JP7034641B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式に用いられるトナーに関する。
近年、高画質の画像を温湿度が異なる環境でも出力することが求められている。温湿度が異なる環境においても高画質の画像を形成するためには、電子写真方式に用いられるトナーが環境に依存せずに帯電することが必要である。そのための手段として、ポリエチレンやポリプロピレンのような、抵抗の高いオレフィン系共重合体を用いることにより、低温低湿下・高温高湿下の各環境間において摩擦帯電量の差異を少なくすることで、異なる環境下においても良好な現像画像を形成する取り組みがなされている(特許文献1乃至4)。
また、高画質を達成する手段として、転写性を良化させることが重要であるため、そのための取り組みがなされている。粒子径の大きい外添剤をトナーに添加し、トナーと感光体間等に生じる非静電付着力を低減させる方法(特許文献5)や、トナーの表面抵抗を高くすることで、転写時にトナーが受ける放電の影響を低減する方法(特許文献6)が取り組まれている。
特開昭61-62048号公報 特開2002-351136号公報 特開昭59-18954号公報 特開昭58-95750号公報 特開平8-328301号公報 特開2011-128406号公報
本発明者らは、従来のオレフィン系共重合体を表層に用いたトナーにより画像形成を試みた。その結果、温湿度の異なる環境においてもカブリの発生が抑えられることが確認できたが、表層にオレフィン系共重合体を用いたトナーは転写性が悪く、画像濃度が低下するなどの画質の低下がみられた。
そこで特許文献5にある方法を試みたが、粒径の大きい無機微粒子を外添しただけでは、転写性を十分に良化させることができなかった。
また特許文献6を参考に、抵抗の高い外添剤を用いて検討を行ったが、転写性は良化せず、むしろ悪化する結果となった。
そこで、本発明の目的は、環境安定性、転写性及び電荷保持性に優れたトナーを提供することである。
本発明者らが鋭意検討した結果、オレフィン系共重合体が表層近傍に多く存在するトナーに対して、抵抗値が一定の範囲の無機微粒子を外添させることにより、転写性を良化させることが可能であることを見出した。転写性が良化した要因は、下記のように考えられる。
オレフィン系共重合体が表層近傍に多く存在するトナーはオレフィン系共重合体の抵抗が高いために、表層に発生した電荷が拡散し難く局在化しやすくなると考えられる。その結果、トナー表面に局所的に高い電荷を有する部位が発生し、その部分が付着することにより静電付着力が大きくなり、転写性が低くなったと考えられる。そのために、特許文献6で使用されているような外添剤を使用した場合、表層近傍がオレフィン系共重合体であるトナーにおいては、発生した電荷が拡散せずに局在化して、静電付着力が大きくなり、転写性が良化しなかったと考えられる。そこで、本発明者らの検討の結果、オレフィン系共重合体が表層近傍に多く含まれるトナーにおいて、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下の外添剤を添加すると、外添剤が電荷拡散のためのパスとなりトナー全体に電荷が拡散し、静電付着力が下がることを見出した。さらに、電荷は拡散するものの、オレフィン系共重合体の抵抗が高いためにトナー外部へ電荷が逃げることがなく、その総量そのものは変化しないために、転写時の電界による駆動力は低下しない。その結果、オレフィン系共重合体を表層に多く含むトナーにおいて、抵抗が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下の外添剤を添加することによって転写性が良化したと考えられる。
即ち、本発明のトナーは、結着樹脂を有するトナー粒子に無機微粒子が外添されているトナーであって、
前記トナー粒子の表層結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含有し、
前記低抵抗無機微粒子がアナターゼ型酸化チタンまたはチタン酸ストロンチウムであることを特徴とするトナーである。
本発明によれば、環境安定性、転写性および電荷保持性に優れたトナーを提供することができる。
本発明のトナーは、結着樹脂を有するトナー粒子に無機微粒子が外添されているトナーであって、
前記トナー粒子の結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含むことを特徴とする。
本発明において無機微粒子は、トナー粒子に外添剤として用いる無機化合物をいう。前記無機微粒子は、主にトナー粒子の流動性、転写性、帯電特性を向上させる目的として用いられる。
本発明に用いられる無機微粒子は、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含む。体積抵抗率が1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を用いることで、抵抗の低い外添剤が母体表面抵抗の高いトナーの導電パスとなり、摩擦帯電されて生じた電荷が拡散するため静電付着力が低くなり、転写性が良化する。また、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm未満である低抵抗無機微粒子を用いた場合、トナーの電荷拡散速度が速くなりすぎるために、電荷保持性が悪化する。さらに体積抵抗率が1.0×106Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であることが、電荷保持性がさらに良化することから好ましい。
前記低抵抗無機微粒子の体積抵抗率は、23℃、50%RH下で圧縮時の体積抵抗率を測定した。1.0×105Ω・cm未満の粒子に関しては低抵抗率測定器ロレスタ(三菱油化製)と粉体抵抗測定冶具を用いて、1.0×105Ω・cm以上の粒子に関しては高抵抗率測定器ハイレスタ(三菱油化製)と粉体抵抗測定冶具を用いて行った。測定条件は、100MPaの圧縮下、直流電圧を100V印加して測定し、外添剤の圧縮抵抗値(Ω・cm)を求めた。
前記低抵抗無機微粒子は、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下であれば特に限定はされず、一種または複数用いても良い。低抵抗無機微粒子としては、たとえばアナターゼ型酸化チタンや、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛などが挙げられる。電荷保持性が良化する観点からアナターゼ型酸化チタンが好ましく、抵抗が低いことから帯電立ち上がり特性が向上する観点より、チタン酸ストロンチウムがより好ましい。さらに好ましくは、アナターゼ型酸化チタンとチタン酸ストロンチウムを併用して用いることであり、より抵抗が低いチタン酸ストロンチウムが高い導電パスとなり、かつチタン酸ストロンチウムより抵抗が高めのアナターゼ型酸化チタンがあることによって電荷がリークしすぎることを抑えることから、転写性と帯電保持性がさらに高いレベルで両立できることが可能となる。
上記低抵抗無機微粒子とは別の無機微粒子が添加されていても良い。添加される無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の無機粒体が挙げられる。また、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を併用して添加してもよい。これらの無機粒体や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
前記無機微粒子の各々の被覆率Hは、下記計算式によって計算される。
被覆率(%)=(Dv×ρi×Wa)/(4×Da×ρa)×100
ただし、前記数式中、Dvはトナー粒子の体積平均粒径(μm)、Daは無機微粒子の一次粒子径(μm)、ρiはトナー粒子の真比重(g/cm3)、ρaは無機微粒子の真比重(g/cm3)、Waはトナー粒子100質量部に対する無機微粒子の添加量を表す。
無機微粒子の真比重は、乾式自動密度計オートピクノメーター(ユアサアイオニクス社製)により測定した。条件は下記の通りである。
セル:SMセル(10ml)
サンプル量:0.05g
この測定方法は、気相置換法に基づいて、固体・液体の真比重を測定するものである。
前記低抵抗無機微粒子の被覆率の合計値は、10%以上25%以下が好ましい。すなわち、電荷保持性が良化する観点から被覆率が25%以下であることが好ましく、導電パスが多く存在することで転写性が良化する観点から被覆率が10%以上であることが好ましい。
前記低抵抗無機微粒子の粒子径は、平均粒子径25nm以上50nm以下が好ましい。すなわち、粒子径が25nm以上であることで、局所的にトナーの表面抵抗が下がることを抑え、電荷保持性が良化する観点から好ましく、粒子径が50nm以下であると、低抵抗外添剤の添加質量が抑えられ、電荷保持性が良化する観点から好ましい。
なお、本発明における無機微粒子の粒径は、透過型電子顕微鏡により測定した。
