JP7044180B2 - 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム - Google Patents

生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム Download PDF

Info

Publication number
JP7044180B2
JP7044180B2 JP2021001023A JP2021001023A JP7044180B2 JP 7044180 B2 JP7044180 B2 JP 7044180B2 JP 2021001023 A JP2021001023 A JP 2021001023A JP 2021001023 A JP2021001023 A JP 2021001023A JP 7044180 B2 JP7044180 B2 JP 7044180B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
identification code
container
production line
identifier
reading
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021001023A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021177370A (ja
Inventor
隆之 栃木
和彦 中山
忍 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to CA3177285A priority Critical patent/CA3177285A1/en
Priority to EP21795713.3A priority patent/EP4144652A1/en
Priority to CN202180029007.4A priority patent/CN115398368A/zh
Priority to PCT/JP2021/016124 priority patent/WO2021220900A1/ja
Publication of JP2021177370A publication Critical patent/JP2021177370A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7044180B2 publication Critical patent/JP7044180B2/ja
Priority to US18/050,579 priority patent/US20230081638A1/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)

Description

本発明は、生産ライン管理システム及び方法に係り、より詳細には、個々の容器を識別して、容器の製造ライン及び/又は容器の充填ラインを管理する生産ライン管理システム及び方法に関する。
従来の生産ライン管理システムの一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1によれば、包装用缶等の容器ごとの材料部材から容器に至る容器の各々を識別する識別子を示す識別コードを容器の各々に付すことによって、容器の搬送順序に関係なく、個別に管理している。
特開2019-49769号公報
一般に、容器の充填ラインを管理する事業者(以下、容器充填業者ともいう。)は、容器の製造ラインを管理する事業者(以下、容器製造業者ともいう。)と異なることが多い。容器製造業者が、容器に付した識別コードの示す識別子と、容器の製造ラインにおける処理内容や検査結果のデータとを紐付けした情報を有していても、通常、その情報が容器充填業者と共有されることはない。
そこで、かかる情報が共有されない場合であっても、容器充填業者が、容器に付された識別コードを利用して、容器に内容物を充填する生産ラインを管理できる信頼性の高い生産ライン管理技術が望まれる。
また、多品種の容器を少量ずつ製造している生産ラインにおいては、同一のラインにおいて、複数品種に応じた複数種類の容器が製造されている。また、多品種の商品を少量ずつ製造している生産ラインにおいては、同一生産ラインにおいて、複数品種に応じた複数種類の容器に内容物が充填されている。例えば、第1の種類の容器に第1の種類の内容物を充填する期間の後、同一生産ラインにおいて、第2の種類の容器に第2の種類の内容物が充填される。
ところが、何らかの原因で、生産ラインの上流に滞留していた第1の種類の容器が、第2の種類の内容物を充填する際に、生産ラインに流れる可能性がある。その結果、容器の製造ラインでは、第1の種類の容器が混入したまま第2の種類の容器とともに梱包されて出荷されてしまうおそれがある。また、容器の充填ラインでは、第1の種類の容器に第2の種類の内容物が充填され、容器の種類と内容物の種類が一致しない不良品が生産されてしまうおそれがある。
このため、異種缶等の他品種容器の混合を検知することができる、信頼性の高い生産ライン管理技術が求められている。
また、容器の製造ライン及び容器の充填ラインのような生産ラインにおいては、生産ラインの途中で、容器の抜き取り検査がしばしば行われる。抜き取られた容器は、検査後に生産ラインへ戻される。
ところが、抜き取られた容器を生産ラインに戻す際に、容器を戻すべき工程よりも後の工程に容器を誤って戻してしまうというヒューマンエラーが発生する可能性がある。例えば、生産ライン上の検査工程前の地点から抜き取られた容器が、検査工程を飛ばして、生産ライン上の検査工程後の地点へ戻されてしまうおそれがある。その場合、その容器が不良品であっても検査工程で発見されずに、後工程へ送られてしまうおそれがある。
このため、抜き取り検査時のヒューマンエラーを検知することができる、信頼性の高い生産ライン管理技術が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、個々の容器を識別して個別に管理することができる信頼性の高い生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の生産ライン管理システムは、容器の製造ライン及び/又は充填ラインを管理する生産ライン管理システムであって、前記容器を識別する情報である識別子を示す識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の第1の地点を通過する際に、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第1の読取り手段と、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った後で、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第2の読取り手段と、前記第1の読取り手段が読み取った前記識別コードが示す前記識別子と、前記容器の各々に関する関連情報とを紐付けたデータベースを生成し、前記容器の各々について、前記第2の読取り手段によって読み取られた前記識別コードが示す前記識別子に前記データベースにおいて紐付けられた前記関連情報と所定の設定情報とを比較して前記容器の正常/異常を判定する演算手段と、を備え、前記関連情報は、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った時点を特定する情報を有し、前記設定情報は、所定の期間を特定する情報を有することを特徴としている。
また、本発明の生産ライン管理システムにおいて好ましくは、前記関連情報は、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った第1の読取り時刻であり、前記設定情報は、所定の設定時刻である。
また、本発明の生産ライン管理方法は、容器の製造ライン及び/又は充填ラインを管理する生産ライン管理方法であって、前記容器を識別する情報である識別子を示す識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の第1の地点を通過する際に、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第1の読取りステップと、前記第1の読取りステップで読み取った前記識別コードが示す前記識別子と、前記容器の各々に関する関連情報とを紐付けたデータベースを生成するデータベース生成ステップと、前記第1の読取りステップで前記識別コードを読み取った後で、前記容器に付されている前記識別コードを読み取る第2の読取りステップと、前記容器の各々について、前記第2の読取りステップによって読み取られた前記識別コードが示す前記識別子に前記データベースにおいて紐付けられた前記関連情報と所定の設定情報とを比較して前記容器の正常/異常を判定する判定ステップと、有し、前記関連情報は、前記第1の読取りステップで前記識別コードを読み取った時点を特定する情報を有し、前記設定情報は、所定の期間を特定する情報を有することを特徴としている。
また、本発明の生産ライン管理方法において好ましくは、前記関連情報は、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った第1の読取り時刻であり、前記設定情報は、所定の設定時刻である。
このように、本発明の生産ライン管理システム及び方法においては、容器に識別子を表す識別コードが付された容器の各々について、生産ライン上の第1の地点を通過する際に、容器の各々に付されている識別コードを読み取るとともに、識別コードを読み取った第1の読取り時刻を記録しておき、第2の読取り手段によって読み取られた識別コードの示す識別子と紐付けられた第1の読取り時刻と、所定の設定時刻とを比較して容器の正常/異常を判定する。これにより、容器に付された識別コードを利用して、容器に内容物を充填する生産ラインを管理できる。
また、本発明の複数の加工工程を経て製造された缶の管理システムは、缶の底部は、ドーム状又は平坦状であり、前記底部の主要な部分を構成する主底部と、前記底部のうち前記主底部以外の部分に形成され、缶軸方向から見た形状が円環状であり、缶軸方向に直交する断面の断面形状が凸状及び凹状の少なくとも1つである円環部と、前記円環部の側面部に付され、缶個体を識別可能な情報である個体識別子に対応した個体識別コードとを備え、各缶の個体識別子と、各缶が製造された各加工工程を識別可能な情報である工程識別子とを対応付けて記憶する記憶部と、各個体識別子に対応付いた工程識別子を、前記記憶部から抽出する処理である工程識別子抽出処理を行う制御部とを備え、前記記憶部は、各缶の個体識別子と、各缶の検査結果とを対応付けて記憶し、前記制御部は、検査工程の検査結果が不良である複数の缶の個体識別子を、前記記憶部から抽出する不良缶識別子抽出処理を行い、前記工程識別子抽出処理では、前記不良缶識別子抽出処理で抽出した各個体識別子に対応付いた工程識別子を、前記記憶部から抽出し、各工程識別子に対応づいた缶の数量を集計する缶数量集計処理を行う
また、本発明において、缶は、底部を有する缶であり、前記底部は、ドーム状又は平坦状であり、前記底部の主要な部分を構成する主底部と、前記底部のうち前記主底部以外の部分に形成され、缶軸方向から見た形状が円環状であり、缶軸方向に直交する断面の断面形状が凸状及び凹状の少なくとも1つである円環部と、前記円環部の側面部に付され、缶個体を識別可能な情報である個体識別子に対応した個体識別コードとを備えることができる
また、本発明において、缶の製造方法は、素材としての板金から打ち抜かれた材料部材のうち前記缶底部に加工される部分に、又は前記板金のうちの前記材料部材として打ち抜かれる予定部分のうち前記缶底部に加工される部分に、前記個体識別コードを付す個体識別コード付し工程と、前記個体識別コード付し工程の後に行われる複数の加工工程とを備え、各加工工程は、前記個体識別コード付し工程で付された個体識別コードを読み取る個体識別コード読み取り工程と、前記個体識別コード読み取り工程で読み取った個体識別コードに対応した個体識別子と、各加工工程の工程識別子とを対応付けて記憶部に記憶する個体識別子-工程識別子対応付け工程とを備えることができる
