JP7037680B2 - 固体電解質膜の製造方法および全固体型リチウムイオン電池の製造方法 - Google Patents

固体電解質膜の製造方法および全固体型リチウムイオン電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体電解質膜の製造方法および全固体型リチウムイオン電池の製造方法に関する。
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコン等の小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵等の電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
現在市販されているリチウムイオン電池には、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されている。一方、電解液を固体電解質に変えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池(以下、全固体型リチウムイオン電池とも呼ぶ。)は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
このような全固体型リチウムイオン電池には、固体電解質層として、固体電解質材料を主に含む固体電解質シートが使用されている。以下の特許文献1および2には、こうした固体電解質シートの例が記載されている。
特許文献1(特開平4-133209号)には、リチウムイオン伝導性固体電解質と、熱可塑性高分子樹脂との混合物を含むことを特徴とする固体電解質シートが記載されている。
特許文献2(特開2008-124011号)には、ガラス状のリチウムイオン伝導性固体電解質を、シート状に成形後熱処理する、またはシート状に成形すると共に熱処理する結晶性の固体電解質シートの製造方法が記載されている。
特開平4-133209号公報 特開2008-124011号公報
しかし、熱可塑性高分子樹脂等のバインダー樹脂はイオン伝導性がほとんどないため、バインダー樹脂が固体電解質材料間に存在すると、固体電解質材料間のイオン伝導が阻害されてしまう。そのため、特許文献1に記載されているような固体電解質シートはリチウムイオン伝導性が低く、全固体型リチウムイオン電池用の固体電解質シートとしてまだまだ満足できるものではなかった。
また、本発明者らの検討によると、特許文献2に記載されているような固体電解質シートに関しては、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性がまだまだ満足するものではないことが明らかになった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池を実現できる固体電解質膜の製造方法、および電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池の製造方法を提供するものである。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した。その結果、固体電解質膜の厚みの均一性を高度に制御することにより、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、リチウムイオン伝導性を有する硫化物系無機固体電解質材料を主成分として含む固体電解質膜の製造方法であって、
当該製造方法は、(A)粒子状の無機固体電解質材料を多孔体の空隙に充填する工程、(B)前記多孔体の空隙に充填された前記無機固体電解質材料を金型のキャビティ表面上または基材表面上に篩い落とすことにより、前記金型のキャビティ表面上または前記基材表面上に前記無機固体電解質材料を膜状に堆積させる工程、および、(C)膜状に堆積した前記無機固体電解質材料を加圧する工程を含み、
当該固体電解質膜の厚みの標準偏差が5.0μm以下であり、
当該固体電解質膜の平均厚みが60.4μm以上180μm以下であり、
当該固体電解質膜は、粒子状の前記硫化物系無機固体電解質材料の加圧成形体であり、
当該固体電解質膜中のバインダー樹脂の含有量が、前記固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、0.5質量%未満である固体電解質膜の製造方法が提供される。
さらに、本発明によれば、
正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番に積層された全固体型リチウムイオン電池の製造方法であって、
上記固体電解質層が、上記固体電解質膜の製造方法により得られたものである全固体型リチウムイオン電池の製造方法が提供される。
本発明によれば、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池を実現できる固体電解質膜の製造方法、および電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池の製造方法を提供することができる。
本発明に係る実施形態の固体電解質膜の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。 本発明に係る実施形態の固体電解質膜の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。 本発明に係る実施形態の固体電解質膜の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。 本発明に係る実施形態の固体電解質膜の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。 本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池の構造の一例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には共通の符号を付し、適宜説明を省略する。また、図は概略図であり、実際の寸法比率とは一致していない。なお、数値範囲の「A~B」は特に断りがなければ、A以上B以下を表す。
[固体電解質膜]
はじめに、本実施形態に係る固体電解質膜について説明する。
本実施形態に係る固体電解質膜は、リチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質材料を主成分として含む。そして、当該固体電解質膜の厚みの標準偏差が5.0μm以下であり、好ましくは4.0μm以下であり、さらに好ましくは3.5μm以下であり、特に好ましくは3.0μm以下である。
