JP7034402B1 - 給湯機 - Google Patents

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Abstract

熱媒体が循環する熱媒体回路を備え、熱媒体の熱を蓄える蓄熱運転と、熱媒体の熱を利用して温水需要先に給湯する給湯運転とを行う給湯機であって、潜熱蓄熱材を有し、潜熱蓄熱材と熱媒体との間の熱授受により、蓄熱および放熱を行う潜熱蓄熱装置と、温度成層が形成されるように熱媒体が貯留される熱媒体蓄熱装置と、熱媒体を加熱する加熱装置とを備え、加熱装置は、少なくとも熱媒体蓄熱装置の下部から流出した熱媒体を加熱する。

Description

本開示は、熱源で生成した熱を蓄える蓄熱タンクを備えた給湯機に関するものである。
従来、ヒートポンプユニットとタンクユニットとが分割して構成された給湯機が知られている。このような給湯機は、ヒートポンプユニットとタンクユニットとが冷媒配管または熱媒体配管、電源線および通信線等で接続され、一体的に動作する。
近年、タンクユニットを小型化することを目的として、単位容積あたりの蓄熱量が水と比較して大きい潜熱蓄熱材を蓄熱タンク内の蓄熱材に利用した給湯機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の給湯機では、蓄熱タンク内の蓄熱材として潜熱蓄熱材を用いており、潜熱蓄熱材の特性上、蓄熱タンクから加熱手段へ流出する熱媒体としての湯水の温度が潜熱蓄熱材の温度よりも低下しない。そのため、蓄熱タンクへの蓄熱が進み、蓄熱タンク内の熱媒体が高温となるにつれて、蓄熱タンクから加熱手段へ流出する湯水の温度が高くなり、エネルギー効率が低下してしまう。そこで、蓄熱材の蓄熱状態に応じて加熱温度または熱媒体の流量を低下させることにより、エネルギー効率を高く維持する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2009-085565号公報 特開2015-175582号公報
しかしながら、特許文献2では、蓄熱タンクの蓄熱状態に応じて熱媒体の加熱温度および流量を制御し、熱媒体の温度が高温になるにつれて熱媒体の温度および流量を低下させる。そのため、蓄熱タンクにおける単位時間あたりの蓄熱量が低下してしまうという課題があった。
本開示は、上記従来の技術における課題に鑑みてなされたものであって、蓄熱タンクにおける単位時間あたりの蓄熱量を低下させることなく、蓄熱運転時のエネルギー効率を向上させることができる給湯機を提供することを目的とする。
本開示に係る給湯機は、熱媒体が循環する熱媒体回路を備え、前記熱媒体の熱を蓄える蓄熱運転と、前記熱媒体の熱を利用して温水需要先に給湯する給湯運転とを行う給湯機であって、潜熱蓄熱材を有し、前記潜熱蓄熱材と前記熱媒体との間の熱授受により、蓄熱および放熱を行う潜熱蓄熱装置と、温度成層が形成されるように前記熱媒体が貯留される熱媒体蓄熱装置と、前記熱媒体を加熱する加熱装置とを備え、前記加熱装置が前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置の両方に直接接続され、市水供給源が前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置の両方に直接接続され、前記加熱装置は、前記潜熱蓄熱装置または前記熱媒体蓄熱装置の下部から流出した前記熱媒体を加熱し、前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置のいずれかに対して加熱された前記熱媒体を供給するものである。
本開示によれば、温度成層が形成された熱媒体蓄熱装置の下部から流出した熱媒体が加熱装置によって加熱される。このとき、温度成層によって温度が低く保たれた熱媒体が加熱装置で加熱されるため、蓄熱タンクにおける単位時間あたりの蓄熱量を低下させることなく、蓄熱運転時のエネルギー効率を向上させることができる。
実施の形態1に係る給湯機の構成の一例を示す機能ブロック図である。 図1の給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。 図1の潜熱蓄熱装置の外観の一例を示す模式図である。 図1の熱媒体蓄熱装置の外観の一例を示す模式図である。 図1の制御装置の構成の一例を示すハードウェア構成図である。 図1の制御装置の構成の他の例を示すハードウェア構成図である。 蓄熱運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第1の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第2の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 実施の形態1に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。 第1の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第2の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第3の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 実施の形態2に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態2に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。 第3の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第4の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 第4の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。 実施の形態3に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施の形態3に係る給湯機の変形例の回路構成の一例を示す模式図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、本開示は、以下の各実施の形態に示す構成のうち、組合せ可能な構成のあらゆる組合せを含むものである。また、各図において、同一の符号を付したものは、同一のまたはこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。
実施の形態1.
本実施の形態1に係る給湯機について説明する。本実施の形態1に係る給湯機は、熱媒体回路を循環する熱媒体の熱を蓄える蓄熱運転と、熱媒体の熱を利用して温水を生成し、生成された温水を温水需要先へ給湯するものである。
[給湯機1の構成]
図1は、本実施の形態1に係る給湯機の構成の一例を示す機能ブロック図である。図2は、図1の給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。図1および図2に示すように、給湯機1は、熱源ユニット11および制御装置10を含んで構成され、市水供給源2および温水需要先3が接続されている。市水供給源2は、給湯に必要となる熱媒体としての水を給湯機1に供給する水源である。市水供給源2は、例えば、一般的な水道等の端末である。温水需要先3は、給湯機1で生成された温水の利用先である。温水需要先3は、例えば、一般家庭の浴室およびシャワー等の端末である。
(熱源ユニット11)
熱源ユニット11は、ヒートポンプ装置111、潜熱蓄熱装置112、熱媒体蓄熱装置113、熱媒体配管114、熱媒体回路切替装置115、ポンプ116、センサ117、データ送信装置118および制御指令受信装置119を備えている。ヒートポンプ装置111、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113が熱媒体配管114によって接続されることによって熱媒体回路が形成され、熱媒体回路中を水等の熱媒体が循環する。なお、以下では、熱媒体として水が用いられる場合に、熱媒体回路を水回路と称して説明することがある。
熱源ユニット11内に設けられたこれらの装置は、それぞれ1台に限られず、複数台設けられてもよい。例えば、この例では、熱媒体回路切替装置115として、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bが設けられている。
ヒートポンプ装置111は、熱媒体を加熱する加熱装置として設けられている。ヒートポンプ装置111は、水回路中を循環する熱媒体をヒートポンプ機構によって加熱する。ヒートポンプ装置111は、第2の熱媒体回路切替装置115bおよびポンプ116に接続されている。
なお、以下に示す例では、加熱装置としてヒートポンプ装置111が用いられる場合について説明するが、加熱装置はヒートポンプ装置111に限られない。本実施の形態1では、例えば、流入する熱媒体の温度が低温であるほど、加熱の際のエネルギー効率が高くなる特性を有する加熱装置であれば、そのような加熱装置をヒートポンプ装置111の代わりに適用することができる。
潜熱蓄熱装置112は、物質の相変化による熱授受を利用して潜熱の蓄熱および放熱を行う。潜熱蓄熱装置112は、熱媒体蓄熱装置113に対して直列に接続されるとともに、第2の熱媒体回路切替装置115bに接続されている。
図3は、図1の潜熱蓄熱装置の外観の一例を示す模式図である。図3に示すように、潜熱蓄熱装置112は、例えば直方体状または円柱状に形成され、内部に潜熱蓄熱材が充填されている。このような潜熱蓄熱材として、例えばパラフィンなどが用いられる。潜熱蓄熱装置112は、上面部および底面部のそれぞれに、熱媒体の出入口となる配管が1本ずつ接続され、一方の配管から熱媒体が流入した場合に、流入した熱媒体と同量の熱媒体が他方の配管から流出するようになっている。このように、潜熱蓄熱装置112に対して熱媒体が流入出すると、潜熱蓄熱装置112では、内部に充填された潜熱蓄熱材の相変化により、熱媒体に対する熱授受が行われる。
図1の熱媒体蓄熱装置113は、ヒートポンプ装置111によって加熱された熱媒体を貯留することで、蓄熱および放熱を行う。熱媒体蓄熱装置113は、潜熱蓄熱装置112に対して直列に接続されるとともに、第1の熱媒体回路切替装置115aに接続されている。
