JP7028038B2 - 簡易舗装体の補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、簡易舗装体の補修方法に関する。
従来、製鋼工程で発生した製鋼スラグを簡易舗装体の材料として用いる技術が知られている(たとえば特許文献1参照)。
特許文献1では、水浸膨張比が1.5%を超え、6.0以下であり、かつ粒径が40mm以下の製鋼スラグと、全量に対して5質量%以上、25質量%以下の高炉水砕スラグとを混合した混合物を敷き均し、散水して転圧して簡易舗装体を施工している。
このような簡易舗装体は、林道や駐車場等の比較的路上負荷の少ない場所に用いられている。
特許第5765125号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の簡易舗装体上を車両通行の影響を受けて劣化したり、亀裂等が発生した場合、従来、簡易舗装体を撤去して、新たな材料を敷き均し、簡易舗装体を再度施工しなければならない。このため、既設の簡易舗装体の撤去費用、再度の簡易舗装体の施工費用等のコストが高くなるという課題がある。
本発明の目的は、劣化した簡易舗装体の補修コストを低減することのできる簡易舗装体の補修方法を提供することにある。
本発明は、既設の簡易舗装体を破砕して、簡易舗装体の破砕物をバラスとして利用することを要旨とする。具体的には、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)粒径が40mm以下の製鋼スラグと、全量に対して5質量%以上、35質量%以下の高炉水砕スラグと、外添で4.5%以下の高炉セメントなどのセメント系固化材とを含む簡易舗装体の補修方法であって、前記簡易舗装体を破砕または粉砕して、所定の粒度範囲に調整する工程と、前記簡易舗装体およびセメント系固化材を混合する工程と、混合物に散水および前記混合物を転圧する工程と、を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
(2)(1)において、前記簡易舗装体を所定の粒度範囲に調整する工程の後、前記簡易舗装体および前記セメント系固化材を混合する工程の前に、所定の粒度範囲に調整された前記簡易舗装体を、施工場所に敷き均す工程と、敷き均された前記簡易舗装体上に、前記セメント系固化材を散布する工程と、を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
(3)(1)において、前記簡易舗装体および前記セメント系固化材を混合する工程の後、前記混合物に散水および前記混合物を転圧する工程の前に、前記混合物を施工場所に敷き均す工程を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
(4)(1)から(3)のいずれかにおいて、前記所定の粒度範囲に調整する工程は、平均粒径D50が、1mm以上、10mm以下とすることを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
本発明によれば、既設の簡易舗装体を破砕することにより、バラスとして利用することができるため、セメント系固化材をわずかな量だけバラスに混合するだけで、簡易舗装体を補修することができる。したがって、既設の簡易舗装体を撤去処分することもなく、再度簡易舗装体の材料を再度施工する必要がないので、簡易舗装体の補修コストを低減することができる。
本発明の実施の形態に係る簡易舗装体の補修方法を示すフローチャート。 本発明の他の実施の形態に係る簡易舗装体の補修方法を示すフローチャート。 本発明の実施例におけるバラス化された簡易舗装体の粒度分布を示すグラフ。 本発明の実施例におけるバラス化された簡易舗装体の締め固め試験の結果を示すグラフ。 本発明の実施例および既設の簡易舗装体の一軸圧縮強度を示すグラフ。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[1]簡易舗装体の材料構成および施工方法
まず、既設の簡易舗装体の材料構成および施工方法について説明する。
既設の簡易舗装体に用いられる簡易舗装材料は、粒径が40mm以下の製鋼スラグと、全量に対して5質量%以上、35質量%以下の高炉水砕スラグと、外添で4.5%以下の高炉セメントなどのセメント系固化材とを含む。