本実施形態に係る固体電解質膜の厚みの標準偏差が上記上限値以下であると、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性を向上できる。
また、本実施形態に係る固体電解質膜の厚みの標準偏差は特に限定されないが、例えば、0.1μm以上である。
なお、本実施形態では、全固体型リチウムイオン電池の電池特性とは、例えば、放電容量密度、出力特性、サイクル特性等をいう。
本発明者らの検討によれば、固体電解質膜の厚みの均一性を高度に制御すること、すなわち、固体電解質膜の厚みの標準偏差を上記上限値以下とすることにより、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池が得られることを見出し、本発明に至った。
本実施形態に係る固体電解質膜を用いることにより、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池が得られる理由は明らかではないが、以下の理由が考えられる。
まず、固体電解質膜の厚みにバラツキがあると、固体電解質膜の薄い箇所で電極間のリチウムイオンが優先的に動くため電極の膨張・収縮が面内で不均一に起こり、固体電解質膜にかかる応力に分布が生じる。その結果、固体電解質膜にクラックが発生しやすくなると考えられる。このクラックが発生すると、正極と負極が接触して短絡等が起こり、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性が悪化してしまう。
これに対し、本実施形態に係る固体電解質膜は、厚みの標準偏差が上記上限値以下であり、厚みの均一性に優れている。そのため電極の膨張収縮は面内で均一に起こるため固体電解質膜への応力の分布が緩和され、固体電解質膜にクラックが発生し難くなると考えられる。以上の理由から、本実施形態に係る固体電解質膜を用いると、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性の悪化を抑制することができると考えられる。
以上から、本実施形態に係る固体電解質膜によれば、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池を実現できる。
本実施形態に係る固体電解質膜は、例えば、全固体型リチウムイオン電池を構成する固体電解質層に用いられる。
本実施形態に係る固体電解質膜を適用した全固体型リチウムイオン電池の例としては、正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番に積層されたものが挙げられる。この場合、固体電解質層が固体電解質膜により構成されたものである。
本実施形態に係る固体電解質膜の平均厚みは、好ましくは10μm以上500μm以下であり、より好ましくは20μm以上200μm以下であり、さらに好ましくは30μm以上180μm以下である。上記固体電解質膜の平均厚みが上記下限値以上であると、無機固体電解質材料の欠落や、固体電解質膜表面のひび割れをより一層抑制できる。また、上記固体電解質膜の平均厚みが上記上限値以下であると、固体電解質膜のインピーダンスをより一層低下させることができる。その結果、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性をより一層向上できる。
本実施形態に係る固体電解質膜は、粒子状の無機固体電解質材料の加圧成形体であることが好ましい。すなわち、粒子状の無機固体電解質材料を加圧し、無機固体電解質材料同士のアンカー効果で一定の強度を有する固体電解質膜とすることが好ましい。
加圧成形体とすることにより、無機固体電解質材料同士の結合が起こり、得られる固体電解質膜の強度はより一層高くなる。その結果、無機固体電解質材料の欠落や、無機固体電解質材料表面のひび割れをより一層抑制できる。
本実施形態に係る固体電解質膜中の上記無機固体電解質材料の含有量は、固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、好ましくは98質量%以上、より好ましくは99質量%以上、さらに好ましくは100質量%である。これにより、無機固体電解質材料間の接触性が改善され、固体電解質膜の界面接触抵抗を低下させることができる。その結果、固体電解質膜のリチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。そして、このようなリチウムイオン伝導性に優れた固体電解質膜を用いることにより、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性をより一層向上できる。
本実施形態に係る固体電解質膜は、電解液を用いない状態において、リチウムイオン伝導度が、好ましくは0.5×10-3S・cm-1以上、より好ましくは0.8×10-3S・cm-1以上、さらに好ましくは1.0×10-3S・cm-1以上、特に好ましくは1.2×10-3S・cm-1以上である。
本実施形態に係る固体電解質膜のリチウムイオン伝導度が上記下限値以上であると、より一層電池特性に優れた全固体型リチウムイオン電池を得ることができる。
ここで、上記リチウムイオン伝導度は、27.0℃、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz~7MHzの測定条件における交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度である。
無機固体電解質材料としては、イオン伝導性および絶縁性を有するものであれば特に限定されないが、一般的に全固体型リチウムイオン電池に用いられるものを用いることができる。例えば、硫化物系無機固体電解質材料、酸化物系無機固体電解質材料、その他のリチウム系無機固体電解質材料等を挙げることができる。これらの中でも、硫化物系無機固体電解質材料が好ましい。これにより、無機固体電解質材料間の界面抵抗がより一層低下し、リチウムイオン伝導性により一層優れた固体電解質膜にすることができる。
硫化物系無機固体電解質材料としては、例えば、LiS-P材料、LiS-SiS材料、LiS-GeS材料、LiS-Al材料、LiS-SiS-LiPO材料、LiS-P-GeS材料、LiS-LiO-P-SiS材料、LiS-GeS-P-SiS材料、LiS-SnS-P-SiS材料等が挙げられる。これらの中でも、リチウムイオン伝導性が優れており、製造方法が簡便である点から、LiS-P材料が好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、リチウムイオン伝導性に優れ、かつ広い電圧範囲で分解等を起こさない安定性を有する点から、LiS-P材料が好ましい。ここで、例えば、LiS-P材料とは、少なくともLiS(硫化リチウム)とPとを含む混合物をメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得られる材料を意味する。
