JP7023921B2 - キサンテン系染料を含有する着色組成物、カラーフィルター用着色剤およびカラーフィルター - Google Patents

キサンテン系染料を含有する着色組成物、カラーフィルター用着色剤およびカラーフィルター Download PDF

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Description

本発明は、キサンテン系染料を含有する着色組成物、該組成物を用いたカラーフィルター用着色剤および該着色剤を用いたカラーフィルターに関する。
液晶や電界発光(EL)表示装置に、カラーフィルターが用いられることがある。カラーフィルターは、ガラスなどの透光性基板上に、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法などにより着色層を積層することによって製造される。着色層に用いる着色剤は、顔料と染料とに大きく分けられるが、一般的に耐熱性および耐光性に優れるとされる顔料が広く用いられている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、顔料を用いたカラーフィルターは、フィルター中の顔料粒子表面で透過光が反射することによる消偏作用があるためにカラー液晶表示装置の表示コントラスト比が劣化することが知られている。また、顔料は一般的に溶剤に不溶なため、微粒子状にして樹脂などを含む分散液中に分散させる必要があるが、該微粒子が光散乱を起こし、透明性や色純度の向上に問題があった。
これらの問題を改善するため、着色剤として染料のみを用いる方法または染料と顔料を併用する方法などが提案されている。染料は溶剤に可溶であるため、染料を使用したカラーフィルターは、顔料のみを着色剤として使用した場合に比べ消偏作用が抑えられ、分光特性に優れている。カラーフィルターに用いる染料としては、優れた発色性と耐熱性を有する点から、キサンテン系染料(例えば、特許文献3~5参照)などが知られており、下記式(I)で表されるC.I.アシッドレッド289や下記式(II)で表されるC.I.アシッドレッド52などのキサンテン系染料をアゾピリドン系染料と併用することにより、優れた赤色色調が得られることが記載されている。ここで、C.I.とはカラーインデックスを意味する。
Figure 0007023921000001
Figure 0007023921000002
また、キサンテン系染料をフタロシアニン系色素と併用することにより、色彩コントラストおよび色純度の高い青色のカラーフィルターを作製できることが知られている(例えば、特許文献5参照)。
特公表2007-533802号公報 特開2011-252044号公報 特開2002-265834号公報 特開2002-302626号公報 特開平8-327811号公報 国際公開第2016/152636号
社団法人有機合成化学協会編、「新版 染料便覧」、丸善株式会社、1970年、p.426
しかしながら、従来のキサンテン系染料は、耐熱性は十分であっても、カラーフィルター用着色剤の組成物として、他の顔料や樹脂材料と混合する工程において、有機溶剤への溶解性が不十分であるものが多く、溶解性を向上させる技術の開発が望まれている。
有機顔料が溶媒に難溶な場合、ビーズミルなどの機器で物理的に粉砕し、顔料粒径を数十nm程度まで微粒子化した分散液を調製する方法が一般的に用いられるが、しかしながら、溶媒中での微粒子の分散状態を安定に保つために、界面活性剤などの添加剤を必要とし、また、分散が不安定な場合、粒子間で再凝集し、分散液がゲル化する可能性がある。
一般にキサンテン系染料などの染料は、式(I)に示すように、分子内に正に帯電する窒素原子(=N<)や負に帯電する基(―SO など)を有しているため、極性分子である水分子(HO)と水素結合しやすく、水溶性を示す。フォトレジストやカラーフィルターの製造に使用される代表的なグリコールエーテル系の溶媒として、プロピレンエチレンモノメチルエーテル(PGME)などがあるが、これらは分子内に疎水性を持つアルキル基と親水性の水酸基(―OH)やエーテル基(―O―)を有しており、疎水性のアルキル基などを多く含む樹脂材料や界面活性剤などその他のカラーフィルター製造用材料を溶解するのに適した溶媒であり、レジスト材の洗浄用としても優れている。PGMEなどのグリコールエーテル系の有機溶剤中では、水分子などの極性分子は非常によく溶解するが、しかしながら、キサンテン系染料などの比較的大きな分子の固体(粉末状)をそのまま溶媒に溶解しようとする場合、その分子構造・組成によっては溶解性に差がある。
このような染料が極性溶媒中で難溶である原因は、キサンテン系染料のように複数の極性基を有する分子同士が、同一または異なる各置換基間に働く分子間力(ファンデルワールス力、水素結合、イオン結合など)によって、固体中において強固な結合を形成して、数個~数十個単位で凝集体を形成するためと考えられている。そのため、1分子では極性を有する水溶性分子であっても、有機溶媒への溶解性は低くなると考えられている。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、カラーフィルター用着色剤として、色相の調整に優れたキサンテン系染料を含有する着色組成物であって、耐熱性に優れ、カラーフィルターの製造工程において一般的に用いられているプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)などの有機溶媒への良好な溶解性を併せ持つ、キサンテン系染料を含有する着色組成物、該着色組成物を含有するカラーフィルター用着色剤、および該カラーフィルター用着色剤を用いたカラーフィルターを提供することを目的とする。
本発明者は、キサンテン系染料のPGMEなどの有機溶媒への溶解性を高めるために、キサンテン系染料を含有する着色組成物全体において、含水率が3~18重量%となるように調整することによって、耐熱性を維持しつつ、PGMEなどの有機溶媒に対する溶解性が高い着色組成物が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、前記目的を達成するために鋭意研究した結果得られたものであり、以下を要旨とするものである。
1.下記一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する着色組成物であって、含水率が3~18重量%である着色組成物。
Figure 0007023921000003
[式中、R~Rは、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の複素環基を表し、
とR、またはRとRは、互いに結合して環を形成していてもよい。
~Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、―SO 、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表し、
~Rは隣り合う基同士で互いに結合して環を形成していてもよい。
