JP7033892B2 - 装飾体 - Google Patents
装飾体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7033892B2 JP7033892B2 JP2017222030A JP2017222030A JP7033892B2 JP 7033892 B2 JP7033892 B2 JP 7033892B2 JP 2017222030 A JP2017222030 A JP 2017222030A JP 2017222030 A JP2017222030 A JP 2017222030A JP 7033892 B2 JP7033892 B2 JP 7033892B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing
- coating layer
- decorative body
- metal coating
- elements
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
すなわち、金属個体の表面をスクラッチやブラッシング等により部分的に模様を形成する方法や、金属メッキ、金属真空蒸着、金属イオンプレーティング、金属箔貼付等により個体表面を先ず金属表面として、更にその表面をマスキングを介してエッチング、液体ホーニング、サンドブラシングなどにより装飾模様を付す方法などが広く行われている。
しかしながら、これら従来の金属表面に装飾模様を付す場合、少なからぬ大がかりな設備を要したり、特にマスキングについては技術的にも難しく色々な開発が行なわれている。特に微細な模様を対象とする微細装飾については、さらにマスキング技術も難しく、また美術的にもかなり高度の手法を求められ、過去色々な手法によりこれを実現しようとする試みが行われている。
図1は、本発明の実施の形態1における、金属感を有する微細模様を付した装飾体1の断面の一例を示す模式図である。図1に示されるように、実施の形態1における、金属感を有する微細模様を付した装飾体1は、基材2、塗料層3、印刷要素4、金属被膜層5から構成されている。装飾体1の表面は、印刷要素4のある印刷部10と、印刷要素4が無い非印刷部20と、を有する。
基材2は、金属、プラスチック等の樹脂、石膏、木材等により構成される。また、基材2は、平面形状のものばかりでなく、曲面を有しても良く、さらには、柔軟性又は可撓性があっても良い。塗装、印刷をする工程に先立ち、基材2の被装飾面2aは、清浄化処理が施される。基材2の材質により異なるが、通常実施されている各種の清浄化処理方法により行われる。
基材2の清浄化処理が行われた後に、基材2の被装飾面2a上に塗装を行うことにより、塗料層3を設ける。塗料層3は、基材2の被装飾面2aを平滑化し、光沢を有するように処理される。塗料層3に使用する塗料は、粘度の低いものが用いられる。これにより、被装飾面2aは、塗料の表面張力によるメニスカス表面により平坦化される。
基材2の被装飾面2a上に塗料層3が設けられた後に、表面が平滑化された面の上に印刷により印刷要素4が設けられる。印刷要素4を構成するインキ又は塗料は、特に色彩を有する必要はない。被装飾面2aが曲面の場合の印刷は、パッド印刷法により印刷される。被装飾面2aが平面の場合の印刷は、スクリーン印刷等の通常の印刷方法でもよい。印刷または塗装後において、印刷要素4を構成するインキまたは塗料は、加熱、UV照射、又はインキ若しくは塗料の組成自体による固定化の働きにより固定化される。固定化されたインキまたは塗料は、後工程において金属被覆により冒されるのを十分避け得る組成のものである。印刷要素4は、図1に示されるように印刷部10において複数設けられていても良い。
塗料層3の上に印刷要素4が設けられた後に、塗料層3及び印刷要素4の上に金属被膜層5が設けられる。金属被膜層5は、金属無電解メッキ、金属真空蒸着、金属イオンプレーティング、または電気金属メッキ等の方法にて設けられる。金属被膜層5に用いられる金属としては、Ti、Ni、Cu、Au、Ag、Pt、Rh、Pd等の装飾性のある金属が、装飾体1のデザインに応じて選択される。また、真空蒸着やイオンプレーティングによる場合には適当な色彩色素を併合して処理することにより、金属感が有り、しかも独特の色彩を有する装飾面を作成することができる。
実施の形態2においては、実施の形態1に対し、印刷要素4を所定の配列にし、装飾体1の表面を見る角度により、装飾模様の見え方が変わるようにしたものである。以下実施の形態1に対する変更点を中心に説明する。
実施の形態1~2に係る装飾体1は、基材2と、基材2の表面に塗布された塗料層3と、塗料層3の少なくとも一部の表面に印刷された複数の印刷要素4と、塗料層3と印刷要素4との表面を覆う金属被膜層5と、を備える。そして、印刷要素4の表面(印刷要素4の上側表面14及び側部15)は、表面粗さが塗料層3の表面(塗料層表面3a、3bに相当)よりも粗い。
このように構成されることにより、印刷部10の印刷要素4の上に形成された金属被膜層5は凹凸形状を有し、塗料層表面3a、3bに形成された金属被膜層5よりも表面粗さが粗くなっている。これにより、金属被膜層5が設けられた印刷要素4の表面(印刷要素4の上側表面14及び側部15)は、凹凸形状により光沢度が低くなり、金属の表面にエッチングを施したように見える。また、塗料層表面3a、3b上の金属被膜層5は、表面が平坦であるため印刷要素4の表面上に設けられた金属被膜層5の表面(天面5a及び側面5cに相当)と比較して光沢度が高い。これにより、エッチングを施したような装飾模様が付された全体として金属感を有する装飾体を、コストを抑えて提供することができる。
