JP7028681B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本開示はリチウムイオン二次電池に関する。
特開2009-224141号公報(特許文献1)は、負極活物質粒子が懸濁した電解液を負極として利用することを開示している。
特開2009-224141号公報
一般にリチウムイオン二次電池(以下「電池」と略記され得る)の負極は、複数個の負極活物質粒子が導電性基材(例えば銅箔等)の表面に固定されることにより形成されている。
特許文献1では、負極活物質粒子が懸濁した電解液が負極として利用されている。以下、該態様の負極が「懸濁液負極」とも記される。懸濁液負極では、負極活物質粒子が流動し得るため、例えば電極反応にムラが生じ難い等の効果が期待される。ただし懸濁液負極を含む電池は抵抗が高い傾向がある。懸濁液負極では負極活物質粒子同士の間に電子伝導パスが形成され難いためと考えられる。
電子伝導パスは負極活物質粒子同士の接点において形成されると考えられる。懸濁液負極では、負極活物質粒子が電解液中に浮遊している。そのため負極活物質粒子同士の接点が発生し難く、電子伝導パスが形成され難いと考えられる。
負極活物質粒子同士の接点の発生機会を増加させるために、懸濁液負極において単位体積あたりの負極活物質粒子の個数を増加させることも考えられる。懸濁液負極は液体を含むため、従来の固体負極に比して、電池内における占有体積が大きい傾向がある。単位体積あたりの負極活物質粒子の個数が増加することにより、負極容量が増加する。その結果、正極容量に対する負極容量の比(以下「容量比」とも記される)が過大となる。容量比が過大となることにより、不可逆容量が大きくなり、初回効率が低下すると考えられる。
本開示の目的は、懸濁液負極を含むリチウムイオン二次電池において、初回効率の低下を抑制しつつ、抵抗を低減することである。
以下本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により特許請求の範囲が限定されるべきではない。
〔1〕本開示のリチウムイオン二次電池は、導電性基材、正極活物質粒子、負極活物質粒子、金属短繊維、電解液およびセパレータを少なくとも含む。導電性基材は正極活物質粒子を担持している。正極活物質粒子は導電性基材と共に電解液に浸漬されている。負極活物質粒子および金属短繊維はそれぞれ電解液中に懸濁している。セパレータは正極活物質粒子と負極活物質粒子との間に配置されている。
本開示のリチウムイオン二次電池では負極活物質粒子が電解液中に懸濁している。すなわち本開示のリチウムイオン二次電池は懸濁液負極を含む。電解液中には金属短繊維も懸濁している。金属短繊維は負極活物質粒子同士の間の電子伝導パスとなることが期待される。そのため本開示のリチウムイオン二次電池では、単位体積あたりの負極活物質粒子の個数を増加させることなく、電子伝導パスの形成が可能であると考えられる。すなわち初回効率の低下を抑制しつつ、抵抗を低減することができると考えられる。
なおアセチレンブラック(AB)、カーボンナノチューブ(CNT)等の炭素材料も電子伝導パスになり得ると考えられる。ただしABおよびCNT等は、初回充電時に不可逆容量の原因となる副反応を起こし易いと考えられる。さらにABおよびCNT等は比表面積も大きい傾向がある。したがって金属短繊維に代えてABおよびCNT等が使用された場合には、初回効率が相当程度低下する可能性がある。
〔2〕導電性基材は例えば多孔質であってもよい。
導電性基材が多孔質であることにより、単位体積あたり有効反応面積が大きくなることが期待される。これにより例えばレート特性の向上等が期待される。
導電性基材が多孔質であることにより、導電性基材の内部の空隙にも懸濁液負極を充填する必要が生じる。すなわち電池内における懸濁液負極の占有体積がいっそう大きくなると考えられる。金属短繊維を含まない懸濁液負極の場合、容量比を低く抑えることが困難であるため、初回効率がいっそう低下すると考えられる。本開示のリチウムイオン二次電池では、懸濁液負極が金属短繊維を含むため、容量比を低く抑えることができると考えられる。すなわち導電性基材が多孔質であっても、初回効率の低下が抑制され得ると考えられる。
〔3〕金属短繊維の含量は、電解液中に懸濁している固体成分(以下「懸濁成分」とも記される)の合計に対して、例えば0.5質量%以上20質量%以下であってもよい。
金属短繊維の含量が0.5質量%以上であることにより、抵抗低減効果が大きくなることが期待される。
さらに金属短繊維は懸濁成分の沈降抑制効果を有することが期待される。金属短繊維が絡み合うことにより、懸濁液負極の粘度が高くなるためと考えられる。懸濁成分の沈降が抑制されることにより、例えば長期保管後の出力低下等が抑制されること期待される。金属短繊維の含量が0.5質量%以上であることにより、沈降抑制効果が大きくなることも期待される。
