JP7041107B2 - 鞍乗り型車両 - Google Patents
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Description
請求項2に記載の発明は、前記リッド凹部(42)は、車両前後方向で前方側に位置する第一傾斜面(42a)と、後方側に位置する第二傾斜面(42b)と、を形成しており、前記フューエルリッド(40)が開放状態にあるとき、前記第二傾斜面(42b)は、前記シート(5)の後端面(5c)と前後方向で対向することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の鞍乗り型車両(1)において、前記フューエルリッド(40)は、左右方向両側に、上面視で車両前後方向に延びる左右リッド外側縁(40c)を有しており、前記左右リッド外側縁(40c)は、上面視で左右一対の前記リヤグリップ(25)の後部内側縁(25c)と略平行をなしており、前記フューエルリッド(40)は、上面視で左右一対の前記リヤグリップ(25)と重ならないように配置されていることを特徴とする。
また、シート後方の給油口を覆うリッドカバーが車両後方に向けて開放するので、車両後方からの給油作業を行いやすくすることができる。また、リッドカバーの回動軸が、上面視でシートと重なる位置に配置されることにより、回動軸を目立たずに配置でき、外観性を向上させることができる。
図1には、鞍乗り型車両の一例として、ユニットスイング式の自動二輪車(鞍乗り型車両)1が示されている。自動二輪車1は、操向輪である前輪3と、駆動輪である後輪4と、を備えている。前輪3は、左右一対のフロントフォーク6に支持され、バーハンドル2によって操向可能である。
スイングユニット20および後輪4は、車体フレーム11の下部のピボット部(不図示)に上下揺動可能に支持されている。
シート5の後部の下方でリヤカバー9の内側には、エンジンEの燃料を貯留する燃料タンク30が配置されている。
図1に示すように、車体フレーム11は、前端部に位置するヘッドパイプ12と、ヘッドパイプ12から下方へ延びるダウンフレーム13と、ダウンフレーム13の下端部から後方へ湾曲して延びるロアフレーム14と、ロアフレーム14の後端部近傍から上方に延びつつ適宜後方に湾曲して延びる左右一対のリヤフレーム15と、を備えている。ロアフレーム14の後端部近傍には、前記ピボット部が設けられている。前記ピボット部には、スイングユニット20の前端部が、リンク部材等を介して上下揺動可能に支持されている。
図1、図2に示すように、左右リヤフレーム15の上部(後方延出部)の間には、エンジンEの燃料を貯留する燃料タンク30が配置されている。燃料タンク30は、例えば鋼板製の中空のタンク本体31を備えている。タンク本体31は、車体フレーム11の左右リヤフレーム15の後部にラバーマウントされて固定的に支持されている。タンク本体31の後上部には、円筒状のフィラーパイプ32が固定されている。フィラーパイプ32は、タンク本体31の後上部から後上方へ中心軸線を延ばすように配置され、先端に給油口33を形成している。燃料タンク30(タンク本体31)は、シート5の後端部の下方に配置されている。給油口33は、少なくとも一部がシート5の下方に配置されている。
図2~図4に示すように、フィラーパイプ32の周囲は、リヤカバー(車体カバー)9およびフューエルトレー35に覆われている。リヤカバー9は、車体後部を左右外側から覆う左右一対のリヤサイドカバー16を備えている。
図3を併せて参照し、シート5の後端面5cは、上面視で後方に凸の浅いU字状(湾曲状)をなしている。後端面5cの左右中央部は、シート5の後端を構成している。後部座面5bは、側面視でやや後上がりに傾斜して配置されている。
左右リヤサイドカバー16の後端部の下方には、左右リヤウインカ22が配置されている。左右リヤウインカ22の下方には、車幅方向に延びるテール・ブレーキランプ23が配置されている。
図2~図4に示すように、シート5の左右方向両側には、乗員または降車した使用者が把持する左右一対のリヤグリップ25が配置されている。左右リヤグリップ25は、それぞれ、シート5の後部座面5bの左右外側の下方位置から、シート5の後方に向かって延出している。左右リヤグリップ25は、車体左右中心CLに関して左右対称をなし、左右方向に間隔を空けて一対に設けられている。
図2~図7に示すように、フューエルリッド40は、フューエルトレー35の上部開口(給油口配置部位(空間K)の開放部)を開閉する。フューエルリッド40は、前端側に配置された左右方向に沿う回動軸(ヒンジ軸)41を中心に回動し、給油口配置部位を開閉可能である。フューエルリッド40は、フューエルトレー35の上部開口を閉塞した閉塞状態(図2、図3、図6参照)と、閉塞状態に対して後端部を上方に移動させた開放状態(図5、図7参照)と、の間で回動可能である。
フューエルリッド40は、シート5の後端面5cの車幅方向の全幅よりも幅狭に設けられている。フューエルリッド40は、左右方向両側に、上面視で車両前後方向に延びる左右リッド外側縁40cを有している。左右リッド外側縁40cは、上面視で左右リヤグリップ25の後部内側縁(直線部25c)と略平行をなしている。左右リッド外側縁40c(および左右リヤグリップ25の直線部25c)は、上面視において、車両後方側ほど車幅方向で接近するように、車両前後方向に対してやや傾斜している。フューエルリッド40は、上面視で車両後方側ほど幅狭となるようにテーパ状に形成されている。フューエルリッド40は、上面視で車体左右中心CLに関して左右対称に設けられている。
