JP7045046B2 - シアニン化合物及びそれを用いた蛍光色素 - Google Patents
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Description
で表されるシアニン化合物。
で表されるシアニン化合物を含有する蛍光色素。
本発明のシアニン化合物は、一般式(1):
で表されるシアニン化合物である。このシアニン化合物は、従来からDNA検出剤として知られる蛍光色素と比較して低分子量であり、また、可視光の長波長領域又は近赤外領域の光(特に可視光の長波長領域)で励起可能な化合物である。
で表されるシアニン化合物は、文献未記載の新規化合物である。
で表されるシアニン化合物が好ましい。具体的には、
等で表されるシアニン化合物が好ましく、後述の実施例で示されるシアニン化合物が特に好ましい。
本発明のシアニン化合物の製造方法は、特に制限されないが、nが0であるシアニン化合物群は、例えば、以下の反応式1に沿って合成することができる。
本工程では、化合物(2)と硫化剤とを反応させることで、化合物(3)を得ることができる。
本工程では、化合物(3)とメチルp-トルエンスルホナート(TsOCH3)とを反応させることで、化合物(4)を得ることができる。
本工程では、化合物(2)と有機リチウム化合物とを反応させた後に化合物(4)と反応させることで、化合物(1B1)を得ることができる。
本工程では、化合物(1B1)と化合物(5)とを反応させることで、化合物(1B2)を得ることができる。
本工程では、化合物(6)とR1NH2で表される化合物とを反応させることで、化合物(7)を得ることができる。
本工程では、化合物(7)と化合物(8)とを反応させることで、化合物(9)を得ることができる。
本工程では、化合物(9)とR12COOHで表される化合物とを反応させることで、化合物(10)を得ることができる。
本工程では、化合物(10)と化合物(6)とを反応させることで、化合物(1C1)を得ることができる。
本発明の蛍光色素は、上記の本発明のシアニン化合物を含有する。
一般操作
特に明記しない限り、乾燥溶媒を含むすべての物質は、商業的供給元から入手し、精製することなく使用した。既報に従って、1-(2,4-ジニトロフェニル)-4-メチルピリジン-1-イウムクロリド(Synlett 1992, 431.)、化合物10a(Adv. Funct. Mater. 2002, 12, 110.)等の出発物質を調製した。全ての処理及び精製手順は、試薬グレードの溶媒を用いて行った。FT-ESI mass analyzerを用いて、高分解能マススペクトル分析を行った。すべての化合物の融点は、MPA100 Optimelt automated melting point systemで測定した。カラムクロマトグラフィーは、色素1、色素2、色素3、色素6、色素10、色素12及び色素13の精製のため、シリカゲル60N(関東化学(株)、球状、中性、40-50メッシュ)を用いて行った。カラムクロマトグラフィーは、化合物14a、化合物14b、化合物14c、色素5及び色素14の精製のため、アミノシリカゲル(富士シリシア化学(株)、カタログ番号Hu 41003)を用いて行った。他の化合物の精製は、シリカゲル60N(関東化学(株)、球状、中性、40-100メッシュ)を用いて行った。
色素-dsDNA複合体の蛍光量子収率は、積分球系により較正したHamamatsu C9920-02を用いて測定した。モノメチン色素の絶対蛍光量子収率の測定(ΦF dsDNA)は、最大吸収波長(λabs dsDNA)付近で単一波長励起モードで行い、各々の波長で得られた蛍光量子率の平均値を算出した。トリメチン色素の絶対蛍光量子収率(ΦF dsDNA)は、λabs dsDNAのΦF dsDNAの平均値を用いて算出した。波長に対してΦF dsDNA依存性を示す化合物については、ΦF dsDNAの最大値を記録した。相対法を適用して、モノメチン色素については溶液中でのローダミン6Gエタノール(ΦF= 0.94; J. Chem. Phys. Lett. 1996, 260, 115.)、トリメチン色素についてはメタノール溶液中のCresyl violet(ΦF= 0.54; J. Phys. Chem. 1979, 83, 696.)の量子収率と比較して固有の蛍光量子収率(ΦF free)を決定した。ΦF freeは次式の式で計算される。