Mは、アルカリ金属原子を表し、xは0または1の整数を表す。
ただし、式中、―SO の数は1個または2個であるものとする。]
2.前記一般式(1)において、Rが水素原子または―SO である、前記1に記載の着色組成物。
3.前記一般式(1)において、R~Rが、置換基を有していてもよい炭素原子数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である、前記1または2に記載の着色組成物。
4.前記着色組成物の25℃±2℃におけるプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)への溶解度が0.5重量%以上である、前記1~3のいずれかに記載の着色組成物。
5.前記1~4のいずれかに記載の着色組成物を含有するカラーフィルター用着色剤。
6.前記カラーフィルター用着色剤を用いたカラーフィルター。
本発明のキサンテン系染料を含有する着色組成物は、耐熱性が高く、かつPGMEなどの有機溶媒への溶解性に優れているため、カラーフィルター用着色剤として有用である。
本発明の実施例4の着色組成物の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
以下に、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。まず、前記一般式(1)で表されるキサンテン系染料について説明する。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」としては、具体的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖状のアルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソオクチル基などの分岐状のアルキル基をあげることができる。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基」としては、具体的に、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基をあげることができる。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の複素環基」としては、具体的に、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基、インデニル基、フルオレニル基、
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、カルバゾニル基、カルボリニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、などをあげることができ、フェニル基が好ましい。ここで、本発明において、「芳香族炭化水素基」とは、単環の芳香族炭化水素基または複環の縮合多環芳香族基からなる基を表すものとする。さらに、本発明において、「複素環基」とは、単環または複環の複素環基を表し、含窒素、含酸素または含硫黄の複素環を表すものとし、芳香族性を有しているものでも、有していないものであってもよい。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有する炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」における「置換基」としては、具体的に、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;―SO
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素原子数3~19のシクロアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの炭素原子数1~19の直鎖状のアルコキシ基;
イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの炭素原子数3~19の分岐状のアルコキシ基;
シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの炭素原子数3~19のシクロアルコキシ基;
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基、トリフェニレニル基、インデニル基、フルオレニル基などの炭素原子数6~19の芳香族炭化水素基もしくは縮合多環芳香族基;
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、カルバゾニル基、カルボリニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基などの炭素原子数2~19の複素環基などをあげることができる。
これらの「置換基」は、1つのみ含まれてもよく、複数含まれてもよく、複数含まれる場合は互いに同一でも異なっていてもよい。また、これら「置換基」はさらに、前記例示した置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有する炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「置換基を有する炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基」または「置換基を有する炭素原子数2~20の複素環基」における「置換基」としては、具体的に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;―SO
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの炭素原子数1~14の直鎖状のアルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソオクチル基などの炭素原子数3~14の分岐状のアルキル基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素原子数3~14のシクロアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの炭素原子数1~14の直鎖状のアルコキシ基;
イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの炭素原子数3~14の分岐状のアルコキシ基;
シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの炭素原子数3~14のシクロアルコキシ基;
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、フルオレニル基などの炭素原子数6~14の芳香族炭化水素基もしくは縮合多環芳香族基;
ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、ナフチリジニル基、インドリル基、ベンゾイミダゾリル基、カルバゾニル基、カルボリニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フラニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、ジベンゾチエニル基、オキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基などの炭素原子数2~14の複素環基などをあげることができる。
これらの「置換基」は、1つのみ含まれてもよく、複数含まれてもよく、複数含まれる場合は互いに同一でも異なっていてもよい。また、これら「置換基」はさらに、前記例示した置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、R~Rで表される「ハロゲン原子」としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などをあげることができる。「ハロゲン原子」としては、フッ素原子または塩素原子が好ましい。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基」または「炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」としては、具体的に、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などの直鎖状のアルキル基;
イソプロピル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、イソオクチル基などの分岐状のアルキル基;
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの直鎖状のアルコキシ基;
イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの分岐状のアルコキシ基;
シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などのシクロアルコキシ基;
ビニル基、1-プロペニル基、アリル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、1-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、イソプロペニル基、イソブテニル基、またはこれらのアルケニル基が複数結合した直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基、などをあげることができる。
一般式(1)において、R~Rで表される、「置換基を有する炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有する炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「置換基を有する炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有する炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基」または「置換基を有する炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」における「置換基」としては、具体的に、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;―SO
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などの炭素原子数3~17のシクロアルキル基;
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基などの炭素原子数1~17の直鎖状のアルコキシ基;
イソプロポキシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t-ブトキシ基、イソオクチルオキシ基などの炭素原子数1~17の分岐状のアルコキシ基;
シクロプロポキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基などの炭素原子数3~17のシクロアルコキシ基;
フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントラセニル基などの炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基もしくは炭素原子数6~17の縮合多環芳香族基などをあげることができる。これらの「置換基」は1つのみ含まれてもよく、複数含まれてもよく、複数含まれる場合は互いに同一でも異なっていてもよい。また、これら「置換基」はさらに、前記例示した置換基を有していてもよい。
一般式(1)において、R~Rとしては、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数5~12のシクロアルキル基または置換基を有していてもよい炭素原子数6~12の芳香族炭化水素基が好ましい。
一般式(1)において、RとRの組み合わせとRとRの組み合わせは、同一でも異なっていてもよい。
一般式(1)において、RとR同士、もしくはRとR同士は、互いに結合し、環を形成していてもよく、その場合に形成される環としては、5員環または6員環が好ましく、5員環がより好ましい。RとR同士、およびRとR同士は、両方の組が環を形成していてもよく、どちらか一組が環を形成していてもよい。
一般式(1)において、R~Rとしては、水素原子、ハロゲン原子、―SO 、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、または置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基が好ましく、水素原子または―SO がより好ましい。また、R~Rのいずれかが―SO である場合、Rが―SO であることがより好ましい。
一般式(1)において、R~R内では、隣り合う基同士で互いに結合し、環を形成していてもよく、その場合に形成される環としては、5員環または6員環が好ましく、6員環がより好ましい。
一般式(1)において、「M」は、アルカリ金属原子を表し、リチウム原子、ナトリウム原子またはカリウム原子が好ましく、リチウム原子またはナトリウム原子がより好ましく、ナトリウム原子が特に好ましい。
一般式(1)において、xは「M」の数を表し、0または1の整数であり、また、一般式(1)で表される化合物は、全体として電荷的に中性である。ただし、一般式(1)において、―SO の数は1個または2個であるものとし、―SO が1個のみ含まれる場合はx=0(Mは存在せず)となり、また、―SO が2個含まれる場合はx=1(Mが1個存在)となる。
