以下に添付図面を参照して、検査装置、画像読取装置、画像形成装置および検査装置における濃度補正方法の実施の形態を詳細に説明する。以下では、検査装置、画像読取装置、画像形成装置が、短時間で大量の枚数を連続して印刷する商業印刷機(プロダクションプリンティング機)などの印刷装置を含む印刷システムに適用された場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
[印刷システムのハードウェア構成の説明]
図1は、第1の実施の形態にかかる印刷システム1のハードウェア構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、画像形成装置である印刷システム1は、印刷装置100と、検査装置200と、スタッカ300と、を備える。
印刷装置100は、オペレーションパネル101と、タンデム式の電子写真方式の作像部103Y、103M、103C、103Kと、転写ベルト105と、二次転写ローラ107と、給紙部109と、搬送ローラ対102と、定着ローラ104と、反転パス106と、を備える。
オペレーションパネル101は、印刷装置100や検査装置200に対して各種操作入力を行ったり、各種画面を表示したりする操作表示部である。
作像部103Y、103M、103C、103Kは、それぞれ、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、及びクリーニング工程)が行われることによりトナー像が形成され、形成されたトナー像を転写ベルト105に転写する。本実施の形態では、作像部103Y上にイエロートナー像が形成され、作像部103M上にマゼンタトナー像が形成され、作像部103C上にシアントナー像が形成され、作像部103K上にブラックトナー像が形成されるものとするが、これに限定されるものではない。
転写ベルト105は、作像部103Y、103M、103C、及び103Kから重畳して転写されたトナー像(フルカラーのトナー画像)を二次転写ローラ107の二次転写位置に搬送する。本実施の形態では、転写ベルト105には、まず、イエロートナー像が転写され、続いて、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が順次重畳して転写されるものとするが、これに限定されるものではない。
給紙部109は、処理対象(被搬送物)である複数の記録媒体が重ね合わせて収容されており、記録媒体を給紙する。記録媒体としては、例えば、記録紙(転写紙)が挙げられるが、これに限定されず、例えば、コート紙、厚紙、OHP(Overhead Projector)シート、プラスチックフィルム、プリプレグ、及び銅箔など画像を記録可能な媒体であればどのようなものであってもよい。
搬送ローラ対102は、給紙部109により給紙された記録媒体を搬送路a上で矢印s方向に搬送する。
二次転写ローラ107は、転写ベルト105により搬送されたフルカラーのトナー画像を、搬送ローラ対102により搬送された記録媒体上に二次転写位置で一括転写する。
定着ローラ104は、フルカラーのトナー画像が転写された記録媒体を加熱及び加圧することにより、フルカラーのトナー画像を記録媒体に定着する。
印刷装置100は、片面印刷の場合、フルカラーのトナー画像が定着された記録媒体である印刷物を検査装置200へ送る。一方、印刷装置100は、両面印刷の場合、フルカラーのトナー画像が定着された記録媒体を反転パス106へ送る。
反転パス106は、送られた記録媒体をスイッチバックすることにより記録媒体の表面・裏面を反転して矢印t方向に搬送する。反転パス106により搬送された記録媒体は、搬送ローラ対102により再搬送され、二次転写ローラ107により前回と逆側の面にフルカラーのトナー画像が転写され、定着ローラ104により定着され、印刷物として、検査装置200およびスタッカ300へ送られる。
印刷装置100の下流に位置する検査装置200は、読取デバイス201と、濃度基準部材202と、を備える。濃度基準部材202は、読取デバイス201の読取レベルの基準となるものであって、例えば白板である。また、検査装置200は、印刷装置100から送られた記録媒体をスタッカ300へと搬送する搬送路aを構成する搬送ローラ対210,211を備えている。濃度基準部材202は、搬送ローラ対210と搬送ローラ対211との間に設けられている。
読取デバイス201は、例えば、複数の撮像素子(CMOSイメージセンサ)をライン状に並べたCIS(Contact Image Sensor:密着型イメージセンサ)等により実現できる。読取デバイス201は、読み取り対象からの反射光を受光して、画像信号を出力する。具体的には、読取デバイス201は、印刷装置100から送られた記録媒体に設けられた色パターン(もしくは機内に設けられた色パッチ)を読取対象とする。また、読取デバイス201は、濃度基準部材202を読取対象とする。
そして、検査装置200は、読み取りが完了した記録媒体をスタッカ300へ排紙する。
スタッカ300は、トレイ301を備える。スタッカ300は、検査装置200により排紙された記録媒体をトレイ301にスタックする。
