JP7044721B2 - Hcvコア抗原の迅速な検出のための前処理法 - Google Patents

Hcvコア抗原の迅速な検出のための前処理法 Download PDF

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Description

本発明は、被験体由来の試料において、C型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドを検出するための方法であって、(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ;(b)前記試料を結合化合物と接触させ;そして(c)前記試料における前記HCVのコアポリペプチドを検出する工程を含む;ここで、工程a)の直後に工程b)が続く、前記方法に関する。本発明は、さらに、HCVコアポリペプチドの検出のため、被験体由来の試料をプレプロセシングするための方法であって、(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして任意に、pHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に、(b)前記試料を結合化合物と接触させる工程を含む、前記方法に関する。さらに、本発明は、前記方法に関する使用、デバイス、および分析システムにさらに関する。
関連技術
C型肝炎ウイルス(HCV)は、ゲノムとして+鎖一本鎖RNAを含む、フラビウイルス科(Flaviviridae)、ヘパシウイルス属(Hepacivirus)の小型エンベロープウイルスである。HCV粒子において、コアタンパク質は、RNAゲノムと会合して、カプシド様構造を形成し、該構造は、ウイルス糖タンパク質E1およびE2を含む膜に囲まれている。HCVは、少なくとも6または7の遺伝子型を含み、そして非A非B肝炎としてもまた知られるC型肝炎の原因病原体と同定された。
HCV感染の診断は、通常、血液由来試料において実行され、典型的にはウイルスコアタンパク質を免疫学的に検出するか、または抗HCV抗体を検出するか、または両方を検出するか、あるいはPCRによってウイルスゲノムを検出する。HCVを検出するため、そして特にHCVコアポリペプチドを検出するためのイムノアッセイにおいて一般的に重要な側面は、感染後のすべての期において、感染試料を信頼性を持って検出する一方、偽結果、例えば偽陽性の数を可能な限り少数にとどめる、高感度および高特異性試験の提供である。さらに、干渉に対する感受性もまた望ましくなく、これは、これがしばしば不確かな結果または偽結果につながり、そのためにさらなる高価でそして時間が掛かる検討が必要になるためである。当該技術分野で用いられる免疫学的方法には、アッセイ感度を増加させるために、ウイルス粒子を脱集合させることを目的とした、界面活性剤および/またはカオトロピック剤の存在下の酸性または中性処理(EP 0 967 484 A1、EP 1 020 727 A1、EP 1 691 198 A1)、あるいは試料またはそこからペレット化したウイルスのアルカリpHでのカオトロピック剤での処理(JP 1999178174A;EP 2 327 987 A2;Tanakaら(1995), J Hepatol 23:742)の多様な組み合わせが含まれる。同じ目的のため、高塩濃度もまた用いられた(EP 1 083 428 A2)。HCVを検出するための当該技術分野に知られる方法には、試料を、前述の条件下に10~60分間、またはさらにより長く維持して、完全な変性を確実にし、そしてしたがって最適な感度を得る、インキュベーション工程が含まれる。しかし、アッセイにインキュベーション時間が加わると、スループットが減少し、これは特に現代のハイスループット臨床分析においては望ましくない。
発明が解決しようとする課題
したがって、特にスループット増加に関して、少なくとも部分的に先行技術の欠点を回避しつつ、HCVを検出するための改善された手段および方法を提供することが本発明の目的である。
発明の要旨
この問題は、独立クレームの特徴を持つ、本発明の手段および方法によって解決される。単離された方式でまたは任意の恣意的な組み合わせで実現可能な好ましい態様は、従属クレームに列挙される。
したがって、本発明は、被験体由来の試料において、C型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドを検出するための方法であって
(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ;
(b)前記試料を結合化合物と接触させ;そして
(c)前記試料における前記HCVのコアポリペプチドを検出する
工程を含み;
工程a)の直後に工程b)が続く、前記方法に関する。
以下で用いるような用語「有する(have)」、「含む(comprise)」または「含まれる(include)」またはその任意の恣意的な文法的変形は、非排他的な方式で用いられる。したがって、これらの用語は、これらの用語によって導入される特徴に加えて、この文脈で記載される実体に、さらなる特徴はまったく存在しない状況、および1またはそれより多いさらなる特徴が存在する状況の両方を指すことも可能である。例えば、表現「AはBを有する」、「AはBを含む」および「AにはBが含まれる」は、Bに加えて、Aに他の要素がまったく含まれない状況(すなわちAはもっぱらそして排他的にBからなる状況)、ならびにBに加えて実体Aに1またはそれより多い他の要素、例えば要素C、要素CおよびDまたはさらにさらなる要素が存在する状況の両方を指してもよい。
さらに、以下で用いるような用語「好ましくは」、「より好ましくは」、「最も好ましくは」、「具体的に」、「より具体的に」、「特に」、「より明確に」または類似の用語は、さらなる可能性を制限することなく、任意の特徴と組み合わせて用いられる。したがって、これらの用語によって導入される特徴は、任意の特徴であり、そしていかなる意味でも、請求項の範囲を制限するとは意図されない。本発明は、当業者が認識するであろうように、別の特徴を用いることによって実行可能である。同様に、「本発明の態様において」または類似の表現によって導入される特徴は、本発明のさらなる態様に関するいかなる制限も伴わず、本発明の範囲に関するいかなる制限も伴わず、そしてこうした方式で導入される特徴と、本発明の他の任意のまたは任意でない特徴とを組み合わせる可能性に関するいかなる制限も伴わずに、任意の特徴であると意図される。さらに、別に示されていない限り、用語「約」は、関連分野において、一般的に認められる技術的正確さを持つ、示す値に関し、1つの態様において、示す値±20%に関する。
本発明のHCVのコアポリペプチドを検出するための方法は、1つの態様においてin vitro法である。さらに、該方法は、明白に上述されるものに加えて工程を含んでもよい。例えば、さらなる工程は、例えば工程(a)のための試料を得ること、あるいは工程(b)において、測定値または修正測定値を計算することに関してもよく;特に方法は、工程(a)において、前記試料を、pHシフトを誘導する剤と接触させる工程をさらに含んでもよい。さらに、前記工程の1またはそれより多くを、自動化装置によって実行してもよい。
したがって、1つの態様において、HCVのコアポリペプチドを検出するための方法であって、以下の工程:
(a)試料を、pHシフトを誘導する剤と、そして陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ、それによって、前記試料、pHシフトを誘導する前記剤および前記表面活性剤が相互作用することを可能にする反応混合物を生成し、その直後に
(b)前記コアポリペプチドに特異的に結合する少なくとも2つの結合化合物を添加し、1つの態様において連続して添加し、前記の少なくとも2つの結合化合物の少なくとも1つが捕捉化合物であり、そして前記の少なくとも2つの結合化合物の少なくとも1つが検出剤化合物であり、
(c)前記反応混合物を前記結合化合物と混合することによって、免疫反応混合物を形成し、
(d)前記免疫反応混合物を、前記試料中に存在する前記コアポリペプチドが、少なくとも2つの結合化合物と免疫反応して、免疫反応産物を形成することを可能にするために十分な期間、維持し、そして
(e)前記免疫反応産物のいずれかの存在および/または濃度を検出する
工程を含む。
当業者に理解されるであろうように、被験体の試料におけるウイルスのコアポリペプチドの検出は、通常、ウイルスの存在の指標となるであろう。したがって、HCVのコアポリペプチドを検出するための方法は、1つの態様において、被験体由来の試料において、HCVを検出するための方法であって
(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ;
(b)前記試料を結合化合物と接触させ;
(c)前記試料において、前記HCVのコアポリペプチドを検出し、そしてそれによって
(d)前記HCVを検出する
工程を含み、工程a)の直後に工程b)が続く、前記方法である。
1つの態様において、前述の方法において、コアポリペプチドは、非サイズ判別検出法、すなわち1つの態様において、検出する分析物の分子量を検出することなく、前記コアポリペプチドの特徴を検出する方法によって検出される。したがって、1つの態様において、前述の方法は、サンドイッチイムノアッセイ、特に二重抗体サンドイッチイムノアッセイ、例えばサンドイッチELISAまたはサンドイッチECLIAを含む。
1つの態様において、HCVのコアポリペプチドを検出するための方法は、少なくとも75%、1つの態様において少なくとも80%、さらなる態様において少なくとも85%、さらなる態様において少なくとも90%、さらなる態様において少なくとも95%の平均回収率を有し、ここで、用語、回収率は、本発明の方法によって、試料中で検出されるコアポリペプチドの量の、同じ方法であるが、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、および任意に、pHシフトを誘導する剤との、しかし結合化合物は存在しない、試料の9分間のプレインキュベーションを含む方法において検出されるコアポリペプチドの量に対する、パーセントで表される比に関する。したがって、1つの態様において、回収率は、(結合化合物の即時添加で得られるシグナル/9分間のプレインキュベーションで得られるシグナル*100%)として計算される。1つの態様において、平均回収率は、5つのHCV抗原陽性試料で得られる回収率の平均として計算される。
用語「ウイルス」は当業者に理解される。用語「C型肝炎ウイルス」または「HCV」は、やはり当業者に知られるヘパシウイルス属のメンバーに関する。1つの態様において、HCVは、Smithら(2014), Hepatology 59(1):318に記載されるHCVの1つである。さらなる態様において、HCVは、HCV遺伝子型1、特にGenbank寄託番号NC_004102.1 GI:22129792に明記されるようなゲノムを有するもの;HCV遺伝子型2、特にGenbank寄託番号NC_009823.1 GI:157781212に明記されるようなゲノムを有するもの;HCV遺伝子型3、特にGenbank寄託番号NC_009824.1 GI:157781216に明記されるようなゲノムを有するもの;HCV遺伝子型4、特にGenbank寄託番号NC_009825.1 GI:157781208に明記されるようなゲノムを有するもの;HCV遺伝子型5、特にGenbank寄託番号NC_009826.1 GI:157781210に明記されるようなゲノムを有するもの;HCV遺伝子型6、特にGenbank寄託番号NC_009827.1 GI:157781214に明記されるようなゲノムを有するもの、またはHCV遺伝子型7、特に遺伝子型7a、特にGenbank寄託番号EF108306.2 GI:763907344に明記されるようなゲノムを有するものである。さらなる態様において、HCVは、HCV遺伝子型1、特にGenbank寄託番号NC_004102.1 GI:22129792に明記されるようなゲノムを有するものである。
