JP7033290B2 - 間仕切壁及びその施工方法 - Google Patents

間仕切壁及びその施工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7033290B2
JP7033290B2 JP2017128004A JP2017128004A JP7033290B2 JP 7033290 B2 JP7033290 B2 JP 7033290B2 JP 2017128004 A JP2017128004 A JP 2017128004A JP 2017128004 A JP2017128004 A JP 2017128004A JP 7033290 B2 JP7033290 B2 JP 7033290B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stud
runner
adjusting member
gap
partition wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017128004A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019011585A (ja
Inventor
知哉 長谷川
琢治 山下
浩司 山片
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Gypsum Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Gypsum Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Gypsum Co Ltd filed Critical Yoshino Gypsum Co Ltd
Priority to JP2017128004A priority Critical patent/JP7033290B2/ja
Publication of JP2019011585A publication Critical patent/JP2019011585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7033290B2 publication Critical patent/JP7033290B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

本発明は、間仕切壁及びその施工方法に関するものであり、より詳細には、スタッド上端と上部ランナとの間の隙間の寸法(垂直方向の寸法)を拡大することなく、火災時の熱膨張変形により鋼製スタッドが伸長可能な寸法を実質的に拡大することができる乾式工法の軽量間仕切壁及びその施工方法に関するものである。
建築物の壁体は、建築物単体又は建築物固有の条件や、建築物の敷地及び配置等の集団的又は都市計画的な条件等に基づき、強度、防耐火性能、耐震性能等の諸性能に関する建築基準法上の各種規制を受ける。一般に、防火区画、竪穴区画、排煙区画等を構成する耐火間仕切壁は、鉄筋コンクリート構造の壁体、コンクリートブロック等のブロック構造の壁体、PCa板、ALC板等のパネル構造の壁体、或いは、所定の板厚・材質・枚数の面材又はボード材料(石膏ボード、珪酸カルシウム板等)を建込んで壁面を形成する乾式工法の軽量耐火間仕切壁等によって施工される。
乾式工法の軽量耐火間仕切壁は、施工容易性及び建築物軽量化の観点より有利であり、中高層建築物における戸境壁、界壁又は防火区画壁等の壁体として広く実用に供されている。この種の間仕切壁として、石膏ボード、珪酸カルシウム板等の内装用(内装工事用)の面材又はボード材料(以下、単に「面材」という。)を鋼製スタッド(間柱)に固定してなる軸組構造の間仕切壁と、間柱を省略した形式の間仕切壁(一般にノンスタッド構造又はスタッドレス構造と呼ばれる。)とが知られている。一般に、軸組構造の間仕切壁は、鋼製スタッド、鋼製ランナ、振止め、スペーサー等の建築用鋼製下地材(JIS A 6517)により構成される鋼製壁下地(非特許文献1及び2)を軸組として構築し、ビス、ステープル、接着剤等の固定手段を用いて面材をスタッドに固定した構成の構造体である。なお、乾式工法の軽量耐火間仕切壁は一般に非耐力壁であるので、耐火性能の指標である耐火時間は、通常は、1時間に設定される。また、このような軽量耐火間仕切壁の基本構造は、耐火性能(耐火時間)が一時間に達しない乾式工法の軽量間仕切壁においても実質的に同一である。
一般に、内装用の鋼製壁下地は、床スラブ等の下部構造体に下部ランナ(床ランナ)を固定し、梁、上階床スラブ等の上部構造体に上部ランナ(天井ランナ)を固定し、鋼製スタッドの上端部及び下端部を上下のランナの溝内に挿入して鋼製スタッドを垂直に建込んだ構成を有する(特許文献1、2(特開平9-32161号公報、特開2007-262823号公報))。このような鋼製壁下地の基本構成は、特許文献3及び4(特開平8-270114号公報、特開2002-369891号公報)に記載される如く、耐火構造の軽量間仕切壁(軽量耐火間仕切壁)においても同様に採用される。
一般に、上部ランナのウェブ部と鋼製スタッドの上端との間には、施工性等の理由で所要の隙間(クリアランス)が形成される(特許文献5(特開2012-251394号公報))。この隙間(以下、「スタッド上端の隙間」という。)は、比較的小寸法の隙間であることが望ましいと考えられており、火災時の鋼製スタッドの熱膨張を考慮すべき軽量耐火間仕切壁においても、隙間の寸法は、通常は、概ね10mm程度の寸法に設定される。
特許文献5は、このような間仕切壁において、上部ランナのフランジ部の高さ寸法を拡大するとともに、特殊な補強・位置決め部材を上部ランナに固定することを提案している。このような構成によれば、積雪荷重等の積載荷重の変化や、短期荷重の作用に起因した建築物の変形又は挙動を考慮した比較的大きな寸法の隙間を上部ランナのウェブ部と鋼製スタッドの上端との間に形成し得るかもしれない。
また、鋼製スタッドの上端部及び下端部と上下の各ランナとの間に支持部材又は支承部材を介挿した間仕切壁構造が、特許文献6(特開2012-177258号公報)に記載されている。この間仕切壁構造は、特殊な台座を上下のランナに固定し、角形スタッドの上端部及び下端部を台座に係止又は係合せしめることにより、スタッドを立設する構成を有する。
特開平9-32161号公報 特開2007-262823号公報 特開平8-270114号公報 特開2002-369891号公報 特開2012-251394号公報 特開2012-177258号公報
内装仕上工事ガイドブック(第13版) 日本建築学会・建築工事標準仕様書・同解説 JASS26 内装工事
鋼製壁下地を有する軸組構造の軽量耐火間仕切壁においては、鋼製スタッドが火災時に熱膨張して伸長し、スタッド上端が上部ランナのウェブ部に当接又は衝合すると、鋼製スタッドは、更なる熱膨張(伸長)を上下のランナによって阻止される。火災時に鋼製スタッドの上端が上部ランナのウェブ部に当接又は衝合(以下、「火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合」という。)した状態においては、上下のランナによって拘束された鋼製スタッドの更なる熱膨張(伸長)は、比較的大きな熱応力等の応力を鋼製スタッドに生じさせる。このような状態では、鋼製スタッドは、火災室の圧力変化等とも関連して、火災室側又は非火災室側に全体的に湾曲し、比較的大きく曲げ変形する傾向がある。この種の鋼製スタッドの曲げ変形は、壁体の破損又は崩壊を防止する上で望ましくなく、従って、スタッド上端の隙間を拡大し、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期を遅延させ、これにより、鋼製スタッドの応力発生又はその増大を遅延し、或いは、鋼製スタッドに作用する応力を軽減又は緩和することが望ましい。
