JP7040939B2 - 光学ガラスおよび光学素子 - Google Patents

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Description

本発明は、光学ガラスおよび光学素子に関する。
特許文献1~7には、屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57付近の光学ガラスが開示されている。これらのガラスは、光学ガラスの中でもガラス転移温度が低い部類に入り、低温で軟化する性質、すなわち、低温軟化性を有する。
ガラス転移温度が低いガラスは、精密プレス成形により光学素子を製造するための材料として適している。
上記光学特性を有するガラスは、低分散化のために比較的多くのB23を含み、低分散性を維持しつつ屈折率を高めるためにLa23等の希土類成分を含んでいる。さらに、ガラス転移温度を低下させるために、Li2OやZnOなどのガラス転移温度を低下させる働きを有する成分も含む。
WO2007/097345号公報 特開2003-020249号公報 特開2000-016831号公報 特開2001-130924号公報 特開2007-254224号公報 特開2007-031253号公報 中国専利出願公開第101439929号公報
ところで、高屈折率低分散特性と低温軟化性の両方を実現しようとすると、ガラスの熱的安定性が低下し、ガラスを製造する過程で、ガラス中に結晶が析出し、失透しやすくなる。
そこで、特許文献1、2に記載されているガラスでは、熱的安定性を維持するために、ガラスに必須成分としてGd23やTa25を導入し、耐失透性の改善を図っている。
Gd23は、La23同様、希土類成分であり、アッベ数の減少を抑えつつ、屈折率を高める働きを有する。Ta25は、屈折率を高める働きを有し、希土類酸化物と比べ、アッベ数を減少させるが、TiO2、Nb25、WO3などの高屈折率化成分と比べ、比較的アッベ数の減少量が少ない成分である。このように、Gd23、Ta25は、高屈折率低分散性を維持しつつ、ガラスの熱的安定性を維持する上で、有効な成分である。
ところが、Gd23は、希土類酸化物の中でも希土類元素の原子量が大きい重希土類酸化物であり、軽希土類酸化物と比べてさらに資源量が乏しく、その使用量の削減が強く求められている。Ta25は、Gd23よりもさらに高価な成分であり、その使用量の削減が強く求められている。Gd23、Ta25を多く含むガラスを安定して生産できるか否かは、Gd23、Ta25が安定して供給されるか否かによって大きな影響を受けてしまう。したがって、ガラスを安定して供給するには、Gd23、Ta25の含有量を低減することが必要となっている。
ところで、上記ガラスは、低分散化を図るため多量のB23を含有しているので、化学的耐久性が低く、ガラスを空気中に放置すると、表面が変質し、白濁しやすい。また、ガラス表面の汚れを除去するために、ガラスを洗浄することによっても表面が変質し、白濁しやすい。このようなガラスを用いて光学素子を作ると、光学素子の表面が変質して、光を散乱し、光学素子の性能が大幅に低下する。
ガラスからレンズなどの光学素子を製造する過程で何回かガラスを洗浄することになる。例えば、精密プレス成形を行う前にプリフォームの表面を洗浄する。洗浄したプリフォームを精密プレス成形した後、得られたレンズを芯取り加工するが、加工時に表面に付着した切削オイルを除去するためにレンズを洗浄する。そして、レンズの光学機能面に反射防止膜などの光学薄膜をコートする前にレンズを洗浄する。このようにガラスを数回にわたり洗浄することにより、ガラス表面の白濁が顕著になる。
例えば、特許文献3に実施例11として記載されているガラスを用いて、プリフォームからレンズを製造する際の洗浄に見立てた洗浄テストを行った後、ガラス表面のヘイズを測定すると、その値は1.1%と大きな値を示す。
ヘイズは、ガラス表面における光の散乱の度合を示す指標である。ヘイズが大きいほど、ガラス表面において多くの光が散乱され、ガラスを透過する光量が減少することを意味している。すなわち、ヘイズが大きいということは、ガラスの表面品質が低下していることを示す。したがって、このような光学素子をそのまま製品として使用することは難しい。
ところで、ガラスを洗浄するとき、洗剤の洗浄力を高めるために洗浄助剤(ビルダー)を添加することが行われている。洗浄助剤の中で代表的なものには、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)と呼ばれる水軟化剤がある。
ガラス表面には可視光の波長よりも小さな傷が存在する。可視光の波長よりも小さな傷は光を散乱しないため、目視できない。このような傷を潜傷と呼んでいる。
ガラスがトリポリリン酸ナトリウム溶液(STPP溶液)に溶けやすいと、STPPを含む洗浄液にガラスを浸しているうちに潜傷が拡大し、可視光を散乱するようになる。このような状態になると、ガラス表面の透明性が失われ、光学素子には適さなくなる。
光学ガラスの業界では、STPP溶液に対する化学的耐久性、すなわち、耐潜傷性DSTPPという指標を導入して、洗浄助剤を含む洗浄液に対する耐性を評価している。
従来、上記範囲の屈折率、アッベ数を有し、精密プレス成形に好適なガラス転移温度が低いガラスは、耐潜傷性DSTPPが大きく、洗浄によって潜傷が顕在化しやすいという問題があった。
本発明は、このような問題を解決し、Gd23、Ta25の含有量を低減しつつ、精密プレス成形により、表面の品質の良い光学素子の製造に適したガラスを提供すること、このガラスからなる精密プレス成形用プリフォームおよび光学素子ならびに光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)酸化物基準において、質量%表示によるガラス成分SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の含有量をそれぞれC(SiO2)、C(B23)、C(Al23)、C(Li2O)、C(Na2O)、C(K2O)、C(MgO)、C(CaO)、C(SrO)、C(BaO)、C(ZnO)、C(La23)、C(Gd23)、C(Y23)、C(ZrO2)、C(Nb25)、C(WO3)およびC(Ta25)、
SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の各化学式量をそれぞれM(SiO2)、M(B23)、M(Al23)、M(Li2O)、M(Na2O)、M(K2O)、M(MgO)、M(CaO)、M(SrO)、M(BaO)、M(ZnO)、M(La23)、M(Gd23)、M(Y23)、M(ZrO2)、M(Nb25)、M(WO3)およびM(Ta25)とし、
