JP7027787B2 - 光変調器 - Google Patents

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本発明は、光通信及び光計測分野において用いられる光変調器に関し、特に、マッハツェンダー型光変調器の電極構造に関する。
インターネットの普及に伴い通信量は飛躍的に増大しており、光ファイバ通信の重要性が非常に高まっている。光ファイバ通信は、電気信号を光信号に変換し、光信号を光ファイバにより伝送するものであり、広帯域、低損失、ノイズに強いという特徴を有する。
電気信号を光信号に変換する方式としては、半導体レーザによる直接変調方式と光変調器を用いた外部変調方式が知られている。直接変調は光変調器が不要で低コストであるが、高速変調には限界があり、高速で長距離の用途では外部変調方式が使われている。
光変調器としては、ニオブ酸リチウム単結晶基板の表面付近にTi(チタン)拡散により光導波路を形成したマッハツェンダー型光変調器が実用化されている(例えば特許文献1参照)。マッハツェンダー型光変調器は、1つの光源から出た光を2つに分け、異なる経路を通過させた後、再び重ね合わせて干渉を起こさせるマッハツェンダー干渉計の構造を有する光導波路(マッハツェンダー光導波路)を用いるものであり、40Gb/s以上の高速の光変調器が商用化されているが、全長が10cm前後と長いことが大きな欠点になっている。
これに対して、特許文献2及び3にはc軸配向のニオブ酸リチウム膜を用いたマッハツェンダー型光変調器が開示されている。ニオブ酸リチウム膜を用いた光変調器は、ニオブ酸リチウム単結晶基板を用いた光変調器と比較して、大幅な小型化及び低駆動電圧化が可能である。
光変調器において、現状の32Gbaudから64Gbaudへのさらなる高速化を実現するためには、35GHz以上の光帯域が必要であり、光帯域の広帯域化が望まれている。光帯域の広帯域化を実現するためには高周波特性の改善が必要である。
光変調器の高周波特性を改善するため、例えば特許文献4には、光導波路を駆動する信号電極の両側に設けられた接地電極と接地用接続部材の筐体とをワイヤボンディングで接続することが記載されている。また特許文献5には、光波を導く導波路と、光波を制御する制御電極とを備えた光導波路素子において、制御電極が形成されたニオブ酸リチウム基板の上面のみならず側面や底面を含めた光導波路素子の殆ど全面を導電性材料でコーティングしてアース電極とすることが記載されている。また特許文献6にも、基板の側面、裏面の適切な領域を金属膜で被覆し、この金属膜を金属筐体に半田接続して接地の安定性を確保することにより、高周波特性を改善することが記載されている。
特許第4485218号公報 特開2006-195383号公報 特開2014-6348号公報 特許第4056545号公報 特開平5-158002号公報 特開平10-239648号公報
しかしながら、特許文献4に記載された従来の光変調器は、ワイヤボンディングによって接地電極の一部を金属筐体に接続しているだけであるため、接地電極のグランド機能を部分的に強化することはできるが、接地電極の全面を均一に強化することはできない。また特許文献5、6に記載された従来の光変調器は、上面のみならず側面や底面にも電極膜を形成するための特別な加工が必要であり、また非常に多くの電極材料が必要となるため、電極材料としてAuを用いる場合にはコスト面で不利であり、実用的ではない。さらに、最近の光変調器の小型化に伴い、接地電極を金属筐体と接続するための半田付けスペースを確保することは非常に困難である。
したがって、本発明は、高周波特性を改善して光帯域の広帯域化を図ることが可能な光変調器を提供することを目的とする。
本願発明者らは、光変調器の高周波特性を改善するため鋭意研究を重ねた結果、信号電極を跨いでその両側の接地電極同士を電気的に接続する接続導体を設けた場合には、光変調器の高周波特性を改善できること見出した。コプレーナ型進行波電極を構成する信号電極の周囲には強い電磁場が発生しているため、進行波電極の上方に導体を配置すると電磁場が乱されて光変調器の高周波特性が悪化すると考えられていた。しかし、信号電極を跨いでその両側の2つの接地電極間を電気的に接続する接続導体であれば、高周波特性がむしろ改善されることを新たに知見し、本発明をなし得たものである。
本発明はこのような技術的知見に基づくものであり、本発明による光変調器は、基板と、前記基板上に形成された電気光学材料膜からなり、互いに隣り合う第1及び第2の光導波路を含む導波層と、少なくとも前記第1及び第2の光導波路の上面を覆うバッファ層と、前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の信号電極と、前記第1の信号電極を挟むように設けられた第1及び第2の接地電極と、前記第1の信号電極を跨いで前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを電気的に接続する少なくとも一つの接続導体とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、接地電極のグランド機能を面内でムラなく強化することができる。したがって、光変調器の高周波特性を改善することができ、光帯域の広帯域化を図ることができる。
本発明において、前記接続導体はボンディングワイヤであることが好ましい。これによれば、第1の信号電極を跨いで前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを電気的に接続する接続導体を容易に低コストで実現することができる。また、接続導体が光導波路の印加電界に悪影響を与えることもなく信号伝送品質を維持することができる。
本発明において、前記ボンディングワイヤの本数は、電気信号を光信号に変換するための効率を表すElectro-Optical(以下、EOという)周波数応答特性に現れるディップの最低周波数が基準値から3dB(半値)低下する周波数よりも高くなるように設定されることが好ましい。EO周波数応答特性に現れるディップは光帯域の広さに悪影響を与えるが、ボンディングワイヤの本数を増やすことで接地電極のグランド機能を強化してディップの最低周波数を高周波側にシフトさせることができ、光帯域が狭くなることを防止することができる。
本発明において、前記第1の接地電極は、前記第1の光導波路から見て前記第2の光導波路と反対側に設けられており、前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向しており、前記第1の信号電極と前記第1の接地電極の間隔は、前記第1の信号電極と前記第2の接地電極との間隔よりも広いことが好ましい。この構成によれば、信号電極と第2の接地電極との大きさの違いに起因する一対の光導波路への印加電界の大きさの差をできるだけ小さくし、これにより変調光の波長チャープを低減することができる。また、第1の接地電極を設けることによって放射損失を低減して良好な高周波特性を得ることができる。さらに信号電極と第1の接地電極との間隔を信号電極と前記第2の接地電極との間隔よりも広くすることにより、第1の接地電極の影響による一対の光導波路への印加電界の大きさの差を小さくして変調光の波長チャープを低減することができる。
