JP7032096B2 - 解析装置および解析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、周期信号の高調波を解析する解析装置および解析方法に関するものである。
この種の装置として、下記特許文献1において出願人が開示した交流信号測定装置が知られている。この交流信号測定装置は、入力部、フィルタ部、検出信号生成部、周波数測定部、周波数算出部、クロック生成部、A/D変換部および信号処理部を備え、入力した交流信号(周期信号)についての特性データを測定する。この場合、フィルタ部は、入力部を介して入力した交流信号に含まれているノイズ成分を除去し、検出信号生成部は、交流信号のゼロクロスを検出して検出信号を出力する。周波数測定部は、交流信号の各周期の期首(開始時刻)を示す検出信号から期末(終了時刻)を示す検出信号までの時間を計測し、その時間に基づいて交流信号の周波数を測定して周波数データを出力する。周波数算出部は、周波数データに基づいてサンプリング周波数を算出してサンプリング周波数を示す設定データを出力する。クロック生成部は、設定データで示される周波数のサンプリングクロックを生成する。A/D変換部は、サンプリングクロックに同期して交流信号をサンプリングして交流信号の瞬時値を示すデジタルデータを出力する。信号処理部は、デジタルデータをFFT演算処理することにより、交流信号の解析(交流信号の特性の算出)を行う。
特開2005-337980号公報(第4-6頁、第1-2図)
ところが、上記の交流信号測定装置には、改善すべき以下の課題がある。具体的には、上記の交流信号測定装置では、交流信号をサンプリングして得たデジタルデータをFFT演算処理することにより、交流信号の解析を行っている。この場合、FFT演算による交流信号の解析を正確に行うには、交流信号の1基本周期における瞬時値の数が2のべき乗の数であるのが好ましい。このため、この種の装置では、サンプリングによって得た交流信号の1基本周期分の瞬時値に基づいて交流信号の波形を表す補間式を特定し、その補間式から2のべき乗の数の瞬時値を求める補間処理を行っている。しかしながら、交流信号の基本周波数が高い(基本周期が短い)ほど、あるいは解析対象とする高調波が高次になるほど、1周期あたりのサンプリングポイント数が減少し、補間処理の精度が低下する。このため、上記の交流信号測定装置には、周波数が高い交流信号において補間処理の精度が低下することにより、周波数が高い交流信号の解析精度が低下するという課題が存在し、その改善が望まれている。
本発明は、かかる改善すべき課題に鑑みてなされたものであり、周波数が高い周期信号の高調波を高精度で解析し得る解析装置および解析方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の解析装置は、周期信号の瞬時値を予め決められたサンプリング周期のサンプリングポイントで取得するサンプリング部と、複数の前記サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号の高調波を解析する解析処理を実行する解析部とを備えた解析装置であって、前記周期信号の波形のゼロクロスを検出する検出部と、前記ゼロクロスの検出結果に基づいて前記周期信号の基本周期を特定する基本周期特定部と、時間的に隣接する2つの前記サンプリングポイントの各時刻の第1の時刻間隔が前記サンプリング周期よりも短縮されるように前記基本周期分の複数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを当該基本周期分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントにおける前記瞬時値を示す集約データを生成する集約処理を実行する処理部とを備え、前記処理部は、前記基本周期分の1波の波形データとして集約する前記サンプリングポイントの数が予め決められた上限数および下限数の範囲内となる前記部分波形の数を処理対象数として規定し、当該処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行し、前記解析部は、前記解析処理において、前記集約処理によって集約された前記各サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号をフーリエ級数に展開して当該フーリエ級数における各項のフーリエ係数を数値積分によって算出する処理と、当該フーリエ係数の絶対値および偏角の値を前記高調波の解析結果として算出する処理とを実行する。
また、請求項2記載の解析装置は、請求項1記載の解析装置において、前記処理部は、前記複数の部分波形の各開始時刻と当該各部分波形にそれぞれ含まれる前記各サンプリングポイントの時刻との第2の時刻間隔を特定して当該第2の時刻間隔の長さ順で当該各サンプリングポイントを並べて前記集約データを生成する処理を前記集約処理として実行する。
また、請求項記載の解析装置は、請求項1または2記載の解析装置において、前記処理部は、前記解析処理において前記解析部が前記フーリエ係数を算出する際の処理効率から予め決められた数を前記上限数とすると共に、前記解析処理において前記解析部が解析可能な最大周波数の前記高調波に対応する前記フーリエ係数の算出に必要とする前記サンプリングポイントの数に基づいて予め決められた数を前記下限数として前記処理対象数を規定する。
