JP7038496B2 - 半導体製造装置用部品、および、半導体製造装置用部品の製造方法 - Google Patents

半導体製造装置用部品、および、半導体製造装置用部品の製造方法 Download PDF

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Description

本明細書に開示される技術は、半導体製造装置用部品に関する。
対象物(例えば、半導体ウェハ)を保持しつつ所定の処理温度(例えば、400~650℃程度)に加熱する加熱装置(「サセプタ」とも呼ばれる)が知られている。加熱装置は、例えば、成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置等)やエッチング装置(プラズマエッチング装置等)といった半導体製造装置の一部として使用される。
一般に、加熱装置は、所定の方向(以下、「第1の方向」という)に略直交する保持面および裏面を有する板状の保持体と、柱状支持体とを備える。柱状支持体は、第1の方向に延びる柱状であり、保持体の裏面に接合されている。保持体の内部には、抵抗発熱体が配置されている。図示しない電極端子および受電電極を介して抵抗発熱体に電圧が印加されると、抵抗発熱体が発熱し、保持体の保持面上に保持された対象物が加熱される。
このような加熱装置に備えられた保持体として、AlN(窒化アルミニウム)を含むセラミックス焼結体が利用されることがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-53390号公報
加熱装置の保持体の更なる熱伝導率の向上のため、保持体のAlNの純度をより高くすることが好ましい。ところが、AlNの純度が高い保持体、すなわち、焼結助剤の量が少ない保持体では、保持体内で層間剥離が発生するおそれがある。層間剥離が発生すると、例えば保持体の熱伝導率が低下することがある。このため、セラミックス焼結体における熱伝導率の低下抑制と剥離の抑制との両立の点で向上の余地がある。
なお、このような課題は、加熱装置に限らず、静電チャックや真空チャックなどの保持装置にも共通の課題である。また、このような課題は、シャワーヘッドなど、AlNの純度が95%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される半導体製造装置用部品は、第1の表面を有し、AlNの純度が95重量%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品において、前記セラミックス焼結体の前記第1の表面に略平行な少なくとも1つの特定断面に、気孔と焼結助剤とが存在し、かつ、焼結助剤の面積占有率が、前記特定断面に対して前記第1の表面側に位置し、前記第1の表面に略平行な前記セラミックス焼結体の第1の断面における焼結助剤の面積占有率と、前記特定断面に対して前記第1の表面とは反対側に位置し、前記第1の表面に略平行な前記セラミックス焼結体の第2の断面における焼結助剤の面積占有率との両方より高い、特定領域が存在する。本半導体製造装置用部品によれば、セラミックス焼結体のAlNの純度は95重量%以上であるため、セラミックス焼結体の熱伝導率の低下を抑制することができる。また、セラミックス焼結体の第1の表面に略平行な少なくとも1つの特定断面に、特定領域が存在する。特定領域には、気孔と焼結助剤とが存在し、かつ、特定領域の焼結助剤の面積占有率が、特定断面に対して第1の表面側に位置し、第1の表面に略平行なセラミックス焼結体の第1の断面における焼結助剤の面積占有率と、特定断面に対して第1の表面とは反対側に位置し、第1の表面に略平行な前記セラミックス焼結体の第2の断面における焼結助剤の面積占有率との両方より高い。すなわち、特定領域には、焼結助剤が比較的に高い面積占有率で存在する。このため、焼結助剤の接着効果により、セラミックス焼結体において層間剥離が発生することを抑制することができる。さらに、特定領域には、気孔が存在しているため、焼結助剤をトラップしやすい。すなわち、第1の断面および第2の断面における焼結助剤の面積占有率を、特定領域の焼結助剤の面積占有率よりも低くすることができる。このため、第1の断面および第2の断面におけるAlNの純度を高くすることができ、セラミックス焼結体の熱伝導率の低下を抑制することができる。
(2)上記半導体製造装置用部品において、前記セラミックス焼結体の内部には、導電体が含まれており、前記特定断面と前記導電体との距離は、前記第1の断面と前記導電体との距離より短く、かつ、前記第2の断面と前記導電体との距離より短い構成としてもよい。本半導体製造装置用部品によれば、特に、剥離が発生しやすい導電体の近傍において、セラミックス焼結体において気孔の存在による剥離が発生することを抑制することができる。
(3)上記半導体製造装置用部品において、前記セラミックス焼結体の内部には、空洞が形成されており、前記特定断面と前記空洞との距離は、前記第1の断面と前記空洞との距離より短く、かつ、前記第2の断面と前記空洞との距離より短い構成としてもよい。本半導体製造装置用部品によれば、特に、剥離が発生しやすい空洞の近傍において、セラミックス焼結体において層間剥離が発生することを抑制することができる。