本発明において、前記第1の信号電極は、前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の下層部と、前記第1の下層部の上方に設けられた第1の上層部とを有し、前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向する第2の下層部と、前記第2の下層部の上方に設けられた第2の上層部とを有し、前記第2の下層部の下面の幅は、前記第2の上層部の幅よりも狭いことが好ましい。この構成によれば、第2の接地電極の影響による一対の光導波路への印加電界の大きさの差をさらに小さくして変調光の波長チャープを低減することができる。
本発明において、前記第1の下層部の下面の幅は、前記第1の上層部の幅よりも狭いことが好ましい。この構成によれば、第1の光導波路に電界を集中させると共に、第1及び第2の光導波路にそれぞれ印加される電界のバランスをとることができる。
本発明による光変調器は、前記バッファ層の上方に設けられ、前記第1の信号電極及び前記第1及び第2の接地電極を含む電極層と、前記バッファ層と前記電極層との間に設けられた絶縁層とをさらに備え、前記絶縁層は、前記第1及び第2の光導波路の上方にそれぞれ位置する第1及び第2の開口を有し、前記第1の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第1の下層部は、前記第1の開口内に埋め込まれており、前記第2の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第2の下層部は、前記第2の開口内に埋め込まれていることが好ましい。この構成によれば、下層部の幅が上層部の幅よりも狭い二層の電極構造を容易に実現することができる。
本発明において、前記第1及び第2の光導波路は、少なくとも一つの直線部と少なくとも一つの湾曲部とを有し、前記第1の信号電極の前記第1の下層部の下面は、前記バッファ層を介して前記第1の光導波路の前記直線部と対向しており、前記第2の接地電極の前記第2の下層部の下面は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路の前記直線部と対向していることが好ましい。この構成によれば、光導波路を折り返して構成することができ、素子長を短くすることができる。特に、ニオブ酸リチウム膜により形成された光導波路を用いる場合には、曲率半径を例えば50μm程度まで小さくしても損失が小さいことから、本発明の効果が顕著である。
本発明において、前記第1及び第2の光導波路は、互いに平行な第1乃至第3の直線部と、前記第1の直線部の他端と前記第2の直線部の一端とを接続する第1の湾曲部と、前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを接続する第2の湾曲部とを含む略S字型導波路であり、前記接続導体は、少なくとも前記第1の光導波路の前記第2の直線部を覆う前記第1の信号電極を跨ぐ位置に設けられていることが好ましい。この構成によれば、光導波路を2回折り返して素子長を短くすることができるだけでなく、接地電極のグランド機能を強化して高周波特性を改善することができる。したがって、光帯域が広く非常に小型な光変調器を提供することができる。
本発明による光変調器は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向する第2の信号電極をさらに備え、前記第2の接地電極は、前記第2の光導波路から見て前記第1の光導波路と反対側に設けられており、前記第1及び第2の接地電極は、前記第1及び第2の信号電極を挟むように設けられており、前記接続導体は、前記第1及び第2の信号電極を跨いで前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを電気的に接続していることが好ましい。この構成によれば、デュアル駆動型の光変調器において接地電極のグランド機能を強化することができ、周波数応答特性におけるディップの発生を抑制することができる。したがって、光帯域の広帯域化が可能な光変調器を提供することができる。
本発明によれば、高周波特性を改善して光帯域の広帯域化を図ることが可能な光変調器を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態による光変調器100の平面図であり、(a)は光導波路のみ図示し、(b)は進行波電極を含めた光変調器100の全体を図示している。 図2は、図1(a)及び(b)のA-A'線に沿った光変調器100の略断面図である。 図3は、本発明の第2の実施の形態による光変調器200の構成を示す略断面図である。 図4は、本発明の第3の実施の形態による光変調器300の平面図であり、(a)は光導波路のみ図示し、(b)は進行波電極を含めた光変調器300の全体を図示している。 図5(a)及び(b)は、本発明の第5及び第6の実施の形態による光変調器400A、400Bの構成をそれぞれ示す略断面図である。 図6は、進行波電極の評価モデルの構造を示す図であって、(a)は略断面図、(b)は略平面図である。 図7は、図6に示した評価モデルのS21特性を示すグラフである。 図8は、進行波電極の評価モデルとそのS21特性に現れるディップの最低周波数との関係を示す図であり、(a)は評価モデルの略平面図、(b)は評価モデルのS21特性を示すグラフである。 図9は、ボンディングワイヤの本数とS21特性のディップの最低周波数との関係を示すグラフである。 図10は、S字型の光導波路を有する光変調器の評価モデルの構成を示す略平面図であって、(a)は、中央の直線部10eを挟む両端側の直線部10e,10eだけにボンディングワイヤ9を設けた構成、(b)は、中央の直線部10eだけにボンディングワイヤ9を設けた構成をそれぞれ示している。 図11(a)は、図10(a)の評価モデルのS21特性を示すグラフであり、図11(b)は、図10(b)の評価モデルのS21特性を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態による光変調器100の平面図であり、(a)は光導波路のみ図示し、(b)は進行波電極を含めた光変調器100の全体を図示している。