また、請求項記載の解析装置は、請求項1から3のいずれかに記載の解析装置において、前記処理部は、1つの前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントのうちの当該部分波形の終了時刻に最も近いサンプリングポイントの時刻と当該終了時刻との第3の時刻間隔を算出する処理を前記処理対象数よりも多い数の部分波形について実行し、前記第3の時刻間隔の長さ順で並べた前記各部分波形の中から前記処理対象数の部分波形を選択し、当該処理対象数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行する。
また、請求項記載の解析装置は、請求項記載の解析装置において、前記処理部は、前記第3の時刻間隔の長さ順で並べた前記各部分波形の中から前記処理対象数の部分波形を予め規定された規定数置きに選択する。
また、請求項記載の解析装置は、請求項1から3のいずれかに記載の解析装置において、前記処理部は、時系列で連続する前記処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行する。
また、請求項7記載の解析方法は、周期信号の瞬時値を予め決められたサンプリング周期のサンプリングポイントで取得し、複数の前記サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号の高調波を解析する解析処理を実行する解析方法であって、前記周期信号の波形のゼロクロスを検出し、当該ゼロクロスの検出結果に基づいて前記周期信号の基本周期を特定し、時間的に隣接する2つの前記サンプリングポイントの各時刻の第1の時刻間隔が前記サンプリング周期よりも短縮されるように前記基本周期分の複数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを当該基本周期分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントにおける前記瞬時値を示す集約データを生成する集約処理を実行し、前記基本周期分の1波の波形データとして集約する前記サンプリングポイントの数が予め決められた上限数および下限数の範囲内となる前記部分波形の数を処理対象数として規定し、当該処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行し、前記解析処理において、前記集約処理によって集約した前記各サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号をフーリエ級数に展開して当該フーリエ級数における各項のフーリエ係数を数値積分によって算出する処理と、当該フーリエ係数の絶対値および偏角の値を前記高調波の解析結果として算出する処理とを実行する。
請求項1記載の解析装置、および請求項記載の解析方法では、周期信号における基本周期分の複数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントを基本周期分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントにおける瞬時値を示す集約データを生成する集約処理を実行し、集約処理によって集約された各サンプリングポイントにおける瞬時値に基づいて周期信号をフーリエ級数に展開し、フーリエ級数における各項のフーリエ係数を数値積分によって算出する処理と、フーリエ係数の絶対値および偏角の値を周期信号の高調波の解析結果として算出する処理とを実行する。このため、この解析装置および解析方法によれば、周期信号の基本周波数が高い(基本周期が短い)場合においても、集約処理を実行することによって基本周期分の1波の波形データとして十分に多くのサンプリングポイントを含めることができる結果、それらのサンプリングポイントにおける瞬時値を用いて周期信号の高調波を十分に高い精度で解析することができる。また、この解析装置および解析方法によれば、各サンプリングポイントにおける瞬時値に基づいて周期信号をフーリエ級数に展開し、数値積分によって算出したフーリエ係数の絶対値および偏角の値を周期信号の高調波の解析結果として算出することにより、各サンプリングポイントが不等間隔のときに演算精度が低下するFFT演算処理とは異なり、集約処理によって各サンプリングポイントが不等間隔となる場合においても、フーリエ係数を正確に算出して高調波の解析を高精度で行うことができる。また、基本周期分の1波の波形データとして集約するサンプリングポイントの数が予め決められた上限数および下限数の範囲内となる部分波形の数を処理対象数として規定し、処理対象数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントを対象として集約処理を実行する。このため、この解析装置によれば、上限数および下限数を適正数に予め決めることで、フーリエ係数を正確かつ効率的に算出することができる。
また、請求項2記載の解析装置では、複数の部分波形の各開始時刻と各部分波形にそれぞれ含まれる各サンプリングポイントの時刻との第2の時刻間隔を特定して第2の時刻間隔の長さ順で各サンプリングポイントを並べて集約データを生成する処理を集約処理として実行する。このため、この解析装置によれば、複数の部分波形におけるサンプリングポイントを単純な処理で基本周期分の1波の波形データとして集約することができる結果、集約処理の処理効率を十分に向上させることができる。
