JP2022155577A - 電気光学デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、電気光学デバイスに関するものである。【解決手段】電気光学デバイスは、基板と、基板上に形成された光導波路と、光導波路を覆うように基板上に形成されたバッファ層と、バッファ層上に形成された電極とを備え、光導波路の側面は、光の伝送方向から見た場合に、少なくとも1つの傾斜度変化点を有する。本発明によれば、駆動電圧を低減しつつ、光の伝送損失を低減することができる電気光学デバイスを提供することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、光通信または光学計測の分野で使用される電気光学デバイスに関するものである。
インターネットの普及に伴い、通信量が急激に増加し、光ファイバー通信の重要性が非常に高まっている。光ファイバー通信は電気信号を光信号に変換し、光ファイバーにより光信号を伝送するものであり、広帯域、低損失、ノイズに強いという特徴を有する。
電気信号を光信号に変換する方式としては、半導体レーザを利用した直接変調方式と光変調器を使用した外部変調方式が知られている。直接変調は光変調器を必要とせずかつ低コストであるが、高速変調には限界があり、高速かつ長距離の応用においては、外部変調方式を採用している。
外部変調方式中で使用される光変調器としては、ニオブ酸リチウム(LiNbO3、以下「LN」と称する)からなる光導波路を使用した光変調器は、高速、低損失、制御光波形の歪みが少ないというメリットがあるが、半導体光学デバイスと比べて、駆動電圧が高いというデメリットがある。
上記デメリットを克服するため、サファイア基板上に薄膜技術を応用して形成されたLN膜を利用した光導波路により、従来と比べて、低駆動電圧化の光学デバイスが実現される(特許文献1、2参照)ことが知られている。また、光導波路の下部に高屈折率膜を設置することで、駆動電圧の低下を実現した光導波路素子(特許文献3参照)が知られている。
ただし、上記の薄膜技術を利用した光変調器及び高屈折率膜を設置した光導波路素子において、駆動電圧が低下するとき、伝送損失が大きくなる。
発明の開示
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、駆動電圧の低減しつつ、光の伝送損失を低減することができる電気光学デバイスを提供することを目的としている。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、駆動電圧の低減しつつ、光の伝送損失を低減することができる電気光学デバイスを提供することを目的としている。
本発明者らは、電気光学デバイスの駆動電圧及び光の伝送損失のメカニズムについて深く研究した結果、当業者がこれまで考えられなかった全く新しい見解を発見した。即ち、(1)理想的には、光導波路の伝送方向から観察したときの断面(即ち、光の伝送方向に直交する断面)が円形形状であることが期待されている;(2)従来の光導波路において、光導波路の上記断面は通常、台形または四角形の形状であり、光はこれら形状の角部にリークすることで、伝送損失PL(dB/cm)の増加を引き起こす;(3)光導波路の上部の幅が狭いほど電場が集中し、電場効率の指標であるVπ(V)@1550nmが良好であり、かつ駆動電圧が低いが、光導波路の上部の幅が狭すぎる場合を考えた場合、光はLNからなる光導波路の外へ導光され、電気光学効果が小さくなりかつ表面の粗さによる散乱損失が大きくなることから、駆動電圧は逆に大きくなり、そのため、駆動電圧を維持できれば、光導波路の上部の幅を狭すぎないようにすることが好ましい。そして、上記の全く新しい見解に基づいて、本発明者らは、光導波路の断面形状に対して改善を試みたが、光導波路は通常、ドライエッチングによって形成されるため、プロセス上の問題により、光導波路の断面を理想的に円形形状とすることが困難であったため、本発明者らは、光導波路の幅が上部に行くほど狭くなるようにして、光導波路の側面を光の伝送方向から見た時に少なくとも一つの傾斜度変化点を有する(即ち、光導波路の側面を光の伝送方向から見た時に、複数の傾斜度が異なる直線からなる)とすることで、光導波路の断面を円形形状に近づけて、これにより、駆動電圧を低下させながら、光の伝送損失を減少させることができると予想し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明の一側面に係る電気光学デバイスは、基板と、前記基板上に形成された光導波路と、前記光導波路を覆うように前記基板上に形成されたバッファ層と、前記バッファ層上に形成された電極とを備え、前記光導波路の側面は、光の伝送方向から見た場合に、少なくとも1つの傾斜度変化点を有する。