金属短繊維による抵抗低減効果は20質量%程度で飽和する傾向がある。したがって金属短繊維の含量が20質量%を超えると不経済であるとも考えられる。ただし経済性を無視する限り、金属短繊維の含量は20質量%を超えてもよい。
図1は本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成を示す概念図である。 図2は導電性基材の構成の一例を示す概念図である。 図3は正極活物質粒子の担持態様の一例を示す概念図である。 図4は初回効率および抵抗と、金属短繊維の含量との関係を示すグラフである。
以下本開示の実施形態(本明細書では「本実施形態」とも記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池>
図1は本実施形態のリチウムイオン二次電池の構成を示す概念図である。
電池100は容器90を含む。容器90は密閉されている。容器90は導電性基材10および電解液20を収納している。
負極リード82の一端は電解液20に浸されている。負極リード82の他端は容器90の外部に導出されている。負極リード82は例えば銅(Cu)線、ニッケル(Ni)線等であってもよい。負極リード82を通じて、電子の注入および電子の取り出しが行われる。
負極活物質粒子21および金属短繊維22はそれぞれ電解液20中に懸濁している。電解液20、負極活物質粒子21および金属短繊維22は、懸濁液負極を形成している。
正極リード81の一端は導電性基材10に電気的に接続されている。正極リード81の他端は容器90の外部に導出されている。正極リード81は例えばNi線等であってもよい。正極リード81を通じて、電子の注入および電子の取り出しが行われる。
導電性基材10は正極活物質粒子11を担持している。正極活物質粒子11は導電性基材10と共に電解液20に浸漬されている。セパレータ12は正極活物質粒子11と負極活物質粒子21との間に配置されている。
以上のように電池100は、導電性基材10、正極活物質粒子11、負極活物質粒子21、金属短繊維22、電解液20およびセパレータ12を少なくとも含む。以下各構成が説明される。
《負極活物質粒子》
負極活物質粒子21は電解液20中に懸濁している。負極活物質粒子21は負極活物質を含む粒子である。負極活物質はリチウムイオン二次電池の負極活物質として機能し得る限り、特に限定されるべきではない。負極活物質は例えば黒鉛、珪素、チタン酸リチウム等であってもよい。1種の負極活物質が単独で使用されてもよい。2種以上の負極活物質が組み合わされて使用されてもよい。
負極活物質粒子21の粒子形状は特に限定されるべきではない。負極活物質粒子21は例えば球状、鱗片状、塊状等であってもよい。負極活物質粒子21は例えば1μm以上30μm以下のd50を有してもよい。本明細書の「d50」はレーザ回折散乱法によって測定される粒度分布において、微粒側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%になる粒径を示す。
《金属短繊維》
金属短繊維22は電解液20中に懸濁している。金属短繊維22はいわば導電材である。すなわち金属短繊維22は負極活物質粒子21同士の間の電子伝導パスとなることが期待される。本実施形態では金属短繊維22により電子伝導パスが形成され得るため、電池100が適度な容量比を有し得る。容量比は例えば1より大きく2以下であってもよい。容量比は例えば1.05以上1.5以下であってもよい。容量比は例えば1.1以上1.3以下であってもよい。
金属短繊維22は、例えばアルミニウム(Al)短繊維、Cu短繊維、Ni短繊維、鉄(Fe)短繊維、銀(Ag)短繊維、金(Au)短繊維等であってもよい。1種の金属短繊維22が単独で使用されてもよい。2種以上の金属短繊維22が組み合わされて使用されてもよい。
懸濁液負極が金属短繊維22を含むことにより、懸濁液負極にチクソトロピー性が付与されることが期待される。「チクソトロピー性」はせん断速度が高くなる程、粘度が低下する性質を示す。例えば、懸濁液負極にせん断が作用しない状態では懸濁液負極の粘度が高くなると考えられる。金属短繊維22が絡み合うためと考えられる。懸濁液負極にせん断が作用することにより、懸濁液負極の粘度が低くなると考えられる。せん断が作用することにより、金属短繊維22の絡み合いが解けるためと考えられる。
懸濁液負極がチクソトロピー性を有することにより、次のような利点が期待される。電池100内では、懸濁液負極にせん断が実質的に作用しないと考えられる。電池100内では懸濁液負極の粘度が高いため、懸濁成分の沈降の抑制が期待される。他方、懸濁液負極が容器90に充填される時(すなわち注液時)は、懸濁液負極にせん断が作用すると考えられる。注液時は懸濁液負極の粘度が低くなるため、例えば多孔質な導電性基材10の内部にも懸濁液負極が浸透しやすいと考えられる。