また、請求項記載の解析装置によれば、解析処理においてフーリエ係数を算出する際の処理効率から予め決められた数を上限数とすると共に、解析処理において解析可能な最大周波数の高調波に対応するフーリエ係数の算出に必要とするサンプリングポイントの数に基づいて予め決められた数を下限数として処理対象数を規定することにより、解析処理における解析可能な全周波数の高調波についてのフーリエ係数を確実に算出することができる。
また、請求項記載の解析装置では、部分波形の終了時刻に最も近いサンプリングポイントの時刻と終了時刻との第3の時刻間隔を算出する処理を処理対象数よりも多い数の部分波形について実行し、第3の時刻間隔の長さ順で並べた各部分波形の中から処理対象数の部分波形を選択し、処理対象数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントを対象として集約処理を実行する。このため、この解析装置によれば、例えば、時系列で連続する処理対象数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントを対象として集約処理を実行したときには、集約後の各サンプリングポイントが部分波形内において均一に分散されずに高調波の正確な分析が困難となる場合であっても、集約後の各サンプリングポイントが部分波形内において均一となるように処理対象数の部分波形を選択することで、高調波を正確に分析することができる。
また、請求項記載の解析装置によれば、第3の時刻間隔の長さ順で並べた各部分波形の中から処理対象数の部分波形を予め規定された規定数置きに選択することにより、規定数を適正な数に規定することで、集約後の各サンプリングポイントが部分波形内において均一となるように処理対象数の部分波形を簡易な処理で効率的に選択することができる。
また、請求項記載の解析装置によれば、時系列で連続する処理対象数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントを対象として集約処理を実行することにより、処理対象数よりも多い数の部分波形の中から処理対象数の部分波形を選択する処理が不要なため、その分、集約処理の処理効率をさらに向上させることができる。
解析装置1の構成を示す構成図である。 周期信号Sの信号波形図である。 サンプリング処理を説明する説明図である。 集約処理50のフローチャートである。 集約処理50を説明する第1の説明図である。 集約処理50を説明する第2の説明図である。 集約処理50を説明する第3の説明図である。 集約処理50を説明する第4の説明図である。 集約処理50を説明する第5の説明図である。 集約処理50を説明する第6の説明図である。 集約処理50を説明する第7の説明図である。 集約処理50を説明する第8の説明図である。 集約処理50を説明する第9の説明図である。 解析処理60のフローチャートである。 集約処理の他の形態を説明する第1の説明図である。 集約処理の他の形態を説明する第2の説明図である。
以下、解析装置および解析方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、図1に示す解析装置1の構成について説明する。解析装置1は、解析装置の一例であって、入力した周期信号(一例として、図2に示す周期信号S)の高調波を解析(高調波のレベルおよび位相を特定)可能に構成されている。具体的には、解析装置1は、図1に示すように、信号入力部11、サンプリング部12、記憶部13、ゼロクロス検出部14、基本周期特定部15、処理部16、解析部17および表示部18を備えて構成されている。
信号入力部11は、信号ケーブルを介して入力した周期信号Sに含まれているノイズ成分を除去する処理(アンチエイリアシングフィルタ処理)を実行する。
サンプリング部12は、サンプリングクロック生成回路およびサンプリング回路(いずれも図示せず)を備えて構成され、サンプリング処理(固定サンプリング処理)を実行する。この場合、サンプリングクロック生成回路は、予め決められたサンプリング周期Ta(図3参照)のサンプリングクロックを生成する。また、サンプリング回路は、サンプリングクロックに同期してサンプリング周期TaのサンプリングポイントP(同図参照)で周期信号Sの瞬時値Vi(同図参照)を取得し、瞬時値Viを示すサンプリングデータDsを出力する。なお、同図では、サンプリング周期Taを実際よりも長く(実際の長さの10倍程度の長さに)図示し、同図および後述する図5~図8では、サンプリングポイントPの数を実際よりも少なく(実際の数の10-4倍程度の数で)図示している。
記憶部13は、処理部16の制御に従い、サンプリング部12から出力されたサンプリングデータDs、および処理部16によって生成される後述する集約データDaを記憶する。
ゼロクロス検出部14は、サンプリングデータDsによって特定される波形をローパスフィルタ処理し、ローパスフィルタ処理後の波形がゼロクロスした(0Vと交差した)時刻(図3に示す開始時刻Tsおよび終了時刻Tt)を検出する。
基本周期特定部15は、ゼロクロス検出部14によって検出されたゼロクロスの時刻(ゼロクロスの検出結果)に基づいて周期信号Sの基本周期T(図3参照)を特定する。
