JP7035823B2 - サブフレーム構造 - Google Patents

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Description

この発明は、PTマウントを介してパワートレインを支持する本体部材と、該本体部材の前部から前方へ延び、車両前方からの衝突荷重を吸収するフレーム部材とを備えるとともに、車体前部において車両前後方向に延びる車体側フレームに対して下方に取り付けられるサブフレームにより構成されるサブフレーム構造に関する。
一般に車体前部構造としては、車両の前後方向に延びて車体前部を支える左右一対のフロントサイドフレームが設けられ、該フロントサイドフレームの下方に、パワートレインを支持するためのサブフレームが配設されたものが知られている。
特許文献1に開示された車体前部構造は、フロントサイドフレームの下方に配置される左右辺部、および該左右辺部の前端を車幅方向に連結する前辺部を有して、平面視で後方に開放してU字状に形成された本体部と、前述の左右の側辺部から立ち上がって、フロントサイドフレームの下面に接続されたタワー部材とで構成されるサブフレームを備えるとともに、該タワー部材の上下方向の中間の位置から前方に延びて車両の前突時にフロントサイドフレームと協働して変形し衝撃を吸収する一対のエクステンションメンバを備えたサブフレーム構造を採用している。
特許文献1のサブフレームは、その側辺部に締結固定されたマウント支持部材を介してパワートレインを支持する機能を有している。さらに、サブフレームに備えたタワー部材は、前突時における車両前方からエクステンションメンバを経由して入力される荷重を、エクステンションメンバより下側の本体部と、上側のフロントサイドフレームとの夫々に分岐して伝達するように構成している。すなわち、タワー部材は、前突時に上記入力荷重を確実に受け止めることで、パワートレインの後退を防ぎつつエクステンションフレームによる衝撃吸収を促す機能を有している。
このように特許文献1のサブフレーム構造は、上述した構成によりパワートレインのマウント支持機能と、車両の前突時の衝撃吸収機能との両立を図っている。
ところで、サブフレームを含めた車体前部構造には、車両重量低減、部品点数削減を図りたいという要求がある。
そのために、特許文献1のサブフレームにおいては、サブフレームの本体部からフロントサイドフレームにかけて上下方向に延びる頑強なタワー部材を備えずに構成することが有効であると考えられる。
しかしながら単純にタワー部材を備えずに構成した場合には、例えば、エクステンションメンバを経由して入力される上記入力荷重を車体側のフロントサイドフレームへ分岐するロードパスが形成されなくなる。
そうすると、前突時の上記入力荷重に対して、パワートレインの後退を防ぎつつエクステンションフレームによる衝撃吸収を促す機能を、サブフレームの本体部が独立して担うことになる。
このように、サブフレームに入力される前突荷重を該サブフレームの本体部が独立して受け止める構成を採用した場合には、サブフレームの本体部が、それまで担っていたパワートレインのマウント支持機能と、車両の前突時の衝撃吸収機能とのうち特に後者についての負担が大きくなることから、両機能を両立するには工夫を要する。
特開2015-58856号公報
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、車両重量低減、部品点数削減を図りつつサブフレームのPTマウント機能と、前突時の衝撃吸収機能とを両立することができるサブフレーム構造の提供を目的とする。
この発明は、PTマウントを介してパワートレインを支持する本体部材と、該本体部材の前部から前方へ延び、車両前方からの衝突荷重を吸収するフレーム部材とを備えるとともに、車体前部において車両前後方向に延びる車体側フレームに対して下方に取り付けられるサブフレームにより構成されるサブフレーム構造であって、上記本体部材には、上記PTマウントをパワートレイン側に備えたPT側ブラケットとの接続を許容しつつ下方から内部に収容する収容部が設けられ、上記本体部材には、該本体部材の底面部よりも高い位置にて本体部材に取り付けられるとともに上記PTマウントを下側から保持する保持部材を備え、上記保持部材の上記本体部材への取付け高さは、該保持部材の少なくとも一部が、前方に延びる上記フレーム部材の上下方向の厚みの範囲内に含まれる高さとし、上記本体部材は、上記フレーム部材が接続される前方部と、該前方部の後端から後方へ延びる中間部とを備え、上記フレーム部材から上記本体部材へ伝達される前突荷重の荷重伝達経路が、上記前方部から車両前後方向に沿って後方へ延びており、上記収容部、及び上記保持部材は、上記中間部における上記荷重伝達経路上に設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、PTマウントを、本体部材の内部に設けた収容部に収容した上で保持部材によって下側から保持することでパワートレインの支持剛性を高めることができる。
さらに車両の前面衝突時(前突時)にはフレーム部材によって車両前方からの衝突荷重(前突荷重)をしっかりと吸収しつつ、収容部を構成することに伴う本体部材の車両前後方向の剛性低下を保持部材により補うことができるため、前突時にはパワートレインの後退を防ぎつつサブフレームのフレーム部材が有する衝撃吸収機能を高めることができる。
よって、サブフレームの前突時の衝撃吸収機能と、PTマウント機能とを両立することができる。
この発明の態様として、上記荷重伝達経路は、上記本体部材における、上記前方部から上記中間部の後方へと延びる車幅内縁リブと車幅外縁リブにて区画される平面視内側領域である
この発明の態様として、上記保持部材は、上記本体部材に対して、上記収容部の前方と後方とにおいて固定されたものである。
上記構成によれば、前突荷重に対して本体部材の剛性の向上に保持部材をさらに寄与させることができる。
この発明の態様として、上記保持部材の上記本体部材への取付け高さは、該保持部材の少なくとも一部が、前方に延びる上記フレーム部材の上下方向の厚みの範囲内に含まれる高さとしたものである。
上記構成によれば、上記フレーム部材から上記本体部材へと伝達される前突荷重を保持部材によって効果的に吸収することができる。
この発明の態様として、上記保持部材に、車両前後方向に沿って延びるリブが形成されたものである。
