JP7034641B2 - トナー - Google Patents
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Description
また、高画質を達成する手段として、転写性を良化させることが重要であるため、そのための取り組みがなされている。粒子径の大きい外添剤をトナーに添加し、トナーと感光体間等に生じる非静電付着力を低減させる方法(特許文献5)や、トナーの表面抵抗を高くすることで、転写時にトナーが受ける放電の影響を低減する方法(特許文献6)が取り組まれている。
そこで特許文献5にある方法を試みたが、粒径の大きい無機微粒子を外添しただけでは、転写性を十分に良化させることができなかった。
また特許文献6を参考に、抵抗の高い外添剤を用いて検討を行ったが、転写性は良化せず、むしろ悪化する結果となった。
そこで、本発明の目的は、環境安定性、転写性及び電荷保持性に優れたトナーを提供することである。
オレフィン系共重合体が表層近傍に多く存在するトナーはオレフィン系共重合体の抵抗が高いために、表層に発生した電荷が拡散し難く局在化しやすくなると考えられる。その結果、トナー表面に局所的に高い電荷を有する部位が発生し、その部分が付着することにより静電付着力が大きくなり、転写性が低くなったと考えられる。そのために、特許文献6で使用されているような外添剤を使用した場合、表層近傍がオレフィン系共重合体であるトナーにおいては、発生した電荷が拡散せずに局在化して、静電付着力が大きくなり、転写性が良化しなかったと考えられる。そこで、本発明者らの検討の結果、オレフィン系共重合体が表層近傍に多く含まれるトナーにおいて、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下の外添剤を添加すると、外添剤が電荷拡散のためのパスとなりトナー全体に電荷が拡散し、静電付着力が下がることを見出した。さらに、電荷は拡散するものの、オレフィン系共重合体の抵抗が高いためにトナー外部へ電荷が逃げることがなく、その総量そのものは変化しないために、転写時の電界による駆動力は低下しない。その結果、オレフィン系共重合体を表層に多く含むトナーにおいて、抵抗が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下の外添剤を添加することによって転写性が良化したと考えられる。
即ち、本発明のトナーは、結着樹脂を有するトナー粒子に無機微粒子が外添されているトナーであって、
前記トナー粒子の表層結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含有し、
前記低抵抗無機微粒子がアナターゼ型酸化チタンまたはチタン酸ストロンチウムであることを特徴とするトナーである。
前記トナー粒子の結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含むことを特徴とする。
被覆率(%)=(Dv×ρi×Wa)/(4×Da×ρa)×100
セル:SMセル(10ml)
サンプル量:0.05g
式(1)および式(2)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R2がH、R3がCH3であるエチレン-酢酸ビニル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がCH3であるエチレン-アクリル酸メチル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がC2H5であるエチレン-アクリル酸エチル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がCH3、R5がCH3であるエチレン-メタアクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
・溶剤:トルエン-エチルアルコール混液(2:1)を、使用直前にフェノールフタレインを指示薬として0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
・フェノールフタレイン溶液:フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95体積%)100mLに溶かす。
・0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液:水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとし、2~3日放置後ろ過する。標定はJIS K 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
試料として樹脂1~20gを正しくはかりとり、これに上記溶剤100mL及び指示薬として上記フェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これを上記0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
次の式によって酸価を算出する。
A=B×f×5.611/S
A:酸価(mgKOH/g)
B:0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(mL)
f:0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料(g)
Range
Start:4000cm-1
End:600cm-1(GeのATR結晶)
Duration
Scan number:4
Resolution:4.00cm-1
Advanced:CO2/H2O補正あり
(1)GeのATR結晶(屈折率=4.0)を装置に装着する。
(2)Scan typeをBackground、UnitsをEGYに設定し、バックグラウンドを測定する。
(3)Scan typeをSample、UnitsをAに設定する。
(4)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(5)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは100)
(6)サンプルを測定する。
(7)得られたFT-IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(8)1724cm-1以上1744cm-1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する(Pa1)。
(9)1640cm-1と1780cm-1の吸収ピーク強度の平均値を算出する(Pa2)。
(10)Pa1-Pa2=Paとする。
Pa=1724cm-1以上1744cm-1以下の範囲の最大吸収ピーク強度
(11)1690cm-1以上1720cm-1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pb1)
(12)1640cm-1と1780cm-1の吸収ピーク強度の平均値を算出する(Pb2)。