A1=-550C(SiO2)-500C(B23)-450C(Al23)+100C(Li2O)-280C(Na2O)-300C(K2O)-300C(MgO)-100C(SrO)+50C(ZnO)+200C(La23)+150C(Gd23)+250C(Y23)+250C(ZrO2)+400C(Nb25)+300C(WO3)、
A2=0.4C(SiO2)+0.8C(B23)+0.1C(Al23)-0.3C(Li2O)-0.5C(Na2O)-0.5C(K2O)-0.3C(MgO)-0.2C(CaO)-0.3C(SrO)-0.05C(BaO)-0.6C(ZnO)-0.2C(La23)-0.2C(Gd23)-0.2C(Y23)-C(ZrO2)-2C(Nb25)-2C(WO3)、
A3=20C(Li2O)+12C(Na2O)+10C(K2O)+2C(ZnO)-2C(BaO)-3C(SiO2)-3C(B23)-3C(ZrO2)-C(Ta25)-2C(Al23)、
A4=2×{C(B23)/M(B23)}×[{C(MgO)/M(MgO)}+{C(CaO)/M(CaO)}+{C(SrO)/M(SrO)}+{C(BaO)/M(BaO)}+2×{C(Li2O)/M(Li2O)}+2×{C(Na2O)/M(Na2O)}+2×{C(K2O)/M(K2O)}]/[{C(SiO2)/M(SiO2)}+2×{C(Al23)/M(Al23)}+2×{C(La23)/M(La23)}+2×{C(Gd23)/M(Gd23)}+2×{C(Y23)/M(Y23)}+{C(ZrO2)/M(ZrO2)}+{C(ZnO)/M(ZnO)}+2×{C(Nb25)/M(Nb25)}]、
としたとき、
A1が-18000以上かつ-7000以下、
A2が-1以上15以下、
A3が-64以上、
A4が0.58以下、
C(BaO)が10以下、
C(Gd23)が4以下、
C(Ta25)が3未満、
である光学ガラス。
(2)屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57である上記(1)に記載の光学ガラス。
(3)ガラス転移温度が540℃以下である上記(1)または(2)のいずれかに記載の光学ガラス。
(4)上記(1)~(3)のいずれかに記載の光学ガラスによりなるプレス成形用プリフォーム。
(5)上記(1)~(3)のいずれかに記載の光学ガラスよりなる光学素子。
本発明によれば、Gd23、Ta25の含有量を低減しつつ、精密プレス成形により、表面の品質の良い光学素子の製造に適したガラスを提供すること、このガラスからなる精密プレス成形用プリフォームおよび光学素子ならびに光学素子の製造方法を提供することができる。
横軸にA1、縦軸に屈折率ndをとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。 横軸にアッベ数νd、縦軸にA2をとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。 横軸にA3、縦軸にガラス転移温度Tgをとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。 ガラス転移温度と連続して精密プレス成形が可能な回数の関係を示すグラフである。 横軸にA4、縦軸にDSTPPをとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。 本件実施例1のガラスNo.5を用いて、精密プレス成形により作製した非球面レンズの表面の拡大写真である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
以下、ガラス組成を酸化物基準にて表記したとき、各ガラス成分の含有量を質量%により表示するものとする。
SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の含有量を、質量%表示で表したときの数値を、それぞれC(SiO2)、C(B23)、C(Al23)、C(Li2O)、C(Na2O)、C(K2O)、C(MgO)、C(CaO)、C(SrO)、C(BaO)、C(ZnO)、C(La23)、C(Gd23)、C(Y23)、C(ZrO2)、C(Nb25)、C(WO3)およびC(Ta25)とする。
仮に、B23の含有量が20質量%のとき、C(B23)は20であり、La23の含有量が30質量%のとき、C(La23)は30である。
また、SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の各化学式量をそれぞれM(SiO2)、M(B23)、M(Al23)、M(Li2O)、M(Na2O)、M(K2O)、M(MgO)、M(CaO)、M(SrO)、M(BaO)、M(ZnO)、M(La23)、M(Gd23)、M(Y23)、M(ZrO2)、M(Nb25)、M(WO3)およびM(Ta25)とする。
そして、ガラス成分の含有量、化学式量を用いて、A1、A2、A3、A4を次のように定義する。
A1=-550C(SiO2)-500C(B23)-450C(Al23)+100C(Li2O)-280C(Na2O)-300C(K2O)-300C(MgO)-100C(SrO)+50C(ZnO)+200C(La23)+150C(Gd23)+250C(Y23)+250C(ZrO2)+400C(Nb25)+300C(WO3) ・・・(1)
A2=0.4C(SiO2)+0.8C(B23)+0.1C(Al23)-0.3C(Li2O)-0.5C(Na2O)-0.5C(K2O)-0.3C(MgO)-0.2C(CaO)-0.3C(SrO)-0.05C(BaO)-0.6C(ZnO)-0.2C(La23)-0.2C(Gd23)-0.2C(Y23)-C(ZrO2)-2C(Nb25)-2C(WO3) ・・・(2)
A3=20C(Li2O)+12C(Na2O)+10C(K2O)+2C(ZnO)-2C(BaO)-3C(SiO2)-3C(B23)-3C(ZrO2)-C(Ta25)-2C(Al23) ・・・(3)
A4=2×{C(B23)/M(B23)}×[{C(MgO)/M(MgO)}+{C(CaO)/M(CaO)}+{C(SrO)/M(SrO)}+{C(BaO)/M(BaO)}+2×{C(Li2O)/M(Li2O)}+2×{C(Na2O)/M(Na2O)}+2×{C(K2O)/M(K2O)}]/[{C(SiO2)/M(SiO2)}+2×{C(Al23)/M(Al23)}+2×{C(La23)/M(La23)}+2×{C(Gd23)/M(Gd23)}+2×{C(Y23)/M(Y23)}+{C(ZrO2)/M(ZrO2)}+{C(ZnO)/M(ZnO)}+2×{C(Nb25)/M(Nb25)}] ・・・(4)