上記構成によれば、上記フレーム部材から本体部材に伝達された前突荷重を、該本体部材において、保持部材に車両前後方向に沿って形成されたリブによって効果的に後方へ伝達することができる。
また、上記保持部材が例えば、上述したように底壁部を有する有底状である場合には、リブは、保持部材の底面部の上面又は/及び下面から立設するように設けることができる。一方、保持部材が例えば、底面部を有さずに軸方向に開口した筒状である場合には、リブは、図示省略するが軸方向に開口する開口部を跨ぐように配設することができる。
この発明の態様として、車体へ取り付ける車体取付け部が上記収容部近傍から上方へ延設されており、上記収容部の上壁部には、該収容部に収容された上記PTマウントから上方へ延びるPT側ブラケット接続部の挿通を許容する挿通孔が貫通形成され、上記PT側ブラケット接続部に、パワートレイン側に備えた上記PT側ブラケットを接続するとともに、上記収容部の上壁部にて該PT側ブラケットを下側から支持する構成としたものである。
上記構成によれば、パワートレインからPT側ブラケットを介して伝わる定常的な荷重を、上記収容部の上記上壁部にて受け止めることにより、パワートレインからサブフレームへ伝わる振動を、車体取付け部が設けられたサブフレーム上部にて受ける構造とすることができるため、パワートレインからサブフレームを介したボディへの振動伝達経路の短縮化を図ることができる。
この発明によれば、車両重量低減、部品点数削減を図りつつサブフレームのPTマウント機能と、前突時の衝撃吸収機能とを両立することができる。
本実施形態のサブフレーム構造を備えた車体前部の斜視図。 本実施形態のサブフレーム構造を備えた車体前部の側面図。 本実施形態のサブフレーム構造を備えた車体前部の平面図。 車幅方向内側かつ後方斜め上方から視たサブフレームの本体部材およびその周辺の斜視図。 車幅方向外側かつ前方斜め上方から視たサブフレームの本体部材の斜視図。 サブフレームの本体部材と第2前側クロスメンバの一部とを下側から視た分解斜視図。 PTマウントおよび保持部材を分解したサブフレームの本体部材を車幅方向外側から視た側面図。 サブフレームの本体部材の底面図。 サブフレームの本体部材を車幅方向内側から視た側面図(a)、図8中のB-B線断面図(b)。 サブフレームの本体部材の正面図(a)、背面図(b)。 保持部材を備えたサブフレームの本体部材の要部拡大底面図(a)、車幅方向外側から視た要部拡大側面図(b)。 図3中のA-A線拡大断面図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両右方を示し、矢印Lは車両左方を示し、矢印Uは車両上方を示し、矢印OUTは車幅方向外側を示し、矢印INは車幅方向内側を示すものとする。
図1~図3は、本発明の本実施形態のサブフレーム10を備えた前部車体構造を示し、まず、本実施形態のサブフレーム10の前提構造として前部車体構造について主に図1~図3を用いて説明する。
図1および図2に示すように、エンジンルームE(図3参照)の左右両側部には、車体前後方向に延びる強度部材としてのフレーム部材で形成されたフロントサイドフレーム1が設けられている。これら左右一対のフロントサイドフレーム1の後部には、車幅方向に延びるダッシュクロス5が接続されている。
この実施形態では駆動方式をフロントエンジンリア駆動(FR)としており、図3に示すように、フロントサイドフレーム1間のエンジンルームEには、縦置き配置タイプのエンジン3と、その後部に連結されるトランスミッション4とを備えたパワートレイン2が配置されている。
図1、図2に示すように、各フロントサイドフレーム1は、ダッシュクロス5から前方に直線状に延びる前側直線部1aと、ダッシュクロス5から車体後方に向かって後下がりの傾斜部1bと、傾斜部1bの下端からさらに後方に直線状に延びて、図示しないフロアフレームに連接される後側直線部1cとが設けられている。各フロントサイドフレーム1は、図2に示すように、後側直線部1cが前側直線部1aよりも低く形成されている。
図1、図2に示すように、各フロントサイドフレーム1の前端にはセットプレート6および取付けプレート7を介して、衝突時の衝撃を吸収する筒状体等からなる左右一対のメインクラッシュカン8が設けられている。左右一対のメインクラッシュカン8の前端面には、車幅方向に延びるバンパレインフォースメント9が取り付けられている。
各フロントサイドフレーム1の下方には、サスペンション装置のロアアーム100を支持するサブフレーム10が配置されている。
図1~図3に示すように、サブフレーム10は、主に左右一対のサブフレーム本体部材20(以下、「本体部材20」と略記する)と、左右一対のエクステンションフレーム12と、第1、第2の前側クロスメンバ13,14(図1、図3参照)と、後側クロスメンバ15(同図参照)とを備えている。
図2に示すように、本体部材20は、車両前後方向に沿って延在するとともに、フロントサイドフレーム1に対して、その前側直線部1aの車両前後方向における中間位置から傾斜部1bにかけての後下方に配置されており、図3に示すように、該本体部材20は、その前端がエンジン3の前端よりも前方に配置されている。なお、本体部材20の詳細については後述する。
エクステンションフレーム12は、本体部材20の前端部から前方に直線状に延びる前突荷重吸収部材としてのフレーム部材であり、図2に示すように、フロントサイドフレーム1の前側直線部1aの下方に配設されている。
エクステンションフレーム12の前端部には接続部材16が接続されており、左右一対の接続部材16に、これらの間を車幅方向に橋渡しする第1前側クロスメンバ13が直線状に延びている。
また図3に示すように、接続部材16の前面には、セットプレート18および取付けプレート17を介して車両前後方向に延びるサブクラッシュカン19の後面が接続されている。サブクラッシュカン19の前方部にはサブバンパビーム11を設けている。このサブバンパビーム11は、車両と歩行者との衝突時に、歩行者の脚を払って当該歩行者をボンネット上に傾倒させ、2次衝突を防止する所謂足払い部材である。
上記の接続部材16は、図2に示すように、第1前側クロスメンバ13やエクステンションフレーム12との各接続箇所に対して上方に延在したタワー形状に形成されている。さらに接続部材16は、中空箱型形状に形成されており、その車幅方向外側部分の上面部をマウントブッシュを介してフロントサイドフレーム1の下面に対して不図示の締結部材によって取り付けている。これにより接続部材16の上部には、前側車体取付け部71が構成されている。