本発明の方法の文脈において用いるような用語「接触させること」は、当業者に理解される。1つの態様において、該用語は、化合物、特に本発明の陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤および/またはpHシフトを誘導する剤を、試料またはさらなる化合物と物理的に接触させ、そしてそれによって、化合物およびさらなる化合物の相互作用を可能にすることに関する。1つの態様において、用語「試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させること」は、本明細書に明記するような試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させること、すなわち希釈剤で希釈した試料または未希釈試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させることに関し、ここで前記希釈剤は、本明細書に明記するような陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤を含まない。したがって、1つの態様において、任意に沈殿工程が先行する、遠心分離によって試料からペレットを得る工程、および前記ペレットを、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程は、本発明記載の、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程ではない。本明細書において、用語「反応混合物」は、第一の化合物と第二の化合物、例えば陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と試料を接触させて、前記の第一および第二の化合物の反応を可能にする任意の混合物に関する。
用語「表面活性剤」は、本明細書において、両親媒性特性を有し、そしてこれらを含む液体の表面張力を低下させる化合物または化合物の混合物に関し、ここで1つの態様において、表面活性剤は陽イオン性界面活性剤を含む。本明細書において、用語「界面活性剤」は、広い意味で用いられ、そして表面活性剤特性を有する化合物または混合物に関する。陽イオン性界面活性剤が当該技術分野に知られ、そしてこれには、限定なしに、四級アンモニウム界面活性剤が含まれる。1つの態様において、陽イオン性界面活性剤は、ヘキサデシル-トリメチルアンモニウム塩であり、1つの態様において、ヘキサデシル-トリメチルアンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112-02-7)である。さらなる態様において、表面活性剤はさらに、非イオン性界面活性剤を含み、すなわち表面活性剤は、陽イオン性および非イオン性界面活性剤の混合物である。1つの態様において、非イオン性界面活性剤はアルキル-グリコシド、さらなる態様においてn-アルキル-グリコシド、さらなる態様においてオクチル-グリコシド(n-オクチル-β-D-グルコシド、CAS番号29836-26-8)である。1つの態様において、表面活性剤は、前記陽イオン性界面活性剤および前記非イオン性界面活性剤からなる。
1つの態様において、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程は、前記試料を、0.25%(w/v)~1%(w/v)、1つの態様において0.3%(w/v)~0.8%(w/v)、さらなる態様において0.4%(w/v)~0.6%(w/v)、さらなる態様において約0.5%(w/v)、さらなる態様において0.5%(w/v)の濃度の陽イオン性界面活性剤と接触させる工程を含む。1つの態様において、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程は、前記試料を、少なくとも0.1%(w/v)、1つの態様において0.1%(w/v)~2.5%(w/v)、さらなる態様において0.12%(w/v)~1.5%(w/v)、さらなる態様において0.15%(w/v)~0.5%(w/v)の濃度の非イオン性界面活性剤と接触させる工程をさらに含む。したがって、1つの態様において、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程は、試料の2部分を、0.75%(w/v)~3%(w/v)、1つの態様において0.9%(w/v)~2.4%(w/v)、さらなる態様において1.2%(w/v)~1.8%(w/v)、さらなる態様において約1.5%(w/v)、さらなる態様において1.5%(w/v)の濃度の陽イオン性界面活性剤を含むプレプロセシング試薬の1部分で希釈する工程を含む。1つの態様において、前記プレプロセシング剤は、少なくとも0.3%(w/v)、1つの態様において0.3%(w/v)~7.5%、さらなる態様において0.36%(w/v)~4.5%(w/v)、さらなる態様において0.45%(w/v)~1.5%(w/v)の濃度の非イオン性界面活性剤をさらに含む。
本明細書において、用語「直ちに」は、広い意味で用いられ、そして5分未満の時間枠に関する。1つの態様において、「直ちに」は、4分未満、さらなる態様において3分未満、さらなる態様において2分未満、さらなる態様において1分未満、さらなる態様において45秒未満、さらなる態様において30秒未満、さらなる態様において15秒未満の時間枠である。さらなる態様において、用語「直ちに」は、技術的に可能な限り短い時間枠に関する。当業者に理解されるであろうように、技術的に可能な限り短い時間枠は、1つの態様において、オペレーターまたは機械が、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤が添加された後に、試料に結合化合物を添加するために必要である期間であり、そしてこれは上に明記するような時間量未満であり、特に1分未満、1つの態様において45秒未満、さらなる態様において30秒未満、さらなる態様において15秒未満である。したがって、1つの態様において、用語「直ちに」は、試料を、結合化合物の非存在下で、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤とインキュベーションするためのみにあてられるインキュベーション時間を含まない、期間に関する。1つの態様において、用語「直ちに」は、1秒~5分未満、1つの態様において2秒~1分、さらなる態様において5秒~30分、さらなる態様において10秒~20秒の時間枠に関する。1つの態様において、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程、および前記試料を結合化合物と接触させる時間の間の時間枠は、前記表面活性剤を前記試料に添加することで始まり、そして前記結合化合物を添加することで終わる。
1つの態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、試料を、pHシフトを誘導する剤と、1つの態様において、前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる前、させた後、および/またはさせると同時に、接触させる工程をさらに含む。1つの態様において、試料を、pHシフトを誘導する前記剤および前記表面活性剤と、同時に接触させる。当業者に明らかであるように、用語「同時に接触させること」は、1つの態様において、試料、pHシフトを誘導する剤、および表面活性剤が、少なくとも本明細書の別の箇所に明記するような結合剤を添加するために必要な期間、共通の溶液中に存在するような方式で、試料を、pHシフトを誘導する剤および表面活性剤と接触させる処置に関する。したがって、同時処理には、pHシフトを導入する剤が直ちに中和され、そして公式にはもはや存在していない場合が含まれるものとする。1つの態様において、試料を、pHシフトを誘導する剤と接触させる工程、および前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させる工程は、pHシフトを誘導する前記剤および陽イオン性界面活性剤を含む前記表面活性剤の両方を含む溶液を、前記試料に添加することによって達成される。
本明細書において、用語「pHシフト」は、試料または試料/試薬混合物のpHの、少なくとも1 pH単位、1つの態様において少なくとも2 pH単位、さらなる態様において2 pH単位以上の変化に関する。1つの態様において、pHシフトは、試料または試料/試薬混合物のpHの、少なくとも2 pH単位の減少であるか、あるいは試料または試料/試薬混合物のpHの、少なくとも3 pH単位の増加である。1つの態様において、pHシフトは、突然のpHシフト、すなわち最長1分、1つの態様において最長10秒で起こるpHシフトである。1つの態様において、水溶液のpHは、DIN EN ISO 10523(2012年4月)にしたがって決定される。
用語「pHシフトを誘導する剤」は、本明細書において、試料において、上に明記するようなpHシフトを引き起こす化学的化合物に関する。1つの態様において、pHシフトを誘導する剤は塩基である。さらなる態様において、pHシフトを誘導する剤は酸である。
用語「塩基」は、本明細書において、水溶液において、pHの増加を誘導する化合物に関する。1つの態様において、塩基は、ブレンステッド-ローリー塩基である。さらなる態様において、塩基は、水溶液中で水酸化物イオンを含むかまたは生成する化合物である。さらなる態様において、塩基はアルカリ金属水酸化物、例えば、LiOH、NaOH、KOH、またはRbOH;あるいはアルカリ土類金属水酸化物、例えばBe(OH)、Mg(OH)、またはCa(OH)である。別の態様において、塩基は、最大4、1つの態様において最大3、さらなる態様において最大2のpKB値を有する。さらなる態様において、塩基は水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、特に水酸化カリウムである。
1つの態様において、試料を塩基と接触させる工程は、前記試料におけるpHを、少なくとも10.5、さらなる態様において少なくとも11.6、さらなる態様において少なくとも11.75、1つの態様において少なくとも11.9、さらなる態様において少なくとも12、さらなる態様において、少なくとも12.1にシフトする工程を含む。当業者に理解されるであろうように、強いアルカリpHは、コアポリペプチドを含むポリペプチドの加水分解を引き起こしうる。したがって、1つの態様において、試料中のpHは、最大14、さらなる態様において最大13.2、さらなる態様において最大13にシフトされる。別の態様において、試料中のpHは、11.75~12.75、1つの態様において11.9~12.6、さらなる態様において12~12.5にシフトされる。さらなる態様において、試料を塩基と接触させる工程は、試料を上に示すようなpHの緩衝剤、1つの態様において、上に示すようなpHで少なくとも1つのpKを有する緩衝化合物を含む緩衝剤と接触させる工程である。
1つの態様において、試料を塩基と接触させる工程は、前記試料を、塩基の、1つの態様において水性の、溶液と接触させる工程を含み、前記溶液中の前記塩基の濃度は、0.1mol/l~1mol/l、1つの態様において0.15mol/l~0.5mol/l、1つの態様において0.2mol/l~0.3mol/l、1つの態様において約0.25mol/l、1つの態様において0.25mol/lである。1つの態様において、試料および塩基溶液は、こうした場合、約2:1(試料:塩基溶液)の比で、さらなる態様において2:1(試料:塩基溶液)の比で混合される。したがって、1つの態様において、試料を塩基と接触させる工程は、前記塩基を前記試料に、0.05mol/l~0.17mol/l、1つの態様において0.07mol/l~0.09mol/lの最終濃度まで添加する工程を含む。
用語「酸」は、本明細書において広い意味で用いられ、そしてこれには、水溶液中のpHの減少を誘導するすべてのすべての化合物が含まれる。したがって、用語、酸には、1つの態様において、用語の古典的な意味の酸、ならびに酸性pHを有する緩衝剤が含まれる。1つの態様において、酸は、ブレンステッド-ローリー酸である。さらなる態様において、酸は、水溶液中でさらなるオキソニウムイオン(ヒドロニウムイオン)を含むかまたは生成する化合物である。さらなる態様において、酸は、本明細書の別の箇所に明記するような酸性pHを有する有機または無機緩衝剤である。別の態様において、酸性緩衝剤は、最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpK値を有する。1つの態様において、酸、特に酸性緩衝剤は、最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpHを有する。さらなる態様において酸は酸性pH、特に最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpHを有するリン酸緩衝剤、1つの態様においてリン酸カリウム緩衝剤である。
1つの態様において、試料を酸と接触させる工程は、前記試料中のpHを最大6、さらなる態様において最大5.5、さらなる態様において最大5にシフトさせる工程を含む。当業者に理解されるであろうように、強い酸性pHは、コアポリペプチドを含むポリペプチドの加水分解を引き起こしうる。したがって、1つの態様において、前記試料中のpHを、少なくとも2、さらなる態様において少なくとも3、さらなる態様において少なくとも4にシフトさせる。別の態様において、試料中のpHは、3~6、1つの態様において4~5.75、さらなる態様において4.5~5.5のpHにシフトさせる。さらなる態様において、試料を酸と接触させる工程は、試料を、上に示すような試料中のpHを誘導する有機または無機酸と接触させる工程である。