上記酸化物系無機固体電解質材料としては、例えば、LiTi(PO、LiZr(PO、LiGe(PO等のNASICON型、(La0.5+xLi0.5-3x)TiO等のペロブスカイト型等が挙げられる。
その他のリチウム系無機固体電解質材料としては、例えば、LiPON、LiNbO、LiTaO、LiPO、LiPO4-x(xは0<x≦1)、LiN、LiI、LISICON等が挙げられる。さらに、これらの無機固体電解質の結晶を析出させて得られるガラスセラミックスも無機固体電解質材料として用いることができる。
無機固体電解質材料の形状としては、例えば粒子状を挙げることができる。本実施形態の粒子状の無機固体電解質材料は特に限定されないが、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における平均粒子径d50が、好ましくは1μm以上40μm以下であり、より好ましくは2μm以上30μm以下、さらに好ましくは3μm以上20μm以下である。
無機固体電解質材料の平均粒子径d50を上記範囲内とすることにより、良好なハンドリング性を維持すると共に、固体電解質膜のリチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。
固体電解質膜の平面形状は、特に限定されず、電極層や集電体層の形状に合わせて適宜選択することが可能であるが、例えば、矩形とすることができる。
また、本実施形態に係る固体電解質膜にはバインダー樹脂が含まれてもよいが、バインダー樹脂の含有量は、固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、好ましくは0.5質量%未満であり、より好ましくは0.1質量%以下であり、さらに好ましくは0.05質量%以下、よりさらに好ましくは0.01質量%以下である。また、本実施形態に係る固体電解質膜は、バインダー樹脂を実質的に含まないことがよりさらに好ましく、バインダー樹脂を含まないことが最も好ましい。
これにより、無機固体電解質材料間の接触性が改善され、固体電解質膜の界面接触抵抗を低下させることができる。その結果、固体電解質膜のリチウムイオン伝導性をより一層向上させることができる。そして、このようなリチウムイオン伝導性に優れた固体電解質膜を用いることにより、得られる全固体型リチウムイオン電池の電池特性を向上できる。
なお、「バインダー樹脂を実質的に含まない」とは、本発明の効果が損なわれない程度には含有してもよいことを意味する。また、固体電解質層と正極層または負極層との間に粘着性樹脂層を設ける場合、固体電解質層と粘着性樹脂層との界面近傍に存在する粘着性樹脂層由来の粘着性樹脂は、「固体電解質膜中のバインダー樹脂」から除かれる。
上記バインダー樹脂とは無機固体電解質材料間を結着させるために、リチウムイオン電池に一般的に使用される結着剤のことをいい、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレン・ブタジエン系ゴム、ポリイミド等が挙げられる。
[固体電解質膜の製造方法]
つぎに、本実施形態に係る固体電解質膜の製造方法について説明する。
図1~図4は、本発明に係る実施形態の固体電解質膜100の製造工程の一例を模式的に示した工程断面図である。
本実施形態に係る固体電解質膜100の製造方法は、下記(A)、(B)および(C)の工程を含むことが好ましい。
(A)粒子状の無機固体電解質材料101を多孔体103の空隙に充填する工程
(B)多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とすことにより、金型のキャビティ表面107上または基材表面上に無機固体電解質材料101を膜状に堆積させる工程
(C)膜状に堆積した無機固体電解質材料101を加圧する工程
従来、固体電解質膜は、金型のキャビティ表面上または基材表面上に無機固体電解質材料を直接供給した後に高圧でプレスすることにより作製していた。しかし、本発明者らの検討によれば、このような方法で作製された固体電解質膜は厚みが不均一であることが明らかになった。
上記知見を元に、本発明者らは、厚みの均一性に優れた固体電解質膜100を提供するため、固体電解質膜100の製造方法について鋭意検討した。その結果、多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を金型のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とすことにより、厚みの均一性に優れ、厚みの標準偏差が上記上限値以下である固体電解質膜100が得られることを見出した。
本実施形態の固体電解質膜100の製造方法を用いることにより、厚みの標準偏差が上記上限値以下である固体電解質膜100が得られる理由は明らかではないが、本発明者らは粒子状の無機固体電解質材料101が多孔体103の開口部を通過しながら少量ずつ篩い落とされるため、金型のキャビティ表面107上または基材表面上に均一な厚みで膜状に堆積することができるからだと推察している。
以下、各工程について詳細に説明する。
はじめに、(A)粒子状の無機固体電解質材料101を多孔体103の空隙に充填する。粒子状の無機固体電解質材料101を多孔体103の空隙に充填する方法としては特に限定されないが、例えば、空気中または不活性雰囲気中で多孔体103の空隙内に粒子状の無機固体電解質材料101を直接供給する方法や、粒子状の無機固体電解質材料101を溶媒に分散させてスラリー状態にし、次いで、そのスラリーを多孔体103上に塗布し、空隙内にスラリーを浸透させた後、溶媒を乾燥する方法等が挙げられる。
空気中または不活性雰囲気中で多孔体103の空隙内に粒子状の無機固体電解質材料101を直接供給する方法としては、多孔体103上に無機固体電解質材料101を粉体塗工し、スキージ109により、多孔体103上の過剰な無機固体電解質材料101を取り除きつつ、空隙内に無機固体電解質材料101を充填する方法等が挙げられる。
上記スラリーを塗布する方法としては、ドクターブレード塗工法、浸漬塗工法、スプレー塗工法、バーコーター塗工法等の一般的に公知の方法を使用できる。
これらの方法により、多孔体103の空隙内に無機固体電解質材料101を連続的に充填することができる。
ここで、多孔体103において、多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を所望の位置のみに篩い落とす観点から、粒子状の無機固体電解質材料101を充填させたくない部分の空隙にはあらかじめ樹脂等を埋め込んでおき、粒子状の無機固体電解質材料101が充填されないようにしておくのが好ましい。こうすることにより、工程(B)において、所望の位置のみに無機固体電解質材料101篩い落とすことができるため、所望のサイズを有する固体電解質膜100をより容易に得ることができる。