金属短繊維22の含量は、懸濁成分の合計に対して、例えば0.5質量%以上20質量%以下であってもよい。金属短繊維22の含量が0.5質量%以上であることにより、抵抗低減効果が大きくなることが期待される。
さらに金属短繊維22の含量が0.5質量%以上であることにより、沈降抑制効果が大きくなることも期待される。金属短繊維22による抵抗低減効果は20質量%程度で飽和する傾向がある。したがって金属短繊維22の含量が20質量%を超えると不経済であるとも考えられる。ただし経済性を無視する限り、金属短繊維22の含量は20質量%を超えてもよい。
金属短繊維22の含量は懸濁成分の合計に対して、例えば1質量%以上10質量%以下であってもよい。金属短繊維22の含量は懸濁成分の合計に対して、例えば5質量%以上10質量%以下であってもよい。
金属短繊維22は例えば10nm以上1μm以下の平均繊維直径を有してもよい。金属短繊維22は例えば100nm以上500nm以下の平均繊維直径を有してもよい。金属短繊維22は例えば0.1μm以上100μm以下の平均繊維長を有してもよい。金属短繊維22は例えば1μm以上10μm以下の平均繊維長を有してもよい。金属短繊維22は例えば10以上10000以下のアスペクト比を有してもよい。金属短繊維22は例えば10以上100以下のアスペクト比を有してもよい。
《電解液》
電解液は溶媒およびリチウム塩を含む。溶媒は、例えばエチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート(BC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、γ-ブチロラクトン(GBL)、δ-バレロラクトン、テトラヒドロフラン(THF)、1,3-ジオキソラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン(DME)、メチルホルメート(MF)、メチルアセテート(MA)、メチルプロピオネート(MP)、イオン液体等であってもよい。1種の溶媒が単独で使用されてもよい。2種以上の溶媒が組み合わされて使用されてもよい。
リチウム塩は溶媒に溶解している。電解液は例えば0.5mоl/L以上2mоl/L以下(0.5M以上2M以下)のリチウム塩を含んでもよい。リチウム塩は、例えばLiPF6、LiBF4、Li[N(FSO22]、Li[N(CF3SO22]等であってもよい。1種のリチウム塩が単独で使用されてもよい。2種以上のリチウム塩が組み合わされて使用されてもよい。
《導電性基材》
導電性基材10は正極活物質粒子11を担持している。導電性基材10は正極集電体として機能する。導電性基材10の外形は特に限定されるべきではない。導電性基材10は例えばシート状、角柱状、円板状、円柱状等であってもよい。
導電性基材10は導電性の材料により形成される。「導電性の材料」とは、0℃以上25℃以下の温度範囲において10-3Ω・m以下の抵抗率を有する材料を示す。材料の抵抗率は例えば「化学便覧(日本化学会編、丸善出版発行)」等に記載されている文献値であってもよい。
導電性基材10は例えばAl、Ni等により形成され得る。導電性基材10は例えば金属箔、金属薄板等であってもよい。導電性基材10は多孔質であってもよい。導電性基材10は例えば穿孔金属板(パンチングメタル)、多孔質金属材料等であってもよい。多孔質金属材料としては、例えば住友電工社製の「セルメット(登録商標)」等が挙げられる。
図2は導電性基材の構成の一例を示す概念図である。
多孔質な導電性基材10は骨格1から形成される。導電性基材10において骨格1を除く部分には空孔2が形成されている。
多孔質な導電性基材10は、例えば25%以上75%以下の空隙率を有してもよい。空隙率は導電性基材10における空隙体積の比率を示す。「空隙率」は下記式:
空隙率=1-(導電性基材の見かけ比重/導電性基材を形成する材料の真比重)
により算出される。見かけ比重は導電性基材10の外形寸法から算出される比重を示す。
空孔2は例えば50μm以上1000μm以下の平均直径を有してもよい。空孔2の平均直径は次のように測定される。すなわち多孔質な導電性基材10の外表面において、単位長さ当たりの空孔2の個数が計数される。単位長さ当たりの空孔2の個数の逆数が、空孔2の平均直径とされる。平均直径は少なくとも3回測定される。少なくとも3回の算術平均が採用される。
骨格1は例えば三次元網目構造を形成していてもよい。本明細書の「三次元網目構造」は次の(a)および(b)の条件を少なくとも満たす構造を示す。(a)三次元空間において、物体が少なくとも三方向に分岐している。(b)すべての分岐方向が乗る平面が存在しない。三次元網目構造は規則的な(周期的な)構造であってもよい。規則的な三次元網目構造としては、例えばジャイロイド構造、逆オパール構造等が考えられる。三次元網目構造は不規則な構造であってもよい。
図3は正極活物質粒子の担持態様の一例を示す概念図である。
