JP7023428B1 - 磁気センサ素子、磁気センサおよび磁気センサ装置 - Google Patents

磁気センサ素子、磁気センサおよび磁気センサ装置 Download PDF

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Abstract

磁気センサ素子(2)は、ピン層(21)と、第1非磁性層(22)と、第1磁性層(23)と、フリー層(24)とを備えている。ピン層(21)は、固着した磁化の向きを有している。第1非磁性層(22)は、ピン層(21)に重ねられている。第1磁性層(23)は、ピン層(21)とで第1非磁性層(22)を挟み込んでいる。フリー層(24)は、第1非磁性層(22)がピン層(21)に重ねられた方向に沿って配置されている。第1磁性層(23)およびフリー層(24)の各々は、ピン層(21)よりも外部磁界によって変化しやすい磁化の向きを有している。ピン層(21)および第1磁性層(23)は、間接交換相互作用によって結合されている。

Description

本開示は、磁気センサ素子、磁気センサおよび磁気センサ装置に関するものである。
ATM(ATM:Automated Teller Machine)等に投入された紙幣の真贋の判別のために、紙幣に印刷された磁気インクによる磁気パターンを検出するための磁気センサ装置が用いられている。磁気センサ装置は、例えば、磁気センサ素子および磁気センサ素子にバイアス磁界を印加するための磁石を備えている。磁気センサ装置は、例えば、磁石と、磁気センサ素子とを備えている。磁石は、被検出物(紙幣)に交差する交差磁界を生成する。磁気センサ素子は、磁石と被検出物である紙幣との間に設けられている。磁気センサ装置は、交差磁界内に搬送される被検出物の磁気成分による交差磁界の変化を抵抗値の変化として出力するように構成されている。
紙幣の印刷に用いられる磁気インクには、一般的に、微小な軟磁性体が用いられている。無磁化状態において軟磁性体が環境磁場に与える磁場変動は、小さい。このため、軟磁性体が環境磁場に与える磁場変動の増大のために、バイアス磁界がさらに印加されることがある。軟磁性体による磁場変動およびバイアス磁界による磁場変動に基づいて、磁場変動が検出される。しかしながら、軟磁性体の磁化に必要なバイアス磁界による磁場の強度に対して、磁性体の移動によって変動する磁場の強度は、例えば、1/1000程度である。したがって、磁場の微小な変化に対して鋭敏に反応する高い感度を有する磁気センサ素子が求められている。
例えば、特開2006-019383号公報(特許文献1)に記載の磁気検出素子(磁気センサ素子)は、スピンバルブ型のGMR素子(GMR:Giant Magnetic Resistance)である。磁気検出素子は、バイアス磁界下においてヒステリシスが低減された磁気センサとして用いられる。磁気検出素子は、磁気検出素子の抵抗値に基づいて磁気を検出するように構成されている。磁気検出素子の抵抗値は、固着層(ピン層)の磁化の向きと自由層(フリー層)の磁化の向きとの角度差によって定まる。
特開2006-019383号公報
上記公報に記載の磁気検出素子では、測定可能な磁界強度の上限は、自由層の異方性磁界強度(Hk)である。このため、磁気検出素子のダイナミックレンジが十分に大きくない。
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、十分に大きいダイナミックレンジを有する磁気センサ素子、磁気センサおよび磁気センサ素子を提供することである。
本開示の磁気センサ素子は、ピン層と、第1非磁性層と、第1磁性層と、フリー層とを備えている。ピン層は、固着した磁化の向きを有している。第1非磁性層は、ピン層に重ねられている。第1磁性層は、ピン層とで第1非磁性層を挟み込んでいる。フリー層は、第1非磁性層がピン層に重ねられた方向に沿って配置されている。第1磁性層およびフリー層の各々は、ピン層よりも外部磁界によって変化しやすい磁化の向きを有している。ピン層および第1磁性層は、間接交換相互作用によって結合されている。バイアス磁界の方向は、被検出磁界の方向に沿い、かつピン層の磁化の向きと直交する。
本開示の磁気センサ素子によれば、ダイナミックレンジを十分に大きくすることができる。
実施の形態1に係る磁気センサの構成を概略的に示す上面図である。 図1のII-II線に沿った断面図である。 実施の形態1に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されていない状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る磁気センサ素子に図4に示される外部磁界よりも大きい外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る磁気センサ素子にバイアス磁界が印加されていない場合の被検出磁界とMR比との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態1に係る磁気センサ素子に80Oeのバイアス磁界が印加された場合の被検出磁界とMR比との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態1の変型例に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されていない状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態1の変型例に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態1の変型例に係る磁気センサ素子に図9に示される外部磁界よりも大きい外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 比較例に係る磁気センサにバイアス磁界が印加されていない場合の被検出磁界とMR比との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態2に係る磁気センサの構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態2に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されていない状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る磁気センサ素子に外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る磁気センサ素子に図14に示される外部磁界よりも大きい外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る磁気センサ素子に図15に示される外部磁界よりも大きい外部磁界が印加されている状態における磁気センサ素子の構成を概略的に示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る磁気センサ素子にバイアス磁界が印加されていない場合の被検出磁界とMR比との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態2に係る磁気センサ素子に150Oeのバイアス磁界が印加された場合の被検出磁界とMR比との関係を概略的に示すグラフである。 実施の形態3に係る磁気センサの構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態4に係る磁気センサの構成を概略的に示す斜視図である。 実施の形態4に係る磁気センサの構成を概略的に示す断面図である。 実施の形態5に係る磁気センサの構成を概略的に示す上面図である。 実施の形態6に係る磁気センサの構成を概略的に示す上面図である。 実施の形態6の変形例に係る磁気センサの構成を概略的に示す上面図である。 実施の形態7に係る磁気センサ装置の構成を概略的に示す側面図である。 実施の形態7に係る磁気センサ装置の構成を概略的に示す上面図である。 実施の形態7に係る磁気センサ装置の構成および磁力線を概略的に示す側面図である。 実施の形態7の変形例に係る磁気センサ装置の構成および磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物がない状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第1磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物がない状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第2磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物が接近した状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第1磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物が接近した状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第2磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物が遠ざかるように移動した状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第1磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 被検出物が遠ざかるように移動した状態における実施の形態7に係る磁気センサ装置の第2磁気センサ素子に印加された磁力線を概略的に示す側面図である。 実施の形態8に係る磁気センサ装置の構成を概略的に示す上面図である。
