JP7029884B2 - 湿度検出素子及び湿度計 - Google Patents

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Description

本発明は、湿度を計測するための湿度検出素子及び湿度計の技術に関する。
湿度検出素子(湿度センサ)や、結露センサとして、特許文献1~3が開示されている。
特許文献1には、「被毒防止層60は、保護層50及び電気絶縁基板10の下側部を被覆するように、被毒防止層用金属酸化物により層状に形成されている。ここで、被毒防止層60の気孔率は、20(%)~35(%)の範囲以内の値となっている」湿度センサ及びその製造方法が開示されている(要約参照)。
また、特許文献2には、「基板上に形成された対向電極、この対向電極と対向電極が絶縁性気孔質金属酸化物で覆われるように形成された有機高分子被覆膜からなる結露センサにおいて、該有機高分子被覆膜にフタロシアニン系がん量を10ppm以上、100ppm以下含有させた」結露センサが開示されている(特許請求の範囲参照)。
さらに、特許文献3には、「基板と、この基板上に形成した対向電極と、この対向電極間と対向電極とを被覆する気孔率20~60%の絶縁性多孔質酸化物で形成した乾湿部と、この乾湿部を被覆するように形成した有機高分子被覆からなる結露センサにおいて、該有機高分子被覆はカルボキシル基を含有する高分子が主成分である」結露センサが開示されている(特許請求の範囲参照)。
特開2005-069718号公報 特開昭59-116535号公報 特開昭60-211346号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は構造が複雑であり、かつ、厚みのある構造を有しているため、小型化に限界がある。
特許文献2,3に記載の技術は、簡単な構造で結露の有無を判定することができる。しかしながら、湿度を計測したり、高い感度を実現したりするためには、さらなる改良が必要である。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、簡単な構造を有する湿度検出素子を実現することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、絶縁性の材料で構成される絶縁部と、電圧が印加される印加部と、前記印加部に前記印加された電圧によって、前記絶縁性の材料の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、を有し、前記印加部を構成する電極である印加電極と、前記出力部を構成する電極である出力電極との間の幅は、20~160μmであるとともに、前記印加電極と、前記出力電極との間に生じるキャパシタンスの湿度に対する変化量が所定の値以上となる値であり、前記印加部と、前記出力部とは、櫛歯の形状を有しており、前記印加電極の前記櫛歯における所定の歯と、前記出力電極の前記櫛歯における所定の歯と、が対向している部分の長さに前記印加電極及び前記出力電極における前記櫛歯の数が乗算された電極総長を90mm未満とすることで、前記出力部から出力される前記電圧信号のダイナミックレンジが所定の値以上となるよう設定されることを特徴とする。
その他の解決手段は、実施形態中に適宜記載する。
本発明によれば、簡単な構造を有する湿度検出素子を実現することができる。
第1実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。 湿度検出素子1の断面の模式図である。 水分付着後における湿度検出素子1の原理を示す模式図である。 第1実施形態に係る湿度検出素子1の等価回路を示す図である。 水分付着後における湿度検出素子1を上面からみた模式図である。 湿度と、合成キャパシタンスCとの関係を示すグラフである。 高湿度下における湿度検出素子1の出力電圧Voを示す図である。 低湿度下における湿度検出素子1の出力電圧Voを示す図である。 第2実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。 入力電圧Viの波形例を示す図である。 図13及び図15に示す下りのスロープ部202aの湿度変化を示す模式図である。 高湿度下において、図9に示す湿度検出素子1に図10に示す入力電圧Viを印加した場合における出力電圧Voを示す図である。 図12に示す出力電圧Voの波形の一部を拡大したものである。 低湿度下において、図9に示す湿度検出素子1に図10に示す入力電圧Viを印加した場合における出力電圧Voを示す図である。 図14に示す出力電圧Voの波形の一部を拡大したものである。 第3実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。 図16に示す湿度検出素子1を用いた入力電圧Viの周波数と、出力電圧Voの関係を示すグラフである。 第4実施形態に係る湿度検出素子1aの上面模式図である。 第5実施形態に係る湿度検出素子1bの上面模式図である。 図19に示す湿度検出素子1bを用いた入力電圧Viの周波数と、出力電圧Voの関係を示すグラフである。 第6実施形態における湿度検出素子1zを示す図である。 第6実施形態に係る湿度検出素子1wの別の例を示す図であり、(a)は湿度検出素子1wの上面図を示し、(b)は低温タイプの湿度検出素子1wの原理を示す模式図を示し、(c)は高温タイプの湿度検出素子1wの原理を示す模式図を示す。 第7実施形態に係る湿度計400の構成例を示す図である。 第7実施形態に係る別の湿度計400aの構成例を示す図である。 高周波の交流電圧を生成する制御回路413の構成を示す機能ブロック図である。 矩形波の交流電圧を生成する制御回路413aの構成を示す機能ブロック図である。 第7実施形態で用いられる制御部430の構成を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係る湿度検出素子1yの別の例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、共通の要素には共通の符号を付して説明を省略する。