当該電気光学デバイスにおいて、光導波路の側面は、光の伝送方向から見た場合に、少なくとも1つの傾斜度変化点を有する。言い換えれば、光導波路の側面は、光の伝送方向から見た場合に、複数の傾斜度が異なる直線からなるため、光導波路の側面の上部と下部の傾斜度が異なるようにすることで、光導波路の上部の幅が狭くなり、駆動電圧が低下し、かつ光導波路の断面を円形形状に近づけることにより光の伝播損失を減少させることができると考えられる。
また、上記の本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、光の伝送方向から見た場合における前記光導波路の下部側面と前記基板の上面とのなす角度は、60度以上であってもよい。
また、上記の本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記光導波路の最上部の幅は、最下部の幅の40%から75%であってもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、光の伝送方向から見た場合における前記光導波路の最上段の側面と前記基板の上面とのなす角度は、0度よりも大きく80度以下であってもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記傾斜度変化点を複数有してもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記光導波路は、LiNbO3またはLiTaO3からなる膜であってもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記光導波路は、LiNbO3に、Ti、Mg、Zn、In、Sc、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる少なくとも一種の元素がドーピングされている膜であってもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記光導波路はエピタキシャル膜であってもよい。
また、上記本発明の一側面に係る電気光学デバイスでは、前記エピタキシャル膜は、前記基板と交差する方向に配向されていてもよい。
本発明の一側面に係るによれば、駆動電圧の低減しつつ、光の伝送損失を低減することができる電気光学デバイスを提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について詳しく説明する。ここで、図面の説明において、同じまたは同等な要素に対して同じ符号を割り当て、重複する説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1(a)と図1(b)は本発明の第1の実施形態に係る光変調器の上面図であり、図1(a)に光導波路のみを示し、図1(b)に進行波電極を含む光変調器の全体を示す。図1(a)及び図1(b)に示すように、光変調器100は、基板1に形成され互いに平行して設置される第1及び第2の光導波路10a、10bを有するマッハツェンダー光導波路10と、第1の光導波路10aに沿って設置された第1の信号電極20aと、第2の光導波路10bに沿って設置された第2の信号電極20bと、第1の光導波路10aに沿って設置された第1のバイアス電極30aと、第2の光導波路10bに沿って設置された第2のバイアス電極30bとを有する。第1の信号電極20a及び第2の信号電極20bは第1の光導波路10a及び第2の光導波路10bと共に、マッハツェンダー光変調器のRF相互作用部40を構成する。第1のバイアス電極30a及び第2のバイアス電極30bは第1の光導波路10a及び第2の光導波路10bと共に、マッハツェンダー光変調器のDC相互作用部50を構成する。
図1(a)と図1(b)は本発明の第1の実施形態に係る光変調器の上面図であり、図1(a)に光導波路のみを示し、図1(b)に進行波電極を含む光変調器の全体を示す。図1(a)及び図1(b)に示すように、光変調器100は、基板1に形成され互いに平行して設置される第1及び第2の光導波路10a、10bを有するマッハツェンダー光導波路10と、第1の光導波路10aに沿って設置された第1の信号電極20aと、第2の光導波路10bに沿って設置された第2の信号電極20bと、第1の光導波路10aに沿って設置された第1のバイアス電極30aと、第2の光導波路10bに沿って設置された第2のバイアス電極30bとを有する。第1の信号電極20a及び第2の信号電極20bは第1の光導波路10a及び第2の光導波路10bと共に、マッハツェンダー光変調器のRF相互作用部40を構成する。第1のバイアス電極30a及び第2のバイアス電極30bは第1の光導波路10a及び第2の光導波路10bと共に、マッハツェンダー光変調器のDC相互作用部50を構成する。
