JP7035809B2 - 厚み検出装置および媒体取引装置 - Google Patents

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Description

本発明は、厚み検出装置および媒体取引装置に関し、特に、紙葉類の搬送が行われる、紙幣自動入出金機、通帳記帳機、発券機、プリンタ等で使用される、紙葉類識別部の厚み検知センサに関するものである。
従来、金融機関や店舗等で使用される現金自動取引装置等においては、顧客との取引内容に応じて、例えば顧客に紙幣や硬貨等の現金を入金させ、また顧客へ現金を出金するようになされている。現金自動取引装置としては、例えば顧客との間で紙幣の授受を行う紙幣入出金部と、投入された紙幣の金種及び真偽を鑑別する鑑別部と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、紙幣を搬送する搬送部と、金種毎に紙幣を格納する紙幣収納庫とを有するものがある。
ところで紙幣のなかには、一部が折り曲げられ、或いは粘着テープ等の異物が貼り付けられる等により、厚さが異なるものがある。そこで鑑別部として、光学センサや磁気センサ等により各種特性を検出すると共に厚みを検出した上で、それぞれの検出結果を総合して紙幣の種類や真偽等を判別するようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、図10に示すように、従来の厚み検知部は、回転駆動する基準ローラ56と、基準ローラ56に押し付けられて従動回転する厚み検知ローラ58とを有して構成されている。厚み検知ローラ58は、基準ローラ56の軸方向に複数配置され、各厚み検知ローラ58は、対応して設けられたプレート69によって前後方向の可動範囲を拘束されている。基準ローラ56と厚み検知ローラ58の接面が搬送路32である。搬送された紙葉類が基準ローラ56と厚み検知ローラ58によって挟持搬送される際の厚み検知ローラ58の上方向変位を変位センサ59が読み取ることで、紙葉類の厚み出力が得られる。
プレート69の上部には、厚み検知ローラ58の中心軸から等間隔となる位置関係でスプリング74,74が配置されている。プレート69に対して両端から等荷重がかかるよう天秤状にスプリング74,74が配置されている。よって、厚み検知ローラ58はスプリング74,74の弾性力により基準ローラ56の中心方向に向かって押し付けられ、紙葉類挟持搬送時に紙葉類に対して厚み検知ローラ58が密着する。
特開2015-215845号公報
図10に示すように、従来の厚み検知部は、厚み検知ローラ58と基準ローラ56によって紙葉類を密着挟持し、その際の厚み検知ローラ58の変位を変位センサ59が検知することで紙葉類の厚み出力を得ている。その際、搬送される紙葉類の媒体詰まり等が無いように紙葉類の搬送性能が保証されている。しかし、紙葉類に対して厚み検知ローラ58が密着していない状態では、本来得られるべき紙葉類の厚み出力と異なる情報が得られてしまう。具体的には、紙葉類がローラ挟持部分に突入した際の衝撃や、紙葉類表面の凹凸やしわによって厚み検知ローラ58が跳ねることで、実際の厚みよりも厚く見えてしまうこと、基準ローラ56表面に付着した微細なゴミなどによって厚み検知ローラ58が振動することによって、基準点出力が大きくなって相対的に紙葉類厚みが実際の厚みよりも薄く見えてしまうこと、などが挙げられる。
これらの誤出力を是正するためにはより大きな力で厚み検知ローラ58を基準ローラ56に対して押し付ける措置が必要となる。しかしそのような措置をとることによって、今度は紙葉類先端がめくれていたり、丸まっていたりするような変形媒体を挟持搬送する際に、厚み検知ローラ58が持ち上がらず、厚み検知部において媒体詰まりが発生してしまう、搬送性能の低下の問題が生じる。
上記事情に鑑みて、本発明は、紙葉類の搬送性能を維持しつつ厚み検知性能を向上させることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、所定の搬送路を搬送される紙葉状の媒体に当接すると共に、当該媒体の搬送方向と直交する幅方向に沿った基準軸を中心に回転する基準ローラと、前記搬送路を挟んで前記基準ローラに対向して配され前記基準ローラに接触することにより前記基準軸と略平行なシャフトを中心に回転する厚み検知ローラと、前記厚み検知ローラが前記基準ローラに離接する離接方向に関する前記厚み検知ローラの変位量を検出する変位センサと、前記厚み検知ローラを前記基準ローラに離接可能に支持すると共に、前記厚み検知ローラを前記基準ローラの中心に向けて付勢する第1の付勢部材と、前記厚み検知ローラを前記基準ローラの中心に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備え、媒体未狭持時では、前記第1の付勢部材が圧縮状態にあり、前記第2の付勢部材が自然状態にある、ことを特徴とする厚み検出装置である。
また、本発明は、上記厚み検出装置を備える媒体取引装置である。
本発明によれば、紙葉類の搬送性能を維持しつつ厚み検知性能を向上させることができる。
本実施形態の現金自動取引装置の構成を示す斜視図である。 紙幣入出金機の構成を示す左側面図である。 鑑別部の構成を示す左側面図である。 第1の実施形態の厚み検出ユニットの左側面図である。 第1の実施形態の厚み検出部の正面図である。 第2の実施形態の厚み検出ユニットの左側面図である。 第2の実施形態の厚み検出部の正面図である。 第3の実施形態の厚み検出ユニットの正面図である。 第4の実施形態の厚み検出ユニットの左側面図である。 従来技術の厚み検知部の側面図である。