(13)Pb1-Pb2=Pbとする。
Pb=1690cm-1以上1720cm-1以下の範囲の最大吸収ピーク強度
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
乳化凝集法においては、初めに樹脂微粒子を準備する。樹脂微粒子は公知の方法で製造できるが、以下の方法で作製することが好ましい。
凝集工程とは、上述の樹脂微粒子分散液に、着色剤微粒子分散液や、離型剤微粒子分散液を混合し、混合液を調製し、ついで、調製された混合液中に含まれる粒子を凝集し、凝集体を形成させる工程である。凝集体を形成させる方法としては、例えば凝集剤を上記混合液中に添加・混合し、温度を上げたり、機械的動力等を適宜加えたりする方法が好適に例示できる。
融合工程とは、上記凝集体を、前記オレフィン系エステル基含有共重合体の融点以上に加熱し融合することで、凝集体表面を平滑化した粒子を製造する工程である。一次融合工程に入る前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、キレート剤、pH調整剤、界面活性剤等を適宜投入することができる。
冷却工程とは、上記粒子を含む水系媒体の温度を、前記オレフィン系エステル基含有共重合体の結晶化温度より低い温度まで冷却する工程である。冷却を結晶化温度より低い温度まで行わないと、粗大粒子が発生してしまう。具体的な冷却速度は0.1~50℃/分である。
上記工程を経て作製した粒子を、洗浄、ろ過、繰り返すことによりトナー中の不純物を除去することができる。具体的にはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩などのキレート剤を含有した水溶液を用いてトナーを洗浄し、さらに純水で洗浄することが好ましい。純水での洗浄はろ過を複数回繰り返すことによりトナー中の金属塩や界面活性剤などを除くことができる。ろ過の回数は3~20回が製造効率の点から好ましく、3~10回がより好ましい。
上記工程で得た粒子の乾燥を行い、剪断力を印加して上述した低抵抗外添剤を添加する。必要に応じて、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機粒体や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を併用して添加してもよい。これらの無機粒体や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
・トルエン(和光純薬製)300g
・エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-A(R1=H、R2=H、R3=CH3、一般式(2)で表わされるユニット比率の平均:15質量%、酸価=0mgKOH/g、重量平均分子量:110000、融点:86℃、破断伸度=700%、(l+m+n)/W=1.00)100g
・オレフィン系酸基含有共重合体A((エチレン-メタクリル酸共重合体、融点=90℃、酸価=90mgKOH/g)25g
以上の処方を混合し、90℃で溶解させた。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-B(R1=H、R2=H、R3=CH3、一般式(2)で表わされるユニット比率の平均:20質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:75℃、破断伸度=800%、(l+m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子2分散液を得た。得られた樹脂微粒子2の体積基準のメジアン径は、0.45μmであった。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-アクリル酸エチル共重合体EEA(R1=H、R4=H、R5=C2H5、一般式(3)で表わされるユニット比率の平均:25質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:91℃、破断伸度=900%、(l+m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子3分散液を得た。得られた樹脂微粒子3の体積基準のメジアン径は、0.41μmであった。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-1-ブテン共重合体A(1-ブテンユニット比率:16質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:77℃、破断伸度=900%、(m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子4分散液を得た。得られた樹脂微粒子4の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aを環状オレフィン樹脂A(ポリプラスチック製:TOPAS-TM)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子5分散液を得た。得られた樹脂微粒子5の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをポリエチレン(酸価=0mgKOH/g、融点:87℃)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子6分散液を得た。得られた樹脂微粒子6の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
オレフィン系酸基含有共重合体Aを使用しなかった以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子7分散液を得た。得られた樹脂微粒子7の体積基準のメジアン径は、5.51μmであった。
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aおよびオレフィン系酸基含有共重合体Aを使用せず、結晶性ポリエステル樹脂A(組成(モル比)〔1,9-ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、数平均分子量(Mn)=5,500、重量平均分子量(Mw)=15,500、ピーク分子量(Mp)=11,400、融点=72℃、酸価=13mgKOH/g)の使用量を125gにした以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子8分散液を得た。得られた樹脂微粒子8の体積基準のメジアン径は、0.25μmであった。
・着色剤 10.0部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5部
・イオン交換水 88.5部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の濃度10%の水系分散液(着色剤微粒子分散液)を調製した。得られた着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.20μmであった。