本発明のトナーは、トナー粒子の表層結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体である。表層結着樹脂の80質量%以上がオレフィン系共重合体であることが好ましく、実質的に100質量%がオレフィン系共重合体であることが、環境安定性および帯電保持性の観点からより好ましい。オレフィン系共重合体としては、エチレン、プロピレンなどのα-オレフィンの単独重合体又はこれらの共重合体が挙げられる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-ビニルエステル共重合体、エチレン-α,β-不飽和カルボン酸及びそのアルキルエステル共重合体、並びにエチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、酸性基を有するエチレン-メタクリル酸、エチレン-アクリル酸を挙げることができる。これらのオレフィン系共重合体は単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。
本発明の表層結着樹脂に用いられるオレフィン系共重合体は、低温定着性の観点から、下記式(1)で示されるユニットY1と、下記式(2)で示されるユニットおよび下記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2とを有し、エステル基濃度がオレフィン系共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下であるオレフィン系エステル基含有共重合体を含むことが好ましい。
Figure 0007034641000001
(式中、R1はHまたはCH3を示し、R2はHまたはCH3を示し、R3はCH3またはC25を示し、R4はHまたはCH3を示し、R5はCH3またはC25を示す。)
以下、式(1)で示されるユニットY1と、式(2)で示されるユニットおよび記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2に関し具体的に説明する。
本発明の表層結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体としては、例えば、
式(1)および式(2)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R2がH、R3がCH3であるエチレン-酢酸ビニル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がCH3であるエチレン-アクリル酸メチル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がC25であるエチレン-アクリル酸エチル共重合体、
式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がCH3、R5がCH3であるエチレン-メタアクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
本発明の表層結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体が、エステル基濃度が低い場合でも融点が低いため、低温定着性と帯電保持性の両立が容易である観点から好ましく、エチレン-アクリル酸エチルまたはエチレン-アクリル酸メチル共重合体またはエチレン-メタクリル酸メチル共重合体のようなアクリル酸エステル共重合体が、高い化学的安定性のために高温高湿下における保管性が高い観点から好ましい。
本発明の表層結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体は1種または複数含有されてもよい。
本発明の表層結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体の質量の総和をW、式(1)、式(2)、式(3)で示されるユニットの質量をそれぞれl、m、nとする。樹脂成分中に含有される前記オレフィン系エステル基含有共重合体の(l+m+n)/Wの値は0.80以上であることが低温定着性や帯電維持性の観点から好ましく、0.95以上であることがより好ましく、実質的に1.00であることがさらに好ましい。
ユニットY1およびユニットY2以外で、前記オレフィン系エステル基含有共重合体中に含まれてもよいユニットの例としては、例えば、式(4)で示されるユニットや、式(5)で示されるユニットが挙げられる。これらは前記オレフィン系エステル基含有共重合体を製造する共重合反応の際に相当するモノマーを添加したり、前記オレフィン系エステル基含有共重合体を高分子反応により変性させることで導入することができる。
Figure 0007034641000002
前記ユニットの質量l、m、nや、ユニットY2の比率は一般的な分析手法を用いて測定することができ、例えば、核磁気共鳴法(NMR)や熱分解ガスクロマトグラフィー法などの手法が適用できる。
1H NMRによる測定は以下の方法でおこなわれる。ユニット(1)で示されるアルケニルの水素、ユニット(2)で示されるアセチル基の水素、ユニット(3)で示される酸素に結合したメチル基またはエチレン基の水素の積分比をそれぞれ比較することでそれぞれのユニット比率が算出できる。
具体的には、エチレン-酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニルに由来するユニット比率:15質量%)のユニット比率の算出は、試料約5mgをテトラメチルシランが0.00ppmの内部標準として含まれる重アセトン0.5mlに溶解させた溶液を試料管に入れ、繰り返し時間を2.7秒、積算回数を16回の条件で1H NMRを測定し、1.14-1.36ppmのピークがエチレンユニットのCH2-CH2に相当し、2.04ppm付近のピークが酢酸ビニルユニットのCH3に相当するため、それらのピークの積分値の比を計算して行なった。
前記オレフィン系エステル基含有共重合体は、融点が60~95℃であることが好ましい。融点が60℃より高いことで耐ブロッキング性が良好となり、95℃より低いことで低温定着性が良好となる。更なる低温定着性と耐ブロッキング性の観点から、70~80℃がより好ましい。
該オレフィン系エステル基含有共重合体の融点は示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
具体的には、0.01~0.02gの試料をアルミニウム製パンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。
得られたDSC曲線より、吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
本発明のトナーは表層結着樹脂にオレフィン系結着樹脂としてオレフィン系エステル基含有共重合体と共にオレフィン系酸基含有共重合体を含有することが好ましい。オレフィン系酸基含有共重合体を含有することによって、該オレフィン系酸基含有共重合体のカルボキシル基が紙表面の水酸基と水素結合を形成し、トナーと紙との密着性が高まり、定着物が消しゴムで消えることがなくなるため好ましい。
本発明においてオレフィン系酸基含有共重合体とはポリエチレンやポリプロピレンのようなポリオレフィンを主成分とし、さらに酸基を有するように、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、スルホン酸ビニル等のユニットを共重合などの手段で導入したポリマーである。また、物性に影響しない程度であれば、ポリオレフィンや上記酸基以外のユニットを含んでもよく、ポリオレフィンや上記酸基以外のユニットの含有量としてはオレフィン系酸基含有共重合体中に20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であり、実質的に0質量%であることがさらに好ましい。また、定着性の観点からポリエチレンを主成分とした酸基を有するポリマーであることが好ましく、紙との密着性の観点から酸基はアクリル酸、メタクリル酸のユニットであることが好ましい。すなわち、エチレン-アクリル酸共重合体またはエチレン-メタクリル酸共重合体が定着性およびトナーと紙との密着性を向上させる観点から好ましい。
本発明に使用するオレフィン系酸基含有共重合体の酸価は50mgKOH/g以上300mgKOH/g以下あることが好ましいが、80mgKOH/g以上200mgKOH/g以下であることがより好ましい。酸価が50mgKOH/g以上であることで紙との十分な密着性が発現し、300mgKOH/g以下にすることで帯電性が良化する。
なお、酸価とは、試料1g中に含有されている遊離脂肪酸、樹脂酸のような酸成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。測定方法は、JIS-K0070に準じ以下のように測定する。
(1)試薬
・溶剤:トルエン-エチルアルコール混液(2:1)を、使用直前にフェノールフタレインを指示薬として0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で中和しておく。
・フェノールフタレイン溶液:フェノールフタレイン1gをエチルアルコール(95体積%)100mLに溶かす。
