JP2017061815A - 簡易舗装体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えて簡易舗装体の着色を行うことができる簡易舗装体の製造方法を提供する。
【解決手段】高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均し、散水した後に転圧して簡易舗装体を製造する方法であって、簡易舗装材料を敷き均した後に、一次散水と一次転圧とを行い、次いで、二次散水と二次転圧とを行うようにして、かつ、二次散水において着色塗料を含んだ着色水を散水して、簡易舗装体の表面を着色することを特徴とする簡易舗装体の製造方法である。
【選択図】図6

Description

この発明は、簡易舗装体の製造方法に関し、詳しくは、表面が着色された簡易舗装体を簡便に、かつコストを抑えて得ることができる簡易舗装体の製造方法に関するものである。
道路の舗装として、一般には、多量のエネルギーを活用して製造されるコンクリートやアスファルトを用いたものが広く普及している。ところが、これらはいわゆる高級資材であり、車両通行量の少ない(強度を求めない)場所では、アスファルト舗装をかけずに、安価で施工が簡便な簡易舗装が使われている。また、ぬかるみ対策であったり、防草対策や小規模通路等として簡易舗装が求められる場合もある。
このような簡易舗装のひとつとして、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均し、散水した後に転圧して簡易舗装体を得る方法がある(例えば非特許文献1参照)。鉄鋼スラグである高炉水砕スラグや製鋼スラグは、酸化カルシウム、けい酸カルシウム、酸化鉄(II)、アルミナ等を主成分とする複合材料であって、潜在水硬性を有する。また、製鋼スラグ単体でも弱い水硬性があり強度発現するが、製鋼スラグに高炉水砕スラグを配合すると、強アルカリである製鋼スラグが更に強い水硬性を有する高炉水砕スラグを刺激して水和物が生成し、比較的強度に優れた簡易舗装体となることから、例えば、一般歩道や遊歩道、駐車場、農道、管理道等の舗装に用いられている。
ところで、路面を視覚的にデザインしたり、景観調和や安全誘導等の目的から、着色した舗装(カラー舗装)のニーズがある。このようなカラー舗装としては、これまで、例えば以下のような方法が知られている。すなわち、アスファルトやコンクリート等を敷設した舗装面に対して、着色塗料を塗布する方法(例えば特許文献1参照)や、着色された着色骨材を用いて舗装する方法(例えば特許文献2参照)、アスファルトやコンクリートの材料に顔料や着色剤を添加して舗装する方法(例えば特許文献3参照)などがある。
しかしながら、着色骨材を用いたり、舗装材料に顔料等を添加してカラー舗装を行うと、材料自体のコストが大幅に上昇してしまう。また、敷設した舗装面に対して着色塗料を塗布する方法では、舗装面が所定の水分量に乾燥した後に着色塗料を塗布する必要があり、通常、舗装体を施工してから1〜2日後から数日後に作業しなければならず、着色しない舗装に比べて施工日数が増えてしまう。加えて、着色塗料を塗布する前に舗装面にプライマーを塗布する必要もあることから、やはりコストの大幅な上昇を招いてしまう。
特許第3781343号公報 特公平5−53738号公報 特表2007−521369号公報
柏原ら(2014).環境調和型"簡易舗装材‘カタマSP(スペシャル)’"の開発 新日鉄住金技報 第399号,26-35.