このように構成されることにより、装飾体1の表面を垂直方向から見た時には、金属被膜層5に覆われた印刷要素4により構成された装飾模様が視認しにくく、装飾体1の表面の垂直方向に対して所定角度傾いた方向から見た際には、隣合った金属被膜層5に覆われた印刷要素4の間の地肌面5bが隠されて、金属被膜層5に覆われた印刷要素4により構成された装飾模様が視認できるようになる。エッチングを施したような装飾模様を付した全体として金属感を有する装飾体が得られるだけでなく、見る角度により、装飾模様が異なって見える装飾体が得られる。
このように構成されることにより、上記と同様に見る角度により装飾模様が異なって見える装飾体を確実に得ることができる。
このように構成されることにより、装飾体1の表面を垂直方向から見た時には、金属被膜層5の表面に装飾模様はより視認しにくくなる。なお、装飾体1の表面の垂直方向に対して所定角度傾いた方向から見た際には金属被膜層5に覆われた印刷要素4により構成された装飾模様が視認できる。
このように構成されることにより、複数のインキの層により印刷要素4の高さを高くすることができる。この場合、金属被膜層5をした後においてこの印刷部10は、印刷要素4の数量が少ない領域においても、凹凸形状を大きくすることができる。これにより、金属被膜層5に覆われた印刷要素4は、基材2の表面に垂直方向から見た時には視認されにくく、垂直方向から所定の角度だけ斜め方向から見た時に装飾模様が見えるようにするのに有利である。
このように複数の高さの異なる印刷要素4を設けることにより、金属被膜層5が設けられた後の印刷部10は、角度により見え方の異なる領域が形成される。さらには、印刷部10は、印刷要素4の間の距離L及び印刷要素4の大きさと併せて、印刷要素4の高さも変化させた複数の領域を設けても良い。このような構成により、装飾体1の表面に見る角度により変化のある装飾模様を形成することができる。
これにより、金属被膜層5が設けられた後の印刷部10は、複数の見え方の異なる領域が形成されるため、見る角度により模様が変化する装飾模様を形成することができる。印刷部10の見る角度による装飾模様の見え方は、前述したように、印刷要素4の間の距離L及び印刷要素4の大きさの少なくとも一方を自由に調整することにより、変化させることができる。これにより、金属被膜層5が設けられた後の印刷部10は、変化のある微細装飾を施すことができ、微細装飾の形状の自由度も増すという効果が得られる。
Claims (7)
- 基材と、
該基材の表面に塗布された塗料層と、
該塗料層の少なくとも一部の表面である印刷部に印刷された複数の印刷要素と、
前記塗料層と前記複数の印刷要素との表面を覆う金属被膜層と、を備え、
前記複数の印刷要素は、
前記基材の表面に平行である少なくとも1方向において距離を持って隣合って配置された2つの印刷要素を備え、集合して装飾模様を構成し、
前記2つの印刷要素の距離は、
前記金属被膜層に覆われた前記2つの印刷要素のそれぞれの高さ以上であり、
前記印刷部は、
前記複数の印刷要素が占める面積が前記複数の印刷要素が配置されていない部分の面積よりも小さい、装飾体。 - 隣の前記金属被膜層に覆われた前記2つの印刷要素との間の距離は、
前記金属被膜層に覆われた前記2つの印刷要素の高さの4倍以下である、請求項1に記載の装飾体。 - 前記金属被膜層に覆われた前記印刷要素の前記基材の表面に平行方向の大きさは、
前記金属被膜層に覆われた前記印刷要素の高さ以下である、請求項1又は2に記載の装飾体。 - 前記印刷要素は、
複数のインキ層により構成される、請求項1~3の何れか1項に記載の装飾体。 - 前記印刷部は、
前記インキ層の数が異なる複数の領域を有する、請求項4に記載の装飾体。 - 前記印刷部は、
隣合って配置された前記2つの印刷要素の距離が異なる複数の領域を有する、請求項1~5の何れか1項に記載の装飾体。 - 前記複数の印刷要素は、
前記基材の表面方向の寸法が1~4μmである、請求項1~6の何れか1項に記載の装飾体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017222030A JP7033892B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | 装飾体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017222030A JP7033892B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | 装飾体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019093560A JP2019093560A (ja) | 2019-06-20 |
JP7033892B2 true JP7033892B2 (ja) | 2022-03-11 |
Family
ID=66972497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017222030A Active JP7033892B2 (ja) | 2017-11-17 | 2017-11-17 | 装飾体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7033892B2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004276415A (ja) | 2003-03-17 | 2004-10-07 | Nissha Printing Co Ltd | 両面加飾用シートと両面加飾成形品の製造方法 |
