JP7024221B2 - 表示体、表示体付きデバイス、および、表示体の製造方法 - Google Patents
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Description
上記構成において、前記第1金属層、および、前記第2金属層は、可視領域の光に対する複素誘電率の実部が負の値を有してもよい。
上記構成によれば、誘電体層が樹脂から構成される場合と比較して、材料の選択に基づいて誘電体層の屈折率を広い範囲から選択可能である。
上記構成において、前記周期要素は前記凸部であり、前記凸部の高さは、前記複数の周期要素が並ぶ周期の2分の1の長さよりも小さくてもよい。
上記構成において、前記周期要素は前記凸部であり、前記金属層の厚さは、10nm以上であり、かつ、前記凸部の高さよりも小さくてもよい。
上記構成によれば、金属層と誘電体層とによって構成される格子構造が好適に形成されてプラズモン共鳴が生じやすくなり、また、誘電体層の材料の変更が、プラズモン共鳴で消費される波長領域の変化に反映されやすくなる。また、周期構造体および金属層からなる構造体が、誘電体層に埋没するため、上記構造体が誘電体層によって保護される。
上記構成によれば、上記面積の割合が0.1よりも大きいため、周期構造体の耐久性が高められ、また、凸部の加工の精度が得られやすい。また、上記面積の割合が0.5よりも小さいため、誘電体層を含む層とその上層との界面でのフレネル反射が好適に抑えられる。
上記構成によれば、周期構造体と金属層と保護層とからなる構造体を保護することができる。
上記課題を解決する表示体付きデバイスは、上記表示体と、前記表示体の有する表面と裏面とのうちの一方の面の一部と対向する位置に配置され、前記表示体に向けて光を放つことが可能に構成された光射出構造体と、を備える。
上記製法において、前記金属層の上に、前記金属層の表面形状に追従する形状を有した誘電体層を形成する第3工程を含んでもよい。
図1から図12を参照して表示体および表示体の製造方法の第1実施形態を説明する。なお、表示体は、物品の偽造の困難性を高める目的で用いられてもよいし、物品の意匠性を高める目的で用いられてもよいし、これらの目的を兼ねて用いられてもよい。物品の偽造の困難性を高める目的としては、表示体は、例えば、パスポートや免許証等の認証書類、商品券や小切手等の有価証券類、クレジットカードやキャッシュカード等のカード類、紙幣等に貼り付けられる。また、物品の意匠性を高める目的としては、表示体は、例えば、身に着けられる装飾品や、使用者に携帯される物品、家具や家電等のように据え置かれる物品、壁や扉等の構造物等に取り付けられる。
まず、第1表示領域10Aの構成について以下に説明する。
図2が示すように、第1表示領域10Aは、表示体の表面10Sと対向する方向から見て、複数の孤立領域A2と、各孤立領域A2を囲む単一の周辺領域A3とを含む。図2では、孤立領域A2を説明する便宜上、各孤立領域A2にドットを付して示す。
支持部11の表面には、第1格子層21が位置する。第1格子層21は、複数の第1誘電体層22と、単一の第1金属層23とを備える。各第1誘電体層22は、表示体の表面10Sと対向する方向から見て、孤立領域A2に位置する。単一の第1金属層23は、表面10Sと対向する方向から見て、周辺領域A3に位置する。複数の第1誘電体層22は、表面10Sに沿って、正方配列と六方配列とのいずれか一方である島状配列に並ぶ。
第1格子層21の上には、中間格子層31が位置する。中間格子層31の厚さは、第1格子層21の厚さよりも厚い。中間格子層31の加工の精度が得られる観点において、中間格子層31の厚さは、150nm以下であることが好ましい。
中間格子層31の上には、第2格子層41が位置する。第2格子層41の厚さは、10nm以上200nm以下であることが好ましく、また、第2格子層41の厚さは、中間格子層31の厚さよりも薄い。第2格子層41の加工の精度が得られること、第2格子層41においてプラズモン共鳴が生じやすいこと、各観察による像の色彩が鮮明になることなどの観点において、第2格子層41の厚さは、10nm以上100nm以下であることが好ましい。
次に、表示体が備える光学的な構成を説明する。
ここでは、表示体の表面10S、および、表示体の裏面10Tが、それぞれ空気層と接し、第2中間誘電体層33と第2誘電体層43との各々が、空気層である構成、あるいは、空気層に近い屈折率を有した樹脂層である構成を例として説明する。