そこで、本発明者らは、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料の散水転圧施工により簡易舗装体を得るにあたり、コストの上昇を最小限に抑えながら、簡易舗装体を着色することができる方法について鋭意検討した結果、散水と転圧とをそれぞれ一次、二次に分けて行い、二次散水のときに着色塗料を混ぜることで、使用する塗料を最小限とすると共に、着色のための施工日を後日追加して行うことなく、簡易舗装体の表面を確実に着色できるようになることを見出し、本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、コストを抑えて簡易舗装体の着色を行うことができる簡易舗装体の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均し、散水した後に転圧して簡易舗装体を製造する方法であって、簡易舗装材料を敷き均した後に、一次散水と一次転圧とを行い、次いで、二次散水と二次転圧とを行うようにして、かつ、二次散水において着色塗料を含んだ着色水を散水して、簡易舗装体の表面を着色することを特徴とする簡易舗装体の製造方法。
(2)簡易舗装材料が最適含水比となるように散水するにあたり、簡易舗装材料が有する自然含水比を除いた残りの必要散水量を一次散水と二次散水とに振り分けるようにし、かつ、二次散水における着色水の固形分濃度が5質量%以上23質量%以下となるように着色塗料と水を配合する(1)に記載の簡易舗装体の製造方法。
(3)一次転圧による締固め度が83%以上90%以下であり、二次転圧による締固め度が90%以上である(1)又は(2)に記載の簡易舗装体の製造方法。
(4)簡易舗装材料が、高炉セメント、ポルトランドセメント、又は高炉スラグ微粉末のいずれか1種以上を更に含む(1)〜(3)のいずれかに記載の簡易舗装体の製造方法。
本発明の簡易舗装体の製造方法によれば、アスファルト舗装をかけない簡易舗装において、着色のための施工日を後日追加して行うことなく、簡易舗装体の表面を確実に着色することができるようになる。
図1は、本発明に係る簡易舗装体の製造方法を説明するための模式説明図(施工フロー)である。 図2は、予備試験で製造した試験舗装体の様子を示す模式断面図である。 図3は、試験1及び2で製造した試験舗装体の様子を示す模式断面図である。 図4は、試験1及び2で製造した試験舗装体の様子を示す模式平面図である。 図5は、試験1における一次転圧(a)、二次散水(b)、二次転圧(c)の様子を示す写真である。 図6(a)は、試験2における養生1月後の試験No.2-2に係る試験舗装体の様子を示す写真であり、図6(b)は、同じく養生1月後の試験No.2-2に係る試験舗装体の深さ方向における着色の様子を示す写真である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明においては、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均し、散水した後に転圧して簡易舗装体を製造するにあたり、図1に示したように、散水と転圧とをそれぞれ一次、二次に分けて行うようにする。すなわち、簡易舗装材料を敷き均した後に、一次散水と一次転圧とを行い、次いで、二次散水と二次転圧とを行うようにし、しかも、二次散水では、着色塗料を含んだ着色水を散水する。このように、一次散水と二次散水とに分けた上で、二次散水において着色水を散水するのは、表面が着色された簡易舗装体(カラーの簡易舗装体)を得るためであり、下記実施例で説明するように、一次と二次とに分けずに一度で着色水を散水しても、時間の経過と共に簡易舗装体の表面の着色が薄れて簡易舗装材料そのものの色に戻ってしまい、表面が着色されるまでには至らない。
本発明において、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均した後に散水する散水量(一次散水と二次散水の合計量)は、簡易舗装材料が最適含水比となるように調整すればよい。すなわち、簡易舗装材料が有する自然含水比(一般に4〜6%程度)を除いて、最適含水比(同じく7〜11%程度)となるための残りの必要散水量を一次散水と二次散水とに振り分けて散水するのがよい。その際、簡易舗装材料を敷き均す地盤の浸透性等を考慮して、実際に散水する散水量は、地盤への浸透分を加味して散水するようにしてもよい。この加味される水分量としては、一般には含水比で1〜2%程度である。
