JP7027608B1 - フィンチューブ熱交換器及びこれを備えた空気調和機 - Google Patents
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Abstract
Description
空気調和機は、室外に設置された室外機と室内に設置された室内機によって構成され、室内の暖房や冷房を行なう。室外機と室内機には、空気と冷媒とを熱交換させる熱交換器(室外熱交換器、室内熱交換器)と、熱交換器に空気を流す送風機(室外送風機、室内送風機)と、室外機と室内機を接続する冷媒配管などが備えられている。
図1に示すように、空気調和機100は、室外機90と複数の室内機91を備えており、室外機90と各室内機91は配管10を介して接続され、2つの室内機91は配管10により並列に接続されている。本実施例では、室内機91を2台とした例を示しているが、室内機91は、1台又は3台以上としても良い。
室内機91は、この例では2台設けられており、それぞれ室内熱交換器7、室内膨張弁8及び室内送風機9を備えている。
図2に示すように、室外機90は、略直方体の外形を有している。
室外送風機4は、室外熱交換器3の内側に形成されている内側空間から空気を室外機90の上方に排出するように構成されている。即ち、室外送風機4が回転されると、室外機90の3つの側面に露出する室外熱交換器3の放熱フィンの間から外気を室外機90内に吸い込み、この吸い込んだ空気を室外機90の外部上方に送り出すように構成されている。
室外送風機4は、プロペラファン41(41a,41b)と、このプロペラファン41を回転させるモータ(図示せず)と、プロペラファン41の周囲を覆うベルマウス43を備えている。
室外熱交換器3は、前記凸面部3cを設けることにより、熱交換面積を増大させている。
まず、図3に示す室外熱交換器3に対応する従来の室外熱交換器(フィンチューブ熱交換器)の構成を図4により説明する。なお、図4は室外熱交換器3を正面のやや上方から見た図である。
更に、各列の熱交換部71~73にそれぞれ通される伝熱管は、熱交換効率を良くするため、空気の流れ方向に対して互いに千鳥状になるように配置されている。
各熱交換器30a,30bは、空気(気体)が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層して配置され、空気流に対して複数列組み合わせて配置された複数枚の板状の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを積層方向に貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管(この例ではU字伝熱管)51を備える。また、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管51は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている。
液冷媒入口2~8から下部側熱交部30LのU字伝熱管に流入した液冷媒も、それぞれ上記と同様に流れて、上部側熱交部30Uのガス冷媒出口5~32から流出する。
図7に示す室外熱交換器3は、図5で説明した室外熱交換器3よりもパス数の少ない簡単なパス構成の室外熱交換器3とした例を示すものである。
液冷媒出入口61から、第1列熱交換部(最も上流側の熱交換部)71のU字伝熱管51の端部51aに流入した液冷媒は、U字伝熱管51を1往復する。その後、三又ジョイント(3方向のパス接続管)55で上下に分流され、各U字伝熱管51をそれぞれ1往復した後、接続管61a,61bを通り、上部側熱交部30Uにおける第1列熱交換部71の2つのU字伝熱管51に入る。それぞれU字伝熱管51を1往復した後、三又ジョイント55を介して再び上下に分流される。
なお、図7に示す室外熱交換器3は、熱交換器30a,30bが、図5に示すように、U字状に折り曲げられた形状にはなっていないが、図5と同様にU字状に構成しても良い。
伝熱フィンが多数積層された第1列と第2列の各熱交換部71,72には、前記伝熱フィンに挿入された複数のU字伝熱管51が上下方向(段方向)に重ねて並ぶように配置されている。
具体的には、図11に示すように三又ジョイント55aを構成している。即ち、曲管で構成されて冷媒入口管を、図12に示すように、2つの冷媒出口管の中央に接続するのではなく、本実施例では図11に示すように、一方の冷媒出口管側に接続している。このように構成することにより、三又ジョイント55aの冷媒入口管に入った冷媒は、図の矢印で示すようにカーブした流れとなるため、流れる冷媒には遠心力Fが作用する。このため、三又ジョイント55aの分流部では、矢印Dに示すように、流れが図の左側に引っ張られた流れとなり、左側に流れる流量を右側に流れる流量よりも増加させることができる。
この実施例2に係る空気調和機100(図1参照)は、上述した実施例1に係る空気調和機100と室外機90のみが異なる。なお、本実施例の説明において、実施例1と同一或いは相当する部分に対しては同一の符号を付し、実施例1と異なる部分を中心に説明する。
図13において、4(4a,4b)は室外送風機、11は支持フレーム、12はベース部材、13は天板、41(41a,41b)はプロペラファン、44はケーシングである。本実施例での室外熱交換器3は、図13及び図14に示すように、左右の熱交換器30a,30bにおける側面部3aの前方から折れ曲がった前面部3a´を有している。この点が上述した実施例1の室外熱交換器3(図3参照)とは異なっている。また、本実施例では前面部3a´を備えているため、室外機90の前面に設けられているパネル31は前面部3a´の間に配設されている。このため、パネル31の幅は実施例1のものより小さくなっている。
即ち、本実施例2の室外熱交換器3は、前面部3a´、側面部3a、背面部3b及び凸面部3cが、室外機90の外周に沿うように4面配置されるので、室外熱交換器3の伝熱性能を向上させることができる。これにより室外機90を大型化させることなく、室外熱交換器3の通風抵抗を低減させることができるので、省エネルギ性能に優れ、且つコンパクト化できる空気調和機を得ることができる。
また、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
3a:側面部、3a´:前面部、3b:背面部、3c:凸面部、3d:端部、
4(4a,4b):室外送風機、5:アキュムレータ、
6(6a,6b):室外膨張弁、7:室内熱交換器、8;室内膨張弁、
9:室内送風機、10:配管、
11:支持フレーム、12:ベース部材、13:天板、
30:熱交換器(30a:左側熱交換器、30b:右側熱交換器)、
30L:下部側熱交部、30U:上部側熱交部、
31:パネル、31a:サービススペース、33:電気箱、38:サイドプレート、
39:間隙、15:液阻止弁、16:ガス阻止弁、