簡易舗装材料は、施工中、または、施工後に、製鋼スラグ(SiO2=10~15%,Al2O=2%程度,CaO=42~48%)中のカルシウムがスラグ界面に付着する水に溶け出し、付着水に溶けた大気中の炭酸ガスと反応して水酸化カルシウムや炭酸カルシウムに化学変化する。
簡易舗装材料は、製鋼スラグに5質量%以上、35質量%以下の高炉水砕スラグを混合する。製綱スラグと高炉水砕スラグを混合し、高炉水砕スラグの質量%を変えて、大型のロードローラで締め固めた後の1ヶ月と3ヶ月後に地盤の強度を測定したところ、高炉水砕スラグの質量%が、5質量%未満または35質量%を超えると、簡易舗装材のキャスポルCBR%値が急激に低下する。
高炉水砕スラグが5質量%未満では、高炉水砕スラグ(SiO2=30~35%,Al2O3=10~15%,CaO=38~43%)から溶け出すシリカ、アルミナが少ないために、ポゾラン反応が十分に起こらず簡易舗装の強度が上昇しない。
高炉水砕スラグの量が、35質量%を超えると、相対的に製鋼スラグ量が少なくなり、溶出するカルシウムが少なくなるため、ポゾラン反応が十分に起こらず簡易舗装の強度が上昇しない。
なお、高炉水砕スラグ中のアルミナやシリカなどは、時間の経過とともに、スラグ表面の付着水にゆっくりと溶け出してくるので、ポゾラン反応もゆっくりと進み、さらに強度のあるカルシウム、アルミナやシリカの水和物ができ、時間をかけて固まることで、割れを生じることなく強度が発現するからである。
さらに、結合材として、ポルトランドセメント、高炉セメント、高炉スラグ微粉末のうち1種または2種以上を、全量に対して外添で1.5%重量%以上4.5%重量%以下を加えて施工すると、施工後の養生日数を短くすることができる。これは、散水し転圧して施工された後、カルシウムシリケイト水和物(C-S-H)と水酸化カルシウムが生成し初期強度が発現することで、養生時間が短縮可能となるためである。
ただし、4.5質量%超を加えると、早期に固化することで製鋼スラグ自体の膨張を強く拘束してしまうため、内部応力が高まり、数か月で割れることが懸念される。
簡易舗装体の施工は、簡易舗装材料を地盤の上に敷きならす。敷きならす厚みは50mmから300mm厚みである。ここで、敷き均す材料の厚さ(高さ)を50mm以上としているのは、その厚さ(高さ)が50mm以下では、固まった後の強度が不足するためである。
また、300mm以下としている理由は、大型のロードローラあるいは小型のプレートでの転圧では、下部まで圧力が行き渡らない為に締め固めができずに、車重の圧力で下部の材料が動き、上部に割れを生じてしまう恐れがあるためである。
そして、敷きならした簡易舗装材料に水を散布した後、大型のロードローラあるいは小型のプレートで転圧することで、一ヶ月で強固な地盤となり、歩道や乗用車が走行できる程度の作業道路として活用できる道路になる。
ここで、散水量は外添で7質量%以上、35質量%以下とすることが好ましい。簡易舗装材料に対し、外添で7質量%以上としたうえで転圧する。7質量%以上としたのは、スラグ粒子の表面に水を付着させる必要があるからである。一方、35質量%を超える量の散水を行った場合、転圧時に流動化し平面な成形ができなくなるとともに、転圧し成形が終わった場所に振動が伝播して流動化するために、締め固めが緩んでしまい、強度が発現しなくなる恐れがあるためである。
また、散水する水に海水を用いることができる。海水に対するカルシウムの溶解度が水よりも高いことから、製鋼スラグ中のカルシウムの溶出量が上昇するために、高炉水砕スラグのシリカ,アルミナ分と反応してポゾラン反応が促進される。また、海水の代わりに塩化カルシウムを2質量%以上、8質量%以下含有する水でも同じ効果が得られる。
さらに、振動式の転圧機を用いて転圧することで、製鋼スラグと高炉水砕の締め固めが進む結果、単純な転圧以上により高い強度が発現する。
最後に、養生は、混合物への散水、転圧後、1週間から1ヶ月養生する。これにより、CBRは70%以上となり、乗用車程度の重量物は、轍ができずに問題なく走行できる。
[2]簡易舗装体の補修方法
次に、簡易舗装体の補修方法について、図1に示すフローチャートに基づいて説明する。既設の簡易舗装体の補修方法は、図1に示すように、簡易舗装体を破砕または粉砕して所定の粒度範囲に調整し(破砕または粉砕工程S1)、補修箇所となる施工場所に粒度調整された簡易舗装体を敷き均し(敷き均し工程S2)、敷き均された簡易舗装体にセメント系固化材を散布し(固化材散布工程S3)、簡易舗装体およびセメント系固化材を混合し(混合工程S4)、混合物の転圧および散水を行う(散水および転圧工程:S5)ことを実施する。以下、各工程について詳述する。