以下、本発明の実施するための形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、本実施形態では、本発明と直接的に関連しない構成や周知な構成については、説明を省略する場合がある。なお、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
≪第1の実施の形態≫
[現金自動取引装置の構成]
図1に外観を示すように、現金自動取引装置1は、箱状の筐体2を中心に構成されており、例えば金融機関等に設置され、顧客との間で入金取引や出金取引等の現金に関する取引を行うようになされている。筐体2においては、その前側に顧客が対峙した状態で紙幣(紙葉状の媒体)の投入やタッチパネルによる操作等をしやすい箇所に接客部3が設けられている。
接客部3は、カード入出口4、入出金口5、操作表示部6、テンキー7及びレシート発行口8が設けられており、顧客との間で現金や通帳等を直接やり取りすると共に、取引に関する情報の通知や操作指示の受付を行う。カード入出口4は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部分である。カード入出口4の奥側には、各種カードに磁気記録された口座番号等の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が設けられている。入出金口5は、顧客が入金する紙幣が投入されると共に、顧客へ出金する紙幣が排出される部分である。また入出金口5は、シャッタを駆動することにより開放又は閉鎖するようになされている。操作表示部6は、取引に際して操作画面を表示するLCD(Liquid Crystal Display)と、取引の種類の選択、暗証番号や取引金額等を入力するタッチパネルとが一体化されている。テンキー7は、「0」~「9」の数字等の入力を受け付ける物理的なキーであり、暗証番号や取引金額等の入力操作時に用いられる。レシート発行口8は、取引処理の終了時に取引内容等を印字したレシートを発行する部分である。因みにレシート発行口8の奥側には、レシートに取引内容等を印字するレシート処理部(図示せず)が設けられている。
筐体2内には、現金自動取引装置1全体を統括制御する主制御部9や、紙幣に関する種々の処理を行う紙幣入出金機10等が設けられている。主制御部9は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部(図示せず)から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
以下では、現金自動取引装置1のうち顧客が対峙する側を前側とし、その反対を後側とし、当該前側に対峙した顧客から見て左及び右をそれぞれ左側及び右側とし、さらに上側及び下側を定義して説明する。
[紙幣入出金機の内部構成]
紙幣入出金機10は、図2に示すように、制御部12が各部(紙幣入出金部16、搬送部24、鑑別部18、一時保留部20、紙幣収納庫26、リジェクト庫28及び取忘れ回収庫22)を統括制御する。制御部12は、図示しないCPUを中心に構成されており、ROM、RAM、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部から所定のプログラムを読み出して実行することにより、各部を制御して入金取引や出金取引等の種々の処理を行う。
紙幣入出金機10の内部には、上側に紙幣入出金部16、紙幣の金種や真偽を判定する鑑別部18、入金紙幣等を一時的に保留する一時保留部20及び取引時に顧客が紙幣入出金部16から取り忘れた紙幣を回収して格納する取忘れ回収庫22等が設けられている。
紙幣入出金部16は、顧客から投入された紙幣を1枚ずつ分離し搬送部24へ繰り出す。搬送部24は、図示しないローラやベルト等により、図中太線で示す搬送路に沿って長方形の紙幣を短手方向に搬送する。搬送部24は、鑑別部18を前後方向に挿通させるように紙幣を搬送し、当該鑑別部18の後側と一時保留部20、取忘れ回収庫22及び紙幣入出金部16とをそれぞれ接続している。また搬送部24は、鑑別部18の前側と紙幣入出金部16、紙幣収納庫26及びリジェクト庫28とを接続している。
鑑別部18は、その内部で紙幣を搬送しながら、光学素子や磁気検出素子等を用いて当該紙幣の金種及び真偽、並びに損傷の程度等(正損)を鑑別し、その鑑別結果を制御部12へ通知する。これに応じて制御部12は、取得した鑑別結果に基づいて当該紙幣の搬送先を決定する。
一時保留部20は、入金時に顧客が紙幣入出金部16へ投入した紙幣を一時的に保留し、鑑別部18で入金可能と鑑別された正常紙幣を入金が確定するまで一時的に保留する一方、入金不可と鑑別されたリジェクト紙幣を、所謂後入れ先出しで紙幣入出金部16へ排出する。
また紙幣入出金機10の内部には、下側に金種別の紙幣収納庫26と、鑑別部18において破損した紙幣(いわゆる損券)と鑑別された紙幣及び5千券や2千券等の還流されない金種の紙幣を格納するリジェクト庫28とが設けられている。紙幣収納庫26は、収納排出機構により、搬送部24から搬送されてきた紙幣を取り込んで収納すると共に、収納されている紙幣を排出して搬送部24へ供給するようになされている。
かかる構成において現金自動取引装置1は、鑑別部18による紙幣の鑑別結果等をもとに主制御部9及び制御部12が各部を制御して、紙幣の入金処理、収納処理及び出金処理を行う。