つづいて、必要に応じて、加圧することにより、空隙内に充填されずに多孔体103の表面に付着している無機固体電解質材料101を空隙内に充填する。多孔体103を加圧する方法は特に限定されず、例えば、ロールプレス等を用いることができる。これにより、連続的に加圧することができ、生産性を向上させることができる。
また、図2に示すように、多孔体103の一方の面に無機固体電解質材料101を収容する空間部115が設けられていることが好ましい。この場合、工程(A)では空間部115にも無機固体電解質材料101を充填する。これにより、空間部115にも無機固体電解質材料101を充填することができるため、無機固体電解質材料101の搭載量を増やすことができる。
空間部115は無機固体電解質材料101を充填することができる構造のものであれば特に限定されないが、例えば、多孔体103の一方の面にスペーサ111を介して支持体113を設けることにより形成される構造を挙げることができる。この場合、多孔体103と支持体113とスペーサ111とにより囲まれた部分が空間部115となる。
スペーサ111としては特に限定されないが、例えば、マスキングテープ等が挙げられる。支持体113としては特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製板等の樹脂板、金属板等が挙げられる。内部が確認できる観点から、透明な樹脂板が好ましい。
空間部115の大きさは特に限定されず、無機固体電解質材料101の充填量や、固体電解質膜100の所望の厚みによって適宜設定される。空間部115の大きさは、例えば、スペーサ111の厚みにより調整することができる。
ここで、多孔体103は、空隙内に無機固体電解質材料101を充填できるものである。
多孔体103の形状は特に限定されないが、取り扱いのし易さの観点から、好ましくはシート状である。
多孔体103の形態としては、例えば、織布、不織布、メッシュクロス、多孔性膜、エキスパンドシート、パンチングシート等から選択される一種または二種以上が挙げられる。これらの中でも、無機固体電解質材料101の充填性に優れるとともに、無機固体電解質材料101を篩い落とす性能に優れる観点からメッシュクロスが好ましい。
また、多孔体103を構成する材料としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ビニロン、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイト、ポリエーテルエーテルケトン、セルロース、アクリル樹脂等の樹脂材料;麻、木材パルプ、コットンリンター等の天然繊維;鉄、アルミニウム、チタン、ニッケル、ステンレス等の金属材料;ガラス、カーボン等の無機材料等から選択される一種または二種以上が挙げられる。
これらの中でも、柔軟性に優れる点から、樹脂材料や天然繊維が好ましく、樹脂材料がより好ましく、ナイロンが特に好ましい。柔軟性に優れる多孔体103は振動を与えると目開きが微妙に変化する。そのため、このような柔軟性に優れる多孔体103を使用することで、目詰まりが起こるのを抑制しながら無機固体電解質材料101をより容易に落下させることができ、無機固体電解質材料101をより均一に堆積させることが可能となる。
また、多孔体103の空隙率は、10%以上90%以下が好ましく、25%以上70%以下がより好ましく、30%以上55%以下が特に好ましい。空隙率が上記下限値以上であると、空隙に充填できる無機固体電解質材料101を増やすことができるため、固体電解質膜100の生産性を向上させることができる。
また、空隙率が上記上限値以下であると、無機固体電解質材料101を篩い分ける性能を向上させることができるため、得られる固体電解質膜100の厚みをより一層均一にすることができる。
ここで、本実施形態における空隙率は、多孔体103の形態によって算出法が異なる。例えば、空隙が単調な規則形状からなるメッシュクロス、エキスパンドシート、パンチングシート等は開口率を意味する。
多孔体103の開口率は、形態の違い毎に以下の式に準じて算出できる。例えばパンチングシート等の打抜き板の場合、穴の形状と配置の違いにより通称名が付けられ、それぞれ算出式が提供される。一例を挙げると60°千鳥型:開口率(%)=90.6×D/P、角千鳥型:開口率(%)=157×D/P、並列型:開口率(%)=78.5×D/P、長丸穴千鳥型:開口率(%)={(2×W×L)-(0.43×W)}×100/(2×SP×LP)、長丸穴並列型:開口率(%)={(2×W×L)-(0.43×W)}×100/(2×SP×LP)、角穴千鳥型:開口率(%)=W×100/(SP×SP)、角穴並列型:開口率(%)=W×100/(SP×SP)、六角形60°千鳥型:開口率(%)=W×100/P、長角穴千鳥型:開口率(%)=(W×L×100)/(SP×LP)、長角穴並列型:開口率(%)=(W×L×100)/(SP×LP)、以上の算出式でDは丸穴の直径、Pは丸穴または六角穴の中心間距離、Wは長丸穴、角穴、六角穴または長角穴の短め方向長さ、Lは長丸穴または長角穴の長め方向長さ、SPは長丸穴または長角穴の短め方向における中心間距離、LPは長丸穴または長角穴の長め方向における中心間距離、SPは角穴の短め方向における中心間距離、SPは角穴の長め方向における中心間距離を示す。
エキスパンドシートのような千鳥状に切れ目を入れた後で引張り加工した板の場合、開口率(%)=〔{SWO×(LWO+B)}/(SW×LW)〕×100で提供される。ここでSWOは開口部の短め方向長さ、LWOは開口部の長め方向長さ、SWはメッシュの短め方向の中心間距離、LWはメッシュの長め方向の中心間距離、Bはボンドの長さである。
また、メッシュクロスでは、開口率(%)={A/(A+d)}×100で提供される。ここでAは目開き(mm)であり、A=(25.4/M)-dによって算出できる。Mはメッシュ、dは線径(mm)である。
また、空隙が3次元的に複雑な形状からなる織布、不織布、多孔性膜の場合、空隙率は、多孔体103の全体積に占める空隙の総体積の割合を意味する。すなわち、空隙率は(1-多孔体103中の構成素材の体積/多孔体103の体積)×100(%)で示される。
また、多孔体103の目開きは、40μm以上300μm以下が好ましく、50μm以上150μm以下がより好ましい。目開きが上記下限値以上であると、空隙に充填できる無機固体電解質材料101を増やすことができるため、固体電解質膜100の生産性を向上させることができる。
また、目開きが上記上限値以下であると、無機固体電解質材料101を篩い分ける性能を向上させることができるため、得られる固体電解質膜100の厚みをより一層均一にすることができる。