また、図2に示すように、敷き均し工程S2は、混合工程S4の後にして、混合工程S4において、固化材散布と混合を同時に行うことも可能である。すなわち、粉砕工程S1、混合工程S4、敷き均し工程S2、散水および転圧工程S5となる工程である。
[2-1]破砕または粉砕工程S1
補修対象となる既設の簡易舗装体は、まず、コンクリートカッター等で舗装厚さに応じて、厚さ50~300mm程度に切断して、塊状化する。
次に、機械、人力により塊状化された簡易舗装体を破砕または粉砕し、所定の粒度範囲に調整する。破砕または粉砕の粒度範囲は、バラスの最大寸法が40mm以下とし、平均粒径D50が、1mm以上、10mm以下とするのが好ましい。
破砕または粉砕方法としては、人力の場合、エア式ブレーカーで衝撃を与えることが考えられる。また、機械の場合、油圧ショベル、バックホーのバケット背面で衝撃を与えたり、油圧ショベル、バックホーのアタッチメントとなるコンクリート小割用油圧圧砕機で衝撃を与えることが考えられる。これらのうち、最も好ましいのは、バケット背面で衝撃を与える方法である。エア式ブレーカーでは、簡易舗装体を前述した粒度範囲に破砕または粉砕するのが困難である。コンクリート小割用油圧圧砕機は、油圧ショベル等のアタッチメントとして特殊なものであり、コストが高い。
バケットは、油圧ショベル、バックホー等の建設機械の標準のアタッチメントとして装着されており、入手も容易で、簡易舗装体を前述した粒度範囲に破砕または粉砕する能力も有する。また、バックホーのアタッチメントには、網目状の格子が設けられたスケルトンタイプのものが装着できる。その篩目の寸法が50mm角のものを使用してふるいながら破砕するという方法も可能である。
[2-2]敷き均し工程S2
敷き均し工程S2は、前述した簡易舗装体の施工方法と同様に、破砕された簡易舗装体を、50mmから300mmの厚さで地盤上に敷き均すのが好ましい。
50mm未満の厚さでは、補修後の簡易舗装体の強度を十分に確保できない。一方、300mmを超える厚さでは、ロードローラ、プレートによる転圧の際、下部まで圧力が行き渡らないため、締め固めができずに、車重等の圧力で材料が動き、上部に亀裂が入る可能性があるからである。
敷き均し工程S2を行う作業車両としては、ブルドーザー、モーターグレーダー、バックホー等を採用することができる。
[2-3]固化材散布工程S3
固化材散布工程S3におけるセメント系固化材は、ポルトランドセメント、高炉セメント、および高炉スラグ微粉末から選択される一種以上を採用することが好ましい。
また、散布するセメント系固化材は、全量に対して1質量%以上散布するのが好ましい。1質量%未満であると、破砕または粉砕された簡易舗装体をバラスに対して、バラスを十分に結合できないので、補修後の簡易舗装体が十分な強度を有さない。一方、セメント系固化材の散布量の上限は、要求される簡易舗装体の路盤強度に応じて決定する。
好ましいセメント系固化材の散布量としては、全量に対して6質量%以下である。
[2-4]混合工程S4
混合工程S4は、簡易舗装体からなるバラスと、セメント系固化材とを混合する。混合工程S4に用いる機械は、乾式ミキサー、スタビライザ(ヴイルトゲン社製)、バックホー、スケルトン式バックホーを採用することができるが、スタビライザが好ましい。スタビライザは土木作業車両として構成される移動式の攪拌機である。スタビライザを用いて混合工程S4を実施することにより、敷き均された簡易舗装体と、固化材散布工程S3により散布されたセメント系固化材とを、移動しながら撹拌できるので、混合工程S4を簡便に実施することができる。
なお、図2に示すように敷均し工程S2を行う前に混合工程S4を実施する場合は、バックホー又はスケルトン式バックホーを用いるのが好ましい。
[2-5]散水および転圧工程S5
散水工程および転圧工程S5は、タイヤローラにより散水と一次転圧を同時に行う。次に、内部の加水状況を確認した後、ロードローラによる二次転圧を行う。
散水量は、最適含水比に対して、水分蒸発を考慮して、1ないし2質量%程度多めの量とするのが好ましい。また、最適含水比は、破砕または粉砕によりバラス化された簡易舗装体中にも水分が5質量%程度存在するため、これを差し引いた量とするのが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
[1]供試体採取方法