JP2007130600A (ja) | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Shuho:Kk | 金属感のある装飾模様の作成方法およびそれを施した装飾体 |
JP2017154438A (ja) | 2016-03-03 | 2017-09-07 | 株式会社秀峰 | 装飾体 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60191427U (ja) * | 1984-05-29 | 1985-12-19 | 大日本印刷株式会社 | 熱線反射性と透視性とを兼備する化粧シ−ト |
US6544369B1 (en) * | 1999-12-28 | 2003-04-08 | Japan Tobacco Inc. | Process for producing thin film-like material having decorative surface |
-
2017
- 2017-11-17 JP JP2017222030A patent/JP7033892B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004276415A (ja) | 2003-03-17 | 2004-10-07 | Nissha Printing Co Ltd | 両面加飾用シートと両面加飾成形品の製造方法 |
JP2007130600A (ja) | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Shuho:Kk | 金属感のある装飾模様の作成方法およびそれを施した装飾体 |
JP2017154438A (ja) | 2016-03-03 | 2017-09-07 | 株式会社秀峰 | 装飾体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019093560A (ja) | 2019-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6213774B2 (ja) | 型打ち工具の構造化された表面を加工する方法 | |
JP2015519217A (ja) | 異なる光沢度を有するプレスプレート又はエンドレスベルト、及びそれを手段として作製される複合板 | |
AU2014320767A1 (en) | Method for producing a surface structure on a pressing tool by applying metal coatings | |
CN109823071A (zh) | 一种仿真度高的凹凸手感纹理印刷方法 | |
JP4691371B2 (ja) | 転写シート | |
CN108248270A (zh) | 一种仿陶瓷手机后盖的制备方法 | |
JP5189854B2 (ja) | 加飾シート及び加飾成形体 | |
JP7033892B2 (ja) | 装飾体 | |
JP3430069B2 (ja) | メタル仕上げ模様の表現方法 | |
CN109663726A (zh) | 一种仿真度高的凹凸手感纹理涂覆方法 | |
JP4840741B2 (ja) | 加飾プラスチック成形品 | |
JP6799849B2 (ja) | 濃淡重なり模様付成形品の製法およびそれによって得られる濃淡重なり模様付成形品 | |
JP6615008B2 (ja) | 装飾体 | |
JP7122133B2 (ja) | 樹脂成形品及びその製造方法 | |
KR200395860Y1 (ko) | 인테리어 기능을 갖는 칼러강판 | |
JP6120060B2 (ja) | 合成樹脂成形品の表面加飾方法及び表面加飾成形品 | |
JP2014193575A (ja) | 化粧板及びその製造方法 | |
JPH07276899A (ja) | 異形凹凸表面を有する加飾施工品並びにその製造方法 | |
JP2013078914A (ja) | 表面加飾方法及び電子機器 | |
JP6857382B2 (ja) | 切欠き模様付成形品の製法およびそれによって得られる切欠き模様付成形品 | |
KR101024636B1 (ko) | 벽지 제조방법 및 그에 의해 제조된 벽지 | |
JP5342338B2 (ja) | 加飾成形品の製法およびそれによって得られる加飾成形品 | |
JP3221253U (ja) | プリントガラス | |
JP7262271B2 (ja) | 塗装物 | |
JP4130757B2 (ja) | 装飾シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200610 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210803 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211001 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220301 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7033892 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |