JP7024468B2 - インジケーター機能付き包装材料 - Google Patents

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Description

本発明はインジケーター機能付き包装材料に関する。この包装材料は、例えば、酸素ガスで劣化し、また、低温保存を要する内容物の包装に使用して、この包装体中に酸素ガスが侵入したり、高温に曝されたことを検知して、これを表示する。
良く知られているように、食品や医薬品の中には、酸素ガスによって酸化劣化するものがある。このような内容物は、包装容器中に無酸素状態で密封して保存する。包装容器内部を無酸素状態にする方法には種々の方法が知られており、例えば、包装容器内部を脱気して真空状態とする真空包装や、包装容器内部の空気を窒素ガスや二酸化炭素ガス等の不活性ガスで置換する置換方法等がある。また、内容物と共に酸素吸収剤を密封して、保存中に包装容器内部の酸素ガスを酸素吸収剤に吸収させることにより、包装容器内部を無酸素状態に保つ方法等もある。
いずれの方法を採用しても、例えば包装容器にピンホールが生じたり、長期間の保存により、外部から酸素ガスが侵入した場合には、その酸素ガスによって内容物が劣化する。このため、酸素ガスの侵入を検知してこれを表示するインジケーター機能を有する包装容器が知られている(特許文献1,2)。
インジケーター機能を有するこの包装容器は、いずれも、メチレンブルー等の酸化還元色素と還元剤とを含むインキを使用したものである。メチレンブルーは無酸素雰囲気下では還元型、すなわち無色を呈し、有酸素下では酸素により酸化され、青色を呈する。そこで、このインキを基材フィルムの内面側に印刷して製袋することにより袋状包装容器とし、その内部を無酸素状態に保つと、このインジケーターインキは無色を呈し、一方、包装容器内部に酸素が侵入すると、メチレンブルーは酸化されて青色を呈する。このため、インジケーターインキの色彩によって、酸素ガスの侵入の有無を表示できるのである。
ところで、このように酸素ガスを嫌う内容物の中には、低温で保存する必要のあるものがある。このような内容物については、酸素ガスの侵入の有無に加えて、低温保存が継続されていたか否かを表示できることが望ましい。
特開2003-22797号公報 特開2015-161515号公報
そこで、本発明は、包装容器の内部に酸素ガスが侵入したか否かを表示できると共に、この包装容器の低温保存が継続されていたか否かを表示できるインジケーター機能付き包装材料を提供することを目的とする。
ところで、本発明者の検討によれば、酸化還元色素と還元剤とを含む前記インキをポリアミドフィルムに接触させて、比較的高い温度(例えば40℃)に放置すると、これが無酸素雰囲気下に保存されていた場合でも、このインキが変色することを発見した。この理由は明らかではないが、ポリアミドフィルムは水分を吸収し易いフィルムであるため、そ
の高温雰囲気中でインキ中の酸化還元色素が水分と共にポリアミドフィルムに吸収され、インキ中の組成バランスが崩れたことに起因するものと推測できる。なお、前記インキとポリアミドフィルムとは直接接触していることが望ましいが、両者の間にごく薄い層が介在しても、同様の機能を発揮する。例えば、アンカーコート層を介して前記インキとポリアミドフィルムとが接触している場合である。また、両者の間に蒸着膜が介在している場合にも、同様の機能を発揮する。
本発明はこのような検討結果に基づいてなされたもので、すなわち、請求項1に記載の発明は、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とを備える包装材料であって、前記インジケーターインキ層が、水と酸化還元色素と還元剤とを含む印刷層から成り、このインジケーターインキ層と前記ポリアミドフィルムとが、直接又はアンカーコート層を介して接触していることを特徴とするインジケーター機能付き包装材料である。
また、請求項2に記載の発明は、前記ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とに加えて、酸素バリア性基材フィルムを備えていることを特徴とする請求項1に記載のインジケーター機能付き包装材料である。
また、請求項3に記載の発明は、透明な蒸着膜を有するポリアミドフィルムとインジケ
ーターインキ層とを備える包装材料であって、前記インジケーターインキ層が水と酸化還元色素と還元剤とを含む印刷層から成り、このインジケーターインキ層と前記透明蒸着膜とが、直接又はアンカーコート層を介して接触していることを特徴とするインジケーター機能付き包装材料である。
前述の説明から明らかなように、本発明の包装材料で包装容器を製造し、この包装容器内部を無酸素状態で密封したときには、その内部に酸素ガスが侵入した場合、あるいは、無酸素状態に保たれていても、比較的高い温度(例えば40~60℃)に放置された場合には、変色する。このため、この包装容器が適正に保存されていなかったことが表示されるのである。
図1は本発明の包装材料の具体例に係る要部断面図である。 図2は本発明の包装材料の別の具体例に係る要部断面図である。 図3は本発明の実施例に係る要部断面図である。 図4は比較例に係る要部断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を説明する。図1は本発明の包装材料の具体例に係る要部断面図で、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14とがアンカーコート層13を介して接触している包装材料10の例である。
すなわち、この包装材料10は、その外側から順に、基材フィルム11、ポリアミドフィルム12、アンカーコート層13、インジケーターインキ層14及びシーラント層15を積層して構成されたものである。この包装材料10は、これを製袋して袋状包装容器を製造することができる。
なお、図示のように、インジケーターインキ層14は包装材料10の全面に設ける必要はなく、部分的に設ければ十分である。
また、アンカーコート層13はポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14
との接着力を高めるためのもので、本発明に必須のものではない。アンカーコート層13を設けない場合には、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14とは直接に接触する。また、アンカーコート層13を設けた場合でも、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14との間に他の層が介在してはならず、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14とはアンカーコート層13を介して接触している必要がある。なお、以上のような理由から、アンカーコート層13も部分的に設ければよいが、この場合、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14との接着力を高めるため、インジケーターインキ層14はアンカーコート層13の上に配置されていることが望ましい。
次に、各層を構成する材料について説明する。まず、この包装材料10は、酸素ガスを嫌う内容物を密封包装する包装容器に使用するものであることから、基材フィルム11は酸素ガスに対するバリア性を有していることが望ましい。また、インジケーターインキ層14の色彩を包装容器外面側から透視できる必要があるから、基材フィルム11は透明である必要がある。このような基材フィルム11としては、その層構成中に透明な酸素ガスバリア性の層を有するフィルムが使用できる。例えば、プラスチックフィルム上に透明蒸着膜を設けたフィルムである。プラスチックフィルムは任意のフィルムでよく、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体のフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム等である。また、透明蒸着膜は、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の金属酸化物の蒸着膜を使用できる。なお、このほか、酸素ガスバリア性の層として、エチレン-ビニルアルコール共重合体の層を使用することもできる。
アンカーコート層13は、インジケーターインキ層14の下地として、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14との接着力を高める役割を果たすものである。アンカーコート剤としては、例えば、ウレタン系アンカーコート剤を使用できる。また、インジケーターインキ層14に含まれる酸化還元色素は波長500nm以下の低波長の光によって分解して劣化し易いことから、アンカーコート層13はこの波長の光を吸収する着色剤を含有することが望ましい。波長500nm以下の光を吸収する着色剤は公知である。例えば、黄、赤、紅、白、朱、オレンジ等の色彩の染料や顔料を使用することが可能である。
そして、このアンカーコート層13は、従来公知の方法で塗布又は印刷することにより形成することができる。なお、アンカーコート層13の厚みは薄いことが望ましく、例えば3μm以下であることが望ましい。
次に、インジケーターインキ層14は、包装容器の内部に酸素ガスが侵入した場合に変色するものである。このため、酸化還元色素と還元剤とを必須の成分とする。酸化還元色素は酸素の存在下で変色して酸素ガスの侵入を表示する。還元剤は無酸素状態、すなわち、酸素ガスが侵入していないときに酸化還元色素の変色を防止する機能を有する。なお、前述のように、無酸素状態であっても、比較的高温に放置された場合(例えば例えば40~60℃で30日間放置された場合)には、ポリアミドフィルム12との相互作用に基づいて変色する。
インジケーターインキ層14には、このほか、インジケーターインキ層14には各種添加剤を配合することができる。
酸化還元色素及び還元剤は従来公知の材料でよい。例えば、酸化還元色素としては、メチレンブルーの他、ニューメチレンブルー、ニュートラルレッド、インジゴカルミン、アシッドレッド、サフラニンT、フェノサフラニン、カプリブルー、ナイルブルー、ジフェ
ニルアミン、キシレンシアノール、ニトロジフェニルアミン、フェロイン、N-フェニルアントラニル酸等が使用できる。また、還元剤としては、アスコルビン酸又はその塩、エリソルビン酸又はその塩、D-アラビノース、D-エリスロース、D-ガラクトース、D-キシロース、D-グルコース、D-マンノース、D-フラクトース、D-ラクトースなどの還元糖、第一スズ塩、第一鉄塩等の金属塩等が使用できる。
そして、これら各成分を樹脂バインダー及び溶剤に混合して、塗布又は印刷することにより、インジケーターインキ層14を形成することができる。例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等の各種印刷方法である。
次に、シーラント層15としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を使用することができる。
そして、この包装材料10は、これを製袋して、袋状包装容器を製造することができる。そして、この袋状包装容器に内容物を収容密封して包装体とすることができる。また、内容物としては、酸素ガスを嫌い、また、低温保存を要する内容物が適切であるが、これに限らず、任意の内容物を収容することが可能である。
次に、図2は本発明の包装材料の別の具体例に係る要部断面図で、この例では、ポリアミドフィルム22とインジケーターインキ層24とが、透明な蒸着膜22aとアンカーコート層23とを介して積層されている。なお、透明蒸着膜22aは、ポリアミドフィルム22を蒸着基材として、その表面に製膜されたものである。
すなわち、この包装材料20は、その外側から順に、基材フィルム21、透明蒸着膜22aを有するポリアミドフィルム22、アンカーコート層23、インジケーターインキ層24及びシーラント層25を積層して構成されたものである。この包装材料20も、これを製袋して袋状包装容器を製造することができる。
透明蒸着膜22aが酸素ガスバリア性を有することから、第1の具体例の基材フィルム11と異なり、基材フィルム21には酸素ガスバリア性を必要としない。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン-ビニルアルコール共重合体のフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム等の透明プラスチックフィルムを使用できる。
また、ポリアミドフィルム22はその表面に透明蒸着膜22aを形成したものである。透明蒸着膜22aはポリアミドフィルム22表面に直接形成されていることが望ましいが、アンカーコート層を介して形成したものであってもよい。透明蒸着膜22aとしては酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の金属酸化物の蒸着膜を使用できる。
アンカーコート層13はポリアミドフィルム22表面の透明蒸着膜22aとインジケーターインキ層24との接着力を高めるためのもので、本発明に必須のものではない。アンカーコート層23を設けない場合には、透明蒸着膜22aとインジケーターインキ層24とは直接に接触する。また、アンカーコート層23を設けた場合でも、透明蒸着膜22aとインジケーターインキ層24との間に他の層が介在してはならず、透明蒸着膜22aとインジケーターインキ層24とはアンカーコート層23を介して接触している必要がある。このアンカーコート層23は、第1の具体例のアンカーコート層13と同様の材料及び形成方法で設けることができる。その厚みもアンカーコート層13と同様である。
次に、インジケーターインキ層24も第1の具体例のインジケーターインキ層14と同様の材料及び形成方法で設けることができる。もっとも、ポリアミドフィルム22とイン
ジケーターインキ層24とは、両者の間にアンカーコート層23に加えて透明蒸着膜22aを介在させているから、ポリアミドフィルム22とインジケーターインキ層24との相互作用が小さくなる。このため、無酸素状態で比較的高温に放置された場合、変色に必要な温度は、第1の具体例の場合よりも高い。後述する実施例1~2と実施例3とを比較して分かるように、ポリアミドフィルム12とインジケーターインキ層14とがアンカーコート層13を介して接触している場合、無酸素状態で温度40℃で30日間放置されると変色するが、アンカーコート層23に加えて透明蒸着膜22aを介在させた場合には、同じ条件で放置しても変色しない。もっとも、より高温の60℃で30日間放置された場合には変色する。
(実施例1)
この例は、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とがアンカーコート層を介して接触している包装材料の例である(図1参照)。
まず、基材フィルム11としては、約60nmの厚さの酸化ケイ素からなる透明蒸着層を有するポリエステルフィルムと延伸ポリプロピレンフィルムとを積層した二層構成のフィルムを使用した。透明蒸着層を有するポリエステルフィルムの水蒸気透過度は、40℃、90%RHの条件で2.0g/m・day、酸素透過度は、30℃、70%RHの条件で1.0cc/m・day・atmである。なお、この両フィルムは、サンドラミネート法により、透明蒸着層を有するポリエステルフィルムの透明蒸着層面と延伸ポリプロピレンフィルムとの間に溶融した樹脂を押出し、この溶融樹脂の接着力で積層した。
また、ポリアミドフィルム12として、二軸延伸6-ナイロンフィルムを使用した。そして、このポリアミドフィルム12を前記基材フィルム11に積層した。ポリアミドフィルム12と基材フィルム11とはドライラミネート法により積層した。
次に、ウレタン樹脂、水溶性樹脂、黄色顔料を配合してアンカーコート剤とし、このアンカーコート剤をポリアミドフィルム12上に部分的に塗布してアンカーコート層13を形成した。アンカーコート層13の厚みは3μm以下である。
次に、メチレンブルー、Lアスコルビン酸、グリセリン、合成シリカ粉末及びバインダー樹脂を、水とメタノールとの混合溶媒に溶解又は分散させて、インジケーターインキを配合した。そして、このインジケーターインキをアンカーコート層13に重ねて印刷することにより、インジケーターインキ層14を形成した。
そして、最後に、直鎖状低密度ポリエチレンフィルムをシーラント層15として積層することにより、包装材料を製造した。
(実施例2)
この例も、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とがアンカーコート層を介して接触している包装材料30の例である。なお、この例では、透明な蒸着膜を有するポリアミドフィルムを使用したが、透明な蒸着膜は基材フィルム側に配置した(図3参照)。
すなわち、まず、基材フィルム31としては延伸ポリプロピレンフィルムを使用した。
また、ポリアミドフィルム32として、二軸延伸6-ナイロンフィルムを使用した。そして、このポリアミドフィルム32に酸化アルミウムを約40nmの厚さに真空蒸着して、透明蒸着膜32aを形成した。次に、透明蒸着膜32aを有するこのポリアミドフィルム32を前記基材フィルム31に積層した。基材フィルム31は、図3に示すように、ポリアミドフィルム32の透明蒸着膜32aの面に積層した。なお、ポリアミドフィルム32と基材フィルム31とはドライラミネート法により積層した。
次に、このポリアミドフィルム32上に、アンカーコート層33、インジケーターインキ層14及びシーラント層35を順次形成した。これらアンカーコート層33、インジケーターインキ層34及びシーラント層35の材料及び形成方法は、それぞれ、実施例1と同様である。
(実施例3)
この例は、透明な蒸着膜を有するポリアミドフィルムを使用し、かつ、その透明蒸着膜とインジケーターインキ層とがアンカーコート層を介して接触している包装材料30の例である(図2参照)。
この例でも、基材フィルム21としては延伸ポリプロピレンフィルムを使用した。
また、ポリアミドフィルム22として、二軸延伸6-ナイロンフィルムを使用した。そして、このポリアミドフィルム22に酸化アルミニウムを約40nmの厚さに真空蒸着して、透明蒸着膜22aを形成した。次に、透明蒸着膜22aを有するこのポリアミドフィルム22を前記基材フィルム21に積層した。基材フィルム21は、図2に示すように、ポリアミドフィルム22の透明蒸着膜22aの面とは反対側の面に積層した。なお、ポリアミドフィルム22と基材フィルム21とはドライラミネート法により積層した。
次に、このポリアミドフィルム22の透明蒸着膜22a上に、アンカーコート層23、インジケーターインキ層24及びシーラント層25を順次形成した。これらアンカーコート層23、インジケーターインキ層24及びシーラント層25の材料及び形成方法は、それぞれ、実施例1と同様である。
(比較例)
この例は、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層との間に、アンカーコート層に加えて、透明蒸着層を有するポリエステルフィルムを介在させたものである(図4参照)。