1つの態様において、試料を酸と接触させる工程は、前記試料を、酸の、1つの態様において水性の、溶液と接触させる工程を含み、ここで前記溶液中の前記酸の濃度は、0.1mol/l~1mol/l、1つの態様において0.15mol/l~0.5mol/l、1つの態様において0.175mol/l~0.4mol/l、1つの態様において約0.2mol/l、1つの態様において0.2mol/lである。1つの態様において、試料および酸の溶液は、こうした場合、約2:1(試料:酸溶液)の比で、さらなる態様において2:1(試料:酸溶液)の比で混合される。したがって、1つの態様において、前記試料を酸と接触させる工程は、酸、特に酸性緩衝剤の0.2mol/l溶液の1部分を、前記試料の2部分に添加する工程を含む。やはり、1つの態様において、試料を酸と接触させる工程は、前記酸を前記試料に、0.03mol/l~0.3mol/l、1つの態様において0.05mol/l~0.17mol/lの最終濃度まで添加する工程を含む。
1つの態様において、本発明の方法は、10℃~50℃、1つの態様において20℃~45℃、さらなる態様において30℃~40℃、さらなる態様において37±3℃の試料温度および/または試料/試薬混合物温度で実行される。
理解されるであろうように、特に、用いる結合化合物(単数または複数)の性質に応じて、試料を結合化合物と接触させる前に、pHシフトを誘導する剤を中和することが好適でありうる。したがって、1つの態様において、方法は、工程b)において、前記試料を結合化合物と接触させる前または接触させている間に、pHシフトを誘導する剤を中和するさらなる工程を含む。しかし、中和はまた、例えば処理される試料が、pHシフトを誘導する剤での処理後に強く希釈される場合、および/または用いる結合化合物(単数または複数)が非中性条件に非感受性である場合には、不要である可能性もある。1つの態様において、試料を7±2のpH、1つの態様において7±1.5のpH、さらなる態様において7±1のpHに中和する。当業者は、水溶液中で、pHシフトを誘導する剤を中和するための適切な方法を知っている。1つの態様において、中和は適切なpHに緩衝する緩衝化合物を添加することによって、1つの態様において0.1~0.2mol/l緩衝剤、さらなる態様において0.1~0.2mol/lリン酸緩衝剤、さらなる態様において0.1~0.2mol/lリン酸カリウム緩衝剤の少なくとも0.4部分を、試料/試薬混合物の1部分に添加することによって、達成される。pHシフトを誘導する剤が塩基である場合、1つの態様において、前述の0.2mol/l緩衝剤は、5.5~7.5、さらなる態様において6~7、さらなる態様において約6.5、さらなる態様において6.3~6.5のpHを有する。pHシフトを誘導する剤が酸である場合、1つの態様において、前述の0.1mol/l緩衝剤は、6~8、さらなる態様において6.5~7.5、さらなる態様において約7、さらなる態様において7のpHを有する。1つの態様において、中和は、本発明の結合化合物に試料を接触させる前に行われる。さらなる態様において、本発明の結合化合物(単数または複数)は、中和に用いる中和溶液に含まれ、すなわち、中和は、前記HCVを結合ポリペプチドと接触させる間に行われる。
1つの態様において、試料中に存在するポリペプチドは、前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤で処理する前に、試料から取り除かれない。1つの態様において、変性ポリペプチドは、pHシフト処理後、特に塩基を中和した後に、試料から取り除かれない。さらなる態様において、変性ポリペプチドは、カオトロピック剤の添加によって可溶化されない。
本明細書において、用語「検出すること」は、試料中で検出しようとするHCVのコアポリペプチドの少なくとも1つの特徴、1つの態様において免疫学的特徴を、定性的または定量的に検出することを指す。本発明記載の特徴は、1つの態様において、例えば前記特徴に特異的に結合する結合化合物によって、試料中のコアポリペプチドの検出を促進する、コアポリペプチドの構造的特徴である。1つの態様において、前記特徴は、免疫学的手段によって、コアポリペプチドの同定、さらなる態様において定量化を促進する。典型的な使用可能な特徴は、試料中に存在する他の化学的化合物から前記コアポリペプチドの判別を促進する特徴である。1つの態様において、コアポリペプチドの検出は、方法の検出限界より高い力価で、コアポリペプチドが試料中に存在するかまたは存在しないかを確立する。所定の方法に関して検出限界を確立する方法は当業者に知られ、そしてこれには希釈滴定実験が含まれる。さらなる態様において、検出は、試料中のコアポリペプチドまたはHCVの量または力価の半定量的または定量的検出である。定量的検出のため、コアポリペプチドまたはHCVの絶対量または正確な量が検出されるか、あるいはコアポリペプチドまたはHCVの相対量が検出される。相対量は、正確な量が検出不能であるかまたは検出すべきでない場合に検出可能である。前記の場合、コアポリペプチドまたはHCVが存在する量が、第二の、1つの態様においてあらかじめ決定された量の前記コアポリペプチドまたはHCVを含む第二の試料に対して、増加したかまたは減少したかを検出することも可能である。
当業者に理解されるであろうように、コアポリペプチドの検出法は、選択したアッセイ形式に応じる。1つの態様において、アッセイはサンドイッチアッセイであり、該アッセイでは、分析物、例えばHCV、そのカプソメア、またはそのコアタンパク質を、固体表面に結合した捕捉化合物に結合させ、そして捕捉された分析物の量を、前記の捕捉された分析物への、本明細書において以下に明記するような検出剤化合物の結合によって検出する。1つの態様において、捕捉および/または検出剤化合物は抗体であり、そしてサンドイッチアッセイはサンドイッチイムノアッセイである。当業者に理解されるであろうように、1つの態様において、分析物の検出可能な特徴は、1より多く、分析物上に存在することも可能であり;こうした場合、捕捉化合物および検出剤化合物は、どちらも前記特徴を認識してもよく;または捕捉化合物が第一の特徴を認識し、そして検出剤化合物が第二の、すなわち構造的に異なる特徴を認識する。しかし、分析物の特異的な検出可能な特徴が分析物上に1つのみ存在する可能性もあり;こうした場合、1つの態様において、捕捉化合物は第一の特徴を認識し、そして検出剤化合物は第二の、すなわち構造的に異なる特徴を認識する。
1つの態様において、検出されるHCVおよび/またはコアポリペプチドの特徴は、前記HCVのコアポリペプチドに含まれるエピトープである。用語「コアポリペプチド」は、HCVの文脈において、ウイルス粒子中のウイルスRNAに結合するポリペプチドに関連すると当業者に知られ;このため、HCVは大部分の他のウイルスから知られるような通常のカプシド構造は形成しないが、コアポリペプチドはまた、「カプシドポリペプチド」または「カプシドタンパク質」としても知られる。したがって、1つの態様において、用語、コアポリペプチドは、ウイルスコアの主要構造構成要素であるポリペプチドに関し、ここで1つの態様において、コアの構造構成要素は、構造的に正常なコアを形成するために、そして/または感染性ウイルス粒子を形成するために必要な構成要素である。さらなる態様において、コアポリペプチドは、カプシドまたはカプシド様構造あたり、少なくとも5コピー、1つの態様においてカプシドまたはカプシド様構造あたり、少なくとも10コピーで、ウイルスコアに存在するポリペプチドである。さらなる態様において、HCVのコアポリペプチドは、ウイルスコアポリペプチドp21またはp19、特に配列番号1または2のアミノ酸配列を含むものである。
本発明の方法は、上に明記するようなHCVのコアポリペプチドを検出する工程を含み;したがって、前記方法において検出すべき「分析物」は、1つの態様において、前記コアポリペプチドである。当業者に理解されるであろうように、方法は、さらなる分析物、例えば1またはそれより多いさらなるコアポリペプチドを検出する工程をさらに含んでもよい。やはり当業者に理解されるであろうように、分析物としてウイルスコアポリペプチドを検出する工程には、1つの態様において、前記コアポリペプチドのオリゴマーを検出する工程が含まれてもよく、そして/または損なわれていない(intact)カプシドを検出する工程が含まれてもよい。
1つの態様において、コアポリペプチドを検出する工程は、試料を結合化合物と接触させる工程を含む。本明細書において、用語「結合化合物」は、本発明の分析物、1つの態様においてコアポリペプチドに結合する化学的分子に関する。1つの態様において、結合化合物は有機分子またはその複合体、さらなる態様において生物学的巨大分子、特にポリペプチドまたはその複合体である。1つの態様において、結合化合物は抗体、特にモノクローナル抗体である。したがって、本明細書において、用語「免疫反応産物」は、1つの態様において少なくとも1つの抗体および本発明のコアポリペプチド、特にHCVコアポリペプチドの間の特異的複合体に関する。1つの態様において、結合化合物は、間接的にまたは直接、本発明の分析物に、分析物および結合化合物を含む複合体の検出を可能にするために十分なアフィニティで結合する。1つの態様において、分析物/結合化合物複合体の解離定数(K)は、最大10-7mol/l、さらなる態様において最大10-8mol/l、さらなる態様において最大10-9mol/lである。1つの態様において、結合化合物は、間接的にまたは直接、本発明のコアポリペプチドに、コアポリペプチドおよび結合化合物を含む複合体の検出を可能にするために十分なアフィニティで結合する。1つの態様において、結合化合物は、本発明の分析物、特にコアポリペプチドに特異的に結合する化合物である。1つの態様において、結合化合物は、(i)アルカリ処理コアポリペプチドまたは(ii)アルカリ処理コアポリペプチドおよび非アルカリ処理コアポリペプチドに特異的に結合し、そして/または(i)酸処理コアポリペプチドまたは(ii)酸処理コアポリペプチドおよび非酸処理コアポリペプチドに特異的に結合し;したがって、1つの態様において、結合化合物は、本明細書の別の箇所に明記するようなpHシフト処理によって変性していないコアポリペプチドのエピトープに結合する。さらなる態様において、結合化合物は、連続(直鎖)エピトープ、すなわち分析物、例えばコアポリペプチドのアミノ酸配列で連続しているアミノ酸によって形成されるエピトープに結合する。したがって、1つの態様において、結合化合物は、分析物のコンホメーションエピトープに結合しない結合化合物である。1つの態様において、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157~169に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸157~169に対応するエピトープに結合する。さらなる態様において、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸102~112に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸102~112に対応するエピトープに結合する。1つの態様において、少なくとも1つの結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157~169に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸157~169に対応するエピトープに結合し、そして少なくとも1つのさらなる結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸102~112に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸102~112に対応するエピトープに結合する。
当業者が認識するであろうように、用語「特異的に結合すること」またはその文法的変形は、試料中に存在する他の化合物、典型的には生物分子が、本発明のリガンド、特に結合化合物に有意には結合しないことを示すように用いられ;1つの態様において、これは化学的化合物、例えば干渉化合物の、分析物との相互作用に関与しない結合化合物の領域への結合を排除しない。1つの態様において、結合化合物の、分析物以外の化合物への結合のレベルは、それぞれ、分析物へのアフィニティの最大10%またはそれ未満、5%またはそれ未満、2%またはそれ未満、あるいは1%またはそれ未満の結合アフィニティを生じる。
1つの態様において、コアポリペプチドの検出は、捕捉化合物による固体表面へのコアポリペプチドの捕捉を含む。本明細書において、用語「捕捉化合物」は、本明細書の別の箇所に明記するような、固体表面に付着したかまたは付着するよう適応した結合化合物に関する。当業者が理解するであろうように、捕捉化合物は、試料と前記捕捉化合物が接触する前、接触すると同時、または接触した後に、固体表面に付着してもよい。1つの態様において、捕捉化合物は、例えば前記試料、前記捕捉化合物、およびこうした場合ビーズの形であってもよい前記固体表面を混合することによって、試料と前記捕捉化合物を接触させるのと同時に、固体表面に付着する。当業者が理解するであろうように、固体表面に結合した化合物と試料の接触は、存在する場合、前記捕捉化合物によって結合した分析物を、前記試料に含まれる他の化合物から、特異的に分離することを可能にする。結合化合物、例えば生物学的分子、典型的にはポリペプチドを固体表面に付着させる方法は、当該技術分野に周知であり、そしてこれには、例えば疎水性相互作用、ビオチン化および固定ストレプトアビジンを通じた結合、共有結合、抗体-抗原相互作用等、またはこれらの相互作用の組み合わせによる結合が含まれる。