既設の簡易舗装体において、一部の簡易舗装体は、100mm厚さ分をコンクリートカッターで切断し、塊状化された簡易舗装体の破砕、粉砕を行って、所定の粒度分布を有するバラス化した簡易舗装体を得た。また、同簡易舗装体の一部から既設の簡易舗装体のコア抜きを行って、既設の簡易舗装体の供試体を採取した。
[2]簡易舗装体のバラス化
簡易舗装体を破砕、粉砕するために使用する機器を選定した。
(1)機械、人力による破砕で、既設の簡易舗装体のバラス化が可能であるか実路試験を行う。破砕した簡易舗装体の塊の状態を目視で確認し、バラス化状況(40mmアンダー)を比較した。
(2)バラス化前の準備について、簡易舗装体の塊に付着した土砂が極力混入しないように人力にて除去した。候補とした使用機器を表1に示す。
Figure 0007028038000001
試験結果は、以下のようになった。
(1)簡易舗装体は、機械の衝撃によって容易にバラス状態になることを確認した。また目標である粗骨材の最大寸法40mm以下を満足することができた。これは、既設の簡易舗装体から採取した供試体の圧縮強度が10N/mm未満であるためと考えられる。コンクリート舗装の場合は、20N/mmを超えることが予想される。
(2)エア式ブレーカーを使用した破砕ではガラの状態のままであった。バラス状態にすることは、材料の移動、飛散があり不可能であった。
(3)破砕の状況について表2に示す。
Figure 0007028038000002
機械による簡易舗装体のバラス化までの所用時間を測定し、1時間あたりの破砕量を算出した。破砕する簡易舗装体の寸法は、幅1m×長さ2m×厚さ0.1mとした。
バックホーのバケット背面で衝撃を与えた場合、バラス化に要した時間は15分程度であり、1時間当たりの破砕量は、8m(0.8m)であった。一方、コンクリート小割用油圧圧砕機を用いた場合、バラス化に要した時間は10分程度であり、1時間当たりの破砕量は、12m(1.2m)であった。
これらを比較すると、コンクリート小割用油圧圧砕機の方が、作業効率はよいが、コンクリート小割用油圧圧砕機は、バックホーのアタッチメントとしては、使用頻度が少ない。これに対して、バケットはバックホーのアタッチメントとして標準的なアタッチメントであり、入手のし易さ等を考慮すれば、バックホーによる破砕、粉砕の方がよいと判断できる。
[3]粒度試験
バックホーのバケットにより、破砕、粉砕してバラス化した簡易舗装体の破砕物の粒度をJIS A 1102に準拠して粒度試験を行った。
(1)粒度試験は、バラス化した簡易舗装体の破砕物2種類(実施例1、実施例2)について、篩い目は、0.075mm、0.425mm、2.36mm、4.75mm、13.2mm、19.0mm、26.5mm、31.5mmで粒度分布測定を実施した。
(2)粒度試験結果を表3に、粒径加積曲線を図3に示す。
(3)参考に簡易舗装材の粒度分布の下限および上限の基準値を示す。
(4)バラス化した簡易舗装体の粒度は、舗装当時の粒度分布と大きな開きがないことが確認された。
Figure 0007028038000003
粒度試験結果からは、バラス化された簡易舗装体の平均粒径D50は、1mm以上、10mm以下となっている。そして、この平均粒径D50は、既設の簡易舗装体における簡易舗装材のD50の下限基準値および上限基準値の範囲内となっている。したがって、バラス化された簡易舗装体の平均粒径D50は、1mm以上、10mm以下とするのが好ましいことが確認された。
[4]突き固め試験
(1)破砕した簡易舗装体のバラスについて、JIS A 1210に準拠して、突き固め試験(E-b法)より得られた最適含水比ならびに最大乾燥密度を表4に、グラフを図4に示す。
(2)突き固め試験は、セメントを加えないで実施した。
結果を表4および図4に示す。
Figure 0007028038000004
実施例1では、図4からわかるように、含水比11.3%で乾燥密度が最大となることが確認された。
一方、実施例2では、含水比11.8%で乾燥密度が最大となることが確認された。
したがって、供試体の含水比11.3%をとすれば、供試体の乾燥密度が、ほぼ最大となる。
[5]一軸圧縮強度試験
[5-1]バラス化した簡易舗装体を再度硬化させた場合
JIS A 5105に準拠して、バラス化した簡易舗装体を骨材として、高炉セメントB種を硬化剤で固めた供試体の一軸圧縮試験を実施した。供試体の材料仕様を表5に示す。なお、供試体の含水比は、突き固め試験結果によって求められた最適含水比11.3質量%に、施工時の散水による蒸発量分2質量%を加え、バラス化された簡易舗装体が保有する水分5質量%分の水分を差し引いて調整した。