他方、従来の鋼製壁下地の間仕切壁においてスタッド上端の隙間を拡大すると、鋼製スタッドの上端部と上部ランナのフランジ部との掛かり代(重なり寸法)が短縮する。このため、特許文献5においては、特殊な上部ランナ及び補強・位置決め部材を用いることにより、スタッド上端の隙間を拡大し、建築物の挙動・変形に追随可能又は適応可能な間仕切壁構造を設計することが提案されている。しかしながら、汎用の建築用鋼製下地材(JIS A 6517)や、これに準じた金属製スタッド及びランナ等を使用する場合には、各金属部材の断面形状及び断面寸法等と関連した建築納まり(建築ディテール)上の理由や、建築各部構造上の理由等より、スタッド上端の隙間の寸法は、一般に、10mm程度に設定せざるを得ず、この寸法は、容易に拡大し難い事情がある。
また、特許文献6には、特殊な台座を上下のランナに固定してスタッドの上端部及び下端部を台座に係止又は係合せしめる間仕切壁構造が記載されている。しかし、このような構成では、特殊な台座を予め用意し又は製作しなければならず、しかも、台座を上下の各ランナに固定する比較的煩雑な作業等が付加的に必要となり、加えて、このような台座を使用した場合、汎用の建築用鋼製下地材(JIS A 6517) や、これに準じた金属製スタッド及びランナ等を使用し難いという問題も生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、非火災時におけるスタッド上端の隙間の寸法(垂直方向の寸法)を拡大することなく、火災時の熱膨張変形により鋼製スタッドが伸長可能な隙間寸法を実質的に拡大し、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期を遅延させ、或いは、火災時の温度上昇に起因して鋼製スタッドに作用する熱応力等の応力を軽減し又は緩和することができる乾式工法且つ耐火構造の軽量間仕切壁及びその施工方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成すべく、上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成した構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において、
前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する隙間調整部材、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する隙間調整部材が、前記スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長するように該スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けられ、該隙間調整部材を含む前記スタッドの端部は、前記ランナの溝内に挿入されていることを特徴とする間仕切壁を提供する。
なお、本明細書においては、溶融、熔融、融解、溶解及び熔解の各用語を実質的に同義であると解し、熔融、融解、溶解及び熔解を含む概念として「溶融」の用語を用いるものとする。
本発明は又、上記目的を達成すべく、上部ランナ及び下部ランナを上部構造体及び下部構造体に夫々固定し、鋼製又は金属製スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して該スタッドを建込み、上下のランナの間に立設した前記スタッドに対して建築内装用の面材を固定して壁面を形成する耐火構造の間仕切壁の施工方法において、
前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する隙間調整部材、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する隙間調整部材を前記スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けて、該スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長し、前記隙間調整部材を含む前記スタッドの端部を前記ランナの溝内に挿入して前記スタッドを建込むことを特徴とする間仕切壁の施工方法を提供する。
本発明の上記構成によれば、スタッド上端の隙間の寸法(高さ)を調整するための隙間調整部材がスタッドの上端部及び下端部の双方又は一方に取付けられ、スタッドの全長は隙間調整部材によって実質的に延長される。隙間調整部材は、火災時の温度上昇により溶融して軟化し、或いは、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度を喪失する。このため、本発明によれば、隙間調整部材を含むスタッド上端と、上部ランナのウェブ部との間に形成される隙間については、各金属部材の断面形状及び断面寸法等と関連した建築納まり(建築ディテール)や、建築各部構造を考慮した寸法、即ち、10mm以下の寸法(例えば、5mm)に設定し得る一方、スタッドの上端と上部ランナのウェブ部との鉛直離間距離、即ち、隙間調整部材を除くスタッド本体の全長と、上下のランナのウェブ部の相互離間距離との差(即ち、スタッドが伸長可能な寸法)については、10mmを超える寸法、例えば、15mmに設定することができる。
例えば、火災時には、火災環境の雰囲気温度が1000℃程度に上昇する、スタッドが火災時に400℃に加熱されるにすぎないと仮定するとともに、このような温度条件において、スタッドの線膨張係数が1×10-5/℃であり、スタッドの全長が3000mmであると仮定すると、熱膨張によるスタッドの伸長量は約12mmに達する。例えば、このような12mmの熱膨張(伸長)を例示して説明すると、隙間調整部材を備えない従来の間仕切壁では、非火災時におけるスタッド上端の隙間の寸法が10mm以下(例えば、5mm)である場合、スタッドの熱膨張が上下のランナによって妨げられ、従って、比較的大きな応力が火災時にスタッドに作用することになる。しかし、本発明の上記構成によれば、非火災時には、スタッドの全長が隙間調整部材によって実質的に延長されるので、スタッド上端の隙間の寸法が10mm以下(例えば、5mm)であったとしても、スタッド本体の全長を上下のウェブ部の相互離間距離よりも12mm以上(例えば、15mm)小さく設定し、スタッドの上端と上部ランナのウェブ部との鉛直離間距離を12mm以上(例えば、15mm)に設定することができる。隙間調整部材は、火災時の温度上昇により溶融して軟化し、或いは、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失するので、火災時には、スタッドの全長(熱膨張前)が実質的に短縮する。従って、スタッド上端の隙間の寸法(高さ)は、火災時に実質的に12mm以上(例えば、15mm)に拡大するので、スタッドは、火災時にその熱膨張(伸長)を妨げられず、比較的容易に約12mm伸長することができる。