次に、検査装置200における読取デバイス201と濃度基準部材202とについて説明する。
図2は、検査装置200における読取デバイス201と濃度基準部材202との対応位置関係を示す模式図である。
検査装置200は、濃度基準部材202を読取デバイス201によって読み取る。濃度基準部材202を読取デバイス201によって読み取ったデータは、画像形成後の原稿(記録媒体)を読取デバイス201で読み取った原稿読取データから濃度(照明)ムラを除くシェーディング補正に用いられる。そのため、読取デバイス201に対する濃度基準部材202の第1の距離と、読取デバイス201に対する画像形成後の原稿(記録媒体)の第2の距離とが異なってしまうと、照度や色度の変化の影響により、補正精度が落ちてしまう。そのため、読取デバイス201に対する濃度基準部材202の第1の距離と、読取デバイス201に対する画像形成後の原稿(記録媒体)の第2の距離とを一致させることが望ましい。
そこで、図2に示すように、検査装置200は、濃度基準部材202の下部に距離調整機構203を設けている。距離調整機構203は、濃度基準部材202の下部に設けたカムを回転させることで読取デバイス201に対する濃度基準部材202の距離を変化させる。検査装置200は、読取デバイス201によって濃度基準部材202を読み取る際に距離調整機構203を動かし、濃度基準部材202を読み取る第1の距離と原稿(記録媒体)を読み取る第2の距離とを一致させる。このように原稿(記録媒体)を読み取る第1の距離と濃度基準部材202を読み取る第2の距離とを一致させることで、シェーディング補正の精度を上げ、画像形成後の原稿の画像について色の偏差特性の検知精度を上げることができる。
図3は、印刷システム1のハードウェアの電気的接続の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、印刷システム1は、コントローラ10とエンジン部(Engine)60とエンジン部(Engine)70と駆動部80とをPCIバスで接続した構成となる。コントローラ10は、印刷システム1の全体の制御、描画、通信、及び操作表示部であるオペレーションパネル101からの入力を制御するコントローラである。エンジン部60は、PCIバスに接続可能なエンジンであり、例えば、読取デバイス201等のスキャナエンジンなどである。エンジン部60には、エンジン部分に加えて、シェーディング補正やガンマ変換などの画像処理部分も含まれる。エンジン部70は、PCIバスに接続可能なエンジンであり、例えば、作像部103Y、103M、103C、103Kを含むプロッタ等のプリントエンジンなどである。駆動部80は、モータ等を備えており、例えば距離調整機構203のカムを回転させる。
コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ノースブリッジ(NB)13と、システムメモリ(MEM-P)12と、サウスブリッジ(SB)14と、ローカルメモリ(MEM-C)17と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)16と、ハードディスクドライブ(HDD)18とを有し、ノースブリッジ(NB)13とASIC16との間をAGP(Accelerated Graphics Port)バス15で接続した構成となる。また、MEM-P12は、ROM12aと、RAM12bとをさらに有する。
CPU11は、印刷システム1の全体制御を行うものであり、NB13、MEM-P12およびSB14からなるチップセットを有し、このチップセットを介して他の機器と接続される。
NB13は、CPU11とMEM-P12、SB14、AGPバス15とを接続するためのブリッジであり、MEM-P12に対する読み書きなどを制御するメモリコントローラと、PCIマスタおよびAGPターゲットとを有する。
MEM-P12は、プログラムやデータの格納用メモリ、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いるシステムメモリであり、ROM12aとRAM12bとからなる。ROM12aは、プログラムやデータの格納用メモリとして用いる読み出し専用のメモリであり、RAM12bは、プログラムやデータの展開用メモリ、プリンタの描画用メモリなどとして用いる書き込みおよび読み出し可能なメモリである。
SB14は、NB13とPCIデバイス、周辺デバイスとを接続するためのブリッジである。このSB14は、PCIバスを介してNB13と接続されており、このPCIバスには、ネットワークインタフェース(I/F)部なども接続される。
ASIC16は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのIC(Integrated Circuit)であり、AGPバス15、PCIバス、HDD18およびMEM-C17をそれぞれ接続するブリッジの役割を有する。このASIC16は、PCIターゲットおよびAGPマスタと、ASIC16の中核をなすアービタ(ARB)と、MEM-C17を制御するメモリコントローラと、ハードウェアロジックなどにより画像データの回転などを行う複数のDMAC(Direct Memory Access Controller)と、エンジン部60やエンジン部70との間でPCIバスを介したデータ転送を行うPCIユニットとからなる。このASIC16には、PCIバスを介してUSB40、IEEE1394(the Institute of Electrical and Electronics Engineers 1394)インタフェース(I/F)50が接続される。オペレーションパネル101はASIC16に直接接続されている。