図7が示すように、支持部11の屈折率は、誘電体に支配された大きさであって、空気層の屈折率よりも大きい。
ここで、表示体の外側から第2格子層41に入射する白色の光L1は、空気層から第2格子層41に入り、第2格子層41から中間格子層31に入る。第2格子層41に入射する光L1は、空気層に近い屈折率を有した第2格子層41に空気層から入るため、空気層と第2格子層41との界面においては、フレネル反射を生じ難い。また、中間格子層31に入射する光は、空気層に近い屈折率を有した第2格子層41から、空気層に近い屈折率を有した中間格子層31に入るため、ここでも、第2格子層41と中間格子層31との界面においては、フレネル反射を生じ難い。
図8が示すように、表示体の外側から支持部11に入射する白色の光L1は、空気層から支持部11に入り、支持部11から第1格子層21に入る。支持部11に入射した光L1は、空気層よりも高い屈折率を有した支持部11から、空気層よりも低い屈折率を有した第1格子層21に入るため、支持部11と第1格子層21との界面では、フレネル反射を生じやすい。なお、支持部11の屈折率と、第1格子層21の屈折率との差は、第1格子層21と中間格子層31との間の屈折率差よりも大きく、また、中間格子層31と第2格子層41との間の屈折率差よりも大きい。
次に、表示体を製造する方法の一例を説明する。
まず、支持部11の表面に、第1誘電体層22と第1中間誘電体層32とを形成する。第1誘電体層22と第1中間誘電体層32とは、支持部11の表面から突き出た突部として一体に形成される。突部を形成する方法は、例えば、光、あるいは、荷電粒子線を用いたフォトリソグラフィー法や、ナノインプリント法、あるいは、プラズマエッチング法などを採用できる。特に、樹脂からなる支持部11の表面に突部を形成する方法として、例えばナノインプリント法を活用できる。また、硬い材質の基材などを加工することにより突部を形成する場合には、光、あるいは、荷電粒子線を用いたフォトリソグラフィー法とプラズマエッチング法を組み合わせた方法を用いればよい。
図9が示すように、第1金属層23の厚さT2が厚いほど、第1格子層21と支持部11との界面では、フレネル反射による光の強度が大きく、裏面反射観察での像の明度が高まる。構造周期PTに対する第1誘電体層22の幅WTの比が小さいほど、これもまた、裏面反射観察での像の明度が高まる。
これら第1金属層23や第2金属層42を構成する材料は、例えば、アルミニウム、銀、金、インジウム、タンタルなどである。
また、上記成膜方法によって形成される構造体においては、第1金属層23を構成する材料と、第2金属層42を構成する材料とは、相互に等しい。
(1)表面反射観察と裏面反射観察とにおいて別々の色彩を有した像を第1表示領域10Aで視認させられるため、表示体の表裏を判別することが可能となる。また、表示体の貼り付けられた物品に対して、それの真贋の判定を容易なものとすることや、表示体の貼り付けられた物品の意匠性を高めることが可能ともなる。
(6)中間金属層32Aが反射防止機能を備えるため、表面反射観察によって視認される像の色彩を、さらに黒色に近い色彩とすることが可能ともなる。
上記第1実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
[中間格子層31]
・第1中間誘電体層32と第2中間誘電体層33とは、各別の構造体に具体化できる。この際、第2中間誘電体層33は、第1中間誘電体層32の屈折率よりも空気層の屈折率に近い屈折率を有した樹脂層であることが好ましい。
・図10が示すように、第1誘電体層22と第1中間誘電体層32とを一体の構造体として構成する。この一体の構造体である凸部11Tの形状は、支持部11の表面から突き出る錐体状に具体化できる。こうした構造であれば、第1誘電体層22や第1中間誘電体層32の形成に際して、それを形成するための凹版の離型を円滑に進めることが可能である。
・図11が示すように、第2表示領域10Bは、支持部11の表面に金属層23Bのみを備える構成として具体化できる。この際、表面反射観察では、黒色、もしくは、黒色に近い色彩を有する像を、第1表示領域10Aで視認させることができ、かつ、金属光沢を有する像を、第2表示領域10Bで視認させることができる。他方、裏面反射観察では、第1格子層21と支持部11との界面でのフレネル反射による光として、第1格子層21でのプラズモン共鳴によって消費される波長領域の影響を受けた光による有色の像を、第1表示領域10Aで視認させることができ、かつ、金属層23Bと支持部11との界面でのフレネル反射のみが反映された金属光沢を有する像を、第2表示領域10Bで視認させることができる。
・表示体は、第2金属層42の上に保護層をさらに備える。この際、保護層と第2金属層42との界面におけるフレネル反射の強度、および、それに伴う表示体での波長の選択性が、保護層の屈折率によって変わる。そこで、保護層を構成する材料は、表示体に選択させる波長領域に基づき、適宜選択される。
・表示体の表面10Sと対向する方向から見た孤立領域A2の配置は、正方配列および六方配列に限らず、二次元格子状の配列であればよい。すなわち、複数の第1誘電体層22は二次元格子状に並んでいればよく、また、複数の第1中間誘電体層32も二次元格子状に並んでいればよく、また、複数の第2金属層42も二次元格子状に並んでいればよい。換言すれば、周期構造体の周期要素は、サブ波長周期を有した二次元格子状に並んでいればよい。二次元格子状の配列は、二次元平面内において交差する2つの方向の各々に沿って要素が並ぶ配列である。この際、構造周期PTに対する幅WTの比は、1つの方向での構造周期PTに対する幅WTの比であり、当該比が所定の範囲内であるとは、周期要素が並ぶ上記2つの方向の各々について、構造周期PTに対する幅WTの比が所定の範囲内であることを示す。
図13から図16を参照して表示体、表示体付きデバイス、および、表示体の製造方法の第2実施形態を説明する。以下では、第2実施形態と第1実施形態との相違点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
図13が示すように、表示体の第1表示領域10Aは、支持部11、第1格子層21、中間格子層31、および、第2格子層41に加えて、上部格子層51を備えている。第1格子層21、中間格子層31、第2格子層41、および、上部格子層51は、支持部11の表面からこの順に並んでいる。すなわち、第2格子層41は、中間格子層31と上部格子層51とに挟まれている。
第1格子層21は、複数の第1誘電体層22と、単一の第1金属層23とを備える。各第1誘電体層22は、表示体の表面10Sと対向する方向から見て、孤立領域A2に位置する。単一の第1金属層23は、表面10Sと対向する方向から見て、周辺領域A3に位置する。複数の第1誘電体層22は、表面10Sに沿って、正方配列と六方配列とのいずれか一方である島状配列に並ぶ。
中間格子層31は、複数の第1中間誘電体層32と、単一の第2中間誘電体層34とを備える。各第1中間誘電体層32は、表面10Sと対向する方向から見て、孤立領域A2に位置する。単一の第2中間誘電体層34は、表面10Sと対向する方向から見て、周辺領域A3に位置する。複数の第1中間誘電体層32は、表面10Sに沿って、正方配列と六方配列とのいずれか一方である島状配列に並ぶ。
第2格子層41は、複数の第2金属層42と、単一の第2誘電体層44とを備える。各第2金属層42の位置は、表面10Sと対向する方向から見て、孤立領域A2を含む。単一の第2誘電体層44の位置は、表面10Sと対向する方向から見て、周辺領域A3に含まれる。複数の第2金属層42は、表面10Sに沿って、正方配列と六方配列とのいずれか一方である島状配列に並ぶ。
上部格子層51は、複数の第1上部誘電体層52と、単一の第2上部誘電体層53とを備える。各第1上部誘電体層52の位置は、表面10Sと対向する方向から見て、孤立領域A2を含む。単一の第2上部誘電体層53の位置は、表面10Sと対向する方向から見て、周辺領域A3に含まれる。複数の第1上部誘電体層52は、表面10Sに沿って、正方配列と六方配列とのいずれか一方である島状配列に並ぶ。
第1誘電体層22および第1中間誘電体層32は、誘電体であり、例えば、光硬化性樹脂などの樹脂や、石英などの無機材料から構成される。第1誘電体層22および第1中間誘電体層32の各々の屈折率は、空気層よりも高く、例えば、1.2以上1.7以下である。例えば、基材11aの中間層11b、第1誘電体層22、および、第1中間誘電体層32は一体の構造物であり、これらは同一の材料から構成される。
次に、第2実施形態の表示体を製造する方法の一例を説明する。