図4は、図1の熱媒体蓄熱装置の外観の一例を示す模式図である。図4に示すように、熱媒体蓄熱装置113は、例えば直方体状または円柱状に形成されている。熱媒体蓄熱装置113として、例えば、水を熱媒体として利用する密閉式タンクが用いられる。熱媒体蓄熱装置113は、上面部および底面部のそれぞれに、熱媒体の出入口となる配管が2本ずつ接続され、一方の面のいずれかの配管から熱媒体が流入した場合に、流入した熱媒体と同量の熱媒体が他方の面のいずれかの配管から流出するようになっている。熱媒体蓄熱装置113の内部は常に熱媒体で満たされており、熱媒体の温度差から生じる密度差によって上部方向に向かうにつれて高温となり、下部方向に向かうにつれて低温となるような温度成層が、常に形成されている。
本実施の形態1において、熱媒体蓄熱装置113が潜熱蓄熱装置112と直列に接続される場合には、上部に設けられた2本の配管のうち、いずれか一方の配管が潜熱蓄熱装置112と接続され、他方の配管は使用されない。また、熱媒体蓄熱装置113の下部に設けられた2本の配管のうち、いずれか一方の配管が後述する第1の熱媒体回路切替装置115aと接続され、他方の配管は使用されない。
図1の熱媒体回路切替装置115は、各装置が熱媒体配管114によって接続されることにより形成された水回路において、流路を切り替えるために設けられている。熱媒体回路切替装置115の切り替えは、制御装置10によって制御される。熱媒体回路切替装置115として、例えば三方弁等の弁が用いられる。図1および図2の例では、熱媒体回路切替装置115として第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bが設けられている。
第1の熱媒体回路切替装置115aは、3つの接続口を有し、それぞれの接続口に、市水供給源2、熱媒体蓄熱装置113の下部側およびポンプ116が接続されている。第2の熱媒体回路切替装置115bは、3つの接続口を有し、それぞれの接続口に、温水需要先3、ヒートポンプ装置111および潜熱蓄熱装置112の上部側が接続されている。
ポンプ116は、水回路内の熱媒体を流すために圧力を加える装置であり、図示しないモータによって駆動される。ポンプ116は、ヒートポンプ装置111および第1の熱媒体回路切替装置115aに接続されている。
センサ117は、熱源ユニット11における各所の物理量を計測する。センサ117は、熱源ユニット11に1または複数設けられている。具体的には、センサ117は、例えば、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113の内部温度、ならびに、熱媒体配管114内の熱媒体の流量等の物理量を計測する。
データ送信装置118は、センサ117で計測されたデータを、後述する制御装置10のデータ記憶装置12へ送信する。制御指令受信装置119は、後述する制御装置10の制御指令装置13から出力された制御指令値を受信し、熱源ユニット11の各装置へ伝達する。
(制御装置10)
制御装置10は、データ記憶装置12および制御指令装置13を備え、予め設定された各種の設定値およびセンサ117で計測された物理量等に基づき、給湯機1を制御する。制御装置10は、マイクロコンピュータなどの演算装置上でソフトウェアを実行することにより各種機能が実現され、もしくは各種機能を実現する回路デバイスなどのハードウェア等で構成されている。
データ記憶装置12は、制御に利用するために予め設定された各種の設定値、ならびに、センサ117で計測された物理量の情報を記憶する。データ記憶装置12には、設定値記憶領域121および計測値記憶領域122が設けられている。
設定値記憶領域121は、制御に利用するために予め設定された各種の設定値を記憶するために設けられた領域である。設定値記憶領域121に記憶される設定値としては、例えば給湯温度等がある。
計測値記憶領域122は、センサ117で計測された物理量を示す情報を記憶するために設けられた領域である。計測値記憶領域122に記憶される物理量としては、例えば、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113の内部温度、ならびに、熱媒体配管114内の熱媒体の流量等がある。
制御指令装置13は、データ記憶装置12に記憶されている各種の情報に基づき、ヒートポンプ装置111、熱媒体回路切替装置115およびポンプ116を制御するための制御指令値を演算する。そして、制御指令装置13は、演算によって生成した制御指令値を熱源ユニット11に対して出力する。制御指令装置13は、熱媒体回路切替判定部131および制御指令値演算部132を有している。
熱媒体回路切替判定部131は、データ記憶装置12に記憶された各種の情報に基づき、熱媒体配管114の接続状態をどのように変更するかを判定する。そして、熱媒体回路切替判定部131は、判定結果に基づき、熱媒体回路切替装置115を制御する。
制御指令値演算部132は、データ記憶装置12に記憶された情報と、熱媒体回路切替判定部131で判定された熱媒体配管114の接続状態とに基づき、ヒートポンプ装置111およびポンプ116の運転を制御するための制御指令値を演算して生成する。
図5は、図1の制御装置の構成の一例を示すハードウェア構成図である。制御装置10の各種機能がハードウェアで実行される場合、図1の制御装置10は、図5に示すように、処理回路51で構成される。図1のデータ記憶装置12および制御指令装置13の各機能は、処理回路51により実現される。
各機能がハードウェアで実行される場合、処理回路51は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。データ記憶装置12および制御指令装置13の各部の機能それぞれを処理回路51で実現してもよいし、各部の機能を1つの処理回路51で実現してもよい。
図6は、図1の制御装置の構成の他の例を示すハードウェア構成図である。制御装置10の各種機能がソフトウェアで実行される場合、図1の制御装置10は、図6に示すように、プロセッサ52およびメモリ53で構成される。データ記憶装置12および制御指令装置13の各機能は、プロセッサ52およびメモリ53により実現される。
各機能がソフトウェアで実行される場合、データ記憶装置12および制御指令装置13の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアおよびファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ53に格納される。プロセッサ52は、メモリ53に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。
メモリ53として、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable and Programmable ROM)およびEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などの不揮発性または揮発性の半導体メモリなどが用いられる。また、メモリ53として、例えば、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、CD(Compact Disc)、MD(Mini Disc)およびDVD(Digital Versatile Disc)などの着脱可能な記録媒体が用いられてもよい。
[給湯機1の動作]
上記構成を有する給湯機1の動作について説明する。ここでは、蓄熱運転および給湯運転の際の熱媒体回路を循環する熱媒体の流れ、ならびに、蓄熱給湯処理について説明する。本実施の形態1に係る給湯機1は、蓄熱運転、第1の給湯運転および第2の給湯運転を行うことができる。
(蓄熱運転)
給湯機1による蓄熱運転について説明する。本実施の形態1による蓄熱運転は、ヒートポンプ装置111によって低温の熱媒体を加熱し、加熱された熱媒体の熱を潜熱蓄熱装置112に蓄えるとともに、熱媒体を熱媒体蓄熱装置113に貯留する運転である。
図7は、蓄熱運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図7において、太線矢印は、熱媒体の流れを示す。蓄熱運転が開始されると、制御装置10の制御指令装置13は、熱媒体蓄熱装置113の下部側の配管とポンプ116の吸入側とが接続するように、第1の熱媒体回路切替装置115aに対して制御指令値を供給する。また、制御指令装置13は、ヒートポンプ装置111と潜熱蓄熱装置112の上部側の配管とが接続されるように、第2の熱媒体回路切替装置115bに対して制御指令値を供給する。さらに、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。
制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図7に示すように、熱媒体蓄熱装置113の下部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の下部から流出する熱媒体は、常に低温状態となっている。
熱媒体蓄熱装置113から流出した低温の熱媒体は、第1の熱媒体回路切替装置115aを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第2の熱媒体回路切替装置115bを介して潜熱蓄熱装置112に流入する。
潜熱蓄熱装置112に流入した高温の熱媒体は、潜熱蓄熱材を加熱し、潜熱蓄熱装置112から流出する。そして、潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、熱媒体蓄熱装置113に流入し、貯留される。
このように、蓄熱運転では、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113が直列に接続され、かつ、潜熱蓄熱装置112が上流側に配置される。これにより、加熱された熱媒体の熱を潜熱蓄熱装置112に蓄えることができるとともに、熱媒体を熱媒体蓄熱装置113に貯留することができる。
(第1の給湯運転)
給湯機1による第1の給湯運転について説明する。給湯運転は、温水需要先3で所望の温度の熱媒体(水)を利用するために、設定された給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給するための運転である。また、第1の給湯運転は、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体を利用して、所望の給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給するための運転である。