・0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液:水酸化カリウム7.0gをできるだけ少量の水に溶かしエチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとし、2~3日放置後ろ過する。標定はJIS K 8006(試薬の含量試験中滴定に関する基本事項)に準じて行う。
(2)操作
試料として樹脂1~20gを正しくはかりとり、これに上記溶剤100mL及び指示薬として上記フェノールフタレイン溶液数滴を加え、試料が完全に溶けるまで十分に振る。固体試料の場合は水浴上で加温して溶かす。冷却後これを上記0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒間続いたときを中和の終点とする。
(3)計算式
次の式によって酸価を算出する。
A=B×f×5.611/S
A:酸価(mgKOH/g)
B:0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液の使用量(mL)
f:0.1mol/Lの水酸化カリウムエチルアルコール溶液のファクター
S:試料(g)
本発明のトナーは表層結着樹脂のオレフィン系共重合体にオレフィン系酸基含有共重合体を10質量%以上90質量%以下含有されることが好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましい。オレフィン系酸基含有共重合体の含有量が10質量%以上であると、紙との密着性が良化する。オレフィン系酸基含有共重合体の含有量が90質量%以下であると、帯電性の環境変動が小さくなる。
本発明において、オレフィン系酸基含有共重合体の融点は、低温定着性及び保存性の観点から、50℃以上100℃以下であることが好ましい。融点が100℃以下であることによって低温定着性がより向上する。また、融点が90℃以下であることによって低温定着性がさらに向上する。一方、融点が50℃より低い場合は保存性が低下する傾向にある。
本発明の表層結着樹脂として、前記オレフィン系共重合体以外に、他の重合体を併用してもよい。具体的には、下記の重合体などを用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、などが挙げられる。
本発明において表層結着樹脂とは以下のFT-IR-ATR法により分析できる範囲に存在する樹脂を指す。FT-IR-ATR法において、ATR結晶としてGeを用いた測定すると、赤外光のもぐりこみ深さが浅いため、トナー表層のごく浅い領域の分析をすることが可能である。
例えば、エステル基に由来するカルボニル伸縮が1724cm-1以上1744cm-1以下の範囲に特徴的な吸収ピークを示し、カルボン酸に由来するカルボニル伸縮が1690cm-1以上1720cm-1以下の範囲に特徴的な吸収ピークを示す。このピークが観測される領域での、ATR結晶としてGe、赤外光入射角として45°としたときのもぐりこみ深さが400nm以下であり、それぞれのピーク強度より各樹脂の構成比を求めることができる。
ATR法によるFT-IRスペクトルは、Universal ATR Sampling Accessory(ユニバーサルATR測定アクセサリー)を装着したSpectrum One(フーリエ変換赤外分光分析装置)PerkinElmer社製を用いて行った。
赤外光の入射角は45°に設定した。
ATR結晶としては、GeのATR結晶(屈折率=4.0)を用いて行った。
その他の条件は以下の通りである。
Range
Start:4000cm-1
End:600cm-1(GeのATR結晶)
Duration
Scan number:4
Resolution:4.00cm-1
Advanced:CO2/H2O補正あり
具体的な測定手順は以下の通りである。
表層結着樹脂としてエチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-A(R1=H、R2=H、R3=CH3、一般式(2)で表わされるユニット比率の平均:15質量%、(l+m+n)/W=1.00)およびエチレン-メタアクリル酸共重合体EMA-A(酸価=90mgKOH/g)を含有するトナーの分析は下記の通り行った。
エチレン-酢酸ビニル共重合体は、1724cm-1から1744cm-1の間にエステル基のカルボニルに由来するピークを有し、エチレン-メタアクリル酸共重合体は、1690cm-1から1720cm-1の間にカルボン酸基のカルボニル伸縮に由来するピークを有することから、下記手法により算出することが可能である。
エチレン-酢酸ビニル共重合体ピークPaおよびエチレン-メタアクリル酸共重合体Pbの算出方法
(1)GeのATR結晶(屈折率=4.0)を装置に装着する。
(2)Scan typeをBackground、UnitsをEGYに設定し、バックグラウンドを測定する。
(3)Scan typeをSample、UnitsをAに設定する。
(4)トナーをATR結晶の上に、0.01g精秤する。
(5)圧力アームでサンプルを加圧する。(Force Gaugeは100)
(6)サンプルを測定する。
(7)得られたFT-IRスペクトルを、Automatic Correctionでベースライン補正をする。
(8)1724cm-1以上1744cm-1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する(Pa1)。
(9)1640cm-1と1780cm-1の吸収ピーク強度の平均値を算出する(Pa2)。
(10)Pa1-Pa2=Paとする。
Pa=1724cm-1以上1744cm-1以下の範囲の最大吸収ピーク強度
(11)1690cm-1以上1720cm-1以下の範囲の吸収ピーク強度の最大値を算出する。(Pb1)
(12)1640cm-1と1780cm-1の吸収ピーク強度の平均値を算出する(Pb2)。
(13)Pb1-Pb2=Pbとする。
Pb=1690cm-1以上1720cm-1以下の範囲の最大吸収ピーク強度
樹脂単体を用いて測定したエチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aのピーク強度は0.042であり、エチレン-メタアクリル酸共重合体EMA-Aのピーク強度は0.040であったことから、上記のようにして求めたPaとPbを用い、Pa´=Pa/0.042、Pb´=Pb/0.040とした時に、Pa´/(Pa´+Pb´)を算出することで、エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aがエチレン-メタアクリル酸共重合体EMA-Aとの混合体中での存在比を算出することができる。
また、本発明のトナー粒子は表層結着樹脂とその内部にある内部結着樹脂からなっている。内部結着樹脂としては、どのような樹脂でも使用可能であり、表層結着樹脂と同一のものでも使用可能である、内部結着樹脂として、オレフィン系エステル基含有共重合体が50質量%以上含有することが低温定着性の観点から好ましく、70質量%以上含有することがより好ましい。
本発明の内部結着樹脂に用いられるオレフィン系共重合体は、低温定着性の観点から、下記式(1)で示されるユニットY1と、下記式(2)で示されるユニットおよび下記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2とを有し、エステル基濃度がオレフィン系共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下であるオレフィン系エステル基含有共重合体であることが好ましい。
Figure 0007034641000003
(式中、R1はHまたはCH3を示し、R2はHまたはCH3を示し、R3はCH3またはC25を示し、R4はHまたはCH3を示し、R5はCH3またはC25を示す。)
以下、式(2)で示されるユニットおよび下記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2に関し具体的に説明する。
本発明の内部結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体としては、例えば、式(1)および式(2)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R2がH、R3がCH3であるエチレン-酢酸ビニル共重合体、式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がCH3であるエチレン-アクリル酸メチル共重合体、式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がH、R5がC25であるエチレン-アクリル酸エチル共重合体、式(1)および式(3)で示されるユニットの共重合体であって、R1がH、R4がCH3、R5がCH3であるエチレン-メタアクリル酸メチル共重合体等が挙げられる。