[第1実施形態]
(湿度検出素子1の構造)
図1は、第1実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。そして、図2は、湿度検出素子1のA-A断面箇所を示す模式図である。
図1及び図2に示すように、湿度検出素子(湿度検出部)1は交流電源5に接続され、印加電極(印加部)2と、出力電極(出力部)3と、絶縁部4とを有している。
印加電極2は、交流電源5によって入力電圧Viが印加される電極である。
出力電極3は、水分の検出時に出力電圧Voを検出する電極である。
絶縁部4は、親水性の絶縁物の基板で構成されており、具体的には、絶縁性金属酸化物等、少なくとも表面41が酸化物で構成されている。つまり、絶縁部4の少なくとも表面41には酸素原子が配置されている。このような構成とすることで、より多くの水分子11(図4参照)を付着させることができる。このため、出力電圧Voを増加させることができ、高感度化を図ることができる。
なお、絶縁部4の形状は基板状でなくてもよい。
また、図2に示すように、出力電極3(31)と、印加電極2(21)との間には絶縁部4が介在している。ここで、絶縁部4の表面41は凹凸のある構造(凹凸部6)を構成している。このように、絶縁部4の表面41が凹凸部6を有することにより、絶縁部4の表面41の表面積を増やすことができる。すなわち、絶縁部4の表面41が凹凸部6を有することにより、より多くの水分子11(図4参照)を付着させることができる。このため、出力電圧Voを増加させることができ、高感度化を図ることができる。
なお、図1に示すように、印加電極2及び出力電極3は、櫛歯21,31を備える櫛形の形状を有している。そして、印加電極2及び出力電極3は、絶縁部4上で、互いの櫛歯21,31が噛み合って対向するように離間して設置されている。このようにすることで、水分付着部(反応部位)の面積を大きくすることができる。
ここで、印加電極2の櫛歯21と、出力電極3の櫛歯31とが対向している部分の幅を電極間幅Wとすると、W≧20μmである。この条件を条件A1とする。電極間幅W<20μmとなると、水分が付着していなくても、チリ等の付着で通電する等といった、汚れの影響を受けやすくなってしまう。
また、印加電極2の櫛歯21と、出力電極3の櫛歯31とが対向している長さ(オーバラップしている長さ)をLとし、電極総長L1=L×櫛歯21,31の数とする。このとき、電極総長L1<90mmである。この条件を条件A2とする。条件A2については後記する。
湿度検出素子1は、条件A1及び/または条件A2を満たしている。
(水分検出原理)
図3は、水分付着後における湿度検出素子1の原理を示す模式図である。そして、図4は、第1実施形態に係る湿度検出素子1の等価回路を示す図である。また、図5は、水分付着後における湿度検出素子1を上面からみた模式図である。
なお、図3で示される各構成は、図2に示されている各構成と同様であるので、同一の符号を付して説明を省略する。また、図5において、図1における構成と同じ構成に対して、同一の符号を付して説明を省略する。
図2で示されるように、水分付着前では、印加電極2の櫛歯21及び出力電極3の櫛歯31とは絶縁部4とで接続されているので、出力電極3と、印加電極2との間は通電されていない。従って、印加電極2には交流電圧が印加されているが、出力電極3から電圧は検出されない。
そして、水分が湿度検出素子1の絶縁部4に付着すると、図3に示すように、水分子11が絶縁部4に付着する。これにより、出力電極3と、印加電極2とは、水分子11をパスとして通電するようになる。すると、出力電極3から印加電極2に加えられた電圧が検出(出力)される。検出(出力)された電圧に基づき湿度検出素子1は水分を検出する。
ただし、図5に示すように、一般に、水分H(水分子11)によって一様に出力電極3と、印加電極2とが導通することはない。つまり、前記したように、印加電極2と、出力電極3との間は電極間幅Wだけ離れているため、対抗する櫛歯21,31の一部は水分H1(水分子11)によって導通しているが、その他は導通していない。
このことを図4を参照して説明する。図4において、レジスタンスRb及びキャパシタンスC2は水分子11が付着して、導通している部分を示している。水分子11によって導通している部分も、完全に導通するわけではないので、キャパシタンスC2が残っている状態となる。水分子11が付着すればするほど、レジスタンスRbが小さくなり、キャパシタンスC2が大きくなる。
なお、まったく水分子11が湿度検出素子1に付着していない状態では、レジスタンスRb=∞であり、キャパシタンスC2=0である。つまり、レジスタンスRb及びキャパシタンスC2は開放状態となっている。
また、図4において、キャパシタンスC1は水分子11が付着していない部分を示すキャパシタンスである。
水分子11が付着すればするほど、キャパシタンスC1は大きくなる。
ここで、入力電圧Viは一定である。また、レジスタンスRa及びキャパシタンスCaで構成されている回路は、湿度検出素子1の内部抵抗を示している。
ここで、図4の符号101で示されている箇所の合成インピーダンスZは、以下の(1)となる。
Z=1/((1/Rb)+jω(C1+C2))・・・(1)
この合成インピーダンスZが小さくなると、出力電圧Voが大きくなる。すなわち、感度が良好となる。
図6は、湿度と、合成キャパシタンスCとの関係を示すグラフである。
図6において、縦軸は合成キャパシタンスCを示し、横軸は湿度を示す。ここで、合成キャパシタンスCは、図4のキャパシタンスC1,C2の合成キャパシタンスである。