A1は、ガラスの屈折率ndを決める指標である。(1)式の右辺において、各ガラス成分の含有量の係数は、各ガラス成分の屈折率ndの増減に及ぼす寄与度である。
係数がプラスのガラス成分は屈折率ndを増加させる働きを有し、係数が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりの屈折率ndの増加量が大きくなる。一方、係数がマイナスのガラス成分は屈折率ndを減少させる働きを有し、係数の絶対値が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりの屈折率ndの減少量が大きくなる。上記の各係数は、実験化学的に求めた値である。
図1は、横軸にA1、縦軸に屈折率ndをとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。図1より明らかなように、A1と屈折率nの間には相関があり、A1の増減に伴い、屈折率も増減する。
所望の屈折率ndを実現する上から、本実施形態のガラスのA1は-18000以上かつ-7000以下である。A1の好ましい下限は-17500、より好ましくは-17000ある。A1の好ましい上限は-7500、より好ましくは-8000、-8100の順である。
A2は、ガラスのアッベ数νdを決める指標である。(2)式の右辺において、各ガラス成分の含有量の係数は、各ガラス成分のアッベ数νdの増減に及ぼす寄与度である。
係数がプラスのガラス成分はアッベ数νdを増加させる働きを有し、係数が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりのアッベ数νdの増加量が大きくなる。一方、係数がマイナスのガラス成分はアッベ数νdを減少させる働きを有し、係数の絶対値が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりのアッベ数νdの減少量が大きくなる。上記の各係数は、実験化学的に求めた値である。
図2は、横軸にアッベ数νd、縦軸にA2をとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。図2より明らかなように、A2とアッベ数νの間には相関があり、A2の増減に伴い、アッベ数νdも増減する。
所望のアッベ数νdを実現する上から、本実施形態のガラスのA2は-1以上かつ15以下である。A2の好ましい下限は-0.5、より好ましくは0、0.3、0.5、0.8の順である。A2の好ましい上限は14.5、より好ましくは14.3、14の順である。
A3は、ガラスの転移温度Tgを決める指標である。(3)式の右辺において、各ガラス成分の含有量の係数は、各ガラス成分のガラス転移温度Tgの上昇下降に及ぼす寄与度である。
係数がプラスのガラス成分はガラス転移温度を下降させる働きを有し、係数が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりのガラス転移温度の下降量が大きくなる。一方、係数がマイナスのガラス成分はガラス転移温度を上昇させる働きを有し、係数の絶対値が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりのガラス転移温度の上昇量が大きくなる。上記の各係数は、実験化学的に求めた値である。
図3は、横軸にA3、縦軸にガラス転移温度Tgをとり、本件実施例1の各ガラスをプロットしたグラフである。図3より明らかなように、A3とガラス転移温度の間には相関があり、A3の増減に伴い、ガラス転移温度が下降上昇する。
図4は、精密プレス成形に使用するガラスのガラス転移温度Tgを縦軸、連続して精密プレス成形が可能な回数を縦軸にとり、ガラス転移温度Tgが異なる5種のガラスについて、新しいSiC製のプレス成形型を用い、ガラスがプレス成形型の成形面に融着し、ガラスに成形面の形状を精密に転写できなくなるまで行った精密プレス成形の回数をプロットしたものである。
図4より、連続して10000回の精密プレス成形を可能にするためには、ガラス転移温度が540℃以下であることが望まれる。図3により、このようなガラスを作製するために、本実施形態のガラスのA3は-64以上である。
ガラス転移温度を低下させ、精密プレス成形により高品質の光学素子を量産する上から、A3の好ましい下限は-62、より好ましくは-60、-58、-55の順である。一方、A3を過剰に大きくすると、ガラスの熱的安定性が低下したり、化学的耐久性が低下する傾向が生じる。ガラスの熱的安定性、化学的安定性を維持する上から、A3の好ましい上限は45、より好ましくは43、40、37、35、32、30、28の順である。
A4は、トリポリリン酸ナトリウム水溶液(STPP溶液)によるガラスの侵蝕の度合、すなわち、ガラスの耐潜傷性を決める指標である。(4)式の右辺において、各ガラス成分の含有量の係数が大きいほど、この成分の含有量の単位質量%あたりのSTPP溶液による侵蝕の度合が大きくなる、すなわち、耐潜傷性を低下させやすい。
耐潜傷性の評価には、例えば、直径43.7mm、厚さ5mmのディスク状のガラス試料を使用する。直径43.7mmの2つの面は光学研磨面になっており、2つの面の面積の合計は30cm2である。このガラス試料を50℃に保たれた0.01モル/リットルのNa5310(STPP)水溶液中に1時間浸漬したとき、1時間浸漬前後のガラス試料の質量差を30cm2で割った値[mg/(cm2・時)]、すなわち、質量減DSTPPの大小により耐潜傷性を評価する。
上記質量減DSTPPが小さいほど、耐潜傷性が優れていることを意味する。DSTPPの範囲によって、耐潜傷性は下表のように、1級から5級までの5つのクラスに分類される。
Figure 0007040939000001
A4の増加に伴い、DSTPPも増加し、耐潜傷性が低下する。(4)式の右辺における各ガラス成分の含有量の係数は、実験化学的に求めた値である。
図5は、横軸にA4、縦軸にDSTPPをとり、本件実施例1の各ガラスと、比較例の各ガラスをプロットしたグラフである。図5より明らかなように、A4とDSTPPの間には相関があり、A4の増減に伴い、DSTPPも増減する。
所望の耐潜傷性を実現する上から、本実施形態のガラスのA4は0.58以下である。
屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57である光学ガラスは、従来、耐潜傷性が3~5級であったが、A4を調整することにより、耐潜傷性を1級または2級にすることができる。