図8は、第1の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図8において、太線矢印は、熱媒体の流れを示す。第1の給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、市水供給源2と熱媒体蓄熱装置113の下部側の配管とが接続されるように、第1の熱媒体回路切替装置115aに対して制御指令値を供給する。また、制御指令装置13は、潜熱蓄熱装置112の上部側の配管と温水需要先3とが接続されるように、第2の熱媒体回路切替装置115bに対して制御指令値を供給する。
これにより、図8に示すように、市水供給源2からの熱媒体が第1の熱媒体回路切替装置115aを介して熱媒体蓄熱装置113の下部に流入する。熱媒体蓄熱装置113に熱媒体が流入すると、熱媒体蓄熱装置113の上部に貯留された熱媒体が流出し、潜熱蓄熱装置112に流入する。
このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の上部から流出する熱媒体は、常に高温状態となっている。そのため、潜熱蓄熱装置112に流入した熱媒体は、潜熱蓄熱材の放熱によってさらに加熱され、潜熱蓄熱装置112から流出する。潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、第2の熱媒体回路切替装置115bを介して温水需要先3に供給される。
このように、第1の給湯運転では、熱媒体蓄熱装置113から流出した熱媒体が潜熱蓄熱装置112で加熱され、加熱された熱媒体が温水需要先3へ供給される。
そのため、熱媒体蓄熱装置113の上部に形成される高温層が消失する湯切れ状態となった場合でも、熱媒体が潜熱蓄熱装置112で加熱されるので、給湯機1としては給湯運転を継続することができる。
(第2の給湯運転)
給湯機1による第2の給湯運転について説明する。第2の給湯運転は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合に行われる運転である。
図9は、第2の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図9において、太線矢印は、熱媒体の流れを示す。第2の給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、市水供給源2とポンプ116の吸入側とが接続するように、第1の熱媒体回路切替装置115aに対して制御指令値を供給する。また、制御指令装置13は、ヒートポンプ装置111と温水需要先3とが接続されるように、第2の熱媒体回路切替装置115bに対して制御指令値を供給する。そして、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。
これにより、図9に示すように、市水供給源2から供給された低温の熱媒体が、第1の熱媒体回路切替装置115aを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第2の熱媒体回路切替装置115bを介して温水需要先3に供給される。
このように、第2の給湯運転では、市水供給源2から供給された熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱され、加熱された熱媒体が温水需要先3へ供給される。そのため、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合でも、熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱されるので、給湯機1としては給湯運転を継続することができる。ただし、この場合には、ヒートポンプ装置111が給湯運転に使用されるため、第2の給湯運転では、上述した蓄熱運転を実行することができない。
(蓄熱給湯処理)
図10は、本実施の形態1に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、制御装置10の制御指令装置13は、ユーザによって設定された設定給湯温度を、データ記憶装置12の設定値記憶領域121から読み出して取得する。
ステップS2において、制御指令装置13は、設定されている沸き上げモードをデータ記憶装置12の設定値記憶領域121から読み出して取得する。沸き上げモードは、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113に設けられた複数の温度計測用のセンサ117のうち、いずれのセンサによる計測値を参照するのかを決定するためのものである。この沸き上げモードは、例えば、ユーザによって更新できる設定としてもよい。
ステップS3において、制御指令装置13は、センサ117によって計測された潜熱蓄熱装置112の内部温度を、データ記憶装置12の計測値記憶領域122から読み出して取得する。ステップS4において、制御指令装置13は、センサ117によって計測された熱媒体蓄熱装置113の内部温度を、データ記憶装置12の計測値記憶領域122から読み出して取得する。
ステップS5において、制御指令装置13は、給湯要求の有無を判断する。給湯要求は、例えば、ユーザからの給湯開始指令を制御指令受信装置119で受け取った場合、あるいは、データ記憶装置12の設定値記憶領域121に予め設定された給湯開始時間となった場合等に、制御指令装置13が受け取るものである。この給湯開始指令は、例えば、ユーザによって更新できる設定としてもよい。
制御指令装置13が給湯要求を受け取った場合(ステップS5:Yes)には、処理がステップS6に移行する。ステップS6において、制御指令装置13の熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS3で取得された潜熱蓄熱装置112の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度よりも低い場合(ステップS6:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図8に示す第1の給湯運転を行うように、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続を判定する。
そして、ステップS7において、制御指令装置13の制御指令値演算部132は、第1の給湯運転を行うための、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続状態がそれぞれの制御指令値に応じて切り替わり、給湯機1では第1の給湯運転が行われる。
また、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度以上である場合(ステップS6:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図9に示す第2の給湯運転を行うように、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続を判定する。そして、ステップS8において、制御指令値演算部132は、第2の給湯運転を行うための、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続状態がそれぞれの制御指令値に応じて切り替わり、給湯機1では第2の給湯運転が行われる。
一方、ステップS5において、制御指令装置13が給湯要求を受け取っていない場合(ステップS5:No)には処理がステップS9に移行する。ステップS9において、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS4で取得された熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS9:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS10において、現在の運転を維持するように、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続を判定する。
この場合、制御指令値演算部132は、熱媒体回路切替判定部131による判定の結果に基づき、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算する。例えば、現在の運転が蓄熱運転である場合には、制御指令値演算部132は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113が満蓄になるまで蓄熱運転を継続し、その後に停止するようにするための、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算して生成する。また、制御指令値演算部132は、現在の運転状態が停止状態である場合には、そのまま停止状態を継続するための、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。
また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS9:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図7に示す蓄熱運転を行うように、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続を判定する。そして、ステップS11において、制御指令値演算部132は、蓄熱運転を行うための、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bに対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第2の熱媒体回路切替装置115bの接続状態がそれぞれの制御指令値に応じて切り替わり、給湯機1では蓄熱運転が行われる。
以上のように、本実施の形態1に係る給湯機1では、温度成層が形成された熱媒体蓄熱装置113の下部から流出した熱媒体がヒートポンプ装置111によって加熱される。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は温度成層が形成されており、これによって温度が低く保たれた熱媒体が熱媒体蓄熱装置113から流出し、ヒートポンプ装置111で加熱される。そのため、蓄熱運転時のヒートポンプ装置111による加熱におけるエネルギー効率を向上させることができる。また、この場合には、蓄熱タンクにおける単位時間あたりの蓄熱量を低下させる必要がないため、単位時間あたりの蓄熱量を大きく保つことができる。
実施の形態2.