また後述するが、車両前後方向に延びる本体部材20の車幅方向の外側寄りの部分であって、車両前後方向の中間および後端の各部位にも、フロントサイドフレーム1の下面に不図示の締結部材によって取り付ける車体取付け部(中間車体取付け部72、後側車体取付け部73)が夫々設けられている(図1~図3参照)。
このようにサブフレーム10は、中間車体取付け部72および後側車体取付け部73と、上述した前側車体取付け部71との3箇所によって、フロントサイドフレーム1に取り付けられている。
すなわち、サブフレーム10の特に本体部材20については、車両前後方向の中間部(中間車体取付け部72)と後部(後側車体取付け部73)との2箇所によってフロントサイドフレーム1に取り付ける構成を採用しており、該本体部材20の前部においてはフロントサイドフレーム1の下面に取り付ける車体取付け部を設けない構成としている(図2参照)。
サブフレーム10の本体部材20は、上述した車体取付け部72,73を備えることに加えて、ロアアーム100の支持機能と後述するパワートレイン2の支持機能とを備えている。
ここで図3に示すように、ロアアーム100は、不図示のサスペンション装置の下部に備えたサスペンションアームであって、車幅方向に略平行延びる前側アーム部101と、前側アーム部101の車幅方向の中間部から車幅方向内側かつ後方へ略水平に延びる後側アーム部102とを有して平面視略L字形状に形成されている。そして、前後各アーム部101,102の車幅方向の車幅方向内端には、本体部材20の前側に連結する前側連結部101a、同じく後側に連結する後側連結部102aが形成されている(図1~図3参照)。
以下、サブフレーム10について本体部材20を中心に図1~図12を用いて説明する。なお、左右一対のサブフレーム10は、左右対称形状であるため、以下、特に示す場合を除いて左側の構成に基づいて説明する。
図3、図4に示すように、サブフレーム10の本体部材20は、エクステンションフレーム12および第2前側クロスメンバ14が接続される前方部21と、後側クロスメンバ15が接続される後方部61と、これら前方部21と後方部61との間を繋ぐ中間部31とを有しており、アルミダイキャスト等の鋳造により一体成形された一部材から成るアルミブロックである。
図5、図6に示すように、前方部21は、その車幅方向外側かつ前部に、エクステンションフレーム12(図1~図4参照)の後部が差し込まれる差込み部22が前端から後方へ向けて凹状に形成している。そして図1~図4に示すように、エクステンションフレーム12は、その後部が差込み部22に差し込まれることで本体部材20に対して一体に接続している。
図4~図6、図8に示すように、前方部21の前部には、後方部よりも車幅方向内縁が車幅方向内側に延出され、第2前側クロスメンバ14の車幅方向外端部を嵌め込んで接続するガイド凹部23が設けられている。
ガイド凹部23は、第2前側クロスメンバ14を嵌め込み可能に上壁部23aと、上壁部23aの前後両端から下方へ延びる一対のガイド側壁部23b,23cと、上壁部23aの車幅方向外端から下方に延びる車幅方向外壁部23dとで、第2前側クロスメンバ14の車幅方向外端部の形状に対応して下方かつ車幅方向内方へ開口する凹形状に形成している(特に図6参照)。
そして図4、図6に示すように、第2前側クロスメンバ14は、その車幅方向外端部がガイド凹部23に嵌め込まれた状態で各壁部23a~23cに対して溶接等により一体に接合されている。これにより、第2前側クロスメンバ14は、左右一対の本体部材20の前部の間に、これらを車幅方向に橋渡しするように直線状に延びている(図3参照)。
特に前後一対のガイド側壁部23b,23cは、第2前側クロスメンバ14に対して前後各側から隣接して車幅方向に延び、第2前側クロスメンバ14をその前後各側からガイドする前側ガイドリブ、後側ガイドリブとして夫々形成している。これにより、第2前側クロスメンバ14は、これら前後一対のガイド側壁部23b,23cにガイドされた状態で前方部21に接合される。
図3~図8に示すように、前方部21の車幅方向外側には、ロアアーム100の前側アーム部101の車幅方向内端に備えた前側連結部101a(図3、図4参照)を揺動自在に支持する前側支持部24が形成されている。
具体的には図5~図8に示すように、前側支持部24は、前方部21の車幅方向外側において車両前後方向に間隔を隔てて車幅方向外側へフランジ状に突出形成した前後一対の取付け部241,242によって形成されており、前後一対の取付け部241,242は、夫々ボルト締結穴241a,242a(図8参照)が上下方向に貫通形成されている。
一方、図3、図4に示すように、ロアアーム100の前側連結部101aは、該前側連結部101aに埋設された弾性ブッシュ25に挿通された車両前後方向に平行に延びる軸部材26を備えている。この軸部材26は、その軸方向における弾性ブッシュ25に対して両側が、ボルト頭部を支持可能に平坦なフランジ状に形成されており、夫々前後各側の取付け部241,242の上面に設置され、ボルト締結穴241a,242aにてボルト等によって締結固定されている。
これにより、軸部材26は、前後一対の取付け部241,242間を跨ぐように車両前後方向に延びており、前側連結部101aに埋設された弾性ブッシュ25は、この軸部材26によって揺動可能に軸支されている。
なお、エクステンションフレーム12は、上述したように、本体部材20の前面において車幅方向の中間位置に対して外側寄りに形成した上記の差込み部22(図5、図6参照)に接続することで、ロアアーム100の前側連結部101aを締結する締結部を有する等して高い剛性を有する前側支持部24に対して車幅方向の少なくとも一部がオーバーラップする構成としている。これにより、車両前突時に本体部材20によて、エクステンションフレーム12の衝撃吸収機能を高める構成としている。
図4、図6に示すように、本体部材20の車両前後方向の少なくとも前方部21には、車両前後方向に延びるベース部分に対して車幅方向内側へ張り出す前側張出し部27が一体に形成されている。
この前側張出し部27は、走行中にサブフレーム10の本体部材20に対してロアアーム100から車幅方向の力(横力)の入力に伴って、該本体部材20に対する第2前側クロスメンバ14の相対変位を抑制する変位抑制手段として構成されたものである。
詳述すると、サブフレーム10の本体部材20には、車両走行中に前輪からロアアーム100を介して車幅方向の力(横力)が入力されることによって、左右一対の本体部材20には、車幅方向の相互間の間隔が狭まるような荷重(図3中の矢印F1参照)が作用するおそれがある。