マッハツェンダー光導波路10はマッハツェンダー干渉計の構造を有する光導波路である。一本の入力光導波路10iから分波部10cにより分岐した第1及び第2の光導波路10a、10bを有し、第1及び第2の光導波路10a、10bは合波部10dを介して一本の出力光導波路10oにまとめられる。入力光Siは分波部10cで分波されて第1及び第2の光導波路10a、10bに沿って第1及び第2の光導波路10a、10bをそれぞれ進行した後、合波部10dで合波され、変調光Soとして、出力光導波路10oから出力される。
第1及び第2の信号電極20a、20bは上面図に第1及び第2の光導波路10a、10bと重なる線状の電極パターンであり、かつその両端が基板1の端面付近に設置される電極パットまで延びる。即ち、第1の信号電極20aと第2の信号電極20bの一端20a1、20b1を基板1の端面付近に設置される電極パットに引き出されて信号入力ポートを形成し、かつ駆動回路60aは信号入力ポートに接続されている。また、第1の信号電極20aと第2の信号電極20bの他端20a2、20b2が基板1の端面付近に設置される電極パットまで引き出され、端末抵抗器60bを介して互いに接続されている。これにより、第1及び第2の信号電極信号20a、20bは差分共面進行波電極として機能する。
第1及び第2のバイアス電極30a、30bは、DC電圧(DCバイアス)を第1及び第2の光導波路10a、10bに印加するように、第1及び第2の信号電極信号20a、20bと独立している。第1のバイアス電極30a及び第2のバイアス電極30bの一端30a1、30b1が基板1の端面付近に設置される電極パットまで引き出されてDCバイアス入力ポートを形成し、かつバイアス回路60cはDCバイアスポートに接続されている。本実施形態において、第1のバイアス電極30aと第2のバイアス電極30bの形成区域は、第1の信号電極20aと第2の信号電極20bの形成区域よりもマッハツェンダー光導波路10の出力端側に設けられているが、入力端側に設けられていてもよい。
上記のように、第1及び第2の信号電極信号20a、20bはRF信号を第1及び第2の光導波路10a、10bに印加し、かつ第1及び第2のバイアス電極30a、30bはDCバイアスを第1及び第2の光導波路10a、10bに印加している。
同じ絶対値を有するが、正負が異なる差分信号(変調信号)は第1及び第2の信号電極20a、20bの一端に入力される。第1の光導波路10aと第2の光導波路10bは例えばニオブ酸リチウムという電気光学効果を有する材料からなるため、第1の光導波路10aと第2の光導波路10bに印加される電場により、第1の光導波路10a及び第2の光導波路10bの屈折率が例えばそれぞれ+Δn及び-Δnのように変化し、一対の光導波路の間の位相差が変化する。当該位相差の変化により変調された信号光は出力導波路10oから出力される。
本実施形態では、第1及び第2の光導波路10a、10bは、LiNbO3からなる膜であるが、これに限定されず、第1及び第2の光導波路10a、10bは、LiTaO3からなる膜であってもよく、LiNbO3に、Ti、Mg、Zn、In、Sc、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる少なくとも一種の元素がドーピングされている膜であってもよい。
本実施形態では、第1及び第2の光導波路10a、10bは、エピタキシャル膜である。エピタキシャル膜は、下記の基板1と交差する方向に配向されていることが好ましい。
図2は本発明の第1の実施形態に係る光変調器における光導波路の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図である。図2に示すように、光変調器100は基板1、導波層2、バッファ層3及び電極層4がこの順に積層してなる多層構造を有する。基板1は例えばサファイア基板である。基板1の表面上には、ニオブ酸リチウム(LiNbO3、以下「LN」と称する)に代表される電気光学材料からなる導波層2が形成される。導波層2はリッジ部2rからなる第1及び第2の光導波路10a、10bを有する。
