣処理装置1の各処理を実行する。こうすることで、エラーの発生によって停止した紙幣処理装置1は、速やかに復帰できる。紙幣処理装置1において、不必要な制限が生じることが抑制される。
制御部15は、精査処理が未実行の第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の使用を禁止する。尚、P93において、第1スタック式収納部31は精査処理が未実行であるため、制御部15が管理している第1スタック式収納部31の収納枚数と、実際の収納枚数とはずれたままである。
第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の精査処理は、例えば紙幣処理装置1が設置されている金融機関の店舗の業務終了後に行ってもよい。そうすることで、店舗の業務への影響を抑えられる。
P94は、第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の精査処理が完了した状態における各収納部の収納量を示している。精査処理の実行によって、制御部15が管理している第1スタック式収納部31及び第2スタック式収納部31の収納枚数と、実際の収納枚数とは、それぞれ一致している。また、リジェクト収納部321の収納枚数と、実際の収納枚数とも一致していると共に、入金枚数が確定できる。
制御部15は、第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の精査処理が完了した後に、第1スタック式収納部31、第2スタック式収納部31及びリジェクト収納部321の使用を可能にする。
このように、スタック式収納部31とテープ式収納部34とを備えた紙幣処理装置1は、エラー発生後にスタック式収納部31の使用を禁止しても、テープ式収納部34のみを用いて処理を継続できる。尚、テープ式収納部34は、複数金種の紙幣を収納することが好ましい。
尚、ここに開示する技術は、前述した紙幣処理装置1に適用することに限らない。ここに開示する技術は、商品券、株券、その他の有価媒体を含む紙葉類を処理する紙葉類処理装置に適用可能である。
1 紙幣処理装置(紙葉類処理装置)
13 金庫筐体
131 第1扉(開閉部)
15 制御部
23 識別部(検知部)
31 第1種のスタック式収納部
311 収納領域
312 カバー
32 第2種のスタック式収納部
323 収納領域
324 収納領域
325 カバー
33 回収カセット(スタック式収納部)
34 テープ式収納部
341 ドラム
4 搬送部
49 通過センサ(検知部)
13 金庫筐体
131 第1扉(開閉部)
15 制御部
23 識別部(検知部)
31 第1種のスタック式収納部
311 収納領域
312 カバー
32 第2種のスタック式収納部
323 収納領域
324 収納領域
325 カバー
33 回収カセット(スタック式収納部)
34 テープ式収納部
341 ドラム
4 搬送部
49 通過センサ(検知部)
Claims (15)
- 紙葉類を処理する紙葉類処理装置であって、
前記紙葉類を収納する第1収納部と、前記第1収納部とは異なる収納態様によって前記紙葉類を収納する第2収納部とを含む収納部と、
前記紙葉類処理装置において前記紙葉類を搬送する搬送部と、
前記第1収納部及び前記第2収納部が収納している紙葉類を管理する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記紙葉類処理装置が第1条件を満たしたと判断した場合に、第1モードから第2モードへ移行して前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行い、
前記紙葉類処理装置が前記第1条件とは異なる第2条件を満たしたと判断した場合に、前記第1モードから前記第2モードへ移行して前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行う紙葉類処理装置。 - 前記搬送部によって搬送される前記紙葉類の記番号を取得する識別部を備え、
前記第1モードは、前記識別部によって取得された前記記番号に基づいて前記収納部に収納されている紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードであり、
前記第2モードは、前記収納部へ入った前記紙葉類の枚数と、前記収納部から出た前記紙葉類の枚数とに基づいて前記収納部に収納されている前記紙葉類の枚数を前記制御部が管理するモードである請求項1に記載の紙葉類処理装置。 - 前記搬送部に設けられかつ、搬送中の前記紙葉類を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記検知部による、前記収納部が繰り出した前記紙葉類の検知結果に基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の枚数を確認する確認処理を実行し、
前記第1モードは、前記確認処理の実行が不要なモードであり、前記第2モードは、前記確認処理の実行が必要なモードであり、
前記制御部は、前記第2モードの場合は、前記確認処理を実行した後に前記収納部の使用を可能にする処理を行う請求項1に記載の紙葉類処理装置。 - 前記紙葉類は紙幣であり、
前記検知部は、前記紙幣の画像と前記紙幣の記番号とを検知する請求項3に記載の紙葉類処理装置。 - 前記紙葉類は紙幣であり、
前記検知部は、前記紙幣の画像と前記紙幣の金種とを検知する請求項3又は4に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1収納部は、前記紙葉類を鉛直方向に重ねる又は水平方向に並べることによって収納するスタック式収納部であり、
前記第2収納部は、前記紙葉類をテープと共にドラムに巻き取ることによって収納するテープ式収納部である請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1収納部は、一つの、前記紙葉類の収納領域を有し、
前記第2収納部は、互いに独立した複数の、前記紙葉類の収納領域を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1収納部は、前記紙葉類の収納領域を覆うためのカバーを有し、
前記第1条件は、前記カバーが移動することによって、前記収納領域が露出したことである請求項1〜7のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1収納部及び前記第2収納部を収容する筐体を有し、
前記紙葉類処理装置は、前記筐体の内部を露出するための開閉部を有し、
前記第2条件は、前記開閉部が移動することによって、前記筐体の内部が露出したことである請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第1収納部及び前記第2収納部は、それぞれ、前記紙葉類処理装置に対して着脱可能であり、
前記第2条件は、前記第2収納部が前記紙葉類処理装置から取り外されたことである請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙葉類処理装置。 - 前記第2モードである場合において、
前記制御部は、前記収納部に繰り出させた前記紙葉類の記番号を前記識別部に取得させたことに基づいて、前記収納部が収納している前記紙葉類の記番号及び枚数を確認する確認処理を実行した後で、前記第2モードから前記第1モードへ移行する請求項2に記載の紙葉類処理装置。 - ユーザーに対する報知を行う報知部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2モードである場合に、前記第2モードであることを前記ユーザーに報知するよう、前記報知部を制御する請求項2又は11に記載の紙葉類処理装置。 - ユーザーに対する報知を行う報知部を備え、
前記制御部は、前記確認処理の実行を促すように前記ユーザーに報知を行うよう前記報知部を制御する請求項11に記載の紙葉類処理装置。 - 前記収納部は、複数の前記第1収納部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第1収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、全ての前記第1収納部の確認処理を実行した後に、複数の前記第1収納部の使用を可能にする処理を行う請求項3に記載の紙葉類処理装置。 - 前記収納部は、複数の前記第2収納部を有し、
前記制御部は、前記第2モードにおいて前記第2収納部に係る前記紙葉類の管理を行っている場合に、前記第2条件が成立した前記第2収納部は、確認処理を実行した後に、当該第2収納部の使用を可能にする処理を行うと共に、その他の前記第2収納部は、使用を許可する請求項3又は14に記載の紙葉類処理装置。
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