すなわち現金自動取引装置1は、入金取引時、利用者により操作表示部6を介して入金取引が選択され、さらに入出金口5に紙幣が投入されると、投入された紙幣を紙幣入出金部16から1枚ずつ鑑別部18に搬送する。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部18の鑑別結果に基づき入金可能と判定された紙幣については一時保留部20に搬送して一時的に収納する。一方で現金自動取引装置1は、入金に適さないと判定された紙幣については紙幣入出金部16へ戻して、シャッタを開くことで利用者に返却する。その後利用者により入金金額が確定されると、現金自動取引装置1は、一時保留部20に収納している紙幣を鑑別部18に搬送して鑑別結果を得る。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部18の鑑別結果に基づき収納可能と判定された紙幣については、その金種に応じて各紙幣収納庫26へ搬送して保管する。一方で現金自動取引装置1は、収納に適さないと判定された紙幣については、リジェクト庫28へ搬送する。
一方出金取引時、現金自動取引装置1は、利用者により操作表示部6を介して出金取引が選択され出金金額が入力されると、出金金額に応じて必要な金種毎の紙幣枚数を認識し、この金種毎の紙幣枚数に応じて各紙幣収納庫26から紙幣を繰り出して鑑別部18に搬送して鑑別結果の識別結果を得る。ここで現金自動取引装置1は、鑑別部18の鑑別結果に基づき出金可能と判定された紙幣については紙幣入出金部16に搬送する。一方で現金自動取引装置1は、出金に適さないと判定された紙幣については一時保留部20に搬送して一時的に収納する。そして出金金額分の紙幣が紙幣入出金部16へ集積されると、現金自動取引装置1は、シャッタを開ける。これにより紙幣入出金部16内に集積されている紙幣の受け取りが可能な状態となり、利用者がこの紙幣を受け取る。その後、現金自動取引装置1は、一時保留部20に収納している紙幣をリジェクト庫28へと搬送して保管する。
[鑑別部の構成]
鑑別部18は、図3に示すように、直方体形状の鑑別部筐体30内において、ほぼ水平な搬送路32に沿って紙幣を前方向又は後方向へ走行させながら、制御部12の制御に基づき当該紙幣の鑑別処理を行う。因みに図3は、説明の都合上、鑑別部筐体30の左側板等を省略して内部の各部品を模式的に表している。
搬送路32は、上側搬送ガイド34U及び下側搬送ガイド34Dと、駆動ローラ38、40及び42と、従動ローラ44、46及び48と、基準ローラ56と、厚み検知ローラ58と、磁気ギャップローラ54とにより構成されている。駆動ローラ38、40及び42と磁気ギャップローラ54とは、ゴム系の弾性部材により構成されており、紙幣に対し高い摩擦力を有している。従動ローラ44、46及び48と厚み検知ローラ58とは、金属、樹脂、ゴム系弾性部材、又はこれらを組み合わせたものにより構成されている。また基準ローラ56は、所定の金属材料により形成されている。上側搬送ガイド34U及び下側搬送ガイド34Dは、紙幣BLの紙面と対向する平面状の上側搬送面34AU及び下側搬送面34ADをそれぞれ有しており、互いの搬送面の間に紙幣の搬送路32を形成している。また鑑別部18には、鑑別部筐体30内を後側から前側へ向かうように、磁気検出部50、光学検出部53及び厚み検出部60といった各モジュールが順次配置されている。
下側搬送ガイド34Dには、駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56と磁気ギャップローラ54とが、中心軸を左右方向に、すなわち紙幣BLの搬送方向(面方向)と直交する方向に向けるよう、回転可能に取り付けられている。また駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56と磁気ギャップローラ54とは、下側搬送ガイド34Dに対し下側搬送面34ADに穿設された孔部からその周側面の一部を搬送路32側に露出させている。さらに駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56と磁気ギャップローラ54は、図示しないアクチュエータから駆動力が伝達されることにより、能動的に回転する。
一方、上側搬送ガイド34Uにおける駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56と対向する箇所には、従動ローラ44、46及び48と厚み検知ローラ58とが、中心軸を左右方向に向けて回転可能に取り付けられている。また従動ローラ44、46及び48と厚み検知ローラ58とは、図示しない圧縮ばねによりそれぞれ駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56とに押し付けられている。このため従動ローラ44、46及び48と厚み検知ローラ58とは、搬送路32に沿って紙幣BLが搬送されてきた場合、当該紙幣BLをそれぞれ駆動ローラ38、40及び42と基準ローラ56とに押し付ける。駆動ローラ38、40及び42と磁気ギャップローラ54と基準ローラ56とは、回転力を紙幣BLに伝達することにより、当該紙幣BLを搬送路32に沿って前後方向へ搬送する。
磁気検出部50は、搬送路32の上側に磁気センサ52が配置されている。紙幣BLは、局所的に磁性を帯びた磁気インクを用いて印刷されている。そこで磁気検出部50は、磁気センサ52により、搬送路32を搬送される紙幣BLの磁気を検出し、その検出結果を制御部12へ送出する。これに応じて制御部12は、磁気センサ52から取得した紙幣BLの磁気検出結果を用いて当該紙幣の真偽や金種等を判定する。
光学検出部53は、上側に位置する上側反射透過センサユニット53Uと下側に位置する下側反射透過センサユニット53Dとにより構成されている。光学検出部53は、紙幣BLの反射パターン及び透過パターンを検出し、その検出結果を制御部12へ送出する。これに応じて制御部12は、光学検出部53から取得した紙幣BLの反射パターン及び透過パターンを用いて当該紙幣BLの真偽や金種、或いは損傷の程度(正損)等を判定する。
厚み検出部60は、厚み検知ローラ58が基準ローラ56へ当接するときの位置を基準とし、厚み検知ローラ58の相対的な変位量を変位センサ59により検出して、その検出結果を制御部12へ送出する。これに応じて制御部12は、この検出結果と予め記憶している厚さの基準値とを比較することにより、変位量が紙幣1枚分又は複数枚分の何れに相当するかを判定し、折れ曲がりや異物の貼り付け等の有無を判断する。