1つの態様において、捕捉化合物はまた、捕捉複合体であってもよい。1つの態様において、捕捉化合物は抗体である。さらなる態様において、捕捉化合物はモノクローナル抗体である。別の態様において捕捉化合物は抗体であり、すなわち捕捉抗体、特にモノクローナル抗体である。1つの態様において、捕捉化合物は、ビオチンに共有カップリングしている。
1つの態様において、コアポリペプチドの検出は、前記コアポリペプチドと検出剤化合物の接触を含む。本明細書において、用語「検出剤化合物」は、本明細書の別の箇所に明記するような指標剤に結合した結合化合物に関する。1つの態様において、検出剤化合物は固体表面に結合しておらず、そして固体表面に結合するように適応していない。1つの態様において、検出剤化合物は、本発明の分析物、1つの態様においてコアポリペプチドに直接結合する化合物である。1つの態様において、検出剤化合物はまた、検出剤複合体であってもよい。当業者は、選択した指標剤に応じて、結合化合物または結合複合体を指標剤に結合させる方法を知っている。1つの態様において、検出剤化合物における結合剤および指標剤の間の結合は共有結合である。1つの態様において、検出剤化合物は抗体、すなわち検出剤抗体である。さらなる態様において、検出剤化合物はモノクローナル抗体である。別の態様において、検出剤化合物は、ルテニウムイオンを含む錯体、例えばTris(2,2’-ビピリジル)ルテニウム(II)錯体に共有カップリングした、抗体、特にモノクローナル抗体である。
1つの態様において、捕捉化合物の結合化合物および検出剤化合物の結合化合物は非同一である。1つの態様において、少なくとも1つの捕捉化合物または結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157~169に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸157~169に対応するエピトープに結合する。さらなる態様において、少なくとも1つの検出剤化合物または結合化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸102~112に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸102~112に対応するエピトープに結合する。1つの態様において、少なくとも1つの捕捉化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157~169に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸157~169に対応するエピトープに結合する。さらなる態様において、少なくとも1つの検出剤化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸102~112に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸102~112に対応するエピトープに結合する。1つの態様において、少なくとも1つの捕捉化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸157~169に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸157~169に対応するエピトープに結合し、そして少なくとも1つの検出剤化合物は、HCVコアタンパク質のアミノ酸102~112に対応する、1つの態様において配列番号1のアミノ酸102~112に対応するエピトープに結合する。
用語「指標剤」は、本明細書において、検出可能な前記指標剤を含む分子または複合体の存在を示すよう適応された化合物に関する。典型的には、指標剤は、検出可能な特性、典型的には光学的または/および酵素的特性を有する。しかし、前記の検出可能な特性が放射活性を放出する特性であることもまた想定される。
用語「光学特性」は、本明細書において、光学装置によって検出可能な任意の特性に関する。特に、光学的に検出可能な特性は:反射特性、透過特性、放出特性、散乱特性、蛍光特性、リン光特性、回折特性、および偏光特性からなる群より選択される少なくとも1つの特性であってもよいし、またはこうした特性を含んでもよい。本発明によって想定されるさらなる光学特性は、色、蛍光、発光、または屈折である。1つの態様において、本明細書に言及するような光学的に決定可能な特性は、光吸収、光放出、光緩和(light remission)、またはそれらに関連する特性などの光学的に検出可能な化学的化合物の特性を指す。本明細書において、光学的に決定可能な特性の検出は、以前検出不能であった特性の存在の検出、以前検出されていた特性の非存在の検出、および特性の定量的変化の検出、すなわち少なくとも1つの光学的特性の変化の度合いに相関するシグナル強度の変化の検出を含むと理解されるであろう。用語「光学的に決定可能な特性」はまた、1つの態様において、電気生成化学発光としてもまた知られる、電気化学発光にも関する。
用語「酵素特性」は、本明細書において、生物学的触媒によって、基質から、検出可能な産物を産生する指標剤の特性に関する。したがって、酵素特性は、典型的には、前記指標剤における前記酵素特性を有するポリペプチドの存在によって与えられる。典型的には、酵素特性は:ホスファターゼ活性(例えばアルカリホスファターゼにおけるもの)、ペルオキシダーゼ活性(例えばセイヨウワサビ(horseradish)ペルオキシダーゼにおけるもの)、およびグリコシダーゼ活性(例えばベータ-ガラクトシダーゼにおけるもの)からなる群より選択される少なくとも1つの酵素活性である。酵素活性の典型的な基質は、当該技術分野に周知である。典型的には、前記酵素活性は、上に明記するような決定可能光学特性を有する産物を生じ、または/そして前記酵素活性は、電気装置によって決定可能である産物を生じる。
本明細書において、用語「固体表面」は、本発明の捕捉化合物が結合するために適応した、そして例えば物理的手段によって、試料から分離されるように適応した、任意の適切な固体表面に関する。1つの態様において、前記固体表面は、ビーズ、1つの態様においてマイクロビーズ、例えば磁気または常磁性マイクロビーズの表面である。1つの態様において、前記表面は、例えば捕捉化合物の下位構造の付着、共有または非共有分子結合によって、捕捉化合物の結合を改善させるように適応されている。捕捉化合物の下位構造に結合する典型的な分子は、例えば抗体、ストレプトアビジン、錯体化ニッケルイオン等である。さらなる態様において、固体表面は、共有および/または非共有結合によって、例えば疎水性相互作用によって、前記捕捉化合物に結合する。したがって、1つの態様において、前記固体表面は、マルチクラスタープレート表面である。1つの態様において、マルチクラスタープレートの表面を前処理して、捕捉化合物の結合のため、アフィニティおよび/または結合能を増加させる。適切な前処理は、当該技術分野に知られる。
用語「試料」は、本明細書において、本発明のHCVまたはその構成要素部分を含むと推測される試料に関する。1つの態様において、試料は、本発明のコアポリペプチド、特にHCVコアポリペプチドを含むと推測される試料である。1つの態様において、試料は、体液試料、組織または臓器由来の試料、あるいは洗浄/リンス液の試料、あるいは外部または内部体表面から得られるスワブまたはスメアであるか、あるいはこれらを含む。1つの態様において、糞便、尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清、血漿、または涙液試料が、本発明の方法による試料として含まれる。試料は、ブラシ、(コットン)スワブ、スパーテル、リンス/洗浄液、パンチ生検デバイス、針またはランセットでの腔の穿刺、あるいは外科的器具使用によって得られてもよい。しかし、1つの態様において、尿生殖管、肛門周囲領域、肛門管、口腔、上部気道消化管および表皮から、掻把、スワブまたは生検を含む周知の技術によって得られた試料が、本発明の試料としてまた含まれる。細胞不含液は、ホモジナイズなどの溶解技術によって、そして/または濾過または遠心分離などの分離技術によって、体液または組織または臓器から得られうる。1つの態様において、試料は、本発明のHCVおよび/またはHCVコアポリペプチドを含むことが知られる体液、すなわち1つの態様において血液、血漿、血清、唾液等から得られる。本発明の方法を実行するために、試料をさらにプロセシングしてもよいことが理解されるものとする。特に、当該技術分野に知られる方法および手段によって、試料から細胞を除去してもよい。1つの態様において、試料は免疫グロブリンを含む試料、1つの態様において血液、血清または血漿試料、さらなる態様において血清または血漿試料である。
用語「被験体」は、本明細書において、動物、1つの態様において哺乳動物、さらなる態様において霊長類、さらなる態様においてヒトに関する。1つの態様において、本発明記載の被験体は、HCVに感染したと推測される被験体であり;したがって、1つの態様において、被験体は、当業者に知られるような、そして本明細書の別の箇所に明記するような、HCV感染の少なくとも1つ、さらなる態様において少なくとも2つの症状を示す被験体である。しかし、被験体が、HCVに感染していると診断された被験体の性的パートナー、家族メンバー、世帯メンバー、同僚、遊び仲間、および/または保護者(custodian)であることもまた想定される。
用語「抗体」には、本明細書において、モノクローナル抗体、少なくとも2つの損なわれていない抗体から形成される多重特異性抗体(例えば二重特異性抗体)、および本明細書の別の箇所に明記するような所望の結合活性を示す限り、抗体断片が含まれる。1つの態様において、抗体はモノクローナル抗体である。1つの態様において、抗体は全長抗体または抗体断片である。
その重鎖の定常ドメインのアミノ酸配列に応じて、抗体(免疫グロブリン)は、異なるクラスに割り当て可能である。免疫グロブリンの5つの主要なクラス:IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMがあり、そしてこれらのいくつかは、サブクラス(アイソタイプ)、例えばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2にさらに分割可能である。免疫グロブリンの異なるクラスのサブユニット構造および三次元立体配置は周知であり、そして一般的に、例えば、Abbasら, Cellular and Mol. Immunology, 第4版, W.B. Saunders, Co. (2000)に記載される。抗体は、抗体と1またはそれより多い他のタンパク質またはペプチドの共有または非共有会合によって形成される、より大きな融合分子の一部であってもよい。
用語「全長抗体」、「損なわれていない抗体」、および「全抗体」は、本明細書において、交換可能に用いられ、以下に定義するように、実質的に損なわれていない型の、抗体断片ではない抗体を指す。該用語は、特に、Fc領域を含有する重鎖を含む抗体を指す。「抗体断片」は、損なわれていない抗体の部分を含み、1つの態様においてその抗原結合領域を含む。抗体断片の例には、Fab、Fab’、F(ab’)2、およびFv断片;ディアボディ;直鎖抗体;一本鎖抗体分子、ナノボディ、および抗体断片から形成される多重特異性抗体が含まれる。抗体のパパイン消化は、各々、単一の抗原結合部位を含む「Fab」断片と称される2つの同一の抗原結合断片、およびその名称が容易に結晶化する能力を反映する、残りの「Fc」断片を生じる。ペプシン処理は、2つの抗原結合部位を有し、そしてなお抗原を架橋することが可能であるF(ab’)2断片を生じる。「Fv」は、完全抗原結合部位を含有する、最小抗体断片である。1つの態様において、2鎖Fv種は、緊密に非共有会合した、1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインの二量体からなる。一本鎖Fv(scFv)種において、1つの重鎖および1つの軽鎖可変ドメインは、軽鎖および重鎖が2鎖Fv種におけるものと同様に「二量体」構造で会合可能であるように、柔軟なペプチドリンカーによって共有連結されていてもよい。この立体配置において、各可変ドメインの3つの超可変領域(HVR)は、抗原結合部位を定義するように相互作用する。集合して、6つのHVRが、抗体に、抗原結合特異性を与える。しかし、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的な3つのHVRのみを含むFvの半分)であってさえ、抗原を認識し、そして結合する能力を有するが、完全結合部位よりも低いアフィニティである。用語「ディアボディ」は、2つの抗原結合部位を含む抗体断片を指し、該断片は、同じポリペプチド鎖において、軽鎖可変ドメイン(VL)に連結された重鎖可変ドメイン(VH)を含む(VH-VL)。同じ鎖上の2つのドメインの間の対形成を可能にするには短すぎるリンカーを用いることによって、ドメインは、別の鎖の相補ドメインと対形成し、そして2つの抗原結合部位を生成するように強いられる。ディアボディは、二価または二重特異性であることも可能である。ディアボディは、例えばEP 0 404 097; WO 1993/01161; Hudsonら, Nat. Med. 9 (2003) 129-134;およびHollingerら, PNAS USA 90 (1993) 6444-6448に、より詳細に記載される。トリアボディおよびテトラボディは、Hudsonら, Nat. Med. 9 (2003) 129-134にもまた記載される。