本発明の内部結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体としては、エチレン-酢酸ビニル共重合体が、エステル基濃度が低い場合でも融点が低いため、低温定着性と帯電保持性の両立が容易である観点から好ましく、エチレン-アクリル酸エチルまたはエチレン-アクリル酸メチル共重合体またはエチレン-メタクリル酸メチル共重合体のようなアクリル酸エステル共重合体が、高い化学的安定性のために高温高湿下における保管性が高い観点から好ましい。
前記オレフィン系エステル基含有共重合体は、エステル基濃度がオレフィン系エステル基含有共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下であることが好ましく、3質量%以上10質量%以下であることがより好ましい。前記オレフィン系エステル基含有共重合体のエステル基濃度が18質量%以下であることが、トナーとしての帯電保持性が良化する観点から好ましい。一方、前記オレフィン系エステル基含有共重合体のエステル基濃度が2質量%以上であることで紙への密着性が良化し、低温定着性が良好になることから好ましい。
本発明の内部結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体は1種または複数含有されてもよい。
本発明の内部結着樹脂に用いられるオレフィン系エステル基含有共重合体の質量の総和をW、式(1)、式(2)、式(3)で示されるユニットの質量をそれぞれl、m、nとする。樹脂成分中に含有される前記オレフィン系エステル基含有共重合体の(l+m+n)/Wの値は0.80以上であることが低温定着性や帯電維持性の観点から好ましく、0.95以上であることがより好ましく、実質的に1.00であることがさらに好ましい。
ユニットY1およびユニットY2以外で、前記オレフィン系エステル基含有共重合体中に含まれてもよいユニットの例としては、例えば、式(4)で示されるユニットや、式(5)で示されるユニットが挙げられる。これらは前記オレフィン系エステル基含有共重合体を製造する共重合反応の際に相当するモノマーを添加したり、前記オレフィン系エステル基含有共重合体を高分子反応により変性させることで導入することができる。
Figure 0007034641000004
前記オレフィン系エステル基含有共重合体は、融点が60℃以上95℃以下であることが好ましい。融点が60℃以上であることで耐ブロッキング性が良好となり、95℃以下であることで低温定着性が良好となる。更なる低温定着性と耐ブロッキング性の観点から、70℃以上80℃以下がより好ましい。
該オレフィン系エステル基含有共重合体の融点は示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
具体的には、0.01~0.02gの試料をアルミニウム製パンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。
得られたDSC曲線より、吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
本発明の内部結着樹脂として、前記オレフィン系エステル基共重合体以外に、他の重合体を併用してもよい。具体的には、下記の重合体などを用いることが可能である。ポリスチレン、ポリ-p-クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン-p-クロルスチレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、などが挙げられる。
また、本発明のトナー粒子は、融点が50℃以上100℃以下の脂肪族炭化水素化合物を、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下含有することが好ましい。
脂肪族炭化水素化合物は加熱すると表層結着樹脂のオレフィン系共重合体を可塑化することができる。そのために、トナー中に脂肪族炭化水素化合物を含有させることで、トナーを加熱定着時にトナー表層に存在する前記オレフィン系共重合体が可塑化し、低温定着性を高めることができる。さらに、融点が50℃以上100℃以下の脂肪族炭化水素化合物は前記オレフィン系共重合体の核剤としても作用する。そのために、前記オレフィン系共重合体のミクロな運動性が抑制され帯電性が良化する。脂肪族炭化水素化合物は、10質量部以上30質量部以下含有されることが低温定着性と帯電性の観点からより好ましい。
具体的な脂肪族炭化水素化合物としては、ヘキサコサンや、トリコサン、ヘキサトリコサンなどの炭素数が20以上60以下の飽和炭化水素が挙げられる。
また、本発明のトナー粒子は、シリコーンオイルを離型剤として含有することが好ましい。アルキルワックスなどのトナーに一般に使用される離型剤は、前記オレフィン系共重合体に相溶してしまいやすく、離型効果が得られにくい。また、前記シリコーンオイルは、トナー表層近傍に染み出し、前記低抵抗無機微粒子が疎らに存在していても、シリコーンオイルが低抵抗無機微粒子間の導電パスを促す効果を発揮し、トナーの電荷の局在化をさらに抑えるため、より転写性を良化させる効果もある。
シリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を用いることができる。シリコーンオイルの粘度は、5mm2/S以上1000mm2/S以下であることが好ましく、20mm2/S以上1000mm2/S以下であることがより好ましい。
シリコーンオイルの添加量は、一定量以上あることでトナー電荷の局在化を低減させるとともに、多すぎないことでトナー-感光体間の非静電付着力を低減させて転写性が良化することから、樹脂成分100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下含有されることが好ましい。より好ましくは、10質量部以上30質量部以下である。
本発明のトナーは、着色剤を含有していてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤とマゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
これらの着色剤は、単独または混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。上記着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、及びトナーへの分散性の点から選択される。
本発明において、着色剤の含有量は、結着樹脂成分100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
また、本発明のトナー粒子は、高精細な画像を得るという観点から、体積基準のメジアン径が3.0μm以上10.0μm以下であることが好ましく、4.0μm以上7.0μm以下であることがより好ましい。
本発明のトナー粒子の製造方法について説明する。本発明のトナー粒子は、任意の方法で製造することができるが、水系媒体中にて製造されるトナー粒子であることが好ましい。その理由は、水系媒体中で製造することにより、オレフィン系酸基含有共重合体を含有する場合にはトナーの表面に存在しやすくなるため、紙との密着性を良化させる効果が大きい。更に後述の乳化凝集法で製造される乳化凝集トナーであることが、より好ましい。コアシェル構造を作製することが容易であることに加えて、粒径制御が容易となり、シャープな粒径分布を有するトナー粒子を作製することが容易になるためである。
乳化凝集法とは、目的の粒子径に対して、十分に小さい樹脂微粒子分散液を前もって準備し、その樹脂微粒子を水系媒体中で凝集することによりトナー粒子を製造する製造方法である。
乳化凝集法では、樹脂微粒子の乳化工程、凝集工程、融合工程、冷却工程、及び洗浄工程を経てトナーが製造される。以下、乳化凝集法を用いたトナーの製造方法を具体的に記載するが、これに限定されるわけではない。
<樹脂微粒子の乳化工程>
乳化凝集法においては、初めに樹脂微粒子を準備する。樹脂微粒子は公知の方法で製造できるが、以下の方法で作製することが好ましい。
前記オレフィン系エステル基含有共重合体とオレフィン系酸基含有共重合体とを有機溶媒に溶解し、均一な溶解液を形成する。その後、塩基性化合物および必要に応じて界面活性剤を添加する。さらに、この溶解液に水系媒体を添加し微粒子を形成する。最後に溶剤を除去し樹脂微粒子が分散された樹脂微粒子分散液を作製させることが好ましい。前記オレフィン系エステル基含有共重合体とオレフィン系酸基含有共重合体を共乳化手法で樹脂微粒子を形成した場合には、微粒化した有機相の中で前記オレフィン系エステル基含有共重合体とオレフィン系酸基含有共重合体とが微粒子中で混ざりあう。トナー中での相溶性が高まり、結果としてトナーと紙との密着性が高まる。より具体的には、前記オレフィン系エステル基含有共重合体とオレフィン系酸基含有共重合体を有機溶媒に加熱溶解し、界面活性剤や塩基を加える。続いて、ホモジナイザーなどによりせん断を付与しながら水系媒体をゆっくり添加することで樹脂を含む共乳化液(樹脂微粒子分散液)を作製する。または、水系媒体を添加後にホモジナイザーなどによりせん断を付与することで樹脂を含む共乳化液を作製する。その後、加熱又は減圧して溶剤を除去することにより、樹脂微粒子の共乳化液(樹脂微粒子分散液)を作製する。