グラフ111は、電極総長L1が長く、電極間幅Wが狭い場合における湿度-合成キャパシタンスCの特性を示している。すなわち、グラフ111は、前記した条件A1及び条件A2を満たしていない湿度検出素子の湿度-合成キャパシタンスCの特性を示している。
そして、グラフ112は、電極総長L1が短く、電極間幅Wが広い場合における湿度-合成キャパシタンスCの特性を示している。すなわち、グラフ112は、前記した条件A1及び条件A2を満たしている湿度検出素子1の湿度-合成キャパシタンスCの特性を示している。
グラフ111は比較的湿度が低い状態で合成キャパシタンスCが飽和状態となっているのに対し、グラフ112は比較的高い湿度にならないと合成キャパシタンスCが飽和状態とならない。グラフ112で使用されている湿度検出素子1は、電極総長L1が短く、電極間幅Wが広い。そのため、グラフ111で使用されている素子よりもたくさんの水分子11が付着しないと合成キャパシタンスCが飽和状態にならないためである。
合成キャパシタンスCが飽和状態になるまでの間、つまり、合成キャパシタンスCが変化している間、式(1)に示すインピーダンスも変化する。合成キャパシタンスCが変化している間とは、要するに、湿度に対する合成キャパシタンスC(印加電極2と、出力電極3との間に生じるキャパシタンス)の変化量が所定の値以上となっている領域のことである。つまり、出力電圧Voが変化する。従って、合成キャパシタンスCが変化している間が、湿度の変化を出力電圧Voの変化として出力可能な範囲である。合成キャパシタンスCが変化している領域が十分な量であれば、湿度の変化を検出しやすくなる。
このように、電極総長L1を短くし、電極間幅Wを広くすることで、湿度検出素子1における出力電圧Voのダイナミックレンジを広くすることができる。なお、図6は、電極総長L1のみを短くした湿度検出素子1、あるいは、電極間幅Wのみを広くした湿度検出素子1でも同様の結果を得ることができる。
図7は、高湿度下における湿度検出素子1の出力電圧Voを示す図である。また、図8は、低湿度下における湿度検出素子1の出力電圧Voを示す図である。
図7及び図8において、縦軸は出力電圧Vo(V)を示し、横軸は時間(秒)を示す。
そして、図7及び図8において、破線は電極総長L1が90mmである結果を示し、実線は電極総長が9mmである結果を示す。印加電極2に印加される交流電圧の周波数は10Hzである。なお、図7及び図8において、実線及び破線共に電極間幅Wは20μmである。すなわち、破線は前記した条件A2を満たしていない湿度検出素子を用いた結果である。
図7及び図8から明らかなように、電極総長L1=90mm(破線)では、高湿度下及び低湿度下での結果に顕著な差がみられない。これに対して、電極総長L1=9mm(実線)では、高湿度下における出力電圧Voと、低湿度下における出力電圧Voに差がみられる。つまり、電極総長L1=9mm(実線)では、高湿度下の方が低湿度下より出力電圧Voが高くなっている。
図7及び図8に示されるように、電極総長L1=90mm未満とすることで、湿度による出力電圧Voの差異が明確に現れるようになる。
なお、図7及び図8では、電極総長L1の違いを示しているが、電極間幅Wを変えても同様の結果を得ることができる。すなわち、電極間幅Wを広くすれば、図7及び図8における実線と同様の結果を得ることができ、電極間幅Wを狭くすれば、図7及び図8における破線と同様の結果を得ることができる。
このように、前記した条件A1及び/または条件A2を満たす湿度検出素子1は、湿度計測のダイナミックレンジを広げることができ、湿度の違いを計測することができる。
[第2実施形態]
次に、図9~図15を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態では、第1実施形態の構成を有する湿度検出素子1に対して、矩形波の入力電圧Viを印加することを特徴とする。
第1実施形態における湿度検出素子1は、電極間幅Wが大きく(例えば、20μm以上)、電極総長L1が短い(例えば、90mm未満)ため、図4に示すキャパシタンスC1,C2、及び、これらの合成キャパシタンスCが小さくなる。前記した式(1)から入力電圧Viの角周波数ω、すなわち、周波数fが小さいと、合成インピーダンスZが大きくなってしまい、湿度検出素子1の検出感度が低下する。この課題を解決するため、高周波を含む入力電圧Viが、湿度検出素子1に印加されるようにする。
図9は、第2実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。
図9において、湿度検出素子1の構成は図1に示す湿度検出素子1と同様の構成を有しているため、説明を省略する。
図9に示す湿度検出素子1が図1に示す湿度検出素子1と異なる点は、矩形波を有する電圧が印加電極2に印加されている点である。
図10は、入力電圧Viの波形例を示す図である。
入力電圧Viは、パルス振幅が5V、周波数が10Hz、デューティー(Duty)比が50%の矩形波である。
図11については後記する。
図12は、高湿度下において、図9に示す湿度検出素子1に図10に示す入力電圧Viを印加した場合における出力電圧Voを示す図である。また、図13は、図12に示す出力電圧Voの波形の一部を拡大したものである。
図13に示すように、出力電圧Voの波形は、急峻な立ち上がり部201、その後に現れる下りのスロープ部202a、下りのスロープ部202aの後の急峻な立ち下り部203、その後に現れる上りのスロープ部202bを有している。
ここで、図10に示すような矩形波は、高周波から低周波までの波形が合成されたものである。つまり、図10に示す矩形波は高周波成分から低周波成分までを含んでいる。すなわち、矩形波は、2種類以上の周波数成分を有する合成波である。なお、本実施形態では、矩形波が入力電圧Viとして印加されているが、2種類以上の周波数成分を有する合成波であれば、矩形波の形状を有していなくてもよい。