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、同一または相当する部分に同一の符号を付すものとし、重複する説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1~図4を用いて、実施の形態1に係る磁気センサ素子2および磁気センサ100の構成を説明する。
図1に示されるように、磁気センサ100は、基板1と、磁気センサ素子2とを含んでいる。基板1には、磁気センサ素子2が電気的に接続されている。基板1は、例えば、熱酸化シリコンが設けられたシリコン基板、石英基板である。基板1は、例えば、ウエハプロセスに用いられるものであってもよい。
磁気センサ素子2は、被検出物の被検出磁界501(磁気パターン)を検知するための磁気センサ素子である。磁気センサ素子2は、バイアス磁界401および被検出磁界501が印加されるように構成されている。バイアス磁界401は、後述される外部磁界生成部によって生成される磁界である。バイアス磁界401および被検出磁界501は、外部磁界601である。
図2に示されるように、磁気センサ素子2は、ピン層21と、第1非磁性層22と、第1磁性層23と、フリー層24とを備えている。本実施の形態において、磁性層は、トンネリング効果を利用したトンネル絶縁膜25をさらに備えている。
本実施の形態において、ピン層21、第1非磁性層22、第1磁性層23、トンネル絶縁膜25およびフリー層24は、順に積層されている。ピン層21、第1非磁性層22、第1磁性層23、トンネル絶縁膜25およびフリー層24は、例えば、スパッタリング法による成膜によって形成されている。例えば、トンネル絶縁膜25、第1磁性層23、第1非磁性層22およびピン層21は、フリー層24の上に順に形成される。例えば、第1非磁性層22、第1磁性層23、トンネル絶縁膜25およびフリー層24は、ピン層21の上に順に形成されてもよい。
図1および図3に示されるように、ピン層21は、固着した磁化の向き211を有している。外部磁界601が印加されていない状態において、重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、ピン層21の磁化の向き211は、フリー層24の磁化の向き241と直交している。
本実施の形態において、外部磁界601が磁気センサ素子2に印加されていない状態におけるピン層21の磁化の向き211がY軸方向DR2である。第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向がZ軸方向DR3である。Y軸方向DR2およびZ軸方向DR3の各々に交差する方向がX軸方向DR1である。
図示されないが、ピン層21は、互いに接合された反強磁性膜および強磁性膜を含んでいる。反強磁性膜は、例えば、イリジウムマンガン(IrMn)である。強磁性膜は、例えば、コバルト白金(CoPt)である。反強磁性膜および強磁性膜が互いに接合されることで、強磁性膜の磁化の向きが反響磁性膜の接合面における磁化の向きに固定される。このため、ピン層21の磁化の向き211は固定されている。ピン層21には、強磁界中において、反強磁性膜のブロッキング温度以上の温度によって熱処理が施される。熱処理が施されたピン層21は、冷却される。これにより、ピン層21の磁化の向き211は、熱処理が施された際に印加されていた強磁界の向きに固定される。
第1非磁性層22は、ピン層21に重ねられている。第1非磁性層22は、ピン層21および第1磁性層23に接触している。第1非磁性層22の材料は、例えば、ルテニウム(Ru)、クロム(Cr)である。
第1磁性層23は、ピン層21とで第1非磁性層22を挟み込んでいる。このため、ピン層21および第1磁性層23は、間接交換相互作用によって結合されている。具体的には、間接交換相互作用によるピン層21と第1磁性層23との結合強度は、ピン層21と第1磁性層23との距離(第1非磁性層22の厚み)に応じて余弦関数的に変動(振動)する。言い換えると、第1非磁性層22の膜厚が制御されることによって、間接交換相互作用による結合の強度が制御される。
間接交換相互作用によるピン層21と第1磁性層23との結合の向きは、ピン層21と第1磁性層23との距離(第1非磁性層22の厚み)に応じて余弦関数的に変動(振動)する。言い換えると、第1非磁性層22の膜厚が制御されることによって、間接交換相互作用による結合の向きが制御される。望ましくは、間接交換相互作用によるピン層21と第1磁性層との結合の向きが平行または反平行になるように、第1非磁性層22の膜厚が制御される。例えば、第1非磁性層22が厚み0.4nmのルテニウム(Ru)である場合、間接交換相互作用による結合の向きは平行である。また、第1非磁性層22が厚み0.9nmのルテニウム(Ru)である場合、間接交換相互作用による結合の向きは反平行である。
本実施の形態において、第1非磁性層22は、厚み0.9nmのルテニウム(Ru)である。このため、外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231は、ピン層21の磁化の向き211に対して逆(反平行)である。なお、後述されるように、外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231は、ピン層21の磁化の向き211と同じ(平行)であってもよい。
第1磁性層23は、ピン層21よりも外部磁界601によって変化しやすい磁化の向きを有している。第1磁性層23の材料は、例えば、トンネル絶縁膜25の材料が酸化マグネシウム(MgO)である場合に高いMR比(MR比:Magneto Resistance ratio)を有するコバルト鉄ボロン(CoFeB)である。第1磁性層23の材料は、コバルト鉄(CoFe)であってもよい。
フリー層24は、第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)に沿って配置されている。フリー層24は、ピン層21よりも外部磁界601によって変化しやすい磁化の向きを有している。フリー層24の磁化容易軸の向き(磁化の向き241)は、ピン層21の磁化の向き211を固定する方法と同様の方法によって設定される。
望ましくは、フリー層24の材料は、例えば、トンネル絶縁膜25の材料が酸化マグネシウム(MgO)である場合に高いMR比(MR比:Magneto Resistance ratio)を有するコバルト鉄ボロン(CoFeB)である。フリー層24の材料は、コバルト鉄(CoFe)であってもよい。フリー層24の材料は、フリー層24が外部磁界601(図4参照)に対して鋭敏に反応する材料であれば、適宜に決められてもよい。フリー層24の材料は、軟磁性体としての特性を有する磁性体であってもよい。軟磁性体として特性を有する材料は、例えば、パーマロイと呼ばれるニッケル鉄(NiFe)、アモルファス軟磁性体であるコバルト鉄シリコンボロン(CoFeSiB)等である。
第1磁性層23およびフリー層24は、トンネル絶縁膜25を挟み込んでいる。トンネル絶縁膜25は、第1磁性層23およびフリー層24に接触している。トンネル絶縁膜25の材料は、例えば、酸化マグネシウム(MgO)である。トンネル絶縁膜25の材料は、例えば、酸化アルミニウム(AlO)であってもよい。トンネル絶縁膜25は、金属膜がスパッタリングによって成膜された後に自然酸化されることで形成されてもよい。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2は、TMR素子(TMR:Tunnel Magneto Resistance)として構成されている。TMR素子である磁気センサ素子2の抵抗値は、トンネル絶縁膜25を挟み込む第1磁性層23およびフリー層24の角度差によって定まる。第1磁性層23の磁化の向き231およびフリー層24の磁化の向き241の角度差がθであり、トンネル絶縁膜25のトンネルスピン分極率がαである場合、磁気センサ素子2の抵抗値Rは式(1)によって示される。
R=R0/(1+αcosθ) 式(1)
次に、図3~図5を用いて、実施の形態1に係る磁気センサ素子2の動作を説明する。
図3では、磁気センサ素子2には、外部磁界601(図4参照)が印加されていない。外部磁界601が印加されていない状態において、ピン層21の磁化の向き211は、Y軸正方向に平行である。外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231は、Y軸正方向に平行または反平行である。図3では、第1磁性層23の磁化の向き231は、Y軸正方向に反平行である。外部磁界601が印加されていない状態において、ピン層21の磁化の向き211は、X軸正方向に平行である。
本実施の形態において、外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241との角度差θは、90°に設定されている。すなわち、外部磁界601が印加されていない状態において、重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、ピン層21の磁化の向き211は、フリー層24の磁化の向き241と直交するように設定されている。外部磁界601が印加されていない状態において、上記の式(1)より、磁気センサ素子2の抵抗値Rは、R0である。
図4では、磁気センサ素子2には、外部からの磁界としてX軸正方向に平行な外部磁界601が印加されている。磁気センサ素子2には、例えば、50Oe(1000/(4π)A/m)の外部磁界601が印加されている。ピン層21の磁化の向き211および第1磁性層23の磁化の向き231は、外部磁界601によって変化する。具体的には、ピン層21の磁化の向き211および第1磁性層23の磁化の向き231は、X軸方向DR1に向かって回転する。
より詳細には、ピン層21の磁化の向き211が固着されていることにより、ピン層21は単磁区である。このため、X軸方向DR1に平行な外部磁界601に対するピン層21の磁化は、磁化の向き211の回転として生じる。言い換えると、ピン層21の磁化の向き211に直交した向き(Y軸方向DR2)の外部磁界601がピン層21に印加されることで、ピン層21の磁化の向き211は回転する。ピン層21と同様に、第1磁性層23に外部磁界601が印加されることで、第1磁性層23の磁化の向き231は回転する。なお、フリー層24の磁化容易軸方向と外部磁界601の向きとは平行であるため、フリー層24の磁化の向き241はX軸方向DR1(外部磁界601の向き)に固定されたままである。