有機溶媒に溶解させる樹脂成分の濃度としては有機溶媒に対して10質量%以上50質量%以下が好ましく、30質量%以上50質量%以下がより好ましい。溶解させるために使用する有機溶媒としては、前記樹脂を溶解できるものであればどのようなものでも使用可能であるが、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどの前記オレフィン系エステル基含有共重合体に対する溶解度の高い溶媒が好ましい。
上記乳化時に使用する界面活性剤としては、特に限定されるものでは無い。例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、カルボン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系の非イオン系界面活性剤が挙げられる。
乳化時に使用する塩基としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの無機塩基やトリエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノールなどの有機塩基が挙げられる。該塩基は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂微粒子の体積基準のメジアン径は0.05~1.0μmであることが好ましく、0.1~0.6μmがより好ましい。メジアン径が上記の範囲内である場合、所望の粒径を有するトナー粒子が得られやすくなる。なお、体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA-EX150:日機装製)を使用することで測定可能である。
また、表層を形成する表層結着樹脂とその内部にある内部結着樹脂が異なる樹脂で構成されている、いわゆるコアシェル構造を有するトナーを作製する場合は、表層結着樹脂の樹脂微粒子分散液と内部結着樹脂の樹脂微粒子分散液を別途用意する必要がある。
<凝集工程>
凝集工程とは、上述の樹脂微粒子分散液に、着色剤微粒子分散液や、離型剤微粒子分散液を混合し、混合液を調製し、ついで、調製された混合液中に含まれる粒子を凝集し、凝集体を形成させる工程である。凝集体を形成させる方法としては、例えば凝集剤を上記混合液中に添加・混合し、温度を上げたり、機械的動力等を適宜加えたりする方法が好適に例示できる。
凝集工程で使用する着色剤微粒子分散液は、上述の着色剤を分散させて調製される。着色剤微粒子は公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。また、必要に応じて分散安定性を付与する界面活性剤や高分子分散剤を添加することができる。
凝集工程で使用する離型剤微粒子分散液は、上述の離型剤を水系媒体中に分散させて調製される。離型剤は公知の方法で分散されるが、例えば、回転せん断型ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等が好ましく用いられる。また、必要に応じて分散安定性を付与する界面活性剤や高分子分散剤を添加することができる。
凝集工程で使用する凝集剤としては、例えば、ナトリウム、カリウム等の1価の金属の金属塩;カルシウム、マグネシウム等の2価の金属の金属塩;鉄、アルミニウム等の3価の金属;ポリ塩化アルミなどの多価金属塩が挙げられる。凝集工程の粒子径制御性の観点から塩化カルシウムや硫酸マグネシウムなどの2価の金属塩が好ましい。
前記凝集剤の添加・混合は、室温以上から75℃の温度範囲で行うことが好ましい。この温度条件下で上記混合を行うと、凝集が安定した状態で進行する。上記混合は、公知の混合装置、ホモジナイザー、ミキサー等を用いて行うことができる。
また、上記凝集工程で得られた凝集粒子の分散液に、さらに表層結着樹脂の樹脂微粒子を添加することによって、凝集粒子の表面に樹脂微粒子を付着させるシェル付着工程、及び、樹脂微粒子を表面に付着させた凝集粒子が後述する融合工程を経ることによって、コアシェル構造を有するトナー粒子を製造することが可能である。ここで添加するシェル相を形成するための表層結着樹脂微粒子は凝集粒子に含まれる内部結着樹脂と同一の構造を有する樹脂微粒子でも良いし、異なる構造を有する樹脂微粒子でも良い。
凝集工程で形成される凝集体の平均粒径としては、特に制限はないが、通常、得ようとするトナー粒子の平均粒径と同じ程度になるよう4.0~7.0μmに制御するとよい。制御は、例えば、上記凝集剤等の添加・混合時の温度と上記撹拌混合の条件を適宜設定・変更することにより容易に行うことができる。なお、トナー粒子の粒度分布はコールター法による粒度分布解析装置(コールターマルチサイザーIII:コールター製)にて測定できる。
<融合工程>
融合工程とは、上記凝集体を、前記オレフィン系エステル基含有共重合体の融点以上に加熱し融合することで、凝集体表面を平滑化した粒子を製造する工程である。一次融合工程に入る前に、トナー粒子間の融着を防ぐため、キレート剤、pH調整剤、界面活性剤等を適宜投入することができる。
キレート剤の例としては、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩等のアルカリ金属塩、グルコン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、クエン酸カリウム及びクエン酸ナトリウム、ニトリロトリアセテート(NTA)塩、COOH及びOHの両方の官能性を含む多くの水溶性ポリマー類(高分子電解質)が挙げられる。
上記加熱の温度としては、凝集体に含まれる前記オレフィン系エステル基含有共重合体の融点以上から、前記オレフィン系エステル基含有共重合体またはオレフィン系酸基含有共重合体が熱分解する温度の間であればよい。加熱・融合の時間としては、加熱の温度が高ければ短い時間で足り、加熱の温度が低ければ長い時間が必要である。即ち、加熱・融合の時間は、加熱の温度に依存するので一概に規定することはできないが、一般的には10分~10時間である。
<冷却工程>
冷却工程とは、上記粒子を含む水系媒体の温度を、前記オレフィン系エステル基含有共重合体の結晶化温度より低い温度まで冷却する工程である。冷却を結晶化温度より低い温度まで行わないと、粗大粒子が発生してしまう。具体的な冷却速度は0.1~50℃/分である。
また、冷却中または冷却後に前記オレフィン系エステル基含有共重合体の結晶化速度が速い温度に保持し、結晶化を促進させるアニーリングを行うことが好ましい。30~70℃の温度で保持することで結晶化が促進されてトナーの保管時の耐ブロッキング性が良化する。
<洗浄工程>
上記工程を経て作製した粒子を、洗浄、ろ過、繰り返すことによりトナー中の不純物を除去することができる。具体的にはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びそのNa塩などのキレート剤を含有した水溶液を用いてトナーを洗浄し、さらに純水で洗浄することが好ましい。純水での洗浄はろ過を複数回繰り返すことによりトナー中の金属塩や界面活性剤などを除くことができる。ろ過の回数は3~20回が製造効率の点から好ましく、3~10回がより好ましい。
<乾燥工程>
上記工程で得た粒子の乾燥を行い、剪断力を印加して上述した低抵抗外添剤を添加する。必要に応じて、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム等の無機粒体や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を併用して添加してもよい。これらの無機粒体や樹脂粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
以下、本発明を実施例と比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、実施例及び比較例の部数は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。また、下記の実施例4は参考例である。
<樹脂微粒子1分散液の製造>
・トルエン(和光純薬製)300g
・エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-A(R1=H、R2=H、R3=CH3、一般式(2)で表わされるユニット比率の平均:15質量%、酸価=0mgKOH/g、重量平均分子量:110000、融点:86℃、破断伸度=700%、(l+m+n)/W=1.00)100g
・オレフィン系酸基含有共重合体A((エチレン-メタクリル酸共重合体、融点=90℃、酸価=90mgKOH/g)25g
以上の処方を混合し、90℃で溶解させた。