本発明によれば、個々の容器を識別して個別に管理することができる信頼性の高い生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム提供することができる。
本発明の第1及び第2実施形態に係る、容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システムを説明するブロック図である。 本発明の第3実施形態に係る、容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システムを説明するブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る、容器の充填ラインを管理する生産ライン管理システムを説明するブロック図である。 本発明の第5実施形態で製造された缶の個体を説明する図である。 本発明の第5実施形態の缶管理システムの全体の構成を説明する図である。 本発明の第5実施形態のプリンタの構成を説明する図である。 本発明の第5実施形態の工程履歴テーブル、プリンタ工程のヒストグラム、ネック加工工程のヒストグラム、照会端末の工程履歴表示画面を説明する図である。
[第1実施形態]
図1を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。第1実施形態では、容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システム及び方法として、異種缶の混合を検知する例を説明する。
(容器の製造ライン)
まず、本実施形態における管理対象である、2ピース缶の容器の製造ライン100を説明する。図1に示すように、容器の製造ライン100は、カッピングプレス工程11、ボディメーカ工程12、プリンタ工程13、及び検査工程14を備える。
カッピングプレス工程11では、コイルから巻き出した素材としてのシート状の板金Sから、板金Sの搬送方向に直交する方向に配列した8つの打抜手段(図示せず)によって、円形の材料部材C1が打ち抜かれるとともにカップ形状に成形される。
次に、ボディメーカ工程12では、8つのレーン(図示せず)に分かれて、カップ形状の材料部材C1を絞り加工して缶胴部を薄く延ばし、更に缶底部を成形して缶体C2を並行して成形する。
次に、プリンタ工程13では、缶体C2の各々は、マンドレルホイールのいずれかのマンドレル(図示せず)に保持されてプリンタ版(図示せず)に押し当てられることによって、缶胴部に塗装、印刷され、更に乾燥・焼き付けが行われる。
そして、検査工程14では、プリンタ工程13を経た缶体C3の内外面の不良を検査する。検査の結果、不良と判定された缶体C3は生産ラインから排除され、良品と判定された缶体C3のみが出荷される。
なお、容器の製造ライン100は、上記の処理工程11~13を全て含むものに限定されない。また、容器の製造ライン100は、上記の処理工程11~13以外に、洗浄工程やコーティング工程のような種々の工程を更に含むものであってもよい。また、検査工程14は、複数の工程で実施されてもよい。
(生産ライン管理システムの全体構成)
次に、容器の製造ライン100を管理する生産ライン管理システムを説明する。
図1に示すように、生産ライン管理システムは、コード付与手段1、ボディメーカ工程読取り手段2a、プリンタ工程読取り手段2b、検査工程読取り手段3、演算手段4、及びデータベース5を備える。
コード付与手段1は、容器を識別する情報である識別子を示す識別コードを容器に付すコード付与手段として、カッピングプレス工程11において識別コードを付す。
本実施形態では、カッピングプレス工程11において、板金Sから個々の材料部材C1が打ち抜かれて分離される前に、板金Sのうち材料部材C1として円形に打ち抜かれる予定部分に、識別コードが付される。識別コードは、板金Sのうち、成形工程で変形の少ない缶底部となる部分、特にその中心付近に付すことが好ましい。これにより、材料部材から成形されて缶体に至る容器の各々を、容器成形前であっても、識別子を用いて管理することができる。
なお、本実施形態では、カッピングプレス工程11において識別コードを付しているが、識別コードを付す工程は特に限定されず、例えば、ボディメーカ工程12において、成形された缶体C2に識別コードを付してもよい。
識別コードは、容器を識別する情報である識別子を示すことができるものであれば特に限定されず、例えば、英数字のような文字、記号でもよいし、バーコードでもよいし、二次元コードでもよい。識別コードを容器に付する方法も特に限定されず、例えば、識別コードを容器にインクで印字してもよいし、刻印してもよいし、レーザ光線で焼き付けてもよい。また、例えば、識別コードを表示するシールや部品を容器に貼着してもよい。したがって、コード付与手段1は、例えば、印字装置、刻印装置、レーザ照射装置、及びシール貼着装置のいずれでもよい(他の実施形態についても同様である。)。
また、識別コードは、視覚的、光学的に読み取り可能なものに限定されず、接触又は非接触で電磁的に読み取り可能なものであってもよい。そのような識別コードの一例として、RFID(radio frequency identifier)のような、識別子を示すコードの信号を電磁的に発信可能なチップが挙げられる。かかるチップを容器に付する方法は特に限定されず、例えば、チップを容器に貼着してもよいし、埋め込んでもよい。したがって、コード付与手段1は、例えば、チップを容器に貼着するためのチップ貼着機構、及びチップを容器に埋め込むためのチップ埋込み機構を備えた装置のいずれでもよい(他の実施形態についても同様である。)。
ボディメーカ工程読取り手段2aは、ボディメーカ工程12において処理対象の容器の各々に付されている識別コードを読み取る。
本実施形態の生産ライン管理システムでは、プリンタ工程読取り手段2bが、識別コードが付された容器が製造ライン上の第1の地点を通過する際に、容器の各々に付されている識別コードを読み取る第1の読取り手段として、第1の地点としてのプリンタ工程13において、処理対象の容器に付されている識別コードを読み取る。
なお、プリンタ工程読取り手段2bの代わりに、ボディメーカ工程読取り手段2aを第1の読取り手段としてもよい。また、処理工程間を第1の地点として、搬送中の容器に付された識別コードを読み取るようにしてもよい。
検査工程読取り手段3は、識別コードが付された容器が製造ライン上の第1の地点よりも下流の第2の地点を通過する際に、容器に付されている識別コードを読み取る第2の読取り手段として、プリンタ工程13よりも下流の検査工程14において検査対象の容器に付されている識別コードを読み取る。
なお、ボディメーカ工程読取り手段2a、プリンタ工程読取り手段2b、及び検査工程読取り手段3は、識別コードを読み取り可能なものであれば特に限定されない。例えば、識別コードが光学的に読み取り可能なものであるときは、カメラのような撮像装置が好ましい。また、識別コードが電磁的に読み取り可能なものであるときには、RFIDのようなチップからの信号を受信するリーダのような受信装置が好ましい。
読み取られた識別コードの情報又は識別コードの示す識別子の情報は、演算手段4に送られる。
演算手段4は、識別コードが示す識別子IDと、プリンタ工程読取り手段2bが識別コードを読み取った第1の読取り時刻T1とを紐付けたデータベース5を生成する。
なお、第1の読取り時刻T1を決める時計機能は、プリンタ工程読取り手段2bから識別コードがリアルタイムで送られる演算手段4が有するとよい。また、かかる時計機能をプリンタ工程読取り手段2bのような第1の読取り手段が有していて、読み取った識別コードと共に第1の読取り時刻T1を演算手段4へ送ってもよい。
また、本実施形態では、データベース5では、各容器に付された識別コードの示す識別子が、第1の読取り時刻T1に加えて、ボディメーカ工程12及びプリンタ工程13に関する情報と、検査工程14における検査の結果とを紐付けられる。
なお、演算手段4は、コンピュータで構成してもよいし、インターネットを介して、クラウド・コンピューティングシステム上に設けてもよい。また、データベース5も、記憶装置内のデータとして構築してもよいし、インターネットを介して、クラウド・コンピューティングシステム上に設けてもよい。
ここで、表1にデータベース5の内容の一例を示す。
Figure 0007044180000001
表1に示すデータベース5において、各工程に関する情報として、カッピングプレス工程の数字は、カッピングプレス工程において、板金Sから材料部材C1を打ち抜く打抜き手段(図示せず)の番号を示す。また、ボディメーカ工程の数字は、ボディメーカのレーン番号を示す。また、プリンタ工程の数字は、プリンタ工程において缶体を保持するマンドレルの番号を示す。なお、他の表においても同じである。
さらに、演算手段4は、容器の各々について、検査工程読取り手段3によって読み取られた識別コードが示す識別子にデータベース5において紐付けられた第1の読取り時刻T1と所定の設定時刻Thとを比較して容器の正常/異常を判定する。
本実施形態では、容器の製造ライン100において、午前中に、第1の種類の2ピース缶を製造した後、同一ラインにおいて、午後に、第2の種類の2ピース缶を製造する場合に、生産ライン管理システムによって、異種缶の混合を検知する例を説明する。
何らかの原因で、生産ラインの上流に滞留していた第1の種類の2ピース缶が、第2の種類の2ピース缶の製造中に生産ラインに流れると、混入した第1の種類の2ピース缶が第2の種類の2ピース缶とともに梱包されて出荷されてしまうおそれがある。
そこで、異種缶の混合を検知するために、演算手段4は、第1の読取り時刻T1が、設定時刻よりも前である場合に、容器を異常と判定する。所定の設定時刻Thは、午前中の第1の種類の2ピース缶の製造期間の終了後、午後の第2の種類の2ピース缶の製造期間の開始前の時刻を設定するとよい。ここでは、設定時刻Thを「正午(12:00:00)」に設定する。
具体的には、表1において、識別子ID:「9D33FA21」に紐付けされた第1の読取り時刻T1:「13:40:21」は、設定時刻Thである「正午」よりも後であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「正常」と判定する。
一方、表1において、識別子ID:「9D33FA41」に紐付けされた第1の読取り時刻T1は、「09:34:27」は、設定時刻Thの正午よりも前であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「異常」と判定する。
これにより、識別子IDと2ピース缶の種類とを紐付けしておかなくとも、第1の読取り時刻T1によって、異種缶混合を容易に検出できる。
[変形例]
上述した第1実施形態では、第1の読取り時刻を利用して異種缶混合を検知する例を説明したが、第1の読取り時刻には、生産ラインを管理するうえで様々な利用形態がある。
例えば、製造ラインの工程中で不具合が生じた場合、不具合の発生した工程で製造された2ピース缶を排除する必要がある。特に、2ピース缶が梱包された後で、製造ラインの不具合が発覚した場合には、従来は、製造ラインの外で、梱包された2ピース缶を全数検査する必要があった。このような場合、2ピース缶の不具合箇所を目視で検査するか、もしくは、梱包されたすべての2ピース缶を廃棄する必要があった。
本変形例における生産管理システムは、第2の読取り手段が製造ライン外で識別コードを読み取る点以外は、第1の実施形態と実質的に同じ構成であるが、製造ラインの工程中に不具合があった場合に、不具合の発生から調整完了までの時間帯に製造された2ピース缶を選択的に排除する。第2の読取り手段の例として、例えば、手持ち式のコードリーダーが挙げられる。
なお、第2の読取り手段で識別コードを読み取るタイミングは、第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った後であればよい。