UV/Vis吸収スペクトルを、0.5nmの分解能を有するShimadzu UV-3510 spectrometerで記録し、蛍光スペクトルを0.2nmの分解能を有するFP-6600 Hitachi spectrometerで測定した。全ての光学測定には1.0cm角の石英セルを使用した。マイクロピペットを用いて室温で各極大波長で約0.2の吸光度を有する色素溶液(2.0mL)に1.0g/L dsDNA溶液(1.0mL)又は2.0g/L RNA溶液(1.0mL)を加えた。滴定後、混合した溶液を穏やかに数回振盪して、すべての試料の吸光度及び蛍光強度を安定させたのち、測定を行った。
使用した光源は、パルス持続時間200fs及び繰返し率200kHzの再生増幅モード同期Ti:サファイアレーザーに基づく波長可変光パラメトリック増幅器である。励起波長は、各試料の最大吸収波長付近に設定した。放出された光子は、アバランシェフォトダイオード(SPD-050-CTE-N1; MPD)を有する単一のモノクロメータを用いて検出した。検出波長は、各試料の蛍光ピーク波長に調整した。各光子到着時間は、時間相関単一光子計数板(SPC-130EM-N1; Becker & Hickl GmbH)を用いて記録した。
500Wキセノンランプ(Ushio, SX-UI501XQ)を用いて、光照射に対する蛍光減衰のプロットを得た。すべての試料の最大波長吸収領域に重なるように、バンドパス又はカットオフ光学フィルターを使用して、適切な波長の光を選択した。各工程の光照射の後、色素-DNA複合体の試料を室温まで注意深く冷却し、励起に対応する最大値の光を用いて蛍光を記録した。
HeLa細胞(RIKEN Cell Bank, Japan)を、10%ウシ胎仔血清を含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM, Wako)中、37℃、5%CO2/95%空気インキュベーター中で培養した。HeLa細胞(2×104)をガラス底8ウェルスライドの各ウェルに移し、1日培養後イメージング実験を行った。
細胞の蛍光イメージングには、共焦点レーザー顕微鏡(LSM780;Zeiss)、又は同じく共焦点レーザー顕微鏡(TCS-SP8; Leica)を用いて行った。光励起及び蛍光収集のための詳細な励起波長は、各図に示されている。収集されたイメージは、オープンソースソフトウェアImage J(http://imagej.nih.gov/ij/)を用いてプロセシング処理した。
N-フェニルピリドン化合物1a、2a、3a及び6aは、対応するアニリン化合物とケリドン酸とを反応させることにより得た(Org. Biomol. Chem. 2014, 12, 9207.)。このように生成したケトンは、Lawesson’s試薬での処理によって対応するチオケトン(化合物1b、2b、3b及び6b)を得た。これらのチオケトンをp-トルエンスルホン酸メチルでメチル化すると、化合物1c、2c、3c及び6cが得られた。最後の工程では、化合物1a、2a、3a及び6aをメチルリチウムで処理し、続いてトリエチルアミンの存在下で化合物1c、2c、3c及び6cを添加することによって4種の標的色素を得た。アルキル第三アミノ基を有する色素5も、以下の反応式に示すように調製した。アルキル第三アミノ基の導入は、染色体(Org. Biomol. Chem. 2014, 12, 9207.)の染色を改善し、dsDNAへの色素の結合親和性を強化する(Angew. Chem. Int. Ed. 2011, 50, 4180.)ことが報告されている。
633nmのHe-Neレーザー又は685nmのレーザーダイオードを使用して光励起させるため、新しいトリメチン色素(色素10、色素12、色素13及び色素14)を設計し、合成した。
色素1の光学スペクトル