[厚み検出ユニットの構成]
厚み検出部60は、互いに同様に構成された複数個の厚み検出ユニット62が左右方向に沿って、すなわち紙幣の搬送方向と直交する幅方向である左右方向に沿って、一列に並べて配置された構成となっている。図4に厚み検出ユニットの側面図を示す。また、図5に厚み検知部の正面図を示す。これらの厚み検出ユニット62同士の間には、上側搬送ガイド34U(図3)にリブ(図示せず)が形成されており、厚み検出ユニット62同士の間に紙幣が入り込むことを防止している。
図4に示すように、厚み検出ユニット62は、搬送路32の下側に配置された基準ローラ56と、当該搬送路32の上側に配置された厚み検知ローラ58とを中心に構成されている。厚み検知ローラ58,58は、プレート69を挟んで左右一対存在し、図4には、左側の厚み検知ローラ58が図示されている。
基準ローラ56は、所定の金属材料でなり、厚み検知ローラ58に対向して円筒形状に形成され、細長い円柱状の基準ローラ軸64(基準軸)により左右方向に貫通されている。この基準ローラ軸64は、箱型の厚み検出部筐体66(図3)により図示しないベアリングを介して回転自在に支持されている。また基準ローラ軸64は、図示しない駆動手段により回転駆動され、基準ローラ56と一体に回転する。
基準ローラ56は、搬送路32を搬送される紙幣BLに当接すると共に、紙幣BLの搬送方向と直交する幅方向に沿った基準ローラ軸64を中心に回転する。
基準ローラ56の上部には、左右方向に所定の間隔を空けて、厚み検知ローラ58,58が検知ローラシャフト68に貫通されている。厚み検知ローラ58は、円筒形状でなり、いわゆるボールベアリングと同様に構成されており、検知ローラシャフト68(シャフト)に固定された内輪に対し外輪を円滑に回転させる。検知ローラシャフト68の左右方向の両端部は、検知ローラシャフト68の左右方向の中央部よりも拡径しており、厚み検知ローラ58,58の抜け落ちを防止する。
厚み検知ローラ58は、搬送路32を挟んで基準ローラ56に対向して配され基準ローラ56に接触することにより基準ローラ軸64と略平行な検知ローラシャフト68を中心に回転する。
厚み検知ローラ58,58の間には、板状のプレート69が検知ローラシャフト68の上側の外周面に当接している。これにより厚み検知ローラ58,58は、間隔を保ちつつ互いに接触することなく滑らかに回転する。
プレート69は、側面視において前後方向の長さが厚み検知ローラ58よりも大きい長方形状であり、前後方向の中央において、検知ローラシャフト68を押圧する略逆V字形状に切り欠かれた形状を呈するシャフト押付部69Aが形成されている。よって、プレート69は、ベアリングをローラとする厚み検知ローラ58を保持することができる。
またプレート69の天板における前端及び後端には、それぞれスプリング74,74の下端が嵌め込まれるスプリング嵌込部(図示せず)が形成されている。これらのスプリング嵌込部は、検知ローラシャフト68の中心から互いに同じ間隔を空けた位置に形成されている。またプレート69の天板における前端及び後端には、それぞれ弾性部材75、75の下端が嵌め込まれる弾性部材嵌込部(図示せず)が形成されている。これらの弾性部材嵌込部は、検知ローラシャフト68の中心から互いに同じ間隔を空けた位置に、かつ、スプリング嵌込部よりも検知ローラシャフト68の中心から遠い位置に形成されている。またプレート69の前端部分に設けられた孔部には円筒形状の位置拘束用ピン76が左右方向に沿って貫通しており、当該プレート69の左右側面からそれぞれ左方向及び右方向に突出している。この位置拘束用ピン76は、上側搬送ガイド34U(図3)にて上下方向に延在して形成された溝であるプレート移動規制溝(図示せず)に摺動可能に嵌め込まれている。
プレート69は、プレート移動規制溝及び位置拘束用ピン76により、前後方向へは移動しないよう規制されるものの、上下方向へ移動可能となっている。これにより厚み検知ローラ58は、検知ローラシャフト68がプレート69に当接しているため、前後方向へは移動しないよう規制されるものの、変位センサ59と基準ローラ軸64の中心とを結んだ仮想的な線上を、検知ローラシャフト68の中心が通るように上下方向へ移動可能(すなわち変位可能)となっている。
プレート69の天板(に形成されているスプリング嵌込部)と当接部材36との間には、コイルばねでなるステンレス製のスプリング74(第1の付勢部材)が、圧縮されておらず復元力が生じない自然状態から圧縮された状態(圧縮状態)で取り付けられている。当接部材36は、スプリング74の上方に位置する板材であり、スプリング74の上端部に当接する当接部材36は、例えば、厚み検出部筐体66(図3)の天板部分とすることができるがこれに限定されない。スプリング74は、自然状態への復元力が作用することにより、当接部材36に対しプレート69の天板を下方向へ押し付ける。これにより、厚み検知ローラ58の検知ローラシャフト68の中心に向かって、前後両端から等荷重が掛かることとなる。プレート69は、前後両端から等荷重が掛かると共に位置拘束用ピン76がプレート移動規制溝(図示せず)に嵌め込まれているため、当該プレート69の天板が水平を保ったまま、すなわち側面視においてプレート69が回動しないよう、上下移動する。
このようにスプリング74は、プレート69を介し、紙幣の搬送方向及び幅方向に直交する厚み方向(上下方向)に沿って(基準ローラ56の中心に向けて)厚み検知ローラ58の検知ローラシャフト68を付勢する。検知ローラシャフト68は、プレート69に形成されているシャフト押付部69Aにより基準ローラ軸64の中心に向かって押し付けられている。これにより厚み検知ローラ58は、下方向へ、すなわち基準ローラ56へ向けて押し付けられる。