(4)上記半導体製造装置用部品において、前記セラミックス焼結体は、前記第1の表面と、第1の方向において前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状であり、内部に抵抗発熱体を有する保持体であり、前記半導体製造装置用部品は、さらに、前記第1の方向に延びる柱状であり、前記保持体の前記第2の表面に接合され、前記保持体の前記第2の表面側に開口する貫通孔が形成された柱状支持体を備え、前記保持体の前記第1の表面上に保持された対象物を加熱する加熱装置である、構成としてもよい。本半導体製造装置用部品によれば、加熱装置において、特に均熱性が求められる保持体(セラミックス焼結体)において層間剥離が発生することを抑制することができる。
(5)本明細書に開示される半導体製造装置用部品の製造方法は、第1の表面を有し、AlNの純度が95重量%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品の製造方法において、AlNの純度が95重量%以上である複数のシートを重ね合わせることにより第1のシートブロックを形成する工程と、AlNの純度が95重量%以上である複数のシートを重ね合わせることにより第2のシートブロックを形成する工程と、気孔を含む接着層を、前記第1のシートブロックと前記第2のシートブロックとの間に挟み込んでブロック複合体を形成する工程と、前記ブロック複合体を加熱して焼結させることにより前記セラミックス焼結体を形成する工程と、を含む。本半導体製造装置用部品の製造方法によれば、ブロック複合体を加熱して焼結する際、各シートの原料に含まれるバインダ(粘結剤)が接着層に存在する気孔を介して外部に抜けやすくなる。これにより、シート内にバインダが残存することに起因して焼結後のセラミックス焼結体内にフクレ(空洞)が発生することを抑制することができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば静電チャック、真空チャック等の保持装置、サセプタ等の加熱装置、シャワーヘッド等の半導体製造装置用部品、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における加熱装置100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 本実施形態における加熱装置100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 保持体10のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 本実施形態における加熱装置100の製造方法を示すフローチャートである。 保持体10を構成するシートブロック10A~10Cを模式的に示す説明図である。 保持体10の性能評価(超音波探傷観察)の結果を示す説明図である。 実施例の加熱装置100のSEM画像を模式的に示す説明図である 比較例1の加熱装置100のSEM画像を模式的に示す説明図である。 保持体10の性能評価(熱伝導率評価)の結果を示す説明図である。
A.本実施形態:
A-1.加熱装置100の構成:
図1は、本実施形態における加熱装置100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、本実施形態における加熱装置100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、加熱装置100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。
加熱装置100は、対象物(例えば、半導体ウェハW)を保持しつつ所定の処理温度(例えば、400~650℃程度)に加熱する装置であり、サセプタとも呼ばれる。加熱装置100は、例えば、成膜装置(CVD成膜装置やスパッタリング成膜装置等)やエッチング装置(プラズマエッチング装置等)といった半導体製造装置の一部として使用される。
図1および図2に示すように、加熱装置100は、保持体10と柱状支持体20とを備える。
(保持体10)
保持体10は、所定の方向(本実施形態では上下方向)に略直交する保持面S1および裏面S2を有する略円板状の部材である。保持体10は、AlN(窒化アルミニウム)の純度が95重量%以上である材料により形成されているセラミックス焼結体である。保持体10の直径は、例えば150mm以上であり、保持体10の厚さ(上下方向における長さ)は、例えば5mm以上である。上記所定の方向(上下方向)は、特許請求の範囲における第1の方向に相当し、保持体10の保持面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当し、保持体10の裏面S2は、特許請求の範囲における第2の表面に相当する。