次に、本実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係る給湯機1は、潜熱蓄熱装置112と熱媒体蓄熱装置113とが並列に接続される点で実施の形態1と相違する。なお、本実施の形態2において、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[給湯機1の構成]
本実施の形態2に係る給湯機1の機能的な構成は、図1に示す実施の形態1と同様である。図11は、本実施の形態2に係る給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。以下では、給湯機1における各部の接続関係について説明する。
本実施の形態2において、熱媒体回路切替装置115として、第1の熱媒体回路切替装置115a~第8の熱媒体回路切替装置115hが設けられている。第1の熱媒体回路切替装置115a~第8の熱媒体回路切替装置115hは、実施の形態1における熱媒体回路切替装置115と同様に、例えば三方弁であり、3つの接続口を有している。
第1の熱媒体回路切替装置115aは、それぞれの接続口に、潜熱蓄熱装置112の下部側配管、第5の熱媒体回路切替装置115eおよび第7の熱媒体回路切替装置115gが接続されている。第2の熱媒体回路切替装置115bは、それぞれの接続口に、潜熱蓄熱装置112の上部側配管、第4の熱媒体回路切替装置115dおよび第8の熱媒体回路切替装置115hが接続されている。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、それぞれの接続口に、市水供給源2、熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管および第5の熱媒体回路切替装置115eが接続されている。第4の熱媒体回路切替装置115dは、それぞれの接続口に、温水需要先3、熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管および第2の熱媒体回路切替装置115bが接続されている。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、それぞれの接続口に、第1の熱媒体回路切替装置115a、第3の熱媒体回路切替装置115cおよび第6の熱媒体回路切替装置115fが接続されている。第6の熱媒体回路切替装置115fは、それぞれの接続口に、熱媒体蓄熱装置113の下部側の他方の配管、第5の熱媒体回路切替装置115eおよび第7の熱媒体回路切替装置115gが接続されている。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、それぞれの接続口に、ポンプ116の吸入側、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第6の熱媒体回路切替装置115fが接続されている。第8の熱媒体回路切替装置115hは、それぞれの接続口に、ヒートポンプ装置111、熱媒体蓄熱装置113の上部側の他方の配管および第2の熱媒体回路切替装置115bが接続されている。
このように各部が接続されることにより、ヒートポンプ装置111は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113の両方に直接接続され、いずれの蓄熱装置に対しても加熱した熱媒体を供給することができるようになっている。また、市水供給源2についても、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113の両方に直接接続され、いずれの蓄熱装置に対しても熱媒体を供給することができるようになっている。
[給湯機1の動作]
上記構成を有する給湯機1の動作について説明する。ここでは、蓄熱運転および給湯運転の際の熱媒体回路を循環する熱媒体の流れ、ならびに、蓄熱給湯処理について説明する。
本実施の形態2に係る給湯機1は、第1の蓄熱給湯運転、第2の蓄熱給湯運転および第3の給湯運転を行うことができる。また、本実施の形態2に係る給湯機1は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のうち一方の蓄熱装置の蓄熱量が減少した場合に、他方の蓄熱装置を利用して給湯運転を行うことができる。さらに、この給湯機1は、一方の蓄熱装置を利用して給湯運転を継続している間に、他方の蓄熱装置に対して蓄熱を行うことができる。
(第1の蓄熱給湯運転)
給湯機1による第1の蓄熱給湯運転について説明する。第1の蓄熱給湯運転は、ヒートポンプ装置111によって低温の熱媒体を加熱し、加熱された熱媒体を熱媒体蓄熱装置113に貯留する蓄熱運転を行うものである。また、第1の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に蓄えられた熱を利用して、設定された給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給する給湯運転を行うものである。
図12は、第1の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図12において、太線の実線矢印は、蓄熱運転による熱媒体の流れを示す。また、太線の破線矢印は、給湯運転による熱媒体の流れを示す。
第1の蓄熱給湯運転が開始されると、制御装置10の制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図12に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、潜熱蓄熱装置112の下部側の配管と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、潜熱蓄熱装置112の上部側の配管と第4の熱媒体回路切替装置115dとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、第2の熱媒体回路切替装置115bと温水需要先3とが接続するように切り替えられる。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、第1の熱媒体回路切替装置115aと第3の熱媒体回路切替装置115cとが接続するように切り替えられる。第6の熱媒体回路切替装置115fは、熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管と第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第6の熱媒体回路切替装置115fとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管とが接続するように切り替えられる。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図12に示すように、熱媒体蓄熱装置113の下部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の下部から流出する熱媒体は、常に低温状態となっている。
熱媒体蓄熱装置113から流出した低温の熱媒体は、第6の熱媒体回路切替装置115fおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115hを介して熱媒体蓄熱装置113に流入し、貯留される。
一方、市水供給源2からの熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115c、第5の熱媒体回路切替装置115eおよび第1の熱媒体回路切替装置115aを介して潜熱蓄熱装置112の下部に流入する。潜熱蓄熱装置112に流入した熱媒体は、潜熱蓄熱材の放熱によって加熱され、潜熱蓄熱装置112から流出する。潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、第2の熱媒体回路切替装置115bおよび第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第1の蓄熱給湯運転では、熱媒体蓄熱装置113を用いた蓄熱運転と、潜熱蓄熱装置112を用いた給湯運転との両方を同時に行うことができる。なお、第1の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に十分な蓄熱量が存在しているが、熱媒体蓄熱装置113には十分な蓄熱量が存在していない場合に行われる。
(第2の蓄熱給湯運転)
給湯機1による第2の蓄熱給湯運転について説明する。第2の蓄熱給湯運転は、ヒートポンプ装置111によって低温の熱媒体を加熱し、槓子された熱媒体の熱を潜熱蓄熱装置112に蓄える蓄熱運転を行うものである。また、第2の蓄熱給湯運転は、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体を利用して、設定された給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給する給湯運転を行うものである。
図13は、第2の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図13において、太線の実線矢印は、蓄熱運転による熱媒体の流れを示す。太線の破線矢印は、給湯運転による熱媒体の流れを示す。
第2の蓄熱給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図13に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、潜熱蓄熱装置112の下部側の配管と第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、潜熱蓄熱装置112の上部側の配管と第8の熱媒体回路切替装置115hとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管とが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管と温水需要先3とが接続するように切り替えられる。第5の熱媒体回路切替装置115eおよび第6の熱媒体回路切替装置115fは、第2の蓄熱給湯運転では使用されない。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第1の熱媒体回路切替装置115aとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と第2の熱媒体回路切替装置115bとが接続するように切り替えられる。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図13に示すように、潜熱蓄熱装置112から熱媒体が流出する。潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。
ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115hおよび第2の熱媒体回路切替装置115bを介して潜熱蓄熱装置112に流入する。潜熱蓄熱装置112に流入した高温の熱媒体は、潜熱蓄熱材を加熱し、潜熱蓄熱装置112から流出する。