正極活物質粒子11は骨格1の表面に担持され得る。正極活物質粒子11の表面にはセパレータ12が積層され得る。残された空孔2には懸濁液負極が浸透し得る。正極活物質粒子11が担持されている領域の面積は、充放電反応時の有効反応面積に相当する。導電性基材10が多孔質であることにより、単位体積あたり有効反応面積が大きくなることが期待される。これにより例えばレート特性の向上等が期待される。
《正極活物質粒子》
正極活物質粒子11は導電性基材10と共に電解液20に浸漬されている。正極活物質粒子11は正極活物質を含む粒子である。正極活物質はリチウムイオン二次電池の正極活物質として機能し得る限り、特に限定されるべきではない。正極活物質は、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(「NCM」とも称される)、ニッケルコバルトアルミン酸リチウム(「NCA」とも称される)、リン酸鉄リチウム等であってもよい。1種の正極活物質が単独で使用されてもよい。2種以上の正極活物質が組み合わされて使用されてもよい。正極活物質粒子11は例えば1μm以上30μm以下のd50を有してもよい。
正極活物質粒子11は例えばバインダにより導電性基材10に結着されている。導電性基材10の表面に正極活物質層が形成されていてもよい。正極活物質層は例えば正極活物質粒子11、導電材およびバインダを含む。バインダは例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等であってもよい。バインダの含量は100質量部の正極活物質粒子11に対して、例えば0.1質量部以上10質量部以下であってもよい。導電材は例えばAB等であってもよい。導電材の含量は100質量部の正極活物質粒子11に対して、例えば0.1質量部以上10質量部以下であってもよい。
《セパレータ》
セパレータ12は正極活物質粒子11と負極活物質粒子21との間に配置されている。セパレータ12は多孔質である。セパレータ12の孔径は、電解液20が透過し、かつ負極活物質粒子21および金属短繊維22が透過しない程度の大きさであり得る。セパレータ12は例えば正極活物質層の表面に形成されていてもよい。
セパレータ12は電気絶縁性の材料により形成されている。セパレータ12は例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等により形成されていてもよい。セパレータ12は例えばフィルム状であってもよい。
セパレータ12は例えば絶縁性粒子13の集合体であってもよい。例えば絶縁性粒子13が正極活物質粒子11の表面に付着することにより、セパレータ12が形成されていてもよい(図3を参照のこと)。絶縁性粒子13は例えばPE粒子、PP粒子等であってもよい。絶縁性粒子13同士はバインダにより結着されていてもよい。バインダは例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアクリル酸(PAA)等であってもよい。
以下本開示の実施例が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池の製造>
《実施例1》
1.正極活物質粒子の担持
以下の材料が準備された。
導電性基材10:多孔質Ni材料(角柱状、外形寸法 5mm×5mm×35mm)
正極活物質粒子11:NCM
導電材:AB
バインダ:PVdF
溶媒:N-メチル-2-ピロリドン
正極活物質粒子11、導電材、バインダおよび溶媒が混合されることにより、第1懸濁液が調製された。第1懸濁液に導電性基材10が浸漬された。導電性基材10が第1懸濁液から引き上げられた。第1懸濁液が付着した導電性基材10が乾燥された。これにより導電性基材10に正極活物質粒子11が担持された。正極活物質粒子11は、導電性基材10の先端から20mmの領域に担持されている。正極活物質粒子11、導電材およびバインダは、骨格1の表面において正極活物質層を形成していると考えられる。
2.セパレータの形成
絶縁性粒子13としてPE粒子が準備された。絶縁性粒子13、バインダおよび溶媒が混合されることにより、第2懸濁液が調製された。正極活物質粒子11が担持された導電性基材10が、第2懸濁液に浸漬された。導電性基材10が第2懸濁液から引き上げられた。第2懸濁液が付着した導電性基材10が乾燥された。これにより正極活物質層の表面にセパレータ12が形成された。
3.懸濁液負極の調製
以下の材料が準備された。
電解液20:1M LiPF6/EC+DMC+EMC
負極活物質粒子21:天然黒鉛(d50=20μm)
金属短繊維22:Cu短繊維(平均繊維直径=150nm、平均繊維長=5μm)
電解液20中に、負極活物質粒子21および金属短繊維22が分散されることにより、懸濁液負極が調製された。金属短繊維22の含量は懸濁成分の合計(負極活物質粒子21および金属短繊維22の合計)に対して0.1質量%である。