本変形例では、設定時刻Thに、所定の時間範囲が与えられている。この時間範囲は、不具合の発生時刻から調整完了時刻までの時間帯とするとよい。
そして、演算手段4は、第1の読取り時刻T1が、所定の時間範囲Th内である場合に、容器を異常と判定する。例えば、設定時刻Thの時間範囲が、「14:00:00」~「15:00:00」である場合、第1実施形態で示した表1のデータベース5において、ID:「9D33FA31」の2ピース缶の第1の読取り時刻T1:「14:41:22」がこの時間範囲内にあるため、演算手段4は、この2ピース缶を異常と判定する。
これにより、2ピース缶が梱包された後で、製造ラインの不具合が発覚した場合であっても、2ピース缶の不具合箇所を目視で全数検査する必要も、梱包されたすべての2ピース缶を廃棄する必要もなくすことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態においても、図1を参照して、容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システム及び方法として、容器の製造ラインにおいて、異種缶混合を検知する例を説明する。
なお、上述した第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
上述した第1実施形態では、異種缶の混合を検知するにあたり、演算手段4は、設定時刻Thを正午に設定し、第1の読取り時刻T1が設定時刻Thよりも前であるときに容器を異常と判定したが、本実施形態で説明するように、設定時刻Thは固定時刻に限定されない。
本実施形態では、演算手段4によって、データベース5において、識別コードが示す識別子と、第1の読取り時刻T1に加えて、第2の読取り手段としての検査工程読取り手段3が識別コードを読み取った第2の読取り時刻T2が紐付けられる。
そして、異種缶の混合を検知するために、演算手段4は、第1の読取り時刻T1が、設定時刻Thよりも前である場合に、容器を異常と判定する。本実施形態では、所定の設定時刻Thとして、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の時刻が設定される。
なお、所定の時間ΔTは、生産ラインに合わせて適宜設定することができる。
ここで、表2にデータベース5の内容の一例を示す。
Figure 0007044180000002
表2に示すデータベース5においても、表1と同様に、各工程に関する情報として、カッピングプレス工程の数字は、カッピングプレス工程において、板金Sから材料部材C1を打ち抜く打抜き手段(図示せず)の番号を示す。また、ボディメーカ工程の数字は、ボディメーカのレーン番号を示す。なお、表2では、表1に示されていたプリンタ工程のデータの表示を省略している。
本実施形態では、午前中に、第1の種類の2ピース缶を製造した後、同一ラインにおいて、午後に、第2の種類の2ピース缶を製造する容器の製造ライン100を管理する。
何らかの原因で、この製造ライン100の上流に滞留していた第1の種類の2ピース缶が、第2の種類の2ピース缶の製造中に生産ラインに流れると、混入した第1の種類の2ピース缶が第2の種類の2ピース缶とともに梱包されて出荷されてしまうおそれがある。
そこで、異種缶の混合を検知するために、演算手段4は、容器の各々について、検査工程読取り手段3によって読み取られた識別コードが示す識別子にデータベース5において紐付けられた第1の読取り時刻T1と、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の設定時刻Th、例えば、2時間だけ前の設定時刻Thとを比較する。そして、第1の読取り時刻T1が、設定時刻よりも前である場合に、容器を異常、即ち異種缶と判定する。
具体的には、表2において、識別子ID:「9D33FA21」の2ピース缶については、第2の読取り時刻T2:「13:50:21」の2時間前の「11:50:21」が、設定時刻Thとなる。そして、演算手段4は、この設定時刻Th:「11:50:21」と、第1の読取り時刻T1:「13:40:21」とを比較する。この場合、第1の読取り時刻T1は、設定時刻Thよりも後であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「正常」と判定する。
一方、表2において、識別子ID:「9D33FA41」の2ピース缶については、第2の読取り時刻T2:「14:53:38」の2時間前の「12:53:38」が、設定時刻Thとなる。そして、演算手段4は、この設定時刻Th:「12:53:38」と、第1の読取り時刻T1:「09:34:27」とを比較する。この場合、第1の読取り時刻T1は、設定時刻Thよりも前であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「異常」と判定する。
[第3実施形態]
次に、図2を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システム及び方法として、容器の製造ラインにおいて、抜き取り検査後に生産ラインの後工程に誤って戻された容器を検知する例を説明する。
なお、上述した第1実施形態と同じ構成には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、識別コードが付された容器が製造ライン上の第1の地点よりも下流の第2の地点を通過する際に、容器に付されている識別コードを読み取る第2の読取り手段として、プリンタ工程13よりも下流の梱包工程15において、梱包される容器に付されている識別コードを読み取る梱包工程読取り手段3aを備える。
そして、演算手段4は、識別コードが示す識別子IDと、プリンタ工程読取り手段2bが識別コードを読み取った第1の読取り時刻T1と、梱包工程読取り手段3aが識別コードを読み取った第2の読取り時刻T2とを紐付けたデータベース5を生成する。
また、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、データベース5において、識別子IDは、ボディメーカ工程12及びプリンタ工程13に関する情報とも紐付けられる。
表3にデータベース5の内容の一例を示す。
Figure 0007044180000003
さらに、演算手段4は、容器の各々について、梱包工程読取り手段3aによって読み取られた識別コードが示す識別子にデータベース5において紐付けられた第1の読取り時刻T1と所定の設定時刻Thとを比較して容器の正常/異常を判定する。
本実施形態では、容器の製造ライン100において、抜き取り検査後に生産ラインの後工程に誤って戻された容器を検知する例を説明する。
生産ライン上の検査工程前の地点から抜き取られ容器が、検査工程を飛ばして、生産ライン上の検査工程後の地点へ戻されてしまうおそれがある。その場合、その容器が不良品であっても検査工程で発見されずに、後工程へ送られてしまうおそれがある。
そこで、抜き取り検査後に生産ラインの後工程に誤って戻された容器を検知するために、演算手段4は、第1の読取り時刻T1が、設定時刻Thよりも後である場合に、容器を異常と判定する。所定の設定時刻Thは、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の時刻、例えば、10分前を設定する。なお、所定の時間ΔTは、生産ラインに合わせて適宜設定することができる。
具体的には、表3において、識別子ID:「9D33FA21」に紐付けされた第2の読取り時刻T2は、「13:55:21」であり、そのΔT=10分前の設定時刻Thは、「13:45:21」となる。その結果、識別子ID:「9D33FA21」に紐付けされた第1の読取り時刻T1=「13:40:21」は、設定時刻Th=「13:45:21」よりも前であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「正常」と判定する。
一方、表3において、識別子ID:「9D33FA31」に紐付けされた第2の読取り時刻T2は、「13:55:22」であり、そのΔT=10分前の設定時刻Thは、「13:45:22」となる。その結果、識別子ID:「9D33FA31」に紐付けされた第1の読取り時刻T1=「13:50:22」が、設定時刻Th=「13:45:22」よりも後であるため、演算手段4は、そのIDの2ピース缶を「異常」と判定する。
これにより、抜き取り検査された2ピース缶がヒューマンエラーにより後工程に送られることが防止される。
このように、識別子IDと時刻により、抜き取り検査時のヒューマンエラーを容易に検出できる。さらに、所定の設定時刻Thが、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の時刻であるため、個々の2ピース缶について設定時刻が設定される。これにより、個々の2ピース缶を、時刻を使用して精度よく管理することができる。
[第4実施形態]
図3を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。第4実施形態では、第1実施形態の容器の製造ライン100で製造された容器に内容物を充填する容器の充填ラインを管理する生産ライン管理システム及び方法を説明する。
(容器の充填ライン)
まず、本実施形態における管理対象である、容器の充填ライン200を説明する。図3に示すように、容器の充填ライン200は、開梱工程21、充填工程22、減菌工程23、及び検査工程24を備える。
開梱工程21では、梱包されパレットに積載されて搬送されてきた容器が開梱され、洗浄される。搬送されてきた容器には、既に、上述した第1実施形態と同様に、容器を識別する情報である識別子を示す識別コードが付されている。
充填工程22では、フィラーで容器に内容物が充填され、充填後にシーマで容器が密封される。さらに、レベルチェッカで、容器内の内容物の充填量が検査される。
減菌工程23では、内容物が充填された容器がローダでレトルト(高圧釜)又はパストライザーのような加熱殺菌装置に導入される。容器は、加熱殺菌装置で所定時間(例えば、2時間)加熱された後、アンローダで加熱装置から取り出される。
検査工程24では、表記表面に賞味期限などが印字され、印字が検査される。さらに、レベルチェッカで、容器内の内容物の充填量が再び検査される。
なお、容器の充填ライン200は、上記の処理工程21~24を全て含むものに限定されない。また、容器の充填ライン200は、上記の処理工程21~24以外に種々の工程を更に含むものであってもよい。
(生産ライン管理システムの全体構成)
次に、容器の充填ライン200を管理する生産ライン管理システムを説明する。
図3に示すように、生産ライン管理システムは、開梱工程読取り手段2c、充填工程読取り手段2d、減菌工程読取り手段2e、検査工程読取り手段3b、演算手段4a、及びデータベース5aを備える。
開梱工程読取り手段2c、充填工程読取り手段2d、減菌工程読取り手段2e、検査工程読取り手段3bは、第1実施形態の読取り手段2a,2b,3と同様に、開梱工程21、充填工程22、減菌工程23、検査工程24で、容器に付されている識別コードを読み取る。
なお、各読取り手段2c~2e及び3bは、識別コードを読み取り可能なものであれば特に限定されない。例えば、識別コードが光学的に読み取り可能なものであるときは、カメラのような撮像装置が好ましい。また、識別コードが電磁的に読み取り可能なものであるときには、RFIDのようなチップからの信号を受信するリーダのような受信装置が好ましい。
本実施形態の生産ライン管理システムでは、充填工程読取り手段2dが、識別コードが付された容器が製造ライン上の第1の地点を通過する際に、容器の各々に付されている識別コードを読み取る第1の読取り手段として、第1の地点としての充填工程22において、処理対象の容器に付されている識別コードを読み取る。
なお、充填工程読取り手段2d以外に、例えば開梱工程読取り手段2cを第1の読取り手段としてもよい。また、処理工程間を第1の地点として、搬送中の容器に付された識別コードを読み取るようにしてもよい。
検査工程読取り手段3bは、識別コードが付された容器が製造ライン上の第1の地点よりも下流の第2の地点を通過する際に、容器に付されている識別コードを読み取る第2の読取り手段として、充填工程22よりも下流の検査工程24において検査対象の容器に付されている識別コードを読み取る。