用語「モノクローナル抗体」は、本明細書において、実質的に均質な抗体の集団から得られる抗体を指し、すなわち集団中に含まれる個々の抗体は、少量で存在しうる、ありうる突然変異、例えば天然存在突然変異を除いて同一である。したがって、修飾語「モノクローナル」は、別個の抗体の混合物ではない抗体の特性を示す。特定の態様において、こうしたモノクローナル抗体には、典型的には、分析物に結合するポリペプチド配列を含む抗体が含まれ、ここで分析物結合ポリペプチド配列は、複数のポリペプチド配列からの、単一の分析物結合ポリペプチド配列の選択を含むプロセスによって得られた。例えば、選択プロセスは、複数のクローン、例えばハイブリドーマクローン、ファージクローン、または組換えDNAクローンのプールからの、ユニークなクローンの選択であってもよい。選択されたターゲット結合配列は、例えば、ターゲットに対するアフィニティを改善するため、ターゲット結合配列をヒト化するため、細胞培養におけるその産生を改善するため、in vivoでの免疫原性を減少させるため、多重特異性抗体を生成するため等で、さらに改変されていてもよく、そして改変されたターゲット結合配列を含む抗体もまた、本発明のモノクローナル抗体であることを理解しなければならない。異なる決定因子(エピトープ)に対して向けられる異なる抗体が含まれるポリクローナル抗体調製物とは対照的に、モノクローナル抗体調製物の各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定因子に対して向けられる。その特異性に加えて、モノクローナル抗体調製物は、これらが典型的には他の免疫グロブリンが混入していない点で好適である。
抗体またはその断片は、例えば、HarlowおよびLane ”Antibodies, A Laboratory Manual”, CSH Press, Cold Spring Harbor, 1988に記載される方法を用いることによって得られうる。モノクローナル抗体は、マウス骨髄腫細胞の、免疫哺乳動物由来の脾臓細胞への融合を含む、KоehlerおよびMilstein, Nature 256 (1975), 495、ならびにGalfre, Meth. Enzymol. 73 (1981), 3に元来記載された技術によって、調製可能である。
1つの態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、前記試料とさらなる化合物を接触させる工程をさらに含む。陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤での処理と同時に使用可能なさらなる化合物には、1つの態様において0.1mol/l~1mol/l、1つの態様において0.2mol/l~0.5mol/l、さらなる態様において約0.375mol/lの濃度の、限定なしに、アルカリ金属ハロゲン化物、1つの態様においてアルカリ金属塩化物、特に塩化カリウムが含まれうる。さらに、1つの態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤での処理後、前記試料を、検出アッセイ、特に免疫学的アッセイで一般的に用いられるさらなる化合物、例えば緩衝剤、例えばリン酸カリウム緩衝剤、陰イオン性、非イオン性、および/または双性イオン性界面活性剤を含むさらなる界面活性剤、保存剤、ポリペプチドまたはその混合物、例えばウシ血清アルブミン、免疫グロブリン等と接触させる工程をさらに含む。
1つの態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、試料をスルフィドリル化合物と接触させる工程を含まない。さらなる態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、試料を還元剤と接触させる工程を含まない。用語「スルフィドリル化合物」は、本明細書において、少なくとも1つの-SH基を含む化合物、1つの態様において有機化合物、例えばジチオスレイトール、β-メルカプトエタノール、β-メルカプトエタンアミン、β-メルカプトエタンスルホン酸等に関する。用語「還元剤」は当業者に理解される。1つの態様において、該用語は、ポリペプチドの-S-S-基を還元させる剤に関する。
さらなる態様において、本発明のコアポリペプチドを検出するための方法は、試料を、カオトロピック剤、例えば尿素と接触させる工程を含まない。用語「カオトロピック剤」は、本明細書において、巨大分子、特にポリペプチドの三級構造を破壊する化合物に関する。1つの態様において、本発明にしたがって、陽イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤は、カオトロピック剤ではない。
好適なことに、本発明の根底にある研究において、HCVコアポリペプチドを検出するために、試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と長時間インキュベーションする必要はないことが見いだされた。驚くべきことに、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤の効果は、本質的に即時であり、そして検出抗体の添加の直後に表面活性剤の添加が続いてもよいことが見いだされた。
上で行った定義は、変更すべき点を変更して以下に適用される。さらに以下で行われるさらなる定義および説明もまた、変更すべき点を変更して、本明細書に記載されるすべての態様に適用される。
本発明は、HCVコアポリペプチドの検出のため、被験体由来の試料をプレプロセシングするための方法であって、(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして任意に、pHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に、(b)前記試料を結合化合物と接触させる工程を含む、前記方法にさらに関する。
被験体由来の試料をプレプロセシングするための方法はまた、明確に言及したものに加えて、工程を含んでもよい。さらに、該方法は、1つの態様においてin vitro法である。
さらに、本発明は、試料において、HCVを検出するためのプレプロセシング試薬の使用であって、前記プレプロセシング試薬が、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、および任意に、pHシフトを誘導する剤を含み、前記使用が、前記試料を、前記プレプロセシング剤と接触させ、その直後に、前記試料を結合化合物と接触させる工程を含む、前記使用に関する。
用語「プレプロセシング試薬」は、本明細書において、前記試料を結合化合物と接触させる前に、試料を前処理するために用いられる、示す構成要素を含む、溶液、1つの態様において水溶液に関する。当業者に理解されるであろうように、用語「前処理」は、実際の検出工程の前に行われ、そして前記検出工程の結果を改善することを目的とする、典型的には任意の、本発明の検出法、例えば診断法における作業工程に関する。したがって、さらなる前処理工程は、例えば、組織試料をホモジナイズし、血液試料から血球を除去する等の工程に関することも可能である。1つの態様において、プレプロセシング試薬は、3倍濃縮剤であり、すなわち、プレプロセシング試薬の1部分を、2部分の非プレプロセシング試薬、例えば1つの態様において2部分の試料で希釈し、ここで、前記試料は、適切な希釈剤で希釈されていてもよく、またはさらなる態様において未希釈試料である。1つの態様において、表面活性剤は、本明細書の別の箇所に明記するような非イオン性界面活性剤をさらに含む。1つの態様において、プレプロセシング試薬は、本明細書の別の箇所に明記するようなスルフィドリル(-SH)基を含む化合物を含まず、1つの態様において還元剤を含まない。1つの態様において、プレプロセシング試薬は、アルカリ金属ハロゲン化物、1つの態様においてアルカリ金属塩化物、特に塩化カリウムを含む。1つの態様において、前記アルカリ金属ハロゲン化物は、0.5mol/l~2mol/l、1つの態様において1mol/l~1.5mol/l、さらなる態様において約1.125mol/l、さらなる態様において1.125mol/lの濃度で、プレプロセシング試薬中に含まれる。
さらに、本発明はまた、試料において、HCVのコアポリペプチドを検出するための分析デバイスであって、試料処理装置を含む分析装置を含み、前記分析装置がコントローラー装置に連結され、前記コントローラー装置が以下の工程
(a)前記試料処理装置に適用された試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして任意に、pHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に
(b)前記試料を結合化合物と接触させる
が実行されることを指示するように適応される、前記デバイスにも関する。
1つの態様において、分析装置の試料処理装置は、コントローラー装置に連結され、前記コントローラー装置は、上に明記したような工程を指示するように適応されている。
用語「デバイス」は、本明細書において、検出結果が得られることを可能にするように、互いに機能可能であるように連結された、少なくとも前述の手段を含む、手段のシステムに関する。試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させるための、そしてコアポリペプチドを検出するための好ましい手段は、本発明の方法と関連して、上に開示される。操作可能な方式で、手段を連結する方法は、デバイスに含まれる手段のタイプに応じるであろう。1つの態様において、手段は、単一デバイスに含まれる。本発明にしたがって、デバイスは、上に示すような工程(a)の本発明の意味の直後に、上に示すような工程(b)が続くことを可能にするように適応され、すなわち1つの態様において5分未満、1つの態様において4分未満、さらなる態様において3分未満、さらなる態様において2分未満、さらなる態様において1分未満、さらなる態様において45秒未満、さらなる態様において30秒未満、さらなる態様において15秒未満で行われる。したがって、1つの態様において、コントローラー装置は、明記する時間枠内で、示すような工程が実行されることを指示するように設定される。
1つの態様において、試料処理装置は、試料のための容器を含む。容器は、試料と直接接触してもよいし、または試料を受け取るためのさらなる手段の容器であってもよく、さらなる手段は、例えばマルチウェルプレートであってもよく、ここに試料または複数の試料を適用してもよい。さらに、試料処理装置は、1つの態様において、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、および任意に、pHシフトを誘導する剤を、例えば乾燥型で、または投薬手段に連結された容器、例えばポンプに連結されたチュービング中に含む。任意に、試料処理装置は、試料を、pHシフトを誘導する前記剤に接触させた後、試料中のpHを再調整するための中和手段を含んでもよい。1つの態様において、試料処理装置は、少なくとも1つの検出剤化合物を、例えば乾燥型で、または投薬手段に連結された容器、例えばポンプに連結されたチュービング中に含む。さらなる態様において、試料処理装置は、混合のための手段および反応混合物の温度を調整するための手段を含む。