MEM-C17は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリであり、HDD18は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
AGPバス15は、グラフィック処理を高速化するために提案されたグラフィックスアクセラレーターカード用のバスインターフェースであり、MEM-P12に高スループットで直接アクセスすることにより、グラフィックスアクセラレーターカードを高速にするものである。
本実施の形態の印刷システム1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、本実施の形態の印刷システム1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態の印刷システム1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
[印刷システム1の機能構成の説明]
次に、印刷システム1のCPU11がHDD18やROM12aに記憶されたプログラムを実行することによって発揮する機能について説明する。なお、ここでは従来から知られている機能については説明を省略し、本実施の形態の印刷システム1が発揮する特徴的な濃度補正機能について詳述する。
図4は、印刷システム1の機能構成を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、印刷システム1のCPU11は、濃度検出部112、制御部113、書込制御部114、として機能する。なお、CPU11は、濃度検出部112、制御部113、書込制御部114、の他に、記録媒体の搬送を制御する搬送制御部等の機能を実現してもよいことは、言うまでもない。
なお、本実施の形態においては、印刷システム1が発揮する特徴的な機能をCPU11がプログラムを実行することにより実現するものとしたが、これに限るものではなく、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
濃度検出部112は、読取デバイス201で読み取って得られた画像信号を、予め保持している変換パラメータを用いて濃度情報に変換する。
制御部113は、濃度検出部112に画像検出開始タイミングを示す制御信号を出力する。また、制御部113は、濃度検出部112からの濃度情報に基づいて、主走査位置における画像書き込み情報に変換し、書込制御部114に通知する。
書込制御部114は、画像書き込み情報に基づいて、記録媒体への画像書き込み制御を行う。
ここで、制御部113による主走査位置に対する濃度補正技術について説明する。図5は、主走査位置に対する濃度補正技術について説明する図である。
図5に示すように、制御部113は、読取デバイス201を用いて記録媒体の画像の主走査位置に対する濃度分布を濃度検出部112から取得した後、当該濃度分布がフラットとなるように書込制御部114に光書き込みを行う際のレーザー強度としてフィードバックする。このような濃度補正を行うことにより、濃度補正後は主走査方向に均一濃度の画像を得ることができる。
上述したような濃度補正技術において、重要となるのが、読取デバイス201で正しい画像濃度を検出できることである。なぜなら、本来の画像濃度と異なる濃度を検出してしまうと、その検出結果を元に補正された出力画像は狙い通りに均一に補正されないからである。
ここで、図6は読取デバイス201の照明深度について説明する図、図7は原稿のばたつきについて説明する図、図8はばたついた原稿を読み取った際の濃度補正不足例について説明する図である。一般的に、読取デバイス201には照明深度特性があり、図6に示すように、読取デバイス201の深度方向に対して照度が変化する。そのため、読取デバイス201にて原稿(記録媒体)を読み取る際は、原稿(記録媒体)を読取デバイス201の深度方向に対して一定の高さ(深度)に保つことが望ましい。
しかし、搬送部材の組み付け誤差や原稿(記録媒体)の紙種によって様々であるが、図7に示すように、副走査方向に原稿(記録媒体)がばたつくこともあれば(図7(a)参照)、主走査方向に原稿(記録媒体)がばたつくことも起こり得る(図7(b)参照)。このような原稿(記録媒体)のばたつきが発生してしまうと、主走査位置ごとに読み取り高さ(深度)が変わりRGB読取値が変わってしまう。このような場合、図8に示すように、読取デバイス201にて本来の原稿画像の濃度を読み取ることができず、濃度補正結果として、補正が足らず均一濃度の画像を得ることができない。