耐潜傷性を改善し、表面の品質が高い光学素子の製造を容易にする上から、A4の好ましい上限は0.57、より好ましくは0.56、0.54、0.52、0.50、0.48、0.46、0.44の順である。一方、A4を過剰に小さくすると、ガラスの熱的安定性が低下したり、所望の屈折率、アッベ数を実現することが難しくなったり、ガラス転移温度が上昇する傾向が生じる。ガラスの熱的安定性を維持し、所望の光学特性を実現し、ガラス転移温度の上昇を抑制する上から、A4の好ましい下限は0.10、より好ましくは0.15、0.17、0.20、0.22、0.25の順である。
従来、屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57の範囲の光学特性を有するガラスにおいて、ガラス転移温度が540℃以下の特性と耐潜傷性が2級の特性を両立することが困難であった。ガラス転移温度を540℃以下にしようとすると、耐潜傷性が3級もしくは4級になってしまう。逆に、耐潜傷性を2級にしようとすると、ガラス転移温度が上昇し、540℃を超えてしまう。
一方、上記範囲とは異なる範囲の光学特性を有するガラスでは、ガラス転移温度が540℃以下の特性と耐潜傷性が2級の特性を兼ね備えるものがある。
すなわち、屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57の範囲の光学特性を有するガラスにおいて、ガラス転移温度が540℃以下の特性と耐潜傷性が2級の特性の両立を図ることの意義は非常に大きい。
本実施形態では、A1、A2、A3、A4を所定の値にすることにより、上記光学特性とともに、ガラス転移温度が低く、耐潜傷性も良好な光学ガラスを提供できる。
BaOは、大気中の二酸化炭素と反応し、ガラスの表面に炭酸バリウムを生成する原因となる。炭酸バリウムの生成は、ガラス表面の透明性を低下させ、光学素子の性能を低下させる。ガラス表面の透明性を維持する上から、BaOの含有量、すなわち、C(BaO)は10以下である。C(BaO)の好ましい上限は8、より好ましくは6、4、3、2、1の順である。C(BaO)は0でもよい。
Gd23は高価な成分であり、ガラスを安定して供給する上から、C(Gd23)は4以下である。C(Gd23)の好ましい上限は3.5、より好ましくは3、2.5、2、1.5、1、0.5、0.1の順である。上記の理由より、C(Gd23)が0であることが最も好ましい。
Ta25は高価な成分であり、ガラスを安定して供給する上から、C(Ta25)は3未満である。C(Ta25)は好ましくは2以下、さらに1以下、0.5以下、0.1以下の順により好ましい。上記の理由より、C(Ta25)が0であることが最も好ましい。
(1)式~(4)式に現れるガラス成分の中で、Taの原子量が最も大きく、次いでGdの原子量が大きい。すなわち、TaはGdとともにガラスの比重を増大させる。ガラスの比重増加は、光学素子を軽量化したり、熔融ガラス塊を浮上状態で精密プレス成形用プリフォームに成形する上で不利に働く。
また、ガラス熔融中に軽い原料と重い原料が混在すると、重い原料、すなわち、Ta原料やGd原料が偏析してガラスの熔融性を低下させることがある。
このように、ガラスを軽量化し、熔融性を改善する上でも、C(Gd23)、C(Ta25)を上記のように制限することが好ましい。
本実施形態に係る光学ガラスとしては、必須の成分として、B23、SiO2、La23、Y23、Li2OおよびZnOを含むガラスが好ましい。
23は、ガラスのネットワーク形成成分であり、アッベ数νdを増加させる働きを有する。しかし、B23の含有量が多くなると、ガラスの化学的耐久性が低下し、ガラスの表面品質が低下しやすくなる。
アッベ数νdの減少を抑制し、低分散性を維持する上から、C(B23)が21以上であることが好ましい。C(B23)のより好ましい下限は23、さらに好ましい下限は24である。一方、化学的耐久性を維持し、ガラスの表面品質が低下を抑制し、ヘイズの増大を抑える上から、C(B23)が31以下であることが好ましい。C(B23)のより好ましい上限は29、さらに好ましい下限は28である。
SiO2は、ガラスのネットワーク形成成分であり、ガラスの化学的耐久性を改善する働きを有する。B23の含有量の増加に伴い、低下する化学的耐久性を維持するために、SiO2の含有量をB23の含有量の0.30倍以上とする、すなわち、C(SiO2)をC(B23)の0.30倍以上とすることが好ましい。また、化学的耐久性をより改善する上で、C(SiO2)を8以上にすることが好ましく、10以上にすることがより好ましく、12以上にすることがさらに好ましく、13以上にすることが一層好ましい。一方、高屈折率特性を維持する上で、C(SiO2)を18以下にすることが好ましく、16以下にすることがより好ましく、15以下にすることがさらに好ましい。
La23は、屈折率ndを高める働きを有する。また、化学的耐久性を高める働きも有する。そして、屈折率を高める働きをする高屈折率化成分の中でも、比較的、アッベ数νdを減少させにくい成分でもある。低分散性を維持しつつ、屈折率ndを高め、化学的耐久性を維持する上から、C(La23)が18以上であることが好ましい。
ガラスの熱的安定性、すなわち、耐失透性を維持し、製造する過程でガラスを結晶化しにくくして、均質な光学ガラスを製造することを容易にする上から、C(La23)が30以下であることが好ましい。また、ガラス転移温度の上昇を抑え、精密プレス成形に好適なガラスを提供する上からも、C(La23)が30以下であることが好ましい。
C(La23)のより好ましい下限は19、さらに好ましい下限は20、22、24の順である。一方、ガラスの熱的安定性を改善し、ガラス転移温度を低く保つ上から、C(La23)のより好ましい上限は29、さらに好ましい上限は28である。
23は、アッベ数νdを大きく減少させることなく、屈折率ndを高める働きを有する。アッベ数νdの減少を抑制して低分散性を維持し、ガラスの熱的安定性を維持する上から、C(Y23)の好ましい下限は5であり、より好ましい下限は7、8の順である。
ガラスの熱的安定性を維持し、失透しにくいガラスとする上から、C(Y23)の好ましい上限は17であり、より好ましい上限は15、さらに好ましい上限は14である。
Nb25は、屈折率ndを高めるとともに、ガラスの熱的安定性を改善する働きを有する。また、ガラスの化学的耐久性を改善する働きも有する。一方、Nb25の含有量が多くなりすぎると、ガラスの熱的安定性が低下する傾向を示すとともに、アッベ数νdが減少し、ガラスが高分散化する傾向を示す。また、ガラスの着色が強まる傾向がある。ガラスの熱的安定性を維持する上で、C(Nb25)の上限は、好ましくは5であり、より好ましくは3であり、さらに好ましくは2であり、一層好ましくは1である。C(Nb25)の下限は、好ましくは0である。C(Nb25)は0とすることもできる。