1つの態様において、検出結果を、使用者が視覚的検査によって、または適切なデバイス上で検出測定を実行することによって、得てもよい。1つの態様において、本発明のデバイスの分析装置は、本発明のコアポリペプチドを検出するため、1つの態様において本発明のコアポリペプチドの量を検出するための検出装置をさらに含む。本発明記載の検出装置として適切な手段は、当業者に知られ、そしてこれには、例えば測光デバイスが含まれる。1つの態様において、分析デバイスは、分析物の電気化学検出のための分析デバイスであり、そしてさらに、少なくとも1つの電極、1つの態様において少なくとも1つの作業電極を含む。当業者に理解されるであろうように、分析デバイスは、さらなる電極、例えば対電極および/または参照電極を含んでもよく;分析デバイスはまた、組み合わせた対電極/参照電極も含んでもよい。適切な電極態様が当業者に知られる。1つの態様において、少なくとも作業電極は、デバイスの試料容器中、または上に明記するような試料を受け取るためのさらなる手段中に含まれる。
1つの態様において、本発明のデバイスは、検出装置に連結された、データ出力装置をさらに含む。データ出力装置は、1つの態様において、検出装置によって得られる出力データに適応される。適切なデータ出力装置は、当業者に知られ、そしてこれには、単純な出力装置、例えばコアポリペプチドが検出閾値を超えて検出されたことを示す、指標ランプまたはディスプレイが含まれる。しかし、出力装置はまた、評価デバイスへのインターフェースであってもよく、前記インターフェースは、任意の種類のデータ伝達手段、例えば、USBのようなケーブル接続、ワイヤレスLAN、ブルートゥースのようなワイヤレス接続を含むもの、またはインスタントメッセージ、eメール等によるデータ伝達などの間接的接続であってもよい。
1つの態様において、本発明のデバイスは、分析システムの一部であり、前記分析システムは、評価デバイスをさらに含む。当業者に理解されるであろうように、評価デバイスは、本発明のデバイスと同じ筐体に、例えば評価装置として含まれてもよいし、または別個のデバイスであってもよい。1つの態様において、評価デバイスは、本発明のデバイスの出力装置から出力データを受け取り、そして論理演算を行って、前記出力データの評価を提供するようプログラミングされたマイクロプロセッサを含む。出力データの評価は、例えば1またはそれより多い対照検出反応において測定された値に関するデータの修正、統計計算、例えば2またはそれより多い平行検出反応の平均の計算、希釈因子に関するデータの修正、参照値に対する出力データの比較、リストにおけるデータのコンパイル等を含んでもよい。1つの態様において、評価デバイスは、データ保存装置をさらに含む。さらなる態様において、前記データ保存装置は、参照値を、例えば参照値データベース中に含む。さらに、1つの態様において、データ保存装置は、上に明記するように、本発明のデバイスから受け取った出力データを保存するよう適応される。
1つの態様において、前記ウイルスのコアポリペプチドを自動的に検出するための手段を適用する場合、前記自動操作手段によって得たデータを、診断を補助する(すなわちHCVに感染した被験体を同定する)分析結果を確立するため、例えばコンピュータプログラムによってプロセシングしてもよい。典型的な検出手段は、上記の本発明の方法に関連する態様と関連して開示される。こうした場合、手段は、システムの使用者が、量の決定の結果およびその診断値を、マニュアルに提供される指示および解釈によってまとめられるように、機能可能であるように連結される。当業者は、さらなる発明的技術を伴わずに、手段を連結する方法を知っている。典型的なデバイスは、専門臨床家の特定の知識を伴わずに適用可能なものであり、例えば単に試料を装填する必要しかない試験ストリップまたは電子デバイスである。結果は、好ましくは絶対量または相対量としての、パラメータ診断生データの出力として提供されてもよい。これらのデータは、臨床家による解釈が必要であろうことが理解されるものとする。しかし、やはり想定されるのは、出力が、その解釈に専門臨床家を必要としないプロセシングされた診断生データを含む、エキスパートシステムデバイスである。デバイスのさらなる態様は、分析装置/デバイス(例えばポリペプチドを特異的に認識するリガンドがカップリングされた、バイオセンサー、アレイ、固体支持体、プラズモン表面共鳴デバイス、NMR分光計、質量分析計等)または本発明の方法にしたがって上に言及される評価装置/デバイスを含む。
本発明はさらに、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにおいて、プログラムが分析デバイス、コンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行された際に、本発明記載の方法を実行するための、コンピュータ実行可能命令を含む、コンピュータプログラムを開示し、そして提唱する。特に、コンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能データキャリア上に保存されてもよい。したがって、特に、上に示すような方法工程の1つ、1より多く、またはさらにすべてが、コンピュータまたはコンピュータネットワークを用いることによって、好ましくはコンピュータプログラムを用いることによって、実行可能である。
本発明はさらに、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにおいて、プログラムが分析デバイス、コンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行された際に、本発明記載の方法を実行するための、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品を開示し、そして提唱する。特に、プログラムコード手段は、コンピュータ読み取り可能データキャリア上に保存可能である。
さらに、本発明は、コンピュータまたはコンピュータネットワーク内、例えばコンピュータまたはコンピュータネットワークの作業メモリまたはメインメモリ内に装填された後、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにしたがって、方法を実行可能である、データ構造が保存されたデータキャリアを開示し、そして提唱する。
本発明はさらに、プログラムがコンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行された際に、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにしたがって方法を実行するための、機械読み取り可能キャリア上に保存されたプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品を提唱し、そして開示する。本明細書において、コンピュータプログラム製品は、取引可能製品としてのプログラムを指す。製品は、一般的に、恣意的形式、例えば紙の形式で、またはコンピュータ読み取り可能データキャリア上に存在していてもよい。特に、コンピュータプログラム製品は、データネットワーク上で分配可能であってもよい。
最後に、本発明は、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにしたがって方法を実行するための、コンピュータシステムまたはコンピュータネットワークによって読み取り可能な命令を含有する、調節されたデータシグナルを提唱し、そして開示する。
1つの態様において、本発明のコンピュータ実行側面に関して、本明細書に開示する態様の1またはそれより多くにしたがった方法の、1またはそれより多くの方法工程、あるいはさらに、すべての方法工程は、コンピュータまたはコンピュータネットワークを用いることによって実行可能である。したがって、一般的に、データの提供および/または操作を含む任意の方法工程は、コンピュータまたはコンピュータネットワークを用いることによって実行可能である。一般的に、これらの方法工程には、典型的には手動作業を必要とする方法工程、例えば試料の提供および/または実際の測定の実行の特定の側面を除く、任意の方法工程が含まれてもよい。
特に本発明はさらに:
-少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータまたはコンピュータネットワークであって、該プロセッサが、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するように適応されている、前記コンピュータまたはコンピュータネットワーク、
-コンピュータ装填可能データ構造であって、該データ構造がコンピュータ上で実行されている間、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するように適応されている、前記コンピュータ装填可能データ構造、
-コンピュータプログラムであって、該プログラムがコンピュータ上で実行されている間、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するように適応されている、前記コンピュータプログラム、
-コンピュータプログラムであって、該コンピュータプログラムがコンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行されている間、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するためのプログラム手段を含む、前記コンピュータプログラム、
-先行する態様に記載のプログラム手段を含むコンピュータプログラムであって、該プログラム手段がコンピュータ読み取り可能保存媒体上に保存されている、前記コンピュータプログラム、
-保存媒体であって、データ構造が該保存媒体上に保存され、そして該データ構造がコンピュータまたはコンピュータネットワークのメインおよび/または作業ストレージに装填された後、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するように適応されている、前記保存媒体、および
-プログラムコード手段を有するコンピュータプログラム製品であって、該プログラムコード手段がコンピュータまたはコンピュータネットワーク上で実行された際に、本明細書記載の態様の1つにしたがって方法を実行するため、該プログラムコード手段が、保存媒体上に保存可能であるかまたは保存されている、前記コンピュータプログラム製品
を開示する。
本発明の知見を要約して、以下の態様が特に想定される:
1. 被験体由来の試料において、C型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドを検出するための方法であって
(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ;
(b)前記試料を結合化合物と接触させ;そして
(c)前記試料における前記HCVのコアポリペプチドを検出する
工程を含み;
工程a)の直後に工程b)が続く、前記方法。
2. 工程(a)が、前記試料を、pHシフトを誘導する剤と接触させる工程をさらに含み、1つの態様において、前記試料を、pHシフトを誘導する前記剤と、そして前記表面活性剤と同時に接触させる、態様1の方法。
3. 直後が5分未満、1つの態様において4分未満、さらなる態様において3分未満、さらなる態様において2分未満、さらなる態様において1分未満、さらなる態様において45秒未満、さらなる態様において30秒未満、さらなる態様において15秒未満の時間枠である、態様1または2の方法。
4. 直後が技術的に可能な限り短い時間枠である、態様1~3のいずれか1つの方法。
5. 前記陽イオン性界面活性剤が、四級アンモニウム界面活性剤である、態様1~4のいずれか1つの方法。
6. 前記四級アンモニウム界面活性剤がヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩、1つの態様においてヘキサデシル-トリメチル-アンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112-02-7)である、態様5の方法。
7. 前記表面活性剤が、非イオン性界面活性剤、1つの態様においてアルキル-グリコシド、さらなる態様においてオクチルグリコシド(n-オクチル-β-D-グルコシド、CAS番号29836-26-8)をさらに含む、態様1~6のいずれか1つの方法。
8. 前記結合化合物が検出剤化合物、1つの態様において検出剤抗体である、態様1~7のいずれか1つの方法。
9. コアポリペプチドの前記検出が、捕捉化合物によって、1つの態様において捕捉抗体によって、固体表面に前記コアポリペプチドを捕捉する工程を含む、態様1~8のいずれか1つの方法。
10. 前記捕捉抗体および/または前記検出剤抗体がモノクローナル抗体である、態様8または9の方法。
11. 前記コアポリペプチドの前記検出が、サンドイッチイムノアッセイにおいて前記コアポリペプチドを検出する工程を含む、態様1~10のいずれか1つの方法。
12. 前記試料が、体液試料、1つの態様において尿、唾液、脳脊髄液、血液、血清、または血漿試料である、態様1~11のいずれか1つの方法。
13. 前記試料が免疫グロブリンを含む試料、1つの態様において血液、血清、または血漿試料である、態様1~12のいずれか1つの方法。
14. pHシフトを誘導する前記剤が塩基である、態様2~13のいずれか1つの方法。