図1(a)及び(b)に示すように、この光変調器100は、基板1上に形成され、互いに平行に設けられた第1及び第2の光導波路10A,10Bを有するマッハツェンダー光導波路10と、第1の光導波路10Aに重ねて設けられた信号電極7と、信号電極7を挟み込むようにその両側にそれぞれ設けられた第1及び第2の接地電極8A,8Bとを備えている。第1の接地電極8Aは、第1の光導波路10Aから見て第2の光導波路10Bと反対側に設けられており、第2の接地電極8Bは、第2の光導波路10Bに重ねて設けられている。
マッハツェンダー光導波路10は、マッハツェンダー干渉計の構造を有する光導波路であり、一本の入力光導波路10iから分波部10cによって分岐した第1及び第2の光導波路10A,10Bを有し、第1及び第2の光導波路10A,10Bは合波部10dを介して一本の出力光導波路10oにまとめられる。入力光Siは、分波部10cで分波されて第1及び第2の光導波路10A,10Bをそれぞれ進行した後、合波部10dで合波され、変調光Soとして出力光導波路10oから出力される。
信号電極7は平面視で第1及び第2の接地電極8A,8B間に位置している。信号電極7の一端7iは信号入力端であり、信号電極7の他端7oは終端抵抗12を介して第1及び第2の接地電極8A,8Bにそれぞれ接続されている。これにより、信号電極7と第1及び第2の接地電極8A,8Bはコプレーナ型進行波電極として機能する。詳細は後述するが、信号電極7及び第2の接地電極8Bは二層構造であり、破線で示す信号電極7の下層部7は第1の光導波路10Aと平面視で重なっており、同じく破線で示す第2の接地電極8Bの下層部8Bは第2の光導波路10Bと平面視で重なっている。
第1の接地電極8Aと第2の接地電極8Bとの間には信号電極7を跨ぐように3本のボンディングワイヤ9が接続されている。ボンディングワイヤ9の一端は第1の接地電極8Aの上面に接続されており、ボンディングワイヤ9の他端は第2の接地電極8Bの上面に接続されている。接地電極の面内電位をできるだけ均一にするため、3本のボンディングワイヤ9は光導波路の全長にわたって離散的に配置されていることが好ましい。
ボンディングワイヤ9の材質は特に限定されず、例えば、半導体等に使用される金やアルミニウムであってもよく、その他の金属材料であってもよい。またボンディングワイヤ9の径も特に限定されない。
ボンディングワイヤ9の本数は、第1及び第2の接地電極8A,8Bのグランド機能を強化できる限りにおいて特に限定されず、ボンディングワイヤ9の本数を増やすほどグランド機能を強化することができるが、できるだけ少ない本数で効率よく強化することが望ましい。そのためには、光変調器のEO周波数応答特性に現れるディップの最低周波数が基準値から3dB(半値)低下する周波数よりも高くなるようにボンディングワイヤ9の本数を設定することが好ましい。光帯域はEO周波数応答特性がある基準値に対して3dB(半値)低下する周波数と定義される。基準値とは、ある周波数におけるEO周波数応答特性の値のことで、その周波数は規格によって例えば1GHzや2GHzなどと決められている。よって、光帯域は基準値が得られる周波数よりも高い周波数であるが、この光帯域よりも低い周波数で利得の大きな落ち込み(ディップ)が発生した場合には光帯域も低下する。ディップの最低周波数はボンディングワイヤの本数を増やしてグランド機能を強化するほど高周波側にシフトする傾向がある。したがって、ボンディングワイヤの本数を適切な本数とすることでディップの最低周波数を基準値から3dB(半値)低下する周波数よりも高くして光帯域の悪化を防止することができる。
信号電極7の一端7iには電気信号(変調信号)が入力される。第1及び第2の光導波路10A,10Bはニオブ酸リチウムなどの電気光学効果を有する材料からなるので、第1及び第2の光導波路10A,10Bに与えられる電界によって第1及び第2の光導波路10A,10Bの屈折率がそれぞれ+Δn、-Δnのように変化し、一対の光導波路間の位相差が変化する。この位相差の変化により変調された信号光が出力光導波路10oから出力される。
このように、本実施形態による光変調器100は、1つの信号電極7で構成されたシングル駆動型であるため、第2の接地電極8Aの面積を十分に確保することができ、高周波で動作可能である。また信号電極7を挟んで第2の接地電極8Bと反対側に第1の接地電極8Aを配置することで放射損失を低減でき、さらに良好な高周波特性を得ることができる。
図2は、図1(a)及び(b)のA-A'線に沿った光変調器100の略断面図である。
図2に示すように、本実施形態による光変調器100は、基板1、導波層2、保護層3、バッファ層4、絶縁層5及び電極層6がこの順で積層された多層構造を有している。基板1は例えばサファイア基板であり、基板1の表面にはニオブ酸リチウム膜からなる導波層2が形成されている。導波層2はリッジ部2rからなる第1及び第2の光導波路10A、10Bを有している。第1及び第2の光導波路10A、10Bの幅Wは例えば1μmとすることができる。
保護層3は第1及び第2の光導波路10A,10Bと平面視で重ならない領域に形成されている。保護層3は、導波層2の上面のうちリッジ部2rが形成されていない領域の全面を覆っており、リッジ部2rの側面も保護層3に覆われているので、リッジ部2rの側面の荒れによって生じる散乱損失を防ぐことができる。保護層3の厚さは導波層2のリッジ部2rの高さとほぼ同じである。保護層3の材料は特に限定されないが、例えば酸化シリコン(SiO)を用いることができる。保護層3を省略し、導波層2の上面にバッファ層4を直接形成することも可能である。
バッファ層4は、第1及び第2の光導波路10A,10B中を伝搬する光が信号電極7や第2の接地電極8Bに吸収されることを防ぐため、導波層2のリッジ部2rの上面に形成されるものである。バッファ層4としては、導波層2の屈折率より小さい屈折率を有する材質、例えば、酸化シリコン(SiO)や酸化アルミニウム(Al)などを用いることができ、その厚さは0.2~1μm程度であればよい。本実施形態において、バッファ層4は、第1及び第2の光導波路10A,10Bの上面のみならず保護層3の上面を含む下地面の全面を覆っているが、第1及び第2の光導波路10A,10Bの上面付近だけを選択的に覆うようにパターニングされたものであってもよい。
絶縁層5は、進行波電極の下面に段差を形成するために設けられたものである。絶縁層5の第1及び第2の光導波路10A,10Bと重なる領域には開口(スリット)が形成されており、バッファ層4の上面を露出させている。この開口内に電極層6の一部が埋め込まれることにより、信号電極7及び第2の接地電極8Bの下面に段差が形成される。絶縁層5の厚さTは1μm以上であることが好ましい。絶縁層5の厚さが1μm以上であれば、信号電極7及び第2の接地電極8Bの下面に段差を設けたことによる効果を得ることができる。