このような凹部42により、フューエルリッド40を開いた際に、フューエルリッド40がシート5の後端部に干渉することを避ける。フューエルリッド40は、前記開放状態において、少なくとも後端部が側面視で後部座面5bの延長線5dおよび左右リヤグリップ25よりも上方に位置するまで回動する。
また、凹部42の第二傾斜面42bは、シート5の後端面5cの後方に間隔を空けて配置されて、後端面5cと前後方向で対向する。
凸形状のリッド上面40bおよび凹形状の第二傾斜面42bの間の後稜線42eは、上面視で後方に凸のV字状に形成されている。同様に、凸形状の第一傾斜面42aおよび凹形状の第二傾斜面42bの間の谷線42cも、上面視で後方に凸のV字状に形成されている。
図4を参照し、フューエルトレー35の上部開口(給油口配置部位の開放部)の外周部には、リッドサイドカバー50が設けられている。リッドサイドカバー50は、シート5の後方(車体後端部)で左右リヤサイドカバー16の後端部の間に配置されている。
図5、図9を参照し、リッドサイドカバー50は、左右リヤグリップ25のステー部27に、係合部57を後方から係合させることで、左右方向、及び車両前方への位置決めがなされる。
この構成によれば、フューエルリッド40の左右両側に、車体カバーと別体のリッドサイドカバー50のサイドカバー部51が設けられることにより、給油口33にアクセスする際や、フューエルリッド40を開閉する際に、給油ノズルやフューエルリッド40等が車体のリヤカバー9(リヤサイドカバー16)等に直接干渉することを抑えることができる。これにより、リッドサイドカバー50により、リヤカバー9(リヤサイドカバー16)等を保護することが可能となる。
この構成によれば、リッドサイドカバー50は、カバー接続部53によって左右一対のサイドカバー部51同士が接続されているので、部品点数を削減し、部品組付け性を高めることができる。また、リッドサイドカバー50がフューエルトレー35に締結され、フューエルリッド40の回動軸41がフューエルトレー35に配設されることにより、フューエルリッド40とリッドサイドカバー50との位置合わせを精度良く行うことができる。
この構成によれば、リッドサイドカバー50は、空間Kを開放した状態でフューエルリッド40と当接する位置に凸部55が形成されることにより、フューエルリッド40が空間Kを開放する際に、リッドサイドカバー50に対して位置合わせされるとともに、フューエルリッド40の開き方向の勢いを抑えることができる。
この構成によれば、リッドサイドカバー50の係合部57がリヤグリップ25のステー部27に係合することにより、リッドサイドカバー50をリヤグリップ25に対して精度良く位置合わせすることができる。
この構成によれば、リッドキャッチ48がフューエルトレー35に設けられることにより、フューエルリッド40の厚みを抑えることができ、フューエルリッド40を開いた状態で、給油口33にアクセスする開口部を大きく確保し、給油口33へのアクセス性を高めることができる。
この構成によれば、左右一対のリヤグリップ25同士を接続するグリップ接続部28を備えることにより、左右一対のリヤグリップ25同士が位置ズレすることを抑え、リヤグリップ25の取付位置精度を高めることができる。また、左右一対のリヤグリップ25が、より強固なものとなり、リヤグリップ25上に荷物等を載せた場合にも、荷物等の荷重を十分に支持することができる。グリップ接続部28はシート5下方に配置することで、外観への影響を抑えることができる。
この構成によれば、リヤグリップ25が、側面視でフューエルリッド40よりも上方に、フューエルリッド40の車両前後方向の長さLの半分よりも長く形成された延伸部29を有することにより、リヤグリップ25上に荷物等を載せた場合に、荷物等を安定して支持することができるとともに、荷物等がフューエルリッド40に直接接触することを抑え、フューエルリッド40を保護することができる。
この構成によれば、上面視で、給油口33の周囲におけるリヤグリップ25同士の間隔S1が拡大されていることにより、給油口33へのアクセス性を高めることができる。
この構成によれば、シート5後方の給油口33を覆うフューエルリッド40が車両後方に向けて開放するので、車両後方からの給油作業を行いやすくすることができる。また、フューエルリッド40の回動軸41が、上面視でシート5と重なる位置に配置されることにより、回動軸41を目立たずに配置でき、外観性を向上させることができる。
例えば、リッドサイドカバー50は、後面部52を一体に備えるようにしたが、後面部52を備えずに、左右一対のサイドカバー部51と、カバー接続部53とを有した平面視コ字状とすることも可能である。
また、フューエルリッド40の回動軸41(ヒンジ46)は、フューエルトレー35に支持する構成としたが、回動軸41(ヒンジ46)をリッドサイドカバー50に支持するようにしてもよい。
また、凸部55を、リッドサイドカバー50の左右一対のサイドカバー部51の前部に設けるようにしたが、凸部55は、左右一対のサイドカバー部51の前後方向中間部や後部に設けるようにしてもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
5 シート
25 リヤグリップ
27 ステー部
28 グリップ接続部
29 延伸部
33 給油口
35 フューエルトレー
40 フューエルリッド
40c 外側縁
41 回動軸
48 リッドキャッチ