プレート69の天板(に形成されている弾性部材嵌込部)と当接部材36との間には弾性部材75、75(第2の付勢部材)が、圧縮されていない自然状態で取り付けられている。弾性部材75、75は、紙幣BLが搬送され、厚み検知ローラ58が上方向に変位したときに圧縮され、厚み検知ローラ58に対し、基準ローラ56中心軸方向への荷重を発生させる。
弾性部材75、75は、紙幣の搬送方向及び幅方向に直交する厚み方向(上下方向)に沿って、厚み検知ローラ58を基準ローラ56の中心に向けて付勢することができる。
また厚み検出部筐体66内における厚み検知ローラ58,58の上方には、それぞれ渦電流式変位センサである変位センサ59,59が設けられている。図4には、左側の変位センサ59が図示されている。変位センサ59は、厚み検知ローラ58が基準ローラ56へ当接するときの位置を基準とし、厚み検知ローラ58の外周面の頂上部の表面積の相対的な変位量を検出して、その検出結果を制御部12へ送出する。つまり、変位センサ59は、厚み検知ローラ58が基準ローラ56に離接する離接方向(厚み方向)に関する前記厚み検知ローラ58の変位量を検出する。変位センサ59は、ベアリングをローラとする厚み検知ローラ58のベアリング曲面を検知面として変位量を検出することができる。
制御部12は、この検出結果と予め記憶している厚さの基準値とを比較することにより、変位量が紙幣1枚分又は複数枚分の何れに相当するかを判定し、折れ曲がりや異物の貼り付け等の有無を判断する。
かかる構成により厚み検出部60では、搬送路32に何も搬送されていない場合、スプリング74の作用により厚み検知ローラ58を基準ローラ56に当接させる。これにより厚み検知ローラ58は、基準ローラ56から回転駆動力を伝えられ、当該基準ローラ56の回転に合わせて回転する。このとき厚み検出部60は、変位センサ59により厚み検知ローラ58が基準となる高さに位置していることを検出し、その検出結果を制御部12へ送出する。その一方で厚み検出部60では、搬送路32に紙幣BLが搬送されている場合、厚み検知ローラ58と基準ローラ56との間に当該紙幣BLを挟持するため、当該紙幣BLの厚さに応じて厚み検知ローラ58が上方向へ変位し、検知ローラシャフト68がプレート69を上方へ押し上げる。このとき厚み検出部60は、変位センサ59により厚み検知ローラ58の変位量を検出し、その検出結果を制御部12へ送出する。
また、紙幣BLの搬送によって、厚み検知ローラ58が上方向へ変位し、プレート69を上方へ押し上げられた場合、弾性部材75が圧縮され、基準ローラ56中心軸方向への荷重が発生する。つまり、厚み検知ローラ58と基準ローラ56とが密着している際(媒体未狭持時)には、スプリング74が発生させる荷重のみ働き、厚み検知ローラ58が紙幣BLを挟持しながら持ち上がった際に、弾性部材75の発生荷重がスプリング74の発生荷重に加わる。よって、紙幣BL搬送時では、より大きな力で厚み検知ローラ58を基準ローラ56に押し付けることができる。
対照的に、媒体狭持時では、厚み検知ローラ58と基準ローラ56との密着のために必要最低限となる付勢力をスプリング74に持たせればよく、初期状態(媒体未狭持時)での荷重を小さくすることができる。このため、先端が変形した紙幣BLが、厚み検知ローラ58と基準ローラ56との挟持部に突入する際の抵抗も小さくすることができ、厚み検出部60における媒体詰まりが発生することはない。媒体詰まりを回避するために初期状態のスプリング74の付勢力を大きくして、厚み検知ローラ58と基準ローラ56との密着を強化する、といった従来の措置をとる必要もない。
第1の実施形態によれば、紙葉類の搬送性能を維持しつつ厚み検知性能を向上させることができる。
上記のように、ローラ密着時(媒体未狭持時)の発生荷重(スプリング74の付勢力)を小さくし、紙幣搬送時の発生荷重(スプリング74の付勢力と弾性部材75の付勢力の合力)を大きくするために、弾性部材75の、厚み検知ローラ58の単位変量当たりの発生荷重が、スプリング74のそれよりも大きくすることが好ましい。具体的には、弾性部材75は、シリコン製のゴムブロック(シリコンゴムブロック)であることが好ましい。また、弾性部材75のばね定数が、スプリング74のばね定数よりも大きいことが好ましい。
なお、スプリング74相当の第1の付勢部材にシリコンゴムブロックを用いてもよいし、弾性部材75相当の第2の付勢部材にコイルスプリングを用いてもよい。
≪第2の実施の形態≫
第2の実施形態の説明の際、主に、第1の実施形態と相違する点について説明する。
第1の実施形態の厚み検出ユニット62(図4)は、紙葉類の搬送性能を維持しつつ厚み検知性能を向上させることができた。しかしながら、厚み検知ローラ58と基準ローラ56が密着した状態(媒体未狭持時)では弾性部材75の荷重が発生せず、紙幣搬送時に厚み検知ローラ58が持ち上がった時のみ弾性部材75の荷重が発生するようにするためには、プレート69と当接部材36との間で、高さ方向で弾性部材75が密着し、しかも圧縮されてもいない状態とする必要がある。
このような状態を実現するための方法がいくつか考えられる。第1の方法は、厚み検知ローラ58が基準ローラ56に密着した位置において、プレート69と当接部材36の位置関係を保った状態でゴム剤を封入し、そのまま硬化させるという方法である。また、第2の方法は、弾性体のブロック部品を配置し、弾性体ブロックの高さやプレート69の位置といった各種寸法公差を吸収するためにシム部品を追加して高さを揃えるという方法である。