上記の問題を鑑みて、国際公開第2005/053307号においては、読取デバイスに配置されている2つの光源の光軸をあえて左右対称とはしない構造にすることにより、深度方向に対する照度の変化率を低減する技術が開示されている。この技術によれば、照度変化の極大値位置を読取原稿搬送位置とすることで読取精度が上がるとしている。しかし、読取特性の照明深度特性に着目して改善しても、濃度検出誤差を完全に改善できるわけではない。なぜなら、本来色というのは、「明度」と「色度」(クロマ成分)の2要素で構成されているため、照明深度特性(つまり、「明度」)のみ着目しても、考慮する要素として不十分だからである。
具体的に、深度方向のばたつき(紙のばたつき)による色度への影響について、以下に述べる。
ここで、図9はLEDの色度の放射角度依存性について説明する図である。図9は青色LEDの色度x,yの角度依存性の例であるが、このように色度x,yは放射角θに依存している。このため、被写体が深度方向にばたついている場合、深度によって色度がわずかに異なることになる。
また、図10は疑似白色LEDのスペクトル変化について説明する図、図11は疑似白色LEDのスペクトル変化による色度差の発生による読取濃度誤差について説明する図である。なお、図10に示すグラフ内の“近傍”“遠方”は、それぞれ光源と被写体間の距離が近傍の場合のスペクトルと遠方の場合のスペクトルを示している。
読取光源としてLED光源(青色)をイエロー蛍光体に当て蛍光を発生させて、疑似白色光源としている場合、そのスペクトルは例えば図10に示す実線のようなグラフとなる。ただし、LED光源(青色)は出射面に対して垂直方向に最も発光強度があるため、青色の波長の光は遠方にも届くが、蛍光は比較的拡散しているので(蛍光体の塗りムラにもよる)、青のピークで正規化したときに、遠方の方ではイエロー近辺の波長のスペクトルが低下し、図10に示す点線のようにスペクトルが変化する(光源の色度が変化する)。
このようなスペクトル変化があるときに、例えば濃度基準部材202(基準白板)で読取レベルを補正してマゼンタの原稿濃度を検出する場合を考える。一般的に読取デバイス201にて被写体である原稿(記録媒体)を読み取る時に、シェーディング補正を行うが、RGB読取値は濃度基準部材202(基準白板)のRGB読取値と原稿(マゼンタ)のRGB読取値との比で決まる。このため、光源スペクトルが変化したときでも、濃度基準部材202(基準白板)のRGB読取値と原稿(マゼンタ)のRGB読取値の比率が一致することが望ましい。
また、図11に示すように、一般的に濃度基準部材202(基準白板)は可視域でほぼ一定の分光反射率であり、一方、マゼンタは赤の波長付近に強いスペクトルを持っている。つまり光源のイエロー近辺のスペクトルの変化に対してのRGB読取値の変化は、濃度基準部材202(基準白板)では敏感であるが、マゼンタは比較的鈍感ということになる。
さらに、光源と原稿(記録媒体)との距離が近傍である時の光源スペクトルに比べて、遠方であるときの光源スペクトルの方がイエロー近辺の分光反射率が比較的小さいので、同じ振幅で原稿(記録媒体)がばたついた時に、光源と原稿(記録媒体)との距離が“遠方”の場合の方が、原稿ばたつき(スペクトルの僅かな変化)に対して鈍感であり、光源スペクトルの変化がRGB読取値に現れないため、濃度検出の誤差を生じやすいということになる。
結果として、図11に示すグラフのように、光源と原稿(記録媒体)との距離が近傍である場合と遠方である場合とでは、原稿濃度の読取精度に差異が生まれ、光源と原稿(記録媒体)との距離が近傍である場合のほうが比較的正確に濃度を検出することが可能となる。つまり、読取誤差が抑えられるかどうかは、照明深度特性だけで決まることではない。
ここで、図12は読取デバイス201と原稿との距離を色差特性に最適化することについて説明する図である。図12に示すように、照明深度特性(明度)で最適化した位置と、検査装置200の色差特性(明度+色度)で最適化した場合とで、それぞれ最適位置(ここでは、その変化量が最も小さい位置)は一致しない。よって、図12に示すように、もし照明深度特性に読取デバイス201と原稿(記録媒体)との距離を最適化した場合、色差特性で見ると、変化量(傾き)が大きい位置で取ってしまうことも考えられるので、検査装置200の色差特性に最適化した位置に読取デバイス201と原稿(記録媒体)との距離を設定することが望ましい。
ここで、図13は読取デバイス201の配置例を示す図である。そこで、本実施の形態においては、図12および図13に示すように、読取デバイス201から原稿(記録媒体)までの距離dを色差特性の最適距離(変化が最も小さい位置)として、読取デバイス201を配置する。
より詳細には、図13に示すように、読取デバイス201と原稿(記録媒体)との距離dを数か所にわけて位置Aから位置Bまで可変し、各位置にて同様に色差を算出する。この時、得られた色差特性に対して各位置間の色差の変化量が最も小さい位置を最適距離として設定する。ただし、取得した最適距離付近は変化量が小さいため、後述の近傍領域の中で最適距離を決めてもよい。
なお、色差は、主走査の各位置での色差を平均した値を取っても良いし、主走査の中央1点で取ってもよいし、主走査だけでなく、原稿全体の色差の平均を取ってもよい。