これに伴って、第2前側クロスメンバ14に対して、その車幅方向の中央部が前方に膨出変形するような荷重が左右一対の本体部材20から入力されることが懸念される(図3中の仮想線で示した第2前側クロスメンバ14参照)。
ところで本実施形態においては、前突時の衝撃荷重に対してエクステンションフレーム12をその後端側まで潰し切きることを優先して、サブフレーム10の本体部材20の前部には上述したように、車体取付け部(71,72,73)を設けない構成を採用している(図2、図3参照)。特にこのような構成の場合、本体部材20の前部に車体取付け部を設ける構成に比して該本体部材20の前部の剛性が低下しがちであるため、上述したように車両走行中に、ロアアーム100から加わる車幅方向の力に対する本体部材20の剛性を確保することがより困難になるおそれがある。
そこで本実施形態においては、上述したように、本体部材20の少なくとも前方部21に前側張出し部27を設けたものである。
この前側張出し部27は、図4、図6、図8に示すように、第2前側クロスメンバ14を嵌め込んだ状態で接合するガイド凹部23と、該ガイド凹部23の後方で該ガイド凹部23を補強する補強張出し部271とで一体に形成されている。
前側張出し部27のうち、補強張出し部271は、ロアアーム100の後側連結部102aを支持する後述する後側支持部67(図2、図3参照)よりも前方からガイド凹部23の後縁にかけての範囲内に、本体部材20におけるベース部分(車両前後方向に延びる車幅方向中央部分)に対して車幅方向内側に延出している。
本実施形態の補強張出し部271は、中間部31(後述する収容部33)の車幅方向内側の側壁からガイド凹部23の後縁にかけての範囲に形成している(図4、図6、図8参照)。さらに、補強張出し部271は、その前端がガイド凹部23と略同じ車幅方向内側への延出長さとなるように該ガイド凹部23の後縁に対して一体形成されており、車両後方程徐々に車幅方向の内側への延出長さが短くなるように平面視で傾斜形状に形成されている。
図1、図2、図4~図7、図9(a)(b)、図10(a)(b)、図11(b)、図12に示すように、サブフレーム10の本体部材20の中間部31は、その略全体が前方部21よりも上方に膨出する膨出部32を形成している。
図4~図8、図9(a)(b)、図10(a)(b)、図11(a)(b)、図12に示すように、膨出部32には、パワートレイン2側に備えたPT側ブラケット201(図12参照)に接続するマウント支持構造体36(PTマウント36)(同図参照)を下方から収容する収容部33が設けられている。
収容部33は、図4、図6、図9(a)(b)、図10(a)(b)、図12に示すように、膨出部32の一部を成す上壁部331と側壁部332とによって下方に開口した収容空間33s(図6、図8、図9(b)、図12参照)を内部に有する中空状に形成している。
図4、図5、図8、図10(b)に示すように、膨出部32には、収容部33の上壁部331の車幅方向外縁から車幅方向外側に水平に延出する中間張出し部34が形成されている。
図4、図5、図7、図9(a)に示すように、中間張出し部34の平面視で前縁と車幅方向外縁とのコーナー部には、上記の中間車体取付け部72が、上方に突出するように柱状(円筒状)に立設されている。この中間車体取付け部72は、フロントサイドフレーム1の前側直線部1aの後部の下面にボルトによって取り付けられ、上記の前側車体取付け部71の高さと略同じ高さになるように配設されている(図1、図2参照)。
なお図4、図5に示すように、中間張出し部34の前側部位には、その周辺部位に対して上方へ隆起する隆起部35が形成されており、厳密には中間車体取付け部72は、該隆起部35の上面から立設されている。
図12に示すように、収容部33の側壁部332の内面(収容空間33sに臨む面)は、上部が下部に対して車幅方向内側へ傾いた傾斜形状で形成している。さらに図4、図10(a)(b)、図12に示すように、収容部33の上壁部331は、車幅方向内側が車幅方向外側に対して下方に位置するように傾斜形状に形成している。
これらに伴って、PTマウント36は、その上部が下部に対して車幅方向内側へ傾いた傾斜姿勢で収容部33に収容される(図12参照)。
図12に示すように、PTマウント36は、略全体が収容部33に収容される被収容部材37と、該被収容部材37の内部に格納される硬質のコア部材38とで構成される。
被収容部材37は、その下部に備え、上方に開口する椀状の外殻部371と、該外殻部371に対して上方から嵌め込まれるマウントラバー部材372とで構成している。マウントラバー部材372は、胴部372aと肩部372bとネック部372cとを下方から上方へこの順に有してゴム等の弾性材により縦断面視段付き形状に一体に形成している。
被収容部材37は、外殻部371、胴部372a、肩部372bおよびネック部372cの各径に対応した内部空間を有して全体として中空状の略円錐台形状に形成している。被収容部材37は、ネック部372cが肩部372bに対して上方に突出し、肩部372bとネック部372cとの夫々の内部空間372sが上下方向に連通している。さらに、ネック部372cの上端には、その内部空間372sが上方へ向けて開口する開口部372dが形成されている。
そして、コア部材38は、被収容部材37における肩部372bからネック部372cにかけての内部空間372sに収容され、その下部が肩部372bの内部空間に対応して上部よりも大径に形成され、肩部372bの内部空間の上壁に係合されている。
一方、コア部材38の上部は、開口部372dよりも上方へ突出している。このコア部材38の上部には、図3、図4、図12に示すように、パワートレイン2側から車幅方向外側に向けて延出するPT側ブラケット201(被連結部)に取り付けるPTブラケット取付け用突出片39が設けられている。
なお、図3中においては、左右一対のサブフレームのうち左側に備えたPTマウント36のみ図示し、図4、図3、図12以外の図面においてはPTマウント36の図示を省略するものとする。
上壁部331の中央部には、収容部33に収容した被収容部材37に備えたネック部372cを挿通するネック部挿通孔372c1を貫通形成している。このネック部挿通孔372c1は、被収容部材37に備えた肩部372bよりも小径に形成されている。