即ち、本発明によれば、スタッド上端の隙間の寸法を10mm以下の寸法(例えば、5mm)に設定するにもかかわらず、火災時にスタッドに作用する熱応力等の応力の発生を遅延し、或いは、この種の応力を軽減し又は緩和することができる。なお、本明細書において、「火災」は、耐火構造の性能評価試験において規定され又は条件設定された一般的火災を意味するものとする。また、上記説明は、理解を容易にすべく、後述する両面張り仕様の中空二重壁構造の間仕切壁(図1~図6)を想定し、全長3000mmのスタッドが火災時に400℃程度に加熱されるにすぎず、スタッドの熱膨張(伸長)が約12mm程度であるにすぎないと仮定し、スタッドが火災時にその熱膨張(伸長)を概ね妨げられずに熱膨張(伸長)する例、即ち、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期が極端に遅延し、或いは、火災時に鋼製スタッドに作用する熱応力等の応力が極端に軽減し又は緩和する例について説明したものである。他方、後述する片面張り仕様の片面壁構造の間仕切壁(図7~図9)では、後述する如く火災環境の雰囲気温度が1000℃程度に上昇してスタッドが火災雰囲気と同等の温度に温度上昇するので、熱膨張によるスタッドの熱膨張(伸長)は顕著に顕れ、熱膨張によるスタッドの熱膨張(伸長)の計算により容易に理解し得るとおり、条件によっては、火災時に鋼製スタッドが早期に上部ランナに当接又は衝合するように熱膨張(伸長)するであろう。しかしながら、このような条件においても、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合するに至らない上記条件と同様、従来の同様の間仕切壁に比べ、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期は遅延し、或いは、火災時に鋼製スタッドに作用する熱応力等の応力は軽減し又は緩和する
他の観点より、本発明は、上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成する構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において使用され、前記スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長するように該スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けられ且つ前記スタッドの端部とともに前記ランナの溝内に挿入される隙間調整部材であって、
前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する素材で作られ、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失する素材で作られており、前記スタッドの幅寸法と同じ幅寸法を有することを特徴とする間仕切壁の隙間調整部材を提供する。
更に他の観点より、本発明は、上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成する構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において使用されるスタッド支持方法において、
前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する素材で作られ、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失する素材で作られ、前記スタッドの幅寸法と同じ幅寸法を有する隙間調整部材を前記スタッドの上端部及び/又は下端部に一体的に取付けて、該スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長し、
前記隙間調整部材を含む前記スタッドの端部を前記ランナの溝内に挿入し、該隙間調整部材を含む前記スタッドの端部と前記ランナとの係合又は嵌合により前記スタッドの端部を支持することを特徴とするスタッド支持方法を提供する。
本発明の隙間調整部材及びスタッド支持方法によれば、隙間調整部材は、火災時の温度上昇により溶融して軟化し、或いは、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失する。隙間調整部材は、非火災時にはスタッドの全長を実質的に延長し、火災時には、スタッドの全長(熱膨張前)を実質的に短縮する。例えば、非火災時におけるスタッド上端の隙間の寸法を5mmに設定した場合であっても、隙間調整部材を含むスタッドの全長を隙間調整部材によって10mm延長した場合、スタッドの全長(熱膨張前)は、火災時に10mm短縮するので、スタッドは、火災時に15mm熱膨張(伸長)することができる。即ち、本発明の隙間調整部材及びスタッド支持方法によれば、火災時の熱膨張変形によりスタッドが伸長可能な隙間寸法を実質的に拡大することができるので、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期が遅延し、或いは、火災時にスタッドに作用する熱応力等の応力が比較的大きく軽減し又は緩和する。
本発明の間仕切壁及びその施工方法によれば、鋼製壁下地の片側又は両側に建築内装用の面材を固定した構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁に関し、火災時の熱膨張変形により鋼製スタッドが伸長可能な隙間寸法を実質的に拡大し、火災時に鋼製スタッドが上部ランナに当接又は衝合する時期を遅延させ、或いは、火災時に鋼製スタッドに作用する熱応力等の応力を軽減し又は緩和することができる。
また、本発明の隙間調整部材及びスタッド支持方法によれば、鋼製壁下地の片側又は両側に建築内装用の面材を固定した構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁に関し、火災時の熱膨張変形により鋼製スタッドが伸長可能な隙間寸法を実質的に拡大し、これにより、火災時に鋼製スタッドに熱応力等の応力が発生する時期を遅延し、或いは、火災時に鋼製スタッドに作用する応力を軽減し又は緩和することができる。
図1は、本発明の好適な実施例に係る軽量耐火間仕切壁の軸組構造を示す斜視図である。 図2は、図1に示す軽量耐火間仕切壁の構成を全体的に示す斜視図である。 図3は、図1及び図2に示す軽量耐火間仕切壁の縦断面図である。 図4は、隙間調整部材及び鋼製スタッドの位置関係及び構造的関係を示す斜視図である。 図5(A)は、隙間調整部材及び鋼製スタッドの位置関係及び構造的関係を示す断面図であり、図5(B)は、図5(A)のI-I線における断面図であり、図5(C)は、図5(B)のII-II線における断面図であり、図5(D)は、図5(B)のIII-III線における断面図である。 図6(A)は、非火災環境(大気環境)における上部ランナ及びスタッド上端の位置関係を示す縦断面図であり、図6(B)は、火災環境(高温環境)における上部ランナ及びスタッド上端の位置関係を示す縦断面図である。 図7は、本発明の他の好適な実施例に係る片面張り仕様の軽量耐火間仕切壁の軸組構造を示す斜視図である。 図8は、図7に示す軽量耐火間仕切壁の縦断面図である。 図9は、隙間調整部材の取付け方法の変形例を示す間仕切壁の縦断面図である。 図10は、従来の軽量耐火間仕切壁の構造を示す縦断面図である。 図11(A)は、従来の軽量耐火間仕切壁に関し、非火災環境(大気環境)における上部ランナ及びスタッド上端の位置関係を示す縦断面図であり、図11(B)は、従来の軽量耐火間仕切壁に関し、火災環境(高温環境)における上部ランナ及びスタッド上端の位置関係を示す縦断面図である。