一方、市水供給源2からの熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115cを介して熱媒体蓄熱装置113の下部に流入する。熱媒体蓄熱装置113に熱媒体が流入すると、熱媒体蓄熱装置113の上部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の上部から流出する熱媒体は、常に高温状態となっている。熱媒体蓄熱装置113から流出した熱媒体は、第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第2の蓄熱給湯運転では、第1の蓄熱給湯運転と同様に、蓄熱運転および給湯運転の両方を同時に行うことができる。なお、第2の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に十分な蓄熱量が存在していないが、熱媒体蓄熱装置113には十分な蓄熱量が存在している場合に行われる。
(第3の給湯運転)
給湯機1による第3の給湯運転について説明する。第3の給湯運転は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合に、ヒートポンプ装置111を用いて給湯を行う運転である。
図14は、第3の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図14において、太線矢印は、熱媒体の流れを示す。第3の給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図14に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、第5の熱媒体回路切替装置115eと第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、第4の熱媒体回路切替装置115dと第8の熱媒体回路切替装置115hとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、第2の熱媒体回路切替装置115bと温水需要先3とが接続するように切り替えられる。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、第1の熱媒体回路切替装置115aと第3の熱媒体回路切替装置115cとが接続するように切り替えられる。第6の熱媒体回路切替装置115fは、第3の給湯運転では使用されない。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第1の熱媒体回路切替装置115aとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と第2の熱媒体回路切替装置115bとが接続するように切り替えられる。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図14に示すように、市水供給源2から供給された低温の熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115c、第5の熱媒体回路切替装置115e、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。
ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115h、第2の熱媒体回路切替装置115bおよび第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第3の給湯運転では、市水供給源2から供給された熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱され、加熱された熱媒体が温水需要先3へ供給される。そのため、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合でも、熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱されるので、給湯機1としては給湯運転を継続することができる。ただし、この場合には、ヒートポンプ装置111が給湯運転に使用されるため、第3の給湯運転では、上述した蓄熱運転を実行することができない。
(蓄熱給湯処理)
図15および図16は、本実施の形態2に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。図15および図16に示す処理において、実施の形態1と共通する部分には同一の符号を付し、処理の詳細な説明を省略する。なお、図15および図16に示されるフローチャートにおいて、記号Aは、それぞれ対応する記号へと処理が移行することを示す。ステップS1~ステップS4の処理は、実施の形態1と共通するため、説明を省略する。
ステップS5において、制御装置10の制御指令装置13は、給湯要求の有無を判断する。制御指令装置13が給湯要求を受け取った場合(ステップS5:Yes)には、処理がステップS6に移行する。また、ステップS5において、制御指令装置13が給湯要求を受け取っていない場合(ステップS5:No)には処理がステップS25に移行する。
ステップS6において、制御指令装置13の熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS3で取得された潜熱蓄熱装置112の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度よりも低い場合(ステップS6:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図12に示す第1の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。
そして、ステップS21において、制御指令装置13の制御指令値演算部132は、第1の蓄熱給湯運転を行うための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第1の蓄熱給湯運転による給湯運転が行われる。
また、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度以上である場合(ステップS6:No)には、処理がステップS22に移行する。ステップS22において、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS4で取得された熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS22:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図13に示す第2の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。
そして、ステップS23において、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第2の蓄熱給湯運転による給湯運転が行われる。
また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS22:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図14に示す第3の給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。そして、ステップS24において、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第3の給湯運転が行われる。
次に、ステップS25において、制御指令装置13は、現在の給湯運転が、ヒートポンプ装置111から直接給湯する給湯運転中、すなわち、第3の給湯運転中であるか否かを判断する。第3の給湯運転中である場合(ステップS25:Yes)には、蓄熱運転が行われず、一連の処理が終了する。一方、第3の給湯運転中でない場合(ステップS25:No)には、処理がステップS26に移行する。
ステップS26において、熱媒体回路切替判定部131は、設定給湯温度と潜熱蓄熱装置112の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度よりも低い場合(ステップS26:Yes)には、処理がステップS27に移行する。ステップS27において、熱媒体回路切替判定部131は、設定給湯温度と熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。
比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS27:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS28において、現在の運転を維持するように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。この場合、制御指令値演算部132は、熱媒体回路切替判定部131による判定の結果に基づき、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算する。
例えば、現在の運転が蓄熱運転である場合には、制御指令値演算部132は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113が満蓄になるまで蓄熱運転を継続し、その後に停止するようにするための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。また、制御指令値演算部132は、現在の運転状態が停止状態である場合には、そのまま停止状態を継続するための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS27:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図12に示す第1の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。
そして、ステップS29において、制御指令値演算部132は、第1の蓄熱給湯運転を行うための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第1の蓄熱給湯運転による蓄熱運転が行われる。
一方、ステップS26において、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度以上である場合(ステップS26:No)には、処理がステップS30に移行する。ステップS30において、熱媒体回路切替判定部131は、設定給湯温度と熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。
比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS30:No)には、処理がステップS29に移行し、第1の蓄熱給湯運転による蓄熱運転が行われる。
また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS30:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図13に示す第2の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。そして、ステップS31において、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。
これにより、給湯機1では、第2の蓄熱給湯運転による蓄熱運転が行われる。
以上のように、本実施の形態2に係る給湯機1では、実施の形態1と同様の効果を奏することができる。また、給湯機1では、潜熱蓄熱装置112と熱媒体蓄熱装置113とが並列に接続されている。これにより、2つの蓄熱装置のうちいずれか一方の蓄熱装置の蓄熱量が減少した場合に、一方の蓄熱装置に対する蓄熱運転と、他方の蓄熱装置を用いた給湯運転とを同時に行うことができる。
実施の形態3.