これにより、肩部372bがネック部挿通孔372c1の周縁に係合されることで、ネック部挿通孔372c1を通じて収容部33の収容空間33sから被収容部材37が外側へ抜け出さない構成としている。
コア部材38に設けられたPTブラケット取付け用突出片39は、被収容部材37が収容部33に収容された状態で、ネック部372cの開口部372dから上方に突出し、PT側ブラケット201に対してボルト等による締結によって接続され、PTマウント36は、PT側ブラケット201を下側から弾性支持する。
車両走行中にPT側ブラケット201が大きく振動した場合には、PTマウント36が弾性変形するとともに、上壁部331の上面に備えたラバー部材380(緩衝部材)(図12参照)を介して該上壁部331によって、PT側ブラケット201は、下側から支持(それ以上下がらないように位置規制)される。
この収容部33の上壁部331は、アルミブロックで形成した本体部材20の一部として一体に形成されているため、高い支持剛性を有してPT側ブラケット201を支持することができる。
また収容部33の下部は、鉛直下方向に対して若干車幅方向外側に向けて開口している。収容部33は、本体部材20の下端位置Pd(底面部)(図12参照)に達するまで形成しておらず、図5~図8、図9(b)、図12に示すように、該収容部33の下端に位置する開口部33a(図9(b)参照)が底面よりも高い位置に形成されている。
図12に示すように、サブフレーム10には、収容部33に収容したPTマウント36を下側から保持する保持部材40をさらに備えている。
図5、図7、図11(a)(b)、図12に示すように、保持部材40は、収容部33の開口部33aを閉塞する円板状の底壁部41と、該底壁部41の外周縁から上方に立ち上がる側壁部42と、前後各側から前方、後方に突出するとともにボルト挿通孔43a,44aが形成されたフランジ部43,44(図7参照)とを有してアルミダイキャスト等の鋳造により一体成形されている。底壁部41には、その下面部(底面部)から下方へ突出するとともに車幅方向に間隔を隔てて車両前後方に延びる複数のリブ45が配設されている。
また図8に示すように、開口部33aの周縁のうち前後各側の縁部は、保持部材40取付け用の取付け座面30a,30bが形成され、これら前後各側の取付け座面30a,30bは、本体部材20の底面部に対して一段高い位置に平坦状に形成され(図9(b)参照)、ボルト挿通孔30aa,30bbが夫々形成されている。
そして、保持部材40は、前後各側のフランジ部43,44が夫々に対応する取付け座面30a,30bに対して下側からボルトにより締結固定されることで(図7参照)、収容部33に収容された状態の被収容部材37が開口部33aから脱落しないように該開口部33aを塞いでいる(図11(a)(b)参照)。
図11(b)、図12に示すように、保持部材40は、本体部材20の底面部(図12中の底面位置Pd参照)よりも高い位置にて上記PTマウント36を下側から保持する。具体的には図11(b)参照に示すように、保持部材40は、該保持部材40の少なくとも一部が、前方に延びるエクステンションフレーム12の上下方向の厚みtの範囲内に含まれる取り付け高さで、換言すると、エクステンションフレーム12と上下方向にオーバーラップする取り付け高さで本体部材20の収容部33に対して取り付けられている。
さらに図12に示すように、保持部材40の側壁部42の内周面には、係合凹部40aが形成されるとともに、PTマウント36の下部に備えた外殻部371の外周面には、係合凸部37aが形成されている。そしてPTマウント36は、係合凸部37aが係合凹部40aに係合され、かつ保持部材40の底壁部41の上面に設置された状態で収容部33に収容されている(図12参照)。
図4、図6、図9(a)に示すように、収容部33の側壁部332(332a,332b)のうち、車幅方向内側に位置する側壁部332a(車幅内側壁部332a)は、上壁部331の車幅外縁331a(図4参照)に対して車幅方向内側に迫り出して上下方向に延びる略円筒形状の外周面の一部を構成するように寸胴形状の外周面を有して形成している。
一方、収容部33の側壁部332の内面を上述したように上部が下部に対して車幅方向内側へ傾いた傾斜形状に形成したことに伴って、収容部33の側壁部332のうち、上壁部331の車幅外縁331a(図4(a)参照)に対して車幅方向外側に位置する側壁部332b(車幅外側壁部332b)は、図5~図7、図10(a)(b)、図12に示すように、上部に対して下部が車幅方向外側へ迫り出すように形成している。
図5、図7、図8、図10(a)(b)、図12に示すように、収容部33と中間車体取付け部72との間には、これら33,72の間を補強する複数の補強リブ51a,51bが設けられている。
詳しくは、補強リブ51a,51bのうち上下方向に延びる補強リブ51aは、中間車体取付け部72の基端に位置する中間張出し部34の下面と、中間車体取付け部72の下方に位置する車幅外側壁部332bの外面とを繋ぐように上下方向に直線状に形成されるとともに、車両前後方向に間隔を隔てて複数配設されている(図5参照)。
図8に示すように、上下方向に延びる補強リブ51aは、収容部33の車幅外側壁部332bに対して上方程車幅方向外側への突出長さが徐々に長くなるように形成され、上端部が中間張出し部34の車幅方向外端に至るまで車幅方向に延びている。
さらに、上下方向に延びる複数の補強リブ51aの上下方向の各中間部には、これら補強リブ51aを横切るように車両前後方向に略水平に延びる補強リブ51bが形成されており、この車両前後方向に延びる補強リブ51bによって上下方向に延びる複数の補強リブ51aは、互いに連結されている。
図8に示すように、上述した複数の補強リブ51a,51bと、中間車体取付け部72とは、共に本体部材20の底面視で収容部33(開口部33a)に対して車幅方向外側において隣接配設されている。
図4~図7に示すように、本体部材20の後方部61は、車両前後方向に沿って略直線状に延びる後方部前側62と、該後方部前側62の後端から車両前後方向に対して後方程車幅方向外側へ傾斜して略直線状に延びる後方部後側63とを有して一体に形成されている。
さらに図4、図5、図7、図9(a)に示すように、本体部材20の後方部61には、該後方部61のベース部分の上面に対して上方に立ち上がる縦壁部64が形成されている。縦壁部64は、後方部61の後方部前側62の車幅方向外縁部において、その前端から後方部後側63の前部に至るまで車両前後方向に延びており、後方へ徐々に低くなるように側面視で傾斜状に形成されている。