WO3は、ガラス転移温度Tgを低下させる働きを有する。しかし、WO3の含有量が多くなりすぎると、アッベ数νdが減少し、所要の光学特性の実現が困難になる。また、ガラスの着色が増大する。アッベ数νdの減少を抑え、ガラスの着色増大を防ぐ上から、C(WO3)の上限は、好ましくは5であり、より好ましくは3であり、さらに好ましくは2であり、一層好ましくは1である。C(WO3)の下限は、好ましくは0である。C(WO3)は0とすることもできる。
Al23は、ガラスの化学的耐久性を改善し、ガラス表面のヘイズの増加を抑制する働きを有する必須成分である。化学的耐久性を維持し、ガラスの表面品質の低下を抑える上から、C(Al23)の好ましい下限は0.1であり、より好ましい下限は0.3、さらに好ましい下限は0.5である。屈折率ndの低下を抑え、ガラスの屈折率を所望の範囲にする上から、Al23の好ましい上限は8、より好まし上限は5、さらに好ましい上限は3である。
ZnOは、ガラス転移温度を低下させるとともに、ガラスの熔融性、化学的耐久性を改善する働きを有する。ガラス転移温度の上昇を抑えて精密プレス成形に好適なガラスとする上から、そして、熔融性を維持し、ガラス原料の熔け残りを抑制する上から、C(ZnO)の好ましい下限は6であり、より好ましい下限は6.5、7、8の順である。アッベ数の減少を抑え、低分散性を維持する上から、C(ZnO)の好ましい上限は18であり、より好ましい上限は16、14の順である。
Li2Oは、ガラス転移温度を低下させるとともに、ガラスの熔融性を改善する働きを有する。ガラス転移温度が上昇を抑制し、精密プレス成形に好適なガラスとする上から、C(Li2O)の好ましい下限は1であり、より好ましい下限は2、3の順である。ガラスの化学的耐久性を維持し、ガラスの表面品質を良好にする上から、C(Li2O)の好ましい上限は7、より好ましい上限は6である。
SrOを含有するガラスでは、BaOを含有するガラスと同様、表面に存在するSrが大気中の二酸化炭素と結合し、ガラス表面に炭酸塩を生成する。この炭酸塩の生成が、ガラス表面の変質の一つの原因と考えられる。C(SrO)およびC(BaO)の合計が5より多いと、ガラス表面が変質しやすくなる、すなわち、化学的耐久性が低下する。したがって、C(SrO)およびC(BaO)の合計が5以下であることが好ましく、4以下とすることがより好ましく、3以下とすることがさらに好ましい。C(SrO)およびC(BaO)の合計を0とすることもできる。
熱的安定性と化学的耐久性を維持する上で、C(SrO)を0~3とすることが好ましい。C(SrO)を0にすることもできる。
C(Gd23)を制限しつつ、所望の屈折率nd、アッベ数νd、熱的安定性を維持するために、C(Y23)に対するC(Gd23)の比(C(Gd23)/C(Y23))を7未満とすることが好ましい。また、比(C(Gd23)/C(Y23))を制限することにより、ガラスの化学的耐久性が改善され、ガラス表面のヘイズを減少させることもできる。
上記の理由より、比(C(Gd23)/C(Y23))のより好ましい範囲は4未満、さらに好ましい範囲は1未満である。比(C(Gd23)/C(Y23))を0にすることもできる。
ZrO2は、屈折率ndを高め、化学的耐久性や熱的安定性を改善する働きを有する。ZrO2の含有量が多くなると、アッベ数νdが減少し、分散が高まる傾向を示す。また、熱的安定性、熔融性も低下する傾向を示す。そのため、C(ZrO2)を0~8にすることが好ましい。ガラスの化学的耐久性や熱的安定性を改善する上で、C(ZrO2)を0.1以上にすることがより好ましく、0.5以上にすることがさらに好ましく、1以上にすることが一層好ましい。一方、低分散性を維持する上から、C(ZrO2)を7以下にすることが好ましく、6以下にすることがより好ましく、5以下にすることがさらに好ましい。
CaOは、熔融性を改善し、屈折率を調整する働きを有する。しかし、CaOの含有量が多くなると、屈折率ndが減少する。高屈折率ガラスを得る上から、C(CaO)を8以下とすることが好ましく、6以下とすることがより好ましく、5以下とすることがさらに好ましい。なお、C(CaO)を0とすることもできる。CaOの導入による熔融性の改善効果を得る上で、C(CaO)を0.1以上とすることが好ましく、0.5以上とすることがより好ましく、1以上とすることがさらに好ましい。
MgOは、少量であれば含有させてもよいが、その含有量が増加するにつれて、熱的安定性が低下する傾向を示す。熱的安定性を維持し、ガラスの失透を防止する上で、C(MgO)を0~1にすることが好ましい。C(MgO)を0にすることもできる。
Na2O、K2Oは、Li2Oほどではないが、ガラス転移温度を低下させる働きや熔融性を改善する働きを有する。しかし、これらの成分の含有量が多くなると、アッベ数νdが低下し、高分散化する傾向が生じる。そのため、C(Na2O)を0~1とすることが好ましい。また、C(K2O)を0~1とすることが好ましい。C(Na2O)を0にすることもできる。また、C(K2O)を0にすることもできる。
Sb23は、少量であれば、清澄剤として含有してもよい。しかし、Sb23の含有量が1質量%より多くなると、Sbによる光吸収によりガラスの着色が増大したり、ガラスを精密プレス成形するときに、ガラス表面のSbがプレス成形型の成形面を酸化し、ガラスがプレス成形型の成形面に融着したり、成形面にダメージを与えたりする。また、アッベ数νdが減少し、低分散性の維持にとって好ましくない。
したがって、Sb23の含有量は0~1質量%とすることが好ましく、0~0.5質量%とすることがより好ましい。Sb23の含有量が0質量%であってもよい。
GeO2、Lu23、Ga23、In23、Sc23、HfO2は、いずれも屈折率ndを高める働きを有する。しかし、これらの成分は高価であり、発明の目的を達成する上で必要な成分ではない。したがって、GeO2の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、Lu23の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、Ga23の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、In23の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、Sc23の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、HfO2の含有量を0~1質量%にすることが好ましい。GeO2の含有量を0質量%にすることができ、Lu23の含有量を0質量%にすることができ、Ga23の含有量を0質量%にすることができ、In23の含有量を0質量%にすることができ、Sc23の含有量を0質量%にすることができ、HfO2の含有量を0質量%にすることができる。