ここで、簡易舗装材料の散水転圧施工のような土の締固めの場合、一般に、締固め結果を支配するのは締固め含水率であり、含水比を変えながら同一方法で締固めを行うと、乾燥密度(土の単位体積あたりの土粒子部分の重さをいう)の最も高い含水比が見つかる。この最大乾燥密度における含水比が最適含水比であり、これより含水比が低くても、高くても、乾燥密度は小さくなってしまう。なお、簡易舗装材料の最適含水比を求めるにあたっては、JIS A 1210「突固めによる土の締固め試験方法」に従えばよい。
また、この必要散水量を一次散水と二次散水とに振り分けにあたり、好ましくは、二次散水における着色水の固形分濃度が5質量%以上23質量%以下となるようにするのがよく、より好ましくは10質量%以上18質量%以下となるようにするのがよい。二次散水における着色水の固形分濃度が上記範囲であれば、簡易舗装体の表面の着色効果に優れると共に、散水作業性においても良好である。着色水の固形分濃度が上記範囲より少なくなると、着色水の浸透が深くなり、カラー舗装の目的や色の種類によっては着色性が不十分になる場合がある。反対に、着色水の固形分濃度が上記範囲より多くなると、散水作業が比較的難しくなると共に、仕上り後の簡易舗装体の表面硬度が小さくなるおそれがある。このようにして二次散水の散水量が決まれば、当然のことながら必要散水量の残りを一次散水に振り分ける(すなわち、簡易舗装材料の下地となる地盤への浸透性等を考慮して水分量を加味した場合には、その分の水は一次散水に振り分けられる)。
二次散水に含める着色塗料については特に制限はなく、例えば、アスファルト舗装面等の着色のために塗布して用いる公知の着色塗料を使用することができる。なかでも、二次散水する水とより確実に混合させるという観点から、水性のアクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、無機質系塗料等を使用するのがよく、市販品としては、大同塗料社製商品名:水系ボージンコート、神東塗料社製商品名:水性ロードカラー、日本特殊塗料社製商品名:水性ユータックAS等を一例として挙げることができる。また、着色する色の種類については、例えば、緑や白、赤などをはじめとして、用途に応じて適宜設定することができる。ちなみに、これら市販品の着色塗料のうち、例えば「水系ボージンコート」を用いて着色水を得る場合、上記のような固形分濃度に調整するためには、着色塗料と水との割合が質量比で着色塗料:水=15:85〜50:50(好ましくは30:70〜40:60)である。また、本発明においては、一次散水の水にも着色塗料を含める場合を排除しないが、簡易舗装体を直接視覚的に捉える表面が着色されることを目的とすれば単にコストの増加になることから、一次散水には着色塗料を含めずに、二次散水において着色塗料を含めるようにすれば十分である。
また、本発明において、一次散水した後に一次転圧し、次いで、二次散水した後に二次転圧を行うようにする。このうち、一次転圧は、一次散水が行われた簡易舗装材料をある程度締め固めておくことで、次に行う二次散水の着色水が浸透し過ぎて簡易舗装体の表面の着色が不十分になることを防ぐものである。同時に、あまり締固め過ぎてしまうと着色水が浸透し難くなってしまう。すなわち、簡易舗装体の表面が確実に着色されるようにするためには、好ましくは、一次転圧による締固め度が83%以上90%以下となるようにするのがよい。
一方の二次転圧は、仕上げ転圧のためのものである。一次転圧によりある程度締め固められた簡易舗装材料は、二次散水により少なくともその表面では締め固められたものが緩められてしまう。そのため、二次散水後に二次転圧を行うことで、簡易舗装体として求められる締固め度に仕上げるようにする。好ましくは、二次転圧による締固め度が90%以上となるようにするのがよい。ここで、二次転圧による締固め度は、高くなればなるほど舗装体としての強度が上がるため上限は特に規定されないが、簡易舗装体としての効果が飽和することや、転圧作業は作業当日内の完了が必須であることなどを考慮すれば、実質的に二次転圧による締固め度の上限は100%であるのがよい。
本発明で用いる簡易舗装材料については、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだものであればよく、公知の簡易舗装材料をそのまま用いることができる。ここで、これらの混合割合は、水硬性による強度発現をより優れたものとする観点から、好ましくは、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを質量比で15:85〜40:60となるようにするのがよく、より好ましくは20:80〜30:70となるようにするのがよい。また、簡易舗装材料は、転圧による締固め性をより良好なものとすることなどから、その粒径については、仕上り厚さの3分の1以下であるのがよい。