一般式(1)で表されるキサンテン系染料は、公知の方法(非特許文献1など参照)によって、例えば以下のように合成することができる。ベンズアルデヒド-2-スルホン酸ナトリウムなどの、相当する置換基を有するスルホニルアルデヒド誘導体と、ジエチルアミノフェノールなどの、相当する置換基を有するヒドロキシフェニルアミン誘導体とを、硫酸などの酸水溶液中、適切な加熱条件で、縮合反応させて、下記一般式(2)で表される中間体が得られる。次に、下記一般式(2)を脱水することにより、下記一般式(3)で表される中間体が得られる。さらに下記一般式(3)を、酸水溶液中、適切な加熱条件下で、塩化鉄(III)(FeCl)と反応させ酸化し、水酸化ナトリウム(NaOH)などの塩基性水溶液で中和した後、塩化ナトリウム(NaCl)などの塩化合物を用いて塩析することにより、一般式(1)で表される化合物を含有する生成物が得られる。
Figure 0007023921000004
Figure 0007023921000005
Figure 0007023921000006
また、一般式(1)で表される化合物は、例えば、出発原料である下記一般式(4)に示す3,6-ジクロロスピロ[9H-キサンテン-9,3’-[3H][2,1]ベンゾオキサチオール]1’,1’-ジオキシド(またはジクロロスルホフルオラン)誘導体と、窒素原子を含むアミン化合物、複素環式化合物などとを、N-メチルピロリドン(NMP)などの、原料を溶解する任意の溶媒中、適切な温度条件下で反応させる方法によっても合成することができる(例えば、特許文献6など参照)。
Figure 0007023921000007
上記一般式(2)~(4)において、R~Rは、一般式(1)における定義と同じ定義を意味する。
一般式(1)で表されるキサンテン系染料の合成法において、析出するキサンテン系染料が強固に付着し撹拌の妨げとなる場合、それを解消あるいは緩和するために、有機溶媒を混合してもよい。混合する有機溶媒としては、対応するキサンテン系染料の十分な溶解性があれば特に制限されず、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;アセトン、2-ブタノン、2-ペンタノン、3-ペンタノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノールなどのアルコール類などを、単独で、または混合して用いることができる。
一般式(1)で表されるキサンテン系染料は、上記の合成方法で得られた生成物を必要に応じて、カラムクロマトグラフィーによる精製;シリカゲル、活性炭、活性白土などによる吸着精製;溶媒による分散洗浄や再結晶、晶析、塩析などの公知の精製を行うことにより、得ることが出来る。これらの精製方法に用いる溶媒は特に限定されず、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類;ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロメタン類;トルエンなどを単独で、または混合して用いることができる。
一般式(1)で表される本発明のキサンテン系染料としては、市販品を用いることができる。具体的には、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド289などのキサンテン系染料、またはこれらの染料を主成分として含有する組成物が市販されている。これらはそのまま用いて本発明の着色組成物を調製してもよく、また、前記のキサンテン系染料の精製方法と同様の方法で精製したものを用いて本発明の着色組成物を調製することができる。
一般式(1)で表される本発明のキサンテン系染料として好ましい化合物の具体例を以下の式(A-1)~(A-37)に示すが、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。なお、下記構造式では、水素原子を一部省略して記載している。また、立体異性体が存在する場合であっても、その平面構造式を記載している。
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本発明に係るキサンテン系染料は、熱重量測定-示差熱分析(TG-DTA)における分解開始温度が、250℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましく、360℃以上であることが特に好ましい。カラーフィルターへの応用を考えた場合、この分解開始温度は高いほど好ましい。
以下、本発明の一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する着色組成物について詳細に説明する。
本発明の着色組成物は、その固形分中における成分において、一般式(1)で表されるキサンテン系染料を主成分として含有し、一定濃度範囲の水分を含有していてもよいものとする。この着色組成物中の水分の存在により、キサンテン系染料のPGMEなどの有機溶媒への溶解性を向上させることができる。具体的には、キサンテン系染料を含有する着色組成物全体において、含水率が3~18重量%とすることによって、耐熱性を維持しつつ、PGMEなどの有機溶媒に対する溶解性が高い着色組成物を得ることができる。ここで本発明における「含水率」とは、着色組成物全体の重量における水分の重量の割合を示し、単位は「重量%」で表すものとする。
本発明に係るキサンテン系染料を含有する着色組成物は、その製造工程において、水分子-キサンテン分子複合体を形成することで、PGMEなどの有機溶媒への溶解性を向上させることができる。このような水分子とキサンテン分子を含有する着色組成物は、固体(粉末など)の状態では、分子間の強固な水素結合によりその固体状態を保持することができ、かつ、溶媒への溶解時には、水分子は容易に溶解し、水分子の溶解と同時にキサンテン分子が分子単位で溶媒中に容易に溶解することができる。また、余分な界面活性剤などを使用しなくてもよいため、分散液の変質(固相-液相の分離など)もなく、他のカラーフィルター製造用材料の溶解性などを損なわずに容易に取り扱うことができる。
本発明に係るキサンテン系染料を含有する着色組成物中における、キサンテン分子と水分子の組成比について説明する。キサンテン分子の酸素原子、窒素原子、―SO 基または金属原子の極性部分が、水分子との水素結合を形成すると見なすと、1個のキサンテン分子と、多くとも、およそ6~8個前後の水分子とが、安定な錯体状(もしくは水和物)構造を形成することが可能であると考えられる。例えば、代表的なキサンテン系染料である式(II)と水分子からなる着色組成物において、キサンテン分子と水分子が安定構造をとるモル比が1:1~1:7である場合、着色組成物全体において、含水率が3~18重量%となる。水分子が1個も無い状態(含水率が3重量%未満)では、近傍のキサンテン分子同士の凝集が起こり、一方、水分子の比率が高い(含水率が18重量%より大きい)場合、隣接する水分子同士が凝集して、固体状態の粉末が液状になり製造工程の不便が生じる。このように、本発明の着色組成物は、溶解性と粉末としての取り扱いやすさの双方を兼ね備えている。以上のことから、本発明に係るキサンテン系染料を含有する着色組成物の含水率は、着色組成物全体において、3~18重量%が好ましく、4~18重量%がより好ましく、10~14重量%であることが特に好ましい。