処理部16は、サンプリング部12から出力されたサンプリングデータDsを記憶部13に記憶させる。また、処理部16は、周期信号Sの時間軸方向(図3に示す左右方向)に隣接する(つまり、時間的に隣接する)2つのサンプリングポイントPの時刻の時刻間隔Ia(第1の時刻間隔:図13参照)がサンプリング周期Taよりも短縮されるように、複数の基本周期T(基本周期T分の複数の部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する)集約処理50(図4参照)を実行する。
解析部17は、複数のサンプリングポイントPにおける周期信号Sの瞬時値Viに基づいて周期信号Sに含まれる高調波を解析する解析処理60(図14参照)を実行する。この場合、解析部17は、解析処理60において、処理部16によって実行される集約処理50によって集約された各サンプリングポイントPにおける周期信号Sの各瞬時値Viに基づいて周期信号Sをフーリエ級数に展開し、フーリエ級数における各項のフーリエ係数(高調波の各次数に対応するフーリエ係数)を数値積分によって算出する処理と、各フーリエ係数の絶対値(各高調波のレベル)および偏角の値(各高調波の位相)を高調波の解析結果として算出する処理とを実行する。また、解析部17は、算出した各フーリエ係数の絶対値および偏角の値を表示部18に表示させる。
次に、解析装置1を用いた解析方法、およびその際の解析装置1の動作について図面を参照して説明する。
この解析装置1では、図外の操作部に対して解析開始を指示する操作が行われたときに、信号入力部11が、信号ケーブルを介して入力した周期信号Sのノイズ成分を除去する処理を開始し、処理後の周期信号Sをサンプリング部12に出力する。
次いで、サンプリング部12がサンプリング処理を実行する。このサンプリング処理では、サンプリング部12のサンプリングクロック生成回路が、予め決められたサンプリング周期Ta(図3参照)のサンプリングクロックを生成する。また、サンプリング部12のサンプリング回路が、サンプリングクロックに同期してサンプリング周期TaのサンプリングポイントPで周期信号Sの瞬時値Viを取得し(同図参照)、瞬時値Viを示すサンプリングデータDsを出力する。
続いて、処理部16が、サンプリング部12から出力されたサンプリングデータDsを記憶部13に記憶させる。
次いで、ゼロクロス検出部14が、サンプリングデータDsによって特定される波形をローパスフィルタ処理し、ローパスフィルタ処理後の波形がゼロクロスした時刻(例えば、図3に示す開始時刻Tsおよび終了時刻Tt)を特定する。
続いて、基本周期特定部15が、ゼロクロス検出部14によって検出されたゼロクロスの時刻に基づいて周期信号Sの基本周期T(図3参照)を特定する。具体的には、基本周期特定部15は、例えば、立ち上がりのゼロクロスの時刻(同図に示す開始時刻Ts)から次の立ち下がりのゼロクロスの時刻(同図に示す終了時刻Tt)までの時間を基本周期Tとして特定する。
次いで、処理部16が、図4に示す集約処理50を実行する。この集約処理50では、処理部16は、後述する解析処理60(図14参照)を正確かつ効率的に実行するのに必要な数のサンプリングポイントPを得るために、周期信号Sの時間軸方向(図13に示す左右方向)で隣接する(つまり、時間的に隣接する)2つのサンプリングポイントPの各時刻の時刻間隔Ia(第1の時刻間隔)がサンプリング周期Taよりも短縮されるように複数の基本周期T(基本周期T分の複数の部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する)
具体的には、処理部16は、図4に示すように、まず、集約処理50の対象とする基本周期T(部分波形)の数(以下、この数を「処理対象数B」ともいう)を規定する(ステップ51)。この場合、処理部16は、1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する:集約処理50の対象とする)サンプリングポイントPの数(この数を「規定数N」ともいう)が予め決められた上限数Nmaxおよび下限数Nminの範囲内となる基本周期T(部分波形)の数を処理対象数Bとして規定する。また、この解析装置1では、処理部16は、解析部17が解析処理60において後述するフーリエ係数Cを算出する際の処理効率から予め決められた数を上記の上限数Nmaxとすると共に、解析部17が解析可能な最大周波数fmaxの高調波に対応するフーリエ係数Cを正確に算出するのに必要とするサンプリングポイントPの数に基づいて予め決められた数を上記の下限数Nminとして、上記の処理対象数Bを規定する。
一例として、サンプリング周波数が5MHz(サンプリング周期Taが5MS/s)であるとして、基本周波数f(基本周期Tの逆数)が300kHzの周期信号Sの8次高調波である2.4MHzの高調波を最大周波数fmaxの高調波として解析するものとする。この場合、フーリエ級数展開において処理の対象とするサンプリングポイントPが多すぎると演算処理時間が長くなる(処理効率が低下する)ため、許容される演算処理時間の制約から、上限数Nmaxを480個とする。また、この場合には、2.4MHzの波形を5MHzでサンプリングするため、1波形当たりのサンプリングポイントPが2個から3個となる。一方、高調波の解析を正確に行うには、1波形当たりのサンプリングポイントPが10個以上であるのが好ましいとすると、2.4MHzの1波形当たりのサンプリングポイントPを10個以上とするには、少なくとも5波分のサンプリングポイントPを1波の波形データとして集約する必要がある。このため、下限数Nminは、300kHzの波形の5波分のサンプリングポイントPの数である5M/300k×5≒84となる。したがって、この例において、演算処理時間の制約を満たしつつ、演算精度(解析の精度)を十分に高くするためには、5M/300k×5≒84(下限数Nmin)<N(規定数)<480(上限数Nmax)の条件を満たす例えば450個を規定数Nとして規定することができ、450/(5M/300k)で算出される27個を処理対象数Bとして規定することができる。なお、発明の理解を容易とするため、処理対象数Bを4個に規定した例について以下説明する。