バッファ層3は第1及び第2の光導波路10a、10b中で伝搬される光が電極20a、20bに吸収されることを防ぐため、導波層2の上面S2のうちリッジ部が形成されていない区域の全面、及び、リッジ部2rの側面S3と上面S4を覆うように、基板1上に形成された層である。バッファ層3は光導波路と電極との間の中間層としての役割を果たせばよく、かつ、バッファ層3の材料が非金属であれば、幅広く選択できる。例えば、バッファ層3は、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などの絶縁材料からなるセラミック層を使用してもよい。バッファ層の材料は結晶性の材料であってよく、非晶質の材料でもよい。バッファ層3は、屈折率が導波層2より低くかつ透明性が高い材料より構成されることが好ましく、例えばAl2O3、SiO2、LaAlO3、LaYO3、ZnO、HfO2、MgO、Y2O3等を使用してよい。光導波路上に形成されるバッファ層3の厚みは0.2~1.2μm程度であってよい。本実施形態において、バッファ層3は第1及び第2の光導波路10a、10bの上面S4だけでなく、導波層2の上面S2のうちリッジ部2rが形成されていない区域の全面、およびリッジ部2rの側面S3を覆うが、バッファ層3は少なくとも導波層2のリッジ部2rの上面S4に形成すればよく、バッファ層3は第1及び第2の光導波路10a、10bの上面S4付近だけを選択的に覆うようにパターニングされてもよい。
電極による光吸収を低減するために、バッファ層3の膜厚は厚いほどよく、第1及び第2の光導波路10a、10bに高い電場を加えるためには、バッファ層3の膜厚は薄いほどよい。電極の光吸収と電極の印加電圧はいわゆる「トレードオフ」関係にあるため、目的に応じて適切な膜厚を設定する必要がある。バッファ層3の誘電率が高いほどVπ(V)@1550nm(電場効率を表す指標)を減らすことができるため好ましく、バッファ層3の屈折率が低いほど、バッファ層3を薄くすることができるため好ましい。通常、誘電率が高い材料の屈折率も高く、両者のバランスを考慮して、誘電率が高くかつ屈折率が比較的低い材料の選定が重要である。一例として、Al2O3の比誘電率は約9であり、かつ屈折率は約1.6であるため、好ましい材料である。LaAlO3の比誘電率は約13であり、かつ屈折率は約1.7であり、また、LaYO3の比誘電率は約17であり、かつ屈折率は約1.7であるため、特に好ましい材料である。
電極層4はバッファ層3に設置されている。電極層4には、第1及び第2の信号電極20a、20b、及び第1及び第2のバイアス電極30a、30bが設置されている。第1及び第2の信号電極20a、20b、及び第1及び第2のバイアス電極30a、30bはそれぞれ第1及び第2の光導波路10a、10bに対応するリッジ部2rと重ねて設置されており、バッファ層3を介して第1及び第2の光導波路10a、10bと対向している。
導波層2は電気光学材料であれば特に限定されないが、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)からなることが好ましい。これはニオブ酸リチウムが大きな電気光学定数を有し、光変調器などの光学デバイスの構成材料に適したためである。以下、導波層2をニオブ酸リチウム膜とした場合の本実施形態の構造について詳しく説明する。
基板1としてはニオブ酸リチウム膜より屈折率が低いものであれば特に限定されないが、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル膜として形成させることができる基板が好ましく、サファイア単結晶基板もしくはシリコン単結晶基板が好ましい。単結晶基板の結晶方位は特に限定されない。ニオブ酸リチウム膜はさまざまな結晶方位の単結晶基板に対して、c軸配向のエピタキシャル膜として形成されやすいという性質を持っている。c軸配向のニオブ酸リチウム膜は3回対称の対称性を有しているので、下地の単結晶基板も同じ対称性を有していることが望ましく、サファイア単結晶基板の場合はc面、シリコン単結晶基板の場合は(111)面の基板が好ましい。
ここで、エピタキシャル膜とは、下地の基板もしくは下地膜の結晶方位に対して、そろって配向している膜のことである。膜面内をX-Y面とし、膜厚方向をZ軸としたとき、結晶がX軸、Y軸及びZ軸方向にともにそろって配向しているものである。例えば、第1に2θ-θX線回折による配向位置でのピーク強度の確認と、第2に極点の確認を行うことで、エピタキシャル膜を証明できる。