25は、屈折率ndを低下させる成分であり、ガラスの熱的安定性を低下させる成分でもある。したがって、P25の含有量を0~3質量%にすることが好ましく、0~1質量%にすることがより好ましく、0~0.1質量%にすることがさらに好ましく、0質量%とすることもできる。
TeO2は、屈折率ndを高める成分であるが、環境への負荷を軽減する上から、TeO2の含有量を0~1質量%にすることが好ましく、0~0.1質量%にすることがより好ましく、0質量%とすることがさらに好ましい。
Pb、As、Cd、Tl、Be、Seは、それぞれ毒性を有する。そのため、これらの元素を含有させないこと、すなわち、これら元素をガラス成分としてガラス中に導入しないことが好ましい。
U、Th、Raはいずれも放射性元素である。そのため、これらの元素を含有させないこと、すなわち、これら元素をガラス成分としてガラス中に導入しないことが好ましい。
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Pr,Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Ceは、ガラスの着色を増大させたり、蛍光の発生源となり、光学ガラスに含有させる元素としては好ましくない。そのため、これらの元素を含有させないこと、すなわち、これら元素をガラス成分としてガラス中に導入しないことが好ましい。
SnO2は清澄剤として機能する任意に添加可能な成分である。清澄剤として添加するSnO2の含有量は0~2質量%である。SnO2の含有量は0~1質量%としてもよく、0~0.5質量%としてもよく、0~0.1質量%としてもよく、0質量%としてもよい。
F、Cl、Br、Iは、発明の目的を達成する上で必要としない成分である。したがって、F、Cl、Br、Iの含有量はそれぞれ0質量%としてもよい。
F、Cl、Br、Iを含有させる場合は、これら成分の含有量を0~5質量%にすることが好ましく、0~3%にすることがより好ましく、0~1質量%にすることがさらに好ましく、0~0.1質量%にすることが一層好ましい。
本実施形態に係る光学ガラスのガラス組成は、例えば、ICP-AES(Inductively Coupled Plasma - Atomic Emission Spectrometry)などの方法により定量することができる。ICP-AESにより求められる分析値は、例えば、分析値の±5%程度の測定誤差を含んでいることがある。また、本明細書および本発明において、ガラスの構成成分の含有量が0%または含まないもしくは導入しないとは、この構成成分を実質的に含まないことを意味し、この構成成分の含有量が不純物レベル程度以下であることを指す。
含有量が少ない成分の定量については、例えばICP-MS(Inductively Coupled Plasma - Mass Spectrometry)などの方法により定量することができる。定量する成分によっては、イオンクロマトグラフ法などの方法により定量してもよい。
(ガラスの光学特性)
本発明の実施態様に係るガラスは、高屈折率低分散ガラスであり、好ましくは、屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが50~57である。
アッベ数νdを50以上にすることにより、アッベ数の小さい高分散ガラスとの組合せにより、色収差補正機能を有する光学素子を提供することができる。一方、アッベ数νdを57以下にすることにより、低温軟化性の維持と熱的安定性の維持の両立が容易になる。また、B23の含有量の増大を抑えることができるので、化学的耐久性を維持する上でもアッベ数νdを57以下にすることが好ましい。
アッベ数νdの下限は、より好ましくは50.5であり、さらに好ましくは51.0であり、一層好ましくは52.0であり、より一層好ましくは52.5である。またアッベ数νdの上限は、より好ましくは56.0であり、さらに好ましくは55.0であり、一層好ましくは54.0であり、より一層好ましくは53.5である。
ガラスの屈折率ndを1.65以上にすることにより、このガラスを、光学系のコンパクト化、高機能化に有効な光学素子材料とすることができる。一方、屈折率ndを1.72以下とすることにより、低温軟化性の維持と熱的安定性の維持の両立が容易になる。
屈折率ndの下限は、より好ましくは1.665であり、さらに好ましくは1.670であり、一層好ましくは1.675であり、より一層好ましくは1.680であり、なお一層好ましくは1.685である。また、屈折率ndの上限は、より好ましくは1.716であり、さらに好ましくは1.710であり、一層好ましくは1.705であり、より一層好ましくは1.700であり、なお一層好ましくは1.695である。
(ガラス転移温度Tg)
ガラス転移温度の好ましい範囲は540℃以下である。ガラス転移温度を540℃以下にすることにより、精密プレス成形のときにプレス成形型の温度を過剰に高くしなくても、高精度のプレス成形が可能になる。そのため、プレス成形型の消耗を低減することができ、プレス成形型の寿命を延ばすことができる。例えば、ガラス転移温度が540℃以下のガラスでは、SiC製のプレス成形型を用いて、10000回以上連続して精密プレス成形を行うことができる。
さらに、ガラス転移温度を低下させることにより、精密プレス成形のときにガラスとプレス成形型の成形面との反応を抑制することができ、プレス成形により得られる光学素子の表面品質を良好にすることができる。
精密プレス成形による光学素子の量産性を改善する上から、ガラス転移温度の上限は、より好ましくは538℃であり、さらに好ましくは536℃であり、一層好ましくは535℃である。なお、ガラス転移温度の下限は、ガラス組成により自ずと定まるものであるが、ガラス転移温度を過剰に低下させると、屈折率ndが低下したり、ガラスの熱的安定性が低下する傾向を示す。
(耐潜傷性)
直径43.7mm、厚さ5mmのディスク状のガラス試料を使用する。直径43.7mmの2つの面は光学研磨面になっており、2つの面の面積の合計は30cm2である。このガラス試料を50℃に保たれた0.01モル/リットルのNa5310(STPP)水溶液中に1時間浸漬したときの単位面積あたりの質量減DSTPP、すなわち、1時間浸漬前後のガラス試料の質量差を30cm2で割った値[mg/(cm2・時)]の大小により耐潜傷性を評価する。
耐潜傷性DSTPPの好ましい範囲は0.20mg/(cm2・時)未満、すなわち、1級または2級である。屈折率、アッベ数、ガラス転移温度、熱的安定性を所望の範囲内に保つ上から、耐潜傷性DSTPPが2級であることがより好ましい。