次に、本実施の形態3について説明する。本実施の形態3に係る給湯機1は、潜熱蓄熱装置112と熱媒体蓄熱装置113とが直列または並列に接続される点で実施の形態1および2と相違する。なお、本実施の形態3において、実施の形態1および2と共通する部分には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
[給湯機1の構成]
本実施の形態3に係る給湯機1の機能的な構成は、図1に示す実施の形態1および2と同様である。図17は、本実施の形態3に係る給湯機の回路構成の一例を示す模式図である。以下では、給湯機1における各部の接続関係について説明する。
本実施の形態3において、熱媒体回路切替装置115として、第1の熱媒体回路切替装置115a~第10の熱媒体回路切替装置115jが設けられている。第1の熱媒体回路切替装置115a~第10の熱媒体回路切替装置115jは、実施の形態1および2における熱媒体回路切替装置115と同様に、例えば三方弁であり、3つの接続口を有している。
第1の熱媒体回路切替装置115aは、それぞれの接続口に、第5の熱媒体回路切替装置115e、第7の熱媒体回路切替装置115gおよび第9の熱媒体回路切替装置115iが接続されている。第2の熱媒体回路切替装置115bは、それぞれの接続口に、潜熱蓄熱装置112の上部側配管、第4の熱媒体回路切替装置115dおよび第8の熱媒体回路切替装置115hが接続されている。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、それぞれの接続口に、市水供給源2、熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管および第5の熱媒体回路切替装置115eが接続されている。第4の熱媒体回路切替装置115dは、それぞれの接続口に、温水需要先3、熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管および第2の熱媒体回路切替装置115bが接続されている。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、それぞれの接続口に、第1の熱媒体回路切替装置115a、第3の熱媒体回路切替装置115cおよび第6の熱媒体回路切替装置115fが接続されている。第6の熱媒体回路切替装置115fは、それぞれの接続口に、熱媒体蓄熱装置113の下部側の他方の配管、第5の熱媒体回路切替装置115eおよび第7の熱媒体回路切替装置115gが接続されている。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、それぞれの接続口に、ポンプ116の吸入側、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第6の熱媒体回路切替装置115fが接続されている。第8の熱媒体回路切替装置115hは、それぞれの接続口に、ヒートポンプ装置111、第2の熱媒体回路切替装置115bおよび第10の熱媒体回路切替装置115jが接続されている。
第9の熱媒体回路切替装置115iは、それぞれの接続口に、潜熱蓄熱装置112の下部側配管、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第10の熱媒体回路切替装置115jが接続されている。第10の熱媒体回路切替装置115jは、それぞれの接続口に、熱媒体蓄熱装置113の上部側の他方の配管、第8の熱媒体回路切替装置115hおよび第9の熱媒体回路切替装置115iが接続されている。
[給湯機1の動作]
上記構成を有する給湯機1の動作について説明する。ここでは、蓄熱運転および給湯運転の際の熱媒体回路を循環する熱媒体の流れ、ならびに、蓄熱給湯処理について説明する。本実施の形態3に係る給湯機1は、第1の蓄熱給湯運転、第2の蓄熱給湯運転および第3の給湯運転を行うことができる。
(第3の蓄熱給湯運転)
給湯機1による第3の蓄熱給湯運転について説明する。第3の蓄熱給湯運転は、実施の形態2における第1の蓄熱給湯運転と同様に、ヒートポンプ装置111によって低温の熱媒体を加熱し、加熱された熱媒体を熱媒体蓄熱装置113に貯留する蓄熱運転を行うものである。また、第3の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に蓄えられた熱を利用して、設定された給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給する給湯運転を行うものである。
図18は、第3の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図18において、太線の実線矢印は、蓄熱運転による熱媒体の流れを示す。太線の破線矢印は、給湯運転による熱媒体の流れを示す。第3の蓄熱給湯運転が開始されると、制御装置10の制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図18に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、第5の熱媒体回路切替装置115eと第9の熱媒体回路切替装置115iとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、潜熱蓄熱装置112の上部側の配管と第4の熱媒体回路切替装置115dとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、第2の熱媒体回路切替装置115bと温水需要先3とが接続するように切り替えられる。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、第1の熱媒体回路切替装置115aと第3の熱媒体回路切替装置115cとが接続するように切り替えられる。第6の熱媒体回路切替装置115fは、熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管と第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第6の熱媒体回路切替装置115fとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と第10の熱媒体回路切替装置115jとが接続するように切り替えられる。
第9の熱媒体回路切替装置115iは、潜熱蓄熱装置112の下部側の配管と第1の熱媒体回路切替装置115aとが接続するように切り替えられる。第10の熱媒体回路切替装置115jは、熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管と第8の熱媒体回路切替装置115hとが接続するように切り替えられる。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図18に示すように、熱媒体蓄熱装置113の下部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の下部から流出する熱媒体は、常に低温状態となっている。
熱媒体蓄熱装置113から流出した低温の熱媒体は、第6の熱媒体回路切替装置115fおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115hおよび第10の熱媒体回路切替装置115jを介して熱媒体蓄熱装置113に流入し、貯留される。
一方、市水供給源2からの熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115c、第5の熱媒体回路切替装置115e、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第9の熱媒体回路切替装置115iを介して潜熱蓄熱装置112の下部に流入する。
潜熱蓄熱装置112に流入した熱媒体は、潜熱蓄熱材の放熱によって加熱され、潜熱蓄熱装置112から流出する。潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、第2の熱媒体回路切替装置115bおよび第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第3の蓄熱給湯運転では、実施の形態2の第1の蓄熱給湯運転と同様に、蓄熱運転および給湯運転の両方を同時に行うことができる。なお、第3の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に十分な蓄熱量が存在しているが、熱媒体蓄熱装置113には十分な蓄熱量が存在していない場合に行われる。
(第4の蓄熱給湯運転)
給湯機1による第2の蓄熱給湯運転について説明する。第4の蓄熱給湯運転は、ヒートポンプ装置111によって低温の熱媒体を加熱し、加熱された熱媒体の熱を潜熱蓄熱装置112に蓄えるとともに、高温の熱媒体を熱媒体蓄熱装置113に貯留する蓄熱運転を行うものである。また、第4の蓄熱給湯運転は、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体を利用して、設定された給湯温度の熱媒体を温水需要先3へ供給する給湯運転を行うものである。