具体的には、第1に2θ-θX線回折による測定を行ったとき、目的とする面以外の全てのピーク強度が目的とする面の最大ピーク強度の10%以下、好ましくは5%以下である必要がある。例えば、ニオブ酸リチウムのc軸配向エピタキシャル膜では、(00L)面以外のピーク強度が、(00L)面の最大ピーク強度の10%以下、好ましくは5%以下である。(00L)は、(001)や(002)などの等価な面を総称する表示である。
第2に、極点測定において、極点が見えることが必要である。前述の第1の配向位置でのピーク強度の確認の条件においては、一方向における配向性を示しているのみであり、前述の第1の条件を得たとしても、面内において結晶配向がそろっていない場合には、特定角度位置でX線の強度が高まることはなく、極点は見られない。LiNbO3は三方晶系の結晶構造であるため、単結晶におけるLiNbO3(014)の極点は3つとなる。ニオブ酸リチウム膜の場合、c軸を中心に180°回転させた結晶が対称的に結合した、いわゆる双晶の状態にてエピタキシャル成長することが知られている。この場合、3つの極点が対称的に2つ結合した状態になるため、極点は6つとなる。また、(100)面のシリコン単結晶基板上にニオブ酸リチウム膜を形成した場合は、基板が4回対称となっているため、4×3=12個の極点が観測される。なお、本発明では、双晶の状態にてエピタキシャル成長したニオブ酸リチウム膜もエピタキシャル膜に含める。
ニオブ酸リチウム膜の組成はLixNbAyOzである。Aは、Li、Nb、O以外の元素を表している。xは0.5~1.2であり、好ましくは、0.9~1.05である。yは、0~0.5である。zは1.5~4であり、好ましくは2.5~3.5である。Aの元素としては、K、Na、Rb、Cs、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Cr、Mo、W、Fe、Co、Ni、Zn、Sc、Ceなどがあり、2種類以上の組み合わせでも良い。
ニオブ酸リチウム膜の膜厚は2μm以下であることが望ましい。膜厚が2μmよりも厚くなると、高品質な膜を形成することが困難になるからである。一方、ニオブ酸リチウム膜の膜厚が薄すぎる場合は、ニオブ酸リチウム膜における光の閉じ込めが弱くなり、基板1やバッファ層4に光が漏れることになる。ニオブ酸リチウム膜に電界を印加しても、第1及び第2の光導波路10a、10bの実効屈折率の変化が小さくなるおそれがある。そのため、ニオブ酸リチウム膜は、使用する光の波長の1/10程度以上の膜厚が望ましい。
ニオブ酸リチウム膜の形成方法としては、スパッタ法、CVD法、ゾルゲル法などの膜形成方法を利用するのが望ましい。ニオブ酸リチウムのc軸が基板1の主面に垂直に配向されており、c軸に平行に電界を印加することで、電界に比例して光学屈折率が変化する。単結晶基板としてサファイアを用いる場合は、サファイア単結晶基板上に直接、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル成長させることができる。単結晶基板としてシリコンを用いる場合は、クラッド層(図示せず)を介して、ニオブ酸リチウム膜をエピタキシャル成長により形成する。クラッド層(図示せず)としては、ニオブ酸リチウム膜より屈折率が低く、エピタキシャル成長に適したものを用いる。例えば、クラッド層(図示せず)としてY2O3を用いると、高品質のニオブ酸リチウム膜を形成できる。
なお、ニオブ酸リチウム膜の形成方法として、ニオブ酸リチウム単結晶基板を薄く研磨したりスライスしたりする方法も知られている。この方法は、単結晶と同じ特性が得られるという利点があり、本発明に適用することが可能である。
本実施形態において、図2に示すように、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路10a(10b)のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2rの側面S3は1つの傾斜度変化点P1を有する。言い換えれば、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路10a(10b)のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2rの側面S3は2本の傾斜度が異なる直線L1、L2によって構成される。