色素1の吸収スペクトル及び蛍光スペクトルを、図1~2に示す。TE緩衝液における色素1の最大吸収波長(λabs free)は510nmであった。dsDNAに結合すると、色素1の吸収極大波長(λabs dsDNA)は、22nm長波長シフトして532nmとなり、吸収率は増加した(図1(a))。dsDNA(εdsDNA)の存在下でのモル吸光係数は、1.4×105 M-1 cm-1であり、メタノール溶液中で報告されたピリドシアニン色素(PC色素)のモル吸光係数(J. Org. Chem. 1973, 38, 1098.)と比較して、非常に高いが合理的な範囲であった。エタノール溶液中のローダミン6Gの蛍光量子収率(ΦF= 0.94)を用いて、相対法による色素1の固有蛍光量子収率(ΦF free)は0.0004であった。dsDNAの存在下で、色素1は546nmで最大蛍光波長(λem dsDNA)を示し、絶対法による量子収率(ΦF dsDNA)は0.09であった。色素1のdsDNA特異的蛍光発生率(IdsDNA/Ifree)は、532nmの励起光を用い546nmでの蛍光をモニターした場合に1600であった(図1(b)及び(c))。dsDNA添加時のこの大きな蛍光増加は、(i) 吸収スペクトルの長波長シフト、(ii) 増大したモル吸光係数、及び(iii) 蛍光量子収率の劇的な増強等の理由により達成されたと思われる。
ここでは、光学特性の考察は、主に4つの対称性色素、つまり、色素1、色素2、色素3、及び色素6について行った。なお、色素5の詳細なスペクトルデータは図3に示す。
dsDNAと結合した際に、他のピリドシアニン(PC)誘導体のターンオン型蛍光強度(IdsDNA/Ifree)を、532nm又は561nmの励起光を用いて測定した。色素1で1600倍の蛍光増大がみられたように(図1(b))、色素2で2500倍(図4(b))、色素3で3900倍(図4(e))、色素6でも1700倍(図4(h))もの蛍光増大が見られた。
細胞中において、RNAはDNAより大量に存在する。したがって、細胞内DNAの選択的染色を達成するには、色素がDNAに結合した際に大きな蛍光増幅を示す一方で、RNA結合時の蛍光増幅が低いことが求められる。これをin-vitroで評価するために、合成した色素にそれぞれ過剰量のDNA及びRNAを加えた時の蛍光増幅値(IdsDNA/Ifree及びIRNA/Ifree)を算出し、両者の比をとることで、DNA/RNA選択性(IdsDNA/RNA)を決定した。同様の実験をHoechst、4’,6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPI)、Pico-Green等の市販のDNA染色色素に対しても行い、得られた値を各実施例の色素と比較した。DAPI及びHoechstについての計算されたIdsDNA/IRNA値はそれぞれ17及び8.9であり(図6(a, b))、Pico-Green(1.9)(図6(c))の数倍であった。対照的に、色素1及び色素2のIdsDNA/IRNA値はそれぞれ14及び15であり(図2(c)、図6(d))、これはDAPIに匹敵し、Hoechstより高い。より強い電子供与性アリール基を有する色素3及び色素6の値は、さらに増加し30を超えた(図6(e, f))。
過剰のdsDNAの存在下での4種のモノメチンPC色素の絶対蛍光量子収率(ΦF dsDNA)を決定した。表1に示すように、より強い電子供与性アリール基を導入するとΦF dsDNAが劇的に増加した。
色素10の光学スペクトル
TE緩衝液中核酸非存在下において色素10は、630nmに吸収最大(λabs free)を示し(図7(a))、モノメチン色素1(510nm)(図5(a))と比較して120nm長波長側にシフトしていた。dsDNAと結合すると、図7(a)に示すように、吸収スペクトルが鋭くなるとともにλabs dsDNAは24nm長波長シフトして654nmとなり、また吸光度が大きく増大し、DNA存在下の吸光係数は(εdsDNA= 1.5×105 M-1cm-1)となった。Cresyl violetのメタノール溶液: 蛍光量子収率(ΦF= 0.54)を用い、TE緩衝液中における色素10のDNA非存在下の相対蛍光量子収率(ΦF free)を0.039と求められた。一方、dsDNAと結合すると、蛍光極大波長(λem dsDNA)は14nm長波長シフトして666nmとなり、良好な蛍光効率(ΦF dsDNA= 0.40)を示した。dsDNA特異的な蛍光発生性(IdsDNA/Ifree)は140と算出された(図7(b)、(c))。