続いて、処理部16は、記憶部13からサンプリングデータDsを読み出す(ステップ52)。次いで、処理部16は、サンプリングデータDsを用いて時刻間隔特定処理を実行する(ステップ53)。この時刻間隔特定処理では、処理部16は、1つの基本周期T(部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPのうちの、その基本周期T(部分波形)の終了時刻Tt(図5参照)に最も近いサンプリングポイントPの時刻と終了時刻Ttとの時刻間隔Ic(第3の時刻間隔:同図参照)を算出する処理を処理対象数Bよりも多い数(例えば、処理対象数Bである4個の2倍の数であって、この例では8個)の基本周期T(部分波形)(以下、各基本周期Tを時系列で「基本周期Ta~Th」ともいう)について実行する。
続いて、処理部16は、並べ替え処理を実行する(ステップ54)。この並べ替え処理では、処理部16は、図6に示すように、上記の時刻間隔特定処理において対象とした8個の基本周期Ta~Th(8個の部分波形)を時刻間隔Icの昇順(長さ順の一例)で並べ替える。この場合、この例では、処理部16は、同図に示すように、基本周期Td,Th,Ta,Te,Tb,Tf,Tc,Tgの順に各基本周期T(各部分波形)を並べ替える。
次いで、処理部16は、選択処理を実行する(ステップ55)。この選択処理では、処理部16は、図7に示すように、上記の並べ替え処理で並べ替えた各基本周期T(各部分波形)の中から、処理対象数B(この例では、4個)の基本周期T(部分波形)を選択する。この場合、処理部16は、一例として、同図に示すように、先頭の基本周期Td(先頭の部分波形)を含んで、1つ置き(予め規定された規定数置き)に4個の基本周期Td,Ta,Tb,Tc(4個の部分波形)を選択する。なお、同図では、選択した基本周期Td,Ta,Tb,Tcを実線で図示している。
続いて、処理部16は、上記の選択処理で選択した4個の基本周期Td,Ta,Tb,Tc(4個の部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する:ステップ56)。この場合、処理部16は、図8~図11に示すように、基本周期Td,Ta,Tb,Tc(各部分波形)における各々の開始時刻Tsと基本周期Td,Ta,Tb,Tc(各部分波形)にそれぞれ含まれる各サンプリングポイントPの時刻との時刻間隔Ib(第2の時刻間隔)を特定し、時刻間隔Ibの昇順(長さ順の一例)で各サンプリングポイントPを並べる処理を行う。
この処理を行うことにより、図12,13に概念的に示すように、基本周期Td,Ta,Tb,Tc(各部分波形)の各開始時刻Tsが一致するように基本周期Td,Ta,Tb,Tc分の各部分波形が重ね合わされ、これによって基本周期Td,Ta,Tb,Tc(各部分波形)にそれぞれ含まれる各サンプリングポイントPが1つの基本周期Tに集約される(基本周期T分の1波の波形データとして集約される)。また、このように複数の基本周期T(各部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する)ことにより、図13に示すように、周期信号Sにおける時間的に隣接する2つのサンプリングポイントPの時刻の時刻間隔Ia(第1の時刻間隔)がサンプリング周期Taよりも短縮される。
次いで、処理部16は、集約した各サンプリングポイントPにおける瞬時値Viを示す集約データDaを生成して記憶部13に記憶させて(ステップ57)、集約処理50を終了する。
続いて、解析部17が、図14に示す解析処理60を実行する。この解析処理60では、解析部17は、集約データDaを記憶部13から読み出す(ステップ61)。次いで、解析部17は、読み出した集約データDaによって示される各サンプリングポイントPにおける瞬時値Viに基づいて周期信号Sをフーリエ級数展開する(ステップ62)。
ここで、解析対象の周期信号Sを時間tの関数χ(t)としたときに、χ(t)の複素フーリエ級数(複素指数関数型のフーリエ級数)は、次に示す式(1)で与えられる。
χ(t)=Σ[n=-∞,∞]Cn・exp(j・2πnf・t)・・・式(1)
なお、上記の式(1)で、n(nは1以上の整数)は高調波の次数、Cnはn次高調波のフーリエ係数C、jは虚数単位、fは基本周波数(基本周期Tの逆数)をそれぞれ表している(以下に説明する各式において同じ)。
続いて、解析部17は、各n次高調波のフーリエ係数Cを算出する。この場合、上記の式(1)におけるCnは、次に示す式(2)で与えられる。
Cn=2/T・∫[0,T]χ(t)・exp(-j・2πnf・t)dt・・・式(2)
なお、上記の式(2)で、Tは基本周期Tを表している(以下に説明する式において同じ)。
また、上記の式(2)の右辺(数値積分)は、次に示す式(3)の右辺で表される台形公式(台形積分)で近似することができる。