別途、イオン交換水700gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.7部、ラウリン酸ナトリウム1.5部、N,N-ジメチルアミノエタノール1.65部を加え90℃で加熱溶解させた。次いで上記のトルエン溶液と水溶液を混ぜ合わせ、超高速撹拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて7000rpmで撹拌した。さらに、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)用いて200MPaの圧力で乳化した。その後、エバポレーターを用いて、トルエンを除去し、イオン交換水で濃度調整を行い樹脂微粒子1の濃度20%の水系分散液(樹脂微粒子1分散液)を得た。
該樹脂微粒子1の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.40μmであった。
<樹脂微粒子2分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-B(R1=H、R2=H、R3=CH3、一般式(2)で表わされるユニット比率の平均:20質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:75℃、破断伸度=800%、(l+m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子2分散液を得た。得られた樹脂微粒子2の体積基準のメジアン径は、0.45μmであった。
<樹脂微粒子3分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-アクリル酸エチル共重合体EEA(R1=H、R4=H、R5=C25、一般式(3)で表わされるユニット比率の平均:25質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:91℃、破断伸度=900%、(l+m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子3分散液を得た。得られた樹脂微粒子3の体積基準のメジアン径は、0.41μmであった。
<樹脂微粒子4分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをエチレン-1-ブテン共重合体A(1-ブテンユニット比率:16質量%、酸価=0mgKOH/g、融点:77℃、破断伸度=900%、(m+n)/W=1.00)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子4分散液を得た。得られた樹脂微粒子4の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
<樹脂微粒子5分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aを環状オレフィン樹脂A(ポリプラスチック製:TOPAS-TM)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子5分散液を得た。得られた樹脂微粒子5の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
<樹脂微粒子6分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aをポリエチレン(酸価=0mgKOH/g、融点:87℃)に変更した以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様に樹脂微粒子6分散液を得た。得られた樹脂微粒子6の体積基準のメジアン径は、0.46μmであった。
<樹脂微粒子7分散液の製造>
オレフィン系酸基含有共重合体Aを使用しなかった以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子7分散液を得た。得られた樹脂微粒子7の体積基準のメジアン径は、5.51μmであった。
<樹脂微粒子8分散液の製造>
エチレン-酢酸ビニル共重合体EVA-Aおよびオレフィン系酸基含有共重合体Aを使用せず、結晶性ポリエステル樹脂A(組成(モル比)〔1,9-ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、数平均分子量(Mn)=5,500、重量平均分子量(Mw)=15,500、ピーク分子量(Mp)=11,400、融点=72℃、酸価=13mgKOH/g)の使用量を125gにした以外は樹脂微粒子1分散液の製造方法と同様にして、樹脂微粒子8分散液を得た。得られた樹脂微粒子8の体積基準のメジアン径は、0.25μmであった。
<着色剤微粒子分散液の製造>
・着色剤 10.0部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5部
・イオン交換水 88.5部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の濃度10%の水系分散液(着色剤微粒子分散液)を調製した。得られた着色剤微粒子の体積基準のメジアン径は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.20μmであった。
<脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液の製造>
・脂肪族炭化水素化合物(HNP-51、融点78℃、日本精蝋製) 20.0部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を撹拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック製)へ循環させて分散処理を60分間行った。分散処理の条件は、以下のようにした。
・ローター外径3cm
・クリアランス0.3mm
・ローター回転数19000r/min
・スクリーン回転数19000r/min
分散処理後、ローター回転数1000r/min、スクリーン回転数0r/min、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、脂肪族炭化水素化合物微粒子の濃度20%の水系分散液(脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液)を得た。該脂肪族炭化水素化合物微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.15μmであった。
<シリコーンオイル乳化液の製造>
・シリコーンオイル 20.0部
(ジメチルシリコーンオイル 信越化学製:KF96-50CS)
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
・イオン交換水 79.0部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、シリコーンオイルを分散させてなるシリコーンオイルの濃度20%の水系分散液を調製した。得られたシリコーンオイル乳化液中のシリコーンオイル粒子の体積基準のメジアン径を動的光散乱式粒度分布径(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.09μmであった。
〔実施例1〕
・樹脂微粒子1分散液 500g
・着色剤微粒子分散液 80g
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 150g
・シリコーンオイル乳化液 50g
・イオン交換水 160g
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、10%硫酸マグネシウム水溶液60gを添加した。続いてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで73℃まで加熱した。73℃で20分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーIIIを用い、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
上記凝集粒子の分散液に、5%エチレンジアミン4酢酸ナトリウム水溶液330gを追加した後、撹拌を継続しながら、98℃まで加熱した。そして、98℃で1時間保持することで凝集粒子を融合させた。
その後、50℃まで冷却し3時間保持することでエチレン-酢酸ビニル共重合体の結晶化を促進させた。その後、25度まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物を5%エチレンジアミン4酢酸ナトリウム水溶液で洗浄し、さらにイオン交換水で洗浄を行った。洗浄終了後に真空乾燥機を用いて乾燥することで、体積基準のメジアン径が6.4μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100部に対して、疎水化処理されたシリカ微粒子A6.0部(一次粒子径;100nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)およびアナターゼ型酸化チタンA2.0部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合してトナーを得た。得られたトナーの構成条件を表1に示す。