また、簡易舗装材料には、得られる簡易舗装体の強度をより高めるようにするために、高炉水砕スラグと製鋼スラグとに加えて、更に、高炉セメント、ポルトランドセメント、高炉スラグ微粉末のいずれか1種又は2種以上を配合するようにしてもよい。これら高炉セメント、ポルトランドセメント、又は高炉スラグ微粉末を配合する場合には、その合計が簡易舗装材料において3〜8質量%とするのがよい。
そして、本発明において簡易舗装体を製造するにあたっては、例えば、ダンプトラック等を用いて簡易舗装材料を施工現場に搬入して、ショベルカーやバックホウ等を使用したり、或いは人力を併用するなどして地盤の上に撒き出し、歩道を施工するような場合には、地盤の上に簡易舗装材料を100〜200mm程度の厚さにするなどして敷き均す。その際、事前に簡易舗装材料の自然含水比と最適含水比とを測定しておくことで、後の一次散水と二次散水とで使用する水の量をそれぞれ求めておくようにする。次いで、求めた水の量を一次散水して、大型のロードローラや小型のプレート、ハンドガイドローラ等の転圧機を用いて一次転圧を行い、次いで、着色塗料を含んだ着色水を散水する二次散水を行い、再度、転圧機を用いて二次転圧する。その後、1週間から2週間程度の養生期間を経ることで、強固な簡易舗装体を得ることができる。養生の際にはシートを用いるなどして降雨や霜対策等を行うようにしてもよい。
本発明によれば、従来法のように着色骨材を用いたり、塗装のための施工日を別途設けたりすることなく、表面が着色された簡易舗装体を得ることができる。そのため、例えば、一般歩道や遊歩道、駐車場、農道、管理道等において、デザインや景観調和、安全誘導、通行区分表示等の目的に応じて、所望の色を有した舗装を低コストで行うことができるようになる。
以下、本発明についてより具体的に説明する。なお、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
(予備試験)
図2に示したように、高炉水砕スラグと製鋼スラグとを質量比で20:80の割合で含んだ簡易舗装材料をバタ角で囲われた1000mm×1000mmのエリア内(1m2)に敷き均し、散水と転圧とにより舗装厚さが約100mmとなるように試験舗装体を作製した。その際、散水する水については、No.10グリーンの着色塗料である水性1液型アクリル樹脂系塗料(大同塗料社製商品名:水系ボージンコート)を用いて、表1に示した割合で水に混ぜて着色水とした。また、試験舗装体の作製手順としては、試験No.0-1〜0-3については、簡易舗装材料を敷き均して、ジョウロを用いて着色水を散水した後に転圧し、試験No.0-4については、簡易舗装材料を敷き均して、一次転圧した後に同じくジョウロで着色水を散水し、その後に二次転圧を行うようにした。
ここで、この予備試験で用いた簡易舗装材料は、粒度が30−0mmであり、また、事前に自然含水比(JIS A 1203「土の含水比試験方法」による炉乾燥によって失われる簡易舗装材料中の水の質量の、簡易舗装材料炉乾燥質量に対する比)を求めたところ5.8%であり、最適含水比(JIS A 1210「突固めによる土の締固め試験方法」により求めた最大乾燥密度における含水比)を求めたところ8.3%であった。そこで、着色水に含まれる水は、これらの差(最適含水比−自然含水比)にあたる水分量(必要散水量)に含水比1%分(地盤への浸透分)を加えた量となるようにした。更には、バタ角で囲われたエリア内に敷き均した簡易舗装材料は、ランマー(0.4t)を用いて転圧し、試験No.0-1〜0-3の転圧と試験No.0-4の転圧(一次、二次)は、いずれも有振動4回で行った後、仕上げ転圧を振動プレートにより有振動1回行い、締固め度がおよそ93%となるようにした。
上記試験により着色水を散水して転圧した直後の試験舗装体の表面を目視で観察したところ、試験No.0-1〜0-3においては、水の希釈比が大きいものほど若干であるが色が薄く見えた。また、着色水の散水を転圧前に行った試験No.0-3と着色水の散水を転圧後に行った試験No.0-4とを比較すると、色の濃度は散水を転圧後に行ったNo.0-4の方が若干であるが色が濃く見えた。そして、これらの試験を行って10日経過した後に再度試験舗装体の表面を確認したところ、試験No.0-1〜0-4のいずれにおいても試験直後に比べて色が全体に薄くなってしまっており、十分に着色できるまでには至らなかった。
