JP7031044B1 - 空気清浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光でも、使用できる光触媒と、可視光でも使用できる空気清浄機とを提供すること。【解決手段】カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで表面を被覆した光触媒粒子を用いる。また、光触媒粒子を疑似体液の中に浸漬して、上記光触媒粒子の表面を多孔質のアパタイトで被覆する工程と、上記疑似体液に鉄塩を添加して加熱する工程と、を含む光触媒粒子の製造方法を用いる。さらに、光触媒シートでできた筐体と、光源と、光触媒を塗布したファンと、を含む空気清浄機を用いる。また、上記ファンに光触媒テープが取り付けてある上記空気清浄機を用いる。【選択図】図1

Description

本願発明は、病原菌やウィルス、有害化学物質、悪臭などを含んだ空気を浄化する光触媒とその製造方法と空気清浄機に関する。
現在、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により病原菌やウィルスなどを含んだ空気を浄化する空気清浄機がかってないほどの関心を集めている。
新型コロナウィルスの場合、患者が排出する飛沫に含まれているウィルスを吸い込むことにより感染するため、感染を防ぐためには空気中に含まれているウィルスを除去することが必要である。
これまで、空気清浄機にフィルターを設置し、空気を通すことでウィルスを取り除くことが試みられたが、ウィルスが非常に小さいためフィルターを通過してしまい、取り除くことが困難であった。
光触媒に光を当てると電子と正孔が同時に発生し、酸素などと反応して活性酸素ができる。この活性酸素はオゾンよりも強い酸化力を持っていて、有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどを分解あるいは不活化し、最終的に水や二酸化炭素などの無毒な物質に変えることができる。この光触媒反応は光を利用するだけで繰り返し使用でき、抗菌・抗ウィルスと同時に脱臭や有害化学物質の除去など、環境浄化のさまざまな効果が利用可能である(特許文献1)。
特開平11-169639号公報
そこで、フィルターに光触媒を塗布した光触媒フィルターを用いた空気清浄機が開発されたが、可視光では、光触媒の活性度が弱かった。そこで本願の課題は、可視光でも、使用できる光触媒と、その光触媒の製造方法と、可視光でも使用できる空気清浄機とを提供することである。
本発明者は上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、光触媒粒子の表面を多孔質のアパタイトで被覆することによってプラスチックや繊維、紙などの基材の分解を防ぎ、さらに、そのアパタイトのカルシウムを鉄で置換することによって光触媒の性能が飛躍的に向上することを見出した。これは、鉄がアンテナとなって可視光を吸収し、そのエネルギーを光触媒に注入して光触媒反応を起こすためである。ここで、多孔質のアパタイトとは、カードハウス構造のアパタイトである。多くの板状が集まった構造である。モンモリロナイトや窒化ホウ素凝集粒子などもカードハウス構造を有する。板状であるので、外からの光が、アパタイトの板間から光触媒へ照射される。
これによって紫外線しか利用できなかったものが、570nmまでの可視光を吸収することができるようになり、紫外線だけでなく、紫、藍、青、緑、黄までの可視光を利用して光触媒反応を起こすことができるようになることを見出した。
この際、鉄から可視光のエネルギーを受け取って光触媒粒子の表面に活性酸素が生成するが、活性酸素の寿命は非常に短く、直ぐ消滅するため、光触媒粒子の表面近傍にしか活性酸素は存在しない。したがって、光触媒粒子の一粒一粒が多孔質のアパタイトで被覆されていると、光触媒粒子の表面近傍の活性酸素とプラスチックや繊維、紙などの基材が接触できなくなるため、プラスチックや繊維、紙などの基材の分解が防止される。ウィルスや悪臭、有害化学物質などは小さいため、多孔質のアパタイトの孔の中で活性酸素と接触して分解される。