電極層6には、信号電極7、第1の接地電極8A及び第2の接地電極8Bが設けられている。信号電極7は、第1の光導波路10A内を進行する光を変調するために第1の光導波路10Aに対応するリッジ部2rに重ねて設けられ、バッファ層4を介して第1の光導波路10Aと対向している。第2の接地電極8Bは、第2の光導波路10B内を進行する光を変調するために第2の光導波路10Bに対応するリッジ部2rに重ねて設けられ、バッファ層4を介して第2の光導波路10Bと対向している。第2の接地電極8Bは、信号電極7から見て第1の接地電極8Aと反対側に設けられている。
第1の接地電極8A及と第2の接地電極8Bとの間には、信号電極7を跨いでボンディングワイヤ9が配線されている。このように、第1及び第2の接地電極8A,8B間を電気的に接続することで接地電極の面内電位のアンバランスを解消することができ、光変調器の高周波特性を改善することができる。
導波層2としては電気光学材料であれば特に限定されないが、ニオブ酸リチウム(LiNbO)からなることが好ましい。ニオブ酸リチウムは大きな電気光学定数を有し、光変調器等の光学デバイスの構成材料として好適だからである。以下、導波層2をニオブ酸リチウム膜とした場合の本発明の構成について詳しく説明する。
基板1としてはニオブ酸リチウム膜より屈折率が低いものであれば特に限定されないが、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル膜として形成させることができる基板が好ましく、サファイア単結晶基板もしくはシリコン単結晶基板が好ましい。単結晶基板の結晶方位は特に限定されない。ニオブ酸リチウム膜はさまざまな結晶方位の単結晶基板に対して、c軸配向のエピタキシャル膜として形成されやすいという性質を持っている。c軸配向のニオブ酸リチウム膜は3回対称の対称性を有しているので、下地の単結晶基板も同じ対称性を有していることが望ましく、サファイア単結晶基板の場合はc面、シリコン単結晶基板の場合は(111)面の基板が好ましい。
ここで、エピタキシャル膜とは、下地の単結晶基板もしくは単結晶膜上で結晶成長させることで結晶方位が揃えられた単結晶の膜のことである。すなわち、エピタキシャル膜とは、膜厚方向および膜面内方向に単一の結晶方位をもった膜であり、膜面内をX-Y面とし、膜厚方向をZ軸としたとき、結晶がX軸、Y軸及びZ軸方向にともに揃って配向しているものである。エピタキシャル膜かどうかは、例えば、2θ-θX線回折における配向位置でのピーク強度と極点の確認を行うことで証明することができる。
具体的には、第1に2θ-θX線回折による測定を行ったとき、目的とする面以外の全てのピーク強度が目的とする面の最大ピーク強度の10%以下、好ましくは5%以下である必要がある。例えば、ニオブ酸リチウムのc軸配向エピタキシャル膜では、(00L)面以外のピーク強度が、(00L)面の最大ピーク強度の10%以下、好ましくは5%以下である。(00L)は、(001)や(002)などの等価な面を総称する表示である。
第2に、極点測定において、極点が見えることが必要である。前述の第1の配向位置でのピーク強度の確認の条件においては、一方向における配向性を示しているのみであり、前述の第1の条件を得たとしても、面内において結晶配向がそろっていない場合には、特定角度位置でX線の強度が高まることはなく、極点は見られない。LiNbOは三方晶系の結晶構造であるため、単結晶におけるLiNbO(014)の極点は3つとなる。ニオブ酸リチウム膜の場合、c軸を中心に180°回転させた結晶が対称的に結合した、いわゆる双晶の状態にてエピタキシャル成長することが知られている。この場合、3つの極点が対称的に2つ結合した状態になるため、極点は6つとなる。また、(100)面のシリコン単結晶基板上にニオブ酸リチウム膜を形成した場合は、基板が4回対称となっているため、4×3=12個の極点が観測される。なお、本発明では、双晶の状態にてエピタキシャル成長したニオブ酸リチウム膜もエピタキシャル膜に含める。
ニオブ酸リチウム膜の組成はLixNbAyOzである。Aは、Li、Nb、O以外の元素を表している。xは0.5~1.2であり、好ましくは、0.9~1.05である。yは、0~0.5である。zは1.5~4であり、好ましくは2.5~3.5である。Aの元素としては、K、Na、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mo、W、Fe、Co、Ni、Zn、Sc、Ceなどがあり、2種類以上の組み合わせでも良い。
ニオブ酸リチウム膜の膜厚は2μm以下であることが望ましい。膜厚がこれ以上厚くなると、高品質な膜を形成するのが困難になるからである。一方、ニオブ酸リチウム膜の膜厚が薄すぎる場合は、ニオブ酸リチウム膜における光の閉じ込めが弱くなり、基板やバッファ層に光が漏れて導波することになる。ニオブ酸リチウム膜に電界を印加しても、光導波路(1a、1b)の実効屈折率の変化が小さくなるおそれがある。そのため、ニオブ酸リチウム膜は、使用する光の波長の1/10程度以上の膜厚が望ましい。
ニオブ酸リチウム膜の形成方法としては、スパッタ法、CVD法、ゾルゲル法などの膜形成方法を利用するのが望ましい。ニオブ酸リチウムのc軸が基板1の主面に垂直に配向されており、c軸に平行に電界を印加することで、電界に比例して光学屈折率が変化する。単結晶基板としてサファイアを用いる場合は、サファイア単結晶基板上に直接、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル成長させることができる。単結晶基板としてシリコンを用いる場合は、クラッド層を介して、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル成長により形成する。クラッド層としては、ニオブ酸リチウム膜より屈折率が低く、エピタキシャル成長に適したものを用いる。例えば、クラッド層としてYを用いると、高品質のニオブ酸リチウム膜を形成できる。
なお、ニオブ酸リチウム膜の形成方法として、ニオブ酸リチウム単結晶基板を薄く研磨したり、スライスしたりする方法も知られている。この方法は、単結晶と同じ特性が得られるという利点があり、本発明に適用することが可能である。
信号電極7は二層構造であり、電極層6に形成された上層部7と、絶縁層5を貫通する開口(第1の開口)内に埋め込まれた下層部7とを有している。信号電極7の下層部7は、信号電極7の上層部7の第2の接地電極8B寄りの端部に設けられている。そのため、信号電極7の下層部7の下面(第1の下面)S11は、上層部7の下面(第2の下面)S12よりも第2の接地電極8B寄りに設けられている。このような構成により、信号電極7の第1の下面S11は、第1の光導波路10Aの上方においてバッファ層4の上面に接しており、バッファ層4を介して第1の光導波路10Aと対向している。信号電極7の第2の下面S12は、第1の下面S11よりも上方に位置しており、バッファ層4には接していない。
信号電極7の下層部7の下面S11の幅W11は、上層部7の幅(信号電極7の全幅)Wよりも狭い。下層部7は、第1の光導波路10Aと平面視で重なる領域付近にのみ形成され、それ以外の領域には形成されない。そのため、信号電極7の第1の下面S11の幅W11は、第1の光導波路10Aの幅Wよりも少し広い程度である。信号電極7に電界を集中させるためには、信号電極7の第1の下面S11の幅W11は、光導波路10Aの幅Wの1.1~15倍であることが好ましく、1.5~10倍であることがより好ましい。
第2の接地電極8Bも二層構造であり、電極層6に形成された上層部8Bと、絶縁層5を貫通する開口(第2の開口)内に埋め込まれた下層部8Bとを有している。第2の接地電極8Bの下層部8Bは、第2の接地電極8Bの上層部8Bの信号電極7寄りの端部に設けられている。そのため、第2の接地電極8Bの上層部8Bの下面(第1の下面)S21は、下層部8Bの下面(第2の下面)S22よりも信号電極7寄りに設けられている。このような構成により、第2の接地電極8Bの第1の下面S21は、第2の光導波路10Bの上方においてバッファ層4の上面に接しており、バッファ層4を介して第2の光導波路10Bと対向している。第2の接地電極8Bの第2の下面S22は、第1の下面S21よりも上方に位置しており、バッファ層4には接していない。
第2の接地電極8Bの下層部8BのX方向の幅(第2の下面S21の幅)W21は、上層部8BのX方向の幅(第2の接地電極8Bの全幅)Wよりも狭い。第2の接地電極8Bの下層部8Bは、第2の光導波路10Bと平面視で重なる領域付近にのみ形成され、それ以外の領域には形成されない。そのため、第2の接地電極8Bの第1の下面S21の幅W21は、第2の光導波路10Bの幅Wよりも少し広い程度である。したがって、第2の接地電極8Bの下層部8BのX方向の幅W21は、上層部8BのX方向の幅W22よりも狭い。第2の光導波路10Bに電界を集中させるためには、第2の接地電極8Bの第1の下面S21の幅W21は、光導波路10Bの幅Wの1.1~5倍であることが好ましく、1.5~3倍であることがより好ましい。
信号電極7と第2の接地電極8Bとの間の電極間領域Gの下方に存在する絶縁層5、バッファ層4及び保護層3の少なくとも一部は除去されていてもよい。この場合、絶縁層5のみが除去されてもよく、絶縁層5及びバッファ層4のみが除去されてもよく、絶縁層5、バッファ層4及び保護層3が除去されてもよい。保護層3、バッファ層4、及び絶縁層5の一部を除去することで進行波電極の実効屈折率を下げることができ、進行波電極の実効屈折率を光の実効屈折率と一致させて速度整合を良好にすることができる。
第1の接地電極8Aは、信号電極7を挟んで第2の接地電極8Bと反対側に設けられている。第1の接地電極8Aは電極層6に設けられた導体のみからなる単層構造であるが、信号電極7や第2の接地電極8Bと同様に二層構造であってもよい。
第2の接地電極8Bの上層部8Bの幅Wは、信号電極7の上層部7の幅Wよりも広い。また第1の接地電極8Aの幅Wも信号電極7の上層部7の幅Wよりも広いことが好ましい。第1及び第2の接地電極8A,8Bの各々の面積を信号電極7の面積よりも大きくすることにより、放射損失を低減することができ、良好な高周波特性を得ることができる。
第1及び第2の光導波路10A,10Bを垂直に切断した図2に示す断面構造において、信号電極7と第1の接地電極8Aとの間隔WG3(電極間領域Gの幅)は、信号電極7と第2の接地電極8Bとの間隔WG2(電極間領域Gの幅)よりも広く設定される。なお2つの電極の間隔とは、X方向における両者の最短距離のことを言う。信号電極7と第1の接地電極8Aとの間隔WG3が信号電極7と第2の接地電極8Bとの間隔WG2よりも狭い場合、第1の接地電極8Aの影響を受けて一対の光導波路への印加電界の大きさの差が大きくなり、これが波長チャープの原因となるが、信号電極7と第1の接地電極8Aとの間隔WG3を信号電極7と第2の接地電極8Bとの間隔WG2よりも広く設定することで、第1の接地電極8Aが一対の光導波路への印加電界に与える影響を低減でき、第1及び第2の光導波路10A,10Bへの印加電界をできるだけ同じ大きさに調整して波長チャープを低減することができる。
本実施形態において、信号電極7の下面S11の幅W11は、第2の接地電極8Bの下面S21の幅W21よりも広い(W11>W21)ことが好ましい。上記のように信号電極7の隣に第1の接地電極8Aを設けた場合には、放射損失の低減により良好な高周波特性を得ることができるが、電極構造が非対称となるため、波長チャープの問題が生じる。第1の接地電極8Aが設けられていなければ、信号電極7の下層部7の幅W11と第2の接地電極8Bの下層部8Bの幅W21とを同じ(W11=W21)にすることで一対の光導波路に印加される電界の大きさをほぼ同じにすることができるが、上記のように信号電極7の隣に第1の接地電極8Aを設けた場合において、W11=W21とするだけでは第1及び第2の光導波路10A,10Bにそれぞれ印加される電界の大きさをほぼ同じにすることができない。しかし、W11>W21とする場合には、第1の接地電極8Aの影響を抑えて一対の光導波路にそれぞれ印加される電界をほぼ同じ大きさにすることができ、これにより波長チャープを防止することができる。
以上説明したように、本実施形態による光変調器100は、信号電極7を跨いで第1の接地電極8Aと第2の接地電極8Bとを接続するボンディングワイヤ9を設けているので、接地電極のグランド機能を強化して高周波特性を改善することができ、光帯域の広帯域化を実現することができる。
また本実施形態による光変調器100は、第1及び第2の接地電極8A,8Bの幅W,Wが信号電極7の幅Wよりも広いので放射損失を低減でき、良好な高周波特性を得ることができる。また第2の接地電極8Bを二層構造とし、下層部8Bの下面S21の幅W21を上層部8Bの幅Wよりも狭くすることにより、第2の光導波路10Bに電界を集中させることができ、これにより一対の光導波路に印加される電界の大きさの差を小さくして変調光の波長チャープを低減することができる。さらに、信号電極7の下面S11の幅W11を第2の接地電極8Bの下層部8Bの幅W21よりも広くすると共に、信号電極7と第1の接地電極8Aとの間隔WG3を信号電極7と第2の接地電極8Bとの間隔WG2よりも広くすることにより、第1の接地電極8Aの影響による一対の光導波路に印加される電界の大きさの差をさらに小さくすることができ、変調光の波長チャープをさらに低減することができる。
図3は、本発明の第2の実施の形態による光変調器200の構成を示す略断面図である。
図3に示すように、本実施形態による光変調器200の特徴は、信号電極7の上層部7と下層部7とが同じ幅Wであり、両者は共に第2の接地電極8Bの下層部8Bの幅W21よりも大きい(W>W21)点にある。光変調器200のその他の構成は第1の実施の形態による光変調器100と同じである。本実施形態では信号電極7の断面積が小さくなるため、第1の実施の形態と比べて電極損失は少し大きくなるが、その他の特徴に変化はない。したがって、本実施形態も第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
図4は、本発明の第3の実施の形態による光変調器300の平面図であり、(a)は光導波路のみ図示し、(b)は進行波電極を含めた光変調器300の全体を図示している。
図4(a)及び(b)に示すように、本実施形態による光変調器300の特徴は、マッハツェンダー光導波路10が直線部と湾曲部との組み合わせにより構成されている点にある。より具体的には、マッハツェンダー光導波路10は、互いに並行に配置された第1乃至第3の直線部10e,10e,10eと、第1の直線部10eと第2の直線部10eとを繋ぐ第1の湾曲部10fと、第2の直線部10eと第3の直線部10eとを繋ぐ第2の湾曲部10fとを有しており、これにより略S字型の光導波路が構成されている。
そして本実施形態による光変調器300は、例えば図中のA-A'線に沿ったマッハツェンダー光導波路10の直線部10e,10e,10eの断面構造が、図2又は図3に示した断面構造となるように構成されている。すなわち、信号電極7は第1乃至第3の直線部10e,10e,10eにおける第1の光導波路10Aの上方を覆っており、信号電極7の第1の下面S11は、バッファ層4を介して第1乃至第3の直線部10e,10e,10eにおける第1の光導波路10Aと対向している。また第2の接地電極8Bは第1乃至第3の直線部10e,10e,10eにおける第2の光導波路10Bを覆っており、第2の接地電極8Bの第1の下面S21は、バッファ層4を介して第1乃至第3の直線部10e,10e,10eにおける第2の光導波路10Bと対向している。信号電極7の第1の下面S11及び第2の接地電極8Bの第1の下面S21は、第1乃至第3の直線部10e,10e,10eの全体を覆っていることが好ましいが、例えば第1の直線部10eだけを覆っていてもよい。
本実施形態において、入力光Siは、第1の直線部10eの一端に入力され、第1の直線部10eの一端から他端に向かって進行し、第1の湾曲部10fで折り返して第2の直線部10eの一端から他端に向かって第1の直線部10eとは逆方向に進行し、さらに第2の湾曲部10fで折り返して第3の直線部10eの一端から他端に向かって第1の直線部10eと同じ方向に進行する。
光変調器では素子長が長いことが実用上大きな課題となっているが、図示のように光導波路を折り返して構成することで素子長を大幅に短くでき、顕著な効果が得られる。特に、ニオブ酸リチウム膜により形成された光導波路は、曲率半径を例えば50μm程度まで小さくしても損失が小さいという特徴があり、本実施形態に適している。
複数本のボンディングワイヤ9は、光導波路の全長にわたって離散的に配置されていることが好ましい。ボンディングワイヤ9の本数が多いほど接地電極のグランド機能を強化することができるが、できるだけ少ない本数で効率よく強化することが望ましい。そのためには、上記のように、光変調器のEO周波数応答特性に現れるディップの最低周波数が基準値から3dB(半値)低下する周波数よりも高くなるようにボンディングワイヤ9の本数を設定することが好ましい。
本実施形態のように2回折り返して略S字型に配線された一対の光導波路10A,10Bにおいて、ボンディングワイヤ9は、少なくとも中央の第2の直線部10eを跨ぐ位置に設けられていることが好ましい。このようにすることで、接地電極の面内電位のアンバランスを大幅に改善することができ、光帯域の広帯域化を図ることができる。なお、3回以上折り返してS字パターンが連続するミアンダパターンの場合には、両側の2本の直線部に挟まれたすべての直線部がボンディングワイヤ9の配置対象となる。
図5(a)及び(b)は、本発明の第4及び第5の実施の形態による光変調器の構成をそれぞれ示す略断面図である。
図5(a)及び(b)に示す光変調器400A,400Bは、いわゆるデュアル駆動型であって、第1及び第2の光導波路10A,10Bの上方にバッファ層4を介して第1及び第2の信号電極7A,7Bがそれぞれ配置された左右対称な電極構造を有している。第1及び第2の信号電極7A,7Bは、上層部7A,7Bと下層部7A,7Bとをそれぞれ有し、上層部7A,7Bの幅は下層部7A,7Bの幅よりも広い。第1の信号電極7Aと第1の接地電極8Aとの間の電極間領域G1Aは、第2の信号電極7Bと第2の接地電極8Bとの間の電極間領域G1Bと等しい。本実施形態によれば、一対の信号電極に大きさが同じで符号が逆の電圧を加えたときに一対の光導波路にそれぞれ印加される電界の大きさをできるだけ同じにすることができ、変調光の波長チャープを防止することができる。
図5(a)に示す光変調器400Aは、第1及び第2の信号電極7A,7Bを挟み込むように第1及び第2の接地電極8A,8Bが配置された電極構造を有し、2つの信号電極7A,7B間に接地電極は設けられていない。また第1及び第2の信号電極7A,7Bを跨いで第1の接地電極8Aと第2の接地電極8Bとを電気的に接続するボンディングワイヤ9が設けられているので、接地電極のグランド機能を強化して光帯域の広帯域化を図ることができる。
図5(b)に示す光変調器400Bは、第1及び第2の接地電極8A,8Bに加えて、第1の信号電極7Aと第2の信号電極7Bとの間の電極間領域G内に配置された第3の接地電極8Cをさらに備えている。ボンディングワイヤとしては、第1の信号電極7Aを跨いで第1の接地電極8Aと第3の接地電極8Cとを電気的に接続するボンディングワイヤ9Aと、第2の信号電極7Bを跨いで第2の接地電極8Bと第3の接地電極8Cとを電気的に接続するボンディングワイヤ9Bとを有している。なお、第3の接地電極8Cの上面に接続されたボンディングワイヤ9A及び9Bの一端同士は、互いに直接接続されることなく光導波路の進行方向に対して互いにずれた位置に圧着されている。この場合、ボンディングワイヤ9Aとボンディングワイヤ9Bは、光導波路の進行方向に沿って交互に配置されることが好ましい。このような構成であっても、接地電極のグランド機能を強化して光帯域の広帯域化を図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では信号電極を跨いでその両側の接地電極間を電気的に接続するための接続導体としてボンディングワイヤ9を用いているが、本発明はこのような構成に限定されず、例えば、ボンディングワイヤ9の全部又は一部を薄膜ブリッジ等に置き換えてもよい。すなわち、本発明ではボンディングワイヤ9以外の他の接続導体を用いて2つの接地電極間を接続することも可能である。
<ボンディングワイヤの有無の考察>