演算手段4aは、識別コードが示す識別子IDと、充填工程読取り手段2dが識別コードを読み取った第1の読取り時刻T1と、検査工程読取り手段3bが識別コードを読み取った第2の読取り時刻T2とを紐付けたデータベース5aを生成する。
なお、第1の読取り時刻T1及び第2の読取り時刻T2を決める時計機能は、演算手段4aが有していてもよいし、各読取り手段2c及び3bが有していてもよい。
なお、演算手段4aは、上述した第1実施形態と同様に、コンピュータで構成してもよいし、インターネットを介して、クラウド・コンピューティングシステム上に設けてもよい。また、データベース5aも、記憶装置内のデータとして構築してもよいし、インターネットを介して、クラウド・コンピューティングシステム上に設けてもよい。
表4にデータベース5aの内容の一例を示す。
Figure 0007044180000004
なお、データベース5aでは、識別子は、第1の読取り時刻T1及び第2の読取り時刻T2に加えて、開梱工程21、充填工程22及び減菌工程23に関する情報と、検査工程24における検査の結果とも紐付けられてもよい。
さらに、演算手段4aは、容器の各々について、検査工程読取り手段3bによって読み取られた識別コードが示す識別子にデータベース5aにおいて紐付けられた第1の読取り時刻T1と所定の設定時刻Thとを比較して容器の正常/異常を判定する。
本実施形態では、容器の充填ライン200において、減菌工程23前の抜き取り検査後に、減菌工程23より後の工程に誤って戻された充填容器を検知する例を説明する。かかる場合、減菌工程23を経ていない充填容器が出荷されてしまう恐れがある。
そこで、抜き取り検査によるヒューマンエラーを検知するために、演算手段4aは、第1の読取り時刻T1が、設定時刻Thよりも後である場合に、容器を異常と判定する。所定の設定時刻Thは、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の時刻、例えば、加熱殺菌時間(例えば、2時間)だけ前の時刻を設定する。なお、所定の時間ΔTは、生産ラインに合わせて適宜設定することができる。
具体的には、表4において、識別子ID:「9D33FA21」に紐付けされた第2の読取り時刻T2は、「12:40:21」であり、そのΔT=2時間前の設定時刻Thは、「10:40:21」となる。その結果、識別子ID:「9D33FA21」に紐付けされた第1の読取り時刻T1=「10:25:21」は、設定時刻Th=「10:40:21」よりも前であるため、演算手段4は、その識別子IDの容器を「正常」と判定する。
一方、表4において、識別子ID:「9D33FA41」に紐付けされた第2の読取り時刻T2は、「12:40:23」であり、そのΔT=2時間前の設定時刻Thは、「10:40:23」となる。その結果、識別子ID:「9D33FA41」に紐付けされた第1の読取り時刻T1=「12:20:24」が、設定時刻Th=「10:40:23」よりも後であるため、演算手段4は、その識別子IDの容器を「異常」と判定する。
これにより、抜き取り検査された充填容器がヒューマンエラーにより後工程に送られることが防止される。
このように、識別子IDと時刻により、抜き取り検査時のヒューマンエラーを容易に検出できる。さらに、所定の設定時刻Thが、第2の読取り時刻T2から所定の時間ΔTだけ前の時刻であるため、個々の2ピース缶について設定時刻が設定される。これにより、識別子IDと容器の種類とを紐付けしておかなくとも、第1の読取り時刻T1時刻を使用して精度よく管理することができる。
このように、容器に付した識別コードの示す識別子と、容器の製造ラインにおける処理内容や検査結果のデータとを紐付けした情報が、容器製造業者と容器充填業者で共有されない場合であっても、容器充填業者が、容器に付された識別コードと時刻を利用して、容器に内容物を充填する生産ラインを管理することができる。
なお、減菌工程23のようなバッチ処理工程を挟んで第1の読取り時刻T1と設定時刻Thとを比較する場合には、第2の読取り時刻T2を使用せず、設定時刻Thを固定時刻としてもよい。
(変形例)
上述した第4実施形態において、第1の読取り時刻T1が、設定時刻Thよりも後である場合に、容器を「異常」と判定したが、例えば、第1の地点としての開梱工程21において、開梱工程読取り手段2cが識別コードを読み取った時刻を第1の読取り時刻とした場合、第2の地点としての検査工程24又は検査工程後の梱包工程(図示せず)において読み取られた識別コードの示す識別子に紐付けられた第1の読取り時刻T1が、所定の設定時刻Thよりも前の場合に、演算手段4aが容器を「異常」と判定してもよい。これにより、例えば、開梱工程21において、別のパレットから開梱された別種類の容器が何らかの原因で滞留した後、充填ラインに流れてきた場合に、異種缶の混入を検出することができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能である。例えば、上述した第1~第3実施形態では、缶底部と缶胴部とが一体成形された2ピース缶用の缶体の生産管理システムを説明したが、本発明は、3ピース缶及びボトル缶の生産管理に適用できる。また、缶体は、スチールの板金を素材としたスチール缶でもよいし、アルミニウム又はアルミニウム合金の板金を素材としたアルミ缶でもよい。また、缶体は、ドーム状に凹んだ缶底部を有するものであってもよいし、平坦な缶底部を有するものであってもよい。
また、本発明は、ペットボトル、瓶、パウチ、箱、紙パック、蓋、キャップ又はカップなどの物品を製造する生産ライン管理、及び、容器に内容物を充填する生産ライン管理にも適用できる。
また、上述した実施形態では、容器の製造ライン又は容器の充填ラインを管理する例を説明したが、本発明は、容器の製造ライン及び充填ラインの両方を管理することもできる。
また、上述した実施形態では、容器に関連する情報として、時刻に基づいて容器の異常を判定する例を説明したが、本発明では、容器に関連する情報は、時刻に限定されず、例えば、マシン速度、レーン番号、コイル情報、ポケット番号、マシン番号、印刷情報、圧力情報、環境情報(温度・湿度・照度・クリーン度・振動)などのプロセス情報を一つ又は複数含んでもよい。
その場合、演算手段は、容器の各々について、第2の読取り手段によって読み取られた識別コードが示す識別子にデータベースにおいて紐付けられた関連情報が、所定の設定情報、例えば、特定のマシン、特定のレーン番号、特定のポケット番号、特定のマシン番号と一致する場合や、特定のコイル情報、特定の印刷情報、特定の圧力情報、特定の環境情報(温度・湿度・照度・クリーン度・振動)の条件と一致する場合に、容器を異常と判断して、該当する容器を排除するようにしてもよい。また、これらのプロセス情報の複数の情報を組み合わせた設定情報と、それら複数の情報とを比較して、容器の正常/異常を判定してもよい。
さらに、上述した実施形態及び変形例において、時刻と、これらのプロセス情報の一つ又は複数とを組み合わせて、容器の正常/異常を判定してもよい。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
なお、以下の説明及び図面において、前述した実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の名称、又は括弧内に同一の名称等を適宜付して、重複する説明を適宜省略する。
図4は、第5実施形態で製造された缶501の個体を説明する図である。
図4(A)は、缶501を底部502側(缶501の中心軸である缶軸C501方向)から見た図である。
図4(B)は、缶501の缶軸C501に直交する断面(図4(A)のB-B断面)で切断した形状の一部の斜視図である。
缶501は、例えば、2ピース缶、3ピース缶、ボトル缶等である。
缶501の底部502は、主底部503、溝部504(円環部)、突起部505(円環部)を備える。
主底部503は、底部502の主要な部分を構成する部分である。主底部503は、平坦状に形成されている。なお、主底部503は、缶軸C501の上側(ネック部側)に向けて膨らむドーム状に形成されていてもよい。
溝部504、突起部505は、底部502のうち主底部503以外の領域に設けられており、主底部503を囲うように主底部503の周囲に設けられた円環状の部分である。溝部504、突起部505は、底部502の外周側に向けて、この順に配置されている。
図4(B)に示すように、溝部504の断面形状は、缶軸C501の上側(ネック部側)に向けて凹んだ凹状である。
突起部505は、缶501の底側のチャイム部を構成する部分である。突起部505は、溝部504の外周側に連続するように配置されている。
図4(B)に示すように、突起部505の断面形状は、缶軸C501の下側に向けて山型に突出した凸状である。
突起部505の内側面505a(山型に突出した突起部505の外面のうち内周側の面)には、個体識別コード506が付されている。個体識別コード506は、缶501の個体の識別情報である個体識別子を、コード化したものである。実施形態の個体識別コード506は、二次元コードであり、レーザ印刷によって突起部505に付される。
なお、個体識別コード506を付する位置は、突起部505の内側面に限定されず、突起部505の外側の面505b、溝部504の側面504aに設けてもよい。
また、缶501は、溝部504及び突起部505の両方を備える形態に限定されず、これらのうち少なくとも1つを備えていればよい。
ここで、製造後の缶501は、飲料製品等を製造する製造メーカに出荷され、この製造メーカが飲料等を缶501に充填する。これにより、最終の製品形態である飲料等の最終製品が製造される。飲料製品等の製造メーカは、最終製品のロット番号、消費期限等の情報である製品情報を、レーザ印刷等によって主底部503に付す場合がある。このため、実施形態とは異なり缶501の主底部503に個体識別コード506を付す形態では、製品情報を付す面積が小さく制限されてしまうという弊害がある。また、この形態では、個体識別コード506及び製品情報が重なって付されたりする可能性があり、この場合には、製品情報の読み取りが困難になるといった弊害がある。
実施形態では、個体識別コード506が突起部505の内側面506a等に付される。そため、製品情報は、従来と同様に主底部503に付することができる。このため、上記弊害は、生じない。また、個体識別コード506を突起部505の内側面505a、溝部504の側面504aに付する形態では、個体識別コード506は、外部から視認しにくいので、缶501及び最終製品の品位は、損なわれない。
以下の説明では、主に、個体識別コード506を突起部505の内側面等に付する形態を示すが、突起部505の内側面、溝部504の側面に付する形態では、コード印刷装置524(後述する)のレーザ照射位置等を、適宜変更すればよい。
なお、缶501は、第1~第4実施形態の容器にも、適宜適用できる。この場合には、例えば、ボディメーカ工程及びプリンタ工程の間に、コード印刷装置524(コード付与手段)によるコード付し工程を配置すればよい。
[缶管理システム510の構成]
図5は、第5実施形態の缶管理システム510の全体の構成を説明する図である。
図6は、第5実施形態のプリンタ525の構成を説明する図である。
図6(A)は、プリンタ525をブランケットホイール525a、マンドレルホイール525b等の回転軸方向から見た図である。
図6(B)は、図6(A)の一部断面(B-B断面)を拡大した図である。
図7は、第5実施形態の工程履歴テーブル555a、プリンタ工程のヒストグラムH525、ネック加工工程のヒストグラムH526、照会端末560の工程履歴表示画面564aを説明する図である。
実施形態では、材料部材が缶501の完成体に加工されるまでの中間体も、適宜、缶501ともいう。
缶管理システム510は、缶501の生産ライン520を管理し、また、製造後の缶501の加工履歴を管理等するシステムである。
缶管理システム510は、カッピングプレス装置521、ボディメーカ522、ウォッシャ523、コード印刷装置524(コード付与手段、コード付し部)、プリンタ525、ネック加工装置526、検査装置527、管理装置550、照会端末560を備える。