なお、ピン層21の異方性磁界と第1磁性層23の異方性磁界とが異なっているため、ピン層21の磁化の向き211の回転しやすさと第1磁性層23の磁化の向き231の回転しやすさとは異なっている。望ましくは、第1磁性層23の磁化の向き231は、ピン層21の磁化の向き211よりも回転しやすい。
以上より、磁気センサ素子2に外部磁界601が印加されることで、ピン層21の磁化の向き211および第1磁性層23の磁化の向き231は回転し、フリー層24の磁化の向き241は回転しない。このため、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241との角度差θは、90°よりも小さくなる。このため、式(1)から、磁気センサ素子2の抵抗値Rは、R0よりも減少する。
図5では、磁気センサ素子2には、図4に示されたよりも大きい外部磁界601が印加されている。外部磁界601の磁界強度の増加に伴って、第1磁性層23およびフリー層24が回転する。これにより、第1磁性層23の磁化の向き231は、X軸方向DR1(外部磁界601の向き)と一致する。また、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241とが平行になる。このため、式(1)から、磁気センサ素子2の抵抗値Rは、R0/(1+α)になる。なお、抵抗値Rは、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241とが平行になったときに最小値となる。
以上より、磁気センサ素子2は、磁気センサ素子2に印加される外部磁界601が0Oeから大きくなるにつれて抵抗値Rが小さくなるように構成されている。また、磁気センサ素子2は、磁気センサ素子2に印加される外部磁界601が0Oeから小さくなるにつれて抵抗値Rが小さくなるように構成されている。言い換えると、磁気センサ素子2は、外部磁界601が0Oeにおいて抵抗値Rが最大となり、かつ外部磁界601が0Oeから離れるにつれて抵抗値Rが小さくなるように構成されている。磁気センサ素子2の抵抗値は、外部磁界601に対して0Oeを中心とした対称な特性を有している。
次に、図6および図7を用いて、バイアス磁界401による動作を説明する。
被検出磁界501は、0Oeを中心とした振幅を有する信号である。被検出磁界501の振幅は、例えば、5Oeである。このため、図6に示されるように、仮に磁気センサ素子2にバイアス磁界401が印加されないことにより磁気センサ素子2の抵抗値が被検出磁界501が0Oeのときに最大になる場合、被検出磁界501の振幅内において、ある1つの抵抗値に対して正負の2つの被検出磁界501が対応することがある。よって、仮に磁気センサ素子2にバイアス磁界401が印加されないことにより磁気センサ素子2の抵抗値が被検出磁界501が0Oeのときに最大になる場合、被検出磁界501が正確に検出されないことがある。
これに対して、図7に示されるように、本実施の形態では、磁気センサ素子2にバイアス磁界401が印加されることで、磁気センサ素子2の磁界-抵抗の特性は、バイアス磁界401の磁界強度分負方向にシフトされる。言い換えると、磁気センサ素子2の抵抗値Rが最大となる磁界強度が0Oeからバイアス磁界401の磁界強度分負方向にシフトされる。バイアス磁界401の磁界強度は、被検出磁界501の振幅よりも大きい。これにより、被検出磁界501の強度は、磁気センサ素子2の抵抗値に対して一対一に対応する。
バイアス磁界401の磁界強度は、例えば、80Oeである。バイアス磁界401の磁界強度が80Oeである場合、被検出磁界501の磁界強度が-80Oeであるときに磁気センサ素子2の抵抗値が最大になる。バイアス磁界401の磁界強度が80Oeである場合、例えば、被検出磁界501の磁界強度が20Oe以上150Oeの範囲において、磁気センサ素子2の抵抗値の変化が大きい。すなわち、バイアス磁界401の磁界強度が80Oeである場合、被検出磁界501の磁界強度が20Oe以上150Oeの範囲において、磁気センサ素子2の感度が高い。
次に、図8~図10を用いて、実施の形態1の変形例に係る磁気センサ素子2の構成を説明する。
図8に示されるように、実施の形態1の変形例に係る磁気センサ素子2では、外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231は、ピン層21の磁化の向き211と同じ(平行)である。図8~図10に示されるように、外部磁界601が印加されていない状態において第1磁性層23の磁化の向き231がピン層21の磁化の向き211と同じ(平行)である場合も、第1磁性層23の磁化の向き231がピン層21の磁化の向き211と逆(反平行)である場合と同様に、第1磁性層23の磁化の向き231は外部磁界601によってX軸方向DR1に平行になる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2によれば、図3に示されるように、ピン層21および第1磁性層23は、間接交換相互作用によって結合されている。このため、第1磁性層23の磁化の向き231の回転に必要な印加磁界の強度をフリー層24が単体で回転する場合の印加磁界の強度である異方性磁界強度よりも大きくすることができる。よって、磁気センサ素子2が測定可能な磁界強度の上限をフリー層24の異方性磁界強度よりも大きくすることができる。したがって、ダイナミックレンジを十分に大きくすることができる。
図3に示されるように、第1磁性層23およびフリー層24は、トンネル絶縁膜25を挟み込んでいる。このため、磁気センサ素子2をスピンバルブ型のTMR素子として構成することができる。よって、磁気センサ素子2の感度が向上する。
図3に示されるように、外部磁界601(図4参照)が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231は、ピン層21の磁化の向き211と同じおよびピン層21の磁化の向き211に対して逆のいずれかである。このため、外部磁界601が印加されていない状態において、ピン層21と第1磁性層23との間接交換相互作用による結合強度を大きくすることができる。したがって、ダイナミックレンジをさらに大きくすることができる。
図3に示されるように、外部磁界601(図4参照)が印加されていない状態において、重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、ピン層21の磁化の向き211は、フリー層24の磁化の向き241と直交している。このため、外部磁界601が印加されていない状態におけるピン層21の磁化の向き211とフリー層24の磁化の向き241との角度差θを大きくすることができる。よって、ピン層21の磁化の向き211とフリー層24の磁化の向き241とが同じになるために必要な外部磁界601の強度を大きくすることができる。したがって、ダイナミックレンジをさらに大きくすることができる。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2と、被検出磁界501に直交するバイアス磁界401が印加される比較例に係る磁気センサ素子とを比較しながら、本実施の形態に係る磁気センサ素子2の効果を説明する。なお、比較例に係る磁気センサ素子は、特に言及しない限り本実施の形態に係る磁気センサ素子2と同様の構成を有している。
比較例に係る磁気センサ素子は、Y軸方向DR2に沿った外部磁界601が印加されるように構成されている。図11に示されるように、比較例に係る磁気センサ素子では、外部磁界601の強度の増加に伴い、第1磁性層23の磁化方向は反平行から平行の状態に遷移するが、一定の強度よりも低い範囲では反平行のまま維持される。このため、フリー層24の磁化の向き241によって磁気センサ素子2の抵抗値が定まる。すなわち、フリー層24の異方性磁界強度が磁気センサ素子2の抵抗値変化が起こる磁界強度の範囲である。フリー層24の異方性磁界強度によって定まる磁界強度の範囲は、例えば、-5Oe以上5Oe以下である。したがって、5Oe以上の外部磁界601が磁気センサ素子2に印加された場合、磁気センサ素子2の出力が飽和し得る。5Oe以上のY軸方向DR2に沿った被検出磁界501は出力が飽和し得る。さらに、5Oe以上のY軸方向DR2に沿ったバイアス磁界401が印加された場合、被検出磁界501がどのような方向であっても出力が飽和し得る。
これに対して、本実施の形態では、図4および図7に示されるように、磁気センサ素子2には、X軸方向DR1に沿った外部磁界601が印加されるように構成されている。このため、X軸方向DR1に沿ったバイアス磁界401の磁界強度の増加に対して、Y軸方向DR2に沿ったピン層21の磁化の向き211および第1磁性層23の磁化の向き231がX軸方向DR1に沿うように徐々に変化することができる。よって、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241とが徐々に変化することができる。これにより、磁気センサ素子2の抵抗も徐々に変化することができる。したがって、磁気センサ素子2の抵抗の変化が上限に達するまでに必要な外部磁界を大きくすることができる。すなわち、磁気センサ素子2のダイナミックレンジを大きくすることができる。
さらに、比較例では、最も高い感度の0Oe磁場においてフリー層24が複数の磁区に分かれる。このため、測定範囲での磁界の変化に対する抵抗変化は、フリー層24の磁区構造の変化によって引き起こされる。磁区構造の変化によって、ヒステリシスが生じることがある。よって、磁気センサ100の出力にもヒステリシスが生じることがある。
これに対して、本実施の形態では、第1磁性層23およびフリー層24が単磁区であり、かつ第1磁性層23の磁化の向き231の回転によって抵抗値が定まるため、ヒステリシスが生じることを抑制することができる。
実施の形態2.