本発明の好適な実施形態によれば、間仕切壁は、建築用鋼製下地材(JIS A 6517)、或いは、これに準じた鋼製下地材を骨組又は軸組として建込んだ鋼製壁下地を有する。間仕切壁は、鋼製壁下地の両側に石膏ボード等の面材を取付けた両面張り仕様の中空二重壁構造、或いは、鋼製壁下地の片側にのみ石膏ボード等の面材を取付けた片面張り仕様の片面壁構造を有する。片面壁構造の間仕切壁においては、火災環境の雰囲気温度が1000℃程度に上昇したとき、火災雰囲気に直に曝されたスタッドは、火災雰囲気と同等の温度に温度上昇するので、熱膨張によるスタッドの伸長量は比較的大きく、従って、本発明の作用・効果は、中空二重壁構造の間仕切壁よりも顕著に顕れる。
本発明の好適な実施形態においては、隙間調整部材は、スタッドの上端部にのみ取付けられる。好ましくは、隙間調整部材と上部ランナのウェブ部との間に形成される隙間の寸法は、10mm以下(5mm以上)の寸法に設定され、スタッドの上端と上部ランナのウェブ部との鉛直離間距離は、10mmを超える寸法に設定される。所望により、隙間調整部材をスタッドの下端部にのみ取付け、或いは、隙間調整部材をスタッドの上端部及び下端部の双方に取付けても良い。
好ましくは、鋼製壁下地として、JIS50形、65形、75形、90形、100形の鋼製下地材が使用されるが、本発明の構成は、このような汎用の鋼製壁下地のみならず、角形断面の鋼製スタッドや、千鳥配列式の鋼製スタッド、或いは、鋼材以外の金属材料で製作された金属製スタッド等を使用した間仕切壁において同様に適用し得る。また、本発明の構成は、耐火構造の間仕切壁に好ましく適用されるが、所望により、耐火性能を要求されない間仕切壁において、本発明の構成を採用しても良い。
本発明の好適な実施形態において、隙間調整部材は、200~400℃の範囲内の所定温度(例えば、約250℃)において溶融して軟化し、或いは、破壊又は崩壊して強度を喪失する樹脂成型品からなる。好ましくは、隙間調整部材は、スタッドの上端部を挿入可能又は嵌入可能な溝を有する。好適には、隙間調整部材の幅寸法(壁厚方向の寸法)は、スタッドの幅寸法と一致し、JIS50形、65形、75形、90形、100形の鋼製壁下地では夫々、50、65、75、90、100mmである。他方、隙間調整部材の奥行寸法(壁長方向の寸法)は、スタッドの奥行寸法以上の寸法を有するが、スタッド建込み時に隙間調整部材をランナの溝内に比較的容易に挿入し得るように、スタッドの幅寸法よりも小さい寸法に設定される。好ましくは、隙間調整部材は、ランナの溝内におけるスタッド端部の回転(垂直軸線廻りの回転)を可能にするように、角部に湾曲面、テーパ面又は断面欠損部等を有し、或いは、端面(スタッド立設時にスタッドの幅方向に延在する面)を全体的に湾曲させた輪郭を有する。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施例について詳細に説明する。
図1及び図2は、本発明の好適な実施例に係る中空二重壁構造の軽量耐火間仕切壁の構成を示す斜視図である。図3は、図1及び図2に示す軽量耐火間仕切壁の縦断面図である。図1~図3を参照して、建築物の内壁、戸境壁、界壁又は防火区画壁等を構成する軽量耐火間仕切壁の構造について説明する。
図1に示す如く、軽量耐火間仕切壁1(以下、「間仕切壁1」という。)は、壁体の骨組又は軸組を構成する鋼製壁下地を有する。この鋼製壁下地は、建築用鋼製下地材(JIS A 6517)として知られた各種部材により構築された鋼製壁下地(非特許文献1及び2)である。鋼製壁下地は、その主要構成要素として、床スラブ等の床構造体F1上に配置された鋼製ランナ2(以下、「下部ランナ2」という。)と、上階床スラブ等の上階構造体F2の下面に固定された鋼製ランナ3(以下、「上部ランナ3」という。)と、上下のランナ2、3の間に垂直に建込まれた多数の鋼製スタッド4(以下、「スタッド4」という。)とを有する。スタッド4は、壁芯に沿って等間隔を隔てて整列配置される。スタッド4の相互間隔は、例えば、455mm又は606mmに設定される。また、間仕切壁1の壁厚T1(図3)は、例えば、約110mmに設定される。なお、振止め、スペーサー等の他の鋼製壁下地構成要素(JIS A 6517)は、各図において図示を省略されている。
図2に示す如く、下張り面材5を構成する石膏ボード等の内装ボード材料がビス等の固定具又は係留具によってスタッド4の側面に固定される。上張り面材6を構成する石膏ボード等の内装ボード材料がステープル及び/又は接着剤等の固定手段又は係留手段によって下張り面材5の外側面(室内側の面)に固定される。本例においては、下張り面材5は、横張り形態に施工され、下張り面材5の目地又は継目は、縦横(垂直・水平)に延在する。上張り面材6は、縦張り形態に施工され、上張り面材5の目地又は継目は、下張り面材5の目地又は継目に直交するように縦横(垂直・水平)に延在する。
下張り面材5及び上張り面材6として、石膏ボード(商品名「タイガーボード」(登録商標、吉野石膏株式会社製品)等)、普通硬質せっこうボード(商品名「タイガースーパーハード」(登録商標、吉野石膏株式会社製品)、商品名「タイガーハイパーハードC」(登録商標、(吉野石膏株式会社製品)等)、強化石膏ボード、構造用石膏ボード、シージング石膏ボード、化粧石膏ボード等の石膏ボード製品、ガラス繊維不織布入り石膏板(商品名「タイガーグラスロック」(登録商標、吉野石膏株式会社製品))、スラグ石膏板(商品名「アスノン」(登録商標、エヌビーエル株式会社製品)等)、セメント板(「デラクリート」(登録商標、ユナイテッド・ステイツ・ジプサム社製品)等)、繊維混入石膏板(商品名「エフジーボード」(株式会社エーアンドエーマテリアル製品)等)、押し出し成型板(商品名「クリオンスタッドレスパネル」(クリオン株式会社製品)等)、珪酸カルシウム板等を好適に使用し得る。
下張り面材5及び上張り面材6は、スタッド4の両側に施工され、隔壁1の全高に亘って実質的に連続し、床構造体F1の上面から上階構造体F2の下面まで延在する垂直壁面を形成する。図3に示す如く、両側の下張り面材5の間には、実質的に密閉された隠蔽空間として中空部(空気層)8が形成される。所望により、断熱・吸音材7が中空部8に挿入される。
本例の間仕切壁1は、例えば、ランナ2、3及びスタッド4として、以下に記載するJIS65形の建築用鋼製下地材を採用し、面材5、6及び断熱・吸音材7として、以下の内装ボード材料及び断熱・吸音材料を採用した構成のものである。
・下部ランナ2:WR-65mm×40mm×0.8mm
・上部ランナ3:WR-65mm×40mm×0.8mm
・スタッド4 :WS-65mm×45mm×0.8mm
・内装ボード材5:強化石膏ボード・厚さ12.5mm(吉野石膏株式会社製品「タイガーボード・タイプZ」)
・内装ボード材6:普通硬質石膏ボード・厚さ9.5mm(吉野石膏株式会社製品「タイガーハイパーハードC」)
・断熱・吸音材7:グラスウール24k・厚さ50mm
なお、強化石膏ボードは、ガラス繊維を含有する石膏コア(芯部)を石膏ボード原紙で被覆してなる石膏ボードであり、耐火性能を強化した石膏ボードである。また、硬質石膏ボードは、比重、曲げ破壊荷重及び表面の硬さを増大させた硬質、高比重且つ高強度の石膏ボードである。これらの石膏ボードとして、ベベルエッジ、テーパエッジ又はスクエアエッジの各種エッジ形態のものを適宜採用し得る。