Cn=2/T・∫[0,T]χ(t)・exp(-j・2πnf・t)dt=1/TΣ[k=1,N]{χ(tk)・exp(-j・2πnf・tk)+χ(tk)・exp(-j・2πnf・tk+1)}・(tk+1-tk)・・・式(3)
なお、上記の式(3)で、Nは上記の集約処理50において説明したサンプリングポイントPの規定数Nを表している。
したがって、集約データDaに含まれる各サンプリングポイントPの各瞬時値Viを上記の式(3)のχ(tk)に代入して各フーリエ係数Cを算出すことができる。
解析部17は、この算出方法によって各周期信号Sのn次高調波のフーリエ係数Cを算出する(ステップ63)。この場合、この解析装置1では、複数の基本周期T(各部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する)ことで、1つの基本周期T(部分波形)に十分に多くのサンプリングポイントPを含ませている。このため、この解析装置1では、フーリエ係数Cを正確に算出することが可能となっている。
次いで、解析部17は、各n次高調波の解析結果としての各フーリエ係数Cの絶対値(n次高調波のレベル)および偏角(n次高調波の位相)の値を算出する(ステップ64)。この場合、フーリエ係数Cの実部をa、虚部をbとすると、C=a+bjであり、フーリエ係数Cの絶対値は、|C| =√(a2+b2)で算出され、フーリエ係数Cの偏角の値は、ArgC=arctan(b/a)(ただし、-π<ArgC<π)で算出される。
この場合、周期信号Sの関数χ(t)をフーリエ級数展開し、各サンプリングポイントPの瞬時値Viに基づいてフーリエ級数中の各フーリエ係数Cを算出する方法では、各サンプリングポイントPの間隔が等間隔ではない場合(不等間隔の場合)においても、フーリエ係数Cを正確に算出することができる。このため、この解析装置1では、各サンプリングポイントPが不等間隔の場合に演算精度が低下するFFT演算処理とは異なり、集約処理によって各サンプリングポイントPが不等間隔となる場合においても、フーリエ係数Cを正確に算出して高精度での高調波の解析を行うことが可能となっている。
続いて、解析部17は、算出したフーリエ係数Cの絶対値および偏角の値を表示部18に表示させて(ステップ65)、解析処理60を終了する。
このように、この解析装置1および解析方法では、周期信号Sにおける基本周期T分の複数の部分波形に含まれる各サンプリングポイントPを基本周期T分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントPにおける瞬時値Viを示す集約データDaを生成する集約処理を実行し、集約処理によって集約された各サンプリングポイントPにおける瞬時値Viに基づいて周期信号Sをフーリエ級数に展開し、フーリエ級数における各項のフーリエ係数Cを数値積分によって算出する処理と、フーリエ係数Cの絶対値および偏角の値を周期信号Sの高調波の解析結果として算出する処理とを実行する。このため、この解析装置1および解析方法によれば、周期信号Sの基本周波数fが高い(基本周期Tが短い)場合においても、集約処理を実行することによって基本周期T分の1波の波形データとして十分に多くのサンプリングポイントPを含めることができる結果、それらのサンプリングポイントPにおける瞬時値Viを用いて周期信号Sの高調波を十分に高い精度で解析することができる。また、この解析装置1および解析方法によれば、各サンプリングポイントPにおける瞬時値Viに基づいて周期信号Sをフーリエ級数に展開し、数値積分によって算出したフーリエ係数Cの絶対値および偏角の値を周期信号Sの高調波の解析結果として算出することにより、各サンプリングポイントPが不等間隔のときに演算精度が低下するFFT演算処理とは異なり、集約処理によって各サンプリングポイントPが不等間隔となる場合においても、フーリエ係数Cを正確に算出して高調波の解析を高精度で行うことができる。
また、この解析装置1および解析方法では、複数の基本周期T(複数の部分波形)の各開始時刻Tsと各基本周期T(各部分波形)にそれぞれ含まれる各サンプリングポイントPの時刻との時刻間隔Ibを特定して時刻間隔Ibの昇順で各サンプリングポイントPを並べて集約データDaを生成する処理を集約処理として実行する。このため、この解析装置1および解析方法によれば、複数の基本周期T(複数の部分波形)におけるサンプリングポイントPを単純な処理で基本周期T分の1波の波形データとして集約することができる結果、集約処理の処理効率を十分に向上させることができる。
また、この解析装置1および解析方法では、基本周期T分の1波の波形データとして集約するサンプリングポイントPの数が予め決められた上限数Nmaxおよび下限数Nminの範囲内となる基本周期T(部分波形)の数を処理対象数Bとして規定し、処理対象数Bの基本周期T(部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを対象として集約処理を実行する。このため、この解析装置1によれば、上限数Nmaxおよび下限数Nminを適正数に予め決めることで、フーリエ係数Cを正確かつ効率的に算出することができる。
また、この解析装置1および解析方法によれば、解析処理においてフーリエ係数を算出する際の処理効率から決められた数を上限数Nmaxとすると共に、解析処理において解析可能な最大周波数fmaxの高調波に対応するフーリエ係数Cの算出に必要とするサンプリングポイントPの数に基づいて決められた数を下限数Nminとして処理対象数Bを規定することにより、解析処理における解析可能な全周波数fの高調波についてのフーリエ係数Cを確実に算出することができる。