カッピングプレス装置521、ボディメーカ522、ウォッシャ523、コード印刷装置524(コード付与手段、コード付し部)、プリンタ525、ネック加工装置526、検査装置527は、生産ライン520に配置された加工装置(加工部)である。生産ライン520は、缶501の加工システムである。これらの加工装置521~527は、生産ライン520の上流側から下流側に向けて、この順に配置されている。
なお、図5の生産ライン520は、加工装置の一部の装置のみを図示しており、実際にはこれら以外の複数の装置(缶501の内面に塗装する塗装装置、塗装を定着させるための焼き付け装置等)を備える。
各加工装置521~527及び照会端末560と、管理装置550とは、缶501の製造工場内のLAN、公衆のインターネット等の通信網512によって接続されており、必要に応じて通信することができる。
なお、実施形態において、コンピュータとは、記憶装置、制御装置、演算装置等を備えた電子計算機をいい、図5に示す各装置521~527,535~537,560,570は、記憶部、制御部等(適宜図示を省略した)を備え、コンピュータの概念に含まれる。また、各装置521~527,535~537,560,570は、単体の電子計算機によって構成される形態に限定されず、必要に応じて複数の電子計算機から構成されていてもよい。
記憶部は、各装置521~527,535~537,560,570の動作に必要なプログラム、情報等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等を備える記憶装置である。
制御部は、各装置521~527,535~537,560,570の動作に必要な演算処理をしたり、各装置を統括的に制御するための装置である。制御部は、例えば、CPU(中央処理装置)等を備える。制御部は、記憶部に記憶された各種プログラムを適宜読み出して実行することにより、実施形態の各種機能を実現している。
(生産ライン520の装置)
カッピングプレス装置521、ボディメーカ522、プリンタ525は、それぞれ、カッピングプレス工程、ボディメーカ工程、プリンタ工程を行う装置である。
ウォッシャ523は、ボディメーカ工程までの加工において缶501に付着した油分を、洗浄により除去する装置である。
ネック加工装置526は、缶501のネック部を加工したり、缶501の上端をフランジ状に加工する装置である。
コード印刷装置524は、レーザマーカ等の装置である。コード印刷装置524は、レーザマーキングによって個体識別コード506を突起部505の内側面に付す。なお、実施形態では、レーザマーキングによって缶表面を変色させることを、印刷、レーザ印刷等ともいう。
検査装置527は、全ての加工後において、缶501の品質を検査する装置である。検査装置527は、複数の装置を備えていてもよい。検査装置527は、例えば、缶501の形状、印刷の状態を検査するDCT(ディフェクティブキャンテスター)等の装置を備えている。
ここで、カッピングプレス装置521、ボディメーカ522、プリンタ525、ネック加工装置526の各装置は、それぞれ、複数の缶501を、同時又は連続して加工する構成になっている。このため、缶管理システム510を利用されて製造された複数の缶501は、各工程に対応した加工装置(例えばプリンタ525)が、異なる装置(例えば版P1~P5等)によって加工されたものとなる。
例えば、カッピングプレス装置521は、円形の板材を作製する8つの抜型C1~C8を備える。
図示は省略するが、8つの抜型C1~C8は、板金(缶501の素材である板材)の搬送方向に直交する方向に配列されている。カッピングプレス装置521は、板金を抜き加工することにより、抜型が異なる8種類の円形の板材である材料部材を作製する。材料部材は、被加工体であり、上記加工装置によって缶501に加工される。
また、図6の例では、プリンタ525のブランケットホイール525aの周面には、5つの版(ブランケット)P1~P5が設けられている。また、5つの缶501がマンドレルホイール525bのマンドレル525cに保持される。そして、マンドレル525cに保持された缶501は、5つのプリンタ525の版P1~P5のいずれかによって、その胴部509に印刷される。
また、ボディメーカ522は、5つのレーンB1~B5にそれぞれ配置されている。このため、ボディメーカ工程においては、複数の缶501は、これらのレーンB1~B5のボディメーカ522のいずれかによって成形される。
同様に、ネック加工装置526も、5つのレーンN1~N5にそれぞれ配置されている。このため、ネック加工装置526工程においては、複数の缶501は、これらのレーンN1~N5のいずれかで成形される。
(リーダ535~537(読取り手段))
コード印刷装置524よりも下流側に配置されているプリンタ525、ネック加工装置526、検査装置527は、それぞれ、リーダ535~537を備える。リーダ535~537は、例えば撮像装置であり、缶501に付された個体識別コード506を読み取る。
リーダ535~537は、缶501に付された個体識別コード506を読み取った後に、個体識別コード506を個体識別子に復号し、これを管理装置550に送信する。
リーダ535~537は、各缶501の個体識別子、各缶501を加工した装置の工程識別子(プリンタ525の版P1~P5、ネック加工装置526のレーンN1~N5等)を対応付けて、管理装置550に送信可能な構成になっている。
例えば、プリンタ525のリーダ535が、各缶501の個体識別子と、各缶501を印刷したプリンタ525の版P1~P5とを対応付ける構成は、以下のようにすればよい。
リーダ535は、版P1~P5が印刷中において、マンドレルホイール525bのマンドレル525cに保持されている各缶501の底部502を、撮像可能な位置に固定されている。突起部505に設けられた個体識別コード506を読み取りやすいように、リーダ535の撮像方向(撮像装置のカメラの光軸方向)は、缶501の突起部505の内側面505aに直交する方向であることが、好適である。これにより、リーダ535は、缶501の底部502に付された個体識別コード506を取得できる。図6の例では、リーダ535が個体識別コード506を読み取るタイミングは、プリンタ525が印刷中である例を示すが、これに限定されず、印刷前又は印刷後でもよい。
一方、プリンタ525の記憶部には、5つの版P1~P5のブランケットホイール525aに対する設置角度の範囲を予め記憶しておく。プリンタ525の制御部は、ブランケットホイール525aの回転角度をセンサ等の出力に応じて判定して、記憶部の情報を参照することにより、缶501に対して印刷している版P1~P5を判定することができる。
そして、プリンタ525のリーダ535は、プリンタ525の制御部から缶501に対して印刷している版P1~P5の版番号(工程識別子)の情報を取得後、この版番号と、個体識別子とを対応付ければよい。
また、ネック加工装置526は、各レーンN1~N6を移動する缶501の底部502を撮像する5つのリーダ536を設置してもよい。この場合には、各リーダ536は、缶501の個体識別子と、各リーダ536を識別する識別子(つまりレーンN1~N6のレーン番号(工程識別子))とを対応付けて、管理装置550に送信すればよい。
なお、このように、缶501の個体識別子及び工程識別子を対応付けて管理装置550に送信する処理は、PLC等の制御装置が行ってもよい。この場合には、PLC等の制御装置と、各リーダ535~537及び各加工装置525~527とを通信可能に接続し、PLC等の各制御装置が、各リーダ535~537、各加工装置525~527等から、缶501の個体識別子及び工程識別子を取得すればよい。
(管理装置550)
図5に示すように、管理装置550は、缶管理システム510を統括して管理可能なサーバ等の装置である。管理装置550は、1つのサーバ等によって構成される形態に限定されず、複数のサーバ等によって構成される形態でもよい。
管理装置550は、生産ライン520が設置されている施設に配置されていてもよく、この施設外に配置されていてもよい。また、管理装置550は、複数の施設に配置された各生産ライン520との間で通信可能に接続されることにより、複数の生産ライン520を管理できるようにしてもよい。
管理装置550は、操作部552、表示部553、記憶部555、制御部556を備える。
操作部552は、缶管理システム410の管理者等が管理装置550を操作するための操作装置であり、例えば、キーボード、マウス等を備える。
表示部553は、各種情報を表示する表示装置であり、例えば、液晶表示装置等である。
図7(A)に示すように、記憶部555は、工程履歴テーブル555a(工程履歴記憶部)を備える。
工程履歴テーブル555aは、加工装置(プリンタ525、ネック加工装置526等)から送信された缶501の個体識別子、工程識別子(プリンタ工程の版番号、ネック工程のレーン番号、検査工程の検査結果)を対応付けた情報等を、工程履歴として記憶する。
制御部556は、缶501の不良となる工程を解析に関する処理、工程履歴の照会に関する処理等を行う。
(照会端末560)
照会端末560は、缶501の製造メーカの従業者等(実施形態では単に従業者等ともいう)が所有する端末である。照会端末560は、汎用の携帯型コンピュータ(例えば、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ、多機能型携帯用端末等)であってもよい。図7(D)には、照会端末560は、タブレット型コンピュータである例を示す。
照会端末560は、缶501の個体識別コード506に基づいて、缶501の工程履歴を照会するために用いられる。
図5に示すように、照会端末560は、カメラ561、タッチパネル564、記憶部565、制御部566を備える。
カメラ561は、撮像装置である。
タッチパネル564は、操作部及び表示部を兼用する装置である。操作部及び表示部は、キーボード及び液晶表示装置等のような独立した装置であってもよい。
[缶管理システム510の動作]
(缶501の製造時の処理)
缶501の製造時の処理は、以下の工程に従う。
図5に示すように、缶501は、カッピングプレス装置521によるカッピングプレス工程、ボディメーカ522によるボディメーカ工程、ウォッシャ523によるウォッシャ工程を順に経て、コード印刷装置524へ搬送される。
(コード印刷工程(個体識別コード付し工程))
コード印刷装置524は、缶501が搬送されると、缶501の個体識別子を個体識別コード506(二次元コード)にコード化後、この二次元コードを、缶501の底部502の突起部505に対してレーザ印刷する(図4参照)。
そして、コード印刷装置524の制御部は、レーザ印刷した時刻であるコード印刷時刻(時、分、秒)と、個体識別子とを対応付けて管理装置550に送信する。なお、コード印刷時刻は、年、月、日を含めてもよい。
管理装置550は、これらの情報をコード印刷装置524から受信すると、工程履歴テーブル555aに記憶する。
(プリンタ工程)
コード印刷工程後の缶501は、プリンタ525に搬送される。プリンタ525は、この缶501の胴部509の外面等に対して印刷を行う。
プリンタ525が缶501に対して印刷する際に、プリンタ525のリーダ535は、前述したように、個体識別子、版番号を対応付けて、管理装置550に送信する。
図7(A)に示すように、管理装置550の制御部556は、これらの情報を受信すると、工程履歴テーブル555aに記憶する(個体識別子-工程識別子対応付け工程)。
(ネック加工工程)
プリンタ工程後の缶501は、ネック加工装置526に搬送される。ネック加工装置526は、この缶501のネック部にネック加工を行う。
ネック加工装置526が缶501にネック加工する際に、ネック加工装置526のリーダ536は、前述したように、個体識別子、ネック加工装置526のレーン番号を対応付けて、管理装置550に送信する。
図7(A)に示すように、管理装置550の制御部556は、これらの情報を受信すると、工程履歴テーブル555aに記憶する(個体識別子-工程識別子対応付け工程)。