また、多孔体103の通気度は、1cm/cm/sec以上30cm/cm/sec以下が好ましく、2cm/cm/sec以上20cm/cm/sec以下がより好ましい。通気度が上記下限値以上であると、空隙に充填できる無機固体電解質材料101を増やすことができるため、固体電解質膜100の生産性を向上させることができる。また、通気度が上記上限値以下であると、無機固体電解質材料101を篩い分ける性能を向上させることができるため、得られる固体電解質膜100の厚みをより一層均一にすることができる。
ここで、多孔体103の通気度は、JIS L1096-A(フラジール形法)に従って測定できる。
多孔体103の厚みは、好ましくは10μm以上300μm以下であり、より好ましくは20μm以上200μm以下である。多孔体103の厚みが上記下限値以上であると、空隙に充填できる無機固体電解質材料101を増やすことができるため、固体電解質膜100の生産性を向上させることができる。
また、多孔体103の厚みが上記上限値以下であると、無機固体電解質材料101の未充填領域を低減することができ、無機固体電解質材料101を篩い分ける性能を向上させることができるため、得られる固体電解質膜100の厚みをより一層均一にすることができる。
次に、(B)多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とすことにより、金型のキャビティ表面107上または基材表面上に無機固体電解質材料101を膜状に堆積させる。ここで、所望の厚みが得られるまで、多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とす。
無機固体電解質材料101は多孔体103の開口部によって少量ずつ篩い落とされるため、金型のキャビティ表面107上または基材表面上に成に均一な厚みで膜状に堆積することができる。
無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とす方法としては、例えば、多孔体103を振動させることにより、多孔体103の空隙に充填された無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とす方法等が挙げられる。
また、図2に示すように、多孔体103の一方の面に無機固体電解質材料101を収容する空間部115を設けた場合、多孔体103の空隙および空間部115に充填された無機固体電解質材料101を金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に篩い落とすことにより、金型105のキャビティ表面107上または基材表面上に無機固体電解質材料101を膜状に堆積させる。これにより、無機固体電解質材料101を連続的に篩い落とすことができるため、固体電解質膜100の生産性をより向上させることができる。
また、図3に示すように、工程(B)では、膜状に堆積した無機固体電解質材料101を振動させることにより、粒子状の無機固体電解質材料101を流動させて、膜状に堆積した無機固体電解質材料101を緻密化させる工程をさらに含むことが好ましい。これにより得られる固体電解質膜100の厚みをより一層均一にすることができる。振動させる方法としては、例えば、超音波振動やハンマーによる軽い打撃のような小さな振幅の振動が挙げられる。
上記基材としては、例えば、正極層、負極層、金属箔、プラスチックフィルム、カーボン等が挙げられる。
次いで、図4に示すように、(C)膜状に堆積した無機固体電解質材料101を加圧する。これにより、無機固体電解質材料101同士のアンカー効果で一定の強度を有する固体電解質膜100になる。ここで、粒子状の無機固体電解質材料101を基材表面上に堆積させた場合、基材が積層された状態で加圧してもよいし、基材を剥離してから加圧してもよい。
加圧を行えば無機固体電解質材料101同士の結合が起こり、得られる固体電解質膜100の強度はより一層高くなる。その結果、無機固体電解質材料101の欠落や、無機固体電解質材料101表面のひび割れをより一層抑制できる。
上記無機固体電解質材料101を加圧する方法は特に限定されず、例えば、金型105のキャビティ表面107上に無機固体電解質材料101を堆積させた場合は金型と押し型によるプレス、粒子状の無機固体電解質材料101を基材表面上に堆積させた場合は金型と押し型によるプレスやロールプレス、平板プレス等を用いることができる。
無機固体電解質材料101を加圧する圧力は、例えば、10MPa以上500MPa以下である。
また、必要に応じて、膜状に堆積した無機固体電解質材料101を加圧するとともに加熱してもよい。加熱加圧を行えば無機固体電解質材料101同士の融着・結合が起こり、得られる固体電解質膜100の強度はより一層高くなる。その結果、無機固体電解質材料101の欠落や、無機固体電解質材料101表面のひび割れをより一層抑制できる。
無機固体電解質材料101を加熱する温度は、例えば、40℃以上500℃以下である。
[全固体型リチウムイオン電池]
つぎに、本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200について説明する。図5は、本発明に係る実施形態の全固体型リチウムイオン電池の構造の一例を模式的に示した断面図である。本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200はリチウムイオン二次電池であるが、リチウムイオン一次電池であってもよい。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200は、正極層210と、固体電解質層220と、負極層230とがこの順番に積層されてなる。そして、固体電解質層220が、本実施形態に係る固体電解質膜100により構成されたものである。
また、実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200は、正極層210と、固体電解質層220と、負極層230とにより構成される単位セルを2つ以上積層させることにより、バイポーラ型リチウムイオン電池とすることもできる。
全固体型リチウムイオン電池200の形状は特に限定されず、円筒型、コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状が挙げられる。
本実施形態に係る全固体型リチウムイオン電池200は、一般的に公知の方法に準じて製造される。例えば、正極層210と、固体電解質層220と、負極層230とを重ねたものを、円筒型、コイン型、角型、フィルム型その他任意の形状に形成することにより作製される。