図3に示されるように、天井部分には、天井構造体20が施工される。天井構造体20の天井下地は、例えば、上階構造体F2から垂下する多数の天井吊りボルト21と、ハンガー22等によって天井吊りボルト21に係止された野縁受け材23と、野縁受け材23に支持された野縁材24とから構成される。石膏ボード又はロックウール吸音板等の天井用内装ボード材25が、ビス等の固定具又は係留具によって野縁材24の下面に固定される。
床部分には、例えば、二重床構造体30が施工される。二重床構造体30は、多数の支持脚31を床構造体F1上に立設し、床下地板32を支持脚31によって支承した構造を有する。床仕上材33が床下地板32上に更に積層される。
スタッド4の上端部には、隙間調整部材10が一体的に取付けられる。隙間調整部材10は、非火災時の環境においてスタッド4と同等の強度、耐力及び剛性を発揮するが、火災時の温度上昇時に所定の温度域(例えば、200~400℃の範囲内の温度)で熱溶融して軟化し、或いは、燃焼し又は酸化して脆弱化し又は崩壊する樹脂成型品からなる。
隙間調整部材10は、非火災環境(大気環境)においてはスタッド4の上方延長部分を構成してスタッド4の全長を実質的に延長し、火災時(高温環境)においては軟化し、或いは、脆弱化し又は崩壊してスタッド4の全長を短縮せしめる。隙間調整部材10の使用目的、作用又は機能等の理解を容易にすべく、隙間調整部材10について説明する前に、隙間調整部材10を備えない従来の軽量耐火間仕切壁の構成(比較例)について図10及び図11を参照して説明する。
図10は、従来の軽量耐火間仕切壁の構造を示す縦断面図である。図11は、図10に示す耐火間仕切壁の上端部の構造を示す縦断面図である。図11(A)には、非火災環境(大気環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係が示され、図11(B)には、火災環境(高温環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係が示されている。なお、図10及び図11において、図1~図3に示す間仕切壁の構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参照符号が付されている。
スタッド4の上端部及び下端部は、上下のランナ2、3の溝部に挿入され、ランナ2、3に係合又は係止した状態で垂直に立設される。スタッド4の下端部は、下部ランナ2の左右のフランジ部2bによって挟持される。スタッド下端4bは、下部ランナ2のウェブ部2aに着座し、スタッド4の鉛直荷重は、下部ランナ2によって支持される。他方、スタッド4の上端部は、上部ランナ3の左右のフランジ部3bによって挟持されるが、スタッド上端4aは、上部ランナ3のウェブ部3aから間隔を隔てており、スタッド上端4a及びウェブ部3aの間には、寸法T2の隙間(クリアランス)9が形成される。寸法T2は、例えば、5~10mmの範囲内の値に設定される。フランジ部3bとスタッド4との掛かり代(重なり寸法)T3は、[フランジ部3bの高さh1-隙間寸法T2]であり、前述のとおり65形の鋼製壁下地を採用した場合、h1=40mm、T3=30~35mmである。
隙間9は、主として、次の理由で形成される。
(1)スタッド4は、上下のランナ2、3を上下の構造体F1、F2に固定した後に建込まれるので、建込み作業を可能にするためにスタッド4の全長を上下のウェブ部2a、3aの離間距離Hよりも小さい寸法に設定する必要がある。
(2)積載荷重(物品荷重、積雪荷重等)の変化や、短期荷重(地震力等)の作用に起因した建物の挙動により距離(高さ)Hが過渡的に短縮したときに直ちに圧縮応力がスタッド4に作用するのを防止する。
(3)温度変化に起因してスタッド4が熱膨張したときに直ちに熱応力等の応力(圧縮応力)がスタッド4に作用するのを防止する。
また、隙間9の寸法T2は、汎用の建築用鋼製下地材(JIS A 6517)や、これに準じた金属製スタッド及びランナ等を使用する場合には、各金属部材の断面形状及び断面寸法等と関連した建築納まり(建築ディテール)上の理由や、建築各部構造上の理由等より、約10mm程度の寸法に一般に設定される。
しかしながら、火災時の室温は、約1000℃に達するので、スタッド4の温度は、例えば、400℃を超える温度に上昇する可能性がある。このような高温環境では、熱膨張によるスタッド4の寸法変化は10mmを超えるので、スタッド上端4aは、図11(B)に示す如く上方に変位してウェブ部3aに当接し又は衝合し、比較的大きな応力(圧縮応力)がスタッド4に作用する。この結果、スタッド4が応力で比較的大きく変形し又は座屈する状況が生じる。この種のスタッド4の熱変形は、面材5、6の損傷、破損や、面材5、6の目地又は継目の拡大等の原因となるので、このような応力の発生や、その増大は、壁体の耐火性能を所望の如く確保する上で望ましくない。
これに対し、本発明に係る間仕切壁1においては、この種の応力の発生又は増大を防止する手段として、図3に示す如く、隙間調整部材10がスタッド4の上端部に一体的に取付けられる。隙間調整部材10は、非火災時には、隙間9が「10mm以下」の寸法T2を維持し、火災時には、スタッド4が10mmを超えて熱膨張(伸長)するのを可能にするためのものである。以下、図4~図6を参照して、隙間調整部材10の構成を説明する。
図4及び図5(A)は、隙間調整部材10及びスタッド4の位置関係及び構造的関係を示す斜視図及び断面図である。図5(B)は、図5(A)のI-I線における断面図であり、図5(C)は、図5(B)のII-II線における断面図であり、図5(D)は、図5(B)のIII-III線における断面図である。また、図6(A)は、非火災環境(大気環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係を示す縦断面図であり、図6(B)は、火災環境(高温環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係を示す縦断面図である。
隙間調整部材10は、200~400℃の範囲内の所定温度(例えば、250℃)で溶融して軟化する樹脂成型品、或いは、破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する樹脂成型品からなり、図4及び図5に示す如く、平坦な水平上面11及び水平下面12と、垂直な側面13及び端面14と、スタッド上端4aが嵌入する下面開口形の溝15とを有する。溝15は、スタッド上端4aと実質的に同一の平面輪郭を有する。隙間調整部材10の高さh2は、例えば、20mmに設定され、溝15の高さ(深さ)h3は、例えば、10mmに設定される。隙間調整部材10の幅Wは、スタッド4の幅寸法(壁厚方向の寸法)と同一であり、本例では、65mmに設定される。従って、溝15の側部16は、側方に開口する。また、隙間調整部材10の奥行Dは、スタッド4の奥行寸法(壁長方向の寸法)以上の寸法であって、スタッド4の幅寸法よりも小さい寸法に設定される。本例では、奥行Dは、45~60mm(例えば、55mm)に設定される。上部ランナ3の溝部内での隙間調整部材10の回転(鉛直軸線廻りの回転)を容易にするように、側面13の両端部13aは湾曲して端面14に連接する。
隙間調整部材10は、図4(B)に示す如く、スタッド4の上端部を溝15内に挿入することによりスタッド4の上端部に嵌装され、これにより、隙間調整部材10は、スタッド4の上端部に一体的に取付けられる。所望により、接着剤でスタッド4と隙間調整部材10とを接合し、或いは、螺子、ビス等の固定具を使用して隙間調整部材10をスタッド4に固定しても良い。