Figure 0007028038000005
一軸圧縮試験は、実施例1については高炉セメントB種を4質量%で混合し、実施例2については高炉セメントB種を6質量%混合した。実施例1および実施例2のそれぞれについて、養生期間を7日、14日とし、それぞれの条件について供試体3本で一軸圧縮試験を行った。結果を表6に示す。試験方法は、JIS A 5015付属書3に準拠して行った。
Figure 0007028038000006
[5-2]既設の簡易舗装体の一軸圧縮強度
次に、既設の簡易舗装体のコア抜きを行って、コア抜きした供試体について、JIS A 5105に準拠して一軸圧縮強度を測定した。コア抜きした供試体の仕様および圧縮強度を表7に示す。
Figure 0007028038000007
[5-3]一軸圧縮強度のまとめ
[5-1]で行ったバラス化した簡易舗装体を骨材としてセメントにより固めた供試体の一軸圧縮強度の平均値、および[5-2]で行った既設の簡易舗装体のコア抜きを行って得た供試体の一軸圧縮強度平均値、および既設の簡易舗装体製造時に行った一軸圧縮強度の平均値を、表8および図5に示す。
Figure 0007028038000008
以上のことから、以下のことを確認することができた。
(1)バラス化した粒度は、舗装当時の粒度と大きな開きがなく、セメント(高炉セメントB種)を混合することで、バラス化した簡易舗装体は再度、固結することが確認できた。
(2)セメント(高炉セメントB種)の混合割合が4質量%の場合、7日養生で平均強度が4.81N/mm、14日養生で平均強度が5.67N/mmとなり、
また、既設簡易舗装体製造時の14日養生後の強度5.38N/mmと同等以上となることが確認された。
(3)高炉セメントB種を6質量%添加した場合、14日養生後の圧縮強度が8.67N/mmとなり、既設の簡易舗装体を21カ月後にコア抜きした供試体の圧縮強度とほぼ同等の圧縮強度が出ることが確認することができた。
したがって、本発明の組成比の簡易舗装材料により簡易舗装体を施工した後、簡易舗装体に劣化が生じた場合、簡易舗装体をバックホーのバケット背面で衝撃を与えバラス化した後、バラス化した簡易舗装体を施工場所に敷き均し、4質量%以上、6質量%以下のセメントを散布し、混合物に散水および混合物を転圧することにより、既設の簡易舗装体と同等の圧縮強度を有する簡易舗装体に補修できることが確認された。
S1…破砕または粉砕工程、S2…敷き均し工程、S3…固化材散布工程、S4…混合工程、S5…散水および転圧工程。

Claims (4)

  1. 粒径が40mm以下の製鋼スラグと、全量に対して5質量%以上、35質量%以下の高炉水砕スラグと、外添で4.5%以下の高炉セメントなどのセメント系固化材とを含む簡易舗装体の補修方法であって、
    前記簡易舗装体を破砕または粉砕して、所定の粒度範囲に調整する工程と、
    破砕または粉砕して、所定の粒度範囲に調整した前記簡易舗装体およびセメント系固化材を混合する工程と、
    前記混合する工程によって得られる混合物に対し散水ならびに転圧を行う工程と、
    を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
  2. 請求項1に記載の簡易舗装体の補修方法において、
    前記簡易舗装体を所定の粒度範囲に調整する工程の後、前記簡易舗装体およびセメント系固化材を混合する工程の前に、
    所定の粒度範囲に調整された前記簡易舗装体を、施工場所に敷き均す工程と、
    敷き均された前記簡易舗装体上に、前記セメント系固化材を散布する工程と、
    を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
  3. 請求項1に記載の簡易舗装体の補修方法において、
    前記簡易舗装体および前記セメント系固化材を混合する工程の後、前記混合物に散水および前記混合物を転圧する工程の前に、
    前記混合物を施工場所に敷き均す工程を含むことを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の簡易舗装体の補修方法において、
    前記所定の粒度範囲に調整する工程は、平均粒径D50が、1mm以上、10mm以下とすることを特徴とする簡易舗装体の補修方法。
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