15. 前記塩基がブレンステッド-ローリー塩基、1つの態様において水溶液中でさらなる水酸化物イオンを含むかまたは生成する化合物、さらなる態様においてアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である、態様14の方法。
16. 前記塩基が最大4、1つの態様において最大3、さらなる態様において最大2のpK値を有する、態様14または15の方法。
17. 前記塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウム、1つの態様において水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムである、態様14~16のいずれか1つの方法。
18. 前記塩基が水酸化カリウムである、態様14~17のいずれか1つの方法。
19. 前記試料を塩基と接触させる工程が、前記塩基の0.25mol/l溶液の1部分を、前記試料の2部分に添加する工程を含む、態様14~18のいずれか1つの方法。
20. 前記試料を塩基と接触させる工程が、少なくとも11.75、1つの態様において少なくとも11.9、さらなる態様において少なくとも12、さらなる態様において少なくとも12.1のpHで、前記試料をインキュベーションする工程を含む、態様14~19のいずれか1つの方法。
21. 前記試料を塩基と接触させる工程が、11.75~12.75、1つの態様において11.9~12.6、さらなる態様において12~12.5のpHで、前記試料をインキュベーションする工程を含む、態様14~20のいずれか1つの方法。
22. 前記方法が、前記試料を工程b)において結合化合物と接触させる前に、または接触させている間に、前記塩基を中和するさらなる工程を含む、態様14~21のいずれか1つの方法。
23. 前記方法が、前記試料を結合化合物と接触させるのと同時に、前記塩基を中和するさらなる工程を含む、態様14~22のいずれか1つの方法。
24. 前記中和が、0.2mol/l緩衝剤、1つの態様において0.2mol/lリン酸緩衝剤の少なくとも0.4部分を、試料/塩基混合物の1部分に添加する工程を含む、態様22または23の方法。
25. 前記捕捉化合物および/または前記検出剤化合物が、(i)アルカリ処理コアポリペプチドまたは(ii)アルカリ処理コアポリペプチドおよび非アルカリ処理コアポリペプチドに特異的に結合する結合化合物である、態様14~24のいずれか1つの方法。
26. pHシフトを誘導する前記剤が酸である、態様2~13のいずれか1つの方法。
27. 前記酸がブレンステッド-ローリー酸、1つの態様において水溶液中でさらなるオキソニウムイオン(ヒドロニウムイオン)を含むかまたは生成する化合物、さらなる態様において酸性pHを有する緩衝剤である、態様26の方法。
28. 前記緩衝剤が最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpK値を有する、態様26または27の方法。
29. 前記緩衝剤が、リン酸緩衝剤、1つの態様においてリン酸カリウム緩衝剤である、態様27または28の方法。
30. 前記試料を酸と接触させる工程が、前記緩衝剤の0.2mol/l溶液の1部分を、前記試料の2部分に添加する工程を含む、態様26~29のいずれか1つの方法。
31. 前記試料を酸と接触させる工程が、最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpHで、前記試料をインキュベーションする工程を含む、態様26~30のいずれか1つの方法。
32. 前記試料を酸と接触させる工程が、3~6、1つの態様において4~5.5、さらなる態様において4.5~5.5のpHで、前記試料をインキュベーションする工程を含む、態様26~31のいずれか1つの方法。
33. 前記方法が、前記コアポリペプチドを工程b)において結合化合物と接触させる前に、または接触させている間に、前記酸を中和するさらなる工程を含む、態様26~32のいずれか1つの方法。
34. 前記方法が、前記試料を結合化合物と接触させるのと同時に、前記酸を中和するさらなる工程を含む、態様26~33のいずれか1つの方法。
35. 前記中和が、0.1mol/l中和緩衝剤、1つの態様において0.1mol/lリン酸緩衝剤の少なくとも0.4部分を、試料/酸混合物の1部分に添加する工程を含む、態様33または34の方法。
36. 前記捕捉化合物および/または前記検出剤化合物が、(i)酸処理コアポリペプチドまたは(ii)酸処理コアポリペプチドおよび非酸処理コアポリペプチドに特異的に結合する結合化合物である、態様26~35のいずれか1つの方法。
37. 前記試料の前記接触が、10℃~50℃、1つの態様において20℃~45℃、さらなる態様において30℃~40℃、さらなる態様において37±3℃の温度で前記試料をインキュベーションする工程を含む、態様1~36のいずれか1つの方法。
38. 前記試料のpHシフトを誘導する剤との前記接触、および前記試料の表面活性剤との接触を同時に行う、態様1~37のいずれか1つの方法。
39. 前記コアポリペプチドを検出する前に、変性ポリペプチドを試料から除去しない、態様1~38のいずれか1つの方法。
40. 前記被験体が哺乳動物、1つの態様において霊長類、さらなる態様においてヒトである、態様1~39のいずれか1つの方法。
41. 前記被験体が、HCVに感染していると推測される被験体である、態様1~40のいずれか1つの方法。
42. HCVコアポリペプチドの検出のため、被験体由来の試料をプレプロセシングするための方法であって、(a)前記試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして任意に、pHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に、(b)前記試料を結合化合物と接触させる工程を含む、前記方法。
43. 試料において、HCVを検出するためのプレプロセシング試薬の使用であって、前記プレプロセシング試薬が、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、および任意に、pHシフトを誘導する剤を含み、前記使用がa)前記試料を、前記プレプロセシング剤と接触させ、その直後に、b)前記試料を結合化合物と接触させる工程を含む、前記使用。
44. 前記表面活性剤が、非イオン性界面活性剤をさらに含む、態様43の使用。
45.前記陽イオン性界面活性剤が、四級アンモニウム界面活性剤、1つの態様においてヘキサデシル-トリメチルアンモニウム塩、1つの態様においてヘキサデシル-トリメチルアンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112-02-7)である、態様43または44の使用。
46. 前記非イオン性界面活性剤が、アルキル-グリコシド、さらなる態様においてオクチルグリコシド(n-オクチル-β-D-グルコシド、CAS番号29836-26-8)である、態様43~45のいずれか1つの使用。
47. 前記プレプロセシング試薬が、アルカリ金属ハロゲン化物、1つの態様においてKClまたはNaCl、さらなる態様においてKClをさらに含む、態様43~46のいずれか1つの使用。
48. 前記プレプロセシング試薬が、0.5mol/l~2mol/l、1つの態様において0.75~1.75mol/l、1つの態様において1mol/l~1.25mol/l、さらなる態様において約1.125mol/l、さらなる態様において1.125mol/lの濃度で前記アルカリ金属ハロゲン化物を含む、態様43~47のいずれか1つの使用。
49. 前記プレプロセシング試薬が3倍濃縮試薬である、態様43~48のいずれか1つの使用。
50. pHシフトを誘導する前記剤が塩基である、態様43~49のいずれか1つの使用。
51. 前記塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウム、1つの態様において水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、さらなる態様において水酸化カリウムである、態様50の使用。
52. 前記プレプロセシング試薬中の前記塩基の濃度が、0.1mol/l~1mol/l、1つの態様において0.15mol/l~0.5mol/l、1つの態様において0.2mol/l~0.3mol/l、1つの態様において約0.25mol/l、1つの態様において0.25mol/lである、態様50または51の使用。
53. 前記プレプロセシング試薬が、1.3%(w/v)~2%(w/v)の濃度の前記陽イオン性界面活性剤、および少なくとも0.25%(w/v)、1つの態様において0.25%(w/v)~2.5%、さらなる態様において0.3%(w/v)~1.5%(w/v)の濃度の前記非イオン性界面活性剤を含む、態様50~52の使用。
54. pHシフトを誘導する前記剤が酸である、態様43~49のいずれか1つの使用。
55. 酸が緩衝剤、1つの態様においてリン酸緩衝剤、さらなる態様においてリン酸カリウム緩衝剤である、態様54の方法。
56. 緩衝剤が、最大6、1つの態様において最大5.5、さらなる態様において最大5のpHを有する、態様54または55の使用。
57. 試料において、HCVのコアポリペプチドを検出するための分析デバイスであって、試料処理装置を含む分析装置を含み、前記分析装置がコントローラー装置に連結され、前記コントローラー装置が以下の:
(a)前記試料処理装置に適用された試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、そして任意に、pHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に
(b)前記試料を結合化合物と接触させる
工程が実行されることを指示するように適応されている、前記分析デバイス。
58. 態様57の分析デバイスおよび評価デバイスを含む、分析システム。
59. 直後が1秒~5分未満の時間枠であり、そして工程a)およびb)の間の時間枠が前記試料に前記界面活性剤を添加することで始まり、そして前記結合化合物を添加することで終わる、態様1~42のいずれか1つの方法、態様43~56のいずれか1つの使用、態様57の分析デバイス、または態様58の分析システム。
60. コントローラー装置が、特定の時間枠内に工程(a)および(b)が行われることを指示するように設定されている、態様59の分析デバイスまたは分析システム。
本発明のさらなる任意の特徴および態様は、実施例態様の続く説明において、特に従属クレームと組み合わせて、より詳細に開示されるであろう。ここで、それぞれの任意の特徴は、当業者が認識するであろうように、単離方式で、ならびに恣意的な実現可能な組み合わせで、達成可能である。本発明の範囲は、提供する実施例によって制限されない。
実施例1:方法
組換えDNA技術
Sambrook, J.ら, Molecular cloning: A laboratory manual; Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989に記載されるように、標準法を用いてDNAを操作した。製造者の指示にしたがって、分子生物学試薬を用いた。
遺伝子およびオリゴヌクレオチド合成
化学合成によって、Geneart GmbH(ドイツ・レーゲンスブルク)で、所望の遺伝子セグメントを調製した。合成した遺伝子断片を、増殖/増幅のため、大腸菌(E. coli)プラスミド内にクローニングした。サブクローニングされた遺伝子断片のDNA配列を、DNA配列決定によって検証した。あるいは、化学的に合成したオリゴヌクレオチドをアニーリングすることによって、またはPCRを通じて、短い合成DNA断片を組み立てた。それぞれのオリゴヌクレオチドを、metabion GmbH(ドイツ・プラネック-マルティンスリート)によって調製した。
基本/標準哺乳動物発現プラスミドの説明
所望の遺伝子/タンパク質(例えば全長抗体重鎖、全長抗体軽鎖、またはオリゴグリシンをN末端に含有するFc鎖)の発現のため、以下の機能要素を含む転写単位を用いた:
-ヒトサイトメガロウイルス由来の、イントロンAを含む、極初期エンハンサーおよびプロモーター(P-CMV)、
-ヒト重鎖免疫グロブリン5’-非翻訳領域(5’UTR)、
-ネズミ免疫グロブリン重鎖シグナル配列、
-発現しようとする遺伝子/タンパク質(例えば全長抗体重鎖)、および
-ウシ成長ホルモンポリアデニル化配列(BGHpA)。
発現しようとする所望の遺伝子を含む発現単位/カセットに加えて、基本/標準哺乳動物発現プラスミドは、
-大腸菌におけるこのプラスミドの複製を可能にする、ベクターpUC18由来の複製起点、および
-大腸菌においてアンピシリン耐性を与える、ベータ-ラクタマーゼ遺伝子
を含有する。
タンパク質決定
ポリペプチドのアミノ酸配列に基づいて計算した分子消光係数を用いて、または比色BCA法を用いて、280nmの光学密度(OD)を決定することによって、精製ポリペプチドのタンパク質濃度を決定した。