なお、最適距離の決め方としては上述の決め方に限るものではない。例えば、位置Aから位置Bまでに取得した極値で最適距離を決めても良いし、極値が複数ある場合には極値周りの変化量が最も小さい極値を最適距離としても良い。
なお、色差特性に最適化する位置は、照明最適化位置に対して遠く離れた位置とはならないので、設ける位置Aと位置Bは照明深度特性のピーク周りとすると良い。
次に、上述した近傍領域の範囲について説明する。ここで、図14は、色差による画像の変化について例示的に示す図、図15は色差変化量1.0までを近傍領域とする場合について説明する図である。
図14に示す例は、所定の画像データについて、色差0~色差3.0までの画像を並べたものである。図14に示すように、一般的に色差1.0というのは、2つの色を隣接させない限り人間の目では判断できない程度の色差であるため、検出時の誤差も色差1.0を超えない範囲で配置することで、検出精度を上げることができる。
そこで、図15に示すように、原稿(記録媒体)のばたつきを考慮して、色差1.0を超えないような範囲に読取デバイス201と原稿(記録媒体)との最適距離dを設定する。これにより、精度よく色を検出することができ、例えば濃度補正後の画像も人の目では判別できないレベルでの色差で出力可能となる。
ここで、図16はRGB読取値(8bit)の変化に対する色差変化量を例示的に示す図である。図16は、RGB読取値(8bit)の変化に対して色差がどのように変化するかをシミュレーションした結果を示すものである。図16において、横軸は、読取デバイス201である色味の原稿(記録媒体)を読み取ったRGB読取値(8bitデータ)の変化率である。図16において、縦軸は、原稿(記録媒体)の濃度に対する色差変化の極大値を色差0と定義したときの色差変化を示している。
ここで、読取デバイス201による読取データが8bitデータ(MAX:255digit)の場合、そのRGB読取値の変化率が0.5%未満となる位置に設定することで、最大偏差が約1LSBとなるため、色の偏差特性の検知精度に殆ど影響しない領域で検知が可能となる。このため、この範囲を上記近傍領域としてもよい。
実際、図16にて読取デバイス201による読取データのRGB読取値の変化率が0.5%未満となる領域(図16のハッチング領域)において、色差は最大0.1~0.2程度の変化であり、色の検出が安定した領域で検出可能となる。
次に、図17はRGB読取値(10bit)の変化に対する色差変化量を例示的に示す図である。図17は、RGB読取値(10bit)の変化に対して色差がどのように変化するかをシミュレーションした結果を示すものである。図17において、横軸は、読取デバイス201である色味の原稿(記録媒体)を読み取ったRGB読取値(10bitデータ)の変化率である。図17において、縦軸は、原稿(記録媒体)の濃度に対する色差変化の極大値を色差0と定義したときの色差変化を示している。
ここで、読取デバイス201による読取データが10bitデータ(MAX:1023digit)の場合、そのRGB読取値の変化率が1.0%未満となる位置に設定することで、最大偏差が約1LSBとなるため、色の偏差特性の検知精度に殆ど影響しない領域で検知が可能となる。このため、この範囲を上記近傍領域としてもよい。
実際、図17にて読取デバイス201による読取データのRGB読取値の変化率が1.0%未満となる領域(図17のハッチング領域)において、色差は0.1以下程度の変化であり、色の検出が安定した領域で検出可能となる。
ここで、図18は濃度補正例について説明する図である。明度+色度を考慮した位置(検査装置200の色差特性の最適位置)に読取デバイス201と原稿(記録媒体)との距離を設定することで、図18に示すように、濃度を読み取る原稿(記録媒体)が深度方向にばたついていても、精度よく原稿(記録媒体)の濃度を読み取ることができ、補正後の主走査濃度分布は均一になる。
このように本実施の形態によれば、検査装置200の色差特性に最適化した位置、つまり、明度と色度を含んだ色差の変化量が小さい位置にて色の検出を行うため、被写体の搬送時のばたつきなどにより、読取デバイスと被写体との距離(深度)に変動がある場合でも、精度良く色(照度+色度)の偏差特性を検知することができる。
なお、本実施の形態では、被写体として原稿(記録媒体)を挙げたが、これに限るものではなく、装置内に設ける基準パッチなどを被写体として適用してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、光量分布を調整するようにした点で、第1の実施の形態と異なる。以下、第2の実施の形態の説明では、第1の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態と異なる箇所について説明する。
第1の実施の形態においては、色の検出において、照度および色度の2要素に沿って説明したが、2要素を比較して読取において支配的なのは照度(光量)であり、光量分布を調整することである程度調整可能という考えの下、以下において説明する。