信号電極を跨いで一対の接地電極間を接続するボンディングワイヤが光変調器の高周波特性に与える影響について考察するため、光変調器のEO周波数応答特性に直結する進行波電極の挿入損失特性(S21特性)を評価した。評価試験では、図6(a)に示すように、サファイア基板上に光導波路を形成せず、シリコン酸化膜からなる絶縁層5及びコプレーナ線路を構成する電極層6を順に形成した電極構造を用いた。この評価用の電極構造では、電極間隔WG2=8.5μm、電極間隔WG3=60μm、信号電極7の幅W=34μmとした。また進行波電極は図6(b)に示すように平面視でS字型に配線パターンとし、特に実施例1では一対の接地電極8A,8B間に信号電極7を跨ぐように29本のボンディングワイヤ9を設けた。詳細には、進行波電極の直線部10e,10e,10eに9本のボンディングワイヤ9をそれぞれ均等に割り付け、また2つの湾曲部10f,10fの中点にボンディングワイヤ9を1本ずつ割り付けた。ボンディングワイヤ9としては、例えば直径10~100μmの金属ワイヤを用いることができ、ここでは直径23μmの金ワイヤを用いた。一方、比較例ではそのようなボンディングワイヤ9を設けなかった。そして信号電極7の一端に高周波信号を印加し、信号電極7の他端から高周波信号を取り出したときのS21特性を求めた。その結果を図7に示す。
図7に示すように、S21特性は周波数の増加に伴って徐々に低下し、ボンディングワイヤ9を設けていない比較例のS21特性には比較的大きなディップが数多く発生したのに対し、ボンディングワイヤ9を設けた実施例1のS21特性にはディップがほとんど発生せず、良好な結果となった。比較例では約2.5GHzにディップのわずかな兆候が現れ、第3高調波である約7.5GHzにおいてディップがはっきりと現れ、さらに高い高調波では周波数が高くなるにつれてディップがさらに大きくなった。
<ディップの最低周波数の考察>
ボンディングワイヤの本数が進行波電極のS21特性に現れるディップの最低周波数にどのような影響を与えるかを評価した。図8は、進行波電極の評価モデルとそのS21特性に現れるディップの最低周波数との関係を示す図であって、図8(a)は評価モデルの略平面図、図8(b)は評価モデルのS21特性のグラフである。
図8(a)に示すように、コプレーナ線路の長さL=22.8mm、ボンディングワイヤの本数N=5とした場合、そのS21特性は図8(b)のようになり、ディップの最低周波数Fdip1は約8.1GHzとなった。また、進行波電極の実行屈折率n=2.24とすると、コプレーナ線路の実効分割長さLdiveff=(L×n)/(N+1)=0.12となった。なお、コプレーナ線路の実効分割長さLdiveffは、ボンディングワイヤを設けることで分割された複数のコプレーナ線路部分の長さの平均値であり、各コプレーナ線路部分の長さは、隣接する2本のワイヤ間のコプレーナ線路に沿った距離、あるいはワイヤと入力部又は出力部との間のコプレーナ線路に沿った距離である。
続いて、コプレーナ線路の長さL及びボンディングワイヤの本数Nを可変パラメータとして種々変化させたときのディップの最低周波数Fdip1の複数のプロット値から近似直線を求め、実効分割長さLdiveffとディップの最低周波数Fdip1との関係式を求めた。なお、コプレーナ線路の長さL及びボンディングワイヤの本数Nによっては、ボンディングワイヤが等間隔で設けられている場合もあれば、異なる間隔で設けられている場合もある。
図9は、ボンディングワイヤの本数とS21特性のディップの最低周波数との関係を示すグラフであって、横軸はコプレーナ線路の実効分割長さLdiveffの逆数1/Ldiveff[1/mm]、縦軸はディップの最低周波数Fdip1[GHz]をそれぞれ示している。
図9に示すように、実効分割長さLdiveffの逆数とディップの最低周波数Fdip1との関係式は、光導波路が直線型の場合とS字型の場合とで異なり、S字型の場合にはy=65.84xとなり、直線型の場合にはy=150xとなった。この関係式を用いれば、S21特性に現れるディップの最低周波数が基準値から3dB(半値)低下する周波数よりも高くなるようにボンディングワイヤの本数を決定することが可能である。
なお、ここで得られている図9のグラフは,信号電極7の全幅W、信号電極7と第2の接地電極8Bとの間隔WG2、信号電極7と第1の接地電極8Aとの間隔WG3の値を変化させてもほとんど変わらず、電極幅及び電極間隔の影響を受けなかった。ただし、間隔WG2と間隔WG3の値が異なるときにディップ改善効果が特に大きかった。
<S字型の光導波路に対するボンディングワイヤの位置の考察>
ボンディングワイヤ9の位置が光変調器のEO周波数応答特性に与える影響について考察するため、S字型のコプレーナ電極のS21特性を評価した。
図10(a)のように、実施例2の進行波電極構造では、進行波電極の直線部10e,10e,10eのうち、中央の直線部10e上にはボンディングワイヤ9を設けず、両側の直線部10e,10e上にそれぞれ9本(合計18本)のボンディングワイヤ9を等間隔に設けた。その結果、図11(a)に示すように、実施例2のS21特性は、高周波での損失が非常に大きかった。
図10(b)のように、実施例3の進行波電極構造では、中央の直線部10e上だけに9本のボンディングワイヤ9を等間隔に設け、両側の直線部10e,10e上にはボンディングワイヤ9を設けなかった。その結果、図11(b)に示すように、実施例3のS21特性は、多数のディップが発生しているものの高周波での損失が小さく、良好な高周波特性となった。
1 基板
2 導波層
2r リッジ部
3 保護層
4 バッファ層
5 絶縁層
6 電極層
7,7A,7B 信号電極
,7A,7B 信号電極の上層部
,7A,7B 信号電極の下層部
7i 信号電極の一端
7o 信号電極の他端
8A 第1の接地電極
8B 第2の接地電極
8B 第2の接地電極の上層部
8B 第2の接地電極の下層部
8C 第3の設置電極
9,9A,9B ボンディングワイヤ(接続導体)
10 マッハツェンダー光導波路
10A 第1の光導波路
10B 第2の光導波路
10c 分波部
10d 合波部
10e 第1直線部
10e 第2直線部
10e 第3直線部
10f 第1湾曲部
10f 第2湾曲部
10i 入力光導波路
10o 出力光導波路
12 終端抵抗
100,200,300,400A,400B 光変調器
,G1A,G1B,G,G 電極間領域
11 信号電極の下層部の下面
12 信号電極の上層部の下面
21 第2の接地電極の下層部の下面
22 第2の接地電極の上層部の下面
Si 入力光
So 変調光

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された電気光学材料膜からなり、互いに隣り合う第1及び第2の光導波路を含む導波層と、
    少なくとも前記第1及び第2の光導波路の上面を覆うバッファ層と、
    前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の信号電極と、
    前記第1の信号電極を挟むように設けられた第1及び第2の接地電極と、