光触媒粒子を多孔質のアパタイトで被覆する方法としては通常、スパッタリングや真空蒸着があるが、多量のエネルギーや高価な真空装置などが必要で、光触媒粒子の一粒一粒をアパタイトでうまく被覆することが困難で、経済性に問題があった。そこで、カルシウムイオンやリン酸イオンを含む疑似体液に光触媒粒子を分散し加熱することで、光触媒粒子の表面に多孔質のアパタイトが生成して被覆されることを見出した。光触媒粒子の表面がアパタイトで被覆されると、光触媒粒子に光が当たらなくなり、光触媒反応を起こすことができなくなるが、アパタイトが多孔質であると光が透過して光触媒粒子に当たり、光触媒反応を起こすことができる。ここで、擬似体液とは,細胞やタンパク質を含まず,無機イオンの濃度のみをヒトの体液とほぼ等しくした水溶液である。
得られた多孔質のアパタイトで被覆された光触媒粒子に鉄を担持する方法としては通常、イオン注入やスパッタリング、真空蒸着が用いられているが、多量のエネルギーや高価な真空装置などが必要で、経済性に問題があり、しかも、一旦、粉末にする必要があり、手間がかかっていた。そこで、得られた多孔質アパタイト被覆の光触媒粒子の分散液に、溶解すると鉄イオンをもたらす鉄塩を加え、それを加熱することによってアパタイトの中のカルシウムが鉄にイオン交換されて置換されることを見出した。これによって、アパタイトと鉄が光触媒粒子の一粒一粒にしっかりとくっついた構造になっているため、機能的に長期的に安定して使用できる。
すなわち、本発明はカルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで表面を被覆した光触媒粒子であり、鉄で置換したアパタイトは鉄やカルシウム、リン酸などから成り、FeCa10-x(POと表される(Yは、OHやFなど)。また本発明は該光触媒粒子の製造方法である。
また、本発明者らは光源に可視光源を用いた、経済的でさまざまな汚染物質を浄化できる空気処理量の大きな空気清浄機を開発した。
上記課題を解決するため、可視光で働く光触媒粒子を含有したシート(光触媒シート)でできた円筒形や角柱などの形の筐体にLEDとファンを組み込んだ行灯型のものを用いる。そして、LEDを点灯し光触媒シートに光を当てつつ筐体に並行して空気をファンで流して、筐体の光触媒シートの表面に空気を接触させながら筐体の通過時間が1秒以上になるように空気を通過させる。
また、筐体内を流れる空気が光触媒シートと接触して光触媒反応を起こしやすくするため、ファンにテープを取り付けて空気の流れが乱流になるようにする。
本願発明の空気清浄機はLEDを点灯して光触媒シートに光を当てつつ病原菌やウィルス、有害化学物質、悪臭などを含んだ空気をファンで通過させることにより、空気中の病原菌やウィルス、有害化学物質、悪臭などが光触媒シートに発生した活性酸素と接触することによって分解あるいは不活化され、最終的に水や二酸化炭素などの無毒な物質に変えられて浄化される。しかも、ファンに光触媒テープを取り付けることでテープがたなびいて空気の流れがかき混ぜられて乱流になり、空気中の病原菌やウィルス、有害化学物質、悪臭などが光触媒シート及び光触媒テープと効率良く接触するようになるため、大量の空気を効率良く処理できるとともに、静かで、灯りとしても利用できる。
本願発明の光触媒と空気清浄機は、可視光でも、使用できる光触媒と、可視光でも使用できる空気清浄機を提供できる。
実施の形態1の空気清浄機の斜視図 実施の形態2の空気清浄機の側面図
(実施の形態1)実施の形態1の光触媒は、カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで表面を被覆した光触媒粒子である。また、光触媒粒子の製造方法は、光触媒粒子を疑似体液の中に浸漬して、前記光触媒粒子の表面を多孔質のアパタイトで被覆する工程と、前記疑似体液に鉄塩を添加して加熱する工程と、を含む光触媒粒子の製造方法である。以下で詳細に説明する。