耐潜傷性を3~5級から1級または2級に改善することは、上記の光学特性を有する高屈折率低分散ガラスにおける固有の問題の解決に相当し、意義深いことである。
(ヘイズ)
まず、18mm×22mm×厚さ3mmの平板形状のガラス試料を作製する。次に18mm×22mmの2つの平面を光学研磨する。そして光学研磨したガラス試料を洗浄、乾燥させる。乾燥したガラス試料を、ソニックフェロー社製SE18洗剤の水溶液(洗剤の濃度は5vol%)中に入れ、超音波をかけながら2時間浸漬する。その後、洗剤水溶液からガラス試料を取り出し、水洗いして乾燥させた後、ヘイズを測定する。上記洗浄テストはガラスの化学的耐久性を評価するための加速試験である。
「ヘイズ」は、ガラス表面の曇りの度合を表す値であり、数値が小さい程、ガラス表面の透明性が高いことを示す。具体的には、「日本光学硝子工業会規格JOGIS 光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07-1975」に定められているように、
ヘイズ(%)=(Td/Tt)×100
により算出される。ただし、Tdは拡散透過率、Ttは全光線透過率である。
そして、「日本光学硝子工業会規格JOGIS 光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07-1975」に定められたヘイズメーターを用い、Td、Ttを測定し、測定値を上記式に代入してヘイズを算出する。
本実施形態に係る光学ガラスにおいて、ヘイズの上限は、好ましくは0.9%であり、より好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは0.75%であり、一層好ましくは0.7%であり、より一層好ましくは0.6%であり、なお一層好ましくは0.5%である。ヘイズの下限は、好ましくは0%である。
(ガラスの製造)
本実施形態に係る光学ガラスは、例えば、酸化物、ホウ酸、無水ホウ酸、炭酸塩などの化合物を秤量し、充分混合し、バッチ原料とし、バッチ原料を白金製の坩堝の中に入れて、大気中で、例えば、1200~1350℃の温度で加熱、熔融し、熔融物を清澄、攪拌して均質な熔融ガラスとし、この熔融ガラスを鋳型に流し込み成形、徐冷して得ることができる。
(精密プレス成形用プリフォームとその製造)
上記のようにして作製したガラスを切断、研削、研磨して、精密プレス成形用プリフォームを作製する。別の方法として、熔融ガラスを滴下し、熔融ガラス滴に上向きの風圧を加え、浮上させた状態で精密プレス成形用プリフォームに成形してもよい。このようにして作製した精密プレス成形用プリフォームの表面を洗浄、乾燥させた後、例えば、プリフォームの表面に炭素膜をコートしてもよい。
(光学素子とその製造)
精密プレス成形用プリフォームを例えば、SiC製のプレス成形型内に導入し、窒素雰囲気中で加熱して、ガラスを軟化させ、ガラスをプレス成形型で精密プレス成形する。精密プレス成形が終わった後、ガラス、すなわち、精密プレス成形品をプレス成形型から取り出し、アニールする。
このようにして、両凹、両凸、凹メニスカス、凸メニスカス、平凸、平凹など各種形状の非球面レンズを作製する。なお、精密プレス成形により作製したレンズに、必要に応じて芯取り加工を行ったり、レンズの光学機能面に反射防止膜などのコーティングを形成したりする。レンズ以外に、回折格子、プリズムなどの各種光学素子を作製してもよい。
(実施例1)
実施例組成表(表2~4)に記載されている組成を有するように、酸化物、ホウ酸などの化合物を秤量し、充分混合してバッチ原料を作製した。
バッチ原料を白金坩堝中に入れ、1200~1350℃の温度に坩堝ごと加熱し、30~60分かけてガラスを熔融、清澄した。熔融ガラスを攪拌して均質化した後、予熱した成形型に熔融ガラスを鋳込み、ガラス転移温度付近まで放冷してから直ちに、成形型ごとガラスをアニール炉内に入れた。それから、ガラス転移温度付近で約1時間アニールした。アニールした後、アニール炉内で室温まで放冷した。
このようにして作製したガラスを観察したところ、結晶の析出、泡、脈理、原料の熔け残り、着色は認められなかった。このようにして、均質性の高い光学ガラスを作るとこができた。
得られたガラスの屈折率nd、アッベ数νd、ガラス転移温度Tg、ヘイズを次に示す方法で測定した。測定結果を表5に示す。
(1)屈折率nd、nF、nc、アッベ数νd
降温速度-30℃/時間で降温して得たガラスについて、日本光学硝子工業会規格の屈折率測定法により、屈折率nd、nF、ncを測定した。屈折率nd、nF、ncの各測定値を用いて、アッベ数νdを算出した。
(2)ガラス転移温度Tg
株式会社リガク製の熱機械分析装置を用いて、昇温速度を4℃/分にして測定した。
(3)耐潜傷性DSTPP
得られたガラスを、2つの面の面積の合計が30cm2の直径43.7mm、厚さ5mmのディスク状に加工し、その2つの面を光学研磨してガラス試料とした。このガラス試料を50℃に保たれた0.01モル/リットルのNa5310(STPP)水溶液中に1時間浸漬した。1時間浸漬前後のガラス試料の質量差を30cm2で割った値[mg/(cm2・時)]を算出して、DSTPPとした。
(4)ヘイズ
得られたガラスを、18mm×22mm×厚さ3mmの平板形状に加工し、2つの平面を光学研磨した。光学研磨したガラス試料を洗浄、乾燥させた。乾燥したガラス試料を、ソニックフェロー社製SE18洗剤の水溶液(洗剤の濃度は5vol%)中に入れ、超音波をかけながら2時間浸漬した。その後、洗剤水溶液からガラス試料を取り出し、水洗いして乾燥させた。「日本光学硝子工業会規格JOGIS 光学ガラスの化学的耐久性の測定方法(表面法)07-1975」に定められたヘイズメーターを用いて、拡散透過率Tdおよび全光線透過率Ttを測定し、ヘイズを算出した。
(実施例2)
実施例1で得られた各種光学ガラスを使用し、公知の方法により精密プレス成形用プリフォームを作製した。このプリフォームを窒素雰囲気中で加熱、軟化し、SiC製のプレス成形型を用いて精密プレス成形し、ガラスを非球面レンズ形状にした。成形したガラスをプレス成形型から取り出し、アニールし、実施例1で作製した各種光学ガラスからなる非球面レンズを作製した。このようにして作製した非球面レンズの表面には白濁、泡、傷などの欠陥は認められなかった。
図6にガラスNo.5で作製した非球面レンズの表面を拡大撮影した画像を示す。図6より明らかなように、レンズ表面には白濁、傷は認められない。ガラスNo.5以外のガラスを使用しても、同様に表面品質の高いレンズを作製することができた。
実施例1で得られた各種光学ガラスを用いて作製した精密プレス成形用プリフォームを多数用意し、同一のSiC製プレス成形型を用いて連続して精密プレス成形を行った。いずれの光学ガラスからなるプリフォームにおいても、10000回を超える回数の精密プレス成形が可能であった。