本発明のキサンテン系染料を含有する着色組成物において、目的の含水率を有する着色組成物は、以下のような方法で得られる。なお、この方法は、一定の含水率の着色組成物の調製方法に限定されず、同様な着色組成物の精製方法としても用いられる。まず、適当な大きさの容器に、キサンテン系染料を主成分として含有する粉末と、活性炭と、溶媒を入れ混合し、加熱し、一定時間撹拌する。撹拌後、熱ろ過し、ろ液を得る。このろ液を大気圧下もしくは減圧しながら濃縮し、濃縮物を得る。容器から、濃縮物として、溶媒を含んだ着色組成物を取り出し、別の容器で乾燥(一次乾燥)する。さらに、一定温度で、減圧乾燥し、溶媒を除去する。このようにして、一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する着色組成物であって、一定の含水率を有する着色組成物が得られる。
ここで、撹拌用の容器の材質としては、適当なものを選択して使用することができ、例えば、コルベンなどのガラス製容器、金属製容器、樹脂製容器、グラスライニングされた容器などを使用することができる。
撹拌用の容器の大きさは、様々な大きさでよく、粉末100gに対して、1~5Lの大きさであるのが好ましい。ただし、この範囲に限定されることはなく、用いたキサンテン系染料を溶解するのに必要な溶媒量により任意で決めることができる。
溶媒中での混合時に用いる活性炭は、活性炭の吸着能力を高めるため、粉状または微粉状が好ましい。
溶媒は、アルコールが好ましく、アルコールの場合、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールが好ましく、メタノールがより好ましい。
溶媒は、市販の汎用品を用いることができる。着色組成物の含水率を調整する目的から、脱水処理を行っていないものが好ましい。脱水処理したものを使用する場合、溶媒には、水などの水分を添加してもしなくてもよい。溶媒がアルコールの場合、「アルコール中に含まれる水分含有率」(以下、着色組成物の含水率と区別する)は0.01~10重量%であるのが好ましく、0.1~5重量%であるのがより好ましい。
混合時に水を添加して着色組成物の含水率を調整することもできる。溶媒としてアルコールを用いる場合、「アルコール中に含まれる水分含有率」が0.01~10重量%となるように、添加水によって調整することができる。添加水としては、蒸留水、市水、工業用水、イオン交換水などがあげられる。これらの中でも、イオン交換水が好ましい。
溶媒中での混合時におけるキサンテン系染料と溶媒の重量比は、キサンテン系染料の重量に対し、溶媒が3~10倍の重量比が好ましい。ただし、この範囲に限定されることはなく、用いたキサンテン系染料を溶解するのに必要な量を任意で決めることができる。
その他の成分として、本発明の着色組成物のカラーフィルター用着色剤としての性能を高めるために、界面活性剤、分散剤、消泡剤、レベリング剤、その他のカラーフィルター用着色剤の製造時に混合する添加剤、などの有機化合物などを添加することができる。ただし、着色組成物におけるこれらの添加剤の含有率は適量であることが好ましく、本発明の着色組成物の溶媒中の溶解性を低下させたり、もしくは必要以上に向上させたり、また、カラーフィルター製造時に用いる他の同種の添加剤の効果に影響しない範囲の含有率であることが好ましい。これらの添加物は、着色組成物の調製の任意のタイミングで投入することができる。
混合または撹拌中の容器中の雰囲気は、空気、窒素、その他の不活性ガスなどがあげられ、特に限定されない。製造時の静電気による引火に対する安全性を考え、容器中を窒素などの不活性ガスで置換するのが好ましい。
着色組成物を含有するろ液の濃縮は、方法は特に限定されないが、活性炭を除去したろ液を、大気圧下または減圧下で溶媒を留去して行う。減圧留去装置には、エバポレータなどを用いても良い。濃縮を過剰に行うと、濃縮物の回収が困難になるなど含水率の調整に影響し、また、濃縮が不十分である場合、次工程の乾燥に時間を要し、製造コストに影響する。そのため、濃縮度は、使用した粉末の体積の2~5倍の範囲で行うのが好ましい。
濃縮物の乾燥は、皿やバットのような容器に移し乾燥して行う。含水率が平衡状態となるように、大気圧下で1~96時間静置して乾燥(一次乾燥)する。乾燥時の温度は、20℃~100℃の範囲であることが好ましい。ここで、一時乾燥においては、完全に乾燥させず、水分をある程度残しておくことが好ましい。
一次乾燥したキサンテン系染料を含有する着色組成物は、真空乾燥機などの排気装置を有する乾燥機などを用いてさらに乾燥(二次乾燥)される。真空乾燥機の代わりに、底面積の広いバット状容器の上で風乾してもよい。乾燥時の温度は、40~100℃の範囲であることが好ましい。乾燥時間は、4~48時間の範囲であることが好ましいが、目的とする含水率の着色組成物を得るために、任意な時間で設定することができ、特に限定されない。溶媒としてアルコールを使用する場合、アルコールを可能な限り除去した時点を乾燥終点とすることができる。乾燥終点の測定方法としては、粉末状態観察、重量測定、核磁気共鳴分析(NMR)、ガスクロマトグラフィー分析(GC)などによる溶媒成分の濃度測定の方法があげられる。
以上のように調製した着色組成物の含水率の測定方法としては、電量滴定法や容量滴定法を用いたカールフィッシャー(KF)法;熱重量測定-示差熱分析(TG-DTA)装置を用いた熱分析法;加熱乾燥式水分計などを用いた加熱乾燥法;ガスクロマトグラフィー(GC)法、赤外線または近赤外線吸収法;核磁気共鳴吸収法;電気抵抗法;誘電率法;蒸留法;などの方法があげられるが、精度の点からカールフィッシャー法、水分蒸発時の吸熱反応を確認できることから熱分析法、または加熱乾燥法が好ましい。
以上説明した方法によって、一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する本発明の着色組成物であって、任意の含水率となるように調整した着色組成物が得られる。
本発明の着色組成物は、通常、結晶状、微結晶状、微粉末状、フレーク状、針結晶状、顆粒状などの形状を有する固体の粉末の状態で用いられるが、特に限定されない。
本発明の着色組成物の固体の粉末の状態は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて観察することができる。また観察した画像から、粉末の粒径分布を得ることができ、具体的には、規則的な形状(球、立方体など)に変換した場合の相当径を求める画像解析法、粉末を分散した電解液の電気抵抗測定によるコールター法、粉末の分散液の吸光度測定によりストークス有効径を求める遠心沈降法、粉末の分散液の回折散乱パターン解析によるレーザ回折・散乱法、などを用いて測定することができる。また、これらの測定方法で得られる粒径は、粒径分布の平均値または中央値などが用いられるが、中央値を用いるのが好ましい。本発明の着色組成物は、0.1μm~数mmの粒径の範囲にあるものが好ましいが、製造条件や乾燥後の粉末の回収方法により粒子の形状が変化するため、特定の粒径に限定されないが、高い溶解性のためには粒径がより小さいものが好ましく、粒径分布の中央値が、0.1~100μmの範囲にあるものが好ましい。