縦壁部64の前端は、収容部33の側壁部332の後端から後方へ連続して延びるように該収容部33に対して一体に形成されるとともに、収容部33の上壁部331と同じ高さで形成されている。また、縦壁部64の上端部には、その前端から車両前後方向の中間部にかけて車幅方向内側へ突き出した庇部64aが形成されている。図4、図9(a)、図10(a)に示すように、縦壁部64の車幅方向内面と後方部前側62のベース部分の上面とのコーナー部には、これらの間を繋ぐ複数の補強リブ65が車両前後方向に間隔を隔てて立設されている。
図5~図8、図9(a)、図10(a)に示すように、後方部前側62と後方部後側63との車幅方向外側のコーナー部分(平面視で内角部分)には、車幅方向外側へ延出する後方張出部66が形成されている。この後方張出部66は、その後端が本体部材20の後方部61の後部に至まで後方部後側63に沿って後方に延びている。
図8に示すように、後方部61の車幅方向外側には、ロアアーム100の後側アーム部102の車幅方向内端に備えた後側連結部102a(図2参照)を揺動自在に支持する後側支持部67が形成されている。
具体的には図1~図3に示すように、後側支持部67は、ロアアーム後側支持ブラケット67Aを備えている。
図7、図8に示すように、このロアアーム後側支持ブラケット67Aは、その前後各側にサブフレーム10の本体部材20に取り付ける取付けフランジ部67a,67bを備えており、これら前後一対の取付けフランジ部67a,67bのうち前側取付けフランジ部67aは、縦壁部64の車幅方向外側の壁面に形成されたボルト締結穴67aa(図5、図7、図9(a)参照)にボルトを介して締結固定される一方、後側取付けフランジ部67bは、後方張出部66に形成されたボルト締結穴67bb(図6、図8参照)にボルトを介して締結固定されている。
そしてロアアーム100の後側連結部102aは、その後方へ延びる軸部材68がロアアーム後側支持ブラケット67Aの内部に備えた弾性ブッシュ69(図4参照)に挿通することにより、後側支持部67に軸支される。
これにより、ロアアーム100の前側連結部101aと後側連結部102aとは、車両前後方向に平行かつ同軸に配されている。
図3、図4、図5、図7に示すように、後方部後側63の後部の上面部には、フロントサイドフレーム1の下面に対してマウントブッシュを介して締結固定する後側車体取付け部73が形成されている。
図1に示すように、この後側車体取付け部73は、後方部後側63における、フロントサイドフレーム1の後側直線部1cの前部に平面視で対応する位置に、ボルト挿通孔73aを有して座面状に形成され、後側直線部1cの前部の下面に取り付け可能な高さになるように前側車体取付け部71および中間車体取付け部72よりも低い高さに形成されている(図2参照)。
中間車体取付け部72、後側車体取付け部73および前側車体取付け部71は、車幅方向において略一致するように車両前後方向に沿って配設されており、上述したように、これら3箇所の車体取付け部71,72,73を介してサブフレーム10はフロントサイドフレーム1に連結されている。
特に本実施形態のサブフレーム10は、上述したように、前側車体取付け部71と中間車体取付け部72との略中間位置に相当するサブフレーム10の本体部材20の前端位置には車体取付け部をあえて設けずに、3箇所の車体取付け部71,72,73によってフロントサイドフレーム1に取り付ける構成を採用している。
これにより、仮にサブフレーム10の本体部材20の前端位置に車体取付け部を設けた場合のように、前突時にエクステンションフレーム12が後端まで潰し切ることを該車体取付け部によって阻害されるおそれがなく、該エクステンションフレーム12が後端まで潰し切ることを促進することができる。
図4、図6、図8、図9(a)に示すように、後方部61の後方部前側62の後部(換言すると後方部後側63の前部)の車幅方向内側には、後側クロスメンバ15の車幅方向外端部を嵌め込んで接続するガイド凹部74が設けられている。
ガイド凹部74は、後側クロスメンバ15を嵌め込み可能に上壁部74aと、上壁部74aの前後両端から下方へ延びる一対のガイド側壁部74b,74cと、上壁部74aの車幅方向外端から下方に延びる車幅方向外壁部74dとで、後側クロスメンバ15の車幅方向外端部の形状に対応して下方かつ車幅方向内方へ開口した凹形状で形成している。
そして、後側クロスメンバ15は、ガイド凹部74に嵌め込まれた状態で上壁部74aに対して締結により一体に接合されている。これにより、後側クロスメンバ15は、左右一対の本体部材20の後部の間に、これらを車幅方向に橋渡しするように直線状に延びている。
さらに図6、図8、図9(b)に示すように、サブフレーム10の本体部材20の底面部には、該底面部から下方へ突出する複数の補強リブ81~88が形成されている。これら複数の補強リブ81~88について図6、図8、図9(b)、図12を用いて説明する。
図6、図8、図12に示すように本体部材20のベース部分の車幅方向内外両端部側には夫々、該本体部材20の前部(前方部21の車両前後方向の略中間部)から後部(後方部61の後端)にかけて互いに略平行かつ略連続して車両前後方向に沿って互いに略平行に延びる車幅内縁リブ81、車幅外縁リブ82が形成されている。
車幅内縁リブ81は、車両前後方向の収容部33に対応する部位を、底面視で該収容部33を迂回するように車幅方向内側に円弧状に膨出させて形成している(図6、図8参照)。また、車幅内縁リブ81は、車両前後方向における、後側クロスメンバ15の接続用のガイド凹部74の前壁ガイド部74bに対応する部位を該前壁ガイド部74bによって形成している。一方、車幅外縁リブ82は、中間部31において途切れるように該中間部31を跨いで車両前後方向に沿って形成している。
図6、図8に示すように、前方部21には、車幅内縁リブ81の前端から底面視で車幅方向に2股状に分岐するように前方へ延びる一対のガイド壁補強リブ83,84が形成されている。これら一対のガイド壁補強リブ83,84は、共に車幅方向に沿って形成されているが、これら83,84のうち、車幅方向内側のガイド壁補強リブ83(ガイド壁第1補強リブ83)は、前側張出し部27(補強張出し部271)において形成されている。
具体的には、一対のガイド壁補強リブ83,84のうちガイド壁第1補強リブ83は、第2前側クロスメンバ14の接続用のガイド凹部23における後側のガイド壁23cの車幅方向内端に連結されるとともに、車幅方向外側のガイド壁補強リブ84(ガイド第2壁補強リブ84)は、ガイド凹部23の後側のガイド壁23cの車幅方向外端に連結されている。