図2に示すように、保持体10の内部には、保持体10を加熱するヒータとしての抵抗発熱体50が配置されている。抵抗発熱体50は、例えば、タングステンやモリブデン等の導電性材料により形成されている。抵抗発熱体50の一対の端部は、保持体10の周縁側に配置されている。また、保持体10の内部には、一対のビア導体52が設けられている。各ビア導体52は、上下方向に延びる線状の導電体であり、各ビア導体52の上端は、抵抗発熱体50の各端部に接続されている。また、保持体10の裏面S2の中央部付近には、一対の受電電極54が配置されている。各ビア導体52の下端は、保持体10の径方向に延びる導電路53を介して、各受電電極54に接続されている。これにより、抵抗発熱体50と各受電電極54とが電気的に接続されている。導電路53は、特許請求の範囲における導電体に相当する。
図2に示すように、保持体10の内部には、ガス経路14と真空用経路16とが形成されている。ガス経路14は、抵抗発熱体50に対して保持面S1側に形成されている。ガス経路14は、保持体10の保持面S1と抵抗発熱体50との間において、上下方向(Z軸方向)に直交する面方向に延びる経路(空間)であり、例えば、上下方向視で略同心円状に延びている。ガス経路14は、ガス連通孔(図示せず)を介して、後述の柱状支持体20に形成されたガス用貫通孔24に連通するとともに、保持面S1に開口した複数のガス排出孔(図示せず)に連通している。真空用経路16は、ガス経路14の内側に形成されている。真空用経路16は、後述の柱状支持体20に形成された真空用貫通孔26に連通するとともに、保持面S1に開口した複数の吸引孔(図示せず)に連通している。ガス経路14と真空用経路16とは、特許請求の範囲における空洞に相当する。
(柱状支持体20)
柱状支持体20は、上記所定の方向(上下方向)に延びる略円柱状部材であり、柱状支持体20の上面S3から下面S4まで上下方向に貫通する電極用貫通孔22が形成されている。柱状支持体20は、例えばAlNやAl(アルミナ)を主成分とするセラミックスにより形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。柱状支持体20の外径は、保持体10の外径より小さく、具体的には、例えば30mm以上、90mm以下程度であり、柱状支持体20の高さ(上下方向における長さ)は、例えば100mm以上、300mm以下程度である。
保持体10と柱状支持体20とは、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S3とが上下方向に対向するように配置されている。柱状支持体20は、保持体10の裏面S2の中心部付近に、公知の接合材料により形成された接合層30を介して接合されている。図3に示すように、本実施形態では、上下方向(Z軸方向)視で、柱状支持体20の外縁は全周にわたって保持体10の外縁の内側に位置している。
図2に示すように、柱状支持体20の電極用貫通孔22内には、複数本(本実施形態では2本)の電極端子70が収容されている。各電極端子70は、略円柱状の導電性部材であり、例えばニッケルにより形成されている。電極端子70の保持体10側の上端部は、金属ろう材56(例えば金ろう材)を介して受電電極54に接合されている。なお、電極端子70の径は、上下方向の全長にわたって略同一(例えば3mm以上、6mm以下)である。電源(図示せず)から各電極端子70、各受電電極54、各ビア導体52等を介して抵抗発熱体50に電圧が印加されると、抵抗発熱体50が発熱し、保持体10の保持面S1上に保持された半導体ウェハWが上記所定の処理温度に加熱される。
柱状支持体20には、さらに、ガス用貫通孔24と真空用貫通孔26とが形成されている。ガス用貫通孔24と真空用貫通孔26とは、いずれも、上下方向と略同一方向に延びており、該上下方向の全長にわたって略同一の内径を有する断面略円形の孔である。ガス用貫通孔24の下端は、連結管(図示せず)を介してガス供給源(図示せず)に連結されており、ガス用貫通孔24の上端は、保持体10の内部に形成された後述するガス経路14等に連通している。ガス供給源から導入されたパージガス(例えば窒素、アルゴン)は、ガス用貫通孔24および保持体10のガス経路14に供給され、柱状支持体20の外部に排出される。これにより、保持体10の温度分布を制御することができる。真空用貫通孔26の下端部は、連結管(図示せず)を介して真空吸引装置(例えば真空ポンプ 図示せず)に連結されており、真空用貫通孔26の上端は、保持体10の内部に形成された真空用経路16に連通している。真空吸引装置が稼動すると、真空用貫通孔26等が真空状態になることによって、半導体ウェハWが保持体10の保持面S1に真空吸着される。
A-2.保持体10の断面構成:
図3は、保持体10のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。図3における第1の特定断面TM1は、保持面S1に平行な断面であって、かつ、真空用経路16のZ軸方向の上面と下面との間に位置する平断面である。第1の特定断面TM1は、後述の第1のシートブロック10Aと第2のシートブロック10Bとの境界面(以下、「ブロック間境界」ということがある)でもある。また、図3における第2の特定断面TM2は、保持面S1に平行な断面であって、かつ、導電路53のZ軸方向の上面と下面との間に位置する平断面である。第2の特定断面TM2は、後述の第2のシートブロック10Bと第3のシートブロック10Cとの境界面でもある。図3におけるX1には、保持体10における第1の特定断面TM1付近のXZ断面構成が拡大して示されている。
図3のX1に示すように、保持体10の第1の特定断面TM1には、次の条件1,2を満たす特定領域が存在する。
条件1:気孔Pと焼結助剤Qとが存在する。焼結助剤Qは、例えば周期律表の2a族元素や3a族元素である。なお、ここでいう焼結助剤Qは、実際には、気孔に焼結助剤がトラップされたものである。すなわち、焼結助剤をトラップしていない気孔が「気孔P」であり、焼結助剤をトラップしている(焼結助剤が溜まっている)気孔が「焼結助剤Q」である。
条件2:焼結助剤Qの面積占有率は、第1の断面DM1における焼結助剤Qの面積占有率より高く、かつ、第2の断面DM2における焼結助剤Qの面積占有率より高い。
第1の断面DM1は、保持面S1に平行な断面であって、かつ、第1の特定断面TM1に対して保持面S1側に位置する平断面である。第2の断面DM2は、保持面S1に平行な断面であって、かつ、第1の特定断面TM1に対して裏面S2側に位置する平断面である。また、焼結助剤Qの面積占有率は、所定の単位領域の全体面積に対する、該単位領域内に存在する焼結助剤Qの総面積の割合である。なお、保持体10の第2の特定断面TM2についても同様の条件を満たす特定領域が存在する。
より具体的には、保持体10は、特定層TLと第1の層L1と第2の層L2とを含む。特定層TLは、第1の特定断面TM1を含み、保持面S1に平行な層である。特定層TLの上下方向に直交する任意の断面において、焼結助剤Qの面積占有率は基準値以上である。第1の層L1は、第1の断面DM1を含み、保持面S1に平行な層であり、特定層TLに隣接し、かつ、厚さ(上下方向における長さ)が特定層TLの厚さより厚い層である。第1の層L1の上下方向に直交する任意の断面において、焼結助剤Qの面積占有率が基準値未満である。第2の層L2は、第2の断面DM2を含み、保持面S1に平行な層であり、特定層TLに隣接し、かつ、厚さが特定層TLの厚さより厚い層である。第2の層L2の上下方向に直交する任意の断面において、焼結助剤Qの面積占有率が基準値未満である。
なお、焼結助剤Qの面積占有率の高低の判断方法の一例を説明する。保持体10のXZ断面のうち、特定断面を含む領域の中で、Z軸方向の幅65μm、X軸方向の幅240μmを測定領域とする。ここで、特定断面は、例えば保持面S1に平行な断面であって、空洞を含む断面、導電体を含む断面、複数の気孔(不可避的に形成された気孔を除く)を含む断面である。以下、測定領域を、図3におけるX1部分の領域とし、特定断面を第1の特定断面TM1であるとして説明する。測定領域X1内に表れる第1の特定断面TM1を含み、Z軸方向の幅13μm、X軸方向の幅240μmの第1の単位エリアE1内の焼結助剤の量(A)(SEM-EDS測定による元素分析)が、特定領域の焼結助剤の面積占有率に対応する。次に、測定領域X1内の第1の特定断面TM1から、保持面S1側に13μmだけ離間し、保持面S1に平行な線を中心とし、かつ、上記第1の単位エリアE1と同じ面積の第2のエリアE2内の焼結助剤の量(B)が、第1の断面DM1の焼結助剤の面積占有率に対応する。また、測定領域X1内の第1の特定断面TM1から、裏面S2側に13μmだけ離間し、保持面S1に平行な線を中心とし、かつ、上位第1の単位エリアE1と同じ面積の第3のエリアE3内の焼結助剤の量(C)が、第2の断面DM2の焼結助剤の面積占有率に対応する。そして、焼結助剤の量(A)>(焼結助剤の量(B)または焼結助剤の量(C))×1.5であれば、特定領域の焼結助剤の面積占有率>(第1の断面の焼結助剤の面積占有率または第2の断面の焼結助剤の面積占有率)×1.5を満たすことになる。なお、特定領域の焼結助剤の面積占有率(焼結助剤の量(A))は、第1の断面の焼結助剤の面積占有率(焼結助剤の量(B))および第2の断面の焼結助剤の面積占有率(焼結助剤の量(C))のそれぞれより高い。
保持体内に形成される「気孔」は、大きく分けて、「意図的に設けた気孔」と「デラミネーション起因の気孔」と「不可避にできる気孔」とがあり、それぞれの気孔の特徴は以下であり、本発明の「気孔P」は、「意図的に設けた気孔」に該当する。
「意図的に設けた気孔」は、断面(積層間)に連続的に存在する。気孔の形状は概ね横長の多角形であり、気孔径は平均でZ軸方向の幅3μm、X軸方向の幅6μmである(図3、図7の気孔Pが該当)。
「デラミネーション起因の気孔」は、各層の側面やメタライズ横等、特定箇所に大きく存在する。気孔の形状は相間が裂けた形状であり、最大径が略66μm以上である(図8のTが該当)。
「不可避にできる気孔」は、連続的でなく層間以外(各層の内部)に点々と存在し、連続的ではない。気孔の形状はランダムな方向の多角形(横長、縦長、斜め等)であり、気孔径は平均3μm程度であり、意図的に設けた気孔径より小さいことがある。