次に、図12および図13を用いて、実施の形態2に係る磁気センサ素子2の構成を説明する。実施の形態2は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図12および図13に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ素子2は、第2磁性層26と、第2非磁性層27とをさらに備えている。ピン層21、第1非磁性層22、第1磁性層23、トンネル絶縁膜25、第2磁性層26、第2非磁性層27およびフリー層24は、順に積層されている。
第2磁性層26は、第1磁性層23に対してピン層21とは反対側に配置されている。第2磁性層26は、第1磁性層23とでトンネル絶縁膜25を挟み込んでいる。第2磁性層26は、フリー層24とで第2非磁性層27を挟み込んでいる。第2磁性層26の材料は、第1磁性層23の材料と同じであってもよい。第2磁性層26の材料は、例えば、コバルト鉄ボロン(CoFeB)等である。
第2磁性層26の磁化の向き261は、フリー層24の磁化の向き241とは逆である。第2磁性層26の磁化の向き261は、X軸方向DR1の負方向を向いている。
第2非磁性層27は、フリー層24および第2磁性層26に接触して挟み込まれている。第2非磁性層27の材料は、第1非磁性層22の材料と同じであってもよい。第1非磁性層22の材料は、例えば、ルテニウム(Ru)である。第1非磁性層22の材料は、第1非磁性層22を挟み込んでいる部材(フリー層24および第2磁性層26)に対して間接交換相互作用を生じさせる材料であることが望ましい。
次に、図13~図16を用いて、実施の形態2に係る磁気センサ素子2の動作を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2の抵抗値は、第1磁性層23の磁化の向き231と第2磁性層26の磁化の向き261の角度差θによって定まる。図13に示されるように、外部磁界601が印加されていない状態において、第1磁性層23の磁化の向き231と第2磁性層26の磁化の向き261との角度差θは90°であるため、式(1)より、抵抗値RはR0である。
図14に示されるように、磁気センサ素子2に、例えば、50Oeのバイアス磁界401(外部磁界601)が印加される。バイアス磁界401が50Oe印加された状態においても、第2磁性層26の磁化の向き261は、X軸負方向を向いた状態で維持される。これは、外部磁界601に沿った磁化の向きを有するフリー層24と第2非磁性層27を介して間接交換相互作用によって結合している第2磁性層26は、外部磁界601に対して容易軸的に振る舞うためである。言い換えると、第2磁性層26は、磁化反転に対して大きなヒステリシスを有している。このため、第2磁性層26の磁化の向きは、第1磁性層23の磁化の向きよりも遅れて回転する。
これに対して、第1磁性層23の磁化の向き231は、外部磁界601の増加に伴って、外部磁界601に沿う方向(X軸方向DR1)に向かって回転する。このため、第1磁性層23の磁化の向き231と第2磁性層26の磁化の向き261の角度差θは、大きくなる。よって、磁気センサ素子2の抵抗値Rは、R0よりも大きくなる。
続いて、図15に示されるように、磁気センサ素子2に例えば、300Oeのバイアス磁界401(外部磁界601)が印加される。これにより、第2磁性層26の磁化の向き261は、バイアス磁界401に沿う方向(Z軸方向DR3)に向かって回転する。これにより、第1磁性層23の磁化の向き231と第2磁性層26の磁化の向き261との角度差θは180°になる。よって、式(1)より、抵抗値Rは、最大であるR0/(1-α)になる。
続いて、図16に示されるように、磁気センサ素子2に例えば、300Oeよりも大きいバイアス磁界401(外部磁界601)が印加される。これにより、第2磁性層26の磁化の向き261は、バイアス磁界401に平行になる。第1磁性層23の磁化の向き231、フリー層24の磁化の向き241および第2磁性層26の磁化の向き261の全ては、バイアス磁界401に平行になる。
第2磁性層26の磁化の向き261が外部磁界601に沿って回転する過程において、第1磁性層23の磁化の向き231と第2磁性層26の磁化の向き261との角度差θが小さくなる。このため、磁気センサ素子2の抵抗値Rが減少する。最終的に、角度差θが0°になることで、抵抗値Rは最小であるR0/(1+α)になる。
具体的には、図17に示されるように、0Oeから300Oeにおいて、磁気センサ素子2の抵抗値が増加する。また、300Oeから700Oeにおいて、磁気センサ素子2の抵抗値が減少する。0Oeから-300Oeにおいて、磁気センサ素子2の抵抗値が増加する。また、-300Oeから-700Oeにおいて、磁気センサ素子2の抵抗値が減少する。したがって、磁気センサ素子2の特性は、M字状である。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、図18に示されるように、磁気センサ素子2の動作時に磁気センサ素子2にバイアス磁界401が印加される。例えば、150Oeのバイアス磁界401が磁気センサ素子2に印加される。なお、150Oeのバイアス磁界401が印加された場合、300Oe以上700Oe以下の領域において第2磁性層26が容易軸的な振る舞いをするため、ヒステリシスが大きい。このため、300Oe以上700Oe以下の領域は、磁気センサ素子2の利用に適さない。
なお、第1非磁性層22の厚みが、フリー層24の磁化の向き241と第1磁性層23の磁化の向き231とが同じ向き(平行)の状態でフリー層24と第1磁性層23とを間接交換相互作用によって結合させる厚みである場合、第2磁性層26はフリー層24と同様に動作する。言い換えると、第1非磁性層22の厚みが、フリー層24の磁化の向き241と第1磁性層23の磁化の向き231とが同じ向き(平行)の状態でフリー層24と第1磁性層23とを間接交換相互作用によって結合させる厚みである場合、磁気センサ素子2は実施の形態1と同様に動作する。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2によれば、図13に示されるように、第2磁性層26は、フリー層24とで第2非磁性層27を挟み込んでいる。第2磁性層26の磁化の向き261は、フリー層24の磁化の向き241とは逆である。このため、磁気センサ素子2への外部磁界601の印加に対する磁気センサ素子2の抵抗値の変化の特性が、第2非磁性層27および第2磁性層26を含んでいない場合(実施の形態1)と比べて逆である。よって、第2非磁性層27および第2磁性層26を加えるという素子形成プロセスの追加のみによって、磁気センサ素子2の特性を大きく変更することができる。
実施の形態3.