・脂肪族炭化水素化合物(HNP-51、融点78℃、日本精蝋製) 20.0部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を撹拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック製)へ循環させて分散処理を60分間行った。分散処理の条件は、以下のようにした。
・ローター外径3cm
・クリアランス0.3mm
・ローター回転数19000r/min
・スクリーン回転数19000r/min
分散処理後、ローター回転数1000r/min、スクリーン回転数0r/min、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、脂肪族炭化水素化合物微粒子の濃度20%の水系分散液(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液)を得た。該脂肪族炭化水素化合物微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.15μmであった。
・シリコーンオイル 20.0部
(ジメチルシリコーンオイル 信越化学製:KF96-50CS)
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、シリコーンオイルを分散させてなるシリコーンオイルの濃度20%の水系分散液を調製した。得られたシリコーンオイル乳化液中のシリコーンオイル粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.09μmであった。
・樹脂微粒子1分散液 500g
・着色剤微粒子分散液 80g
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 150g
・シリコーンオイル乳化液 50g
・イオン交換水 160g
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、10%硫酸マグネシウム水溶液60gを添加した。続いてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで73℃まで加熱した。73℃で20分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーIIIを用い、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をチタン酸ストロンチウム1.9部(一次粒子径;32nm、体積抵抗率;6.0×107Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンA1.0部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;8%)およびチタン酸ストロンチウム1.0部(一次粒子径;35nm、体積抵抗率;6.0×107Ω・cm、被覆率;8%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部を酸化亜鉛2.1部(一次粒子径;30nm、体積抵抗率;1.0×104Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
シリコーンオイル乳化液を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであった。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンB1.0部(一次粒子径;15nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンC3.0部(一次粒子径;60nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部の添加量を3.0部とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部の添加量を1.0部とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
シリカ微粒子A6.0部をシリカ微粒子B2.4部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子2とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子3とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.1μmであった。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子4とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.0μmであった。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子5とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子6とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
・樹脂微粒子7分散液 400g
・着色剤微粒子分散液 80g
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 150g
・シリコーンオイル乳化液 50g
・イオン交換水 160g
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、10%硫酸マグネシウム水溶液60gを添加した。続いてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで73℃まで加熱した。
・樹脂微粒子7分散液 100g
投入後、73℃で10分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーIIIを用い、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子7とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は10.3μmであった。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をシリカ微粒子B2.4部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をルチル型酸化チタン2.1部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をルチル型酸化チタン4.3部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×1014Ω・cm、被覆率;32%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