モノメチン色素と同様に、強い電子供与性アリール基をトリメチン色素の2つのピリジン核に導入すると、吸収スペクトル及び蛍光スペクトルの長波長シフトが観察された(図8)。例えば、ジアルキルアミノ置換体である色素12及び色素13のdsDNA存在下での吸収極大波長(λabs dsDNA)は、それぞれ671nm及び674nmであり、685nmのレーザー光源によって励起され得る。さらに、モル吸光係数(εdsDNA)も、吸収スペクトル及び蛍光スペクトルの長波長シフトとともに減少した。例えば、色素13のεdsDNA値(9.6×104 M-1cm-1)は、色素10(1.5×105 M-1cm-1)より著しく小さい。蛍光特性に関しては、全てのトリメチン色素は遠赤色の発光を示した。より強い電子供与性アリール基を、例えば、強い電子供与性ジエチルアミノ基を有する色素13の蛍光極大波長(λem dsDNA)は700nmに達した。
すべてのトリメチン色素(色素10、12、13、14)は、吸収スペクトルの変化においてdsDNAへの結合時のスペクトルにおいて特徴的に鋭くなり、長波長シフトした。さらに、トリメチン色素単体の状態での蛍光量子収率はモノメチンより10倍程度増加しているため、dsDNA特異的蛍光発生性(IdsDNA/Ifree)もモノメチン色素と比較して大きく減少した。色素12、13及び14の吸収変化及び対応する蛍光増加を図9に示す。
トリメチン色素のRNAに対するdsDNA選択性(IdsDNA/IRNA)は、モノメチン色素と同程度であった。例えば、ジメチルアミノ置換体である色素12は、Pico-Green、Hoechst、及びDAPIをはるかに上回るdsDNA選択応答性(IdsDNA/IRNA= 28)を有する。色素12、13及び14のスペクトルを図10に示す。
4つのトリメチン色素のdsDNA結合状態の蛍光量子収率(ΦF dsDNA)及びそれぞれのDNA非存在下における蛍光量子収率(ΦF free)を決定した。モノメチン色素とは異なり、トリメチン色素のΦF dsDNAは、図11(a)に示すようにスペクトルの長波長シフトとともに減少した。これらのトリメチン色素については、比較的大きなdsDNA特異的な蛍光発生性を有しつつ、650nmより長い吸収波長で高い量子効率を有する。例えば、色素13は遠赤色発光である(λem dsDNA= 700nm)にもかかわらず、ΦF dsDNAは0.20であり、既存のシアニン系色素であるTOPRO-3(ΦF dsDNA = 0.11)やTOTO-3(ΦF dsDNA = 0.06)の蛍光量子収率よりも極めて高い。
DNA結合モード
これらの色素のDNA結合特性に関するさらなる情報を得るために、dsDNAの存在下で、2つの代表的な色素として色素1及び色素10について円偏光二色性(CD)スペクトルを測定した。インターカレーション結合を有する色素-DNA複合体は負のCotton効果を示し(Biochemistry 1993, 32, 2987.)、マイナーグルーブDNA結合剤は正のCotton効果を示す(J. Am. Chem. Soc. 1994, 116, 8459.)ことが知られている。色素1及び色素10は、各色素の吸収極大波長においてCDスペクトル中で強く正のCotton効果を示した(図12)。これは、これらの色素がマイナーグルーブ結合モードでdsDNAに結合することを示唆している。
表1に、測定されたPC色素の光物性のデータをまとめて示す。
色素1による細胞内DNAイメージング
色素の生細胞中の細胞内DNA染色能を調べるため、色素1を詳細な細胞イメージング実験の代表的な試料として選択した。図13(a)は、濃度1μMの色素1を用いたHeLa細胞核染色の蛍光画像及び透過画像の重ね合わせ像を示す。色素1は優れた細胞透過性を示し、生存HeLa細胞の核及び染色体を効率的に染色した。次に、従来の共焦点画像取得法よりもピーンホールサイズを絞り込み、Huygens deconvolution softwareを用いて超解像成分を引き出す高解像度イメージングを行った。図13(b)に示すように、高解像度画像は、色素1が細胞質又は他のオルガネラにおいて蛍光染色を示さず、核のみが明るく染色されることを明らかにした。核内には蛍光染色されない領域が存在し、色素1の優れたDNA選択性を考慮すると、この領域は大量のRNAが貯蔵及び製造される核小体であることが示唆される(図13(c))。