しかしながら、第1の方法では吐出量や温度条件、硬化時間といったゴム剤の封入条件によってゴム剤の形状がまちまちとなるために特性ばらつきが発生してしまい、特性ばらつきを解消するために高い熟練度を要求する技術が必要とされていた。また、第2の方法では寸法を確認しながらの組立作業での合わせ込み、という高い熟練度を要求する技術が必要とされていた。また、第1、第2の方法のどちらの場合においても弾性体部品の硬度や密度の変動による特性ばらつきを吸収できず、所望の発生荷重を得ることに高い熟練度を要求する技術が必要とされていた。加えて、入出金1取引当たりの処理速度を上げる目的で紙幣の搬送速度を速くした際など、基準ローラ56の軸方向に複数個並んだ厚み検知ローラ58のローラ挟持部に紙葉類が勢いよく突入する際、各厚み検知ローラ58の発生荷重ばらつきによって所望の値よりも押し付け荷重が不足した厚み検知ローラ58においては、紙葉類突入時の厚み検知ローラ58のバウンドが大きくなってしまう。その結果、紙葉類の厚みを正しく検出できず、厚み検出の処理速度と検出性能を両立させることが課題となっていた。
図6に、第2の実施形態の厚み検出ユニットの側面図を示す。また、図7に、第2の実施形態の厚み検出ユニットの正面図を示す。第1の実施形態と比較して、第2の実施形態の厚み検出ユニット62Aは、弾性部材75、75に対応する2つのねじ80、80(押付部材)を備える点が異なる。
ねじ80、80は、弾性部材75、75の上方に配置されており、弾性部材75、75の上端部に当接しており、弾性部材75、75を押し付けることができる。弾性部材75、75が、検知ローラシャフト68の中心から(または基準ローラ軸64の中心から)互いに同じ間隔をあけて(基準ローラ56を挟んで)配置されているため、ねじ80、80も、検知ローラシャフト68の中心から(または基準ローラ軸64の中心から)互いに同じ間隔をあけて(基準ローラ56を挟んで)配置されている。当接部材36には、ねじ80、80を挿通させる上下に貫通したタップ孔が形成されている。タップ孔の周面には、ねじ80、80の上下方向のねじ締めを可能とするねじ溝が形成されている。ねじ80、80をねじ締め方向に回転させると、弾性部材75、75を下方向へ圧縮することができる。また、ねじ80、80のねじ締め量によって、弾性部材75、75への押し付け量を調整することができる。
弾性部材75に対して、当該弾性部材75を囲み、弾性部材75の外側(水平方向)への移動を規制するケース部(図示せず)が配置されている。ケース部は、ねじ80のねじ締めに起因して弾性部材75が圧縮されても弾性部材75の傾倒を防ぐことができる。ケース部は、弾性部材75が配置されているプレート69の天板から上方に所定量延在しており、弾性部材75の上面に到達していなくてもよいし、到達していてもよい。
弾性部材75は、第1の実施形態では、初期状態(媒体未狭持時)では、圧縮されていない自然状態で取り付けられていた。しかし、第2の実施形態では、ねじ80によって、弾性部材75は、多少なりとも定常的に圧縮されている。このため、弾性部材75の材料としては圧縮永久ひずみの影響が小さいシリコンゴムなどを使用することが望ましい。
図7に示すように、厚み検知ローラ58は、基準ローラ56の軸方向に沿って複数個配置してもよい。また、厚み検知ローラ58は、測定対象物(紙葉類など)のサイズに合わせて1個だけ(スポット的に)配置してもよい。つまり、搬送される紙幣の左右方向全体に亘って厚み検知ローラ58を配置してもよいし、しなくてもよい。
第2の実施形態の紙幣搬送に対する厚み検知ローラ58の挙動は、第1の実施形態と同じである。第2の実施形態は、ねじ80とプレート69との間で弾性部材75を扶持するような構成をとる。このような構成により、弾性部材75自体の寸法ばらつきや、プレート69の高さ方向寸法ばらつきによらず、弾性部材75を密着保持することができる。また、ねじ80のねじ締め量に応じて弾性部材75の圧縮量を変動させることができる。よって、搬送される紙葉類の厚みだけ、厚み検知ローラ58が基準ローラ56から離間した際に厚み検知ローラ58が弾性部材75に発生させる荷重を、弾性部材75の物性値ばらつきや各種寸法値のばらつきによらず、ねじ80のねじ締め量によってコントロールすることができる。
第2の実施形態によれば、プレート69とねじ80の先端部との間で弾性部材75を保持することで、高さ方向で弾性部材75が密着し、しかも圧縮されてもいない状態を容易に作り出すことができる。よって、厚み検知ローラ58と基準ローラ56とが密着した状態においては弾性部材75の荷重が発生せず、紙葉類挟持時に厚み検知ローラ58が持ち上がった時のみ弾性部材75の荷重が発生するように構成することができる。その結果、変形した紙葉類であっても、その搬送性能を維持しつつ、厚み検知性能を向上させることができるようになった。
また、弾性部材75の圧縮量をねじ80のねじ締め量に応じて変動させることができるため、弾性部材75の物性値ばらつきや寸法ばらつきによらず、所定量だけ厚み検知ローラ58が基準ローラ56から離間した際の発生荷重をコントロールすることができる。その結果、紙葉類が、厚み検知ローラ58と基準ローラ56との挟持部に突入した際の、厚み検知ローラ58のバウンドを抑え込むために必要となる弾性部材75の発生荷重を、(上記した第1、第2の方法ではなく)ねじ80のねじ締め量によって再現させることができる。
また、基準ローラ56の軸方向に厚み検知ローラ58を複数個ライン上に配置する構成であっても、ねじ80のねじ締め量のコントロールによって、個々の厚み検知ローラ58の検知性能ばらつきを小さくすることができるようになった。さらに、厚み検知ユニット62Aと同等のユニットを含む現金自動取引装置によって紙葉類の搬送速度が異なる場合であっても、ねじ締め量によって弾性部材の発生荷重を変更できるため、同一の構成で異種装置に適用することが可能となった。
≪第3の実施の形態≫
第3の実施形態の説明の際、主に、第1、第2の実施形態と相違する点について説明する。