まず、本願発明の光触媒について説明する。本発明に用いられる光触媒としては酸化チタンや酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化鉛、酸化インジウム、炭化けい素、硫化モリブデン.硫化カドミウムなど、いろいろなものが使用されるが、最も好ましいのは酸化チタンである。酸化タングステンや硫化モリブデン、酸化インジウムはタングステンやモリブデン、インジウムがレアメタルで資源的に希少で高価であるのに対し、酸化チタンは白色顔料として大量生産されて広く使用されており、チタンが地殻中に9番目に多い元素であるため酸化チタンは資源的に豊富で安価で入手しやすい。そして、硫化カドミウムや酸化鉛が有毒でるのに対し、酸化チタンは食品添加物として認められており、歯磨き粉やホワイトチョコレートにも使用されていて、安全無毒な物質である。さらに、酸化亜鉛や酸化鉛、硫化カドミウムなどは水に入れて光を当てると、光溶解という現象が起こって陽イオンに陰イオンに分解されて消滅してしまうが、酸化チタンは光溶解を起こさず、安定で耐久性に優れているため、光触媒として最も好ましい。
本発明に用いられる酸化チタンは、アナターゼ、ルチル、ブルッカイトなどの結晶のものだけでなく、酸素欠陥を有すものや、金属ドープ、あるいは窒素、硫黄などをドープした酸化チタンが挙げられるが、最も好ましいのはアナターゼ及びルチルから成る酸化チタンである。
本発明に用いられる光触媒粒子の粒径は1nm~10μmが望ましく、特に10nm~1μmが好ましい。これ以下であると量子効果により光触媒が吸収できる光の波長がブルーシフトして波長の長い光では光触媒反応を起こしにくくなり、これ以上であると光触媒組成物や光触媒成形物中の光触媒粒子の分散が悪くなって光触媒が偏在した成形物ができてしまい、性能が落ちてしまう。
本発明に用いられる鉄塩としては、第一鉄塩だけでなく、第二鉄塩や、第一鉄塩と第二鉄塩の混合物なども挙げられ、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、アンモニウム塩、塩化物や臭化物などのハロゲン化物など、いろいろな塩が使用できるが、硝酸塩や硫酸塩が特に好ましい。また、本発明に用いられる鉄塩は無水塩であっても含水塩であってもよく、鉄イオンを含んだ廃液でもよい。硝酸鉄や硫酸鉄などの鉄塩は、安価で環境に無害で取扱が容易という利点を持っている。
擬似体液として、NaCl、NaHCO、KCl、KHPO・3HO、MgCl・6HO、CaClと、NaSO、HCl、(CHOH)CNHと、蒸留水と、を用いてNa147mM(mol/m)、K5mM、Ca2+7.5mM、Mg2+1.5mM、Cl147mM、HCO 4.2mM、HPO 2-5.0mM、SO 2-0.5mMの組成で、pH7.4の水溶液を調整し、その中に、粒径約50nmのアナターゼ型の酸化チタン粒子を入れて良く分散し、40℃で2日間放置した。この水溶液から液を少量取り、乾燥して光触媒粒子を得た。それについて分析電子顕微鏡観察を行った結果、カードハウス構造の多孔質の水酸アパタイトで表面が島状に覆われていた。この水溶液に塩化第一鉄を2mM加え、50℃で3時間加熱して、水酸アパタイトの中のカルシウムを鉄にイオン交換で置換した。この水溶液を水簸して余分なイオンを除去した後、乾燥して光触媒粒子を得た。得られた光触媒粒子を用いて光触媒製品技術協議会の光触媒性能評価試験法IIa(ガスバッグA法)により光源として青色LEDを用いてアセトアルデヒドの分解試験を行った。その結果、最初50ppmであったアセトアルデヒド濃度が、1時間後1ppmに減少した。これに対して水酸アパタイトの中のカルシウムを鉄に置換しなかった場合には49ppmにしか減少しなかった。また、得られた光触媒粒子を用いてプラスチックなどの基材の劣化防止効果を測定した。光触媒粒子を5重量%酢酸ビニル樹脂に混ぜ、カーボンアークランプを用いて促進劣化試験を行った。120時間後の重量減少率を測定した結果、元の粒径約50nmのアナターゼ型の酸化チタン粒子を使った試験では52%重量が減少したが、得られた光触媒粒子を使用した場合は4%しか減少せず、大きな劣化防止効果が得られた。これにより、光触媒シートなどに用いても長期的に使用できることが明らかになった。