本発明における着色組成物の溶解性は溶解度で表され、溶解度は、粉末状の着色組成物が特定の溶媒中に溶解することのできる最大量の着色組成物中の割合を表すものであり、例えば「重量%(溶媒名,温度)」などの単位で表される。溶解度は、例えば、試料を特定の溶媒に混合し、一定温度で一定時間、溶媒を撹拌し、調製した飽和溶液の濃度を測定することによって得られ、溶解部の液体クロマトグラフィー(LC)や吸光度測定などによる濃度測定によっても得られる。
カラーフィルター用着色剤に含有される着色組成物は、カラーフィルター用着色剤およびカラーフィルターの製造工程において、樹脂などを含有する有機溶媒に良好に溶解または分散させる必要があるため、有機溶媒に対する溶解度が高いことが好ましい。有機溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、酢酸エチル、酢酸-n-ブチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)などのエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)などのエーテルエステル類;アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;メタノール、エタノールなどのアルコール類;ジアセトンアルコール(DAA)など;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)などのアミド類;ジメチルスルホキシド(DMSO)などがあげられる。これらの溶剤は、単独で用いても、2種類以上混合して用いてもよい。これらの中でも、PGMEを用いるのが好ましい。本発明に係るキサンテン系染料を含有する着色組成物は、有機溶媒への溶解性、特にPGMEへの溶解性に優れ、例えば、25±2℃におけるPGMEに対する溶解度(溶媒PGME,25±2℃)は、0.5重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であるのがより好ましく、2重量%以上であることが特に好ましい。
本発明のカラーフィルター用着色剤は、一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する着色組成物と、カラーフィルターの製造に一般的に使用される成分とを含む。一般的なカラーフィルターは、例えば、フォトリソグラフィー工程を利用した方法の場合、染料や顔料などの色素を樹脂成分(モノマー、オリゴマーを含む)や溶媒と混合して調製した液体を、ガラスや樹脂などの基板の上に塗布し、フォトマスクを用いて光重合させ、溶媒に可溶/不溶な色素-樹脂複合膜の着色パターンを作製し、洗浄後、加熱することにより得られる。また電着法や印刷法においても、色素を樹脂やその他の成分と混合したものを用いて着色パターンを作製する。従って、本発明のカラーフィルター用着色剤における具体的な成分としては、一般式(1)で表されるキサンテン系染料、その他の染料や顔料などの色素、樹脂成分、有機溶媒、および光重合開始剤などその他の添加剤があげられる。また、これらの成分から取捨選択したり、必要に応じて他の成分を追加してもよい。
本発明のキサンテン系染料を含有する着色組成物をカラーフィルター用着色剤として用いる場合、各色用カラーフィルターに用いてもよいが、青色または赤色カラーフィルター用着色剤として用いるのが好ましい。
本発明のキサンテン系染料を含有するカラーフィルター用着色剤は、キサンテン系染料を単独で使用してもよく、色調の調整のために、他の染料または顔料などの公知の色素を混合してもよい。赤色カラーフィルター用着色剤に用いる場合、特に限定されないが、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド209、C.I.ピグメントレッド242、C.I.ピグメントレッド254などの赤色顔料;C.I.アシッドレッド88、C.I.ベーシックバイオレット10などの赤色染料などがあげられる。青色カラーフィルター用着色剤に用いる場合、特に限定されないが、C.I.ベーシックブルー3、7、9、54、65、75、77、99、129などの塩基性染料;C.I.アシッドブルー9、74などの酸性染料;ディスパースブルー3、7、377などの分散染料;スピロン染料;シアニン系、インディゴ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、メチン系、トリアリールメタン系、インダンスレン系、オキサジン系、ジオキサジン系、アゾ系、本発明に属さないキサンテン系、などの青色系の染料または顔料などがあげられる。
本発明のキサンテン系染料を含有するカラーフィルター用着色剤における他の色素の混合比は、キサンテン系染料に対して5~2000重量%であるのが好ましく、10~1000重量%とするのがより好ましい。液状のカラーフィルター用着色剤中における染料などの色素成分の混合比は、着色剤全体に対して0.5~70重量%であるのが好ましく、1~50重量%であるのがより好ましい。
本発明のカラーフィルター用着色剤における樹脂成分としては、これらを使用して形成されるカラーフィルター樹脂膜の製造方式や使用時に必要な性質を有するものであれば、公知のものを使用することができる。例えば、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、スチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエーテル樹脂、フェノール(ノボラック)樹脂、その他の透明樹脂、光硬化性樹脂または熱硬化性樹脂があげられ、これらのモノマーまたはオリゴマー成分とを適宜組み合わせて使用することができる。また、これらの樹脂の共重合体を組み合わせて使用することもできる。これらのカラーフィルター用着色剤における樹脂の含有量は、液状の着色剤の場合、5~95重量%であるのが好ましく、10~50重量%であるのがより好ましい。
本発明のカラーフィルター用着色剤におけるその他の添加剤としては、光重合開始剤や架橋剤などの樹脂の重合や硬化に必要な成分があげられ、また、液状のカラーフィルター用着色剤中の成分の性質を安定させるために必要な界面活性剤や分散剤などがあげられる。これらはいずれも、カラーフィルター製造用の公知のものを使用することができ、特に限定されない。カラーフィルター用着色剤の固形分全体におけるこれらの添加剤の総量の混合比は、5~60重量%であるのが好ましく、10~40重量%であるのがより好ましい。
以下、本発明の実施の形態について、実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されない。なお、実施例で得られた化合物の同定は、H-NMR分析(日本電子株式会社製核磁気共鳴装置、JNM-ECA-600)により行った。