4.組み立て
正極リード81の一端に導電性基材10が溶接された。容器90が準備された。導電性基材10が容器90内に配置された。容器90に懸濁液負極が充填された。すなわち導電性基材10が電解液20に浸漬された。負極リード82が電解液20に浸漬された。容器90が密閉された。以上より電池100が製造された。電池100の容量比(=負極容量/正極容量)は1.2である。
《実施例2~7》
下記表1に示されるように、金属短繊維22の含量が変更されることを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《比較例1》
金属短繊維22が使用されないことを除いては、実施例1と同様に電池100が製造された。
《比較例2および3》
下記表1に示される容量比となるように、懸濁液負極において単位体積あたりの負極活物質粒子21の個数を増加させることを除いては、比較例1と同様に電池100が製造された。
《比較例4》
金属短繊維22に代えて炭素材料(AB)が使用されることを除いては、実施例2と同様に電池100が製造された。
《比較例5》
金属短繊維22に代えて炭素材料(CNT)が使用されることを除いては、実施例2と同様に電池100が製造された。
<評価>
1.初回効率
0.1Cの電流レートにより、電池100の充電容量が測定された。「0.1C」の電流レートでは、電池100の設計容量が10時間で充電される。10分間の休止を挟んで、0.1Cの電流レートにより、電池100の放電容量が測定された。放電容量が充電容量で除されることにより、初回効率が算出された。結果は下記表1に示される。
2.抵抗
電池100のSOC(state of charge)が50%に調整された。1Cの電流レートにより、電池100が5秒間放電された。「1C」の電流レートでは、電池100の設計容量が1時間で放電される。放電開始から5秒後の電圧降下量が測定された。電圧降下量が電流値で除されることにより、抵抗が算出された。結果は下記表1に示される。
3.沈降
懸濁液負極がガラス瓶に注入された。ガラス瓶が密閉された。ガラス瓶が2週間静置された。2週間静置後、ガラス瓶が開封され、懸濁液負極の上澄み液が回収された。上澄み液の固形分比率が測定された。静置の前後における固形分比率の変化が評価された。結果は下記表1に示される。
Figure 0007028681000001
<結果>
1.比較例1~3
上記表1に示されるように、容量比が大きくなることにより(すなわち懸濁液負極において、単位体積あたりの負極活物質粒子21の個数が増加することにより)、抵抗が低下する傾向が認められる。ただし容量比が大きくなることにより、初回効率が大幅に低下する傾向も認められる。
2.実施例1~7
実施例1~7は比較例1と同じ容量比を有する。実施例1~7では、金属短繊維22の含量が増加する程、抵抗が低減する傾向が認められる。金属短繊維22が負極活物質粒子21同士の間の電子伝導パスとなり得るためと考えられる。実施例1~7では、比較例1と同等以上の初回効率が得られている。すなわち実施例1~7では、初回効率の低下を抑制しつつ、抵抗を低減することができていると考えられる。
金属短繊維22の含量が0.5質量%以上であることにより、沈降抑制効果が大きくなる傾向が認められる。
図4は初回効率および抵抗と、金属短繊維の含量との関係を示すグラフである。
図4の横軸は対数目盛を有する。金属短繊維22の含量が0.5質量%以上であることにより、抵抗低減効果が大きくなる傾向が認められる。金属短繊維22の含量が20質量%を超えると、抵抗低減効果が飽和する傾向が認められる。
3.比較例4および5
上記表1に示されるように、炭素材料によっても抵抗低減効果が認められる。しかし炭素材料の場合、初回効率が低下している。初回充電時に炭素材料において不可逆容量の原因となる副反応が起こるためと考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
1 骨格、2 空孔、 10 導電性基材、11 正極活物質粒子、12 セパレータ、20 電解液、21 負極活物質粒子、22 金属短繊維、81 正極リード、82 負極リード、90 容器、100 電池(リチウムイオン二次電池)。

Claims (1)

  1. 導電性基材、正極活物質粒子、負極活物質粒子、金属短繊維、電解液およびセパレータを少なくとも含み、
    前記導電性基材は前記正極活物質粒子を担持しており、
    前記正極活物質粒子は前記導電性基材と共に前記電解液に浸漬されており、
    前記負極活物質粒子および前記金属短繊維はそれぞれ前記電解液中に懸濁しており、
    前記セパレータは前記正極活物質粒子と前記負極活物質粒子との間に配置されている、
    リチウムイオン二次電池。
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