図3及び図5には、スタッド4の上端部に隙間調整部材10を一体的に取付けた後、隙間調整部材10を含むスタッド4の上端部を上部ランナ3の溝内に挿入した状態が示されている。
図6(A)は、非火災環境(大気環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係が示されており、図6(B)には、火災環境(高温環境)における上部ランナ3及びスタッド上端4aの位置関係が示されている。
火災時の室温は、約1000℃に達するので、スタッド4の温度は、例えば、400℃を超える温度に上昇する。このため、隙間調整部材10は溶融して軟化し、或いは、破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する。図6(B)に示す如く、スタッド4は、熱膨張して伸長する。隙間9の寸法T2を5mmに設定し、掛かり代(重なり寸法)T3を35mmに設定し、h2=20mm、h3=10mmとすると、h2-h3+T2=15mmであるので、スタッド4は、約15mm伸長することができる。スタッド4の熱膨張(伸長)は、隙間調整部材10によっても、ウェブ部3aによっても妨げられず、従って、大きな応力(圧縮応力)がスタッド4に作用し難く、熱膨張に起因したスタッド4の応力変形又は座屈は生じ難い。
以上説明したとおり、耐火間仕切壁1は、火災時の温度上昇により溶融して軟化し、或いは、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する隙間調整部材10をスタッド4の上端部に一体的に取付けた構成を有する。スタッドの全長は隙間調整部材によって実質的に延長される。隙間調整部材10を含むスタッド4の上端部は、上部ランナ3の溝内に挿入される。隙間調整部材10の上面11と、上部ランナ3のウェブ部3aとの間に形成される隙間9は、各金属部材の断面形状及び断面寸法等と関連した建築納まり(建築ディテール)や、建築各部構造等を考慮した寸法(10mm以下)に設定し得る一方、スタッド上端4aと、上部ランナ3のウェブ部3aとの間の鉛直離間距離は、火災時のスタッド4の熱膨張(伸長)を考慮した寸法(例えば、15mm)に設定することができる。かくして、上記構成の耐火間仕切壁1によれば、火災時に大きな応力(圧縮応力)がスタッド4に作用せず、火災時の熱膨張に起因してスタッド4に大きな応力変形又は座屈が生じるのを防止することができる。
図7及び図8は、本発明の他の好適な実施例に係る片面張り仕様の軽量耐火間仕切壁の軸組構造を示す斜視図及び縦断面図である。なお、図7及び図8において、図1~図3に示す間仕切壁の構成要素又は構成部材と実質的に同一又は同等の構成要素又は構成部材については、同一の参照符号が付されている。
図1~図6に示す間仕切壁1は、鋼製壁下地の両側に石膏ボード等の面材5、6を固定した両面張り仕様の中空二重壁構造に関するものであるが、本発明の構成は、図7及び図8に示す如く、鋼製壁下地の片側にのみ石膏ボード等の面材5、6を固定した片面張り仕様の片面壁構造に同様に適用し得る。
片面張り仕様の間仕切壁1は、図7及び図8に示す如く、間仕切壁1の片側の建築空間(図8に示す右側の空間)には下張り面材5及び上張り面材6を取付ける一方、間仕切壁1の反対側の建築空間(図8に示す左側の空間)には面材5、6を取付けず、天井構造板20も二重床構造体30も施工せず、スタッド4を露出させた構成を有する。この種の間仕切壁は、例えば、竪穴区画の防火区画壁として使用される壁体である。スタッド4が露出した建築空間は、内装仕上げを要しない空間、例えば、配管・配線スペース、空調ダクトスペース、空調機械室、エレベータシャフト、エレベータ機械室等の建築設備空間や、倉庫・保管庫等、或いは、将来的に内装仕上げが施される予定の未仕上げの建築空間等のような将来使用の床面積拡張スペースである。
このようにスタッド4が露出した間仕切壁1においては、スタッド4が露出した建築設備空間等に火災が発生し、或いは、建築設備空間等から居住空間等に延焼が拡大する場合、スタッド4は火災に直に曝される。火災環境の雰囲気温度が1000℃程度に上昇したとき、スタッド4は、火災雰囲気と同等の温度に温度上昇し、隙間調整部材10は溶融して軟化し、或いは、破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する。前述の如く、スタッド4は、熱膨張して伸長するが、隙間調整部材10の溶融・軟化、或いは、破壊又は崩壊により、スタッド4の熱膨張(伸長)は妨げられず、従って、大きな熱応力等の応力(圧縮応力)がスタッド4に作用し難く、熱膨張に起因したスタッド4の応力変形又は座屈は生じ難い。スタッド4が露出した間仕切壁1では、熱膨張によるスタッド4の伸長量は非常に大きく、従って、隙間調整部材10の有効性又はその作用・効果は、前述した中空二重壁構造の間仕切壁1に比べ、顕著に顕れる。
図9は、隙間調整部材10の取付け方法の変形例を示す間仕切壁の縦断面図であり、図9(A)には、隙間調整部材10をスタッド4の下端部に一体的に取付けた構成が示されており、図9(B)には、隙間調整部材10をスタッド4の上端部及び下端部の双方に一体的に取付けた構成が示されている。
図9(A)に示すように隙間調整部材10をスタッド4の下端部のみに取付ける場合、隙間調整部材10を含むスタッド4の下端部は、下部ランナ2の左右のフランジ部2bによって挟持され、隙間調整部材10の下面は、下部ランナ2のウェブ部2aに着座し、ウェブ部2aによって支承される。前述の各実施例と同じく、隙間調整部材10の高さh2は、例えば、20mmに設定され、溝15(図4)の高さ(深さ)h3は、例えば、10mmに設定される。寸法T2の隙間(クリアランス)9は、スタッド上端4a及びウェブ部3aの間に形成され、寸法T2は、例えば、5~10mmの範囲内の値に設定される。また、フランジ部3bとスタッド4との掛かり代(重なり寸法)T3は、例えば、30~35mmに設定される。
このように隙間調整部材10をスタッド4の下端部に取付けた間仕切壁構造においては、火災時の室温上昇により隙間調整部材10が溶融して軟化し、或いは、破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失すると、スタッド4が下方に変位し、隙間9の寸法T2が拡大する。このため、前述の各実施例と同様、スタッド4が火災時に熱膨張して伸長しても、大きな熱応力等の応力(圧縮応力)がスタッド4に作用し難く、熱膨張に起因したスタッド4の応力変形又は座屈は生じ難い。
また、図9(B)に示すように隙間調整部材10をスタッド4の上端部及び下端部の双方に取付ける場合、隙間調整部材10を含むスタッド4の上端部及び下端部は、上下のランナ2、3のフランジ部2b、3bによって挟持される。スタッド下端部の隙間調整部材10の下面は、下部ランナ2のウェブ部2aに着座し、ウェブ部2aによって支承される。寸法T2の隙間(クリアランス)9は、スタッド上端部の隙間調整部材10と、上部ランナ3のウェブ部3aの間に形成される。
図9(B)に示す各隙間調整部材10の高さ方向の寸法は、前述の各実施例の寸法を半減した値に設定され、例えば、隙間調整部材10の高さh2は、10mmに設定され、溝15(図4)の高さ(深さ)h3は、例えば、5mmに設定される。また、前述の各実施例と同様、スタッド上端4a及びウェブ部3aの間に形成される隙間9の寸法T2は、例えば、5~10mmの範囲内の値に設定され、フランジ部3bとスタッド4との掛かり代(重なり寸法)T3は、例えば、30~35mmに設定される。