[合成実施例1]化合物(A-20)の合成
反応容器に下記式(5)で表されるベンズアルデヒド-2,4-ジスルホン酸ナトリウム(79.9g、258mmol)、下記式(6)で表されるN,N-ジエチル-3-アミノフェノール(85.1g、515mmol)、30重量%硫酸(0.799L)を入れ、90℃で23時間撹拌した。反応液を水2.55Lに空けて、室温で30分撹拌後、固体をろ取した。得られた固体に水0.51Lを加え、80℃で30分撹拌後、固体をろ取した。得られた固体にメタノール0.51Lを加え、還流するまで加熱し30分撹拌した後、室温まで冷却し、固体をろ取した。得られた固体を60℃で減圧乾燥することで、下記式(7)で表される中間体が主成分である粉末138.7gを得た。
Figure 0007023921000056
Figure 0007023921000057
Figure 0007023921000058
反応容器に上記式(7)で表される中間体を含む粉末138.7gを入れ、90重量%硫酸0.828Lを加え、100℃で3時間撹拌した後、120℃まで昇温し、さらに3時間撹拌した。室温まで冷却後、2.5Lの氷水に空けて、析出した固体をろ取した。得られた固体に水2.5Lを加え室温で撹拌後、固体をろ取した。得られた固体を乾燥することで、下記式(8)で表される中間体が主成分である粉末146.7gを得た。
Figure 0007023921000059
反応容器に上記式(8)で表される中間体を含む粉末146.7gを入れ、10重量%硫酸1.61Lを加え撹拌後、塩化鉄(III)(FeCl)291gを加え、80℃で22時間撹拌した。室温まで冷却後、24重量%水酸化ナトリウム水溶液をpH7になるまで加えた。塩化ナトリウム174gを加え塩析した後、粘性のある粗生成物をろ取した。得られた粗生成物をメタノール2.6Lに加え、50℃で加熱撹拌後、不溶解分をろ別した。ろ液を濃縮乾固させた後、得られた濃紫色の生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:クロロホルム→クロロホルム:メタノール=95:5(体積比))で精製した。目的物フラクションを回収し、濃縮乾固した後、トルエンを加えで分散洗浄し、固体をろ取した。得られた固体を70℃で減圧乾燥することで目的化合物である下記式(A-20)を主成分として含有する赤紫色粉末を得た(121.7g、収率80%)。
Figure 0007023921000060
[合成実施例2] 化合物(A-12)~(A-17)の合成
化合物(A-12)~(A-17)は、特許文献6に記載の方法と同様の方法で得られた。以下に、化合物(A-13)の合成実施例を示す。反応容器に、ジクロロスルホフルオラン1.93g、1,2,3,4,4a,9a-ヘキサヒドロ-9H-カルバゾール3.30g、NMP40mLを加え、80℃で8時間撹拌した。放冷後、反応液を水400mLに空けて、pHが2になるまで1M塩酸を加え、析出した固体をろ取した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(担体:シリカゲル、溶離液:クロロホルム/メタノール=8/1(体積比))で精製することによって、赤紫色粉末を得た(0.901g、収率28%)。
[実施例1]
10Lの反応容器に、前記式の化合物(A-20)を主成分として含有する組成物を700gと、活性炭40gと、メタノール6Lを加え、55℃で1時間撹拌した後、50℃でろ過した。このろ液を1/3まで減圧下で濃縮し、ステンレス鋼製のバットにあけて、25±2℃で4日間風乾し、80℃で5日間減圧乾燥した。重量減少が1日あたり0.4重量%となったところで乾燥終了とし、赤紫色紛末のキサンテン系染料(A-20)を含有する着色組成物として得た(715g)。この着色組成物のNMR分析を行い、メタノールなどの有機溶媒の成分が観測されないことを確認した。
上記のようにして得られたキサンテン系染料(A-20)を含有する着色組成物について、水分計(平沼産業株式会社製、自動水分測定装置AQV-5S型)を用いてカールフィッシャー(KF)法により含水率を測定した。また、熱重量測定-示差熱分析装置(株式会社マック・サイエンス製、TG-DTA 2000S型)を用いて、窒素気流下において、TG-DTA測定(試料重量:5±1.5mg、昇温速度:20℃/分)を行い、分解開始温度を測定した。次に、室温におけるPGME溶媒への溶解度(PGME,25±2℃)を測定した。これらの測定結果を表1に示す。
[実施例2~実施例5]
実施例1の風乾時間および減圧乾燥時間を変える以外は同様の操作を行い、実施例2~実施例5のキサンテン系染料(A-20)を含有する着色組成物を赤紫色紛末として得た。これらの着色組成物について、実施例1と同様に、含水率、分解開始温度および溶解度(PGME,25±2℃)を測定した。測定結果を表1の実施例1の結果と合わせて示す。
[比較例1]
比較のために、実施例1と添加水の量もしくは比率、風乾時間または減圧乾燥時間を変える以外は実施例1と同様の操作を行い、含水率を実施例よりも低く調整した、キサンテン系染料(A-20)を含有する着色組成物を調製した。この着色組成物について、実施例1~実施例5と同様に、含水率、分解開始温度および溶解度(PGME,25±2℃)を測定した。測定結果を表1の実施例の結果と合わせて示す。
Figure 0007023921000061
表1に示すように、実施例1~実施例5のキサンテン系染料(A-20)を含有する着色組成物は、分解開始温度が360℃以上であり、十分な耐熱性を有するため、カラーフィルター用着色剤として実用上問題ない。また、これらの実施例の着色組成物のPGMEへの溶解性は、比較例1の溶解度を1とした場合、2.5倍から10倍以上の溶解度を示しており、カラーフィルター用着色剤として有用であることがわかった。
一方、比較例1の含水率が3重量%未満の低い着色組成物は、実施例1~実施例5と同等の分解開始温度であるが、PGMEへの溶解度が低いことがわかった。
[実施例6~実施例11]
前記化合物(A-13)~(A-17)からなるキサンテン系染料を含有する着色組成物は、実施例1と同様の方法で、メタノールなどの有機溶媒をそれぞれ様々な乾燥条件で乾燥除去して得た。実施例1と同様に、これらの含水率、分解開始温度および溶解度(PGME,25±2℃)を測定した。また、前記式(A-27)で表される市販のキサンテン系染料C.I.アシッドレッド289(中外化成株式会社製)についても同様の方法で測定した。測定結果を表2にまとめて示す。
[比較例2]
実施例6~実施例11との比較のために、これらの実施例と乾燥条件を変える以外は同様の操作を行い、含水率を実施例よりも低く調整した、前記キサンテン系染料(A-12)を含有する着色組成物を調製し、含水率、分解開始温度および溶解度(PGME,25±2℃)を測定した。測定結果を表2にまとめて示す。
[比較例3および比較例4]
実施例6~実施例11との比較のために、下記式(B-1)で表されるC.I.ベーシックブルー1および下記式(B-2)で表されるC.I.ベーシックブルー7(いずれも東京化成工業株式会社製)について、含水率、分解開始温度および溶解度(PGME,25±2℃)を実施例と同様に測定した。測定結果を表2にまとめて示す。