(実施の形態2)空気清浄機の本願発明を、詳しく説明する。
本願発明に用いられる光触媒としては、酸化チタンや酸化亜鉛、酸化鉛、硫化カドミウムなど、いろいろなものが使用される。しかし、最も好ましいのは、酸化チタンである。酸化チタンは、白色顔料として大量生産されて広く使用されており、チタンが地殻中に9番目に多い元素である。このため、酸化チタンは、資源的に豊富で安価で入手しやすい。そして、硫化カドミウムや酸化鉛が有毒であるのに対し、酸化チタンは食品添加物として認められており、歯磨き粉やホワイトチョコレートにも使用されている。よって、酸化チタンは、安全無毒な物質である。さらに、酸化亜鉛や酸化鉛、硫化カドミウムなどは水に入れて光を当てると、光溶解という現象が起こって陽イオンに陰イオンに分解されて消滅してしまう。しかし、酸化チタンは、光溶解を起こさず、安定で耐久性に優れているため、光触媒として最も好ましい。
本願発明に用いられる酸化チタンは、アナターゼ、ルチル、ブルッカイトなどの結晶のものだけでなく、酸素欠陥を有すものや、金属ドープ、あるいは窒素、硫黄などをドープした酸化チタンが挙げられる。しかし、特に好ましいのは、カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで表面を被覆したものである。アパタイトが多孔質であるため、光が酸化チタンに照射され、かつ、粒子の全体の表面積が大きくなり、高活性となる。酸化チタン粒子は、アナターゼ型とルチル型とを含むものを用いる方が好ましい。光触媒としての活性が高い。アナターゼ型60~90%がよく、75~80%が好ましい。アパタイトはリン酸カルシウムの一種であり、水酸アパタイトやフッ素アパタイト(Ca10(PO、(XはOHやF)が挙げられる。このアパタイトは含窒素化合物と親和性が高いため、菌やウィルスをハエ取り紙のように吸着して動けないようにして静菌作用を発揮し、さらに光触媒で分解し除菌できる。
酸化チタンは、光触媒として紫外線しか利用できない。しかし、鉄がアンテナとして働くことによって、570nmまでの可視光を吸収することができ、紫外線だけでなく、紫、藍、青、緑、黄までの可視光が利用できる。また、酸化チタンの表面を多孔質のアパタイトで被覆すると、有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどを吸着して、効率良くしっかりと処理することができる。光触媒粒子の粒径は1nm~10μmが望ましく、特に10nm~1μmが好ましい。これ以下であると量子効果により光触媒が吸収できる光の波長がブルーシフトして波長の長い光では光触媒反応を起こしにくくなり、これ以上であると光触媒粒子を塗布した際に光触媒粒子の分散が悪くなって性能が落ちてしまう。
本願発明に用いられる光触媒シートは、繊維や紙、プラスチックに光触媒粒子を塗布したもので、透明や半透明で、ガーゼのように表面が荒く、でこぼこして比表面積の大きなものが好ましい。友禅染の着物の布のように絵柄や模様が描かれているものも好ましい。ここで、光触媒粒子を接着剤または粘着剤に混ぜて塗布しても良いが、接着剤または粘着剤を薄く塗布しその後、光触媒粒子を塗布する方が表面に光触媒が出て好ましい。接着剤または粘着剤は、光触媒粒子より厚みが薄いのが好ましい。
本願発明に用いられる光触媒テープは、繊維や紙、プラスチックシートに光触媒粒子を塗布した細長い形のもので、透明や半透明で、ガーゼのように表面がでこぼこして比表面積の大きなものが好ましい。また、円筒形、角柱形のものであっても、鯉のぼりや吹き流しのような形であっても良い。スネーク形状、ジャバラ形状でもよい。ファンに取り付けて風を流すことにより、光触媒テープがたなびいて空気を撹拌して乱流にすることができ、効率良く光触媒反応を起こすことができる。それぞれの内面が凹凸形状がよい。乱流になりやすく、空気が光触媒粒子と接触して光触媒反応が起きやすくなる。