このように、リッジ部の側面の上部と下部の傾斜度を異なるようにすることで、リッジ部の上部の幅を下部の幅に対して狭くして駆動電圧を低下させることができ、かつ、リッジ部の断面を円形形状に近づけることにより光の伝播損失を低減することができると考えられる。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路10a(10b)のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2rの最下段の側面(「下部側面」とも称す。以下の説明でも同様。)S31と基板1の上面S1とのなす角度α1は、60度以上90度以下であることが好ましい。なお、角度α1とは、断面においてリッジ部の最下段の側面の延長線と基板の上面に平行する直線とが交差したときの当該リッジ部側の内側の角度である。角度α1の定義について、以下の説明でも同様である。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路10a(10b)のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2rの最上段の側面S32と基板1の上面S1で形成される角度α2は、0度よりも大きく80度以下であることが好ましい。なお、角度α2とは、断面においてリッジ部の最上段の側面の延長線と基板の上面に平行する直線とが交差したときの当該リッジ部側の内側の角度である。角度α2の定義について、以下の説明でも同様である。
このように、光導波路10a(10b)は、基板1側から直線や略垂直に急峻に立ち上がり、その後、1回の傾斜度変化点をもって側面の傾斜度が変わっている。このように上段部分は複数の傾斜度変化点をもってなだらかに光導波路の最上面に達する。
また、リッジ部2rの下部側面S31と基板1の上面S1とのなす角度α1は、リッジ部2rの最上段の側面S32と基板1の上面S1とのなす角度α2より大きい。言い換えれば、上部に向かうほど、下部側面S31及び最上段の側面S32における各側面と基板1の上面S1とのなす角度が小さくなる。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路10a(10b)のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2rの最上部の幅T1は、最下部の幅T2より小さく、最下部の幅T2の40%から75%であることが好ましい。なお、リッジ部2rの最上部の幅T1とは、リッジ部2rの上部が台形の場合、台形の上辺の長さを意味している。リッジ部の最上部の幅の定義について、以下の説明でも同様である。
(第1の実施形態の変形例)
図3は本発明の第1の実施形態の変形例に係る光変調器の図2に対応する断面図である。第1の実施形態において、同じ材料で構成されたバッファ層3でリッジ部2rの上面S4と側面S3を覆う例を示したが、これに限られず、図3に示すように、リッジ部2rの上面S4を覆うバッファ層の材料とリッジ部2rの側面S3を覆うバッファ層の材料とは異なってもよい。
図3は本発明の第1の実施形態の変形例に係る光変調器の図2に対応する断面図である。第1の実施形態において、同じ材料で構成されたバッファ層3でリッジ部2rの上面S4と側面S3を覆う例を示したが、これに限られず、図3に示すように、リッジ部2rの上面S4を覆うバッファ層の材料とリッジ部2rの側面S3を覆うバッファ層の材料とは異なってもよい。
即ち、図3に示すように、本変形例に係るバッファ層3’は第1のバッファ層31と第2のバッファ層32を有する。第1のバッファ層31はリッジ部2rの間かつ導波層2の上面S2に形成される。第2のバッファ層32は第1のバッファ層31の上面S5とリッジ部2rの上面S4とに形成される。第1のバッファ層31の材料と第2のバッファ層32の材料とはお互い異なる。このようにして、第1のバッファ層の材料を第2のバッファ層の材料と異なるようにすることで、より効果的に光の伝播損失を減少させることができる。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係る光変調器の図2に対応する断面図である。第2の実施形態に係る光変調器と第1の実施形態に係る光変調器の異なる点はリッジ部2r’の形状のみであり、その他の構造はいずれも第1の実施形態に係る光変調器と同じであるため、その説明を省略する。
図4は本発明の第2の実施形態に係る光変調器の図2に対応する断面図である。第2の実施形態に係る光変調器と第1の実施形態に係る光変調器の異なる点はリッジ部2r’の形状のみであり、その他の構造はいずれも第1の実施形態に係る光変調器と同じであるため、その説明を省略する。