A-3.加熱装置100の製造方法:
次に、本実施形態における加熱装置100の製造方法を説明する。図4は、加熱装置100の製造方法を示すフローチャートであり、図5は、保持体10を構成する3つのシートブロック10A~10Cを模式的に示す説明図である。保持体10の作製方法は、例えば以下の通りである。始めに、図5に示すように、3つのシートブロック10A~10Cを準備する(S110)。まず、窒化アルミニウム粉末に、酸化イットリウム(Y)粉末と、アクリル系バインダと、適量の分散剤および可塑剤とを加えた混合物に、有機溶剤を加え、ボールミルにて混合し、グリーンシート用スラリーを作製する。このグリーンシート用スラリーをキャスティング装置でシート状に成形した後に乾燥させ、グリーンシートを複数枚作製する。この乾燥後のグリーンシートにおけるAlNの純度は例えば99.5重量%であり、Yの純度は例えば0.5重量%である。また、窒化アルミニウム粉末、アクリル系バインダ、有機溶剤の混合物に、タングステンやモリブデン等の導電性粉末を添加して混練することにより、メタライズペーストを作製する。このメタライズペーストを例えばスクリーン印刷装置を用いて印刷することにより、特定のグリーンシートに、後に抵抗発熱体50や受電電極54等となる未焼結導体層を形成する。また、グリーンシートにあらかじめビア孔を設けた状態でメタライズペーストを印刷することにより、後にビア導体52となる未焼結導体部を形成する。そして、作製した複数のグリーンシートのうち、所定枚数のグリーンシートを積層して熱圧着し、必要に応じて外周を切断して、第1のシートブロック10Aを作製する。また、抵抗発熱体50、ビア導体52や導電路53等となる未焼結導体層が形成されたグリーンシートを含む所定枚数のグリーンシートを積層して圧着し、必要に応じて外周を切断して、第2のシートブロック10Bを作製する。第2のシートブロック10Bの上面に、ガス経路14となる溝14Gと、真空用経路16となる溝16Gとを形成する。第2のシートブロック10Bの下面には導電路53が露出している。また、受電電極54等となる未焼結導体層が形成されたグリーンシートを含む所定枚数のグリーンシートを積層して圧着し、必要に応じて外周を切断して、第3のシートブロック10Cを作製する。第1のシートブロック10A、第2のシートブロック10Bおよび第3のシートブロック10Cは、特許請求の範囲における第1のシートブロックおよび第2のシートブロックに相当する。また、Y(イットリウム)は、特許請求の範囲における焼結助剤に相当する。
次に、第1のシートブロック10Aの下面と第2のシートブロック10Bの上面とを、第1の接着層10Dを介して対向させ、第2のシートブロック10Bの下面と第3のシートブロック10Cの上面とを、第2の接着層10Eを介して対向させるようにして、3つのシートブロック10A~10Cを積層して圧着してブロック複合体11を形成する(S120)。具体的には、第1の接着層10Dおよび第2の接着層10Eは、グリーンシートより気孔率が高く、AlNの純度が95重量%以上の接着剤により形成されている。該接着剤は、例えば、上述のグリーンシート用スラリーに接着用の樹脂、可塑剤や溶剤等を加えたものである。なお、グリーンシート用スラリーにおける接着用の樹脂の含有率を変えることで気孔のサイズや分散性を調整することが可能である。
次に、ブロック複合体11を脱脂して焼成して焼成体を作製する(S130)。この焼成体の表面を研磨加工する。以上の工程により、保持体10が作製される。
また、柱状支持体20を作製する(S140)。柱状支持体20の作製方法は、例えば以下の通りである。まず、窒化アルミニウム粉末に、酸化イットリウム粉末と、PVAバインダと、適量の分散剤および可塑剤とを加えた混合物に、有機溶剤を加え、ボールミルにて混合し、スラリーを得る。このスラリーをスプレードライヤーにて顆粒化し、原料粉末を作製する。次に、電極用貫通孔22、ガス用貫通孔24や真空用貫通孔26に対応する中子が配置されたゴム型に原料粉末を充填し、冷間静水圧プレスして成形体を得る。得られた成形体を脱脂し、さらにこの脱脂体を焼成する。以上の工程により、柱状支持体20が作製される。
次に、保持体10と柱状支持体20とを接合する(S150)。保持体10の裏面S2および柱状支持体20の上面S3に対して必要によりラッピング加工を行った後、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S3との少なくとも一方に、例えば希土類や有機溶剤等を混合してペースト状にした公知の接合剤を均一に塗布した後、脱脂処理する。次いで、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S3とを重ね合わせて焼成を行うことにより、保持体10と柱状支持体20とを接合する。
保持体10と柱状支持体20との接合の後、各電極端子70を各電極用貫通孔22内に挿入し、各電極端子70の上端部を各受電電極54に例えば金ろう材によりろう付けする(S160)。以上の製造方法により、上述した構成の加熱装置100が製造される。