そして、立ち上がり部201の振幅211は矩形波に含まれる成分のうち、最も高周波の成分に由来するものである。また、下りのスロープ部202a直後の振幅212は、矩形波に含まれる成分のうち、最も高周波の成分に由来するものである。
図14は、低湿度下において、図9に示す湿度検出素子1に図10に示す入力電圧Viを印加した場合における出力電圧Voを示す図である。また、図15は、図14に示す出力電圧Voの波形の一部を拡大したものである。なお、図15における各部201~203,211,212は、図13における各部201~203,211,212と同様であるため、ここでの説明を省略する。
図12と、図14を比較すると明らかなように、高湿度下(図12)の方が低湿度下(図14)よりも高い出力電圧Voを出力している。
そして、図13と、図15とを比較すると明らかなように、立ち上がり部201の振幅211は、高湿度下(図13)の方が低湿度下(図15)よりも高い値となっている。同様に、下りのスロープ部202a直後の振幅212についても、高湿度下(図13)の方が低湿度下(図15)よりも高い値となっている。
そして、第2実施形態では、例えば、振幅211の値と、振幅212の値との平均をとる等することで、二重チェックを行うことができる。このため、第2実施形態によれば、データの信頼性を向上させることができる。
なお、ここでは、振幅211の値と、振幅212の値との平均をとっているが、重み付けを行ってもよい。重み付けは、例えば、振幅211の値を0.8倍したものと、振幅212の値を0.2倍したものを加算する等である。また、振幅211の値と、振幅212の値と、下りのスロープ部202aにおける任意の値とを平均したり、重み付けを行ったものが用いられたりしてもよい。また、上りのスロープ部202bにおける値が用いられてもよい。
図11は、図13及び図15に示す下りのスロープ部202aの湿度変化を示す図である。
図11の縦軸は出力電圧Voを示し、横軸は時間を示す。
図11のスロープ202aA~202aCは、図13及び図15における下りのスロープ部202aを示す。そして、振幅211A~211C(出力電圧)は、図13及び図15における振幅211に相当する。また、振幅212A~212C(出力電圧)は、図13及び図15における振幅212に相当する。なお、わかりやすくするため、スロープ部202aA~202aCは、図13及び図15におけるスロープ部202aの形状を正確に反映しているわけではない。
そして、湿度が高くなるほど、スロープ202aは、スロープ202aC→スロープ202aB→スロープ202aAへと移行する。すなわち、図11に示すように、湿度が高ければ高いほど、立ち上がりの振幅211の値が大きくなり、同様に振幅212の値も大きくなる。
ちなみに、上りのスロープ部202bの湿度変化は、図11の時間軸で反転させたものとなる。
第2実施形態の湿度検出素子1は、例えば、図13及び図15で説明したように、データの信頼性を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、図16、図17を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態では、第1実施形態の構成を有する湿度検出素子1に対して、高周波の交流電圧を印加することを特徴とする。
図16は、第3実施形態に係る湿度検出素子1の上面模式図である。
図16において、湿度検出素子1の構成は図1に示す湿度検出素子1と同様の構成を有しているため、説明を省略する。
図16に示す湿度検出素子1が図1に示す湿度検出素子1と異なる点は、高周波の交流電圧が印加電極2に印加されている点である。
ここで、図4を参照して、検出感度と、周波数との関係を説明する。
前記した条件A1及び条件A2のため、キャパシタンスC1,C2は大きな値とはならない。そのため、式(1)から、入力電圧Viの角周波数ω、すなわち、周波数fが小さいと、合成インピーダンスZが大きくなってしまい、湿度検出素子1の検出感度が低下する。そのため、入力電圧Viの周波数fが大きくなるようにする。
図17は、図16に示す湿度検出素子1を用いた入力電圧Viの周波数と、出力電圧Voの関係を示すグラフである。ここで、示されているグラフは実験によって得られたものである。
図17において、縦軸は出力電圧Vo(V)を示し、横軸は入力電圧Viの周波数(Hz)を示している。そして、使用される湿度検出素子1の条件は、電極総長L1=48mm、電極間幅W=160μmである。すなわち、前記した条件A1及び条件A2を満たしている湿度検出素子1が用いられている。
図17では、出力電圧Voの値が低ければ低いほど検出感度が低いことが示され、好ましくない。
図17に示されるように、プロット点は100Hzから出力電圧Voがほぼ横ばいとなっている。従って、入力電圧Viの周波数は100Hz以上とする。つまり、周波数に対する湿度検出素子1の出力電圧Voの変化量が所定の値以下となる領域内の値となるよう、入力電圧Viの周波数が設定される。
第3実施形態の湿度検出素子1は、図17を参照して説明したように良好な検出感度を得ることができる。
[第4実施形態]
次に、図18を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。
図18は、第4実施形態に係る湿度検出素子1aの上面模式図である。
図18において、図1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図18における湿度検出素子1aが、図1と異なる点は、第1実施形態における条件A1及び条件A2が満たされていない点である。
つまり、湿度検出素子1aは、電極間幅W<20μm、かつ、電極総長L1≧90mmである。