(試験1:一次転圧の締固め度による着色評価)
図3に示したように、現地盤を深さ約100mmまで削り、その窪みに高炉水砕スラグと製鋼スラグとを質量比で20:80の割合で含んだ試験1に係る簡易舗装材料を敷き均し、現地盤の高さとなるようにハンドガイドローラ(0.6t)で転圧して調整地盤とした。このような調整地盤を図4に示したようにおよそ幅3200mm×長さ5000mmの範囲で形成し、該地盤の上に2本のバタ角(100mm×100mm)を1000mmの間隔をおいて並べ、更にそれぞれの上に余盛り用さん木(50mm×50mm)を載せて、バタ角で挟まれた幅1000mm×長さ4300mmの範囲に試験1に係る簡易舗装材料を敷き均した(図4における上段側)。このとき、敷き均した簡易舗装材料は1mあたり約240kgの量であり、後述する二次転圧により仕上げた簡易舗装体の厚さ(調整地盤からの高さ)が約100mmとなるようにした。
この試験1においては、図4に示したように、調整地盤上に敷き均した簡易舗装材料を1000mm×1000mmの4つのエリアに分けて、それぞれ一次散水、一次転圧、二次散水、二次転圧の順に行って、1日の作業で簡易舗装体(試験No.1-1〜1-4の試験舗装体)を得た。その際、図5に示したように、一次と二次の転圧ではいずれもハンドガイドローラ(0.6t)を使用し、一次転圧については無振動による転圧回数を変えて、表2に示したように、試験No.1-1〜1-4における締固め度に調整した〔図5(a)〕。また、二次転圧では、一次転圧における締固め度に応じて無振動の転圧と有振動の転圧とを組み合わせながらそれらの回数を変えて、いずれも仕上げ後(二次転圧後)の締固め度が約93%となるようにした〔図5(c)〕。
また、この試験1において、一次散水では水のみを散水し、二次散水では着色塗料を含んだ着色水を散水するようにした。使用した着色塗料はNo.25レッドブラウンの水性1液型アクリル樹脂系塗料(大同塗料社製商品名:水系ボージンコート)であり、二次散水における着色水は質量比で着色塗料:水=15:85となるようにした(固形分濃度は6質量%)。ここで、この試験1で使用した簡易舗装材料は粒度が30−0mmである。また、この簡易舗装材料は自然含水比が7.3%であり、最適含水比が8.3%であって、必要な散水量はこれらの差である含水比1%になるが、調整地盤への浸透分を考慮して含水比1%分をプラスした2%を散水時目標含水比とした。そして、この散水時目標含水比に相当する散水量の一部を上記のような着色水が形成される二次散水に割り当て、残りを一次散水に割り当てて、いずれもジョウロを用いて試験No.ごとのエリアに万遍なく散水した。図5(b)には二次散水の様子が示されている。なお、この試験1における二次散水の着色水での着色塗料の使用量は、敷き均した簡易舗装材料の1mあたり1.0リットルである。また、簡易舗装材料の自然含水比と最適含水比は先の予備試験の場合と同様にして求めた。
上記のようにして得られた試験No.1-1〜1-4の試験舗装体について、2日後に着色状況を目視で確認し、下記の3段階で評価した。結果は表2に示したとおりであり、いずれも試験舗装体の表面がきれいにレッドブラウンに着色されていた。これらは試験No.ごとに見ても表面に着色された色の濃さに然程違いはなく、また、予備試験で得られた試験No.0-1〜0-4に比べてその差は歴然としていた。
◎:着色水を散水していない場所と色の違いが明瞭なほどに着色している。
〇:着色水を散水していない場所と色の違いの区別がつく程度に着色している。
×:着色水を散水していない場所と色の違いの区別がつき難い。
更には、得られた各試験舗装体の表面を深さ方向に削り取り、着色水の浸透により着色した深さを確認したところ、結果は表2に示したとおりであり、浸透深さは試験No.1-3が90mmで最大であった。
(試験2:着色水の希釈比による着色評価)
上記の試験1で得られた結果をもとに、一次転圧での締固め度が88%となるようにして、表3に示したように、二次散水で用いる着色水の着色塗料と水との希釈比を変えて簡易舗装体(試験No.2-1〜2-4の試験舗装体)を得た。この試験2では、試験1と同様にして準備した調製地盤に2本のバタ角(100mm×100mm)を1000mmの間隔をおいて並べ、更にそれぞれの上に余盛り用さん木(50mm×50mm)を載せて、バタ角で挟まれた幅1000mm×長さ4300mmの範囲に試験2に係る簡易舗装材料を試験1と同様にして敷き均した(図4における下段側)。