A-4.保持体10の性能評価:
実施例の保持体10と比較例1~3の保持体とについて、以下に説明する性能評価を行った。
A-4-1.実施例および比較例1~3について:
実施例の保持体10は、上述した製造方法により作製されたものである。比較例1~3の保持体は、上述した製造方法に対して、図4のS120で使用する第1の接着層10Dおよび第2の接着層10Eに気孔Pがない(気孔率が所定値以下である)点が異なる他の製造方法により作製されたものである。なお、実施例の保持体10と比較例1~3の保持体とは、保持体の直径が340mmである点で共通する。また、実施例の保持体10と比較例3の保持体とは、保持体の厚さが10mmである点で共通する。比較例1の保持体の厚さは6.5mmであり、比較例2の保持体の厚さは9.5mmである。
A-4-2.評価方法:
実施例の保持体10と比較例1~3の保持体とについて、超音波探傷観察と、SEM(走査型電子顕微鏡)観察と、熱伝導率評価とを行った。
(超音波探傷観察)
超音波探傷観察では、例えば、実施例の保持体10について、ブロック複合体11の焼成(図4のS130参照)後における層間剥離(グリーンシート間のフクレ)の有無を超音波探傷によって確認した。
(SEM観察)
SEM観察では、例えば実施例の保持体10における上記第1の特定断面TM1または第2の特定断面TM2を含む所定サイズの接合部分を試験片として切り出して、その試験片をSEMにより観察した。
(熱伝導率評価)
実施例の保持体10の熱拡散率を、レーザーフラッシュ法により測定し、その測定した熱拡散率から、実施例の保持体10の熱拡散率を算出した。なお、実施例の保持体10に形成された気孔Pの直径の平均値は、Z軸方向の直径3μm、X軸方向の直径が6μmである。
A-4-3.評価結果:
(超音波探傷観察)
図6は、保持体10の性能評価(超音波探傷観察)の結果を示す説明図である。図6に示すように、比較例1~3の保持体では、いずれも、保持体10を構成するシート間の剥離(フクレ)の発生率が約100%であった。これに対して、実施例の保持体10では、保持体10を構成するシート間の剥離の発生率が約25%であった。この評価結果は、第1の接着層10D等に気孔Pを意図的に形成することにより、剥離の発生率を低下させることができることを意味する。
(SEM観察)
図7は、実施例の保持体10のSEM画像を示す説明図であり、図8は、比較例3の保持体のSEM画像を示す説明図である。図8に示すように、比較例3の保持体では、導電路53を含む第2の特定断面TM2(ブロック間境界)付近において、気孔Pは存在するものの、焼結助剤Qはほとんど存在せず、その代わりに、空洞(空気やガス)の塊(フクレまたはデラミネーション)Tが存在する。これは、第2のシートブロック10Bと第3のシートブロック10Cとの間に剥離が発生していることを意味する。比較例3の保持体における気孔Pは、焼成時に不可避的に形成された気孔であり、第2の特定断面TM2(ブロック間境界)付近に意図的に形成した気孔ではない。一方、図7に示すように、実施例の保持体10では、第2の特定断面TM2(ブロック間境界)付近において、複数の気孔Pと複数の焼結助剤Q(Y)とが、保持面S1に平行な面上に存在している。上述したように、気孔Pは、上述の第1の接着層10D等に設けられていた気孔であり、焼結助剤Qは、グリーンシートに含まれていたYが該気孔にトラップされたものであると考えられる。
ここで、実施例の保持体10の断面と比較例3の保持体の断面とを、それぞれ、SEM-EDS測定により元素分析を行い、Yの定量分析を行った。その結果、比較例3の保持体の断面では、第2の特定断面TM2から上下方向に所定距離だけ離間した部分におけるYの純度は0.66重量%であった。これに対して、実施例の保持体10の断面では、第2の特定断面TM2から上下方向に上記所定距離だけ離間した部分におけるYの純度は0.46重量%であった。このことからも、実施例の保持体10の気孔Pは、グリーンシートに含まれていた焼結助剤をトラップしていることが分かる。なお、比較例3の保持体の断面では、第2の特定断面TM2上におけるYの純度は0.70重量%であり、実施例の保持体10の断面では、第2の特定断面TM2上におけるYの純度は2.70重量%であった。
(熱伝導率評価)
図9は、保持体10の性能評価(熱伝導率評価)の結果を示す説明図である。図9の縦軸は、熱伝導率(W/m・k)であり、横軸は、実施例の保持体10の中心から該保持体10の径方向の距離(mm)である。図9に示すように、実施例の保持体10では、該保持体10の中心から径方向の距離にかかわらず、熱伝導率は160W/m・k以上となっており、ブロック間境界に焼結助剤Qを多くトラップした気孔を設けた場合でも高熱伝導率を示す。これは、ブロック間境界に存在する気孔がグリーンシート(シートブロック)内に含まれる焼結助剤をトラップする効果があるため、ブロック間境界近傍の粒界の助剤成分が減ってグリーンシート内の高純度化が進み、熱伝導率が高くなるとともに、気孔の周囲の焼結助剤の量が増えることで気孔の周囲で緻密化が進みやすく、気孔の周囲の緻密化したAlNの結晶粒子により熱伝導が行われることで、熱伝導率の低下が抑制されている。気孔には多くの焼結助剤をトラップしていることが望ましく、気孔に焼結助剤がトラップされていない場合、気孔P内にガスや空気が溜まり(空気の熱伝導率:0.0257W/m・k(20℃))、熱伝導率低下の要因となると考えられる。