(検査工程)
ネック加工工程終了後の缶501は、検査装置527に搬送される。検査装置527は、この缶501の検査を行う。
検査装置527が缶501の検査をする際に、検査装置527のリーダ537は、缶501の底部502を撮像することにより個体識別コード506を取得後、これを個体識別子に復号する。そして、検査装置527のリーダ537は、個体識別コード506の検査時刻(つまり撮像時刻)、個体識別子、検査結果(良又は不良)の情報を、管理装置550に送信する。なお、撮像時刻は、年、月、日を含めてもよい。
図7(A)に示すように、管理装置550の制御部556は、これらの情報を受信すると、工程履歴テーブル555aに記憶する(個体識別子-工程識別子対応付け工程)。
なお、缶501は、検査工程後に、例えば、パレットに積載されて出荷される。
以上により、缶501の一連の加工工程が終了する。
図7(A)に示すように、複数の缶501の製造が進むに従って、管理装置550の工程履歴テーブル555aには、個体識別子に対応付いた加工工程の履歴が順次記憶されていく。
[不良分析処理]
不良分析処理は、管理装置550が工程履歴テーブル555aの情報を分析する処理である。この処理によって、生産ライン520の管理者等は、缶501の不良の要因となる加工工程を解析することができる。
管理装置550が不良分析処理を行うタイミングは、限定されず、例えば、操作部552の任意の操作タイミングに応じて管理装置550が当日の現時点までの工程履歴テーブル555aの情報を解析してもよい。また、当日の工場の稼働終了後に、管理装置550が当日の工程履歴テーブル555aの全情報に基づいて不良分析処理をバッチ処理で実行するように、管理装置550にスケジューリングしておいてもよい。
管理装置550の制御部556は、以下の工程に従って、不良分析処理を行う。
(不良缶個体識別子抽出処理)
制御部556は、工程履歴テーブル555aを参照することにより、検査結果が不良であった缶501の個体識別子を抽出する。
例えば、図7(A)に示す工程履歴テーブル555aの記憶範囲では、2つの缶501の個体識別子C0005,C0010が抽出される。
(工程識別子抽出処理)
制御部556は、不良缶個体識別子抽出処理で抽出した各個体識別子に対応付いた工程識別子(版番号、レーン番号)を抽出する。
例えば、図7(A)に示す工程履歴テーブル555aの記憶範囲では、個体識別子C0005に対応付いた版P5及びレーンN5と、個体識別子C0010に対応付いた版P5及びレーンN3とが抽出される。
(缶数量集計処理)
制御部556は、工程識別子抽出処理で抽出した各工程識別子の数量をカウントし、つまり缶501の数量をカウントして集計する。
例えば、図7(A)に示す工程履歴テーブル555aの記憶範囲では、個体識別子C0005に関して版P5が1つカウントされ、レーンN5が1つカウントされる。同様に、個体識別子C0010に関して版P5が1つカウント、レーンN5が1つカウントされる。そして、工程識別子毎に缶501の数量を集計する。
図7(B)に示すように、制御部556は、プリンタ工程の版番号を横軸、缶501の個数を縦軸にしたヒストグラムH525を作成する。
図7(C)に示すように、同様に、制御部556は、ネック加工工程のレーン番号を横軸、缶501の個数を縦軸にしたヒストグラムH526を作成する。
制御部556は、ヒストグラムH525,H526を管理装置550の表示部553に表示する。
生産ライン520の管理者等は、表示部553に表示されたヒストグラムH525,H526を確認することにより、不良となる工程を解析することができる。
例えば、図7(C)のネック加工工程のヒストグラムH526では、各レーン番号の不良缶の数量と、他レーン番号の不良缶の数量との差異が少ない。つまり、ヒストグラムH526は、ネック加工工程の5つのレーンN1~N5において、同様な個数の不良缶が発生していることを示す。
このため、生産ライン520の管理者等は、ネック加工工程が不良の要因である可能性が低いと解析できる。
一方、図7(B)のプリンタ工程のヒストグラムH525では、版P5の不良缶の数量が、他の版P1~P4の不良缶の数量よりも多い。
このため、生産ライン520の管理者等は、版P5が不良の要因である可能性が高いと解析できる。
このように、管理装置550が工程履歴テーブル555aの情報を分析することにより、生産ライン520の管理者等は、不良の要因となる加工工程を解析することができる。
[履歴照会処理]
履歴照会処理は、個体識別コード506に基づいて、缶501の加工工程の履歴を照会する処理である。
缶501の製造メーカの従業者等は、以下のように、照会端末560を利用することにより、履歴照会処理を行うことができる。履歴照会処理を行うタイミングは、限定されず、例えば、缶501の製造中、缶501の製造後から出荷前の間等でもよい。また、履歴照会処理を行う缶501は、飲料メーカ等に納入したもの、飲料製品として市場に流通したもの等であってもよい。
缶管理システム510は、以下の工程に従って、履歴照会処理を行う。
(個体識別子取得処理)
従業者等は、缶501の履歴照会を行う際には、照会端末560を操作することにより、その缶501の突起部505に印刷された個体識別コード506をカメラ561で撮像すればよい。
照会端末560の制御部566は、個体識別コード506の撮像情報を復号することにより、個体識別子を取得する。
照会端末560の制御部566は、この個体識別子を管理装置550に送信することにより、この缶501の工程履歴を管理装置550に問い合わせる。
(工程履歴参照処理)
管理装置550の制御部556は、個体識別子を照会端末560から受信することに応じて、工程履歴テーブル555aを参照することにより、この個体識別子に対応付いた工程識別子を抽出する。
管理装置550の制御部556は、抽出した工程識別子を、照会端末560に送信する。
(工程履歴表示処理)
図7(D)に示すように、照会端末560の制御部566は、照会端末560から工程識別子を受信すると、工程履歴表示画面564aをタッチパネル564に表示する。
照会端末560の制御部566は、例えば、個体識別子C0001の工程履歴を照会端末560に問い合わせた場合には、個体識別子C0001に対応した版P1、レーンN1の情報を、工程履歴表示画面564aに表示する。
従業者等は、工程履歴表示画面564aを確認することにより、工程履歴を確認できる。
なお、図7(D)の工程履歴表示画面564aは、版番号、レーン番号に加えて、製造日、コード印刷時刻、検査結果、検査時刻の情報を表示した例を示す。この場合には、従業者等は、より詳細な工程履歴の情報を取得できる。
このように、缶管理システム510は、缶501に印刷された個体識別コード506に基づいて、その缶501の工程履歴を、照会端末560に表示することができる。
従業者等は、例えば、予期せずに市場において複数の缶501の外観不良等が発生してしまった場合等には、これらの缶501の個体識別コード506を撮像することにより、これらの缶501の工程履歴を確認することができる。従業者等は、例えば、これらの缶501に共通する工程識別子等に基づいて、不良の要因となる加工工程を解析できる。
(第5実施形態の変形形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下の変形形態等のように種々の変形や変更が可能である。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。第1~第5実施形態及び変形形態の構成は、それらの一部のみ用いること、又は適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
(1)本実施形態では、コード印刷工程は、ウォッシャ工程及びプリンタ工程の間に配置した例を示したが、これに限定されない。例えば、ポリエステルフィルムを積層した板金のドライ成形等では、コード印刷工程は、ボディメーカ工程及びウォッシャ工程の間に配置してもよい。また、ボディメーカ工程以前の缶底が形成される状態において、突起部等になる部分が予測できる場合には、板金のうち缶の材料部材として打ち抜かれる予定部分のうち底部に加工される部分、又はカッピングプレス工程後の材料部材ののう記底部に加工される部分に、コード印刷工程を行ってもよい。
このように、コード印刷工程は、缶の種類、製造上の都合等に応じて、生産ライン上の適切な位置に配置することができる。この場合であっても、コード印刷工程後の各加工工程において、各加工工程の加工装置にリーダを設けることにより、管理システムは、コード印刷工程後における缶の個体識別子及び各加工工程の工程識別子を対応付けた工程履歴を管理きる。例えば、板金の状態で突起部等になる部分が予測できる場合には、コード印刷工程をカッピングプレス工程よりも前に配置し、かつ、カッピングプレス装置の8つの抜型(打ち抜き手段)にそれぞれリーダを設けることにより、管理システムは、カッピングプレス装置の抜型に割り当てられた番号(工程識別子)及び缶の個体識別子を対応付けた工程履歴を管理できる。
(2)本実施形態では、管理装置は、管理装置の操作に応じて、不良分析処理を行う例を示したが、これに限定されない。管理装置は、従業者等が所有する端末(例えば、照会端末、会社所有のパーソナルコンピュータ等)の操作に応じて、不良分析処理を行ってもよい。この場合には、管理装置が、ヒストグラム等の情報をこの端末に送信し、この端末が、ヒストグラム等をこの端末の表示部に表示してもよい。
(3)履歴照会処理において、管理装置は、照会端末からの複数の個体識別子の照会履歴の要求があった場合には、これらの個体識別子を記憶しておいてもよい。
そして、管理装置は、これらの個体識別子に基づいて、不良分析処理と同様な工程識別子抽出処理、缶数量集計処理等を行ってもよい。この場合には、管理装置は、照会履歴の要求があった複数の個体識別子に対応した工程識別子を分析することができる。これにより、従業者等は、照会履歴を要求した複数の缶の不良の要因等を、容易に解析できる。
(4)本実施形態では、個体識別コードを缶に付す形態は、レーザ照射によるレーザ印刷である例を示したが、これに限定されない。この形態は、個体識別を突起部、溝部に付すことができればよく、例えば、個体識別コードを付す装置は、インクジェットプリンタ等でもよい。インクジェットプリンタを用いる場合には、インクは、紫外線を照射することにより視認可能となる蛍光インクを用いてもよい。この場合には、缶に印刷した個体識別コードは、自然光下での観察時には、より一層、視認困難となる。このため、缶の外観の品質がよい。
また、個体識別コードを缶に付す形態は、第1~第4実施形態と同様に、シールの貼付、チップの貼着等を適宜用いてもよい。
(5)本実施形態では、加工工程は、缶の物理的な加工、印刷等である例を示した、これに限定されない。加工工程は、搬送装置による缶の搬送工程を含んでいてもよい。
搬送装置は、例えば、プリンタのマンドレルホイールであってもよい。この場合には、リーダは、読み取った個体識別コードに対応した個体識別子と、マンドレルホイールの各マンドレル(つまり缶を搬送する搬送ポケット)の番号(搬送ポケットに割り当てられたポケット番号)とを対応付けて、管理装置に送信すればよい。
1 コード付与手段
2a~2e,3,3a,3b 読取り手段
4,4a 演算手段
5,5a データベース
100 容器の製造ライン
11 カッピングプレス工程
12 ボディメーカ工程
13 プリンタ工程
14 検査工程
15 梱包工程
200 容器の充填ライン
21 開梱工程
22 充填工程
23 減菌工程
24 検査工程
C1 材料部材
C2、C3 缶体
S 板金
410:缶管理システム
501:缶
502:底部
503:主底部
504:溝部
505:突起部
506:個体識別コード
510:缶管理システム
520:生産ライン
521:カッピングプレス装置
524:コード印刷装置
525:プリンタ
525a:ブランケットホイール
525b:マンドレルホイール
525c:マンドレル
526:ネック加工装置
527:検査装置
535~537:リーダ
550:管理装置
555a:工程履歴テーブル
560:照会端末
564:タッチパネル

