JP7039127B2 - 空調ダクト装置 - Google Patents
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Description
本発明は、このような負荷に対して交差部分の強度を確保できる空調ダクト装置を提供することを目的とする。
前記第2ダクトにおける前記交差する側の端部の外周に嵌められた環状の外周ニップル本体部と、前記外周ニップル本体部から突出されて前記第1ダクトにおける第2ダクトとの連通孔の周縁部の外面に当接される外側当接部とを有する外周ニップルと、
前記端部の内周に嵌められた環状の内周ニップル本体部と、前記内周ニップル本体部から突出されて前記周縁部の内面に当接される内側当接部とを有する内周ニップルと、
を備えたことを特徴とする。
前記連結爪部材の両縁部には前記第1ダクト及び第2ダクトにそれぞれ係止される係止爪が設けられていることが好ましい。これによって、第1ダクトと第2ダクトの接合強度を高めることができる。
前記第2ダクトが、一列に連なる第2ダクト部材を有し、
前記第1ダクトの1の第1ダクト部材の側部に前記第2ダクトの端部の第2ダクト部材が接続されており、前記外周ニップル本体部及び内周ニップル本体部が前記端部の第2ダクト部材の外周及び内周にそれぞれ嵌められ、前記外側当接部及び内側当接部が前記1の第1ダクト部材の外面及び内面にそれぞれ当接されていることが好ましい。
これによって、第1ダクトと第2ダクトの接合強度を一層高めることができる。前記1の第1ダクト部材と前記端部の第2ダクト部材とによって、第1、第2ダクトどうしの交差部分が構成される。
図1は、例えばオフィスビルなどの建物の空調設備における空調ダクト装置1を示したものである。空調ダクト装置1は、第1ダクト10と、第2ダクト20を備えている。第1ダクト10は、空調機(図示せず)からの空調エアの流れ方向に沿って第2ダクト20よりも上流側に配置され、幹ダクトを構成している。図2(a)に示すように、第1ダクト10の側部に第2ダクト20がT字状に交差するように接続されている。第2ダクト20は、第1ダクト10から分岐された枝ダクトを構成している。
なお、ダクト本体層13の材質は、ポリイソシアヌレートに限定されるものではなく、他の発泡樹脂であってもよい。内面層14及び外面層15は、図7を除く図面では図示を省略する、
なお、接着剤(図示省略)としては例えばシリコーンシーラントが用いられているが、必ずしもこれに限定されるものではない(他の部分の接着剤についても同様)。
すなわち、第2ダクト20は、四角形断面の複数の第2ダクト部材21と、四角形の第2連接ニップル22を含む。図7(b)に示すように、第2ダクト部材21は、硬質発泡樹脂からなるダクト本体層23と、アルミ等の金属シートからなる内面層24及び外面層25との積層構造になっている。図5に示すように、隣接する第2ダクト部材21どうしが、第2連接ニップル22によって連接されるとともに接着によって接合されている。図9(b)に示すように、第2連接ニップル22の先端部22eは、少し先窄まり状になっている。
図示は省略するが、第2ダクト20にはアネモ等の吹出部材が接続されている。
なお、ダクト部材11A,21Aの底壁部どうしは必ずしも面一である必要はなく、上壁部と同様に段差になっていてもよい。第2ダクト部材21Aの交差側端部が連通孔16c内に挿し入れられ、第2ダクト部材21Aの交差側端面と側壁部16の内面が面一になっていてもよい。
図8(a)に示すように、内周ニップル30は、内周ニップル本体部31と、内側当接部32,33,34を含む。内周ニップル本体部31は、短い角筒形状(四角形の枠形状)になっている。内周ニップル本体部31の第1ダクト10側(図8(a)において左上)の端部における上縁及び幅方向の両側縁にはそれぞれフランジ32,33(内側当接部)が設けられている。フランジ32,33は、内周ニップル30の軸線L30と直交(交差)するように外方へ突出されている。内周ニップル本体部31の底板は、フランジ32,33よりも第1ダクト10側(図8(a)において左上)へ軸線L30に沿って真っ直ぐに延び出ることで延出板部34(内側当接部)を構成している。
なお、ダクト部材11A,21Aの底壁部どうし間に段差が形成されている場合は、内周ニップル30の底部には、延出板部34に代えてフランジを設けることが好ましい。
なお、ダクト部材11A,21Aの底壁部どうし間に段差が形成されている場合は、外周ニップル40の底部には、延出板部44に代えてフランジを設けることが好ましい。
各連結爪部材50上に外周ニップル40が被っている。これら外周ニップル40と連結爪部材50とがビス82,83(図3)によって固定されている。
連結爪部材50B上に外周ニップル40が被っている。これら外周ニップル40と連結爪部材50Bとがビス84によって連ねられている。
なお、環状帯部材70が、帯部分71,72に分かれておらず、一体物であってもよい。
環状帯部材70におけるフック71fの近傍部分は、外周ニップル40及び連結爪部材50Bと重なっている。これら環状帯部材70と外周ニップル40と連結爪部材50Bが、ビス84によって固定されている。