具体的には、図4に示すように、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の側面S3’は複数(ここでは、2つ)の傾斜度変化点P1’とP2’とを有する。言い換えれば、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の側面S3’は3本の傾斜度が異なる直線L1’、L2’、L3’によって構成される。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の下部側面S31’と基板1の上面S1とのなす角度α1は、60度以上90度以下であることが好ましい。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の第二段の側面S32’と基板1の上面S1とのなす角度βは、0度よりも大きく80度以下であることが好ましい。なお、角度βとは、断面においてリッジ部の第二段の側面の延長線と基板の上面に平行する直線とが交差したときの当該リッジ部側の内側の角度である。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の最上段の側面S33’と基板1の上面S1とのなす角度α2は、0度よりも大きく80度以下であることが好ましい。
また、リッジ部2r’の下部側面S31’と基板1の上面S1とのなす角度α1はリッジ部2r’の第二段の側面S32’と基板1の上面S1とのなす角度βより大きく、リッジ部2r’の第二段の側面S32’と基板1の上面S1とのなすβは、リッジ部2r’の最上段の側面S33’と基板1の上面S1とのなす角度α2よりも大きい。言い換えれば、上部に向かうほど、下部側面S31’、第二段の側面S32’及び最上段の側面S33’における各側面と基板1の上面S1とのなす角度が小さくなる。
また、光の伝送方向から見た場合に、即ち、光導波路のY軸方向の任意の位置を通過し当該位置での光の伝送方向に垂直するA-A’線で切り取られる断面図において、リッジ部2r’の最上部の幅T1は、最下部の幅T2より小さく、最下部の幅T2の40%から75%以下であることが好ましい。
実施例
表1に示す断面形状を有する光導波路(図5~図13に示す光導波路)の実施例1~11、および比較例1(傾斜度変化点を持たない断面が矩形状の導波路)を作製し、それらの電場効率の指標のVπ(V)@1550nmと伝送損失PL(dB/cm)を測定し、結果を表1に示した。なお、図5~6、12~13に示すように、実施例1~2、8~9の光導波路の形状は第1の実施形態に対応し、実施例10~11の光導波路の形状は実施例1~2、8~9と同様に第1の実施形態に対応し、図7~9に示すように、実施例3~5の光導波路の形状は第2の実施形態に対応している。また、図10~11に示すように、実施例6~7において、光導波路の形状は、ステップ型であり、上部の角部が削られた構造である。また、表1中には基板から数え最初の傾斜度変化点(α1またはβの発生点)の位置を光導波路高さを100%とした時の比率で示すと共に、光導波路最上部から数え最初の傾斜度変化点(α2の発生点)の位置を光導波路高さを100%とした時の比率で示している。更に、(1.98-PL)/Vπを示す。このデータは小さい値を取ることが好ましいVπを分母とし、大きい値を持つことが好ましいもの(比較例の特性1.98に対して損失分を差し引いた伝搬量を示す比較値)を分子に設定しているため(1.98-PL)/Vπの値が大きいほど、VπとPLの値が共にバランスよく、優れた特性であることが分かる。
表1に示す断面形状を有する光導波路(図5~図13に示す光導波路)の実施例1~11、および比較例1(傾斜度変化点を持たない断面が矩形状の導波路)を作製し、それらの電場効率の指標のVπ(V)@1550nmと伝送損失PL(dB/cm)を測定し、結果を表1に示した。なお、図5~6、12~13に示すように、実施例1~2、8~9の光導波路の形状は第1の実施形態に対応し、実施例10~11の光導波路の形状は実施例1~2、8~9と同様に第1の実施形態に対応し、図7~9に示すように、実施例3~5の光導波路の形状は第2の実施形態に対応している。また、図10~11に示すように、実施例6~7において、光導波路の形状は、ステップ型であり、上部の角部が削られた構造である。また、表1中には基板から数え最初の傾斜度変化点(α1またはβの発生点)の位置を光導波路高さを100%とした時の比率で示すと共に、光導波路最上部から数え最初の傾斜度変化点(α2の発生点)の位置を光導波路高さを100%とした時の比率で示している。更に、(1.98-PL)/Vπを示す。このデータは小さい値を取ることが好ましいVπを分母とし、大きい値を持つことが好ましいもの(比較例の特性1.98に対して損失分を差し引いた伝搬量を示す比較値)を分子に設定しているため(1.98-PL)/Vπの値が大きいほど、VπとPLの値が共にバランスよく、優れた特性であることが分かる。