そして、湿度検出素子1aには、入力電圧Viとして、矩形波が印加電極2に印加されている。なお、第2実施形態で説明したように、矩形波は、2種類以上の周波数成分を有する合成波である。なお、本実施形態では、矩形波が入力電圧Viとして印加されているが、2種類以上の周波数成分を有する合成波であれば、矩形波の形状を有していなくてもよい。
このような湿度検出素子1aによる出力電圧Voの時間波形は、図12~図15に示すものと同様であるので、図示及び説明を省略する。
第4実施形態によれば、条件A1及び条件A2を満たしていない湿度検出素子1aにおいても、第2実施形態と同様にデータの信頼性を向上させることができる。
[第5実施形態]
次に、図19、図20を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。
図19は、第5実施形態に係る湿度検出素子1bの上面模式図である。
図19において、図1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図19における湿度検出素子1bが、図1と異なる点は、第1実施形態における条件A1及び条件A2が満たされていない点である。
つまり、湿度検出素子1bは、電極間幅W<20μm、かつ、電極総長L1≧90mmである。要するに、湿度検出素子1bは、図18に示す湿度検出素子1aと同様の構成を有している。
そして、入力電圧Viとして、高周波(100Hz以上)のサイン波の交流電圧が印加電極2に印加されている。この点が、図19に示す湿度検出素子1aと異なっている。
図20は、図19に示す湿度検出素子1bを用いた入力電圧Viの周波数と、出力電圧Voの関係を示すグラフである。ここで、示されているグラフは実験によって得られたものである。
図20において、縦軸は出力電圧Vo(V)を示し、横軸は入力電圧Viの周波数(Hz)を示している。
図20において、プロット点301(四角のプロット点)は電極総長L1=48mm、電極間距離160μmの条件の湿度検出素子1が使用されたときの実験値である。つまり、プロット点301は、図17に示すグラフのプロット点と同じであり、条件A1及び条件A2を満たしている湿度検出素子1を用いて得られる結果である。
これに対し、プロット点302(白抜きの菱型のプロット点)は電極総長L1=72mm、電極間距離40μmの条件の湿度検出素子1が使用されたときの実験値である。すなわち、プロット点302は、第1実施形態における条件A2を満たしていない湿度検出素子1bが使用されたときの実験値を示している。また、プロット点302で用いられている湿度検出素子1は、条件A1をみたしているものの、プロット点301で用いられている湿度検出素子1よりも電極総長L1が長いものである。
図20から明らかなように、プロット点302の方がプロット点301よりも大きい値を示している。これは、電極総長L1が長く、電極間幅Wが狭いを満たしていない湿度検出素子1の方が、電極総長L1が長く、電極間幅Wが広い(条件A1及び条件A2を満たしている)湿度検出素子1よりも感度がよいことを示している。
図20に示されるように、プロット点302は100Hzから出力電圧Voがほぼ横ばいとなっている。従って、入力電圧Viの周波数は100Hz以上とする。つまり、周波数に対する湿度検出素子1bの出力電圧Voの変化量が所定の値以下となる領域内の値となるよう、入力電圧Viの周波数が設定される。
このように、第5実施形態によれば、感度のよい湿度検出素子1bを実現することができる。
[第6実施形態]
図21は、第6実施形態における湿度検出素子1zを示す図である。
図21に示す湿度検出素子1zでは、複数の湿度検出素子1A,1B,1C,・・・が並列に接続されている。
湿度検出素子1A,1B,1C,・・・は、第1実施形態の湿度検出素子1が用いられる。ただし、湿度検出素子1A,1B,1C,・・・のそれぞれは電極総長L1及び/または電極間幅Wが異なっている。例えば、湿度検出素子1Aの電極間幅WをWAとする。そして、湿度検出素子1Bの電極間幅WをWBとする。さらに、湿度検出素子1Cの電極間幅WをWCとする。そして、20μm<WA<WB<WCの関係があるとする。湿度検出素子1A,1B,1C,・・・のそれぞれには、入力電圧Viが印加されている。
なお、図21では、3つ以上の湿度検出素子1A,1B,1C,・・・が接続されているが、2つの湿度検出素子1A,1Bが接続されている構成でもよい。
このようにすることで、湿度検出素子1Aの合成キャパシタンスCが飽和状態(図6参照)となっても、湿度検出素子1Bで計測を継続することができる。また、湿度検出素子1Bの合成キャパシタンスCが飽和状態となっても、湿度検出素子1Cで計測を継続することができる。電極間幅Wの代わりに電極総長L1を変化させても同様の結果を得ることができる。
このように、電極総長L1及び/または電極間幅Wが異なっている湿度検出素子1A,1B,1C,・・・を並列に接続することで、出力電圧Vo(検出電圧)のダイナミックレンジを広げることができる。
なお、ここでは、第1実施形態の湿度検出素子1が並列に接続されている例を示しているが、第2~5実施形態の湿度検出素子1,1a,1bが並列に接続されてもよい。このようにしても、出力電圧Voのダイナミックレンジを広げることができる。
例えば、湿度検出素子1A,1B,1C,・・・に、第2実施形態の湿度検出素子1が用いられる場合、デューティー(Duty)比等が少しずつ変化するようにする。
そして、湿度検出素子1A,1B,1C,・・・に、第3実施形態の湿度検出素子1が用いられる場合、印加される周波数が少しずつ変化するようにする。
また、湿度検出素子1A,1B,1C,・・・に、第4実施形態の湿度検出素子1aが用いられる場合、デューティー(Duty)比等が少しずつ変化するようにする。
さらに、湿度検出素子1A,1B,1C,・・・に、第5実施形態の湿度検出素子1bが用いられる場合、印加される周波数が少しずつ変化するようにする。