本願発明に用いられる光源は、蛍光灯や紫外線ランプ、水銀ランプ、ネオンランプ、LEDなど、色々なものが挙げられる。コストや寿命からLEDが最も好ましく、特に紫や青、白色などのLEDが好ましい。その設置位置は筐体の内側が好ましい。LEDの形としては、電球状や線状、棒状、テープ状、シート状など、色々な形のものが使用される。
本願発明に用いられるファンは、羽根やケーシングなど空気の流れと接する面のすべてに、光触媒粒子を塗布したもので、パソコンなどに使用される静音ファンや小型扇風機が静かで好ましく、その設置位置は筐体の内側が好ましい。その風量は筐体内部を空気が1秒以上かけて流れる程度が好ましい。1秒以下であると有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどを水や二酸化炭素にまで酸化分解できず、中間生成物が生成してしまう。
本願発明に用いられる筐体は、円筒形や三角、四角、五角、六角、七角、八角などの多角形の角柱状であり、両面に光触媒を塗布した光触媒シートでできていて、筐体内側の光触媒が筐体内を流れる空気中の病原菌やウィルス、有害化学物質、悪臭などを分解処理するだけでなく、筐体外面に付着してくる汚れを光触媒が分解してセルフクリーニング効果が得られる。
<構成>図1で実施の形態1の空気清浄機10を説明する。光触媒シート13を張った直径18cmの円筒形の筐体に、LED(光源11)と静音ファン12を組み込んだ行灯型の空気清浄機10を作製した。筐体は、枠体のみで、側面に光触媒シート13を貼っている。上下は開口されている。光触媒シート13は、和紙製で、カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで酸化チタン粒子の表面を被覆した光触媒粒子を、光触媒シート13の表と裏の両面にコーティングしたものである。これにより、570nmまでの光が光触媒反応に利用できる。筐体は、絵柄のついた和紙製の光触媒シート13から成り、筐体の内側の下部に静音ファン12が設置してあり、ファン12の上に電球型の60Wの白色LED(光源11)が設置してある。これを天井から支え部14で吊り下げ、LED(光源11)を点灯してファン12を回すと空気が下から上に流れ、LEDの光が光触媒シート13に当たり、光触媒反応が起きる。また、光触媒シート13が半透明であり光が透過するため、LEDの光だけでなく、自然光や室内の電灯の光で光触媒反応が起きる。筐体の長さは35cmで、ファン12の送風量が1時間当たり30mであり、ファン12によって空気が1秒以上の通過時間で筐体を通過するため、空気と光触媒シートがうまく接触し、該空気中の有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどが効率良く分解される。光触媒フィルターを通過させるタイプの空気清浄機では、フィルターを空気が短時間で通過し、十分、空気を清浄化できない。また、部分的に空気が通過しやすい部分ができやすいので、良くない。しかも、フィルターを通過する際の抵抗が大きいため、大量に空気を流して浄化することができない。
この空気清浄機10を用いて光触媒製品技術協議会の光触媒性能評価試験法IIa(ガスバッグA法)に準拠した分解試験を、アセトアルデヒドを用いて行った。
透明アクリル板を用いて1m角の立方体の箱を作製し、天井に穴を開けて空気清浄機10を吊り下げた。穴を密閉した後、シリンジでアセトアルデヒド水溶液を注入して空気清浄機10のファン12を回して気化させ良く攪拌した。箱内の空気が均一になったところで空気清浄機10のLEDを点灯してガスクロマトグラフィーを用いてアセトアルデヒドの濃度を測定した。その結果、最初25ppmあったアセトアルデヒドの濃度が10分後、1ppmに減少した。光触媒シート13の代わりに光触媒をコーティングしていないシートを使用した場合には22ppmにしか下がらなかった。