これにより、ガイド壁第1補強リブ83とガイド第2壁補強リブ84と後側のガイド壁23cとによって底面視トラス形状Taを構成している。
図6、図8、図9(b)に示すように、前方部21には、車幅外縁リブ82と車幅内縁リブ81との間を連結するように車幅方向に沿って直線状に延びる第1~第3の底面前方補強リブ85a,85b,85cを車両前後方向にこの順に配設している。
図6、図8に示すように、第1~第3の底面前方補強リブ85a,85b,85cは、前側支持部24を構成する前後一対の取付部241,242のうち後側取付部242に対して車幅方向内側周辺部分に形成されており、車幅外縁リブ82から車幅内縁リブ81に向けて、隣り合う相互間の車両前後方向の間隔が徐々に広がるように底面視で後側取付部242を中心として放射状に延びている。
これら第1~第3の底面前方補強リブ85a,85b,85cによって、走行中に前輪からロアアーム100を介して前側支持部24に入力される車幅方向の荷重(横力)を、前方部21の全体に効率よく分散する構成としている。
図6、図8に示すように、前側張出し部27の補強張出し部271には、その車幅方向内縁に沿って延びる車幅方向内縁補強リブ86aと、夫々車両前後方向に間隔を隔てて車幅方向に沿って延びる第1~第3の前側張出し部補強リブ86b~86dとが形成されている。
また図6、図12に示すように、サブフレーム10の中間部31に有する収容部33の車幅内側壁部332aの下部は、車両前後方向の直交断面視で車幅方向内外各側に2股状に形成しており、このうち車幅方向内側の分岐部分は、車幅内縁リブ81によって形成されている。
さらに図6、図8に示すように、サブフレーム10の中間部31には、収容部33の車幅内側壁部332aの2股状の下部を連結する第1、第2底面中間リブ87a,87bが車幅方向に沿って形成されている。
また図6、図8に示すように、後方部61には、車幅内縁リブ81と車幅外縁リブ82とを連結する第1~第7底面後方リブ88a~88gが車幅方向に沿って形成されている。
第1~第7底面後方リブ88a~88gのうち、特に第2~第6底面後方リブ88b~88fは、ロアアーム100から後側支持部67に前側支持部24を中心として入力されるモーメント荷重に対して、後方部61における、後側支持部67に対して車幅方向の内側周辺部位を補強する補強部として該内側周辺部位に設けられたものである。
具体的には、車両の前突時にロアアーム100に対して前方から衝突荷重が入力すると、平面視で前側支持部24を中心としたモーメント荷重Mが後側支持部67を介してサブフレーム10の本体部材20に対して加わることになる(図8中の矢印M参照)。
このようなモーメント荷重は、車両の前突時に限らず走行中においても前輪に加わる前後力によっては、ロアアーム100から後側支持部67を介してサブフレーム10の本体部材20に対して加わるおそれがある。
このため本実施形態においては、ロアアーム100から後側支持部67に対して入力される上述した、前側支持部24を中心とするモーメント荷重に対して、第2~第6底面後方リブ88b~88fを、底面視で後側支持部67を中心として放射状に形成している。
詳しくは、第2~第6底面後方リブ88b~88fのうち、第2、第3底面後方リブ88b,88cは、後側支持部67に対して前方かつ車幅方向内側へ直線状に延びるとともに、第4~第6底面後方リブ88d,88e,88fは、後側支持部67に対して後方かつ車幅方向内側へ直線状に延びている。
そして、車幅内縁リブ81と、車幅外縁リブ82と、これらを車幅方向に連結するとともに車両前後方向で隣り合う第2、第3底面後方リブ88b,88cとによって、底面視で略トラス形状Tbを構成している。
車幅内縁リブ81と、車幅外縁リブ82と、これらを車幅方向に連結するとともに車両前後方向で隣り合う第3、第4底面後方リブ88c,88dとによって、底面視で略トラス形状Tcを構成している。
さらに車幅内縁リブ81と、車幅外縁リブ82と、これらを車幅方向に連結するとともに車両前後方向で隣り合う第4、第5底面後方リブ88d,88eとによって、底面視で略トラス形状Tdを構成している。
図1~図3に示すように、上述した本実施形態のサブフレーム構造は、PTマウント36(図12参照)を介してパワートレイン2を支持する本体部材20と、該本体部材20の前部から前方へ延び、車両前方からの衝突荷重を吸収するエクステンションフレーム12(フレーム部材)とを備えるとともに、車体前部において車両前後方向に延びるフロントサイドフレーム1(車体側フレーム)(図1、図2参照)に対して下方に取り付けられるサブフレーム10により構成されるサブフレーム構造であって、本体部材20には、PTマウント36をパワートレイン2側に備えたPT側ブラケット201(図12参照)との接続を許容しつつ下方から内部に有する収容空間33sに収容する収容部33が設けられ(図4、図5、図7~図9(a)(b)、図12参照)、本体部材20には、該本体部材20の底面部よりも高い位置にて本体部材20に取り付けられるとともにPTマウント36を下側から保持する保持部材40を備えたものである(図5、図7、図11(a)(b)、図12参照)。
上記構成によれば、PTマウント36を本体部材20の内部に設けた収容部33の内部に有する収容空間33sに収容しつつ保持部材40によって下側から保持することで、例えば、PTマウント36を本体部材20に対して外付けするよりも、本体部材20の重心位置又は重心位置に極力近い位置にて本体部材20との一体性を高めた状態で保持することができるため、パワートレイン2の支持剛性を高めることができる。
さらに上述したように、本体部材20には、該本体部材20の底面部(底面位置Pd(図12参照))よりも高い位置にてPTマウント36を下側から保持する保持部材40を備えることにより、保持部材40を、底面部の高さに配置するよりも、本体部材20の重心に極力近い位置に配置できるため、本体部材20にPTマウント36を収容する収容部33を構成することに伴う、サブフレーム10の本体部材20の前後方向の荷重に対する剛性低下を、保持部材40によって補うことができる。これにより車両前突時には、本体部材20よりも前方に備えたエクステンションフレーム12によって車両前方からの衝突荷重(前突荷重)の吸収を促進しつつ剛性の高い本体部材20によって前突荷重を受け止めてパワートレイン2の後退を阻止することができる。