モノクローナル抗体
当業者に知られるような標準的ハイブリドーマ技術によって、または組換え核酸技術によって、モノクローナル抗体が調製されてきている。
選択したモノクローナル抗体の1つを、以下の実施例において、捕捉化合物として用い、そして該抗体は、HCVコアタンパク質のエピトープ、aa157-169に結合する。非常に類似のエピトープがすでにEP 1 308 507に開示されている。検出化合物として、EP 0 967 484およびEP 1 308 507にもまた記載されるエピトープに関連するエピトープ、エピトープaa102-112に結合可能なモノクローナル抗体を選択した。マウスを免疫するため、HCV遺伝子型1にコードされる完全ポリタンパク質を開示する、Genbank寄託番号P26664.3 GI:130455記載の遺伝子型1aのHCVコア抗原性配列を用いた。特に、アミノ酸110-171のいずれか由来のペプチドを、WO 03/000878 A2、US 2009/0291892 A1、WO 2013/107633 A1に開示される方法にしたがって、大腸菌SlyDとの組換え融合タンパク質として、免疫に用いた。さらなるアプローチにおいて、KLH(キーホールリンペット(keyhole limpet)ヘモシアニン)にカップリングした、アミノ酸82-117由来の多数のペプチドを、既知の方法にしたがった免疫に用いた。
実施例2:抗体の標識
ビオチンおよびルテニウム部分、それぞれの、抗体へのカップリング:
当業者には完全によく知られている最新技術の方法にしたがって、抗体を得て、そして精製した。
標識の前に、検出抗体のみを精錬した。ペプシンによって切断して、F(ab’)断片を得て、そして干渉傾向があるFc断片を除去した(該方法は、A. JohnstoneおよびR. Thorpeによって、Immunochemistry in Practice, Blackwell Scientific 1987に記載される)。精製F(ab’)断片を、ホモ二官能性架橋剤、スベリン酸ジスクシニミジル(DSS)とさらに重合させて、そしてS400ゲル濾過クロマトグラフィに適用し、F(ab’)ポリマーの最適サイズを収集した(原理はDE3640412に記載される)。
カップリングのため、一般的に、抗体のリジンε-アミノ基をN-ヒドロキシ-スクシンイミド活性化化合物によってターゲティングした。10mg/mlのタンパク質濃度で、抗体を、それぞれ、N-ヒドロキシ-スクシンイミド活性化ビオチン化試薬およびN-ヒドロキシ-スクシンイミド活性化ルテニウム標識試薬と反応させた。ビオチン化またはルテニウム標識試薬の標識/タンパク質比は、それぞれ5:1または15:1であった。反応緩衝液は、50mMリン酸カリウム(pH8.5)、150mM KClであった。反応を室温で15分間行い、そしてL-リジンを最終濃度10mMで添加することによって停止した。標識の加水分解不活性化を回避するため、それぞれのストック溶液を乾燥DMSO(Sigma-Aldrich、ドイツ)中で調製した。カップリング反応後、ゲルろ過カラム(Superdex 200 HI Load)を通じて未精製抗体コンジュゲートを通過させることによって、または透析によって、未反応遊離ビオチン/標識を除去した。
実施例3:
プロトタイプElecsys HCVコア抗原アッセイ
Elecsys HCVコア抗原アッセイを自動化cobas(登録商標)e801分析装置(Roche Diagnostics GmbH)上で行った。
サンドイッチアッセイ形式で測定を行った。cobas(登録商標)e801分析装置におけるシグナル検出は、電気化学発光に基づく。このサンドイッチアッセイにおいて、ビオチン-コンジュゲート(すなわち捕捉抗体)をストレプトアビジンコーティング磁気ビーズ表面上に固定した。検出抗体は、シグナル伝達部分として、錯体化ルテニウム陽イオンを所持する。分析物の存在下で、ルテニウム錯体は、固相に架橋され、そしてcobas(登録商標)e801分析装置の測定セルに含まれる白金電極での励起後、620nmで光を放出する。シグナル出力は、恣意的光単位である。いくつかの供給源から購入したHCVコア抗原陽性および陰性ヒト血清および血漿試料で測定を行った。
プロトタイプアッセイ(プレインキュベーションを伴う)
酸性前処理のため、実験HCVコア抗原アッセイを以下のように行った。HCV抗原陽性試料または血液ドナー試料の30μlの正常ヒト血清、および15μlの界面活性剤含有前処理試薬PT(200mMリン酸カリウム、pH5.0、1.125M KCl、1.5%ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(HTAC)、0.5%オクチルグリコシド)を、ともに9分間インキュベーションして、抗原を放出させた。
プレインキュベーション後、21μlの2μg/ml捕捉抗体-ビオチンコンジュゲートおよび24μlの1μg/ml検出抗体ルテニウム標識コンジュゲートを、同じアッセイ緩衝剤R1およびR2(100mMリン酸カリウム、pH7.0、225mM KCl、0.5%タウロデオキシコール酸ナトリウム、0.3%zwittergent3-14、0.1%オキシピリオン、0.01%メチルイソチアゾリノン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.2%ウシIgG、50μg/ml MAK33-IgG1、50μg/ml MAK33-F(ab’)-ポリ、50μg/ml MAK IgG2b/Fab2a-ポリ)中で添加した。さらに9分間インキュベーションした後、30μlのストレプトアビジンコーティング常磁性微粒子を添加し、そしてさらに9分間インキュベーションした。その後、(これらの実験において生成された電気化学発光シグナルを通じて)HCVコア抗原を検出した。
前処理試薬PTが、1.125M KCl、1.5%HTAC、0.5%オクチルグルコシド、0.25M KOHであり、そしてアッセイ緩衝剤R1およびR2が、200mMリン酸カリウム、pH6.5、225mM KCl、0.5%タウロデオキシコール酸ナトリウム、0.3%zwittergent3-14、0.1%オキシピリオン、0.01%メチルイソチアゾリノン、0.2%ウシ血清アルブミン、0.2%ウシIgG、50μg/ml MAK33-IgG1、50μg/ml MAK33-F(ab’)-ポリ、50μg/ml MAK IgG2b/Fab2a-ポリであったことを除いて、アルカリ前処理のためのアッセイは同じであった。
プレインキュベーションを伴わないアッセイ
上に明記するような捕捉抗体-ビオチンコンジュゲートを含む緩衝剤R1が、およそ12秒後、デバイスで作業可能となったら可能な限り迅速に添加されることを除いて、条件はプロトタイプアッセイに関するものと同じであった。
表1のデータは、HCV抗原陽性試料および正常試料において測定された実際のカウント、ならびに回収率(=プレインキュベーションを伴わずに測定されたカウント/プレインキュベーションを伴って測定されたカウント*100%)を示す。HCV抗原陽性試料に関する、プレインキュベーションを伴わない平均回収率は、酸性前処理では95%、そしてアルカリ前処理では97.6%であった。
表1:プレインキュベーションを伴いおよび伴わずに得たシグナル強度(カウント)、ならびに回収率
Figure 0007044721000001

Claims (15)

  1. 被験体由来の試料において、C型肝炎ウイルス(HCV)のコアポリペプチドを検出するための方法であって、
    (a)該試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と接触させ;
    (b)該試料を結合化合物と接触させ;そして
    (c)該試料におけるHCVのコアポリペプチドを検出する
    工程を含み;
    工程a)の直後に工程b)が続き、直後は1秒~分未満の時間枠であり、そして工程a)およびb)の間の該時間枠が該試料に該表面活性剤を添加することで始まり、そして該結合化合物を添加することで終わり、そして
    工程(a)が、少なくとも2 pH単位のpHシフトを誘導する剤と前記試料を接触させる工程をさらに含む、
    前記方法。
  2. 前記試料を、前記pHシフトを誘導する剤と、そして前記表面活性剤と同時に接触させる、請求項1の方法。
  3. 直後1分未満、45秒未満、30秒未満、または15秒未満の時間枠である、請求項1または2の方法。
  4. 前記陽イオン性界面活性剤が、四級アンモニウム界面活性剤、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩、またはヘキサデシル-トリメチル-アンモニウムクロリド(HTAC、CAS番号112-02-7)である、請求項1~3のいずれか一項の方法。
  5. 前記表面活性剤が、非イオン性界面活性剤、アルキル-グリコシド、またはオクチルグリコシド(n-オクチル-β-D-グルコシド、CAS番号29836-26-8)をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項の方法。
  6. 前記結合化合物が検出剤化合物または検出剤抗体である、請求項1~5のいずれか一項の方法。
  7. コアポリペプチドの前記検出が、捕捉化合物によって、または捕捉抗体によって、固体表面に該コアポリペプチドを捕捉する工程を含む、請求項1~6のいずれか一項の方法。
  8. 前記コアポリペプチドの検出が、サンドイッチイムノアッセイにおいて該コアポリペプチドを検出する工程を含む、請求項1~7のいずれか一項の方法。
  9. 前記pHシフトを誘導する剤が、塩基、ブレンステッド-ローリー塩基、水溶液中でさらなる水酸化物イオンを含むかまたは生成する化合物、またはアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である、請求項1~8のいずれか一項の方法。
  10. 前記pHシフトを誘導する剤が、酸、ブレンステッド-ローリー酸、水溶液中でさらなるオキソニウムイオン(ヒドロニウムイオン)を含むかまたは生成する化合物、または酸性pHを有する緩衝剤である、請求項1~8のいずれか一項の方法。
  11. HCVコアポリペプチドの検出のため、被験体由来の試料をプレプロセシングするための方法であって、(a)該試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして少なくとも2 pH単位のpHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に、(b)該試料を結合化合物と接触させる工程を含み、直後が1秒~分未満の時間枠であり、そして工a)およびb)の間の該時間枠が該試料に該表面活性剤を添加することで始まり、そして該結合化合物を添加することで終わる、前記方法。
  12. 試料において、HCVを検出するためのプレプロセシング試薬の使用であって、該プレプロセシング試薬が、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤および少なくとも2 pH単位のpHシフトを誘導する剤を含み、該使用がa)該試料を、該プレプロセシング試薬と接触させ、その直後に、b)該試料を結合化合物と接触させる工程を含み、直後が1秒~分未満の時間枠であり、そして工程a)およびb)の間の該時間枠が該試料に該表面活性剤を添加することで始まり、そして該結合化合物を添加することで終わる、前記使用。
  13. 前記プレプロセシング試薬が、1.3%(w/v)~2%(w/v)の濃度の前記陽イオン性界面活性剤、および少なくとも0.25%(w/v)、0.25%(w/v)~2.5%(w/v)、または0.3%(w/v)~1.5%(w/v)の濃度の非イオン性界面活性剤を含む、請求項12の使用。
  14. 試料において、HCVのコアポリペプチドを検出するための分析デバイスであって、試料処理装置を含む分析装置を含み、該処理装置が試料のための容器、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤、pHシフトを誘導する剤、および少なくとも1つの検出剤化合物を含み、該分析装置がコントローラー装置に連結され、そして該コントローラー装置が以下の工程
    (a)該試料処理装置に適用された試料を、陽イオン性界面活性剤を含む表面活性剤と、そして少なくとも2 pH単位のpHシフトを誘導する剤と接触させ、その直後に
    (b)該試料を結合化合物と接触させる
    が実行されることを指示するように適応され、
    直後が1秒~分未満の時間枠であり、工程a)およびb)の間の該時間枠が該試料に該表面活性剤を添加することで始まり、そして該結合化合物を添加することで終わり、そしてコントローラー装置が、特定の時間枠内に工程(a)および(b)が行われることを指示するように設定されている、前記分析デバイス。
  15. 請求項14の分析デバイスおよび評価デバイスを含む、分析システム。
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