色素1、色素5、色素10及び色素14を詳細な試験のための代表的な色素として選択し、HeLa細胞における生細胞染色実験を、異なる濃度で行った。全ての色素は、1μMでHeLa細胞の核を生細胞にて特異的に染色した(図14(a)~(d))。濃度を100nMまで低下させた場合、色素1及び色素5では顕著な変化は観察されなかったが、色素10及び色素14では核とともに細胞質に粒子状の染色が見られた(図14(g)、(h))。同様の局在パターンは色素1でも50nMまで低下させると観察された(図14(e))。低濃度で見られる細胞質の粒子状に染色される構造はミトコンドリア内のDNAと考えられ、ミトコンドリアDNAの染色は現在3つの色素(DAPI(J. Microsc. 2001, 204, 196.)、SYBR-Green I(Acta Histochemica 2005, 107, 301.)、及びPico-Green(Exp. Cell Res. 2005, 303, 432.))に限られているため、得られた色素は赤色蛍光を有する代替ミトコンドリアDNAプローブとして機能する可能性が考えられる。
植物細胞の核を有機小分子で蛍光染色するには、通常は細胞の固定化が必要である。生細胞核の蛍光ラベリングは遺伝子導入による蛍光タンパク質を用いた方法が主流である。遺伝子導入を伴う蛍光ラベリングは形質転換可能な植物種に限られるため、化合物性核染色色素の開発が望まれている。そこで、1μM濃度の色素1を用いた植物細胞の生体染色の結果を、図15に示す。ここでは、ヒメツリガネゴケ(学名:Physcomitrella patens)の原糸体及びシロイヌナズナ(学名:Arabidopsis thaliana)の葉及び根を染色した。これらの条件下で、ヒメツリガネゴケの核は、細胞壁のような他の領域からの顕著な蛍光シグナルなしに、細胞核を選択的に染色した。また、色素1は、シロイヌナズナの根及び葉の生細胞核を直接染色することができた。さらに、色素1で染色したシロイヌナズナの根はその後も伸長を続けることを確認している。また、ヒメツリガネゴケの原糸体(図16(a), (b), (c))、シロイヌナズナの根(図16(i), (j), (k))に関しては色素2、3及び5において細胞核をラベルすることができ、シロイヌナズナの葉に関しては、図15に示した色素1及び図16(e)に示す色素2では良好に細胞核をラベルした。一方、色素3及び5では孔辺細胞や表皮細胞の細胞壁に非特異的な吸着が見られた。Sir-Hoecstはいずれの細胞(図16(d), (h), (l))でも核は染色されなかった。
結論として、本発明では40~3900倍のdsDNA特異的な蛍光発生性及びRNAに対する低い蛍光応答を示す一連の新規対称シアニン色素を報告した。開発された色素は、HeLa細胞のDNAを選択的に染色した。また、これらの色素は、532nm、561nm、633 nm、685 nm等の汎用のレーザーを使用することができる。さらに、モノメチン色素は、植物細胞の核も化学固定をすることなく染色可能であることを示した。これらの特性は、非モデル生物の様々な生物種における核の動態の研究目的に有用と考えられる。
一般操作
特に明記しない限り、乾燥溶媒を含むすべての材料は、商業的供給元から入手し、精製することなく使用した。色素1は、実施例1に記載の手順に従って調製した。全ての後処理及び精製手順は、試薬グレードの溶媒を用いて行った。FT-ESI質量分析器を用いて、高分解能マススペクトル分析を行った。すべての化合物の融点は、MPA100 Optimelt automated melting point systemで測定した。Cl-色素1及びBr-色素1の精製には、シリカゲル60N(Kanto Chemical Co.、球状、中性、40~50メッシュ)を用いてカラムクロマトグラフィーを行った。核磁気共鳴(NMR)スペクトルを、ジメチルスルホキシド-d6((CD3)2SO)中で、JEOL JNM-ECA-400(1H 400MHz、13C 100MHz)及びJNM-ECA-600(1H 600MHz、13C 150MHz)分光計で測定した。1H NMRのchemical shiftは、(CD3)2SO(δ2.49ppm)に対する百万分率(ppm)で表示した。