A-5.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の加熱装置100によれば、保持体10のAlNの純度は95重量%以上であるため、保持体10の熱伝導率の低下を抑制することができる。また、保持体10の保持面S1に略平行な少なくとも1つの特定断面(TM1,TM2)に、特定領域が存在する。特定領域には、気孔Pと焼結助剤Qとが存在し、かつ、特定領域の焼結助剤Qの面積占有率が、特定断面(TM1,TM2)に対して保持面S1側に位置する保持体10の第1の断面DM1における焼結助剤Qの面積占有率と、特定断面(TM1,TM2)に対して裏面S2側に位置する保持体10の第2の断面DM2における焼結助剤の面積占有率との両方より高い。すなわち、特定領域には、焼結助剤Qが比較的に高い面積占有率で存在する。このため、焼結助剤Qの接着効果により、10においてブロック間(層間)剥離が発生することを抑制することができる。さらに、特定領域には、気孔が存在しているため、焼結助剤をトラップしやすい。すなわち、第1の断面DM1および第2の断面DM2における焼結助剤の面積占有率を、特定領域の焼結助剤の面積占有率よりも低くすることができる。このため、第1の断面および第2の断面におけるAlNの純度を高くすることができ、セラミックス焼結体の熱伝導率の低下を抑制することができる。なお、本実施形態の保持体10の直径は、例えば150mm以上であり、保持体10の厚さ(上下方向における長さ)は、例えば5mm以上であるため、特に保持体10内における脱脂性が低く、ブロック間境界にフクレ(剥離)が発生し易い。従って、本発明は特に有効である。
また、本実施形態では、特定断面(TM1,TM2)と導電路53との距離は、第1の断面DM1と導電路53との距離より短く、かつ、第2の断面DM2と導電路53との距離より短い。本実施形態によれば、特に、剥離が発生しやすい導電路53の近傍において、保持体10において気孔Pの存在による剥離が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態では、特定断面(TM1,TM2)とガス経路14や真空用経路16との距離は、第1の断面DM1とガス経路14等との距離より短く、かつ、第2の断面DM2とガス経路14等との距離より短い。本実施形態によれば、特に、剥離が発生しやすい空洞(ガス経路14等)の近傍において、保持体10において層間剥離が発生することを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、加熱装置100において、特に均熱性が求められる保持体10において層間剥離が発生することを抑制することができる。
さらに、本本実施形態の加熱装置100の製造方法によれば、ブロック複合体11を加熱して焼結する際、各グリーンシートの原料に含まれるバインダ(粘結剤)が接着層に存在する気孔を介して外部に抜けやすくなる。これにより、シート内にバインダが残存することに起因して焼結後の保持体10内にフクレ(空洞)が発生することを抑制することができる。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における加熱装置100の構成は、あくまで例示であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、保持体10および柱状支持体20のZ軸方向視の外形が略円形であるとしているが、他の形状であってもよい。また、柱状支持体20に形成された貫通孔(電極用貫通孔22)に収容される電極端子は、抵抗発熱体50に電気的に接続された端子に限らず、例えば、プラズマを発生させる高周波(RF)電極に電気的に接続された端子や、静電吸着のための吸着電極に電気的に接続された端子でもよい。また、柱状支持体20は、ガス用貫通孔24と真空用貫通孔26との少なくとも一方が形成されていない構成であるとしてもよい。また、上記実施形態では、受電電極54は、保持体10の裏面S2に形成された凹部12内に配置されているが、保持体10の裏面S2上に配置されているとしてもよい。要するに、受電電極は、保持体の第2の表面側に配置されていればよい。
また、保持体10は、ガス経路14および真空用経路16の少なくとも一方が形成されていないとしてもよい。
また、上記実施形態における加熱装置100を構成する各部材の形成材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。例えば、上記実施形態における加熱装置100では、柱状支持体20は、窒化アルミニウムまたはアルミナを主成分とするセラミックス製であるとしているが、他のセラミックス製であるとしてもよい。同様に、電極端子70等の形成材料も、他の材料であってよい。