    前記第1の信号電極を跨いで前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを電気的に接続する少なくとも一つの接続導体とを備え、
    前記第1の接地電極は、前記第1の光導波路から見て前記第2の光導波路と反対側に設けられており、
    前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向しており、
    前記第1の信号電極と前記第1の接地電極の間隔は、前記第1の信号電極と前記第2の接地電極との間隔よりも広く、
    前記第1の信号電極は、前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の下層部と、前記第1の下層部の上方に設けられた第1の上層部とを有し、
    前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向する第2の下層部と、前記第2の下層部の上方に設けられた第2の上層部とを有し、
    前記第2の下層部の下面の幅は、前記第2の上層部の幅よりも狭く、
    前記第1及び第2の光導波路は、直線部と湾曲部とを有し、
    前記第1の信号電極の前記第1の下層部の下面は、前記バッファ層を介して少なくとも前記第1の光導波路の前記直線部と対向しており、
    前記第2の接地電極の前記第2の下層部の下面は、前記バッファ層を介して少なくとも前記第2の光導波路の前記直線部と対向していることを特徴とする光変調器。
  2. 前記接続導体はボンディングワイヤである、請求項1に記載の光変調器。
  3. 1GHz又は2GHzのときのS21特性値を基準値とするとき、前記ボンディングワイヤの本数は、Electro-Optical周波数応答特性に現れるディップの最低周波数が前記基準値から3dB低下するS21特性値が得られる周波数よりも高くなる本数のうち、最小本数が設定される、請求項2に記載の光変調器。
  4. 前記第1の下層部の下面の幅は、前記第1の上層部の幅よりも狭い、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光変調器。
  5. 前記バッファ層の上方に設けられ、前記第1の信号電極及び前記第1及び第2の接地電極を含む電極層と、
    前記バッファ層と前記電極層との間に設けられた絶縁層とをさらに備え、
    前記絶縁層は、前記第1及び第2の光導波路の上方にそれぞれ位置する第1及び第2の開口を有し、
    前記第1の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第1の下層部は、前記第1の開口内に埋め込まれており、
    前記第2の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第2の下層部は、前記第2の開口内に埋め込まれている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光変調器。
  6. 前記第1及び第2の光導波路は、互いに平行な第1乃至第3の直線部と、前記第1の直線部の他端と前記第2の直線部の一端とを接続する第1の湾曲部と、前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを接続する第2の湾曲部とを含む略S字型導波路であり、
    前記接続導体は、少なくとも前記第1の光導波路の前記第2の直線部を覆う前記第1の信号電極を跨ぐ位置に設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光変調器。
  7. 基板と、
    前記基板上に形成された電気光学材料膜からなり、互いに隣り合う第1及び第2の光導波路を含む導波層と、
    少なくとも前記第1及び第2の光導波路の上面を覆うバッファ層と、
    前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の信号電極と、
    前記第1の信号電極を挟むように設けられた第1及び第2の接地電極と、
    前記第1の信号電極を跨いで前記第1の接地電極と前記第2の接地電極とを電気的に接続する少なくとも一つのボンディングワイヤとを備え、
    前記第1及び第2の光導波路は、互いに平行な第1乃至第3の直線部と、前記第1の直線部の他端と前記第2の直線部の一端とを接続する第1の湾曲部と、前記第2の直線部の他端と前記第3の直線部の一端とを接続する第2の湾曲部とを含む略S字型導波路であり、
    前記ボンディングワイヤは、少なくとも前記第1の光導波路の前記第2の直線部を覆う前記第1の信号電極を跨ぐ位置に設けられており、
    1GHz又は2GHzのときのS21特性値を基準値とするとき、前記ボンディングワイヤの本数は、Electro-Optical周波数応答特性に現れるディップの最低周波数が前記基準値から3dB低下するS21特性値が得られる周波数よりも高くなる本数のうち、最小本数が設定されることを特徴とする光変調器。
  8. 前記第1の接地電極は、前記第1の光導波路から見て前記第2の光導波路と反対側に設けられており、
    前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向しており、
    前記第1の信号電極と前記第1の接地電極の間隔は、前記第1の信号電極と前記第2の接地電極との間隔よりも広い、請求項7に記載の光変調器。
  9. 前記第1の信号電極は、前記バッファ層を介して前記第1の光導波路と対向する第1の下層部と、前記第1の下層部の上方に設けられた第1の上層部とを有し、
    前記第2の接地電極は、前記バッファ層を介して前記第2の光導波路と対向する第2の下層部と、前記第2の下層部の上方に設けられた第2の上層部とを有し、
    前記第2の下層部の下面の幅は、前記第2の上層部の幅よりも狭い、請求項8に記載の光変調器。
  10. 前記第1の下層部の下面の幅は、前記第1の上層部の幅よりも狭い、請求項9に記載の光変調器。
  11. 前記バッファ層の上方に設けられ、前記第1の信号電極及び前記第1及び第2の接地電極を含む電極層と、
    前記バッファ層と前記電極層との間に設けられた絶縁層とをさらに備え、
    前記絶縁層は、前記第1及び第2の光導波路の上方にそれぞれ位置する第1及び第2の開口を有し、
    前記第1の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第1の下層部は、前記第1の開口内に埋め込まれており、
    前記第2の上層部は、前記電極層に形成されており、前記第2の下層部は、前記第2の開口内に埋め込まれている、請求項9又は10に記載の光変調器。
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