50 リッドサイドカバー
51 サイドカバー部
53 カバー接続部
55 凸部
57 係合部
K 空間(給油口配置部位)
S1、S2 間隔
Claims (11)
- 乗員が着座するシート(5)と、
前記シート(5)の後方に配置される給油口(33)と、
前記給油口(33)が配置される給油口配置部位(K)を開閉可能に覆うフューエルリッド(40)と、
前記シート(5)の後方に向かって延出するとともに、上面視で前記フューエルリッド(40)の左右方向両側に配置される左右一対のリヤグリップ(25)と、を備え、
前記フューエルリッド(40)は、車両前後方向の前端側に配置された回動軸(41)を中心に回動して、前記給油口配置部位(K)を車両後方に向けて開放可能であり、前記回動軸(41)は、上面視で前記シート(5)と重なる位置に配置され、
前記フューエルリッド(40)における前記シート(5)の下後方に位置する部位には、リッド凹部(42)が形成されることを特徴とする鞍乗り型車両。 - 前記リッド凹部(42)は、車両前後方向で前方側に位置する第一傾斜面(42a)と、後方側に位置する第二傾斜面(42b)と、を形成しており、前記フューエルリッド(40)が開放状態にあるとき、前記第二傾斜面(42b)は、前記シート(5)の後端面(5c)と前後方向で対向することを特徴とする請求項1に記載の鞍乗り型車両。
- 前記給油口(33)の周囲に設けられて前記給油口配置部位(K)を形成するフューエルトレー(35)と、
前記フューエルリッド(40)の左右方向両側に、前記フューエルリッド(40)の外側縁(40c)に沿って車両前後方向に延びる左右一対のサイドカバー部(51)を有するリッドサイドカバー(50)と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の鞍乗り型車両。 - 前記リッドサイドカバー(50)は、前記フューエルトレー(35)に結合され、
前記フューエルリッド(40)は、前記フューエルトレー(35)または前記リッドサイドカバー(50)に支持されることを特徴とする請求項3に記載の鞍乗り型車両。 - 前記フューエルリッド(40)は前端傾斜部(40e)を備え、
前記前端傾斜部(40e)は、前記シート(5)の後端部の下方に入り込むように配置され、
前記リッドサイドカバー(50)は、前記フューエルリッド(40)が前記給油口配置部位(K)を開放した状態で前記前端傾斜部(40e)と当接する位置に、前記フューエルリッド(40)側に凸となる凸部(55)が形成されることを特徴とする請求項3又は4に記載の鞍乗り型車両。 - 前記フューエルリッド(40)は、左右方向両側に、上面視で車両前後方向に延びる左右リッド外側縁(40c)を有しており、
前記左右リッド外側縁(40c)は、上面視で左右一対の前記リヤグリップ(25)の後部内側縁(25c)と略平行をなしており、
前記フューエルリッド(40)は、上面視で左右一対の前記リヤグリップ(25)と重ならないように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の鞍乗り型車両。 - 左右一対の前記リヤグリップ(25)は、それぞれ下方に延びて車体に連結されるステー部(27)を有し、
前記リッドサイドカバー(50)は、前記ステー部(27)に係合する係合部(57)を備えることを特徴とする請求項3から6の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。 - 前記フューエルリッド(40)を前記給油口配置部位(K)を閉塞した状態に拘束するリッドキャッチ(48)を備え、
前記リッドキャッチ(48)は、前記フューエルトレー(35)に設けられていることを特徴とする請求項3から7の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。 - 上面視で前記シート(5)と重なる位置に、左右一対の前記リヤグリップ(25)同士を一体に接続するグリップ接続部(28)を備えることを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 左右一対の前記リヤグリップ(25)は、車両前後方向に延びる延伸部(29)を有し、前記延伸部(29)は、前記フューエルリッド(40)の車両前後方向の長さ(L)の半分よりも長く形成されることを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の鞍乗り型車両。
- 乗員が着座するシート(5)と、
前記シート(5)の後方に配置される給油口(33)と、
前記給油口(33)が配置される給油口配置部位(K)を開閉可能に覆うフューエルリッド(40)と、
前記シート(5)の後方に向かって延出するとともに、上面視で前記フューエルリッド(40)の左右方向両側に配置される左右一対のリヤグリップ(25)と、を備え、
左右一対の前記リヤグリップ(25)は、車両前後方向に延びる延伸部(29)を有し、前記延伸部(29)は、前記フューエルリッド(40)の車両前後方向の長さ(L)の半分よりも長く形成され、
左右一対の前記リヤグリップ(25)は、前記延伸部(29)よりも前方に、上面視で前記延伸部(29)に対して左右方向外側に凹む凹部(25e)を有し、左右一対の前記リヤグリップ(25)の前記凹部(25e)の間に前記給油口(33)が配置されていることを特徴とする鞍乗り型車両。
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