図8に、第3の実施形態の厚み検出ユニットの正面図を示す。第3の実施形態の厚み検出ユニット62Bは、基準ローラ56に対して密着配置されている厚み検知ローラ58,58の回転軸方向に伸長している検知ローラシャフト68の両端部各々の頂上部に、弾性部材75、75およびスプリング74,74がそれぞれ、厚み検知ローラ58,58を挟んで対象となるように配置されている。つまり、第2の実施形態の厚み検出ユニット62Aの弾性部材75、75およびスプリング74,74が前後方向に並んで配置されているのに対し、第3の実施形態の厚み検出ユニット62Bでは、弾性部材75、75およびスプリング74,74が左右方向に並んで配置されている点が異なる。また、第3の実施形態の厚み検出ユニット62Bは、プレート69(図4など)を備えていない。
厚み検出ユニット62Bにおいて、検知ローラシャフト68を介して、厚み検知ローラ58は、弾性部材75、75およびスプリング74,74によって基準ローラ56の中心方向に付勢されている。ねじ80、80は、弾性部材75、75の上方に配置されており、当接部材36に設けたタップ孔に挿通してねじ締め方向に回転させることで、弾性部材75、75を下方向へ圧縮することができる。弾性部材75は、当該弾性部材を囲むケース部(図示せず)によって外側への移動範囲を規制されており、ねじ80によって圧縮されても傾倒しない。ケース部は、弾性部材75が配置されている、検知ローラシャフト68の両端部の頂上部から上方に所定量延在しており、弾性部材75の上面に到達していなくてもよいし、到達していてもよい。
紙葉類は、基準ローラ56と厚み検知ローラ58とによって挟持搬送され、その搬送時の厚み検知ローラ58の離間方向(上方向)変位を、変位センサ59が検出する。
紙葉類搬送時の、第3の実施形態の厚み検知ローラ58の挙動は、第2の実施形態と同様である。
第3の実施形態によれば、第2の実施形態と同様、弾性部材75の圧縮量をねじ80のねじ締め量に応じて変動させることができる。よって、弾性部材75の物性値ばらつきや寸法ばらつきによらず、厚み検知ローラ58が基準ローラ56から所定量だけ離間した際の発生荷重をコントロールすることができる。加えて、弾性部材75、75およびスプリング74,74が(前後方向でなく)左右方向に並んで配置されているため、厚み検出ユニット62Bは、前後方向により短い構成をとることができる。その結果、厚み検知部をより小さい装置へ実装することができる。
≪第4の実施の形態≫
第4の実施形態の説明の際、主に、第1~第3の実施形態と相違する点について説明する。
図9に、第4の実施形態の厚み検出ユニットの左側面図を示す。第2の実施形態の厚み検出ユニット62Aと比較して、第4の実施形態の厚み検出ユニット62Cでは、ねじ80が1つしか存在しない点が異なる。ねじ80は、弾性部材75A(弾性部材75と同じ)の上方に配置されており、弾性部材75B(弾性部材75と同じ)に対応するねじは存在しないとする。
第4の実施形態の厚み検出ユニット62Cにおいて、基準ローラ56に対して密着配置されている厚み検知ローラ58が、プレート69を介して、スプリング74,74によって基準ローラ56の中心方向に付勢されている。弾性部材75A,75Bは、プレート69の上面に配置されている。弾性部材75Aの上方に配置されているねじ80は、当接部材36のタップ孔に挿通しており、ねじ締め方向に回転することで弾性部材75Aを下方向へ圧縮することができる。
弾性部材75Bと、弾性部材75Bの上方にある当接部材36との間には所定量の間隙が存在し、ねじ80のねじ締めによる弾性部材75Aの下方向への圧縮が無かった状態では、弾性部材75Bが当接部材36に密着していない。弾性部材75Aは、当該弾性部材75Aを囲むケース部(図示せず)によって外側への移動範囲を規制されており、ねじ80によって圧縮されても傾倒しない。弾性部材75A用のケース部は、弾性部材75Aが配置されているプレート69の天板から上方に所定量延在しており、弾性部材75Aの上面に到達していなくてもよいし、到達していてもよい。
ねじ80を締めて弾性部材75Aを押し下げると、弾性部材75Aが下方に移動することでプレート69が、検知ローラシャフト68を中心にして、図9の紙面において時計回りに傾く。その結果、プレート69の上面後部に配置されている弾性部材75Bが、上方に移動し、当接部材36に突き当たる。弾性部材75Bが当接部材36に突き当たることで初めて弾性部材75A,75Bの荷重が発生する。プレート69の時計周りへの傾きは、位置拘束用ピン76およびプレート移動規制溝(図示せず)による上下運動を妨げない程度の傾きである。
弾性部材75Bは、当該弾性部材75Bを囲むケース部(図示せず)によって外側への移動範囲を規制されており、プレート69の傾きを介して当接部材36に突き当たり圧縮されても傾倒しない。弾性部材75B用のケース部は、弾性部材75Bが配置されているプレート69の天板から上方に所定量延在しており、弾性部材75Bの上面に到達していなくてもよいし、到達していてもよい。
紙葉類搬送時の、第4の実施形態の厚み検知ローラ58の挙動は、第1~第3の実施形態と同様である。弾性部材75Bは、紙葉類未搬送時において、ねじ80のねじ締め量に応じて、検知ローラシャフト68を中心にしたプレート69の傾きを介して、当接部材36に当接していてもよいし、当接していなくてもよい。紙葉類搬送時において、弾性部材75Bは、検知ローラシャフト68を中心にしたプレート69の傾きを介して、当接部材36に当接し圧縮される。
第4の実施形態によれば、第2の実施形態で2箇所のねじ80,80を締めて所定位置での発生荷重をコントロールしていた構成を、1箇所のねじ締めのみで実現することができる。これにより、発生荷重を調整する工数を削減することが可能になった。また、プレート69が検知ローラシャフト68を中心にして天秤状に回転することができるため、1箇所のねじ締めであっても、基準ローラ56に対して等間隔に配置されている弾性部材75A,75Bの発生荷重を同じにすることができる。