〔実施例2〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をチタン酸ストロンチウム1.9部(一次粒子径;32nm、体積抵抗率;6.0×107Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例3〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンA1.0部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;8%)およびチタン酸ストロンチウム1.0部(一次粒子径;35nm、体積抵抗率;6.0×107Ω・cm、被覆率;8%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例4〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部を酸化亜鉛2.1部(一次粒子径;30nm、体積抵抗率;1.0×104Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例5〕
シリコーンオイル乳化液を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.5μmであった。
〔実施例6〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンB1.0部(一次粒子径;15nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例7〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をアナターゼ型酸化チタンC3.0部(一次粒子径;60nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例8〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部の添加量を3.0部とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例9〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部の添加量を1.0部とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例10〕
シリカ微粒子A6.0部をシリカ微粒子B2.4部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)とした以外は実施例1と同様にして、トナーを得た。
〔実施例11〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子2とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
〔実施例12〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子3とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.1μmであった。
〔実施例13〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子4とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.0μmであった。
〔実施例14〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子5とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
〔実施例15〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子6とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.2μmであった。
〔実施例16〕
・樹脂微粒子7分散液 400g
・着色剤微粒子分散液 80g
・脂肪族炭化水素化合物微粒子分散液 150g
・シリコーンオイル乳化液 50g
・イオン交換水 160g
上記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、10%硫酸マグネシウム水溶液60gを添加した。続いてホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000r/minで10分間分散した。その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながらで73℃まで加熱した。
73℃で5分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーIIIを用い、適宜確認し、体積平均粒径が約5.2μmである凝集粒子が形成されたところで、下記材料を3分間かけて投入した。
・樹脂微粒子7分散液 100g
投入後、73℃で10分保持した後、形成された凝集粒子の体積平均粒径を、コールターマルチサイザーIIIを用い、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。
前記凝集粒子の分散液に、5%エチレンジアミン4酢酸ナトリウム水溶液330gを追加した後、撹拌を継続しながら、98℃まで加熱した。そして、98℃で1時間保持することで凝集粒子を融合させた。
上記凝集粒子の分散液に、5%エチレンジアミン4酢酸ナトリウム水溶液330gを追加した後、撹拌を継続しながら、98℃まで加熱した。そして、98℃で1時間保持することで凝集粒子を融合させた。
その後、50℃まで冷却し3時間保持することでエチレン-酢酸ビニル共重合体の結晶化を促進させた。その後、25度まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物を5%エチレンジアミン4酢酸ナトリウム水溶液で洗浄し、さらにイオン交換水で洗浄を行った。洗浄終了後に真空乾燥機を用いて乾燥することで、体積基準のメジアン径が6.2μmのトナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100部に対して、疎水化処理されたシリカ微粒子A6.0部(一次粒子径;100nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)およびアナターゼ型酸化チタンA2.0部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×108Ω・cm、被覆率;16%)をヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合してトナーを得た。
〔実施例17〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子7とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は10.3μmであった。
〔比較例1〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をシリカ微粒子B2.4部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;≧1015Ω・cm、被覆率;35%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
〔比較例2〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をルチル型酸化チタン2.1部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
〔比較例3〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部をルチル型酸化チタン4.3部(一次粒子径;40nm、体積抵抗率;1.0×1014Ω・cm、被覆率;32%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
〔比較例4〕
アナターゼ型酸化チタンA2.0部を窒化ホウ素2.2部(一次粒子径;50nm、体積抵抗率;3.5×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は実施例17と同様にして、トナーを得た。
〔比較例5〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子8とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.7μmであった。
〔比較例6〕
樹脂微粒子1を樹脂微粒子8とし、アナターゼ型酸化チタンA2.0部を窒化ホウ素2.2部(一次粒子径;50nm、体積抵抗率;3.5×1014Ω・cm、被覆率;16%)とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。得られたトナーの体積基準のメジアン径は6.1μmであった。