Claims (20)

  1. 容器の製造ライン及び/又は充填ラインを管理する生産ライン管理システムであって、
    前記容器を識別する情報である識別子を示す識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の第1の地点を通過する際に、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第1の読取り手段と、
    前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った後で、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第2の読取り手段と、
    前記第1の読取り手段が読み取った前記識別コードが示す前記識別子と、前記容器の各々に関する関連情報とを紐付けたデータベースを生成し、前記容器の各々について、前記第2の読取り手段によって読み取られた前記識別コードが示す前記識別子に前記データベースにおいて紐付けられた前記関連情報と所定の設定情報とを比較して前記容器の正常/異常を判定する演算手段と、
    を備え、
    前記関連情報は、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った時点を特定する情報を有し、
    前記設定情報は、所定の期間を特定する情報を有する
    ことを特徴とする、生産ライン管理システム。
  2. 容器の製造ラインを管理する生産ライン管理システムであって、
    前記識別コードを前記容器に付すコード付与手段を更に備える
    ことを特徴とする、請求項1記載の生産ライン管理システム。
  3. 前記第2の読取り手段は、前記識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の前記第1の地点よりも下流の第2の地点を通過する際に、前記容器に付されている前記識別コードを読み取る
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の生産ライン管理システム。
  4. 前記関連情報は、前記第1の読取り手段が前記識別コードを読み取った第1の読取り時刻であり、
    前記設定情報は、所定の設定時刻である
    ことを特徴とする、請求項1~3のいずれかに記載の生産ライン管理システム。
  5. 前記演算手段は、前記第1の読取り時刻が、前記設定時刻よりも前である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項4に記載の生産ライン管理システム。
  6. 前記演算手段は、前記第1の読取り時刻が、前記設定時刻よりも後である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項4又は5記載の生産ライン管理システム。
  7. 前記データベースにおいて、前記識別コードが示す前記識別子と、前記第1の読取り時刻と、前記第2の読取り手段が前記識別コードを読み取った第2の読取り時刻とが紐付けられ、
    前記設定時刻は、前記第2の読取り時刻から所定の時間だけ前の時刻である
    ことを特徴とする、請求項4~6のいずれかに記載の生産ライン管理システム。
  8. 前記設定時刻は、所定の時間範囲を有し、
    前記演算手段は、前記第1の読取り時刻が、前記所定の時間範囲内である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項4~7のいずれかに記載の生産ライン管理システム。
  9. 前記容器は、底部を有する缶であり、
    前記底部は、
    ドーム状又は平坦状であり、前記底部の主要な部分を構成する主底部と、
    前記底部のうち前記主底部以外の部分に形成され、缶軸方向から見た形状が円環状であり、缶軸方向に直交する断面の断面形状が凸状及び凹状の少なくとも1つである円環部と、
    前記円環部の側面部に付され、缶個体を識別可能な情報である個体識別子に対応した個体識別コードとを備える
    ことを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載の生産ライン管理システム。
  10. 容器の製造ライン及び/又は充填ラインを管理する生産ライン管理方法であって、
    前記容器を識別する情報である識別子を示す識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の第1の地点を通過する際に、前記容器の各々に付されている前記識別コードを読み取る第1の読取りステップと、
    前記第1の読取りステップで読み取った前記識別コードが示す前記識別子と、前記容器の各々に関する関連情報とを紐付けたデータベースを生成するデータベース生成ステップと、
    前記第1の読取りステップで前記識別コードを読み取った後で、前記容器に付されている前記識別コードを読み取る第2の読取りステップと、
    前記容器の各々について、前記第2の読取りステップによって読み取られた前記識別コードが示す前記識別子に前記データベースにおいて紐付けられた前記関連情報と所定の設定情報とを比較して前記容器の正常/異常を判定する判定ステップと、
    を有し、
    前記関連情報は、前記第1の読取りステップで前記識別コードを読み取った時点を特定する情報を有し、
    前記設定情報は、所定の期間を特定する情報を有する
    ことを特徴とする、生産ライン管理方法。
  11. 容器の製造ラインを管理する生産ライン管理方法であって、
    前記識別コードを前記容器に付す識別コード付与ステップを更に有する
    ことを特徴とする、請求項10記載の生産ライン管理方法。
  12. 前記第2の読取りステップは、前記識別コードが付された前記容器が前記製造ライン及び/又は充填ライン上の前記第1の地点よりも下流の第2の地点を通過する際に、前記容器に付されている前記識別コードを読み取る
    ことを特徴とする、請求項10又は11記載の生産ライン管理方法。
  13. 前記関連情報は、前記第1の読取りステップで前記識別コードを読み取った第1の読取り時刻であり、
    前記設定情報は、所定の設定時刻である
    ことを特徴とする、請求項10~12のいずれかに記載の生産ライン管理方法。
  14. 前記判定ステップにおいて、前記第1の読取り時刻が、前記設定時刻よりも前である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項13記載の生産ライン管理方法。
  15. 前記判定ステップにおいて、前記第1の読取り時刻が、前記設定時刻よりも後である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項13又は14記載の生産ライン管理方法。
  16. 前記データベース生成ステップにおいて、前記識別コードが示す前記識別子と、前記第1の読取り時刻と、前記第2の読取りステップで前記識別コードを読み取った第2の読取り時刻とが紐付けられ、
    前記設定時刻は、前記第2の読取り時刻から所定の時間だけ前の時刻である
    ことを特徴とする、請求項13~15のいずれかに記載の生産ライン管理方法。
  17. 前記設定時刻は、所定の時間範囲を有し、
    前記判定ステップにおいて、前記第1の読取り時刻が、前記所定の時間範囲内である場合に、前記容器を異常と判定する
    ことを特徴とする、請求項13~16のいずれかに記載の生産ライン管理方法。
  18. 複数の加工工程を経て製造された缶の管理システムであって、
    缶の底部は、
    ドーム状又は平坦状であり、前記底部の主要な部分を構成する主底部と、
    前記底部のうち前記主底部以外の部分に形成され、缶軸方向から見た形状が円環状であり、缶軸方向に直交する断面の断面形状が凸状及び凹状の少なくとも1つである円環部と、
    前記円環部の側面部に付され、缶個体を識別可能な情報である個体識別子に対応した個体識別コードとを備え、
    各缶の個体識別子と、各缶が製造された各加工工程を識別可能な情報である工程識別子とを対応付けて記憶する記憶部と、
    各個体識別子に対応付いた工程識別子を、前記記憶部から抽出する処理である工程識別子抽出処理を行う制御部と
    を備え、
    前記記憶部は、各缶の個体識別子と、各缶の検査結果とを対応付けて記憶し、
    前記制御部は、
    検査工程の検査結果が不良である複数の缶の個体識別子を、前記記憶部から抽出する不良缶識別子抽出処理を行い、
    前記工程識別子抽出処理では、前記不良缶識別子抽出処理で抽出した各個体識別子に対応付いた工程識別子を、前記記憶部から抽出し、
    各工程識別子に対応づいた缶の数量を集計する缶数量集計処理を行う
    ことを特徴とする缶管理システム。
  19. 素材である板金から打ち抜かれた材料部材のうち缶底部に加工される部分、又は前記板金のうちの前記材料部材として打ち抜かれる予定部分のうち前記缶底部に加工される部分に、前記個体識別コードを付す個体識別コード付し部と、
    前記個体識別コード付し部よりも下流側の加工工程を行い、前記個体識別コード付し部が付した個体識別コードを読み取るリーダを備える加工部とを備え、
    前記制御部は、前記リーダが読み取った個体識別コードに対応した個体識別子と、前記リーダが設けられた前記加工部の工程識別子とを対応付けて前記記憶部に記憶する
    ことを特徴とする請求項18に記載の缶管理システム。
  20. 前記複数の加工工程は、
    前記工程識別子として複数の打ち抜き手段のそれぞれに番号が割り当てられたカッピングプレス工程、
    前記工程識別子として複数のボディメーカのそれぞれにレーン番号が割り当てられたボディメーカ工程、
    前記工程識別子として複数のプリンタ版のそれぞれに版番号が割り当てられたプリンタ工程、
    前記工程識別子として複数の搬送ポケットのそれぞれにポケット番号が割り当てられた搬送工程、
    前記工程識別子として前記缶のそれぞれに各缶の検査結果が割り当てられた検査工程の少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項18又は19に記載の缶管理システム。
JP2021001023A 2020-04-30 2021-01-06 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム Active JP7044180B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CA3177285A CA3177285A1 (en) 2020-04-30 2021-04-21 Production line management system, production line management method, can management system, can, and manufacturing method for can
EP21795713.3A EP4144652A1 (en) 2020-04-30 2021-04-21 Production line management system, production line management method, can management system, can, manufacturing method of can
CN202180029007.4A CN115398368A (zh) 2020-04-30 2021-04-21 生产线管理系统、生产线管理方法、罐管理系统、罐、罐的制造方法
PCT/JP2021/016124 WO2021220900A1 (ja) 2020-04-30 2021-04-21 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、缶管理システム、缶、缶の製造方法
US18/050,579 US20230081638A1 (en) 2020-04-30 2022-10-28 Production line management system, production line management method, can management system, can, manufacturing method for can