≪その他≫
第1の実施形態では、プレート69の天板上の弾性部材75,75は、検知ローラシャフト68の中心に対して、スプリング74,74よりも遠い位置に配置されていることとして説明した。しかし、例えば、弾性部材75,75は、検知ローラシャフト68の中心に対して、スプリング74,74よりも近い位置に配置してもよい。また、弾性部材75,75は、コイル状のスプリング74,74の中空部に配置してもよい。第2,第3実施形態についても同様である。また、第4実施形態の弾性部材75A,75Bについても同様である。また、弾性部材75(75A,75B)は、上下方向に延在する柱状体を呈してもよいし筒状体を呈してもよい。
また、第2~第4の実施形態において、弾性部材の圧縮量を変化させるためのねじ80に対して、ボルトやホーローキャップ(止めねじ)等の、弾性部材の先端部分の押し込み量を変化させることができる部材を代わりに用いることができる。
また、第2,第3の実施形態において、ねじ80,80が当接する弾性部材75,75は、厚み検知ローラ58(または基準ローラ56)から等間隔に配置するようにした。しかし、紙幣搬送時における弾性部材75,75の発生荷重が同じになるように、ねじ80,80のそれぞれのネジ締め量を違え、弾性部材75,75を、厚み検知ローラ58(または基準ローラ56)から非等間隔に配置してもよい。
また、第4の実施形態において、1つのねじ80は、弾性部材75Aの上方に配置されているが、弾性部材75Bの上方に配置してもよい。
厚み検出のために搬送される紙葉状の媒体は、紙幣に限らず、発券、通帳、プリンタ用の白紙も含まれる。
その他、第1~第4の実施形態で説明した特徴を適宜組み合わせることができる。
1 現金自動取引装置
32 搬送路
36 当接部材
56 基準ローラ
58 厚み検知ローラ
59 変位センサ
60 厚み検出部
62,62A,62B,62C 厚み検出ユニット
64 基準ローラ軸(基準軸)
68 検知ローラシャフト(シャフト)
69 プレート
74 スプリング(第1の付勢部材)
75,75A,75B 弾性部材(第2の付勢部材)
80 ねじ(押付部材)

Claims (10)

  1. 所定の搬送路を搬送される紙葉状の媒体に当接すると共に、当該媒体の搬送方向と直交する幅方向に沿った基準軸を中心に回転する基準ローラと、
    前記搬送路を挟んで前記基準ローラに対向して配され前記基準ローラに接触することにより前記基準軸と略平行なシャフトを中心に回転する厚み検知ローラと、
    前記厚み検知ローラが前記基準ローラに離接する離接方向に関する前記厚み検知ローラの変位量を検出する変位センサと、
    前記厚み検知ローラを前記基準ローラに離接可能に支持すると共に、前記厚み検知ローラを前記基準ローラの中心に向けて付勢する第1の付勢部材と、
    前記厚み検知ローラを前記基準ローラの中心に向けて付勢する第2の付勢部材と、を備え、
    媒体未狭持時では、前記第1の付勢部材が圧縮状態にあり、前記第2の付勢部材が自然状態にある、
    ことを特徴とする厚み検出装置。
  2. 前記第2の付勢部材のばね定数が、前記第1の付勢部材のばね定数よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の厚み検出装置。
  3. 前記厚み検知ローラを前記基準ローラの中心に向けて付勢する方向に前記第2の付勢部材を押し付け、押し付け量を調整可能とする押付部材、をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の厚み検出装置。
  4. 前記第1の付勢部材は、前記基準ローラを挟んで、前記搬送方向に等間隔に配置される2つの部材であり、
    前記第2の付勢部材は、前記基準ローラを挟んで、前記搬送方向に配置される2つの部材である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の厚み検出装置。
  5. 前記第1の付勢部材は、前記基準ローラを挟んで、前記搬送方向と前記離接方向とに直交する方向に等間隔に配置される2つの部材であり、
    前記第2の付勢部材は、前記基準ローラを挟んで、前記搬送方向と前記離接方向とに直交する方向に配置される2つの部材である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の厚み検出装置。
  6. 前記押付部材は、前記第2の付勢部材となる2つの部材のうち1つを押し付け、押し付け量を調整可能とする、
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の厚み検出装置。
  7. 前記押付部材は、ねじ、ボルト、または、ホーローキャップである、
    ことを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の厚み検出装置。
  8. 前記第1の付勢部材および前記第2の付勢部材は、コイルスプリング、または、シリコンゴムブロックである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の厚み検出装置。
  9. 前記第1の付勢部材は、前記コイルスプリングであり、前記第2の付勢部材は、前記シリコンゴムブロックである、
    ことを特徴とする請求項8に記載の厚み検出装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の厚み検出装置を備える媒体取引装置。
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