(比較例1)
特許文献7(中国専利出願公開第101439929号)に記載の実施例6のガラスは、A4が0.785、質量減DSTPPが0.47mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は4級であった。
(比較例2)
特許文献3(特開2000-016831号公報)に記載の実施例5のガラスは、A4が1.073、質量減DSTPPが0.48mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は4級であった。特許文献3の実施例11のガラスのA4は0.837、質量減DSTPPが0.37mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は3級であった。特許文献3の実施例12のガラスのA4は0.727、質量減DSTPPが0.47mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は4級であった。
上記の特許文献3に記載の実施例11の組成と特許文献4に記載の実施例11の組成とは同一の組成である。特許文献3に記載の実施例11のガラスについて実施例1と同様の処理を行った後、実施例1と同様の方法でヘイズを測定したところ、その値は1.1%であった。
(比較例3)
特開平5-201743号公報に記載の実施例3のガラスのA4は1.015、質量減DSTPPが0.45mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は4級であった。同公報の実施例6のガラスのA4は0.717、質量減DSTPPが0.50mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は4級であった。同公報の実施例8のガラスのA4は0.702、質量減DSTPPが0.26mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は3級であった。同公報の実施例9のガラスのA4は0.596、質量減DSTPPが0.25mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は3級であった。
(比較例4)
特開2010-076987号公報に記載の実施例2のA4は0.679、質量減DSTPPが0.37mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は3級であった。同公報の実施例7のA4は0.764、質量減DSTPPが0.25mg/(cm2・時)であり、耐潜傷性は3級であった。
Figure 0007040939000002
Figure 0007040939000003
Figure 0007040939000004
Figure 0007040939000005

Claims (5)

  1. 酸化物基準において、質量%表示によるガラス成分SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の含有量をそれぞれC(SiO2)、C(B23)、C(Al23)、C(Li2O)、C(Na2O)、C(K2O)、C(MgO)、C(CaO)、C(SrO)、C(BaO)、C(ZnO)、C(La23)、C(Gd23)、C(Y23)、C(ZrO2)、C(Nb25)、C(WO3)およびC(Ta25)、
    SiO2、B23、Al23、Li2O、Na2O、K2O、MgO、CaO、SrO、BaO、ZnO、La23、Gd23、Y23、ZrO2、Nb25、WO3およびTa25の各化学式量をそれぞれM(SiO2)、M(B23)、M(Al23)、M(Li2O)、M(Na2O)、M(K2O)、M(MgO)、M(CaO)、M(SrO)、M(BaO)、M(ZnO)、M(La23)、M(Gd23)、M(Y23)、M(ZrO2)、M(Nb25)、M(WO3)およびM(Ta25)とし、
    A1=-550C(SiO2)-500C(B23)-450C(Al23)+100C(Li2O)-280C(Na2O)-300C(K2O)-300C(MgO)-100C(SrO)+50C(ZnO)+200C(La23)+150C(Gd23)+250C(Y23)+250C(ZrO2)+400C(Nb25)+300C(WO3)、
    A2=0.4C(SiO2)+0.8C(B23)+0.1C(Al23)-0.3C(Li2O)-0.5C(Na2O)-0.5C(K2O)-0.3C(MgO)-0.2C(CaO)-0.3C(SrO)-0.05C(BaO)-0.6C(ZnO)-0.2C(La23)-0.2C(Gd23)-0.2C(Y23)-C(ZrO2)-2C(Nb25)-2C(WO3)、
    A3=20C(Li2O)+12C(Na2O)+10C(K2O)+2C(ZnO)-2C(BaO)-3C(SiO2)-3C(B23)-3C(ZrO2)-C(Ta25)-2C(Al23)、
    A4=2×{C(B23)/M(B23)}×[{C(MgO)/M(MgO)}+{C(CaO)/M(CaO)}+{C(SrO)/M(SrO)}+{C(BaO)/M(BaO)}+2×{C(Li2O)/M(Li2O)}+2×{C(Na2O)/M(Na2O)}+2×{C(K2O)/M(K2O)}]/[{C(SiO2)/M(SiO2)}+2×{C(Al23)/M(Al23)}+2×{C(La23)/M(La23)}+2×{C(Gd23)/M(Gd23)}+2×{C(Y23)/M(Y23)}+{C(ZrO2)/M(ZrO2)}+{C(ZnO)/M(ZnO)}+2×{C(Nb25)/M(Nb25)}]、
    としたとき、
    A1が-18000以上かつ-7000以下、
    A2が-1以上15以下、
    A3が-64以上、
    A4が0.52以下、
    C(BaO)が10以下、
    C(Gd23)が2以下、
    C(Ta25)が0.5以下、
    C(SiO2)が18以下、
    C(ZrO2)が6以下、
    屈折率ndが1.65~1.72、アッベ数νdが52.0~57である光学ガラス。
  2. ガラス転移温度が540℃以下である請求項1に記載の光学ガラス。
  3. A4が0.50以下である、請求項1または2に記載の光学ガラス。
  4. 請求項1~のいずれかに記載の光学ガラスによりなるプレス成形用プリフォーム。
  5. 請求項1~のいずれかに記載の光学ガラスよりなる光学素子。
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