また、この解析装置1および解析方法では、基本周期T(部分波形)の終了時刻Ttに最も近いサンプリングポイントPの時刻と終了時刻Ttとの時刻間隔Icを算出する処理を処理対象数Bよりも多い数の基本周期T(部分波形)について実行し、時刻間隔Icの昇順で並べた各基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択し、処理対象数Bの基本周期T(部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを対象として集約処理を実行する。このため、この解析装置1および解析方法によれば、例えば、時系列で連続する処理対象数Bの基本周期T(部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを対象として集約処理を実行したときには、集約後の各サンプリングポイントPが基本周期T(部分波形)内において均一に分散されずに高調波の正確な分析が困難となる場合であっても、集約後の各サンプリングポイントPが基本周期T(部分波形)内において均一となるように処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択することで、高調波を正確に分析することができる。
また、この解析装置1および解析方法によれば、時刻間隔Icの昇順で並べた各基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を予め規定された規定数置きに選択することにより、規定数を適正な数に規定することで、集約後の各サンプリングポイントPが基本周期T(部分波形)内において均一となるように処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を簡易な処理で効率的に選択することができる。
なお、解析装置および解析方法は、上記の構成および方法に限定されない。例えば、基本周期T(部分波形)の開始時刻TsとサンプリングポイントPの時刻との時刻間隔Ibの昇順で各サンプリングポイントPを並べる処理を集約処理として実行する例について上記したが、時刻間隔Ibの降順(長さ順の他の一例)で各サンプリングポイントPを並べる処理を集約処理として実行する構成および方法を採用することもできる。
また、時刻間隔Icの昇順で並べた各基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する例について上記したが、時刻間隔Icの降順(長さ順の他の一例)で並べた各基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する構成および方法を採用することもできる。
また、処理対象数Bよりも多い数として、処理対象数Bの2倍の基本周期T(選択対象の基本周期T:選択対象の部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する例について上記したが、選択対象の基本周期T(部分波形)の数は、これに限定されず、処理対象数Bよりも1つ以上多い任意の数(例えば、処理対象数Bの3倍以上の数)に規定することができる。
また、処理対象数Bよりも多い数の基本周期T(部分波形)の中から1つ置き(予め規定された規定数置き)に処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する例について上記したが、例えば、選択対象の基本周期T(部分波形)の数が処理対象数Bの3倍以上のときには、選択対象の基本周期T(部分波形)の中から2以上の数置きに処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する構成および方法を採用することもできる。
また、処理対象数Bよりも多い数の基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択し、選択した各基本周期T(部分波形)に含まれるサンプリングポイントPを対象として集約処理を実行する構成および方法に代えて、図15に示すように、時系列で連続する処理対象数B(この例では4個)の基本周期Ti~Tl(処理対象数Bの部分波形)に含まれる各サンプリングポイントPを対象として、図16に示すように各サンプリングポイントPを1つの基本周期Tに集約する(基本周期T分の1波の波形データとして集約する)集約処理を実行する構成および方法を採用することもできる。この構成および方法によれば、処理対象数Bよりも多い数の基本周期T(部分波形)の中から処理対象数Bの基本周期T(部分波形)を選択する処理が不要なため、その分、集約処理の処理効率をさらに向上させることができる。
また、フーリエ係数Cを台形積分(台形公式)によって算出する例について上記したが、他の数値積分や近似公式(例えば、シンプソンの公式やガウス求積)によってフーリエ係数Cを算出する構成および方法を採用することもできる。
1 解析装置
12 サンプリング部
14 ゼロクロス検出部
15 基本周期特定部
16 処理部
17 解析部
50 集約処理
60 解析処理
B 処理対象数
Ia 時刻間隔
Ib 時刻間隔
Ic 時刻間隔
Nmax 上限数
Nmin 下限数
P サンプリングポイント