次に、図19を用いて、実施の形態3に係る磁気センサ素子2の構成を説明する。実施の形態3は、特に説明しない限り、上記の実施の形態1と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図19に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ素子2では、第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、ピン層21、第1非磁性層22および第1磁性層23の各々の形状は、円形である。このため、ピン層21および第1磁性層23の面内方向(X軸方向DR1およびY軸方向DR2)において、ピン層21および第1磁性層23は単磁区である。また、ピン層21および第1磁性層23の面直方向(Z軸方向DR3)において、ピン層21および第1磁性層23は困難軸である。なお、ピン層21、第1磁性層23および第1磁性層23の各々の形状は、真円に限られず、楕円形であってもよい。また、ピン層21、第1磁性層23および第1磁性層23の各々の形状は、ラウンドした角部を有する矩形であってもよい。
第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、第2非磁性層27、第2磁性層26およびフリー層24の形状は、矩形である。矩形の長辺は、外部磁界601(図4参照)の向きに沿って延在している。
第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、トンネル絶縁膜25の形状は、円形であってもよいし矩形であってもよい。
図19では、Z軸方向DR3から見て、ピン層21および第1磁性層23は、フリー層24よりも小さいが、フリー層24よりも大きくてもよい。なお、Z軸方向DR3から見てピン層21および第1磁性層23がフリー層24よりも大きい場合には、半導体プロセスによって磁気センサ素子2を容易に形成することができる。
図19では、下部(フリー層24)から上部(ピン層21)に向かって積層されることで磁気センサ素子2が製造されているため、下部(フリー層24)が矩形であり上部(ピン層21)が円形である。積層の順序が逆である場合には、円形の部材および矩形の部材の配置も逆であることが望ましい。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2によれば、図19に示されるように、第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、ピン層21および第1磁性層23の各々の形状は、円形である。このため、ピン層21および第1磁性層23の面内方向(X軸方向DR1およびY軸方向DR2)において、ピン層21および第1磁性層23は単磁区である。よって、ピン層21および第1磁性層23の面内方向(X軸方向DR1およびY軸方向DR2)において、どの方向に対してもピン層21および第1磁性層23の磁化の向き231の外部磁界601(図4参照)に対する回転しやすさは同じである。したがって、磁気センサ素子2のヒステリシスを低減することができる。
図19に示されるように、第1非磁性層22がピン層21に重ねられた方向(Z軸方向DR3)から見て、フリー層24の形状は、矩形である。矩形の長辺は、外部磁界601(図4参照)の向きに沿って延在している。一般に、磁性体の形状のアスペクト比は、磁性体の磁気特性に影響を与える。具体的には、矩形の磁性体の容易軸の方向は、長辺方向である。また、矩形の磁性体の困難軸の方向は、短辺方向である。このため、矩形の磁性体は、矩形の短辺方向よりも長辺方向に沿って磁化しやすい。よって、磁性体の保持力は、矩形の短辺方向よりも長辺方向に沿って大きくなる。本実施の形態において、矩形の長辺が外部磁界601の向きに沿って延在しているため、フリー層24は外部磁界601が印加される方向に沿って容易軸を有している。このため、フリー層24の保持力が増加する。よって、フリー層24の磁化の向き241がさらに固定され得る。したがって、フリー層24の磁化の向き241を安定させることができる。
さらに、磁気センサ素子2が第2磁性層26をさらに含んでいる場合には、第1磁性層23の磁化方向の反転によって、第2磁性層26の磁化反転は高い保磁力を有している。このため、磁気センサ素子2の抵抗値が増加する測定可能領域を広くすることができる。
実施の形態4.
次に、図20および図21を用いて、実施の形態4に係る磁気センサ素子2および磁気センサ100の構成を説明する。実施の形態4は、特に説明しない限り、上記の実施の形態3と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態3と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図20に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ素子2のピン層21は、第1ピン部21aと、第2ピン部21bとを含んでいる。第1ピン部21aとは第2ピン部21bとは、フリー層24に対して同じ側に配置されている。第1非磁性層22は、第1非磁性部22aと、第2非磁性部22bとを含んでいる。第1磁性層23は、第1磁性部23aと、第2磁性部23bとを含んでいる。トンネル絶縁膜25は、第1トンネル絶縁部25aと、第2トンネル絶縁部25bとを含んでいる。第1トンネル絶縁部25aおよび第2トンネル絶縁部25bは、第2磁性層26の同一の面に接続されている。望ましくは、第1トンネル絶縁部25aおよび第2トンネル絶縁部25bは、第2非磁性層27の長手方向に沿って並べられている。この場合、第1トンネル絶縁部25aおよび第2トンネル絶縁部25bを第2非磁性層27上に配置しやすい。
第1ピン部21a、第1非磁性部22a、第1磁性部23aおよび第1トンネル絶縁部25aは、順に積層されている。第2ピン部21b、第2非磁性部22b、第2磁性部23bおよび第2トンネル絶縁部25bは、順に積層されている。第1トンネル絶縁部25aおよび第2トンネル絶縁部25bは、第2磁性層26の上に積層されている。
説明の便宜のため、積層された第1ピン部21a、第1非磁性部22a、第1磁性部23aおよび第1トンネル絶縁部25aを第1の上部構成U1と呼ぶ。説明の便宜のため、積層された第2ピン部21b、第2非磁性部22b、第2磁性部23bおよび第2トンネル絶縁部25bを第2の上部構成U2と呼ぶ。説明の便宜のため、積層された第2磁性層26、第2非磁性層27およびフリー層24を下部構成L1と呼ぶ。第1の上部構成U1および第2の上部構成U2の各々は、下部構成L1上に配置されている。下部構成L1の上面視における形状は矩形であるが、下部構成L1の形状はオーバーエッチングによって部分的に曲線形状を含んでいてもよい。
次に、図21を用いて、実施の形態4に係る磁気センサ100の構成を説明する。
図21に示されるように、磁気センサ100は、基板1と、磁気センサ素子2と、配線部材3とを含んでいる。配線部材3は、第1配線部31と、第2配線部32とを含んでいる。第1配線部31は、第1ピン部21aに電気的に接続されている。第2配線部32は、第2ピン部21bに電気的に接続されている。磁気センサ100は、電流を第1配線部31、第1の上部構成U1、下部構成L1および第2の上部構成U2および第2配線部32の順に流すように構成されている。このため、第1の上部構成U1と第2の上部構成U2とは、直列に電気的に接続されている。
本実施の形態において、磁気センサ素子2の抵抗値Rは、第1磁性部23aの磁化の向きとフリー層24の磁化の向き241との相対角度および第2磁性部23bの磁化の向きとフリー層24の磁化の向き241との相対角度によって定まる。本実施の形態では、被検出磁界501の強度の空間分布に対して、第1磁性部23aの磁化の向きおよび第2磁性部23bの強度が小さい。このため、第1磁性部23aの磁化の向きとフリー層24の磁化の向き241との相対角度および第2磁性部23bの磁化の向きとフリー層24の磁化の向き241との相対角度とは、同じである。よって、電流が第1トンネル絶縁部25aを通過する際の抵抗値は、電流が第2トンネル絶縁部25bを通過する際の抵抗値と同じである。したがって、本実施の形態に係る磁気センサ装置1000では、1つの磁気センサ素子2によって、2つの磁気センサ素子2が直列に電気的に接続されたものと同一の効果が得られる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ素子2によれば、図20に示されるように、第1ピン部21aとは第2ピン部21bとは、フリー層24に対して同じ側に配置されている。このため、第1配線部31および第2配線部32の各々をフリー層24に対して同じ側において、第1ピン部21aおよび第2ピン部21bの各々にそれぞれ電気的に接続することができる。よって、第1配線部31と第2配線部32とが磁気センサ素子2を挟み込むように電気的に接続される場合よりも、配線の工程を低減することができる。したがって、磁気センサ装置1000のコストを低減することができる。
より詳細には、仮に下部構成L1に電極4が接続される場合には、トンネル絶縁膜25が下部構成L1に積層される前に配線部材3が下部構成L1に電気的に接続されることがある。この場合、磁気センサ素子2の製造工程の増加、配線部材3の接続による下部構成L1のウエハ面の粗面化、配線部材3の接続による下部構成L1の汚染等によって、下部構成L1の膜質が低下する可能性がある。また、仮に下部構成L1に電極4が接続される場合には、下部構成L1とピン層21とがコンタクトされることがある。この場合、下部構成L1にさらにコンタクト用の領域を設ける必要がある。以上より、仮に下部構成L1に電極4が接続される場合には、磁気センサ素子2の製造コストが増加する。これに対して、本実施の形態では、第1ピン部21aおよび第2ピン部21bの各々に電極4が接続されるため、配線の工程を低減することができる。このため、磁気センサ素子2の製造コストの増加を抑制することができる。
実施の形態5.
次に、図22を用いて、実施の形態5に係る磁気センサ100の構成を説明する。実施の形態5は、特に説明しない限り、上記の実施の形態4と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態4と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図22に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ100は、基板1と、磁気センサ素子2と、配線部材3と、電極4とを含んでいる。磁気センサ素子2は、複数設けられている。基板1には、複数の磁気センサ素子2が接続されている。複数の磁気センサ素子2同士は、基板1上において互いに電気的に接続されている。すなわち、複数の磁気センサ素子2は、アレイとして構成されている。
本実施の形態では、第1の磁気センサ素子201a~第9の磁気センサ素子201iが設けられている。第1の磁気センサ素子201a~第3の磁気センサ素子201cは、X軸方向DR1に沿って配置されている。第1の磁気センサ素子201a~第3の磁気センサ素子201cは、直列に電気的に接続されている。第4の磁気センサ素子201d~第6の磁気センサ素子201fは、X軸方向DR1に沿って配置されている。第4の磁気センサ素子201d~第6の磁気センサ素子201fは、直列に電気的に接続されている。第7の磁気センサ素子201g~第9の磁気センサ素子201iは、X軸方向DR1に沿って配置されている。第7の磁気センサ素子201g~第9の磁気センサ素子201iは、直列に電気的に接続されている。第1の磁気センサ素子201a~第3の磁気センサ素子201c、第4の磁気センサ素子201d~第6の磁気センサ素子201fおよび第7の磁気センサ素子201g~第9の磁気センサ素子201iは、Y軸方向DR2に沿って配置されている。第1の磁気センサ素子201a~第3の磁気センサ素子201c、第4の磁気センサ素子201d~第6の磁気センサ素子201fおよび第7の磁気センサ素子201g~第9の磁気センサ素子201iは、互いに並列に電気的に接続されている。望ましくは、複数の磁気センサ素子2は、複数の磁気センサ素子2の各々の長手方向が同じ方向に沿うように配置されている。なお、磁気センサ100の角度、数および配列ならびに配線部材3による回路設計等は、上記に限られない。また、アレイの端部等の磁気センサ素子2は、配線部材3によって電気的に接続されていなくてもよい。
電極4は、第1入力電極部41と、出力電極部43とを含んでいる。配線部材3は、第1入力電極部41とおよび出力電極部43の各々に接続されている。このため、複数の磁気センサ素子2は、第1入力電極部41とおよび出力電極部43の間に配線されている。磁気センサ100は、第1入力電極部41とおよび出力電極部43の間の複数の磁気センサ素子2の抵抗変化に基づいて磁気変化を測定するように構成されている。
配線部材3および電極4の材料は、例えば、アルミニウム-ケイ素合金(Al-Si合金)、銅(Cu)等である。配線部材3および電極4の材料はこれらに限られず、導電性を有する薄膜であればよい。
なお、磁気センサ100は、4つの電極4の間の複数の磁気センサ素子2の抵抗変化に基づいて磁気変化を測定するように構成されていてもよい。
次に、実施の形態5に係る磁気センサ100の動作を説明する。
本実施の形態では、複数の磁気センサ素子2の各々に電流が流れる。このため、磁気センサ100は、複数の磁気センサ素子2の各々の外部磁場による抵抗値Rの変化の和に基づいて、被検出磁界501を測定する。なお、複数の磁気センサ100の各々は外部磁場の磁場勾配に対して十分に小さいため、第1磁性層23の磁化の向き231とフリー層24の磁化の向き241との相対角度に基づく抵抗値は、複数の磁気センサ100の各々において同じと見なせる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ100によれば、図22に示されるように、複数の磁気センサ素子2同士は、基板1上において互いに電気的に接続されている。このため、複数の磁気センサ素子2の全体の抵抗値を、複数の磁気センサ素子2によって平均化することができる。複数の磁気センサ素子2の各々に流れる電流に含まれるノイズはランダムノイズであるため、抵抗値が平均化されることによって電流に含まれるノイズを低減することができる。したがって、磁気センサ100が検出する被検出磁界のノイズを低減することができる。
図22に示されるように、複数の磁気センサ素子2同士は、基板1上において互いに電気的に接続されている。このため、複数の磁気センサ素子2同士を直列または並列に電気的に接続することによって、磁気センサ100の抵抗値を変更することができる。
実施の形態6.
次に、図23および図24を用いて、実施の形態6に係る磁気センサ100の構成を説明する。実施の形態6は、特に説明しない限り、上記の実施の形態5と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態5と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図23に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ100は、複数の磁気センサ素子2を含む第1アレイ20aと、複数の磁気センサ素子2を含む第2アレイ20bとを含んでいる。第1アレイ20aに流れる電流の向きは、第2アレイ20bに流れる電流の向きとは逆である。
電極4は、第1入力電極部41と、第2入力電極部42と、出力電極部43とを含んでいる。第1入力電極部41は、第1アレイ20aの第1端に電気的に接続されている。第2入力電極部42は、第2アレイ20bの第1端に電気的に接続されている。第2入力電極部42は、接地されていてもよい。出力電極部43は、第1アレイ20aの第2端および第2アレイ20bの第2端に電気的に接続されている。出力電極部43は、第1アレイ20aと第2アレイ20bとの間に配置されている。
なお、図23では、第1アレイ20aおよび第2アレイ20bはX軸方向DR1に沿って配置されているが、図24に示されるようにY軸方向DR2に沿って配置されていてもよい。また、磁気センサ100は、3つ以上のアレイを含んでいてもよい。
次に、実施の形態6に係る磁気センサ100の動作を説明する。
本実施の形態において、バイアス磁界401は、第1バイアス磁界401aおよび第2バイアス磁界401bを含んでいる。第1バイアス磁界401aの向きは、第2バイアス磁界401bの向きとは逆である。第1バイアス磁界401aは、X軸正方向に沿った成分を有している。第2バイアス磁界401bは、X軸負方向に沿った成分を有している。望ましくは、第1バイアス磁界401aの大きさは、第2バイアス磁界401bの大きさと同じである。なお、被検出磁界501の向きは、X軸正方向に沿っている。
これにより、第1アレイ20aの抵抗値の正負は、第2アレイ20bの抵抗値の正負と逆になる。また、第1アレイ20aの抵抗値の絶対値は、第2アレイ20bの抵抗値の絶対値と同じになる。第1入力電極部41に電圧が印加される。第2入力電極部42が接地されているため、出力電極部43に印加される電圧は、第1入力電極部41に印加された電圧の半分である。
被検出磁界501がX軸正方向に沿って磁気センサ100に印加されることで、第1アレイ20aに印加される外部磁界601の大きさは第1バイアス磁界401a単体よりも大きくなり、第2アレイ20bに印加される外部磁界601の大きさは第2バイアス磁界401b単体よりも小さくなる。このため、第1アレイ20aの抵抗値が減少し、第2アレイ20bの抵抗値が増加する。よって、出力電極部43の電圧が上昇する。なお、被検出磁界501がX軸負方向に沿って磁気センサ100に印加された場合には、第1アレイ20aの抵抗値が増加し、第2アレイ20bの抵抗値が減少する。よって、出力電極部43の電圧が低下する。言い換えると、それぞれ逆の出力特性を有する第1アレイ20aおよび第2アレイ20bがブリッジ接続されている。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ100によれば、図23に示されるように、磁気センサ素子2は、複数の磁気センサ素子2を含む第1アレイ20aと、複数の磁気センサ素子2を含む第2アレイ20bとを含んでいる。このため、1つの磁気センサ素子2または1つのアレイを含んでいる場合と比べて、被検出磁界501が印加された場合における磁気センサ100の抵抗値の変化が2倍になる。よって、2倍の出力電圧を得ることができる。したがって、磁気センサ100の感度が向上する。
さらに、磁気センサ素子2が第2磁性層26および第2非磁性層27をさらに含んでいる場合、検出磁界の変化に対する抵抗値の変化が逆の特性になるため、出力電圧も逆の特性になる。このため、逆の特性を有する出力電圧によって被検出磁界501を検出することができる。
実施の形態7.