Figure 0007023921000062
Figure 0007023921000063
Figure 0007023921000064
表2に示すように、実施例6~実施例11の各種のキサンテン系染料を含有する着色組成物は、分解開始温度が300℃以上であり、十分な耐熱性を有するため、カラーフィルター用着色剤として実用上問題ない。また、これらの実施例の着色組成物のPGMEへの溶解性は、比較例2の溶解度を1とした場合、10倍以上の溶解度を示しており、カラーフィルター用着色剤として有用であることがわかった。
一方、比較例2の含水率が3重量%未満の着色組成物は、実施例と同等の分解開始温度であるが、PGMEへの溶解度が低いことがわかった。また、比較例3の染料(B-1)および比較例4の染料(B-2)をそれぞれ含有する着色組成物は、含水率が3重量%以上であり、室温でのPGMEへの溶解度が実施例と同程度であるが、キサンテン骨格を有しておらず、また、分解開始温度が220℃以下と低く、耐熱性が不十分であった。
[実施例12]
図1に、実施例4で得た着色組成物の粉末を観察したSEM画像を示す(スケール長=10μm)。画像には、長さ数μm~20μm×幅2~10μmの針状結晶が観察されており、画像から解析した粒径分布の中央値は3~4μmであった。この結果から、本発明の着色組成物は、カラーフィルター用着色剤として取扱いに適した粉末の状態を保持していることがわかった。
以上のように、本発明のキサンテン系染料を含有する着色組成物であって、本発明で示した含水率の範囲である着色組成物は、高い耐熱性を有しており、かつ、PGMEなどの有機溶媒への高い溶解性を有するため、カラーフィルター用着色剤として有用である。
本発明に係るキサンテン系染料を含有する着色組成物は、耐熱性および有機溶媒(PGMEなど)への溶解性に優れており、カラーフィルター用着色剤として有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表されるキサンテン系染料を含有する着色組成物であって、含水率が3~18重量%である着色組成物。
    Figure 0007023921000065

    [式中、R~Rは、それぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の複素環基を表し、
    とR、またはRとRは、互いに結合して環を形成していてもよい。
    ~R で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」において「置換基」が存在する場合、当該置換基は、ハロゲン原子;―SO ;炭素原子数3~19のシクロアルキル基;炭素原子数1~19の直鎖状のアルコキシ基;炭素原子数3~19の分岐状のアルコキシ基;炭素原子数3~19のシクロアルコキシ基;炭素原子数6~19の芳香族炭化水素基もしくは縮合多環芳香族基;及び炭素原子数2~19の複素環基から選択される1つもしくは複数であり、複数存在する場合は互いに同一でも異なっていてもよい。
    ~R で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数6~20の芳香族炭化水素基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の複素環基」において「置換基」が存在する場合、当該置換基は、ハロゲン原子;―SO ;炭素原子数1~14の直鎖状のアルキル基;炭素原子数3~14の分岐状のアルキル基;炭素原子数3~14のシクロアルキル基;炭素原子数1~14の直鎖状のアルコキシ基;炭素原子数3~14の分岐状のアルコキシ基;炭素原子数3~14のシクロアルコキシ基;炭素原子数6~14の芳香族炭化水素基もしくは縮合多環芳香族基;及び炭素原子数2~14の複素環基から選択される1つもしくは複数であり、複数存在する場合は互いに同一でも異なっていてもよい。
    ~Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、―SO 、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基、置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基、置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基、または置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基を表し、
    ~Rは隣り合う基同士で互いに結合して環を形成していてもよい。
    ~R で表される「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルキル基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数1~20の直鎖状もしくは分岐状のアルコキシ基」、「置換基を有していてもよい炭素原子数3~20のシクロアルコキシ基」または「置換基を有していてもよい炭素原子数2~20の直鎖状もしくは分岐状のアルケニル基」において「置換基」が存在する場合、当該置換基は、ハロゲン原子;―SO ;炭素原子数3~17のシクロアルキル基;炭素原子数1~17の直鎖状のアルコキシ基;炭素原子数1~17の分岐状のアルコキシ基;炭素原子数3~17のシクロアルコキシ基;炭素原子数6~18の芳香族炭化水素基;及び炭素原子数6~17の縮合多環芳香族基から選択される1つもしくは複数であり、複数存在する場合は互いに同一でも異なっていてもよい。
    Mはアルカリ金属原子を表し、xは0または1の整数を表す。
    ただし、式中、―SO の数は1個または2個であるものとする。]
  2. 前記一般式(1)において、Rが水素原子または―SO である、請求項1に記載の着色組成物。
  3. 前記一般式(1)において、R~Rが、前記置換基を有していてもよい炭素原子数1~10の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基である、請求項1または請求項2に記載の着色組成物。
  4. 前記着色組成物の25℃±2℃におけるプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)への溶解度が0.5重量%以上である、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の着色組成物。
  5. 請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の着色組成物を含有するカラーフィルター用着色剤。
  6. 請求項5に記載のカラーフィルター用着色剤を用いたカラーフィルター。
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