ここで、図19は第2の実施の形態にかかる検査装置200が備える遮光部材204による照明深度分布の変化について説明する図、図20は照度分布の変化について説明する図である。
図19に示すように、本実施の形態の検査装置200は、読取デバイス201の光源から照射される光の一部を遮光する遮光部材204を読取デバイス201と被写体である原稿(記録媒体)との間に備えている。遮光部材204は、例えばフレア対策のために設けられている。また、遮光部材204は、読取デバイス201から出射される光線を加工することで、照明深度特性を変えることも可能である。
図19に示す遮光部材204は、2灯光源の読取デバイス201のスポットサイズを変化させることが可能なように、読取デバイス201の光源から照射される光のスポットサイズを変化させる方向に当該遮光部材204を移動可能な移動機構205を備えている。移動機構205は、無端ベルト205bをローラ205aで回転する構造である。駆動部80(図3参照)は、移動機構205のローラ205aを回転させて遮光部材204を移動させる。図19(b)に示すように、移動機構205は、2灯光源201aの読取デバイス201より光線が出射されるように遮光部材204を移動させることにより、照明深度(2本の光線が重なる領域)を深くすることができる。すなわち、遮光部材204および移動機構205は、照明深度分布を変化させる照度分布変化手段として機能する。
このように遮光部材204および移動機構205を備えることにより、例えば図20に示すように照度分布を変化(調整前→調整後)させることが可能になる。これにより、照明深度特性の極大値からの照度の変化量を比較的抑えることが可能となるため、原稿(記録媒体)のばたつきに対して読取精度のロバスト性が上がる。ただし、図20に示すグラフにおいては、比較のしやすさの為、極大値で正規化して表示している。
このように本実施の形態によれば、フレア対策等で光源からの光を遮光する遮光部材204および移動機構205を照度分布変化手段として機能させて遮光範囲を減らすことで、照明深度分布を変化させ、照明深度をより深くすることができる。また、照明深度をより深くすることで、色の偏差特性検知において、被写体の搬送時の深度方向のばたつきに対するロバスト性が上がる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、拡散部材により光量分布を調整するようにした点で、遮光部材により光量分布を調整するようにした第2の実施の形態と異なる。以下、第3の実施の形態の説明では、第1の実施の形態または第2の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態または第2の実施の形態と異なる箇所について説明する。
ここで、図21は第3の実施の形態にかかる検査装置200が備える拡散部材206の一例を示す図である。図21に示すように、本実施の形態の検査装置200は、読取デバイス201の光源から照射される光を拡散する拡散部材206を読取デバイス201と原稿(記録媒体)との間に備えている。
また、拡散部材206は、読取デバイス201の照明深度分布を変化させることが可能なように、読取デバイス201に対する拡散部材206の位置を調整する位置調整機構207も備えている。駆動部80(図3参照)は、位置調整機構207を駆動して拡散部材206の位置を調整する。
このように拡散部材206および位置調整機構207を備えることにより、上述した遮光部材204を使用する場合と同様に、例えば図20に示すように照度分布を変化(調整前→調整後)させることが可能になる。すなわち、拡散部材206および位置調整機構207は、照明深度分布を変化させる照度分布変化手段として機能する。これにより、照明深度特性の極大値からの照度の変化量を比較的抑えることが可能となるため、原稿(記録媒体)のばたつきに対して読取精度のロバスト性が上がる。
ところで、拡散部材206を用いて照度分布を変化させても、拡散部材206をどの位置に配置することで最も効果が得られるかを判断するには手動では時間を要するため、自動で最適位置を検出する機構があるとなお良い。
そこで、本実施の形態においては、位置調整機構207を制御して拡散部材206の位置を変えながら原稿(濃度が既知の被写体)との色差を算出することにより、拡散部材206の最適位置を自動検出するようにしている。
ここで、図22は拡散部材206の最適位置の検出処理を実現する機能構成を示す機能ブロック図である。この機能は、印刷システム1のCPU11がHDD18やROM12aに記憶されたプログラムを実行することによって発揮される。
図22に示すように、印刷システム1のCPU11は、色差算出部115、位置調整部116、最適位置検出部117、検出結果記憶部118として機能する。
なお、本実施の形態においては、拡散部材206の最適位置の検出処理を実現する機能をCPU11がプログラムを実行することにより実現するものとしたが、これに限るものではなく、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
位置調整部116は、位置調整機構207を制御して拡散部材206を所定の位置に移動する。