このように隙間調整部材10をスタッド4の上端部及び下端部の双方に取付けた間仕切壁構造においては、火災時の室温上昇により上下の隙間調整部材10が同時期に溶融して軟化し、或いは、破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失するので、スタッド4が下方に変位し且つ隙間9が拡大し、この結果、前述の各実施例と同様、スタッド4が火災時に熱膨張して伸長しても、火災時に大きな熱応力等の応力(圧縮応力)がスタッド4に作用し難く、熱膨張に起因したスタッド4の応力変形又は座屈は生じ難い。
以上、本発明の好適な実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内で種々の変形又は変更が可能である。
例えば、上記実施例では、JIS65形の鋼製壁下地を有する軽鉄間仕切壁からなる軽量耐火間仕切壁について説明したが、本発明は、JIS50形、75形、90形、100形等の鋼製壁下地や、JIS A 6517の建築用鋼製下地材に準じた金属製壁下地(例えば、角形断面の鋼製スタッドや、千鳥配列式の鋼製スタッド、鋼材以外の金属材料で製作された金属製スタッド等を使用した間仕切壁の壁下地)においても適用し得る構成のものである。
また、上記実施例における隙間調整部材の形状、寸法、材質等は、本発明の趣旨に従って任意に設計変更し得るものであり、例えば、隙間調整部材の角部にテーパ面や、断面欠損部等を形成し、端面又は下面等を全体的に湾曲させ、隙間調整部材を部分的に中空構造に成型し、或いは、隙間調整部材を複数の部品の組立体として製作しても良い。
本発明は、建築物の間仕切壁及びその施工方法に適用され、殊に、乾式工法の軽量耐火間仕切壁及びその施工方法に好ましく適用し得るものである。本発明によれば、スタッド上端と上部ランナとの間の隙間の寸法を非火災時に拡大することなく、火災時の熱膨張変形によりスタッドが伸長可能な寸法を実質的に拡大し、これにより、火災時におけるスタッドの熱変形を抑制し得るので、その実用的効果は、顕著である。
1 軽量耐火間仕切壁
2 鋼製ランナ(上部ランナ)
3 鋼製ランナ(下部ランナ)
4 鋼製スタッド
4a スタッド上端
4b スタッド下端
5 下張り面材
6 上張り面材
9 隙間(クリアランス)
10 隙間調整部材
15 溝

Claims (9)

  1. 上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成した構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において、
    前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する隙間調整部材、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する隙間調整部材が、前記スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長するように該スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けられ、該隙間調整部材を含む前記スタッドの端部は、前記ランナの溝内に挿入されていることを特徴とする間仕切壁。
  2. 上部ランナ及び下部ランナを上部構造体及び下部構造体に夫々固定し、鋼製又は金属製スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して該スタッドを建込み、上下のランナの間に立設した前記スタッドに対して建築内装用の面材を固定して壁面を形成する耐火構造の間仕切壁の施工方法において、
    前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する隙間調整部材、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を実質的に喪失する隙間調整部材を前記スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けて、該スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長し、前記隙間調整部材を含む前記スタッドの端部を前記ランナの溝内に挿入して前記スタッドを建込むことを特徴とする間仕切壁の施工方法。
  3. 上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成する構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において使用され、前記スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長するように該スタッドの上端部及び/又は下端部に取付けられ且つ前記スタッドの端部とともに前記ランナの溝内に挿入される隙間調整部材であって、
    前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する素材で作られ、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失する素材で作られており、前記スタッドの幅寸法と同じ幅寸法を有することを特徴とする間仕切壁の隙間調整部材。
  4. 上部構造体及び下部構造体に夫々固定された上部ランナ及び下部ランナと、上下のランナの間に建込まれた鋼製又は金属製スタッドとを有し、該スタッドの上端部及び下端部を前記ランナの溝内に挿入して立設し、建築内装用の面材を前記スタッドに固定して壁面を形成する構造を有する乾式工法且つ耐火構造の間仕切壁において使用されるスタッド支持方法において、
    前記スタッドの上端と前記上部ランナのウェブ部との間の隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により溶融して軟化する素材で作られ、或いは、前記隙間の寸法を調整するとともに、火災時の温度上昇により破壊又は崩壊して強度及び剛性を喪失する素材で作られ、前記スタッドの幅寸法と同じ幅寸法を有する隙間調整部材を前記スタッドの上端部及び/又は下端部に一体的に取付けて、該スタッドの全長を前記ランナの溝内において実質的に延長し、
    前記隙間調整部材を含む前記スタッドの端部を前記ランナの溝内に挿入し、該隙間調整部材を含む前記スタッドの端部と前記ランナとの係合又は嵌合により前記スタッドの端部を支持することを特徴とするスタッド支持方法。
  5. 前記間仕切壁は、前記スタッドの片側にのみ前記面材を取付けた片面張り仕様の片面壁構造を有することを特徴とする請求項1に記載の間仕切壁。
  6. 前記隙間調整部材は、前記スタッドの上端部に取付けられ、該隙間調整部材と前記上部ランナのウェブ部との間に形成される隙間の寸法は、10mm以下の寸法に設定され、前記スタッドの上端と前記ウェブ部との鉛直離間距離は、10mmを超える寸法に設定されることを特徴とする請求項1又は5に記載の間仕切壁。
  7. 前記隙間調整部材は、前記ランナの溝内における該隙間調整部材の鉛直中心軸線廻りの回転を可能にするように、その角部に湾曲面、テーパ面又は断面欠損部を有し、或いは、その端面を全体的に湾曲させた輪郭を有することを特徴とする請求項1、5又は6に記載の間仕切壁。