40:連結ピラー、41(41a,1b):プロペラファン、43:ベルマウス、
44:ケーシング、
51:U字伝熱管(伝熱管)、51a:端部、52:パス接続管、
53,54:接続管、55:三又ジョイント(3方向のパス接続管)、60:中心軸、
61,62:液冷媒出入口、61a,61b,62a,62b:接続管、
61c~61f,62c~62f:ガス冷媒出入口、
63:ガスヘッダ、70:対向部、
71:第1列熱交換部、72:第2列熱交換部、73:第3列熱交換部、
90:室外機、91:室内機、
100:空気調和機。
Claims (8)
- 空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されており、
前記伝熱管はU字状に曲げられた円管により形成されたU字伝熱管で構成され、このU字伝熱管は複数設けられ、複数の前記U字伝熱管の端部を繋ぐパス接続管を備え、
前記各熱交換器は、空気が流れる方向に沿って並べられた複数列の熱交換部で構成され、複数列の前記熱交換部を跨ぐように配置されている前記U字伝熱管を備え、
前記各熱交換器は、上部側熱交部と下部側熱交部を備え、
前記上部側熱交部における空気流れに対し最も下流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が接続されるガスヘッダと、
前記下部側熱交部における空気流れに対し最も上流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が接続される液冷媒出入口と、
前記下部側熱交部における最も下流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部と、前記上部側熱交部における最も上流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が、接続管を介して接続されていることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。 - 請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器において、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して180°上下反転させて配置した関係になるように構成されていることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。 - 空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されており、
前記伝熱管はU字状に曲げられた円管により形成されたU字伝熱管で構成され、このU字伝熱管は複数設けられ、複数の前記U字伝熱管の端部を繋ぐパス接続管を備え、
前記各熱交換器は、空気が流れる方向に沿って並べられた複数列の熱交換部で構成され、複数列の前記熱交換部を跨ぐように配置されている前記U字伝熱管を備え、
前記各熱交換器は、上部側熱交部と下部側熱交部を備え、
前記上部側熱交部における空気流れに対し最も上流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が接続されるガスヘッダと、
前記下部側熱交部における空気流れに対し最も下流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が接続される液冷媒出入口と、
前記下部側熱交部における最も上流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部と、前記上部側熱交部における最も下流側となる前記熱交換部の前記U字伝熱管の端部が、接続管を介して接続されていることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。 - 空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されており、
前記伝熱管はU字状に曲げられた円管により形成されたU字伝熱管で構成され、このU字伝熱管は複数設けられ、複数の前記U字伝熱管の端部を繋ぐパス接続管を備え、
前記各熱交換器は、上部側熱交部と下部側熱交部を備え、
前記上部側熱交部と前記下部側熱交部は、前記U字伝熱管の端部を繋ぐ接続管を介して接続され、
前記上部側熱交部のパスの長さは、前記下部側熱交部のパスの長さよりも短いことを特徴とするフィンチューブ熱交換器。 - 空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されており、
前記伝熱管はU字状に曲げられた円管により形成されたU字伝熱管で構成され、このU字伝熱管は複数設けられ、複数の前記U字伝熱管の端部を繋ぐパス接続管を備え、
前記熱交換器は、3本の前記U字伝熱管の端部を繋ぐ3方向のパス接続管を備え、
前記3方向のパス接続管は、曲管で構成された1つの冷媒入口管と、2つの冷媒出口管を有しており、前記冷媒入口管は2つの前記冷媒出口管の一方側に接続されていることを特徴とするフィンチューブ熱交換器。 - 室外熱交換器と、前記室外熱交換器の上部に配設された送風ファンと、圧縮機を備える空気調和機において、
前記室外熱交換器として請求項1~5の何れか一項に記載のフィンチューブ熱交換器が用いられていることを特徴とする空気調和機。 - 室外熱交換器と、前記室外熱交換器の上部に配設された送風ファンと、圧縮機を備える空気調和機において、
前記室外熱交換器は、
空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されているフィンチューブ熱交換器であり、
前記送風ファンは、前記左右の熱交換器の上部に、それぞれ搭載され、
前記左右の送風ファンをそれぞれ任意の風量に制御する制御装置を備えることを特徴とする空気調和機。 - 室外熱交換器と、前記室外熱交換器の上部に配設された送風ファンと、圧縮機を備える空気調和機において、
前記室外熱交換器は、
空気が通過可能に互いに所定の間隔をあけて積層し、空気流に対して複数列組み合わせて配置した複数枚の伝熱フィンと、複数枚の前記伝熱フィンを貫通し、内部を冷媒が流通するパスを形成する複数の伝熱管を備え、各列の前記伝熱フィンを貫通する前記伝熱管は空気流の方向に対し互いに千鳥状に配置されている熱交換器を、左右に並設して構成されている室外熱交換器であって、
左右に並設された前記熱交換器の一方は、他方の前記熱交換器に対して上下反転させて配置した関係になるように構成されているフィンチューブ熱交換器であり、
左右に並設されている前記各熱交換器に対応して、それぞれに室外膨張弁を備え、それぞれの前記室外膨張弁をそれぞれ任意の膨張弁開度に制御する制御装置を備えることを特徴とする空気調和機。
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