13C NMRのchemical shiftは、(CD3)2SO(δ39.5ppm)に対する百万分率(ppm)で表示した。データは、chemical shift, multiplicity (s = singlet, d = doublet, dd = doublet of doublets, ddd = doublet of doublet of doublets, dt = doublet of triplets, td = triplet of doublets, t = triplet, m = multiplet, br = broad), coupling constant (Hz), integrationの順に示す。全ての光学的測定には、和光純薬工業(株)から購入したTris-EDTA緩衝液(TE緩衝液;pH= 8.0)を用いた。Sigma-Aldrich社(Sigma-Aldrich Co., LLC)から購入したカーフ胸腺二本鎖DNA(dsDNA)を測定に使用した。
紫外可視吸収スペクトルを、0.5nmの分解能を有するShimadzu UV-3510 spectrometerで記録し、蛍光スペクトルを0.2nmの分解能を有するFP-6600 Hitachi spectrometerで測定した。全ての光学的測定には1.0cm四方の石英セルを使用した。マイクロピペットを用いて室温で0.3以下の吸収波長を有する色素溶液(2.0mL)に1.0g/LのdsDNA溶液(1.0mL)を添加した。滴定後、混合した溶液を穏やかに数回振とうして、すべての試料の吸光度及び蛍光強度を安定させた。
色素とdsDNAの混合溶液に、蛍光分光計の光源を用いて、Br-色素1には2時間、Cl-色素1には1時間、561nmの光(非吸収領域)を照射した。サンプルの蛍光変化の進行は、適切な励起光を用いて記録した。全ての測定は、予想外の光反応を避けるために室温暗室下で行った。
HeLa細胞(RIKEN Cell Bank, Japan)を、10%ウシ胎仔血清を含むDulbecco’s modified Eagle’s medium(DMEM, Wako)中、37℃、5%CO2/95%空気インキュベーター中で培養した。HeLa細胞(2×104)をガラス底8ウェルスライドの各ウェルに移し、1日培養後イメージング実験を行なった。
Plan-Apochromat 20×/0.8を用いて共焦点レーザー顕微鏡LSM780(Zeiss)にて局所的光活性化及び観察を行なった。Cl-色素1の光活性化は、560nmの光を10回繰り返して照射することによって行った。観察は、488nmの励起光を用いて蛍光イメージングのを行い、517~605nmの蛍光シグナルを収集した。 5秒間の間隔で20回の経時的蛍光画像を取得した。収集された画像は、オープンソースソフトウェアImage J(http://imagej.nih.gov/ij/)を用いて処理した。
出発原料である色素1は、上記した工程にしたがって合成した。既報(Liebigs Ann. 1995, 1003.)を用いて、色素1とN-クロロスクシンイミド又はN-ブロモスクシンイミドとの反応により、標的ハロゲン置換化合物であるCl-色素1及びBr-色素1を得た。2つの色素の詳細な合成手順及びそれらのデータは後述する。
dsDNAへの結合時のハロゲン置換色素のUV/Vis吸収及びCDスペクトル
TE緩衝液中のBr-色素1の溶液の吸収極大波長(λabs free)は、545nmであり、これはdsDNAの存在下でも全くシフトしなかった(図17(a))。一方、吸収スペクトルの形状は、dsDNA溶液中では鋭くなり、吸光度がわずかに増加した。過剰のdsDNAの存在下でのBr-色素1のCDスペクトル分析から、吸収極大領域周辺に大きな正のCotton効果が観察されたため、Br-色素1がマイナーグルーブモードによってdsDNAに結合することが示唆された(図17(b))。dsDNA溶液中のCl-色素1の吸収スペクトルにおいても同様にスペクトル形状が鋭くなったが、Cl-色素1の吸光度は減少し、λabs freeは541nmから547nmへわずかな長波長シフトが見られた(図17(c))。CDスペクトル分析の結果は正のCotton効果が観察されたため、Cl-色素1はBr-色素1と同様にマイナーグルーブモードでdsDNAに結合すると考えられる(図17(d))。