図22は、第6実施形態に係る湿度検出素子1wの別の例を示す図であり、(a)は湿度検出素子1wの上面図を示し、(b)は低温タイプの湿度検出素子1wの原理を示す模式図を示し、(c)は高温タイプの湿度検出素子1wの原理を示す模式図を示す。
湿度検出素子1wは、低温タイプの湿度検出素子1Dと、高温タイプの湿度検出素子1Eとが並列に接続されている。
また、湿度検出素子1wを構成する湿度検出素子1D,1Eは、前記したように絶縁部4が凹凸部6を有している。
この凹凸部6は、図22に示すように低温環境下(所定の温度以下の環境下)で使用する低温タイプと、高温環境下(所定の温度以上の環境下)で使用する高温タイプとで区別することができる。
すなわち、図22(b)に示すように低温タイプの湿度検出素子1Dは、高温タイプの湿度検出素子1Eより凹凸部6a(6)の凹凸を小さくする。逆に高温タイプの湿度検出素子1Eでは図22(c)に示すように低温タイプより凹凸部6b(6)の凹凸を大きくしている。
高温では飽和水蒸気量が大きくなるため、湿度(相対湿度)が低くなる。このため、高温タイプでは、凹凸部6bの凹凸を大きくすることで、水分(水分子11(図3参照))が付着しやすいようにしている。このようにすることで、湿度が低い高温環境下でも適切に動作する湿度検出素子1Eを提供することができる。
逆に、低温では飽和水蒸気量が小さくなるため、湿度(相対湿度)が高くなる。このような状態では、高温タイプのように凹凸部6の凹凸を大きくすると、水分(水分子11)が付着しすぎることになる。このため、低温タイプの湿度検出素子1Dでは、凹凸部6aの凹凸を小さくすることで、高温タイプの湿度検出素子1Eよりも水分(水分子11)が付着しにくいようにしている。このようにすることで、湿度が高くなる低温環境下でも、適切に動作する湿度検出素子1Dを提供することができる。
また、図22(a)に示すように、低温タイプの湿度検出素子1Dと、高温タイプの湿度検出素子1Eとに、交流電源5から交流電圧が印加されている。このような構成とすることで、低温環境下及び高温環境下のいずれでも使用できる湿度検出素子1wを提供することができる。
なお、図22の例では、凹凸部6の凹凸の大きさを低温タイプ及び高温タイプの2種類としたが、3種類以上としてもよい。すなわち、体温タイプから高温タイプとなるにつれて、凹凸を大きくすることで、低温タイプと、高温タイプの中間の温度に適した絶縁部4を有する湿度検出素子1wが提供されてもよい。なお、環境気温に応じて、低温タイプの湿度検出素子1Dと、高温タイプの湿度検出素子1Eとを切替可能としてもよい。
ここで、凹凸部6の凹凸は図22に示すような山形としてもよいし、突起状としてもよい。あるいは、ランダムな形状にする等、山形や突起状以外の形状で凹凸部6の凹凸が形成されてもよい。
ここで、低温タイプの湿度検出素子1Dと、高温タイプの湿度検出素子1Eとして、第1~第5実施形態の湿度検出素子1,1a,1bを適用することができる。すなわち、湿度検出素子1D,1Eの電極間幅Wや、電極総長L1が、前記した条件A1及び/または条件A2を満たしていれば、第1~第3実施形態の湿度検出素子1が適用される。また、湿度検出素子1D,1Eの印加電極2に印加される電圧が矩形波であれば、第2実施形態及び第4実施形態が適用される。さらに、湿度検出素子1D,1Eの印加電極2に印加される電圧が高周波(100Hz以上)の交流電圧であれば、第2実施形態及び第4実施形態が適用される。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態として、湿度検出素子1(1a,1b,1z)が備えられた湿度計400について説明する。
図23は、第7実施形態に係る湿度計400の構成例を示す図である。
湿度計400では、回路基板411に湿度検出素子1、温度検出素子412、制御回路(本体部)413及び結果表示器414が備えられている。
湿度検出素子1には、第1~第3実施形態の湿度検出素子1、第4実施形態の湿度検出素子1a、第5実施形態の湿度検出素子1b及び第6実施形態の湿度検出素子1zを使用することができる。
温度検出素子412は、環境温度を計測する。温度検出素子412によって取得された環境温度は、湿度の補正や、不快指数や、飽和水蒸気量、絶対湿度の算出等に用いられる。このように、湿度計400は、温度検出素子412を備えることにより、湿度計400は湿度の補正や、不快指数や、飽和水蒸気量、絶対湿度の算出等を行うことができる。
結果表示器414は、湿度検出素子1で検出された湿度等を表示する。
制御回路413は、湿度検出素子1の出力電圧Voを湿度に変換する。このような変換は、制御回路413において予め格納されている出力電圧-湿度変換マップ等を基に行われる。
そして、制御回路413は、必要に応じて、温度検出素子412で測定された環境温度で湿度を補正する。続いて、制御回路413は、湿度等を結果表示部に表示する。
図23に示される回路基板411は筺体410に収納され、周囲の湿度を測定したり、呼気を吹きかけて、呼気中の湿度を測定したりする。
図24は、第7実施形態に係る別の湿度計400aの構成例を示す図である。
図24において、図23と同様の構成については図24と同一の符号を付して説明を省略する。
図24に示す湿度計400aが、図23に示す湿度計400と異なる点は、湿度検出素子1がケーブル415によって制御回路413に接続されている点である。湿度検出素子1は、ケーブル415によって筺体410の外部に配置されている。
このようにすることで、湿度計400aは、狭い空間等に湿度検出素子1を差し込んで、そこの湿度を計測することができる。
図25は、高周波の交流電圧を生成する制御回路413の構成を示す機能ブロック図である。
制御回路413は、メモリ401、CPU(Central Processing Unit)402、入力端子403、AC/ACインバータ回路404、交流端子405、AC/DCコンバータ回路406及び直流端子407を有する。
メモリ401には、プログラムがCPU402によって実行されることで、制御部430が具現化している。