図19は、第4の蓄熱給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図19において、太線の実線矢印は、蓄熱運転による熱媒体の流れを示す。太線の破線矢印は、給湯運転による熱媒体の流れを示す。第4の蓄熱給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図19に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、第5の熱媒体回路切替装置115eと第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、潜熱蓄熱装置112の上部側の配管と第8の熱媒体回路切替装置115hとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と熱媒体蓄熱装置113の下部側の一方の配管とが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、熱媒体蓄熱装置113の上部側の一方の配管と温水需要先3とが接続するように切り替えられる。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、第1の熱媒体回路切替装置115aと第6の熱媒体回路切替装置115fとが接続するように切り替えられる。第6の熱媒体回路切替装置115fは、熱媒体蓄熱装置113の下部側の他方の配管と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第1の熱媒体回路切替装置115aとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と第2の熱媒体回路切替装置115bとが接続するように切り替えられる。
第9の熱媒体回路切替装置115iは、潜熱蓄熱装置112の下部側の配管と第10の熱媒体回路切替装置115jとが接続するように切り替えられる。第10の熱媒体回路切替装置115jは、熱媒体蓄熱装置113の上部側の他方の配管と第9の熱媒体回路切替装置115iとが接続するように切り替えられる。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図19に示すように、熱媒体蓄熱装置113の下部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の下部から流出する熱媒体は、常に低温状態となっている。
熱媒体蓄熱装置113から流出した低温の熱媒体は、第6の熱媒体回路切替装置115f、第5の熱媒体回路切替装置115e、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。
ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115hおよび第2の熱媒体回路切替装置115bを介して潜熱蓄熱装置112に流入する。潜熱蓄熱装置112に流入した高温の熱媒体は、潜熱蓄熱材を加熱し、潜熱蓄熱装置112から流出する。そして、潜熱蓄熱装置112から流出した熱媒体は、第9の熱媒体回路切替装置115iおよび第10の熱媒体回路切替装置115jを介して熱媒体蓄熱装置113に流入し、貯留される。
一方、市水供給源2からの熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115cを介して熱媒体蓄熱装置113の下部に流入する。熱媒体蓄熱装置113に熱媒体が流入すると、熱媒体蓄熱装置113の上部に貯留された熱媒体が流出する。このとき、熱媒体蓄熱装置113に貯留された熱媒体は、温度成層が常に形成されているため、熱媒体蓄熱装置113の上部から流出する熱媒体は、常に高温状態となっている。熱媒体蓄熱装置113から流出した熱媒体は、第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第4の蓄熱給湯運転では、第3の蓄熱給湯運転と同様に、蓄熱運転および給湯運転の両方を同時に行うことができる。なお、第4の蓄熱給湯運転は、潜熱蓄熱装置112に十分な蓄熱量が存在していないが、熱媒体蓄熱装置113には十分な蓄熱量が存在している場合に行われる。
(第4の給湯運転)
給湯機1による第3の給湯運転について説明する。第4の給湯運転は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合に行われる運転である。
図20は、第4の給湯運転時の熱媒体の流れについて説明するための模式図である。図20において、太線矢印は、熱媒体の流れを示す。第4の給湯運転が開始されると、制御指令装置13は、それぞれの熱媒体回路切替装置115の接続口が図20に示す状態となるように、それぞれの熱媒体回路切替装置115に対して制御指令値を供給する。
これにより、第1の熱媒体回路切替装置115aは、第5の熱媒体回路切替装置115eと第7の熱媒体回路切替装置115gとが接続するように切り替えられる。第2の熱媒体回路切替装置115bは、第4の熱媒体回路切替装置115dと第8の熱媒体回路切替装置115hとが接続するように切り替えられる。
第3の熱媒体回路切替装置115cは、市水供給源2と第5の熱媒体回路切替装置115eとが接続するように切り替えられる。第4の熱媒体回路切替装置115dは、第2の熱媒体回路切替装置115bと温水需要先3とが接続するように切り替えられる。
第5の熱媒体回路切替装置115eは、第1の熱媒体回路切替装置115aと第3の熱媒体回路切替装置115cとが接続するように切り替えられる。第6の熱媒体回路切替装置115fは、第3の給湯運転では使用されない。
第7の熱媒体回路切替装置115gは、第1の熱媒体回路切替装置115aとポンプ116の吸入側とが接続するように切り替えられる。第8の熱媒体回路切替装置115hは、ヒートポンプ装置111と第2の熱媒体回路切替装置115bとが接続するように切り替えられる。第9の熱媒体回路切替装置115iおよび第10の熱媒体回路切替装置115jは、第3の給湯運転では使用されない。
また、制御指令装置13は、ポンプ116を駆動するように、ポンプ116に対して制御指令値を供給する。制御指令値に基づきポンプ116が駆動されると、図20に示すように、市水供給源2から供給された低温の熱媒体は、第3の熱媒体回路切替装置115c、第5の熱媒体回路切替装置115e、第1の熱媒体回路切替装置115aおよび第7の熱媒体回路切替装置115gを介してポンプ116の吸入側に吸入され、加圧されて送出される。
ポンプ116から送出された熱媒体は、ヒートポンプ装置111で加熱され、ヒートポンプ装置111から流出する。ヒートポンプ装置111から流出した高温の熱媒体は、第8の熱媒体回路切替装置115h、第2の熱媒体回路切替装置115bおよび第4の熱媒体回路切替装置115dを介して温水需要先3に供給される。
このように、第4の給湯運転では、市水供給源2から供給された熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱され、加熱された熱媒体が温水需要先3へ供給される。そのため、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113のいずれも十分に蓄熱されていない場合でも、熱媒体がヒートポンプ装置111で加熱されるので、給湯機1としては給湯運転を継続することができる。ただし、この場合には、ヒートポンプ装置111が給湯運転に使用されるため、第4の給湯運転では、上述した蓄熱運転を実行することができない。
(蓄熱給湯処理)
図21および図22は、本実施の形態3に係る給湯機による蓄熱給湯処理の流れの一例を示すフローチャートである。図21および図22に示す処理において、実施の形態1および2と共通する部分には同一の符号を付し、処理の詳細な説明を省略する。なお、図21および図22に示されるフローチャートにおいて、記号Bは、それぞれ対応する記号へと処理が移行することを示す。ステップS1~ステップS4の処理は、実施の形態1と共通するため、説明を省略する。
ステップS5において、制御装置10の制御指令装置13は、給湯要求の有無を判断する。制御指令装置13が給湯要求を受け取った場合(ステップS5:Yes)には、処理がステップS6に移行する。また、ステップS5において、制御指令装置13が給湯要求を受け取っていない場合(ステップS5:No)には処理がステップS45に移行する。
ステップS6において、制御指令装置13の熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS3で取得された潜熱蓄熱装置112の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度よりも低い場合(ステップS6:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図18に示す第3の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。
そして、ステップS41において、制御指令装置13の制御指令値演算部132は、第3の蓄熱給湯運転を行うための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第3の蓄熱給湯運転による給湯運転が行われる。
また、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度以上である場合(ステップS6:No)には、処理がステップS42に移行する。ステップS42において、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS1で取得された設定給湯温度と、ステップS4で取得された熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS42:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、図19に示す第4の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。