色差算出部115は、原稿(記録媒体)を読取デバイス201にて読み取った結果に基づいて色差を求めて、色差情報と拡散部材206の位置との組み合わせを検出結果記憶部118に記憶する。また、色差算出部115は、色差情報と拡散部材206の位置とを記憶したことを位置調整部116に通知する。
ここで、図23は色差算出部115の機能構成を示す機能ブロック図である。図23に示すように、色差算出部115は、対象となる原稿(記録媒体)の測色濃度データを予め入力する(入力手段は問わない)。一方で、色差算出部115は、原稿(記録媒体)を読取デバイス201にて読み取り、そのRGBデータを予め入力している色変換パラメータ(濃度変換式)により濃度値に変換する。最後に、色差算出部115は、測色濃度値と読取データから得られた濃度値とを比較することで色差を算出する。このような色差算出部115を設けることで、色差算出を手動で行う手間を省くことができる。
位置調整部116は、色差算出部115から記憶完了通知を受けると、位置調整機構207を制御して拡散部材206を次の位置に段階的に移動させる。色差算出部115は、拡散部材206の移動完了通知の受信後に再び読取デバイス201にて読み取ったデータに基づいて色差算出を行う。
位置調整部116は、拡散部材206の移動と色差算出を繰り返し、最大位置X=Xmaxでの色差が得られたところで、最適位置検出部117にデータ取得が完了したことを通知する。
最適位置検出部117は、データ取得が完了した旨の通知を受けて検出結果記憶部118に記憶されているデータから、前後位置との色差の変化量が最も小さい最適位置X=Xoを決定する。最適位置検出部117は、この結果を再び位置調整部116に送る。
位置調整部116は、位置調整機構207を制御して拡散部材206を最適位置X=Xoに移動する。
ここで、図24は拡散部材206の最適位置の検出処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図24に示すように、位置調整部116は、位置調整機構207を制御して拡散部材206を初期位置X=Xminの位置に移動する(ステップS1)。
次に、色差算出部115は、読取デバイス201を制御して原稿(記録媒体)に対するスキャン動作を実行し、原稿(記録媒体)を読取デバイス201にて読み取った結果に基づいて色差を求める(ステップS2)。
そして、色差算出部115は、拡散部材206の位置と色差情報とを検出結果記憶部118に記憶する(ステップS3)。
次に、位置調整部116は、拡散部材206の位置Xが最大位置Xmaxであるかを判断する(ステップS4)。
位置調整部116は、拡散部材206の位置Xが最大位置Xmaxでないと判断すると(ステップS4のNo)、位置調整機構207を制御して拡散部材206を次の位置(X=X+1)に移動させ(ステップS5)、ステップS2に戻る。
一方、拡散部材206の移動と色差算出を繰り返し、位置調整部116は、拡散部材206の位置Xが最大位置Xmaxであると判断すると(ステップS4のYes)、検出結果記憶部118に記憶されているデータにおいて前後位置との色差の変化量が最も小さい最適位置X=Xoを算出する(ステップS6)。
そして、最適位置検出部117は、この結果を位置調整部116に送り、拡散部材206を最適位置X=Xoに移動させる(ステップS7)。
このように本実施の形態によれば、読取デバイス201の光源からの光を拡散することにより、照明深度をより深くすることが可能である。また、拡散部材206を手動で調整せずとも自動で照度分布が最適化されることで、調整時間の短縮が可能となる。
なお、本実施の形態においては、拡散部材206の最適位置の検出処理について説明したが、第2の実施の形態で説明した遮光部材204の最適位置の検出処理も同様の手法により可能である。なお、第2の実施の形態および第3の実施の形態では、照度分布変化手段として、遮光部材204と拡散部材206を挙げたが、これらに限るものではない。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態は、最適深度位置を自動検出するようにした点で、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態と異なる。以下、第4の実施の形態の説明では、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態と同一部分の説明については省略し、第1の実施の形態ないし第3の実施の形態と異なる箇所について説明する。
読取デバイス201の組み付けやカラーフィルタ等の分光反射率のばらつきにより、読取デバイス201と被写体である原稿(記録媒体)との距離dの最適距離もばらつくため、最適距離を自動で検知する手段があることが望ましい。
ここで、図25は第4の実施の形態にかかる検査装置200が備える深度調整機構208の一例を示す図である。図25に示すように、本実施の形態の検査装置200は、読取デバイス201と原稿(濃度が既知の被写体)との距離dを可変とする深度調整機構208を備えている。駆動部80(図3参照)は、深度調整機構208を駆動して読取デバイス201の上に設けたカムを回転させることで距離dを変化させる。