制御部430は、図示しない入力装置を介して入力された情報に基づいてAC/ACインバータ回路404や、AC/DCコンバータ回路406に指示を送る。
AC/ACインバータ回路404は、制御部430から送られた指示に基づいて、交流電源5から入力された交流電圧の周波数及び電圧を変換し、交流端子405へ出力する。交流端子405には、湿度検出素子1が接続される。
また、AC/DCコンバータ回路406は、制御部430から送られた指示に基づいて、交流電源5から入力された交流電圧の電圧を変換し、さらに交流電流を直流電流に変換して直流端子407へ出力する。直流端子407には、温度検出素子412が接続される。
なお、図25に示す制御回路413の構成は一例であり、図25に示す構成に限らない。例えば、水晶発振器を用いて交流信号(交流電圧)を発生させてもよい。
入力端子403には、湿度検出素子1や、温度検出素子412が接続され、湿度検出素子1の検出信号や、温度検出素子412からの検出信号が入力される。
なお、温度検出素子412は省略可能である。
図25に示す制御回路413は、第3実施形態や、第5実施形態の湿度検出素子1,1bに用いられる。
図26は、矩形波の交流電圧を生成する制御回路413aの構成を示す機能ブロック図である。
なお、図26において、図25に示す構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図26に示す制御回路413aが図25に示す制御回路413と異なる点は、以下の通りである。
(1)AC/ACインバータ回路404の代わりに、矩形波生成回路421が配置されている。
(2)矩形波生成回路421が矩形波端子422に接続されている。
このような構成により、制御回路413aでは矩形波端子422が矩形波を出力する。図26に示す制御回路413aは、第2実施形態や、第4実施形態の湿度検出素子1,1aに用いられる。
図27は、第7実施形態で用いられる制御部430の構成を示す機能ブロック図である。
制御部430は、図25及び図26における制御部430である。
制御部430は、計測制御部431、解析部432、温度データ記憶部433及び湿度データ記憶部434を有している。
計測制御部431は、図示しない入力装置を介して入力された周波数を基に、AC/ACインバータ回路404を制御する。その結果、AC/ACインバータ回路404から入力装置を介して入力された周波数の交流電圧が出力される。また、計測制御部431は、AC/DCコンバータ回路406を制御して、温度検出素子412に最適な直流電圧を出力する。
そして、計測制御部431は、図示しない入力装置を介して入力されたデューティー(Duty)比等を基に、矩形波生成回路421を制御する。なお、計測制御部431が矩形波生成回路421を制御するのは、図26に示す制御回路413aに制御部430が搭載されている場合である。その結果、矩形波端子422から入力装置を介して入力されたデューティー比の矩形波電圧が出力される。
解析部432は、入力端子403から入力される湿度検出素子1や、温度検出素子412の検出信号を、湿度や、温度に変換する。具体的には、予めメモリ401に格納されれているマップ等を基に検出信号から、湿度、温度への変換が行われる。また、解析部432は、前記したように、温度を基に不快指数や、飽和水蒸気量、絶対湿度の算出等を行う。
温度データ記憶部433には、解析部432で変換された温度の値が、例えば時系列で格納される。湿度データ記憶部434には、解析部432で変換された湿度の値が、例えば時系列で格納される。
なお、制御部430がPC(Personal Computer)で実行されてもよい。すなわち、図25または図26に示すメモリ401及びCPU402がPCに搭載されていてもよい。
あるいは、計測制御部431のみが、制御回路413で実行されてもよい。この場合、解析部432がPCで実行され、温度データ記憶部433及び湿度データ記憶部434がPCに搭載されてもよい。
(変形例)
図28は、本実施形態に係る湿度検出素子1yの別の例を示す図である。なお、図28において、図1と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図28に示す湿度検出素子1y(1)では、印加電極2a(2)及び出力電極3a(3)が渦巻き状となっている。このように、出力電極3及び印加電極2は、図1に示すような櫛歯となっていなくてもよい。
図28における湿度検出素子1yの電極間幅Wや、電極総長L1が前記した条件A1及び/または条件A2を満たしている場合、第1~3実施形態の湿度検出素子1となる。
また、図28における湿度検出素子1yの印加電極2aに矩形波の電圧が印加されれば、第2,4実施形態の湿度検出素子1,1aとなる。
そして、図28における湿度検出素子1yの印加電極2aに100Hz以上の高周波交流電圧が印加されれば、第3,5実施形態の湿度検出素子1,1bとなる。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、本実施形態の湿度検出素子1(1a,1b,1w,1y,1z)は、アルコールセンサと組み合わせて用いられることにより、アルコール検知に用いられることができる。ここで、アルコールセンサは、エタノールセンサ、アセトアルデヒドセンサ、水素センサ等を組み合わせたものである。特に、湿度検出素子1で十分な呼気が導入されたか否かを検知した後、アルコールセンサによって検知されたアルコール濃度が呼気中のアルコール濃度であるか否かを判定することが可能である。
また、第3実施形態及び第5実施形態において、湿度検出素子1,1bに印加される電圧は100Hz以上の単周波数の交流電圧と想定している。しかしながら、これに限らず、少なくとも100Hz以上の周波数成分を含むものであれば、複数の周波数成分を含む電圧が印加されてもよい。