そして、ステップS43において、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第4の蓄熱給湯運転による給湯運転が行われる。
また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS42:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図20に示す第4の給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。そして、ステップS44において、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第4の給湯運転が行われる。
次に、ステップS45において、制御指令装置13は、現在の給湯運転が、ヒートポンプ装置111から直接給湯する給湯運転中、すなわち、第4の給湯運転中であるか否かを判断する。第4の給湯運転中である場合(ステップS45:Yes)には、蓄熱運転が行われず、一連の処理が終了する。一方、第4の給湯運転中でない場合(ステップS45:No)には、処理がステップS46に移行する。
ステップS46において、熱媒体回路切替判定部131は、設定給湯温度と潜熱蓄熱装置112の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度よりも低い場合(ステップS46:Yes)には、処理がステップS47に移行する。
ステップS47において、熱媒体回路切替判定部131は、設定給湯温度と熱媒体蓄熱装置113の内部温度とを比較する。比較の結果、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度よりも低い場合(ステップS47:Yes)、熱媒体回路切替判定部131は、ステップS48において、現在の運転を維持するように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。この場合、制御指令値演算部132は、熱媒体回路切替判定部131による判定の結果に基づき、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算する。
例えば、現在の運転が蓄熱運転である場合には、制御指令値演算部132は、潜熱蓄熱装置112および熱媒体蓄熱装置113が満蓄になるまで蓄熱運転を継続し、その後に停止するようにするための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。また、制御指令値演算部132は、現在の運転状態が停止状態である場合には、そのまま停止状態を継続するための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。
また、設定給湯温度が熱媒体蓄熱装置113の内部温度以上である場合(ステップS47:No)、熱媒体回路切替判定部131は、図18に示す第3の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。そして、ステップS49において、制御指令値演算部132は、第3の蓄熱給湯運転を行うための、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第3の蓄熱給湯運転による蓄熱運転が行われる。
一方、ステップS46において、設定給湯温度が潜熱蓄熱装置112の内部温度以上である場合(ステップS46:No)には、処理がステップS50に移行する。ステップS50において、熱媒体回路切替判定部131は、図19に示す第4の蓄熱給湯運転を行うように、各熱媒体回路切替装置115の接続を判定する。そして、制御指令値演算部132は、各熱媒体回路切替装置115に対する制御指令値を演算して生成する。制御指令装置13は、生成された制御指令値をそれぞれに供給する。これにより、給湯機1では、第4の蓄熱給湯運転による蓄熱運転が行われる。
[変形例]
図23は、本実施の形態3に係る給湯機の変形例の回路構成の一例を示す模式図である。本実施の形態3の変形例において、給湯機1は、熱源ユニット11に蓄えられた熱を、市水供給源2から供給される第2の熱媒体に放熱することによって温水需要先3に対して給湯する間接給湯方式が用いられている。
この給湯機1は、図17に示す構成に加えて、熱交換器140および給湯用ポンプ141をさらに備えている。熱交換器140は、第3の熱媒体回路切替装置115cと第4の熱媒体回路切替装置115dとの間に配置される。給湯用ポンプ141は、熱交換器140と第3の熱媒体回路切替装置115cとの間に配置される。
熱交換器140は、熱媒体蓄熱装置113から流出する熱媒体と、市水供給源2から供給される第2の熱媒体との間で熱交換を行う。給湯用ポンプ141は、ヒートポンプ装置111、潜熱蓄熱装置112または熱媒体蓄熱装置113から熱交換器140に対して熱媒体を循環させるものであり、図示しないモータによって駆動される。
温水需要先3に対して給湯を行う場合、給湯機1では、図17に示す給湯機1と同様に、各熱媒体回路切替装置115が制御される。そして、給湯用ポンプ141が駆動されると、熱媒体回路を循環する熱媒体が熱交換器140に流入する。熱交換器140に流入した熱媒体は、熱交換器140において、市水供給源2から供給される第2の熱媒体との間で熱交換が行われ、第2の熱媒体に放熱する。そして、熱媒体との熱交換によって加熱された第2の熱媒体は、温水需要先3に供給される。
このような図23に示す給湯機1においても、図17に示す給湯機1と同様に、第3の蓄熱給湯運転、第4の蓄熱給湯運転および第4の給湯運転を行うことができる。
以上のように、本実施の形態3に係る給湯機1では、実施の形態1および2と同様の効果を奏することができる。また、給湯機1では、各熱媒体回路切替装置115が切り替えられることにより、潜熱蓄熱装置112と熱媒体蓄熱装置113とが直列または並列に接続される。これにより、2つの蓄熱装置のうちいずれか一方の蓄熱装置の蓄熱量が減少した場合に、一方の蓄熱装置に対する蓄熱運転と、他方の蓄熱装置を用いた給湯運転とを同時に行うことができる。
以上、本開示の実施の形態1~3について説明したが、本開示は、上述した実施の形態1~3に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形または応用が可能である。
例えば、実施の形態3の変形例として、間接給湯方式の給湯機1について説明したが、このような間接給湯方式は、実施の形態1および2に係る給湯機1に対しても適用することができる。
1 給湯機、2 市水供給源、3 温水需要先、10 制御装置、11 熱源ユニット、12 データ記憶装置、13 制御指令装置、51 処理回路、52 プロセッサ、53 メモリ、111 ヒートポンプ装置、112 潜熱蓄熱装置、113 熱媒体蓄熱装置、114 熱媒体配管、115 熱媒体回路切替装置、115a 第1の熱媒体回路切替装置、115b 第2の熱媒体回路切替装置、115c 第3の熱媒体回路切替装置、115d 第4の熱媒体回路切替装置、115e 第5の熱媒体回路切替装置、115f 第6の熱媒体回路切替装置、115g 第7の熱媒体回路切替装置、115h 第8の熱媒体回路切替装置、115i 第9の熱媒体回路切替装置、115j 第10の熱媒体回路切替装置、116 ポンプ、117 センサ、118 データ送信装置、119 制御指令受信装置、121 設定値記憶領域、122 計測値記憶領域、131 熱媒体回路切替判定部、132 制御指令値演算部、140 熱交換器、141 給湯用ポンプ。

Claims (4)

  1. 熱媒体が循環する熱媒体回路を備え、前記熱媒体の熱を蓄える蓄熱運転と、前記熱媒体の熱を利用して温水需要先に給湯する給湯運転とを行う給湯機であって、
    潜熱蓄熱材を有し、前記潜熱蓄熱材と前記熱媒体との間の熱授受により、蓄熱および放熱を行う潜熱蓄熱装置と、
    温度成層が形成されるように前記熱媒体が貯留される熱媒体蓄熱装置と、
    前記熱媒体を加熱する加熱装置と
    を備え、
    前記加熱装置が前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置の両方に直接接続され、
    市水供給源が前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置の両方に直接接続され、
    前記加熱装置は、
    前記潜熱蓄熱装置または前記熱媒体蓄熱装置の下部から流出した前記熱媒体を加熱し、
    前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置のいずれかに対して加熱された前記熱媒体を供給する
    給湯機。
  2. 前記熱媒体として水が用いられ、
    前記加熱装置で加熱された熱媒体、前記潜熱蓄熱装置を通過した熱媒体、または、前記熱媒体蓄熱装置から流出した熱媒体の少なくともいずれかの熱媒体が前記温水需要先に供給される
    請求項1に記載の給湯機。
  3. 前記熱媒体と、供給源から供給される第2の熱媒体との間で熱交換を行う熱交換器をさらに備え、
    前記熱交換器で熱交換された前記第2の熱媒体が前記温水需要先に供給される
    請求項1または2に記載の給湯機。
  4. 前記熱媒体回路の経路を切り替える熱媒体回路切替装置と、
    前記熱媒体回路切替装置を制御する制御装置と
    をさらに備え、
    前記制御装置は、
    設定給湯温度、前記潜熱蓄熱装置および前記熱媒体蓄熱装置の温度に基づき、前記蓄熱運転および前記給湯運転の少なくとも一方の運転を行うように、前記熱媒体回路切替装置を制御する
    請求項1~のいずれか一項に記載の給湯機。
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