本実施の形態においては、深度調整機構208を制御して読取デバイス201の位置を変えながら原稿(濃度が既知の被写体)との色差を算出することにより、読取デバイス201の最適距離dを自動検出するようにしている。
ここで、図26は読取デバイス201の最適距離の検出処理を実現する機能構成を示す機能ブロック図である。この機能は、印刷システム1のCPU11がHDD18やROM12aに記憶されたプログラムを実行することによって発揮される。
図26に示すように、印刷システム1のCPU11は、色差算出部121、深度調整部122、最適距離検出部123、記憶部124として機能する。
なお、本実施の形態においては、読取デバイス201の最適距離の検出処理を実現する機能をCPU11がプログラムを実行することにより実現するものとしたが、これに限るものではなく、例えば、上述した各部の機能のうちの一部または全部が専用のハードウェア回路で実現されてもよい。
深度調整部122は、深度調整機構208を制御して読取デバイス201を被写体に対する所定の位置(深度)に移動する。
色差算出部121は、原稿(記録媒体)を読取デバイス201にて読み取った結果に基づいて色差を求めて、色差情報と拡散部材206の位置とを記憶部124に記憶する。また、色差算出部121は、色差情報と読取デバイス201の位置とを記憶したことを深度調整部122に通知する。なお、色差算出部121は、第3の実施の形態で説明した色差算出部115と同様の機能構成である。
深度調整部122は、色差算出部121から通知を受けると、深度調整機構208を制御して読取デバイス201を次の位置に移動させる。色差算出部121は、読取デバイス201の移動完了通知の受信後に再び読取デバイス201にて読み取ったデータに基づいて色差算出を行う。
深度調整部122は、読取デバイス201の移動と色差算出を繰り返し、最大距離d=Bでの色差が得られたところで、最適距離検出部123にデータ取得が完了したことを通知する。
最適距離検出部123は、データ取得が完了した旨の通知を受けて記憶部124に記憶されているデータから、前後位置との色差の変化量が最も小さい最適距離d=doを決定する。最適距離検出部123は、この結果を再び深度調整部122に送る。
深度調整部122は、深度調整機構208を制御して読取デバイス201を最適距離d=doに移動する。
ここで、図27は読取デバイス201の最適距離の検出処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図27に示すように、深度調整部122は、深度調整機構208を制御して読取デバイス201を初期距離d=Aの位置に移動する(ステップS11)。
次に、色差算出部121は、読取デバイス201を制御して原稿(記録媒体)に対するスキャン動作を実行し、原稿(記録媒体)を読取デバイス201にて読み取った結果に基づいて色差を求める(ステップS12)。
そして、色差算出部121は、読取デバイス201の位置と色差情報とを記憶部124に記憶する(ステップS13)。
次に、深度調整部122は、読取デバイス201の距離dが最大位置Bであるかを判断する(ステップS14)。
深度調整部122は、読取デバイス201の距離dが最大位置Bでないと判断すると(ステップS14のNo)、深度調整機構208を制御して読取デバイス201を次の位置(d=d+1)に移動させ(ステップS15)、ステップS12に戻る。
一方、読取デバイス201の移動と色差算出を繰り返し、深度調整部122は、読取デバイス201の距離dが最大距離Bであると判断すると(ステップS14のYes)、記憶部124に記憶されているデータにおいて前後位置との色差の変化量が最も小さい最適距離d=doを算出する(ステップS16)。
そして、最適距離検出部123は、この結果を深度調整部122に送り、読取デバイス201を最適距離d=doに移動させる(ステップS17)。
このように本実施の形態によれば、読取デバイス201と原稿(記録媒体)との距離dを手動で調整せずとも自動で最適化されることで、調整時間の短縮が可能となる。
なお、上記各実施の形態では、本発明の検査装置、画像読取装置、画像形成装置を、電子写真方式の印刷装置を含む印刷システムに適用した例を挙げて説明したが、これに限るものではなく、インクジェット方式の印刷装置を含む印刷システムにも適用することができる。
また、上記各実施の形態では、本発明の検査装置、画像読取装置、画像形成装置を、商業印刷機(プロダクションプリンティング機)などの印刷装置を含む印刷システムに適用した例を挙げて説明したが、これに限るものではなく、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する複合機、複写機、プリンタ、スキャナ装置、ファクシミリ装置等の画像形成装置であればいずれにも適用することができる。
さらに、上記各実施の形態では、本発明の検査装置を、画像形成分野の位置検出に適用した例を挙げて説明したが、これに限るものではなく、例えばFA分野における検品などの様々な分野の位置検出アプリケーションに応用が可能である。