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020080739 2020-04-30
JP2020080739 2020-04-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021177370A JP2021177370A (ja) 2021-11-11
JP7044180B2 true JP7044180B2 (ja) 2022-03-30

Family

ID=78409559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021001023A Active JP7044180B2 (ja) 2020-04-30 2021-01-06 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7044180B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116629585B (zh) * 2023-07-24 2023-09-19 南昌大学 一种运用本体的工艺管理系统及其方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017200752A (ja) 2016-04-28 2017-11-09 昭和アルミニウム缶株式会社 印刷装置
WO2019049454A1 (ja) 2017-09-07 2019-03-14 東洋製罐株式会社 容器生産管理システム及び方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09226776A (ja) * 1996-02-23 1997-09-02 Toyo Seikan Kaisha Ltd コードマークを印字した金属缶

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017200752A (ja) 2016-04-28 2017-11-09 昭和アルミニウム缶株式会社 印刷装置
WO2019049454A1 (ja) 2017-09-07 2019-03-14 東洋製罐株式会社 容器生産管理システム及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021177370A (ja) 2021-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7602288B2 (en) Method for slap-and-ship RFID labeling
US7050938B1 (en) Package handling system
Langer et al. Assessing the impact of RFID on return center logistics
JP4759099B1 (ja) 生産管理システムおよび生産管理方法
JP7044180B2 (ja) 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、及び缶管理システム
CN101084515A (zh) 验证系统
US20070067125A1 (en) Procedure of expertise of exhaustibility, of efficiency and of the feasibility of systems of traceability put in place on an industrial site, notably in the agro-food sector
WO2021220900A1 (ja) 生産ライン管理システム、生産ライン管理方法、缶管理システム、缶、缶の製造方法
KR20170053418A (ko) 원재료, 코아 교체 금형, 사출, 제품, 재고 및 납품 통합 관리 시스템
ITRM20060580A1 (it) Sistema e metodo di tracciabilita e di rintracciabilita integrale di sicurezza
JP2004037259A (ja) 大量生産製品の検査装置及び製品のチェックシステム
JP2014071674A (ja) 流通管理システム及び流通管理方法
JP4480502B2 (ja) 機械要素商品の品質管理方法
JPWO2006106729A1 (ja) 処理管理システム
JP4476063B2 (ja) 機械要素商品の品質管理方法
JP7480575B2 (ja) 処理方法およびプログラム
JP2006044740A (ja) 機械要素商品の梱包容器および梱包方法
Johansson Identification of the main factors influencing an RFID implementation in the automotive and pharmaceutical industries
JP2005515559A (ja) 工場在庫に保管する前に受理品目を識別して登録する方法
JP4632718B2 (ja) ボールねじの品質管理方法
US20240058521A1 (en) Medical Container, System and Method for Tracking Data Relating to Said Medical Container
JP2004334365A (ja) 機械要素商品の品質管理方法
Kumar et al. Machine vision based quality control: importance in pharmaceutical Industry
Chrobot Requirements for Flow Control Systems for Discrete Production of Mechanical Products
Sardjono et al. Impact of Track and Trace (T&T) in Industrial Revolution 4.0 of the Pharmaceutical Industry (Pharma 4.0)

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210817

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210817

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20210817

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7044180

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150