正極層210は特に限定されず、全固体型リチウムイオン電池に一般的に用いられている正極を使用することができる。正極層210は特に限定されないが、一般的に公知の方法に準じて製造することができる。例えば、正極活物質を含む正極活物質層をアルミ箔等の集電体上に形成することにより得ることができる。
正極層210の厚みや密度は、電池の使用用途等に応じて適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
上記正極活物質層は正極活物質を必須成分として含んでいる。
正極活物質としては特に限定されず、全固体型リチウムイオン電池の正極層に使用可能な一般的に公知の正極活物質を用いることができる。例えば、リチウムコバルト酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル酸化物(LiNiO)、リチウムマンガン酸化物(LiMn)、固溶体酸化物(LiMnO-LiMO(M=Co、Ni等))、リチウム-マンガン-ニッケル酸化物(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)、オリビン型リチウムリン酸化物(LiFePO)等の複合酸化物;ポリアニリン、ポリピロール等の導電性高分子;LiS、CuS、Li-Cu-S化合物、TiS、FeS、MoS、Li-Mo-S化合物、Li-Ti-S化合物、Li-V-S化合物等の硫化物系正極活物質;硫黄を含浸したアセチレンブラック、硫黄を含浸した多孔質炭素、硫黄と炭素の混合粉等の硫黄を活物質とした材料;等を用いることができる。これらの正極活物質は1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも、より高い放電容量密度を有し、かつ、サイクル特性により優れる観点から、硫化物系正極活物質が好ましく、Li-Mo-S化合物、Li-Ti-S化合物、Li-V-S化合物から選択される一種または二種以上がより好ましい。
ここで、Li-Mo-S化合物は構成元素としてLi、Mo、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるモリブデン硫化物および硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
また、Li-Ti-S化合物は構成元素としてLi、Ti、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるチタン硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
Li-V-S化合物は構成元素としてLi、V、およびSを含んでいるものであり、通常は原料であるバナジウム硫化物と硫化リチウムをメカノケミカル処理等の混合粉砕することにより得ることができる。
上記正極活物質層は特に限定されないが、正極活物質以外の成分として、例えば、固体電解質材料、バインダー、導電助剤等から選択される一種または二種以上の材料を含んでもよい。
正極活物質層中の各種材料の配合割合は、電池の使用用途等に応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
負極層230は特に限定されず、全固体型リチウムイオン電池に一般的に用いられているものを使用することができる。負極層230は特に限定されないが、一般的に公知の方法に準じて製造することができる。例えば、負極活物質を含む負極活物質層を銅等の集電体上に形成することにより得ることができる。
負極活物質層の厚みや密度は、電池の使用用途等に応じて適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
上記負極活物質層は負極活物質を必須成分として含んでいる。
負極活物質としては特に限定されず、全固体型リチウムイオン電池の負極層に使用可能な一般的に公知の負極活物質を用いることができる。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、樹脂炭、炭素繊維、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素質材料;スズ、スズ合金、シリコン、シリコン合金、ガリウム、ガリウム合金、インジウム、インジウム合金、アルミニウム、アルミニウム合金等を主体とした金属系材料;ポリアセン、ポリアセチレン、ポリピロール等の導電性ポリマー;金属リチウム;リチウムチタン複合酸化物(例えばLiTi12)等が挙げられる。これらの負極活物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
上記負極活物質層は特に限定されないが、負極活物質以外の成分として、例えば、固体電解質材料、バインダー、導電助剤等から選択される一種または二種以上の材料を含んでもよい。
負極活物質層中の各種材料の配合割合は、電池の使用用途等に応じて、適宜決定されるため特に限定されず、一般的に公知の情報に準じて設定することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、本発明の参考形態の例を付記する。
[1]
リチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質材料を主成分として含む固体電解質膜であって、
当該固体電解質膜の厚みの標準偏差が5.0μm以下である固体電解質膜。
[2]
[1]に記載の固体電解質膜において、
当該固体電解質膜の平均厚みが10μm以上500μm以下である固体電解質膜。
[3]
[1]または[2]に記載の固体電解質膜において、
粒子状の無機固体電解質材料の加圧成形体である固体電解質膜。
[4]
[3]に記載の固体電解質膜において、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における、上記粒子状の無機固体電解質材料の平均粒子径d 50 が1μm以上40μm以下である固体電解質膜。
[5]
[1]乃至[4]いずれか一つに記載の固体電解質膜において、
当該固体電解質膜中のバインダー樹脂の含有量が、上記固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、0.5質量%未満である固体電解質膜。
[6]
[1]乃至[5]いずれか一つに記載の固体電解質膜において、
当該固体電解質膜中の前記無機固体電解質材料の含有量が、上記固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、98質量%以上である固体電解質膜。
[7]
[1]乃至[6]いずれか一つに記載の固体電解質膜において、
27.0℃、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz~7MHzの測定条件における交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度が0.5×10 -3 S・cm -1 以上である固体電解質膜。