よって、サブフレーム10の前突時の衝撃吸収機能と、PTマウント機能とを両立することができる。
この発明の態様として、保持部材40は、本体部材20に対して、収容部33の前方と後方とにおいて固定されたものである(図5~図8、図9(b)、図11(a)(b)の特に、図11(a)(b)参照)。
上記構成によれば、保持部材40を収容部33の前方と後方とにおいて締結固定することで、車両前突時にサブフレーム10の前方から後方へ伝わる前突荷重の伝達方向に沿って締結固定できるため、この前後各側の締結部分が前突荷重に対する突っ張りとして効果的に機能させることができ、本体部材20の剛性の向上に寄与させることができる。
この発明の態様として、保持部材40の本体部材20への取付け高さは、該保持部材40の少なくとも一部が、前方に延びるエクステンションフレーム12の上下方向の厚みの範囲内に含まれる高さとしたものである(図11(b)参照)。
上記構成によれば、エクステンションフレーム12から本体部材20へと伝達される前突荷重を保持部材40によって効果的に吸収することができる。
この発明の態様として、保持部材40に、車両前後方向に沿って延びるリブ45が形成されたものである(図5、図7、図11(a)(b)、図12参照)。
上記構成によれば、エクステンションフレーム12から伝達された前突荷重を、本体部材20において、保持部材40に車両前後方向に沿って形成されたリブ45によって効果的に後方へ伝達(橋渡し)することができる。
この発明の態様として、車体へ取り付ける中間車体取付け部72(車体取付け部)が収容部33近傍に位置する中間張出し部34から上方へ延設されており、収容部33の上壁部331には、該収容部33に収容されたPTマウント36から上方へ延びるPT側ブラケット201の接続部としてのPTブラケット取付け用突出片39の挿通を許容するネック部挿通孔372c1(挿通孔)が貫通形成され、PTブラケット取付け用突出片39に、パワートレイン2側に備えたPT側ブラケット201を接続するとともに、収容部33の上壁部331にて該PT側ブラケット201を下側から支持する構成としたものである(図3、図4、図12参照)。
上記構成によれば、PTマウント36を収容部33に収容しつつ保持部材40によって下側から保持することで本体部材20の収容空間33s(内部)において、該PTマウント36をしっかりと保持する構成を採用しながらも、PT側ブラケット201をPTブラケット取付け用突出片39に接続した状態で収容部33の上壁部331にて下側から受け止めることができるため、パワートレイン2を収容部33の上壁部331によってしっかりと支持することができる。
さらに、パワートレイン2からPT側ブラケット201を介してサブフレーム10に伝わる定常的な荷重を、サブフレーム10上部に位置する、収容部33の上壁部331にて受け止めることにより、パワートレイン2からサブフレーム10へ伝わる振動を、収容部33近傍から上方へ延設された中間車体取付け部72へ効率よく伝えることができる。
従って、パワートレイン2からサブフレーム10を介したフロントサイドフレーム1(ボディ)への振動伝達経路の短縮化を図ることができる。
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
1…フロントサイドフレーム(車体側フレーム)
2…パワートレイン
10…サブフレーム
12…エクステンションフレーム(フレーム部材)
20…本体部材
21…前方部
31…中間部
33…収容部
33s…収容空間(内部)
36…PTマウント
39…PTブラケット取付け用突出片(PT側ブラケットの接続部)
40…保持部材
45…リブ
72…中間車体取付け部(車体取付け部)
81…車幅内縁リブ
82…車幅外縁リブ
201…PT側ブラケット
331…収容部33の上壁部
372c1…ネック部挿通孔(挿通孔)
Pd…底面位置(本体部材の底面部)

Claims (5)

  1. PTマウントを介してパワートレインを支持する本体部材と、該本体部材の前部から前方へ延び、車両前方からの衝突荷重を吸収するフレーム部材とを備えるとともに、車体前部において車両前後方向に延びる車体側フレームに対して下方に取り付けられるサブフレームにより構成されるサブフレーム構造であって、
    上記本体部材には、上記PTマウントをパワートレイン側に備えたPT側ブラケットとの接続を許容しつつ下方から内部に収容する収容部が設けられ、
    上記本体部材には、該本体部材の底面部よりも高い位置にて本体部材に取り付けられるとともに上記PTマウントを下側から保持する保持部材を備え
    上記保持部材の上記本体部材への取付け高さは、該保持部材の少なくとも一部が、前方に延びる上記フレーム部材の上下方向の厚みの範囲内に含まれる高さとし、
    上記本体部材は、上記フレーム部材が接続される前方部と、該前方部の後端から後方へ延びる中間部とを備え、
    上記フレーム部材から上記本体部材へ伝達される前突荷重の荷重伝達経路が、上記前方部から車両前後方向に沿って後方へ延びており、
    上記収容部、及び上記保持部材は、上記中間部における上記荷重伝達経路上に設けられた
    サブフレーム構造。
  2. 上記荷重伝達経路は、上記本体部材における、上記前方部から上記中間部の後方へと延びる車幅内縁リブと車幅外縁リブにて区画される平面視内側領域である
    請求項1に記載のサブフレーム構造。
  3. 上記保持部材は、上記本体部材に対して、上記収容部の前方と後方とにおいて固定された
    請求項1又は2に記載のサブフレーム構造
  4. 記保持部材に、車両前後方向に沿って延びるリブが形成された
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のサブフレーム構造。
  5. 車体へ取り付ける車体取付け部が上記収容部近傍から上方へ延設されており、
    上記収容部の上壁部には、該収容部に収容された上記PTマウントから上方へ延びるPT側ブラケット接続部の挿通を許容する挿通孔が貫通形成され、
    上記PT側ブラケット接続部に、パワートレイン側に備えた上記PT側ブラケットを接続するとともに、上記収容部の上壁部にて該PT側ブラケットを下側から支持する構成とした
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載のサブフレーム構造。
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