ここで、試験2で使用した簡易舗装材料は高炉水砕スラグと製鋼スラグとを質量比で20:80の割合で含み、粒度は30−0mmである。また、この簡易舗装材料は自然含水比が8.0%であり、最適含水比が8.3%であって、必要な散水量はこれらの差である含水比0.3%になるが、調整地盤として敷き均した簡易舗装材料への浸透分を考慮して含水比1.7%分をプラスした2%を散水時目標含水比とした。そして、この散水時目標含水比に相当する散水量の一部を上記のような着色水が形成される二次散水に割り当て、残りを一次散水に割り当てて、いずれもジョウロを用いて試験No.ごとのエリアに万遍なく散水した。次いで、二次散水後に締固め度が約93%となるようにそれぞれ二次転圧を行い、シート養生をして試験No.2-1〜2-4に係る試験舗装体を得た。なお、この試験2における二次散水の着色水には試験1と同じ着色塗料を使用し、その着色塗料の使用量は表3に示したとおりである。また、簡易舗装材料の自然含水比と最適含水比は先の予備試験の場合と同様にして求めた。
これら試験2に係る試験舗装体について、養生17日後の試験舗装体の表面の着色状況を目視で確認し、試験1と同様の3段階評価を行った。結果は表4に示したとおりであり、試験1の場合と同様にいずれも試験舗装体の表面がきれいにレッドブラウンに着色されていた。なかでもNo.2-2については、表面の仕上りが綺麗であり着色も鮮明であった。図6(a)は、養生1月後の試験No.2-2に係る試験舗装体の様子を示す写真である。ここで、着色水を散水する二次散水の作業性については、希釈比が小さい(水が多い)ケースが比較的容易であった。更には、得られた各試験舗装体の表面を深さ方向に削り取り、着色水の浸透により着色した深さを確認した。結果は表4に示したとおりであり、試験No.2-1では試験舗装体の厚さ方向の全て(100mm)が着色されていた。図6(b)は、養生1月後の試験No.2-2に係る試験舗装体について、深さ方向における着色の様子を示す写真である。なお、二次散水の作業性は次のとおり3段階で評価した。
◎:塗料を含んだ水が容易に材料へ浸透する(2分以内)。
〇:塗料を含んだ水が数分で(2〜5分)浸透する。
×:塗料を含んだ水が浸透しにくい(浸透に5分以上要する)。
また、試験2で得られた試験舗装体について、養生28日後の表面硬度を山中式土壌硬度計で測定した。結果は表4に示したとおりであり、表面硬度試験の目標数値である30mmをいずれも満足していた。更には、養生28日後の試験舗装体のすべり抵抗を測定したところ、表4に示したように良好な結果を示した。なお、このすべり抵抗値は、振り子式スキッドレジスタンステスタによるすべり抵抗試験に基づくものであり、各試験No.の試験舗装体の表面を4箇所で測定して平均値を算出している。
以上の各試験から分かるように、本発明によれば、着色のための施工日を後日追加して行うことなく、簡易舗装体の表面を確実に着色することができる。そのため、一般歩道や遊歩道、駐車場、農道、管理道等において、デザインや景観調和、安全誘導、通行区分表示等の目的に応じて、所望の色を有した舗装を低コストで行うことができるようになる。

Claims (4)

  1. 高炉水砕スラグと製鋼スラグとを含んだ簡易舗装材料を敷き均し、散水した後に転圧して簡易舗装体を製造する方法であって、簡易舗装材料を敷き均した後に、一次散水と一次転圧とを行い、次いで、二次散水と二次転圧とを行うようにして、かつ、二次散水において着色塗料を含んだ着色水を散水して、簡易舗装体の表面を着色することを特徴とする簡易舗装体の製造方法。
  2. 簡易舗装材料が最適含水比となるように散水するにあたり、簡易舗装材料が有する自然含水比を除いた残りの必要散水量を一次散水と二次散水とに振り分けるようにし、かつ、二次散水における着色水の固形分濃度が5質量%以上23質量%以下となるように着色塗料と水を配合する請求項1に記載の簡易舗装体の製造方法。
  3. 一次転圧による締固め度が83%以上90%以下であり、二次転圧による締固め度が90%以上である請求項1又は2に記載の簡易舗装体の製造方法。
  4. 簡易舗装材料が、高炉セメント、ポルトランドセメント、又は高炉スラグ微粉末のいずれか1種以上を更に含む請求項1〜3のいずれかに記載の簡易舗装体の製造方法。
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