上記の表1からわかるように、光導波路の下部側面と基板の上面とのなす角度α1を60度以上、かつ光導波路の最上段の側面と基板の上面とのなす角度α2を0度よりも大きく80度以下としたことで、低い駆動電圧を基本的に維持したまま、同時により効果的に光の伝播損失を低下させることができた。
基板から数えて最初の傾斜度変化点の高さが光導波路高さの50%以上であることが好ましく、59%~85%であることがより好ましい。
光導波路最上部から数えて最初の傾斜度変化点の高さが光導波路高さの60%以上であることが好ましく、80~90%であることがより好ましい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限られず、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、様々な変更を実施してもよく、これらも本発明の範囲内に含まれていることは勿論である。
例えば、上記の実施形態において、基板1にエピタキシャル成長したニオブ酸リチウム膜からなる一対の光導波路10a、10bを備える光変調器を例示したが、本発明はこのような構造に限られず、チタン酸バリウム、ジルコンチタン酸鉛などの電気光学材料で光導波路を形成した光変調器であってもよい。また、導波層2として、電気光学効果を有する半導体材料、高分子材料などを使用してもよい。
また、上記実施形態において、リッジ部の側面にそれぞれ1つの傾斜度変化点と2つの傾斜度変化点を有する例を示したが、リッジ部の側面には3つ以上の傾斜度変化点を有してもよい。
また、上記実施形態において、一対の光導波路10a、10bを示したが、光通信または光学計測の機能を発揮できれば、1つの光導波路のみを有してもよく、あるいは、3つ以上の光導波路を有してもよい。
また、上記実施形態において、リッジ部の側面は複数本の直線からなるが、これに限定されず、図14に示すように、リッジ部の側面を構成する線のうち一つ又は複数の線が曲線になる場合もある。
また、上記実施形態において、本発明を光変調器に応用した例であったが、本発明は光スイッチ、光共振器、光分岐回路、センサー素子、ミリ波発生器などの光通信または光学計量の機能を実現できる任意の電気光学デバイスに応用してもよい。
Claims (9)
- 基板と、前記基板上に形成された光導波路と、前記光導波路を覆うように前記基板上に形成されたバッファ層と、前記バッファ層上に形成された電極と、を備え、
前記光導波路の側面は、光の伝送方向から見た場合に、少なくとも1つの傾斜度変化点を有することを特徴とする電気光学デバイス。 - 光の伝送方向から見た場合における前記光導波路の下部側面と前記基板の上面とのなす角度は、60度以上であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学デバイス。
- 前記光導波路の最上部の幅は、最下部の幅の40%から75%であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学デバイス。
- 光の伝送方向から見た場合における前記光導波路の最上段の側面と前記基板の上面とのなす角度は、0度よりも大きく80度以下であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の電気光学デバイス。
- 前記傾斜度変化点を複数有することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の電気光学デバイス。
- 前記光導波路は、LiNbO3またはLiTaO3からなる膜であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の電気光学デバイス。
- 前記光導波路は、LiNbO3に、Ti、Mg、Zn、In、Sc、Er、Tm、Yb、Luから選ばれる少なくとも一種の元素がドーピングされている膜であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の電気光学デバイス。
- 前記光導波路はエピタキシャル膜であることを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の電気光学デバイス。
- 前記エピタキシャル膜は、前記基板と交差する方向に配向されていることを特徴とする請求項8に記載の電気光学デバイス。
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