[8]
[1]乃至[7]いずれか一つに記載の固体電解質膜において、
上記無機固体電解質材料が硫化物系無機固体電解質材料を含む固体電解質膜。
[9]
[1]乃至[8]いずれか一つに記載の固体電解質膜において、
全固体型リチウムイオン電池を構成する固体電解質層に用いられる固体電解質膜。
[10]
正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番に積層された全固体型リチウムイオン電池であって、
上記固体電解質層が、[1]乃至[9]いずれか一つに記載の固体電解質膜により構成されたものである全固体型リチウムイオン電池。
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[1]測定方法
はじめに、以下の実施例、比較例における測定方法を説明する。
(1)ICP発光分光分析
ICP発光分光分析装置(セイコーインスツルメント社製、SPS3000)を用いて、ICP発光分光分析法により測定し、正極活物質中の各元素の質量%をそれぞれ求め、それらの値に基づいて、各元素のモル比をそれぞれ計算した。
(2)粒度分布
レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(マルバーン社製、マスターサイザー3000)を用いて、レーザー回折法により、実施例および比較例で使用した無機固体電解質材料の粒度分布を測定した。測定結果から、無機固体電解質材料について、重量基準の累積分布における50%累積時の粒径(D50、平均粒子径)を求めた。
(3)リチウムイオン伝導度の測定
実施例および比較例で得られた固体電解質膜に対して、交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度の測定をおこなった。
リチウムイオン伝導度の測定は北斗電工社製、ポテンショスタット/ガルバノスタットSP-300を用いた。測定条件は、印加電圧10mV、測定温度27.0℃、測定周波数域0.1Hz~7MHz、電極はカーボン板とした。
(4)厚みの標準偏差
マイクロメーター(ミツトヨ社製クーランとプルーフマイクロメータ290-230、スピンドル径φ6.35mm、測定力5~10N)を用いて、得られた固体電解質膜から5ヶ所の厚みを測定し、厚みの(算術)平均値および標準偏差を求めた。
ここで、固体電解質膜の厚みは、実施例および比較例で得られた固体電解質膜(サイズ:25mm×25mm)の角の4カ所と中央の1か所の計5点を測定した。
(5)電池特性評価
導電性銅箔導電テープ(寺岡製作所製8313 0.03、外寸法:25.0mm×25.0mm、厚み:30μm、電解銅箔:0.009mm、導電性アクリル系粘着剤層:0.021mm、粘着剤層面に黒鉛(日本黒鉛工業社製、CGC-20、8mg)を付着)、負極活物質層(インジウム箔、ニラコ社製、23.0mm×23.0mm、平均厚み:20μm)、実施例および比較例で得られた固体電解質膜、正極活物質層(Li14MoS:ケッチェンブラック(KB):Li1112=1:0.5:1.2(質量比)、平均厚み:30μm)、導電性銅箔導電テープ(寺岡製作所製8313 0.03、外寸法:25.0mm×25.0mm、厚み:30μm、電解銅箔:0.009mm、導電性アクリル系粘着剤層:0.021mm、粘着剤層面にケッチェンブラック(ライオン社製、325メッシュ、0.1mg)を付着)をこの順で積層させた。次いで、得られた積層体を320MPaで加圧して第一単位セルを作製した。ここで、第一単位セルの作製と同様の方法で、第一単位セルと同じ構成の第二単位セルを作製した。
次いで、中央に直径15mmの円形状の貫通孔を形成した粘着性樹脂層(日東電工社製、極薄両面テープNo.5600、層構成:アクリル系粘着剤層/PETフィルム基材/アクリル系粘着剤層、総厚み:5μm、外寸法:25.0mm×25.0mm)を介して、得られた第一単位セルと第二単位セルを積層して積層体を作製し、得られた積層体を80MPaで加圧した。次いで、得られた積層体をアルミラミネートフィルムで真空ラミネートし、バイポーラ型の全固体型リチウムイオン電池を得た。
次いで、得られた全固体型リチウムイオン電池について、25℃で、電流密度65μA/cmの条件で充電終止電位4.5Vまで充電した後、電流密度65μA/cmの条件で、放電終止電位2.0Vまで放電させる条件で充放電を35回以上行った。
ここで、1回目の放電容量を100%としたときの20回目の放電容量を放電容量変化率[%]とし、放電容量変化率が100%のものを◎、放電容量変化率が80%以上100%未満のものを〇、放電容量変化率が80%未満のものを×と評価した。
[2]材料
つぎに、以下の実施例、比較例において使用した材料について説明する。
(1)正極活物質(Li14MoS
アルゴン雰囲気下で、Al製ポットに、MoS(和光純薬工業社製、4.7mmol)と、LiS(シグマアルドリッチジャパン社製、32.5mmol)と、を秤量して加え、さらにZrOボールを入れ、Al製ポットを密閉した。
次いで、Al製ポットを、ボールミル回転台に乗せ120rpmで、4日間処理を行い、混合物を得た。
得られたLi-Mo-S化合物は乳鉢により粉砕し、目開き43μmの篩により分級してLi-Mo-S化合物を得た。
Moの含有量に対するLiの含有量のモル比(Li/Mo)は14であり、Moの含有量に対するSの含有量のモル比(S/Mo)は9であった。
(2)硫化物系無機固体電解質材料
実施例および比較例で使用した硫化物系無機固体電解質材料であるLiS-P材料を以下の手順で作製した。
原料には、LiS(シグマアルドリッチジャパン製、純度99.9%)、P(関東化学製試薬)を使用した。LiNは、以下の手順で作製した。
まず、窒素雰囲気のグローブボックス中で、Li箔(本城金属社製、純度99.8%、厚み0.5mm)にステンレス製の剣山を使用しφ1mm以下の穴を多数開けた。Li箔は穴の部分から黒紫色に変化し始め、そのまま、常温で24時間放置することでLi箔すべてが黒紫色のLiNに変化した。LiNは、メノウ乳鉢で粉砕後、ステンレス製篩で篩い分けし、75μm以下の粉末を回収し無機固体電解質材料の原料とした。
つづいて、アルゴングローブボックス中で各原料をLiS:P:LiN=67.5:22.5:10.0(モル%)になるように精秤し、これら粉末を20分間メノウ乳鉢で混合した。次いで、混合粉末2gを秤量し、φ10mmのジルコニア製ボール500gとともに、遊星ボールミル(フリッチュ社製、P-7)にて100rpmで1時間混合粉砕した。次いで、400rpmで15時間混合粉砕した。混合粉砕後の粉末はカーボンボートに入れアルゴン気流中で300℃、2時間加熱処理し、Li1112組成のLiS-P材料を得た。平均粒子径D50は12μmであった。