ちなみに、本実施形態の湿度検出素子1(1a,1b,1w,1y,1z)は、数秒程度の時間で湿度の計測を行うことができる。
また、前記した各構成、機能、各部430~432、温度データ記憶部433、湿度データ記憶部434等は、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図25、図26に示すように、前記した各構成、機能等は、CPU402等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納すること以外に、メモリ401や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
1,1a,1b,1w,1y,1z,1A~1E 湿度検出素子
2,2a 印加電極(印加部)
3,3a 出力電極(出力部)
4,4a,4b 絶縁部
5 交流電源
6,6a,6b 凹凸部
11 水分子
400,400a 湿度計
403 入力端子
404 AC/ACインバータ回路
405 交流端子
410 筺体
411 回路基板
412 温度検出素子
413 制御回路(本体部)
414 結果表示器
421 矩形波生成回路
422 矩形波端子
430 制御部
431 計測制御部
432 解析部
H,H1 水分

Claims (13)

  1. 絶縁性の材料で構成される絶縁部と、
    電圧が印加される印加部と、
    前記印加部に前記印加された電圧によって、前記絶縁性の材料の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記印加部を構成する電極である印加電極と、前記出力部を構成する電極である出力電極との間の幅は、20~160μmであるとともに、前記印加電極と、前記出力電極との間に生じるキャパシタンスの湿度に対する変化量が所定の値以上となる値であり、
    前記印加部と、前記出力部とは、櫛歯の形状を有しており、
    前記印加電極の前記櫛歯における所定の歯と、前記出力電極の前記櫛歯における所定の歯と、が対向している部分の長さに前記印加電極及び前記出力電極における前記櫛歯の数が乗算された電極総長を90mm未満とすることで、前記出力部から出力される前記電圧信号のダイナミックレンジが所定の値以上となるよう設定される
    ことを特徴とする湿度検出素子。
  2. 前記印加電極と、前記出力電極との間の幅がそれぞれ異なる複数の前記湿度検出素子が並列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の湿度検出素子。
  3. 前記電極総長がそれぞれ異なる複数の前記湿度検出素子が並列に接続されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の湿度検出素子。
  4. 前記電圧は、2種類以上の周波数成分を有する合成波を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の湿度検出素子。
  5. 前記電圧は、交流電圧であり、
    前記交流電圧の周波数は、前記周波数に対する前記湿度検出素子の出力電圧の変化量が所定の値以下となる領域内の値である
    ことを特徴とする請求項1に記載の湿度検出素子。
  6. 前記絶縁部は、
    少なくとも表面に酸素原子が配置した構造で構成されている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の湿度検出素子。
  7. 前記絶縁部は、
    絶縁性金属酸化物である
    ことを特徴とする請求項6に記載の湿度検出素子。
  8. 前記絶縁部は、
    前記水分子が付着する面に凹凸を有する凹凸部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の湿度検出素子。
  9. 前記櫛歯が互いに噛み合うように設置される
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の湿度検出素子。
  10. 湿度検出素子を備える湿度計において、
    前記湿度検出素子は、
    絶縁性の材料で構成される絶縁部と、
    電圧が印加される印加部と、
    前記印加部に前記印加された電圧によって、前記絶縁性の材料の表面に付着した水分子を介した電気経路に流れる電流に応じた電圧信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記印加部を構成する電極である印加電極と、前記出力部を構成する電極である出力電極との間の幅は、20~160μmであるとともに、前記印加電極と、前記出力電極との間に生じるキャパシタンスの湿度に対する変化量が所定の値以上となる値であり、
    前記印加部と、前記出力部とは、櫛歯の形状を有しており、
    前記印加電極の前記櫛歯における所定の歯と、前記出力電極の前記櫛歯における所定の歯と、が対向している部分の長さに前記印加電極及び前記出力電極における前記櫛歯の数が乗算された電極総長を90mm未満とすることで、前記出力部から出力される前記電圧信号のダイナミックレンジが所定の値以上となるよう設定される
    ことを特徴とする湿度計。
  11. 前記印加部には、2種類以上の周波数成分を有する合成波の電圧が印加される
    ことを特徴とする請求項10に記載の湿度計。
  12. 前記電圧は、交流電圧であり、
    前記交流電圧の周波数は、前記周波数に対する前記湿度検出素子の出力電圧の変化量が所定の値以下となる領域内の値である
    ことを特徴とする請求項10に記載の湿度計。
  13. 温度検出素子を備え
    とを特徴とする請求項10または請求項12に記載の湿度計。
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