次に、図25~図27を用いて、実施の形態7に係る磁気センサ装置1000の構成を説明する。実施の形態7は、特に説明しない限り、上記の実施の形態6と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態6と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図25に示されるように、磁気センサ装置1000は、移動する被検出物7の磁気パターンを検出するための磁気センサ装置である。被検出物7は、例えば、磁気インク等の磁性体が印字された紙幣等のシート状の物体である。また、被検出物7は、例えば、微小な磁性パターンが形成された紙幣等の印刷媒体である。磁気センサ装置1000は、被検出物7をX軸方向DR1に沿って移動させるように構成されている。
磁気センサ装置1000は、磁気センサ100と、バイアス磁界401(図27参照)を生じさせるための磁界生成部6とを備えている。
図26に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ装置1000の磁気センサ100は、磁界生成部6に重なるように配置されている。複数の磁気センサ素子2は、第1磁気センサ素子2aと、第2磁気センサ素子2bとを含んでいる。第1磁気センサ素子2aと第2磁気センサ素子2bとは、移動方向(X軸方向DR1)に沿った隙間を空けて配置されている。第1磁気センサ素子2aと第2磁気センサ素子2bとは、磁界生成部6の中心を中心としてY軸方向DR2において線対称に配置されている。
第1磁気センサ素子2aと第2磁気センサ素子2bの間隔の移動方向(X軸方向DR1)に沿った中心の移動方向(X軸方向DR1)における位置は、磁界生成部6の移動方向(X軸方向DR1)に沿った中心8の移動方向(X軸方向DR1)における位置と同じである。第1磁気センサ素子2aのピン層21および第2磁気センサ素子2bのピン層21の各々は、Y軸方向DR2に平行に配置されている。
電極4は、図示されない金属ワイヤ等によって図示されない増幅回路、信号処理回路およびバイアス電圧回路等の外部回路に電気的に接続されている。
磁界生成部6は、例えば、永久磁石、電磁石、電流線等である。磁界生成部6が電流線である場合、バイアス磁界401は、電流線から発せられる磁界である。また、バイアス電圧は、ヨーク(継鉄)の適切な配置によって実現されてもよい。
次に、図を用いて、実施の形態7に係る磁気センサ装置1000の動作を説明する。
図27では、磁界生成部6は、永久磁石である。磁界生成部6のN極は、S極よりもZ軸方向DR3正方向に配置されている。図28に示されるように、磁界生成部は、電流線であってもよい。
図27に示されるように、XZ平面から見て、磁界生成部6のN極から発せられた磁力線60は、磁界生成部6のN極側のXY平面から磁界生成部6の外部へと放出される。磁界生成部6の外部へと放出された磁力線60は、磁界生成部6のS極側のXY平面から磁界生成部6に侵入する。
磁界生成部6の上方においては、磁力線60のX軸方向DR1の磁界成分よりもZ軸方向DR3の磁界成分の方が大きい。言い換えると、磁力線60の主成分は、磁界生成部6の上方においてZ軸方向DR3に沿っている。磁気センサ素子2は、磁力線60の主成分がZ軸方向DR3に沿っている領域に配置されることが望ましい。また、被検出物7は、磁力線60の主成分がZ軸方向DR3に沿っている領域を通過する。これにより、磁力線60の主成分は、被検出物7に交差する。
より詳細には、図29に示されるように、第1磁気センサ素子2aの位置において、磁力線60は、Z軸方向DR3からX軸負方向に傾いている。このため、第1磁気センサ素子2aに対して、磁力線60は、X軸負方向に向いたバイアス磁界401として作用している。また、図30に示されるように、第2磁気センサ素子2bの位置において、磁力線60は、Z軸方向DR3からX軸正方向に傾いている。このため、第2磁気センサ素子2bに対して、磁力線60は、X軸正方向に向いたバイアス磁界401として作用している。
図31に示されるように、被検出物7がX軸負方向から第1磁気センサ素子2aに接近することで、磁力線60は、被検出物7の磁気パターンに向かって傾く。これにより、第1磁気センサ素子2aに作用するバイアス磁界401のX軸負方向の大きさが大きくなる。
図32に示されるように、被検出物7がX軸負方向から第2磁気センサ素子2bに接近することで、磁力線60は、被検出物7の磁気パターンに向かって傾く。これにより、第2磁気センサ素子2bに作用するバイアス磁界401のX軸正方向の大きさが小さくなる。
図33に示されるように、被検出物7がX軸正方向に向かって第1磁気センサ素子2aから離れるように移動することで、磁力線60は、被検出物7の磁気パターンに向かって傾く。これにより、第1磁気センサ素子2aに作用するバイアス磁界401のX軸負方向の大きさが小さくなる。
図34に示されるように、被検出物7がX軸正方向に向かって第2磁気センサ素子2bから離れるように移動することで、磁力線60は、被検出物7の磁気パターンに向かって傾く。これにより、第2磁気センサ素子2bに作用するバイアス磁界401のX軸正方向の大きさが大きくなる。
以上より、磁気パターンを有する被検出物7が磁気センサ素子2に対して近づくようにまたは遠ざかるように移動することで、磁気センサ素子2に作用するバイアス磁界401(外部磁界601)が変化する。このため、磁気センサ素子2の抵抗値が変化する。よって、磁気センサ素子2の抵抗値の変化に基づいて、被検出物7の磁気パターンを検知することができる。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ装置1000によれば、図25および図26に示されるように、第1磁気センサ素子2aと第2磁気センサ素子2bの間隔の移動方向(X軸方向DR1)に沿った中心の移動方向(X軸方向DR1)における位置は、磁界生成部6の移動方向(X軸方向DR1)に沿った中心8の移動方向(X軸方向DR1)における位置と同じである。このため、第1磁気センサ素子2aおよび第2磁気センサ素子2bは、基板1上において、磁界生成部6の移動方向(X軸方向DR1)に沿った中心に対して線対称に配置されている。よって、第1磁気センサ素子2aの動作は、第2磁気センサ素子2bの動作と反対の動作になる。したがって、第1磁気センサ素子2aおよび第2磁気センサ素子2bの和であるブリッジ出力は、磁気センサ素子2が1つである場合と比べて、2倍になる。これにより、磁気センサ素子2が1つである場合と比べて、磁気センサ装置1000から2倍の出力を得ることができる。
実施の形態8.