この例でも、基材フィルム41としては延伸ポリプロピレンフィルムを使用した。また、ポリアミドフィルム42として、二軸延伸6-ナイロンフィルムを使用した。そして、このポリアミドフィルム42を前記基材フィルム41に積層した。ポリアミドフィルム42と基材フィルム41とはドライラミネート法により積層した。
次に、そのポリアミドフィルム42側に、約60nmの厚さの酸化ケイ素から成る透明蒸着層を有するポリエステルフィルム46を、透明蒸着層の面にポリアミドフィルム42に対向させて積層した。これもドライラミネート法によって積層した。
そして、このポリエステルフィルム46上に、アンカーコート層43、インジケーターインキ層44及びシーラント層45を順次形成した。これらアンカーコート層43、インジケーターインキ層44及びシーラント層45の材料及び形成方法は、それぞれ、実施例1と同様である。
(評価)
これら実施例1~3、比較例の包装材料を、無酸素状態で保存した。保存条件は3種類である。すなわち、第1の保存条件は25℃、65%RHである。また、第2の保存条件は40℃、75%RHであり、第3の保存条件は60℃、75%RHである。
そして、この3種類の条件で30日間保存した後、インジケーターインキ層44の色彩を観察した。インジケーターインキ層44はアンカーコート層43と重なっているため、実際に観察される色は両者の色を合わせた色となる。この結果を表1に示す。なお、これら実施例1~3、比較例の包装材料の保存開始前においては、いずれも黄色である。そして、この黄色が部分的に緑色に変化した場合を「緑色斑点」とし、全面が緑色に変化した場合を「緑色」として表1に示す。
Figure 0007024468000001
この結果から分かるように、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層との間に他のフィルムが介在する場合(比較例)には、どの保存条件でも色彩は変化せず、黄色の状態を保っている。これに対し、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層との間に他のフィルムが介在しない場合(実施例1~3)には、常温(25℃)で保存した場合には色彩が変化しないが、高温(40℃又は60℃)で保存した場合には、30日間の保存で色彩が変化する。このため、このような高温に放置されたことを表示することができる。
なお、実施例1~2と実施例3とを比較することにより、ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層との間に透明蒸着層が介在する場合(実施例3)には、これが介在しない場合(実施例1~2)に比較して、変色に必要な温度が高い。このため、内容物の適正な保存条件に応じて使い分けることが可能である。
また、保存後の包装材料を開封したところ、実施例1~3および比較例のすべてのインジケーターインキ層が、約1時間で緑色に変色したことから、内部に酸素が侵入した場合にもこれを表示できることが分かる。
10:包装材料 11:基材フィルム 12:ポリアミドフィルム 13:アンカーコート層 14:インジケーターインキ層 15:シーラント層
20:包装材料 21:基材フィルム 22:ポリアミドフィルム 22a:透明蒸着膜 23:アンカーコート層 24:インジケーターインキ層 25:シーラント層

Claims (3)

  1. ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とシーラント層(ただし、ポリプロピレン、および密度が0.94~0.97g/cm であるポリエチレンを除く)とを備える包装材料であって、前記インジケーターインキ層が、水と酸化還元色素と還元剤とを含む印刷層から成り、このインジケーターインキ層と前記ポリアミドフィルムとが、直接又はアンカーコート層を介して接触していることを特徴とするインジケーター機能付き包装材料。
  2. 前記ポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とに加えて、酸素バリア性基材フィルムを備えていることを特徴とする請求項1に記載のインジケーター機能付き包装材料。
  3. 透明な蒸着膜を有するポリアミドフィルムとインジケーターインキ層とを備える包装材料であって、前記インジケーターインキ層が水と酸化還元色素と還元剤とを含む印刷層から成り、このインジケーターインキ層と前記透明蒸着膜とが、直接又はアンカーコート層を介して接触していることを特徴とするインジケーター機能付き包装材料。
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