S 周期信号
T,Ta~Th,Ti~Tl 基本周期
Ta サンプリング周期
Tt 終了時刻
Ts 開始時刻
Vi 瞬時値

Claims (7)

  1. 周期信号の瞬時値を予め決められたサンプリング周期のサンプリングポイントで取得するサンプリング部と、複数の前記サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号の高調波を解析する解析処理を実行する解析部とを備えた解析装置であって、
    前記周期信号の波形のゼロクロスを検出する検出部と、前記ゼロクロスの検出結果に基づいて前記周期信号の基本周期を特定する基本周期特定部と、時間的に隣接する2つの前記サンプリングポイントの各時刻の第1の時刻間隔が前記サンプリング周期よりも短縮されるように前記基本周期分の複数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを当該基本周期分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントにおける前記瞬時値を示す集約データを生成する集約処理を実行する処理部とを備え、
    前記処理部は、前記基本周期分の1波の波形データとして集約する前記サンプリングポイントの数が予め決められた上限数および下限数の範囲内となる前記部分波形の数を処理対象数として規定し、当該処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行し、
    前記解析部は、前記解析処理において、前記集約処理によって集約された前記各サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号をフーリエ級数に展開して当該フーリエ級数における各項のフーリエ係数を数値積分によって算出する処理と、当該フーリエ係数の絶対値および偏角の値を前記高調波の解析結果として算出する処理とを実行する解析装置。
  2. 前記処理部は、前記複数の部分波形の各開始時刻と当該各部分波形にそれぞれ含まれる前記各サンプリングポイントの時刻との第2の時刻間隔を特定して当該第2の時刻間隔の長さ順で当該各サンプリングポイントを並べて前記集約データを生成する処理を前記集約処理として実行する請求項1記載の解析装置。
  3. 前記処理部は、前記解析処理において前記解析部が前記フーリエ係数を算出する際の処理効率から予め決められた数を前記上限数とすると共に、前記解析処理において前記解析部が解析可能な最大周波数の前記高調波に対応する前記フーリエ係数の算出に必要とする前記サンプリングポイントの数に基づいて予め決められた数を前記下限数として前記処理対象数を規定する請求項1または2記載の解析装置。
  4. 前記処理部は、1つの前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントのうちの当該部分波形の終了時刻に最も近いサンプリングポイントの時刻と当該終了時刻との第3の時刻間隔を算出する処理を前記処理対象数よりも多い数の部分波形について実行し、前記第3の時刻間隔の長さ順で並べた前記各部分波形の中から前記処理対象数の部分波形を選択し、当該処理対象数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の解析装置。
  5. 前記処理部は、前記第3の時刻間隔の長さ順で並べた前記各部分波形の中から前記処理対象数の部分波形を予め規定された規定数置きに選択する請求項記載の解析装置。
  6. 前記処理部は、時系列で連続する前記処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行する請求項1から3のいずれかに記載の解析装置。
  7. 周期信号の瞬時値を予め決められたサンプリング周期のサンプリングポイントで取得し、複数の前記サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号の高調波を解析する解析処理を実行する解析方法であって、
    前記周期信号の波形のゼロクロスを検出し、当該ゼロクロスの検出結果に基づいて前記周期信号の基本周期を特定し、
    時間的に隣接する2つの前記サンプリングポイントの各時刻の第1の時刻間隔が前記サンプリング周期よりも短縮されるように前記基本周期分の複数の部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを当該基本周期分の1波の波形データとして集約して各サンプリングポイントにおける前記瞬時値を示す集約データを生成する集約処理を実行し、
    前記基本周期分の1波の波形データとして集約する前記サンプリングポイントの数が予め決められた上限数および下限数の範囲内となる前記部分波形の数を処理対象数として規定し、当該処理対象数の前記部分波形に含まれる前記各サンプリングポイントを対象として前記集約処理を実行し、
    前記解析処理において、前記集約処理によって集約した前記各サンプリングポイントにおける前記瞬時値に基づいて前記周期信号をフーリエ級数に展開して当該フーリエ級数における各項のフーリエ係数を数値積分によって算出する処理と、当該フーリエ係数の絶対値および偏角の値を前記高調波の解析結果として算出する処理とを実行する解析方法。
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