次に、図35を用いて、実施の形態8に係る磁気センサ装置1000の構成を説明する。実施の形態8は、特に説明しない限り、上記の実施の形態7と同一の構成および作用効果を有している。したがって、上記の実施の形態7と同一の構成には同一の符号を付し、説明を繰り返さない。
図35に示されるように、本実施の形態に係る磁気センサ装置1000では、磁気センサ100は、複数設けられている。複数の磁気センサ100は、重ねられた方向(Z軸方向DR3)および移動方向(X軸方向DR1)の各々に直交する方向(Y軸方向DR2)に沿って繰り返し配置されている。
複数の磁気センサ100の基板1の各々は、互いに同じであることが望ましいが、その限りではない。複数の磁気センサ100の磁界生成部6の各々は、互いに同じであることが望ましいが、その限りではない。
続いて、本実施の形態の作用効果を説明する。
本実施の形態に係る磁気センサ装置1000によれば、図35に示されるように、複数の磁気センサ100は、重ねられた方向(Z軸方向DR3)および移動方向(X軸方向DR1)の各々に直交する方向(Y軸方向DR2)に沿って繰り返し配置されている。このため、被検出物7の磁気の有無を複数の磁気センサ100が繰り返し配置された方向(Y軸方向DR2)に沿って線状に検知することができる。
被検出物7がX軸方向DR1に沿って移動するため、複数の磁気センサ100によるY軸方向DR2に沿った出力をX軸方向DR1に沿って連続的に取り出すことで、磁性体のXY平面における分布を取得することができる。例えば、磁気インクによって印刷された磁気パターンを有する紙幣等の磁気パターン(磁性体の分布)を取得することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 基板、2 磁気センサ素子、6 磁界生成部、7 被検出物、8 中心、21 ピン層、22 第1非磁性層、23 第1磁性層、24 フリー層、25 トンネル絶縁膜、26 第2磁性層、27 第2非磁性層、100 磁気センサ、1000 磁気センサ装置。

Claims (12)

  1. 固着した磁化の向きを有するピン層と、
    前記ピン層に重ねられた第1非磁性層と、
    前記ピン層とで前記第1非磁性層を挟み込んでいる第1磁性層と、
    前記第1非磁性層が前記ピン層に重ねられた方向に沿って配置されたフリー層とを備え、
    前記第1磁性層および前記フリー層の各々は、前記ピン層よりも外部磁界によって変化しやすい磁化の向きを有しており、
    前記ピン層および前記第1磁性層は、間接交換相互作用によって結合されており、
    バイアス磁界の方向は、被検出磁界の方向に沿い、かつ前記ピン層の磁化の向きと直交する、磁気センサ素子。
  2. 第2非磁性層と、
    前記第1磁性層に対して前記ピン層とは反対側に配置され、かつ前記フリー層とで前記第2非磁性層を挟み込んでいる第2磁性層とをさらに備え、
    前記第2磁性層の磁化の向きは、前記フリー層の磁化の向きとは逆である、請求項1に記載の磁気センサ素子。
  3. トンネリング効果を利用したトンネル絶縁膜をさらに備え、
    前記第1磁性層および前記フリー層は、前記トンネル絶縁膜を挟み込んでいる、請求項1または2に記載の磁気センサ素子。
  4. 前記重ねられた方向から見て、前記ピン層および前記第1磁性層の各々の形状は、円形である、請求項1~3のいずれか1項に記載の磁気センサ素子。
  5. 前記重ねられた方向から見て、前記フリー層の形状は、矩形であり、
    前記矩形の長辺は、前記外部磁界の向きに沿って延在している、請求項1~4のいずれか1項に記載の磁気センサ素子。
  6. 前記外部磁界が印加されていない状態において、前記第1磁性層の磁化の向きは、前記ピン層の磁化の向きと同じおよび前記ピン層の磁化の向きに対して逆のいずれかである、請求項1~5のいずれか1項に記載の磁気センサ素子。
  7. 前記外部磁界が印加されていない状態において、前記重ねられた方向から見て、前記ピン層の磁化の向きは、前記フリー層の磁化の向きと直交している、請求項6に記載の磁気センサ素子。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の前記磁気センサ素子と、
    基板とを備え、
    前記磁気センサ素子は、複数設けられており、
    前記基板には、複数の磁気センサ素子が接続されており、
    複数の前記磁気センサ素子同士は、前記基板上において互いに電気的に接続されている、磁気センサ。
  9. 移動する被検出物の磁気パターンを検出するための磁気センサ装置であって、
    請求項8に記載の前記磁気センサと、
    前記外部磁界に含まれるバイアス磁界を生じさせるための磁界生成部とを備え、
    前記磁気センサは、前記磁界生成部に重なるように配置されており、
    前記複数の磁気センサ素子は、前記被検出物の移動方向に沿って互いに間隔を空けて配置された第1磁気センサ素子と、第2磁気センサ素子とを含み、
    前記第1磁気センサ素子と前記第2磁気センサ素子の間隔の前記移動方向に沿った中心の前記移動方向における位置は、前記磁界生成部の前記移動方向に沿った中心の前記移動方向における位置と同じである、磁気センサ装置。
  10. 前記磁気センサは、複数設けられており、
    複数の磁気センサは、前記重ねられた方向および前記移動方向の各々に直交する方向に沿って繰り返し配置されている、請求項9に記載の磁気センサ装置。
  11. 移動する被検出物の磁気パターンを検出するための磁気センサ装置であって、
    固着した磁化の向きを有するピン層と、
    前記ピン層に重ねられた第1非磁性層と、
    前記ピン層とで前記第1非磁性層を挟み込んでいる第1磁性層と、
    前記第1非磁性層が前記ピン層に重ねられた方向に沿って配置されたフリー層とを備え、
    前記第1磁性層および前記フリー層の各々は、前記ピン層よりも外部磁界によって変化しやすい磁化の向きを有しており、
    前記ピン層および前記第1磁性層は、間接交換相互作用によって結合されている、磁気センサ素子と、
    基板とを備え、
    前記磁気センサ素子は、複数設けられており、
    前記基板には、複数の磁気センサ素子が接続されており、
    複数の前記磁気センサ素子同士は、前記基板上において互いに電気的に接続されている磁気センサと、
    前記外部磁界に含まれるバイアス磁界を生じさせるための磁界生成部とを備え、
    前記磁気センサは、前記磁界生成部に重なるように配置されており、
    前記複数の磁気センサ素子は、前記被検出物の移動方向に沿って互いに間隔を空けて配置された第1磁気センサ素子と、第2磁気センサ素子とを含み、
    前記第1磁気センサ素子と前記第2磁気センサ素子の間隔の前記移動方向に沿った中心の前記移動方向における位置は、前記磁界生成部の前記移動方向に沿った中心の前記移動方向における位置と同じである、磁気センサ装置。
  12. 前記磁気センサは、複数設けられており、
    複数の磁気センサは、前記重ねられた方向および前記移動方向の各々に直交する方向に沿って繰り返し配置されている、請求項11に記載の磁気センサ装置。
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