なお、図6及び図13を除く図面ではアルミテープ1dの図示を省略する。
ダクト部材11,21の作製は、工場で行なう。T字ダクト部材1aの第1、第2ダクト部材11A,21Aについても同様である。
第1ダクト部材11Aには、連通孔16cを形成しておく。
更に、T字ダクト部材1aを工場で組み立てる。
詳しくは、図12(a)に示すように、第1ダクト部材11Aの連通孔16cに、内周ニップル30を嵌めて接着剤で接着する。
第2ダクト部材21Aの外周には、外周ニップル40を嵌めるとともに、該外周ニップル40を第2ダクト部材21Aの中間部までずらしておく。
第2ダクト部材21Aの上側及び幅方向の両側の3つの外面には、連結爪部材50を取り付ける。
次に、連結爪部材50Bをダクト部材11A,21Aの底面どうし間に取付ける。
次に、図12(c)に示すように、外周ニップル40をスライドさせて、外側フランジ42,43及び延出板部44を第1ダクト部材11Aに当接させる。これによって、連結爪部材50,50Bが隠れる。
続いて、幅方向の両側の連結爪部材50とフランジ43をビス83で止める。
下側帯部分71と連結爪部材50Bとが重なる位置にはビス84を打つことで、下側帯部分71と連結爪部材50Bと外周ニップル40を固定する。
図13(b)に示すように、下側帯部分71と上側帯部分72との重なり部にはビス87を打つことで、これら帯部分71,72を連結する。
更に環状帯部材70の上側の端部72eを外周ニップル40の上側のフランジ42に宛がうとともに、ビス82によって、該環状帯部材70の端部72eとフランジ42と上側の連結爪部材50を固定(係着)する。
次に、図13(c)に示すように、アルミテープ1dを外周ニップル40の縁とダクト部材11A,21Aの露出面との境1e、及び環状帯部材70上に貼り付ける。
これによって、T字ダクト部材1aが完成する。
これによって、空調ダクト装置1を容易に配管施工できる。
更には、第1ダクト部材11Aに環状帯部材70が巻き付けられることによって第1ダクト部材11Aを補強できる。
また、第2ダクト部材21Aの交差側端部を内外のニップル本体部31,41により内面側及び外面側から挟み付けることによって、該交差側端部を補強できる。かつ、第1ダクト部材11Aの壁部16,17における連通孔16cの周縁部を内側当接部32,33,34及び外側当接部42,43,44により内面側及び外面側から挟み付けることによって、該連通孔周縁部を補強できる。ひいては、これら交差側端部及び連通孔周縁部を含むダクト部材11A,21Aどうしの接続部を、内外のニップル30,40により内面側及び外面側から挟み付けることによって、接続強度を高めることができる。
更には、連結爪部材50,50Bによって前記接続強度を一層高めることができる。
この結果、T字ダクト部材1aの強度を十分に高め、変形や破損を防止することができる。
<第2実施形態>
図14は、本発明の第2実施形態を示したものである。
第2実施形態においては、T字ダクト部材1aの第1ダクト部材11Aにおける第2ダクト部材21Aとの接続部を挟んで両側部に一対の環状帯部材70Bが巻き付けられている。各環状帯部材70Bは閉環状になっている。環状帯部材70Bは、無端帯状であってもよく、有端の帯部材の両端部がビス止めやバックル等で連結されることによって閉環状になっていてもよい。環状帯部材70Bを締付けることによって張力を発現させてもよい。
さらに、ビス(図示省略)によって環状帯部材70Bと外周ニップル40と第1ダクト部材11Aが固定されていてもよい。
図15及び図16は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態においては、T字ダクト1aの両端(交差する部分の周辺)に2つの環状帯部材70Cが設けられている。これら環状帯部材70Cが、第1ダクト部材11Aとその両隣の第1ダクト部材11B,11Bとに跨るようにして、これらダクト部材11A,11Bの外周面に巻き付けられている。これによって、ダクト部材11A,11Bどうしの連結強度が高められている。
例えば端部第2ダクト部材21Aの先端部が下向きになるようなモーメントが端部第2ダクト部材21Aに加えられたときは、フランジ42を介して連結部材75に張力が働き、更に連結部材75を介して環状帯部材70Cに張力が働く。これによって、端部第2ダクト部材21AひいてはT字ダクト部材1aの耐荷重を高めることができる。
図17及び図18は、本発明の第4実施形態を示したものである。図17に示すように、第4実施形態においては、例えば第2実施形態のT字ダクト1aに吊治具60が設けられている。吊治具60は、2つ(複数)の第1吊治具部材61と、2つ(複数)の第2吊治具部材62を含む。
第4実施形態によれば、T字ダクト1aの耐荷重を一層高めることができる。
図19(a)に示すように、内周ニップル30は、周方向に2つ(複数)のニップル部材35,36に分割されていてもよい。これら内周ニップル部材35,36は、ビス等の接合手段(図示省略)によって環状に接合される。当該変形態様によれば、内周ニップル部材35,36どうしの接合部の重なり度合を調節することによって、内周ニップル30の大きさを第2ダクト部材21Aの内周に応じて調節できる。