アナターゼ型酸化チタンA2.0部を窒化ホウ素2.2部(一次粒子径;50nm、体積抵抗率;3.5×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子8とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであった。
樹脂微粒子1を樹脂微粒子8とし、アナターゼ型酸化チタンA2.0部を窒化ホウ素2.2部(一次粒子径;50nm、体積抵抗率;3.5×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.1μmであった。
シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)225gと上記トナー25gを混合させ、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5051の現像器に充填させたものを空回転(トナー無補給)し現像剤にストレスを与えた後の画像評価を行った。この評価は低印字率、つまりはトナーの入れ替わりがほとんど無い状態での耐久性を促進的に評価する目的で行っている。具体的な手法としては高温多湿環境下(42℃/41%Rh)においてimageRUNNER ADVANCE用の現像空回転治具により370rpmの速さで5時間空回転させた。その現像剤を画像形成装置のシアン用現像器に入れて後述の評価を行った。転写評価を行った環境は、23℃50%RHであり、一次転写電流は30μAに設定して行った。
A:転写効率;90%以上
B:転写効率;80%以上90%未満
C:転写効率;70%以上80%未満
D:転写効率;70%未満
トナー0.01gをアルミパンに計量し、スコロトロン帯電装置を用いて-600Vに帯電させた。続いて、温度30℃湿度80%の雰囲気下で表面電位計(トレックジャパン製model347)を用いて表面電位の変化挙動を30分間測定した。測定した結果より、電荷保持率を以下の式より算出した。
30分後の電荷保持率(%)=(30分後の表面電位/初期表面電位)×100
A:電荷保持率が90%以上
B:電荷保持率が50%以上90%未満
C:電荷保持率が10%以上50%未満
D:電荷保持率が10%未満
前記トナー1gと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)9gとを、プラスチックボトルに秤量し、温度30℃、湿度80%RHの環境下で24時間静置した。その後、振盪器(YS-LD、(株)ヤヨイ製)を用いて、温度30℃、湿度80%RHの環境下で、1分間に150往復の速さで30分間振盪し、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を調製するとともに、前記トナーを帯電させた。一方で、温湿度の条件を温度23℃、湿度5%RHの環境下にした以外は同様の方法により、前記トナーを帯電させた。
A:QNL/QHHが80%以上
B:QNL/QHHが60%以上80%未満
C:QNL/QHHが60%未満
前記トナー1gと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)9gとを、プラスチックボトルに秤量し、温度23℃、湿度5%RHの環境下で24時間静置した。その後、振盪器(YS-LD、(株)ヤヨイ製)を用いて、温度15℃、湿度15%RHの環境下で、1分間に150往復の速さで2分間振盪し、前記トナーを帯電させた。この時点でサンプリングした現像剤の帯電量を上述のEspartアナライザーにより測定した帯電量をQ2とした。同様にして30分間振盪した時点で測定した帯電量をQ30とした。これらによって算出されるQ2/Q30の値を帯電立ち上がり性の指標として用い、下記の基準に基づいて評価を行った。
A:Q2/Q30が80%以上
B:Q2/Q30が60%以上80%未満
C:Q2/Q30が60%未満
上記トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分現像剤を調製した。市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)を使用し、受像紙(64g/m2)上に未定着のトナー画像(0.6mg/cm2)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。常温常湿下、プロセススピードを246mm/秒に設定し、前記未定着画像を定着させたときの様子を目視にて評価した。
A:120℃以下の温度で定着が可能。
B:120℃より高く、140℃以下の温度で定着が可能。
C:140℃より高く、160℃以下の温度で定着が可能。
D:160℃より高く、200℃以下の温度で定着が可能、または定着可能な温度領域がない。
Claims (7)
- 結着樹脂を有するトナー粒子に無機微粒子が外添されているトナーであって、
前記トナー粒子の表層結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含有し、
前記低抵抗無機微粒子がアナターゼ型酸化チタンまたはチタン酸ストロンチウムであることを特徴とするトナー。 - 前記トナー粒子の内部結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系エステル基含有共重合体であり、上記式(1)で示されるユニットY1と、上記式(2)で示されるユニットおよび上記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2とを有し、エステル基濃度がオレフィン系エステル基含有共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下である請求項1または2に記載のトナー。
- 前記低抵抗無機微粒子の被覆率が10%以上25%以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記低抵抗無機微粒子の平均粒子径が25nm以上50nm以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記低抵抗無機微粒子としてアナターゼ型酸化チタンとチタン酸ストロンチウムを含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記トナー粒子が、シリコーン化合物を含有しており、該シリコーン化合物は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下含有している請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017178805A JP7034641B2 (ja) | 2017-09-19 | 2017-09-19 | トナー |
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