また、Li1112組成のLiS-P材料の作製方法に準じた方法により、Li12組成のLiS-P材料を得た。平均粒子径D50は10μmであった。
さらに、Li1112組成のLiS-P材料の作製方法に準じた方法により、Li11組成のLiS-P材料を得た。平均粒子径D50は9μmであった。
(3)多孔体
多孔体としては、ナイロンメッシュクロス(田中三次郎商店社製13XX‐100、厚み105μm、空隙率36%、目開き100μm)を用いた。
<実施例1>
ナイロンメッシュクロスの一方の面に、厚み75μmのスペーサ(厚み60μmのマスキングテープと厚み15μmのベースレス両面テープ)を介してポリエチレンテレフタレート(PET)板を貼り付けたものを作製した。なお、ナイロンメッシュクロスには25mm×25mm以外の部分の開口部を樹脂で充填し、粉末が25mm×25mmのみを通過できるようにしておいた。
次いで、ナイロンメッシュクロスとPET板の間に設けた空間部(スペーサにより確保した空間)と、ナイロンメッシュクロスの開口部(空隙)に、スキージを使用して粒子状の無機固体電解質材料(Li1112)を充填した。
次いで、粒子状の無機固体電解質材料が充填されたナイロンメッシュクロスを反転してプレス金型の上に設置し、PET板を木槌で叩き、振動させることでプレス金型のキャビティ表面上に無機固体電解質材料90mgを篩い落とすことにより、プレス金型のキャビティ表面上に無機固体電解質材料を膜状に堆積させた。ここで、無機固体電解質材料はプレス金型のキャビティ(25mm×25mm)に均一な厚みで膜状に堆積した。
次いで、プレス金型に押し型を入れた後、チタンハンマーを使用してプレス金型の各側面を叩き、プレス金型内の粒子状の無機固体電解質材料に対し振動を与え、膜状の無機固体電解質材料を緻密化させた。
その後、油圧平板プレスを使用して、320MPaでプレスすることで固体電解質膜を得た。得られた固体電解質膜について各評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
<実施例2~8>
無機固体電解質材料の種類を表1に示す無機固体電解質材料とし、無機固体電解質材料の篩い落とし量を表1に示す値にした以外は、実施例1と同様の方法で固体電解質膜をそれぞれ作製し、各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
た。
<比較例1>
プレス金型のキャビティ(25mm×25mm)にスキージを使用して粒子状の無機固体電解質材料(Li1112)90mgを粉体塗工した。
次いで、プレス金型に押し型を入れた後、チタンハンマーを使用してプレス金型の各側面を叩き、プレス金型内の粒子状の無機固体電解質材料に対し振動を与え、無機固体電解質材料を緻密化させた。
その後、油圧平板プレスを使用して、320MPaでプレスすることで固体電解質膜を得た。得られた固体電解質膜について各評価をおこなった。得られた結果を表1に示す。
<比較例2および3>
無機固体電解質材料の種類を表1に示す無機固体電解質材料とした以外は、比較例1と同様の方法で固体電解質膜をそれぞれ作製し、各評価をそれぞれおこなった。得られた結果を表1に示す。
Figure 0007037680000001
実施例で得られた固体電解質膜を用いた全固体型リチウムイオン電池は、比較例で得られた固体電解質膜を用いた全固体型リチウムイオン電池に比べて、電池特性に優れていた。
以上から、本実施形態に係る固体電解質膜によれば、電池特性に優れる全固体型リチウムイオン電池が得られることが確認できた。
100 固体電解質膜
101 無機固体電解質材料
103 多孔体
105 金型
107 表面
109 スキージ
111 スペーサ
113 支持体
115 空間部
200 全固体型リチウムイオン電池
210 正極層
220 負極層
230 固体電解質層

Claims (6)

  1. リチウムイオン伝導性を有する硫化物系無機固体電解質材料を主成分として含む固体電解質膜の製造方法であって、
    当該製造方法は、(A)粒子状の無機固体電解質材料を多孔体の空隙に充填する工程、(B)前記多孔体の空隙に充填された前記無機固体電解質材料を金型のキャビティ表面上または基材表面上に篩い落とすことにより、前記金型のキャビティ表面上または前記基材表面上に前記無機固体電解質材料を膜状に堆積させる工程、および、(C)膜状に堆積した前記無機固体電解質材料を加圧する工程を含み、
    当該固体電解質膜の厚みの標準偏差が5.0μm以下であり、
    当該固体電解質膜の平均厚みが60.4μm以上180μm以下であり、
    当該固体電解質膜は、粒子状の前記硫化物系無機固体電解質材料の加圧成形体であり、
    当該固体電解質膜中のバインダー樹脂の含有量が、前記固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、0.5質量%未満である固体電解質膜の製造方法。
  2. 請求項1に記載の固体電解質膜の製造方法において、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による重量基準粒度分布における、前記粒子状の硫化物系無機固体電解質材料の平均粒子径d50が1μm以上40μm以下である固体電解質膜の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の固体電解質膜の製造方法において、
    当該固体電解質膜中の前記硫化物系無機固体電解質材料の含有量が、前記固体電解質膜の全体を100質量%としたとき、98質量%以上である固体電解質膜の製造方法。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の固体電解質膜の製造方法において、
    27.0℃、印加電圧10mV、測定周波数域0.1Hz~7MHzの測定条件における交流インピーダンス法によるリチウムイオン伝導度が0.5×10-3S・cm-1以上である固体電解質膜の製造方法。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の固体電解質膜の製造方法において、
    全固体型リチウムイオン電池を構成する固体電解質層に用いられる固体電解質膜の製造方法。
  6. 正極層と、固体電解質層と、負極層とがこの順番に積層された全固体型リチウムイオン電池の製造方法であって、
    前記固体電解質層が、請求項1乃至5いずれか一項に記載の固体電解質膜の製造方法により得られたものである全固体型リチウムイオン電池の製造方法。
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