支持部11、第1誘電体層22、第1中間誘電体層32、第1金属層23、および、第2金属層42は、第1実施形態と同様に形成される。すなわち、第1誘電体層22と第1中間誘電体層32とは、支持部11の表面から突き出た凸部11Tとして一体に形成される。凸部11Tの形成には、例えば、光、あるいは、荷電粒子線を用いたフォトリソグラフィー法や、ナノインプリント法、あるいは、プラズマエッチング法などを採用できる。特に、樹脂からなる支持部11の表面に凸部11Tを形成する方法として、例えばナノインプリント法を活用できる。また、硬い材質の基材などを加工することにより凸部11Tを形成する場合には、光、あるいは、荷電粒子線を用いたフォトリソグラフィー法とプラズマエッチング法を組み合わせた方法を用いればよい。
図15を参照して、第2実施形態の表示体における光学的な構成および作用を説明する。
図15が示すように、表示体の外側から上部格子層51に入射する白色の光L1は、空気層から上部格子層51に入る。上部格子層51の屈折率は、第1上部誘電体層52の屈折率と第2上部誘電体層53の屈折率とによって平均化された大きさに近似される。すなわち、上部格子層51の屈折率は、海成分である第2上部誘電体層53に支配された大きさであり、空気層に近い値である。このとき、光L1は、空気層に近い屈折率を有した上部格子層51に空気層から入るため、空気層と上部格子層51との界面においては、フレネル反射を生じ難い。したがって、空気層と上部格子層51との界面での反射が抑えられ、上部格子層51に入射した光は上部格子層51を透過して第2格子層41に到達する。
各格子層の詳細構成について、好ましい構成例を説明する。
図13および図14に示すように、凸部11Tの高さである厚さT5は、すなわち、第1格子層21と中間格子層31とを合わせた厚さである。厚さT5は、凸部11Tが倒れにくく支持部11と凸部11Tとからなる構造体の耐久性が高められること、および、凸部11Tの加工の精度が得られやすいことから、構造周期PTの2分の1よりも小さいことが好ましい。さらに、プラズモン共鳴や光の干渉の作用によって反射観察や透過観察で視認される色彩が鮮明になる観点から、厚さT5は、50nm以上200nm以下であることがより好ましい。
ちなみに、誘電体層62の厚さT7が小さく、隣り合う凸部11Tの間の領域に位置する誘電体層62が凸部11T上の金属層61よりも窪んでいるとき、第2格子層41の第2誘電体層44の一部もしくは全部は、上部格子層51の第2上部誘電体層53と同一の材料から構成される。すなわち、この場合、第2誘電体層44の一部もしくは全部は、空気層もしくは樹脂層である。ただし、第2誘電体層44は、上述のように、第2中間誘電体層34から連続する構造体であることが好ましく、誘電体層62の厚さT7は、凸部11Tの高さである厚さT5よりも大きいことが好ましい。
図16を参照して、上記表示体を備える表示体付きデバイスの構成を説明する。
図16が示すように、表示体付きデバイス110は、第2実施形態の表示体である表示体100と、光を放つことが可能に構成された光射出構造体70とを備えている。光射出構造体70は、光射出構造体70に照射された光を反射によって射出する構造体、もしくは、光射出構造体70自身の発光によって光を射出する構造体である。例えば、光射出構造体70は、白色光下において白色に見える構造体である。
(9)表示体が、誘電体層62を備えているため、誘電体層62を構成する材料の変更によって、反射観察や透過観察で観察される色彩を調整することが可能であり、こうした色彩の調整についての自由度が高められる。特に、誘電体層62が無機化合物から構成される形態であれば、誘電体層62の屈折率を広い範囲から選択可能である。また、誘電体層62は、金属層61の表面形状に追従する形状を有しているため、誘電体層62の表面が平坦である場合と比較して、表示体の最外面付近でのフレネル反射が抑えられる。その結果、表面反射観察において観察される色彩が鮮明になる。
上記第2実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、第1金属層23と第2金属層42とは、図9に示した形状的特徴を有し得る。そして、金属層61は、第1中間誘電体層32の側面に位置して第2金属層42に連続する金属層である中間金属層32Aを含み得る。中間金属層32Aは、第1中間誘電体層32と第2中間誘電体層34とに挟まれ、第1中間誘電体層32の側面上での厚みが、第1金属層23に近い部位ほど薄い。なお、中間金属層32Aの存在によって、中間格子層31でもプラズモン共鳴が生じ得る。
・第2実施形態においても、第1実施形態の図10で示した構造と同様に、凸部11Tの形状は、支持部11の表面から突き出る錐体状であってもよい。
なお、保護層45は、図17が示すように平坦な表面を有していてもよいし、誘電体層62の表面形状に追従した形状を有していてもよい。
・表示体付きデバイスが備える表示体は、第1実施形態の表示体であってもよい。
上述した表示体およびその製造方法について、具体的な実施例を用いて説明する。
まず、光ナノインプリント法で用いる凹版であるモールドを用意した。具体的には、合成石英基板の表面に、クロム(Cr)からなる膜をスパッタリングによって10nmの厚さに成膜し、電子線リソグラフィによって電子線レジストパターンをCr膜上に形成した。使用したレジストはポジ型であり、膜厚は150nmとした。形成したパターンは、一辺が1cmである正方形形状の領域内に、一辺が160nmである正方形を、構造周期PTが320nmの六方配列に配置したパターンであり、電子線を描画した領域は上記正方形の内側領域である。
Claims (6)
- 基準面を有する支持部と、前記基準面においてサブ波長周期を有した二次元格子状に並ぶ複数の周期要素であって、前記基準面から突出する凸部、もしくは、前記基準面から窪む凹部のいずれかである前記周期要素とを備える誘電体である周期構造体と、
前記基準面のうち前記周期要素を囲む領域と前記周期要素の表面とを含む面である前記周期構造体の表面に位置し、前記周期構造体の表面形状に追従する形状を有した金属層と、
前記金属層における前記周期構造体と接する面とは反対側の面に位置し、前記金属層の表面形状に追従する形状を有した誘電体層と、
前記誘電体層における前記金属層と接する面とは反対側の面に接する保護層であって、前記誘電体層表面の凹部を埋めるとともに当該凹部上から前記誘電体層表面の凸部上に連続する前記保護層と、を表示体の一部である第1表示領域に備え、
前記周期要素は前記凸部であり、
前記第1表示領域における前記基準面と前記凸部とを含む平面において、単位面積あたりにおいて前記凸部が占める面積の割合は、0.1よりも大きく0.5よりも小さく、
前記凸部の並ぶ周期に対する前記凸部の幅の比は、0.25以上0.75以下であり、
前記誘電体層の厚さは、前記凸部の高さよりも大きい
表示体。 - 前記誘電体層は、無機化合物から構成される
請求項1に記載の表示体。 - 前記凸部の高さは、複数の前記凸部が並ぶ周期の2分の1の長さよりも小さい
請求項1または2に記載の表示体。 - 前記金属層の厚さは、10nm以上であり、かつ、前記凸部の高さよりも小さい
請求項1~3のいずれか一項に記載の表示体。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の表示体と、
前記表示体の有する表面と裏面とのうちの一方の面の一部と対向する位置に配置され、前記表示体に向けて光を放つことが可能に構成された光射出構造体と、
を備える表示体付きデバイス。 - 基材の表面に塗工された樹脂に凹版の有する凹凸を転写することにより、前記基材の表面と対向する方向から見て、凸部または凹部である周期要素がサブ波長周期を有した二次元格子状に位置する周期構造体を形成する第1工程と、
前記周期構造体の表面形状に追従する形状を有した金属層を前記周期構造体の上に形成する第2工程と、
前記金属層の上に、前記金属層の表面形状に追従する形状を有した誘電体層を形成する第3工程と、
前記誘電体層の上に、前記誘電体層に接する保護層であって、前記誘電体層表面の凹部を埋めるとともに当該凹部上から前記誘電体層表面の凸部上に連続する前記保護層を形成する第4工程と、を含み、
前記周期構造体と前記金属層と前記誘電体層と前記保護層との積層構造を表示体の一部である第1表示領域に形成する、表示体の製造方法であって、
前記周期要素は前記凸部であり、
前記第1工程では、前記基材の表面と対向する方向から見て、前記第1表示領域にて単位面積あたりにおいて前記凸部が占める面積の割合が、0.1よりも大きく0.5よりも小さく、前記凸部の並ぶ周期に対する前記凸部の幅の比が、0.25以上0.75以下となるように前記凸部を形成し、
前記第3工程では、前記誘電体層の厚さを、前記凸部の高さよりも大きく形成する
表示体の製造方法。
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