<構成>図2で実施の形態1の空気清浄機20を説明する。説明しない事項は、実施例1と同様である。土台22の上部に筐体を設け、筐体に光触媒シート13を張り、LED(光源1)と小型扇風機(ファン12)を組み込んだ行灯型の空気清浄機20を作製した。光触媒シート13は、布製で、粒径50nmのアナターゼ型80%ルチル型20%の酸化チタン粒子表面を、カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで被覆した光触媒粒子を表と裏の両面にコーティングしたものである。筐体は絵柄のついた布製の光触媒シート13から成り、筐体の内側の四隅に設置された合計80Wの棒状の青色LED(光源11)の光が光触媒シート13に当たり、光触媒反応が起きる。また、光触媒シート13が布からできていて光が透過するため、LEDの光だけでなく自然光や室内の電灯の光で光触媒反応が起きる。この筐体の長さは45cmで、スタンド型となっていて、小型扇風機(ファン12)が筐体内の上部に設置してある。小型扇風機には光触媒シートと同様に光触媒粒子を表と裏の両面にコーティングした細長い光触媒テープ21が4本取り付けてある。小型扇風機の送風量が1時間当たり60mであり、空気が上から下に1秒以上の通過時間で筐体を通過する。その際、光触媒テープがたなびき、筐体も風でゆらめいて空気が撹拌されるため、空気と光触媒シートと光触媒テープがうまく接触し、該空気中の有害化学物質や悪臭、菌・ウィルスなどが効率良く酸化分解される。
この空気清浄機を用いて光触媒製品技術協議会の光触媒性能評価試験法IIa(ガスバッグA法)に準拠した分解試験を、アセトアルデヒドを用いて行った。透明アクリル板を用いて1m角の立方体の箱を作製し、中に空気清浄機を入れて密閉した後、シリンジでアセトアルデヒド水溶液を注入して空気清浄機の扇風機を回して気化させ良く攪拌した。箱内の空気が均一になったところで空気清浄機のLEDを点灯してガスクロマトグラフィーを用いてアセトアルデヒドの濃度を測定した。その結果、最初45ppmであったアセトアルデヒドの濃度が10分後、1ppmに減少した。光触媒シートや光触媒テープの代わりに光触媒をコーティングしていないシートやテープを使用した場合には42ppmにしか下がらなかった。
本願発明の触媒とその製造方法と空気清浄機は、一般家庭だけでなく、学校、施設、病院などで使用できる。
10、20 空気清浄機、11 光源、12 ファン、13 光触媒シート、14 支え部、20 空気清浄機、21 光触媒テープ、22 土台

Claims (8)

  1. 光触媒シートでできた筐体と、
    光源と、
    光触媒を塗布したファンと、を含む空気清浄機であり、
    前記ファンに光触媒テープの一部分が取り付けてあり、他の部分は、前記筐体内にたらされている空気清浄機。
  2. 空気が前記筐体を通過する際、前記光触媒テープがたなびき、前記筐体も風でゆらめいて前記空気が撹拌され、前記空気と前記光触媒シートと前記光触媒テープが接触し、前記空気中の有害化学物質が酸化分解される請求項1記載の空気清浄機。
  3. 前記ファンに塗布した光触媒が酸化チタン粒子表面を、カルシウムを鉄で置換した多孔質のアパタイトで被覆したものである請求項1又は2の空気清浄機。
  4. 前記筐体は、円筒形、角柱状、スネーク形状、ジャバラ形状のいずれか1つである請求項1~3のいずれか1項に記載の空気清浄機。
  5. 前記筐体内の空気通過時間が1秒以上である請求項1~4のいずれか1項に記載の空気清浄機。
  6. 吊り下げ型あるいはスタンド型である請求項1~5のいずれか1項に記載の空気清浄機。
  7. 前記筐体の内部に、前記光源があり、前記光源により前記光触媒シートの光触媒が作用する請求項1~6のいずれか1項に記載の空気清浄機。
  8. 前記光触媒シートが半透明である請求項1~7のいずれか1項に記載の空気清浄機。
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