  8. 前記スタッドの片側にのみ前記面材を固定した片面壁構造の間仕切壁を施工することを特徴とする請求項2に記載の施工方法。
  9. 前記隙間調整部材を前記スタッドの上端部に取付け、該隙間調整部材と前記上部ランナのウェブ部との間に10mm以下の寸法の隙間を形成するとともに、前記スタッドの上端と前記ウェブ部との鉛直離間距離を10mmを超える寸法に設定することを特徴とする請求項2又は8に記載の施工方法。
JP2017128004A 2017-06-29 2017-06-29 間仕切壁及びその施工方法 Active JP7033290B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128004A JP7033290B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 間仕切壁及びその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017128004A JP7033290B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 間仕切壁及びその施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019011585A JP2019011585A (ja) 2019-01-24
JP7033290B2 true JP7033290B2 (ja) 2022-03-10

Family

ID=65227701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017128004A Active JP7033290B2 (ja) 2017-06-29 2017-06-29 間仕切壁及びその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7033290B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002054250A (ja) 2000-08-09 2002-02-20 Sekisui Chem Co Ltd 壁構造
JP2002369891A (ja) 2001-04-10 2002-12-24 Yoshino Gypsum Co Ltd 防火区画壁
US20030213204A1 (en) 2002-05-16 2003-11-20 Ghislain Belanger Length adjustable composite stud
JP2005336946A (ja) 2004-05-31 2005-12-08 Takenaka Komuten Co Ltd 乾式間仕切り壁のスタッドの支持方法
JP2012233307A (ja) 2011-04-28 2012-11-29 Sanyo Industries Ltd 溝形材の接合構造
JP2016223174A (ja) 2015-05-29 2016-12-28 株式会社イトーキ 間仕切パネルにおける支柱固定装置
JP2017508084A (ja) 2014-01-02 2017-03-23 サン−ゴバン プラコ エスエイエス コネクタ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002054250A (ja) 2000-08-09 2002-02-20 Sekisui Chem Co Ltd 壁構造
JP2002369891A (ja) 2001-04-10 2002-12-24 Yoshino Gypsum Co Ltd 防火区画壁
US20030213204A1 (en) 2002-05-16 2003-11-20 Ghislain Belanger Length adjustable composite stud
JP2005336946A (ja) 2004-05-31 2005-12-08 Takenaka Komuten Co Ltd 乾式間仕切り壁のスタッドの支持方法
JP2012233307A (ja) 2011-04-28 2012-11-29 Sanyo Industries Ltd 溝形材の接合構造
JP2017508084A (ja) 2014-01-02 2017-03-23 サン−ゴバン プラコ エスエイエス コネクタ
JP2016223174A (ja) 2015-05-29 2016-12-28 株式会社イトーキ 間仕切パネルにおける支柱固定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019011585A (ja) 2019-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6122867A (en) Acoustic building structure
KR101126900B1 (ko) 차열방화유리 프레임 구조체
WO2020256016A1 (ja) 建築物の外壁構造、断熱構造及び断熱方法
WO2020036228A1 (ja) 間仕切用パネル、間仕切壁および部屋構造
KR101835071B1 (ko) 내화성을 갖는 조립식 경량 칸막이
JP7033290B2 (ja) 間仕切壁及びその施工方法
JP2008240355A (ja) 柱または梁と耐火間仕切壁との取り合い構造及び方法
JP6776016B2 (ja) 耐火構造
JP6674217B2 (ja) 耐火壁
JP2014101751A (ja) 防火区画方法
KR100693194B1 (ko) 경량칸막이 벽체 구조
JP4700215B2 (ja) 防火区画壁
KR101375028B1 (ko) 구조용 목재가 포함된 단열복합패널 및 그 단열복합패널을 이용한 벽체 시공 방법
US20180298604A1 (en) Building element and associated reinforcing device
JP4427099B2 (ja) 乾式間仕切壁構造
JP6758559B2 (ja) 木製建築部材
US3707818A (en) Shaft cavity wall and stud
KR102685579B1 (ko) 화재 확산 방지용 외벽 패널 조립체
JP6754554B2 (ja) 建物の外周壁構造及び建物の外周壁の改修方法
JP7546505B2 (ja) 連棟式建物
JP7273553B2 (ja) 建築パネル、建築パネルユニット、建築パネルの取付構造
JP2002180575A (ja) 外壁構造、断熱材、建物
JP5436925B2 (ja) 建物構造体及び建物
JP6940382B2 (ja) 耐火構造壁
JP2010174569A (ja) 建物の制震耐力壁構造及び建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200110

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201204

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210308

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7033290

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150