本発明は、加熱装置に限らず、静電チャック、真空チャック等の保持装置、サセプタ等の加熱装置、シャワーヘッド等の半導体製造装置用部品にも適用可能である。要するに、本発明は、AlNの純度が95重量%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品に適用可能である。
また、上記実施形態における加熱装置100の製造方法はあくまで一例であり、種々変形可能である。上記実施形態において、ブロック間境界は、保持体10(ブロック複合体11)において第1の特定断面TM1や第2の特定断面TM2とは異なる位置であってもよい。例えば導電路53等の導電体やガス経路14等の空洞が存在しない位置でもよい。また、保持体10は、2つのシートブロック、または、4つ以上のシートブロックから構成されているとしてもよい。
10:保持体 10A:シートブロック 10D:接着層 10E:接着層 11:ブロック複合体 12:凹部 14:ガス経路 14G:溝 16:真空用経路 16G:溝 20:柱状支持体 22:電極用貫通孔 24:ガス用貫通孔 26:真空用貫通孔 30:接合層 50:抵抗発熱体 52:ビア導体 53:導電路 54:受電電極 56:金属ろう材 70:電極端子 100:加熱装置 DM1:第1の断面 DM2:第2の断面 L1:第1の層 L2:第2の層 P:気孔 Q:焼結助剤 S1:保持面 S2:裏面 S3:上面 S4:下面 T:塊(フクレ) TL:特定層 TM1:第1の特定断面 TM2:第2の特定断面 W:半導体ウェハ

Claims (5)

  1. 第1の表面を有し、AlNの純度が95重量%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品の製造方法において、
    AlNの純度が95重量%以上であり、焼結助剤を含む複数のグリーンシートを重ね合わせることにより第1のシートブロックを形成する工程と、
    AlNの純度が95重量%以上であり、焼結助剤を含む複数のグリーンシートを重ね合わせることにより第2のシートブロックを形成する工程と、
    気孔を含む接着層を、前記第1のシートブロックと前記第2のシートブロックとの間に挟み込んでブロック複合体を形成する工程と、
    前記ブロック複合体を加熱して焼結させることにより、前記第1のシートブロックと前記第2のシートブロックとに含まれる前記焼結助剤を、前記接着層の前記気孔にトラップさせた前記セラミックス焼結体を形成する工程と、を含む半導体製造装置用部品の製造方法。
  2. 第1の表面を有し、AlNの純度が95重量%以上であるセラミックス焼結体を備える半導体製造装置用部品において、
    前記セラミックス焼結体の前記第1の表面に略平行な少なくとも1つの特定断面に、
    焼結助剤をトラップしていない気孔と焼結助剤をトラップしている気孔とが存在し、かつ、焼結助剤の面積占有率が、前記特定断面に対して前記第1の表面側に位置し、前記第1の表面に略平行な前記セラミックス焼結体の第1の断面における焼結助剤の面積占有率と、前記特定断面に対して前記第1の表面とは反対側に位置し、前記第1の表面に略平行な前記セラミックス焼結体の第2の断面における焼結助剤の面積占有率との両方より高い、特定領域が存在することを特徴とする半導体製造装置用部品。
  3. 請求項2に記載の半導体製造装置用部品において、
    前記セラミックス焼結体の内部には、前記第1の表面に略垂直な方向の両側の面が前記セラミックス焼結体に接触している導電体が含まれており、
    前記特定断面と前記導電体との最短距離は、前記第1の断面と前記導電体との最短距離より短く、かつ、前記第2の断面と前記導電体との最短距離より短いことを特徴とする半導体製造装置用部品。
  4. 請求項2または請求項3に記載の半導体製造装置用部品において、
    前記セラミックス焼結体の内部には、空洞が形成されており、
    前記特定断面と前記空洞との最短距離は、前記第1の断面と前記空洞との最短距離より短く、かつ、前記第2の断面と前記空洞との最短距離より短いことを特徴とする半導体製造装置用部品。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか一項に記載の半導体製造装置用部品において、
    前記セラミックス焼結体は、前記第1の表面と、第1の方向において前記第1の表面とは反対側の第2の表面とを有する板状であり、内部に抵抗発熱体を有する保持体であり、
    前記半導体製造装置用部品は、さらに、
    前記第1の方向に延びる柱状であり、前記保持体の前記第2の表面に接合され、前記保持体の前記第2の表面側に開口する貫通孔が形成された柱状支持体を備え、前記保持体の前記第1の表面上に保持された対象物を加熱する加熱装置である、ことを特徴とする、半導体製造装置用部品。
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