上記各トナーを用いて、下記の評価試験を行った。評価結果を表2に示す。
<転写性評価>
シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)225gと上記トナー25gを混合させ、キヤノン製フルカラー複写機imageRUNNER ADVANCE C5051の現像器に充填させたものを空回転(トナー無補給)し現像剤にストレスを与えた後の画像評価を行った。この評価は低印字率、つまりはトナーの入れ替わりがほとんど無い状態での耐久性を促進的に評価する目的で行っている。具体的な手法としては高温多湿環境下(42℃/41%Rh)においてimageRUNNER ADVANCE用の現像空回転治具により370rpmの速さで5時間空回転させた。その現像剤を画像形成装置のシアン用現像器に入れて後述の評価を行った。転写評価を行った環境は、23℃50%RHであり、一次転写電流は30μAに設定して行った。
ベタ画像におけるトナーの載り量が0.35mg/cm2となるように調整した。評価紙は、GF-C081(A4、81.4g/m2、キヤノンマーケティングジャパンより販売)を用いた。
一次転写後に感光体上に残ったトナーと一次転写前のトナーをそれぞれ透明なポリエステル製の粘着テープによりテーピングしてはぎ取った。はぎ取った粘着テープを紙上に貼り、その濃度を分光濃度計500シリーズ(X-Rite社)で測定した。
以上により得られた一次転写前の画像濃度と、転写残の画像濃度の変化率を転写効率とし、下記の評価基準に基づいて評価を行った。
A:転写効率;90%以上
B:転写効率;80%以上90%未満
C:転写効率;70%以上80%未満
D:転写効率;70%未満
<電荷保持性の評価>
トナー0.01gをアルミパンに計量し、スコロトロン帯電装置を用いて-600Vに帯電させた。続いて、温度30℃湿度80%の雰囲気下で表面電位計(トレックジャパン製model347)を用いて表面電位の変化挙動を30分間測定した。測定した結果より、電荷保持率を以下の式より算出した。
30分後の電荷保持率(%)=(30分後の表面電位/初期表面電位)×100
A:電荷保持率が90%以上
B:電荷保持率が50%以上90%未満
C:電荷保持率が10%以上50%未満
D:電荷保持率が10%未満
<環境安定性の評価>
前記トナー1gと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)9gとを、プラスチックボトルに秤量し、温度30℃、湿度80%RHの環境下で24時間静置した。その後、振盪器(YS-LD、(株)ヤヨイ製)を用いて、温度30℃、湿度80%RHの環境下で、1分間に150往復の速さで30分間振盪し、トナーとキャリアからなる二成分現像剤を調製するとともに、前記トナーを帯電させた。一方で、温湿度の条件を温度23℃、湿度5%RHの環境下にした以外は同様の方法により、前記トナーを帯電させた。
トナーの帯電量は、ホソカワミクロン(株)のEspartアナライザーにて測定した。Espartアナライザーは、電場と音響場を同時に形成させた検知部(測定部)に試料粒子を導入し、レーザードップラー法で粒子の移動速度を測定して、粒径と帯電量を測定する装置である。装置の測定部に入った試料粒子は、音響場と電場の影響を受け、水平方向に偏倚しながら落下し、この水平方向の速度のビート周波数がカウントされる。カウント値は、コンピュータに割り込みで入力され、リアルタイムでコンピュータ画面に粒子径分布又は単位粒径当たりの帯電量分布が示される。そして、所定の個数分の帯電量が測定されると画面は停止し、その後、帯電量と粒子径の3次元分布や粒径別の帯電量分布、平均帯電量(クーロン/重量)などが画面に表示される。Espartアナライザーの測定部に試料粒子として前記二成分現像剤を導入することで、トナーの摩擦帯電量を測定できる。
温度30℃、湿度80%RHの環境下で測定された帯電量をQHH、温度23℃、湿度5%RHの環境下で測定された帯電量をQNLとし、QNL/QHH帯電環境差の指標として算出し、下記の基準に基づいて評価を行った。
評価基準
A:QNL/QHHが80%以上
B:QNL/QHHが60%以上80%未満
C:QNL/QHHが60%未満
<帯電立ち上がり性>
前記トナー1gと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)9gとを、プラスチックボトルに秤量し、温度23℃、湿度5%RHの環境下で24時間静置した。その後、振盪器(YS-LD、(株)ヤヨイ製)を用いて、温度15℃、湿度15%RHの環境下で、1分間に150往復の速さで2分間振盪し、前記トナーを帯電させた。この時点でサンプリングした現像剤の帯電量を上述のEspartアナライザーにより測定した帯電量をQ2とした。同様にして30分間振盪した時点で測定した帯電量をQ30とした。これらによって算出されるQ2/Q30の値を帯電立ち上がり性の指標として用い、下記の基準に基づいて評価を行った。
A:Q2/Q30が80%以上
B:Q2/Q30が60%以上80%未満
C:Q2/Q30が60%未満
<低温定着性の評価>
上記トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合し、二成分現像剤を調製した。市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)を使用し、受像紙(64g/m2)上に未定着のトナー画像(0.6mg/cm2)を形成した。市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。常温常湿下、プロセススピードを246mm/秒に設定し、前記未定着画像を定着させたときの様子を目視にて評価した。
A:120℃以下の温度で定着が可能。
B:120℃より高く、140℃以下の温度で定着が可能。
C:140℃より高く、160℃以下の温度で定着が可能。
D:160℃より高く、200℃以下の温度で定着が可能、または定着可能な温度領域がない。
Figure 0007034641000005
Figure 0007034641000006
Figure 0007034641000007

Claims (7)

  1. 結着樹脂を有するトナー粒子に無機微粒子が外添されているトナーであって、
    前記トナー粒子の表層結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系共重合体であり、前記無機微粒子が、体積抵抗率が1.0×103Ω・cm以上1.0×1011Ω・cm以下である低抵抗無機微粒子を含有し、
    前記低抵抗無機微粒子がアナターゼ型酸化チタンまたはチタン酸ストロンチウムであることを特徴とするトナー。
  2. 前記表層結着樹脂がオレフィン系共重合体としてオレフィン系エステル基含有共重合体とオレフィン系酸基含有共重合体を含有し、下記式(1)で示されるユニットY1と、下記式(2)で示されるユニットおよび下記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2とを有し、エステル基濃度がオレフィン系エステル基含有共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下である請求項1に記載のトナー。
    Figure 0007034641000008
    (式中、R1はHまたはCH3を示し、R2はHまたはCH3を示し、R3はCH3またはC25を示し、R4はHまたはCH3を示し、R5はCH3またはC25を示す。)
  3. 前記トナー粒子の内部結着樹脂の50質量%以上がオレフィン系エステル基含有共重合体であり、上記式(1)で示されるユニットY1と、上記式(2)で示されるユニットおよび上記式(3)で示されるユニットの群から選択される少なくとも1種のユニットY2とを有し、エステル基濃度がオレフィン系エステル基含有共重合体の全質量に対して2質量%以上18質量%以下である請求項1または2に記載のトナー。
  4. 前記低抵抗無機微粒子の被覆率が10%以上25%以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナー。
  5. 前記低抵抗無機微粒子の平均粒子径が25nm以上50nm以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナー。
  6. 前記低抵抗無機微粒子としてアナターゼ型酸化チタンとチタン酸ストロンチウムを含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナー。
  7. 前記トナー粒子が、シリコーン化合物を含有しており、該シリコーン化合物は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下含有している請求項1乃至のいずれか1項に記載のトナー。
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