吸収スペクトルの分析により、dsDNAの存在下でのBr-色素1及びCl-色素1の光化学反応を評価した。図17に示すように、Br-色素1及びCl-色素1は561nmの光で励起することが可能である。一方、Br-色素1-DNA複合体の蛍光強度はかなり弱く、臭素原子の導入により色素1-DNA複合体が消光している。Br-色素1の蛍光強度は、光照射することにより2時間の間約8倍まで徐々に増加した(図18)。光照射後の蛍光スペクトルの形状は、dsDNAの存在下における色素1の結果とほとんど同じであり、光照射により色素1が生成されたことを示唆している。つまり、一般に良く知られる光活性化分子の光活性化は紫外領域を用いるが、Br-色素1は、561nmの長波長光を用いて光活性化させて色素1を得ることができる。さらに、生成された色素1は561nmにおいてほとんど吸収がなく(図4)、561nmの光刺激では褪色されにくいため、効率よくBr-色素1から色素1を生成させることが可能である。
Br-色素1は、光照射を避けて保存しても数日以内に分解するため、Br-色素1は高い光活性化蛍光発生能を持つが、細胞イメージングの汎用性色素としては適していないと考えられる。一方、Cl-色素1は、光及び空気に対する安定性を示す。したがって、細胞イメージング実験はCl-色素1を用いて行った。
HeLa細胞染色には、Cl-色素1の1μM溶液を使用した場合、HeLa細胞の核は弱く選択的に染色された(図20(a))。次いで、図20(a)の白い大きな点線円で強調表示されているように、選択された核の1つに強い560nmの光を照射し、蛍光シグナルの変化をモニターしたところ、光照射された細胞の核の蛍光が増大した(図20(b))。光照射した細胞の核の領域(小さな白丸1)及び非照射の細胞の核の領域(小さな白丸2)の蛍光強度変化を経時的にモニターした(図20(c)及び20(d))。小さな白丸1内の蛍光強度は、560nmの光照射時に直ちに約4倍増加したが、小さな白丸2の蛍光強度に変化はみられなかった。これらの結果から、Cl-色素1が核に選択的に局在し、強い560nmの光照射を用いて光活性化されることがわかった。
ここでは、色素1にさらなる機能性をもたらす光活性化可能な蛍光核マーカーCl-色素1及びBr-色素1の設計及び合成について説明した。光活性化可能な特性の設計は、色素1のメチン部分への光除去可能なハロゲンタグ(Cl及びBr)の導入に基づく。光照射前後のスペクトル変化から、蛍光スイッチのメカニズムは光誘起脱ハロゲン化反応に伴う色素1の形成に起因することが考えられる。ハロゲン原子の導入は、色素1の構造と電子状態の両方の変化を最小限に抑えることが期待されるため、ハロゲン置換色素1は、色素1と類似または同一の局在を有すると予想される。実際、最初は弱い蛍光であったCl-色素1に、強い560nmの光を照射して生細胞を観察したところ、効果的に光活性化して照射した細胞の核を特異的に蛍光ラベルできた。これらのin-vivo及びin-vitroの実験結果は、光誘起ターンオン蛍光は、ハロゲン置換色素1からin-situで生成された色素1によって引き起こされると考えられる。さらに、Br-色素1及びCl-色素1は、非常に長波長の光照射(561nm)による光活性化が可能であることを示した。
Claims (9)
- 前記一般式(1A)におけるR1及びR2が置換又は非置換フェニル基である、請求項1又は2に記載のシアニン化合物。
- 請求項1~3のいずれかに記載のシアニン化合物を含有する蛍光色素。
- DNA検出剤である、請求項4に記載の蛍光色素。
- 請求項1~3のいずれかに記載のシアニン化合物、請求項4若しくは5に記載の蛍光色素、又は請求項6に記載のDNA検出剤を含む、DNA検出用キット。
- 被検材料と、請求項1~3のいずれかに記載のシアニン化合物、請求項4若しくは5に記載の蛍光色素、又は請求項6に記載のDNA検出剤と接触させた後に、光照射を行う工程を備える、被検材料中のDNAを検出する方法。
- 前記光照射が、波長が500~700nmの光を照射する工程である、請求項8に記載の方法。
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