例えば、第2ダクト20が幹ダクトであり、第1ダクト10が枝ダクトであってもよい。すなわち、第2ダクト20が空調エアの流れ方向に沿って第1ダクト10よりも上流側に配置されていてもよい。第2ダクト20からの空調エアが第1ダクト10の両側へ分流されるようになっていてもよい。
環状帯部材70,70Bが、外周ニップル本体部41に係着されていてもよく、外周ニップル40を介さずに第2ダクト20に直接係着されていてもよい。
各ダクト部材11,21の製造方法、T字ダクト部材1aの組立方法、及び空調ダクト装置1の現場施工方法は適宜改変できる。
第4実施形態(図17~図18)の吊り構造を第1、第3実施形態のT字ダクト部材1aに適用してもよい。
図19(a)の変形態様において、内周ニップル30が周方向に3以上のニップル部材に分割されていてもよい。図19(b)の変形態様において、外周ニップル40が周方向に3以上のニップル部材に分割されていてもよい。
1 空調ダクト装置
1a T字ダクト部材(交差する部分)
1d アルミテープ
1e 外周ニップルの縁とダクト部材の露出面との境
6 吊り具
10 第1ダクト
11 第1ダクト部材
11A 1の第1ダクト部材
11B 隣の第1ダクト部材
12 第1連接ニップル
12e 先端部
13 ダクト本体層
14 内面層
15 外面層
16 側壁部
16c 連通孔
17 底壁部
20 第2ダクト
21 第2ダクト部材
21A 端部の第2ダクト部材
22 第2連接ニップル
22e 先端部
23 ダクト本体層
24 内面層
25 外面層
26 側壁部
27 底壁部
30 内周ニップル
31 内周ニップル本体部
32,33 フランジ(内側当接部)
34 延出板部(内側当接部)
35,36 ニップル部材
40 外周ニップル
41 外周ニップル本体部
42,43 フランジ(外側当接部)
44 延出板部(外側当接部)
45,46 ニップル部材
50,50B 連結爪部材
51,51B 連結板部
53,53B 係止爪
60 吊治具
61 第1吊治具部材
62 第2吊治具部材
63,64 係止部
63b,64b ネジ孔
70 有端の環状帯部材
70B 閉環状の環状帯部材
70C 環状帯部材
71 下側帯部分
71f フック
72 上側帯部分
72e 上側端部
73,74 帯部分
75 連結部材
82,83,84,85,87 ビス(接合手段)
Claims (6)
- 第1ダクトの側部に第2ダクトが交差するように接続された空調ダクト装置であって、
前記第2ダクトにおける前記交差する側の端部の外周に嵌められた環状の外周ニップル本体部と、前記外周ニップル本体部から突出されて前記第1ダクトにおける第2ダクトとの連通孔の周縁部の外面に当接される外側当接部とを有する外周ニップルと、
前記端部の内周に嵌められた環状の内周ニップル本体部と、前記内周ニップル本体部から突出されて前記周縁部の内面に当接される内側当接部とを有する内周ニップルと、
を備え、前記第2ダクトの前記端部が、前記外周ニップル本体部と前記内周ニップル本体部とにより前記第2ダクトの外面側及び内面側から挟み付けられ、かつ前記第1ダクトの前記連通孔の前記周縁部が、前記外側当接部と前記内側当接部とにより前記第1ダクトの外面側及び内面側から挟み付けられ、前記第2ダクトの前記端部の端面が、前記第1ダクトの前記周縁部の外面に突き当てられていることを特徴とする空調ダクト装置。 - 前記外側当接部又は内側当接部が、前記外周ニップル又は内周ニップルの軸線と交差するフランジを含むことを特徴とする請求項1に記載の空調ダクト装置。
- 前記外側当接部又は内側当接部が、前記外周ニップル本体部又は内周ニップル本体部から前記軸線に沿って延び出た延出板部を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の空調ダクト装置。
- 前記第1ダクト及び第2ダクトの外面どうし間に跨る連結爪部材を備え、
前記連結爪部材の両縁部には前記第1ダクト及び第2ダクトにそれぞれ係止される係止爪が設けられていることを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の空調ダクト装置。 - 前記第1ダクトが、一列に連なる第1ダクト部材を有し、
前記第2ダクトが、一列に連なる第2ダクト部材を有し、
前記第1ダクトの1の第1ダクト部材の側部に前記第2ダクトの端部の第2ダクト部材が接続されており、前記外周ニップル本体部及び内周ニップル本体部が前記端部の第2ダクト部材の外周及び内周にそれぞれ嵌められ、前記外側当接部及び内側当接部が前記1の第1ダクト部材の外面及び内面にそれぞれ当接されていることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の空調ダクト装置。 - 前記外周ニップル又は内周ニップルが、周方向に複数のニップル部材に分割されていることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の空調ダクト装置。
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